JPH10215781A - 絹フィブロインからなる起泡性食品素材とそれから製造した気泡食品素材、およびそれらの製造方法とその泡安定性の増強方法、ならびにそれらを使用したスポンジケーキ - Google Patents
絹フィブロインからなる起泡性食品素材とそれから製造した気泡食品素材、およびそれらの製造方法とその泡安定性の増強方法、ならびにそれらを使用したスポンジケーキInfo
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- JPH10215781A JPH10215781A JP9044703A JP4470397A JPH10215781A JP H10215781 A JPH10215781 A JP H10215781A JP 9044703 A JP9044703 A JP 9044703A JP 4470397 A JP4470397 A JP 4470397A JP H10215781 A JPH10215781 A JP H10215781A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 絹を原料として、スポンジケーキのように食
品自体が均質なスポンジ状構造を実現できるようにする
新規な気泡食品素材およびそのための起泡性食品素材、
ならびにその製造、あるいは製造された気泡食品素材の
泡安定性の増強方法、更にはその気泡食品素材を使用し
て製造してなるスポンジケーキを提供する。 【解決手段】 セレシン除去処理の施されてなる絹フィ
ブロイン溶液に対し、有効な割合となる範囲の塩化カル
シウム溶液を混合して十分に加熱溶解した後、冷却、透
析して透折内液を生成した上、酸性にpH調整してか
ら、再度透析することによって得られる透折内液を素材
とした、絹フィブロインからなる起泡性食品素材であ
る。
品自体が均質なスポンジ状構造を実現できるようにする
新規な気泡食品素材およびそのための起泡性食品素材、
ならびにその製造、あるいは製造された気泡食品素材の
泡安定性の増強方法、更にはその気泡食品素材を使用し
て製造してなるスポンジケーキを提供する。 【解決手段】 セレシン除去処理の施されてなる絹フィ
ブロイン溶液に対し、有効な割合となる範囲の塩化カル
シウム溶液を混合して十分に加熱溶解した後、冷却、透
析して透折内液を生成した上、酸性にpH調整してか
ら、再度透析することによって得られる透折内液を素材
とした、絹フィブロインからなる起泡性食品素材であ
る。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】この発明は、絹を原料として得られる新
たな食品素材とその製造方法、およびそれを使用したス
ポンジケーキに関するものであり、特に、スポンジケー
キのように食品自体が均質なスポンジ状構造を実現した
ものに形成されるようにする上で、製造初期の段階で食
品生地に混入、使用され、その生地内に確実且つ均質に
気泡を実現、維持することが可能となるようにした気泡
食品素材およびそのための起泡性食品素材、ならびにそ
の製造、あるいは製造された気泡食品素材の泡安定性の
増強方法、更にはその気泡食品素材を使用して製造して
なるスポンジケーキを提供しようとするものである。
たな食品素材とその製造方法、およびそれを使用したス
ポンジケーキに関するものであり、特に、スポンジケー
キのように食品自体が均質なスポンジ状構造を実現した
ものに形成されるようにする上で、製造初期の段階で食
品生地に混入、使用され、その生地内に確実且つ均質に
気泡を実現、維持することが可能となるようにした気泡
食品素材およびそのための起泡性食品素材、ならびにそ
の製造、あるいは製造された気泡食品素材の泡安定性の
増強方法、更にはその気泡食品素材を使用して製造して
なるスポンジケーキを提供しようとするものである。
【0002】
【従来技術】自由経済市場化が推し進められ、様々な分
野の商品の関税が引き下げられたり、撤廃されたことに
よる輸入製品価格の低落、加えて、我が国の経済力に起
因してもたらされた円高傾向による海外製品価格の相対
的な低廉化等、最近の我が国が置かれた経済環境の変遷
により、かっては隆盛を極めたこともあった絹糸あるい
は絹織物関連業界も、安価な輸入製品に押しまくられて
国内生産では到底太刀打ちできなくなり、今ではすっか
り停滞気味となっていて活気を失い、精々高級化指向の
衣料または衣料関連商品分野においてどうにか生き長ら
えているといったような極めて厳しい状況下で低迷して
いる。
野の商品の関税が引き下げられたり、撤廃されたことに
よる輸入製品価格の低落、加えて、我が国の経済力に起
因してもたらされた円高傾向による海外製品価格の相対
的な低廉化等、最近の我が国が置かれた経済環境の変遷
により、かっては隆盛を極めたこともあった絹糸あるい
は絹織物関連業界も、安価な輸入製品に押しまくられて
国内生産では到底太刀打ちできなくなり、今ではすっか
り停滞気味となっていて活気を失い、精々高級化指向の
衣料または衣料関連商品分野においてどうにか生き長ら
えているといったような極めて厳しい状況下で低迷して
いる。
【0003】こうした事情から、元々伝統ある我が国の
絹糸あるいは絹織物関連業界では、絹の新たな応用分野
の模索を長年に渡って継続してきている。その一つが、
天然素材の絹が有している適度な吸湿性や保水性、皮膚
や毛髪に対する秀れた親和作用や保護作用等の特性を生
かした化粧品や医療基材への応用があり、更に他の一つ
が、絹を構成する繊維状蛋白質を生成し、その滑らかな
舌触りやゲル化したものの多孔構造による吸着作用等を
食品添加剤あるいは食品基材等といった食品分野に応用
しようとする試みである。
絹糸あるいは絹織物関連業界では、絹の新たな応用分野
の模索を長年に渡って継続してきている。その一つが、
天然素材の絹が有している適度な吸湿性や保水性、皮膚
や毛髪に対する秀れた親和作用や保護作用等の特性を生
かした化粧品や医療基材への応用があり、更に他の一つ
が、絹を構成する繊維状蛋白質を生成し、その滑らかな
舌触りやゲル化したものの多孔構造による吸着作用等を
食品添加剤あるいは食品基材等といった食品分野に応用
しようとする試みである。
【0004】この食品分野への応用例としては、例え
ば、特開平1−256350号公報に開示された「絹フ
ィブロインを用いた食品およびその製造方法」の発明で
は、屑絹を液温90度の0・5%炭酸ナトリウム溶液で
処理して絹フィブロインを調製し、次いで、絹フィブロ
インを塩化カルシウム、エタノール混合水溶液に溶解
し、それを吸引して得られる濾液をセルロースチューブ
中で透析し、得られた透析液にクエン酸を加えて生成し
たゲル状の絹フィブロインを用いた食品と、そのための
製造方法とが提案されている。
ば、特開平1−256350号公報に開示された「絹フ
ィブロインを用いた食品およびその製造方法」の発明で
は、屑絹を液温90度の0・5%炭酸ナトリウム溶液で
処理して絹フィブロインを調製し、次いで、絹フィブロ
インを塩化カルシウム、エタノール混合水溶液に溶解
し、それを吸引して得られる濾液をセルロースチューブ
中で透析し、得られた透析液にクエン酸を加えて生成し
たゲル状の絹フィブロインを用いた食品と、そのための
製造方法とが提案されている。
【0005】また、特公平6−4679号の「粉末状絹
フィブロインペプチド及びその製造法」発明には、絹フ
ィブロインを70℃の塩化カルシウム溶液で溶解し、そ
の透析内液に塩酸を0.1N濃度となるように加え、9
5℃で加水分解後、中和し、その溶液を活性炭による脱
色とイオン交換樹脂による脱塩を行って製造した冷水易
溶性の粉末状絹フィブロインペプチドとその製造方法と
が開示されている。
フィブロインペプチド及びその製造法」発明には、絹フ
ィブロインを70℃の塩化カルシウム溶液で溶解し、そ
の透析内液に塩酸を0.1N濃度となるように加え、9
5℃で加水分解後、中和し、その溶液を活性炭による脱
色とイオン交換樹脂による脱塩を行って製造した冷水易
溶性の粉末状絹フィブロインペプチドとその製造方法と
が開示されている。
【0006】更に、特開平2−177864号発明に
は、まゆ玉、屑まゆを炭酸ナトリウムで加熱処理し、得
られる精製フィブロインを塩化カルシウム溶液で煮沸
し、吸引後、透析した溶液を凍結乾燥して、精製フィブ
ロイン粉末を得、これを酵素あるいはリン酸加水分解
し、脱塩後、凍結乾燥して製造した「絹タンパク質加水
分解物含有食物およびその製造方法」が開示されてお
り、更にまた、特開平1−313530号の「絹フィブ
ロイン粉末の製法」発明には、絹フィブロイン水溶液を
ハンドミキサー等を用いて激しく撹拌し、その応力によ
り構造移転を行ってフォーム状にし、これを取り出して
凍結乾燥後粉砕し、絹フィブロイン粉末にする製法がに
開示されている。
は、まゆ玉、屑まゆを炭酸ナトリウムで加熱処理し、得
られる精製フィブロインを塩化カルシウム溶液で煮沸
し、吸引後、透析した溶液を凍結乾燥して、精製フィブ
ロイン粉末を得、これを酵素あるいはリン酸加水分解
し、脱塩後、凍結乾燥して製造した「絹タンパク質加水
分解物含有食物およびその製造方法」が開示されてお
り、更にまた、特開平1−313530号の「絹フィブ
ロイン粉末の製法」発明には、絹フィブロイン水溶液を
ハンドミキサー等を用いて激しく撹拌し、その応力によ
り構造移転を行ってフォーム状にし、これを取り出して
凍結乾燥後粉砕し、絹フィブロイン粉末にする製法がに
開示されている。
【0007】しかしながら、上記した発明をはじめと
し、これまでに公知となっている絹を原料とした多くの
食品関連技術では、その殆どのものが、何等かの目的で
食品に添加、混合し易くするために、セリシンを取り除
き、繊維状蛋白質部分だけとした絹フィブロインを、あ
る段階で、あるいはある性状の下で粉砕、粉末化するこ
とによって得られる絹フィブロインからなる粉末状食品
まは食品添加物か、それに他の成分を含浸状としてなる
食品、あるいは、その粉末状食品を得るための効率的な
種々の製造方法に関するものばかりであって、それ以外
の目的、用途に関する提案、特にこの発明のように、ケ
ーキやカステラ、またはある種のパン等の食品のの生地
を、均質な多孔構造のものに形成するための混入補助材
的な機能、即ち、従来であれば、主に卵白が分担してい
たような機能を果たす食品または食品添加物への応用を
可能とする提案や、あるいはそれを示唆するような文献
その他の情報は、少なくとも本願発明人において知り得
る範囲内で全く見出だすことができなかった。この発明
は、以上のような状況に鑑みて、絹の全く新たな応用技
術として開発、研究の結果、実現化されたものであっ
て、以下では、幾つかの実施例や比較実験データと共
に、その構成の詳細を説示していくこととする。
し、これまでに公知となっている絹を原料とした多くの
食品関連技術では、その殆どのものが、何等かの目的で
食品に添加、混合し易くするために、セリシンを取り除
き、繊維状蛋白質部分だけとした絹フィブロインを、あ
る段階で、あるいはある性状の下で粉砕、粉末化するこ
とによって得られる絹フィブロインからなる粉末状食品
まは食品添加物か、それに他の成分を含浸状としてなる
食品、あるいは、その粉末状食品を得るための効率的な
種々の製造方法に関するものばかりであって、それ以外
の目的、用途に関する提案、特にこの発明のように、ケ
ーキやカステラ、またはある種のパン等の食品のの生地
を、均質な多孔構造のものに形成するための混入補助材
的な機能、即ち、従来であれば、主に卵白が分担してい
たような機能を果たす食品または食品添加物への応用を
可能とする提案や、あるいはそれを示唆するような文献
その他の情報は、少なくとも本願発明人において知り得
る範囲内で全く見出だすことができなかった。この発明
は、以上のような状況に鑑みて、絹の全く新たな応用技
術として開発、研究の結果、実現化されたものであっ
て、以下では、幾つかの実施例や比較実験データと共
に、その構成の詳細を説示していくこととする。
【0008】
【発明の構成】この発明には、その最も基礎をなす「絹
フィブロインからなる起泡性食品素材」に関連し、「そ
れから製造した気泡食品素材」、および「それらの製造
方法」と「その泡安定性の増強方法」、更には「それら
を使用したスポンジケーキ」が包含されている。先ず、
「絹フィブロインからなる起泡性食品素材」は、次のと
おりの構成をその要旨とするものである。即ち、絹原料
に炭酸水素ナトリウム溶液を加えてセレシン除去処理の
施されてなる絹フィブロイン溶液に対し、絹フィブロイ
ンの可溶化を高めて体内摂取段階でのペプシンによる消
化率を良くする上で有効な割合となる範囲の塩化カルシ
ウム溶液を混合して、十分に加熱溶解した後、冷却、透
析することによって塩化カルシウムを除去した透折内液
を生成してから、必要に応じて濾過した上、該透折内液
(または濾液)を、そのゲル化が促進されるよう酸性に
pH調整してから、再度透析することによって得られる
酸味が略除去された透折内液を素材とした絹フィブロイ
ンからなる起泡性食品素材である。
フィブロインからなる起泡性食品素材」に関連し、「そ
れから製造した気泡食品素材」、および「それらの製造
方法」と「その泡安定性の増強方法」、更には「それら
を使用したスポンジケーキ」が包含されている。先ず、
「絹フィブロインからなる起泡性食品素材」は、次のと
おりの構成をその要旨とするものである。即ち、絹原料
に炭酸水素ナトリウム溶液を加えてセレシン除去処理の
施されてなる絹フィブロイン溶液に対し、絹フィブロイ
ンの可溶化を高めて体内摂取段階でのペプシンによる消
化率を良くする上で有効な割合となる範囲の塩化カルシ
ウム溶液を混合して、十分に加熱溶解した後、冷却、透
析することによって塩化カルシウムを除去した透折内液
を生成してから、必要に応じて濾過した上、該透折内液
(または濾液)を、そのゲル化が促進されるよう酸性に
pH調整してから、再度透析することによって得られる
酸味が略除去された透折内液を素材とした絹フィブロイ
ンからなる起泡性食品素材である。
【0009】上記した構成は、より限定したものとして
示せば、絹原料に炭酸水素ナトリウム溶液を加えてセレ
シン除去処理の施されてなる絹フィブロイン溶液10g
に対し、40〜50%濃度の塩化カルシウム溶液約20
0mlを混合して、95〜98℃程度の温度で約8時間
に渡って加熱溶解した後、冷却、透析することによって
塩化カルシウムを除去した透折内液を生成してから必要
に応じて濾過した上、該透折内液(または濾液)を、酢
酸またはクエン酸でpH2.5〜3、最適には略pH
2.8の酸性にpH調整してから、再度透析することに
よって得られる酸味が略除去された透折内液を素材とし
たことを要旨とする絹フィブロインからなる起泡性食品
素材となる。
示せば、絹原料に炭酸水素ナトリウム溶液を加えてセレ
シン除去処理の施されてなる絹フィブロイン溶液10g
に対し、40〜50%濃度の塩化カルシウム溶液約20
0mlを混合して、95〜98℃程度の温度で約8時間
に渡って加熱溶解した後、冷却、透析することによって
塩化カルシウムを除去した透折内液を生成してから必要
に応じて濾過した上、該透折内液(または濾液)を、酢
酸またはクエン酸でpH2.5〜3、最適には略pH
2.8の酸性にpH調整してから、再度透析することに
よって得られる酸味が略除去された透折内液を素材とし
たことを要旨とする絹フィブロインからなる起泡性食品
素材となる。
【0010】絹原料としては、繭屑や生糸屑、絹布屑等
の絹屑の外、必要があれば繭や生糸、ビス、ブーレット
等を採用することも可能であり、常法による手段、例え
ばノイゲン(商品名)等の界面活性剤を混入した温水中
に長時間浸漬、放置したままにしたり、あるいは浸漬中
に適宜振湯したりする等してセリシンを溶出させてしま
うようにする外、望ましくは、1%濃度の炭酸水素ナト
リウム溶液を加えた溶液中で煮沸し、その上澄み液を捨
てる処理を2〜3回程度繰り返して積極的にセレシンを
除去する処理を施し、できるだけ効率よく絹フィブロイ
ン溶液を精製する。
の絹屑の外、必要があれば繭や生糸、ビス、ブーレット
等を採用することも可能であり、常法による手段、例え
ばノイゲン(商品名)等の界面活性剤を混入した温水中
に長時間浸漬、放置したままにしたり、あるいは浸漬中
に適宜振湯したりする等してセリシンを溶出させてしま
うようにする外、望ましくは、1%濃度の炭酸水素ナト
リウム溶液を加えた溶液中で煮沸し、その上澄み液を捨
てる処理を2〜3回程度繰り返して積極的にセレシンを
除去する処理を施し、できるだけ効率よく絹フィブロイ
ン溶液を精製する。
【0011】塩化カルシウムは、この発明の気泡食品素
材、即ち、均質なスポンジ構造の生地を形成するため
に、ケーキやカステラ等といった主として菓子・パン生
地に加えられる素材として使用され、食品の一部として
摂取されたときに、ペプシン(胃に含まれる蛋白質分解
酵素の一つ)による消化が良くなる性状の絹フィブロイ
ン(蛋白質が完全にゲル化していて、繊維の一部が残存
するような粗雑なゲル化状態のままになっていない絹フ
ィブロイン)が最終的に生成されるよう機能するもので
あり、同様の機能は、塩化マグネシウムや臭化リチウム
等によってももたらされるが、体内への影響(ゲル内に
残存してしまった場合)や環境への影響(透折液の廃
棄)等を考慮すると、この機能を達成する上で、塩化カ
ルシウムが最も望ましく、セレシンが除去された絹フィ
ブロイン溶液に対し、その目的が達成できる有効な割
合、例えば該溶液10g当たり、濃度40〜50%のこ
の塩化カルシウム溶液が約200ml程度となる割合で
混入され、95〜98℃に加熱しながら、8時間程度に
渡って十分に加熱溶解する。
材、即ち、均質なスポンジ構造の生地を形成するため
に、ケーキやカステラ等といった主として菓子・パン生
地に加えられる素材として使用され、食品の一部として
摂取されたときに、ペプシン(胃に含まれる蛋白質分解
酵素の一つ)による消化が良くなる性状の絹フィブロイ
ン(蛋白質が完全にゲル化していて、繊維の一部が残存
するような粗雑なゲル化状態のままになっていない絹フ
ィブロイン)が最終的に生成されるよう機能するもので
あり、同様の機能は、塩化マグネシウムや臭化リチウム
等によってももたらされるが、体内への影響(ゲル内に
残存してしまった場合)や環境への影響(透折液の廃
棄)等を考慮すると、この機能を達成する上で、塩化カ
ルシウムが最も望ましく、セレシンが除去された絹フィ
ブロイン溶液に対し、その目的が達成できる有効な割
合、例えば該溶液10g当たり、濃度40〜50%のこ
の塩化カルシウム溶液が約200ml程度となる割合で
混入され、95〜98℃に加熱しながら、8時間程度に
渡って十分に加熱溶解する。
【0012】第1段階の透折、および後述する第2段階
の透折は、共に、従前から公知の透折手段、例えばセロ
ファン膜に代表されるような透折膜や、透折用セルロー
ス製の中空繊維が装填された公知の透折器等を使って実
施されればよく、第1段階での透折では、塩化カルシウ
ム溶液に混合され、十分に加熱溶解された絹フィブロイ
ン溶解液は、略5℃辺りまで冷却し、適宜これら公知の
透折手段で透折されて透析内液を生成(場合によっては
微量の浮遊物が残る場合があり、そのときにはガーゼで
濾過)してから、塩化カルシウムが除去され、透明で均
一な粘性体の濾液とする。なお、この段階の透折は、水
道水を用いて3日間程度実施されるようにすれば、目的
の透折内液の生成が可能となる。
の透折は、共に、従前から公知の透折手段、例えばセロ
ファン膜に代表されるような透折膜や、透折用セルロー
ス製の中空繊維が装填された公知の透折器等を使って実
施されればよく、第1段階での透折では、塩化カルシウ
ム溶液に混合され、十分に加熱溶解された絹フィブロイ
ン溶解液は、略5℃辺りまで冷却し、適宜これら公知の
透折手段で透折されて透析内液を生成(場合によっては
微量の浮遊物が残る場合があり、そのときにはガーゼで
濾過)してから、塩化カルシウムが除去され、透明で均
一な粘性体の濾液とする。なお、この段階の透折は、水
道水を用いて3日間程度実施されるようにすれば、目的
の透折内液の生成が可能となる。
【0013】この濾液は、更に均質且つ迅速なゲル化
(β構造化)を図る上で有効な、酸性側へのpH調整
(pH2.5〜3、望ましくはpH2.8)が、酢酸や
クエン酸等を添加、撹拌することによって実施され、こ
のゲル化が完全に進行し終えない段階に、再び透折して
その透折内液を生成し、この透折内液が、この発明の絹
フィブロインからなる起泡性食品素材、即ち、完全にゲ
ル化されてしまう前の段階において、この第2段階目の
透折を経ていなければ、酸味があって各種食品への添加
剤として不都合な性状に止まってしまう絹フィブロイン
から、殆ど完全に酸味が除去され、その後、撹拌されれ
ば、極めて均質で良好な泡立ち状態化が実現可能であっ
て、食品生地のスポンジ化を助成する添加素材(即ち、
後述するこの発明の気泡食品素材)が、誰にでも簡単、
確実に製造できるようになる、気泡食品素材を得る前段
階の食品素材を構成するものである。この起泡性食品素
材は、適宜容器に封入、商品化され、最終的に菓子製造
業者や一般家庭へ流通、販売されることとなる。
(β構造化)を図る上で有効な、酸性側へのpH調整
(pH2.5〜3、望ましくはpH2.8)が、酢酸や
クエン酸等を添加、撹拌することによって実施され、こ
のゲル化が完全に進行し終えない段階に、再び透折して
その透折内液を生成し、この透折内液が、この発明の絹
フィブロインからなる起泡性食品素材、即ち、完全にゲ
ル化されてしまう前の段階において、この第2段階目の
透折を経ていなければ、酸味があって各種食品への添加
剤として不都合な性状に止まってしまう絹フィブロイン
から、殆ど完全に酸味が除去され、その後、撹拌されれ
ば、極めて均質で良好な泡立ち状態化が実現可能であっ
て、食品生地のスポンジ化を助成する添加素材(即ち、
後述するこの発明の気泡食品素材)が、誰にでも簡単、
確実に製造できるようになる、気泡食品素材を得る前段
階の食品素材を構成するものである。この起泡性食品素
材は、適宜容器に封入、商品化され、最終的に菓子製造
業者や一般家庭へ流通、販売されることとなる。
【0014】
【関連する発明1】以上のとおりの構成を基本とするこ
の発明の起泡性食品素材に関連し、この発明には、それ
によって製造可能となる次のような構成を要旨とする気
泡食品素材も包含されている。即ち、上記までの起泡性
食品素材を泡立てて、比重が少なくとも略0.2以下の
気泡体としてなる気泡食品素材であり、また、より望ま
しくは、当該起泡性食品素材に、酒石酸カリウム、塩化
ナトリウム、砂糖、卵白等の何れかまたはそれらを適宜
組み合わせた食品あるいは食品添加剤が添加された上で
泡立てて泡安定性を増強すると共に、比重が少なくとも
略0.2以下の気泡体としてなる気泡食品素材である。
の発明の起泡性食品素材に関連し、この発明には、それ
によって製造可能となる次のような構成を要旨とする気
泡食品素材も包含されている。即ち、上記までの起泡性
食品素材を泡立てて、比重が少なくとも略0.2以下の
気泡体としてなる気泡食品素材であり、また、より望ま
しくは、当該起泡性食品素材に、酒石酸カリウム、塩化
ナトリウム、砂糖、卵白等の何れかまたはそれらを適宜
組み合わせた食品あるいは食品添加剤が添加された上で
泡立てて泡安定性を増強すると共に、比重が少なくとも
略0.2以下の気泡体としてなる気泡食品素材である。
【0015】起泡性食品素材に加えられる食品または食
品素材としては、酒石酸カリウム、塩化ナトリウム、砂
糖、卵白等の何れかが単独か、あるいはそれらを適宜組
み合わせた採用可能となるが、特に泡安定性の増強作用
からは、酒石酸カリウムか塩化ナトリウムが望ましく、
絹フィブロイン溶液に対し、1〜5W%前後の割合で添
加され、市販の攪拌機で3〜5分間程度撹拌すれば、こ
の気泡食品素材として最も理想的な状態、即ち泡が決め
細かく、均質な状態で、弾力性のある泡構造を有した状
態のもの形成され、この状態の気泡食品素材は、オーバ
ーランも増加して最大泡容積あるいはそれに近い泡容積
となり、おしなべて比重が略0.2以下、最も良好なも
のでは0.08程度の値を示すことになる。(因みに、
撹拌前の起泡性食品素材の比重は、1.02である。)
これに対し、撹拌時間が短すぎると、泡は大粒で大きさ
も一定せず、また、撹拌し過ぎると、今度は、泡全体が
ボソボソした状態の弾力性のない泡になると共に、オー
バーランも減少していって、一部に液化現象が始まり、
比重も0.2以上のものになってしまい、菓子生地内に
気泡構造を助成する添加剤としての機能が損なわれるこ
とになる。
品素材としては、酒石酸カリウム、塩化ナトリウム、砂
糖、卵白等の何れかが単独か、あるいはそれらを適宜組
み合わせた採用可能となるが、特に泡安定性の増強作用
からは、酒石酸カリウムか塩化ナトリウムが望ましく、
絹フィブロイン溶液に対し、1〜5W%前後の割合で添
加され、市販の攪拌機で3〜5分間程度撹拌すれば、こ
の気泡食品素材として最も理想的な状態、即ち泡が決め
細かく、均質な状態で、弾力性のある泡構造を有した状
態のもの形成され、この状態の気泡食品素材は、オーバ
ーランも増加して最大泡容積あるいはそれに近い泡容積
となり、おしなべて比重が略0.2以下、最も良好なも
のでは0.08程度の値を示すことになる。(因みに、
撹拌前の起泡性食品素材の比重は、1.02である。)
これに対し、撹拌時間が短すぎると、泡は大粒で大きさ
も一定せず、また、撹拌し過ぎると、今度は、泡全体が
ボソボソした状態の弾力性のない泡になると共に、オー
バーランも減少していって、一部に液化現象が始まり、
比重も0.2以上のものになってしまい、菓子生地内に
気泡構造を助成する添加剤としての機能が損なわれるこ
とになる。
【0016】
【関連する発明2】更に、この発明は、上記した起泡性
食品素材および気泡食品素材を得るための製造方法も包
含している。先ず、起泡性食品素材の製造方法の要旨
を、工程に従って示していくと、大凡次のような構成か
ら成り立つものと言うことができる。 [第1工程]絹原料を約1%濃度の炭酸水素ナトリウム
溶液で煮沸処理してその都度上澄み液を除去する操作を
2〜3回繰り返すことにより、極力セレシンを除いた絹
フィブロイン溶液に調製する工程。 [第2工程]精製された絹フィブロイン溶液10g当た
り、40〜50%程度の濃度とした塩化カルシウム溶液
が約200ml程度の割合で加えられ、95〜98℃程
度の温度で約8時間に渡って加熱溶解する工程。なお、
この工程で加熱溶解時間が少ない場合には、最終的に得
られたこの発明の気泡食品素材のペプシンによる消化率
が悪くなる(加熱溶解時間を4時間としたものでは、液
状で50%程度、ゲル状で7%程度に過ぎないものが、
8時間としたものでは、前者で90%弱、後者でも30
%程度に達することが実験で確認されている。)し、そ
れよりも長時間に渡って加熱溶解すると、ゲル化に支障
を来してしまうことも確認されている。
食品素材および気泡食品素材を得るための製造方法も包
含している。先ず、起泡性食品素材の製造方法の要旨
を、工程に従って示していくと、大凡次のような構成か
ら成り立つものと言うことができる。 [第1工程]絹原料を約1%濃度の炭酸水素ナトリウム
溶液で煮沸処理してその都度上澄み液を除去する操作を
2〜3回繰り返すことにより、極力セレシンを除いた絹
フィブロイン溶液に調製する工程。 [第2工程]精製された絹フィブロイン溶液10g当た
り、40〜50%程度の濃度とした塩化カルシウム溶液
が約200ml程度の割合で加えられ、95〜98℃程
度の温度で約8時間に渡って加熱溶解する工程。なお、
この工程で加熱溶解時間が少ない場合には、最終的に得
られたこの発明の気泡食品素材のペプシンによる消化率
が悪くなる(加熱溶解時間を4時間としたものでは、液
状で50%程度、ゲル状で7%程度に過ぎないものが、
8時間としたものでは、前者で90%弱、後者でも30
%程度に達することが実験で確認されている。)し、そ
れよりも長時間に渡って加熱溶解すると、ゲル化に支障
を来してしまうことも確認されている。
【0017】[第3工程]その溶解液を略5℃前後まで
冷却後、透折して塩化カルシウムの除去された透析内液
を生成してから、(必要に応じてガーゼで濾過した
上)、得られた透析内液(または濾液)を、酢酸または
クエン酸でpH2.5〜3、最適にはpH2.8の酸性
にpH調整する工程。 [第4工程]上記第3工程でゲル化がし終わらない段階
で、再度透析して酸味が略除去された透折内液を生成
し、その透折内液を起泡性食品素材とする工程。透折
は、前記したとおり、公知の適宜手段が採用可能であ
り、第3工程においては水道水で3日間程度、第4工程
においては、水道水で7〜8日間程度の透折を実施し、
最終的に改めて流水中で3〜4時間の透折を行うように
するのが望ましい。
冷却後、透折して塩化カルシウムの除去された透析内液
を生成してから、(必要に応じてガーゼで濾過した
上)、得られた透析内液(または濾液)を、酢酸または
クエン酸でpH2.5〜3、最適にはpH2.8の酸性
にpH調整する工程。 [第4工程]上記第3工程でゲル化がし終わらない段階
で、再度透析して酸味が略除去された透折内液を生成
し、その透折内液を起泡性食品素材とする工程。透折
は、前記したとおり、公知の適宜手段が採用可能であ
り、第3工程においては水道水で3日間程度、第4工程
においては、水道水で7〜8日間程度の透折を実施し、
最終的に改めて流水中で3〜4時間の透折を行うように
するのが望ましい。
【0018】また、上記工程によって得られた起泡性食
品素材から、気泡食品素材の製造する方法は、上記第1
〜4工程に、以下のとおりの構成の第5工程を連続させ
ることを要旨とする製造方法である。 [第5工程]上記第1〜4工程によって得られた起泡性
食品素材を、その比重が少なくとも略0.2以下になる
まで泡立て処理する工程。比重が略0.2以下に達する
撹拌時間としては、市販の家庭用電動ミキサー(100
0回転/秒前後のもの)で略4〜5分が一つの目安とな
る。
品素材から、気泡食品素材の製造する方法は、上記第1
〜4工程に、以下のとおりの構成の第5工程を連続させ
ることを要旨とする製造方法である。 [第5工程]上記第1〜4工程によって得られた起泡性
食品素材を、その比重が少なくとも略0.2以下になる
まで泡立て処理する工程。比重が略0.2以下に達する
撹拌時間としては、市販の家庭用電動ミキサー(100
0回転/秒前後のもの)で略4〜5分が一つの目安とな
る。
【0019】
【関連する発明3】更に、この発明には、上記した製造
方法によって得られる気泡食品素材の泡を安定、増強す
る、次のような構成を要旨とする泡安定性の増強方法も
包含されている。即ち、上記した第1〜5工程からなる
気泡食品素材の製造方法において、その第5工程で、第
1〜4工程によって得られた起泡性食品素材の泡立て処
理前に、該起泡性食品素材に、容量重量で約1〜5%前
後の最適な割合の酒石酸カリウム、塩化ナトリウム、砂
糖、卵白等の何れかまたはそれらを適宜組み合わせた食
品あるいは食品添加剤を添加してから実施するようにし
た気泡食品素材の泡安定性の増強方法である。
方法によって得られる気泡食品素材の泡を安定、増強す
る、次のような構成を要旨とする泡安定性の増強方法も
包含されている。即ち、上記した第1〜5工程からなる
気泡食品素材の製造方法において、その第5工程で、第
1〜4工程によって得られた起泡性食品素材の泡立て処
理前に、該起泡性食品素材に、容量重量で約1〜5%前
後の最適な割合の酒石酸カリウム、塩化ナトリウム、砂
糖、卵白等の何れかまたはそれらを適宜組み合わせた食
品あるいは食品添加剤を添加してから実施するようにし
た気泡食品素材の泡安定性の増強方法である。
【0020】
【関連する発明4】この発明は、以上のような製造方法
によって得られる気泡食品素材を使って製造するスポン
ジケーキもまた、関連する発明として包含している。即
ち、上記しこの発明の製造方法によって得られた気泡食
品素材を、卵黄に上白糖を添加、攪拌し、薄力粉を混ぜ
合わせてなる生地に、数回に別けて混入した上、ステン
レスケーキ型に流し込んで十分脱気してから、そのまま
の状態で略180℃、20分前後の1次焼成を行った
後、アルミホイルを被せた状態で略180℃、35分前
後の2次焼成を行って焼成を終え、アルミホイルを外し
てから約20分程度経過させ、脱型することによって製
造してなるスポンジケーキである。以下、この関連する
発明4を含む、この発明が包含する全ての発明の構成
が、より適確に把握されるように、幾つかの実施例およ
び実験データを示すこととする。
によって得られる気泡食品素材を使って製造するスポン
ジケーキもまた、関連する発明として包含している。即
ち、上記しこの発明の製造方法によって得られた気泡食
品素材を、卵黄に上白糖を添加、攪拌し、薄力粉を混ぜ
合わせてなる生地に、数回に別けて混入した上、ステン
レスケーキ型に流し込んで十分脱気してから、そのまま
の状態で略180℃、20分前後の1次焼成を行った
後、アルミホイルを被せた状態で略180℃、35分前
後の2次焼成を行って焼成を終え、アルミホイルを外し
てから約20分程度経過させ、脱型することによって製
造してなるスポンジケーキである。以下、この関連する
発明4を含む、この発明が包含する全ての発明の構成
が、より適確に把握されるように、幾つかの実施例およ
び実験データを示すこととする。
【0021】
【実施例1】これは、起泡性食品素材の製造方法の最も
代表的な事例によるものである。屑絹を、濃度1%炭酸
水素ナトリウム溶液で30分間煮沸し、その上澄み液を
捨てて、再度同溶液による煮沸操作を3回反復し、セレ
シンを除く。続いて、セレシンを除去した絹フィブロイ
ン20gに対し、50%濃度の塩化カルシウム溶液50
0mlを加え、約95℃で略8時間加熱する。そして、
冷却後、透析用セルロースチューブ(透析膜1−7/
8、三光純薬株式会社製)を用いて水道水で3日間の透
析処理を行う。上記第1回目の透折で塩化カルシウムが
除去された透析内液に、酢酸を加えてpH2.8に調製
した上、再度、透析膜に戻して7〜8日間に渡って第2
回目の透析処理を行い、得られた透析内液が、そのまま
気泡食品素材を作るための絹フィブロインからなる起泡
性食品素材とする。
代表的な事例によるものである。屑絹を、濃度1%炭酸
水素ナトリウム溶液で30分間煮沸し、その上澄み液を
捨てて、再度同溶液による煮沸操作を3回反復し、セレ
シンを除く。続いて、セレシンを除去した絹フィブロイ
ン20gに対し、50%濃度の塩化カルシウム溶液50
0mlを加え、約95℃で略8時間加熱する。そして、
冷却後、透析用セルロースチューブ(透析膜1−7/
8、三光純薬株式会社製)を用いて水道水で3日間の透
析処理を行う。上記第1回目の透折で塩化カルシウムが
除去された透析内液に、酢酸を加えてpH2.8に調製
した上、再度、透析膜に戻して7〜8日間に渡って第2
回目の透析処理を行い、得られた透析内液が、そのまま
気泡食品素材を作るための絹フィブロインからなる起泡
性食品素材とする。
【0022】
【実施例2】次に、上記のようにして得られた起泡性食
品素材を使用して気泡食品素材を製造する、この発明の
代表的な気泡食品素材の製造方法を示す。最初に、当該
起泡性食品素材を、家庭用電動式ミキサー(株式会社松
原製)で回転数700/分の低速回転で15秒間泡立て
(この段階で得られたものを、後述の実験で試料番号N
o.1とする。)、更に引き続き、回転数1200/分の
高速回転で4分間程度泡立て処理をすることにより、比
重0.0774の極めて良質の泡構造に形成された気泡
食品素材を製造することができる。
品素材を使用して気泡食品素材を製造する、この発明の
代表的な気泡食品素材の製造方法を示す。最初に、当該
起泡性食品素材を、家庭用電動式ミキサー(株式会社松
原製)で回転数700/分の低速回転で15秒間泡立て
(この段階で得られたものを、後述の実験で試料番号N
o.1とする。)、更に引き続き、回転数1200/分の
高速回転で4分間程度泡立て処理をすることにより、比
重0.0774の極めて良質の泡構造に形成された気泡
食品素材を製造することができる。
【0023】
【実験1】上記した実施例2によって製造する製造方法
で、0〜10分間の間、回転数1200/分の高速回転
で泡立て処理した気泡食品素材を、30秒経過段階のも
の、1分経過段階のもの、1分30秒経過段階のもの、
2分経過段階のもの、以降1分間隔で10分迄、各分経
過段階のものの起泡性のデータと、目視観察して得た気
泡の性状とを、夫々比較して表にしたものが、表1に示
されている。
で、0〜10分間の間、回転数1200/分の高速回転
で泡立て処理した気泡食品素材を、30秒経過段階のも
の、1分経過段階のもの、1分30秒経過段階のもの、
2分経過段階のもの、以降1分間隔で10分迄、各分経
過段階のものの起泡性のデータと、目視観察して得た気
泡の性状とを、夫々比較して表にしたものが、表1に示
されている。
【0024】なお、絹フィブロインからなる起泡性食品
素材の比重、また、それから製造した気泡食品素材の各
段階における比重、起泡性および泡安定性について以下
のように測定した。 [比 重] 予め重量を測定したシャーレに、水、起泡
性食品素材、あるいは気泡食品素材を入れて夫々の重量
を測定した上、次式よって算出した。 比重=(絹フィブロイン溶液の重量あるいは泡の重量)
÷(水の重量) [起泡性] 起泡性は、次式のオーバーランによって表
わした。 オーバーラン(%) ={(一定容積の絹フィブロイン溶液の重量)−(同溶液の起泡絹 フィブロインの重量)}÷(同容積の起泡絹フィブロインの重量 ) ×100 [気泡の性状] その「きめ」や、「艶」を目視観察し
て判断した。
素材の比重、また、それから製造した気泡食品素材の各
段階における比重、起泡性および泡安定性について以下
のように測定した。 [比 重] 予め重量を測定したシャーレに、水、起泡
性食品素材、あるいは気泡食品素材を入れて夫々の重量
を測定した上、次式よって算出した。 比重=(絹フィブロイン溶液の重量あるいは泡の重量)
÷(水の重量) [起泡性] 起泡性は、次式のオーバーランによって表
わした。 オーバーラン(%) ={(一定容積の絹フィブロイン溶液の重量)−(同溶液の起泡絹 フィブロインの重量)}÷(同容積の起泡絹フィブロインの重量 ) ×100 [気泡の性状] その「きめ」や、「艶」を目視観察し
て判断した。
【0025】
【表1】
【0026】[測定結果]表1に示すように、30秒間
撹拌すると、絹フィブロイン溶液は全体に大きな泡を形
成し、比重は1.02から0.238に急減した。オー
バーランも撹拌によって増加し、この発明の絹フィブロ
インからなる起泡性食品素材から気泡食品素材の生成を
することができることが明らかにされている。3〜4分
間の撹拌では、オーバーランが最も高い値を示し、最大
の泡容積が得られた。また泡が細かくなり、「つの」が
たった保型性のよい泡を生成し、比重が最も低い値を示
した。4分以上の撹拌では、比重の増加とオーバーラン
の減少が生じ、泡の性状は、弾力のなく、ボソボソした
状態を示した。撹拌10分では、撹拌後、容器の下部に
溶液の除去が見られた。絹フィブロイン溶液の撹拌時間
を調節することにより、各種調理に適した気泡食品素材
の製造が可能と考えられる。
撹拌すると、絹フィブロイン溶液は全体に大きな泡を形
成し、比重は1.02から0.238に急減した。オー
バーランも撹拌によって増加し、この発明の絹フィブロ
インからなる起泡性食品素材から気泡食品素材の生成を
することができることが明らかにされている。3〜4分
間の撹拌では、オーバーランが最も高い値を示し、最大
の泡容積が得られた。また泡が細かくなり、「つの」が
たった保型性のよい泡を生成し、比重が最も低い値を示
した。4分以上の撹拌では、比重の増加とオーバーラン
の減少が生じ、泡の性状は、弾力のなく、ボソボソした
状態を示した。撹拌10分では、撹拌後、容器の下部に
溶液の除去が見られた。絹フィブロイン溶液の撹拌時間
を調節することにより、各種調理に適した気泡食品素材
の製造が可能と考えられる。
【0027】
【実施例3】この実施例は、気泡食品素材の泡安定性の
増強方法に関する、この発明の代表的な実施例である。
泡安定性の増強のための食品添加物として、酒石酸カリ
ウム(和光純薬工業株式会社製)を用い、先の実施例1
で製造した絹フィブロインからなる起泡性食品素材50
gに対し、その溶液重量の約1%相当を加えて撹拌、混
合した上、家庭用電動式ミキサーで、はじめは700回
転/秒で15秒、次いで1200回転/秒で4分間撹拌
して泡立てて気泡食品素材を製造すると、実施例2で得
た気泡食品素材では、それを10gガラスロートに載せ
たままで10分間放置した段階で、既に離漿した溶液体
積が約3.3mlに達し、その後も経時的に僅かずつ増
加する変化を来してしまうのに対し、この実施例によっ
て得られた気泡食品素材は、60分経過段階においてさ
えも、全く離漿液の確認が成されず、安定した状態の泡
構造のままの気泡食品素材であり続け、したがって、ケ
ーキ生地へ混合して気泡構造を助成する素材として、実
用上、十分に通用する程に泡安定性を増強することがで
きるものとなる。
増強方法に関する、この発明の代表的な実施例である。
泡安定性の増強のための食品添加物として、酒石酸カリ
ウム(和光純薬工業株式会社製)を用い、先の実施例1
で製造した絹フィブロインからなる起泡性食品素材50
gに対し、その溶液重量の約1%相当を加えて撹拌、混
合した上、家庭用電動式ミキサーで、はじめは700回
転/秒で15秒、次いで1200回転/秒で4分間撹拌
して泡立てて気泡食品素材を製造すると、実施例2で得
た気泡食品素材では、それを10gガラスロートに載せ
たままで10分間放置した段階で、既に離漿した溶液体
積が約3.3mlに達し、その後も経時的に僅かずつ増
加する変化を来してしまうのに対し、この実施例によっ
て得られた気泡食品素材は、60分経過段階においてさ
えも、全く離漿液の確認が成されず、安定した状態の泡
構造のままの気泡食品素材であり続け、したがって、ケ
ーキ生地へ混合して気泡構造を助成する素材として、実
用上、十分に通用する程に泡安定性を増強することがで
きるものとなる。
【0028】
【実験2】上記した実施例3によって実施した気泡食品
素材の泡安定性の増強方法と同様に、その他の食品また
は食品添加剤として、砂糖(新名糖株式会社製の上白
糖)、塩化ナトリウム(関東化学株式会社製)、および
卵黄(市販の卵)を採用し、50gの絹フィブロインか
らなる起泡性食品素材に対し、溶液重量の1%(但し、
砂糖は1%および5%)を加えた上、家庭用電動式ミキ
サーで4分間泡立て(はじめの15秒は700回転/
秒、以下4分までは1200回転/秒)、夫々の泡10
gずつをメスシリンダーを受け器とした三角ロートに載
せ、10,20,30,60分後に離漿する溶液の体積
(ml)を測定し、その経時的変化の量で泡安定性の増
強作用の優劣を比較実験したデータが、表2に示されて
いる。また、それら試料毎に、夫々pH試験紙を用いて
測定した撹拌4分後におけるpH値、および泡の比重、
オーバーラン(%)も表3で示すと同時に、表4では、
夫々の試料別の経時的性状(上記表1の性状に対応)に
ついて観察した結果が示されている。なお、表3および
4には、比較として卵白だけを泡立てたものの、上記と
同様にした測定、観察結果を合わせて示している。
素材の泡安定性の増強方法と同様に、その他の食品また
は食品添加剤として、砂糖(新名糖株式会社製の上白
糖)、塩化ナトリウム(関東化学株式会社製)、および
卵黄(市販の卵)を採用し、50gの絹フィブロインか
らなる起泡性食品素材に対し、溶液重量の1%(但し、
砂糖は1%および5%)を加えた上、家庭用電動式ミキ
サーで4分間泡立て(はじめの15秒は700回転/
秒、以下4分までは1200回転/秒)、夫々の泡10
gずつをメスシリンダーを受け器とした三角ロートに載
せ、10,20,30,60分後に離漿する溶液の体積
(ml)を測定し、その経時的変化の量で泡安定性の増
強作用の優劣を比較実験したデータが、表2に示されて
いる。また、それら試料毎に、夫々pH試験紙を用いて
測定した撹拌4分後におけるpH値、および泡の比重、
オーバーラン(%)も表3で示すと同時に、表4では、
夫々の試料別の経時的性状(上記表1の性状に対応)に
ついて観察した結果が示されている。なお、表3および
4には、比較として卵白だけを泡立てたものの、上記と
同様にした測定、観察結果を合わせて示している。
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】
【表4】
【0032】[測定結果]泡の比重、オーバーランの測
定結果から判断すると、食品または食品添加物を加えた
ことによって、起泡性食品素材を泡立てて気泡食品素材
を製造する際の起泡性を増強する作用については観察さ
れなかったが(表3参照)、表2のデータのように、気
泡食品素材の泡の経時的変化では、10分から20分に
かけて多少、離漿の進行がみられるが、それ以降60分
までは殆ど変化がみられないことから、塩化ナトリウ
ム、砂糖、酒石酸カリウムのいずれの添加によっても泡
安定性の増強が認められた。特に塩化ナトリウム、酒石
酸カリウムによる増強効果が大きい。これらの結果か
ら、起泡性食品素材から調製した気泡食品素材の泡安定
性が、卵黄を除いたこれらの食品または食品添加物の添
加によって増強されることが明らかになった。
定結果から判断すると、食品または食品添加物を加えた
ことによって、起泡性食品素材を泡立てて気泡食品素材
を製造する際の起泡性を増強する作用については観察さ
れなかったが(表3参照)、表2のデータのように、気
泡食品素材の泡の経時的変化では、10分から20分に
かけて多少、離漿の進行がみられるが、それ以降60分
までは殆ど変化がみられないことから、塩化ナトリウ
ム、砂糖、酒石酸カリウムのいずれの添加によっても泡
安定性の増強が認められた。特に塩化ナトリウム、酒石
酸カリウムによる増強効果が大きい。これらの結果か
ら、起泡性食品素材から調製した気泡食品素材の泡安定
性が、卵黄を除いたこれらの食品または食品添加物の添
加によって増強されることが明らかになった。
【0033】
【実施例4】次に、この発明の気泡食品素材を使用した
スポンジケーキの製造方法の代表的な事例を示すと、図
1の工程図が示しているように、以下のとおりとなる。
先ず、この発明の実施例1で示した絹フィブロインから
なる起泡性食品素材溶液150gを、実施例3のよう
に、予め上白糖10gを加えて約1分間撹拌してから、
4分間泡立て(700回転/秒で15秒間予備撹拌し、
その後1200回転/秒で継続撹拌)て泡安定性に秀れ
た気泡食品素材となす。
スポンジケーキの製造方法の代表的な事例を示すと、図
1の工程図が示しているように、以下のとおりとなる。
先ず、この発明の実施例1で示した絹フィブロインから
なる起泡性食品素材溶液150gを、実施例3のよう
に、予め上白糖10gを加えて約1分間撹拌してから、
4分間泡立て(700回転/秒で15秒間予備撹拌し、
その後1200回転/秒で継続撹拌)て泡安定性に秀れ
た気泡食品素材となす。
【0034】こうして得られた気泡食品素材を、卵黄と
薄力粉とを混練して用意したケーキ生地に、3回に分け
てゴムべらでかき混ぜながら十分に混ぜ合わせテしま
い、これを直径20cmのステンレスのケーキ型に流し
込み、型の底の部分を作業台の上に軽く3回程度当てて
生地内部の空気を抜いた上、そのまま生地表面を露出状
として電気オーブン(松下電気株式会社製 NB−8)
の中段に水平に差し入れて23分間だけ初期焼成をして
から、今度は、生地表面が露出しないように市販のアル
ミホイルを被せた状態として35分間、同じく180℃
で仕上げ焼成をする。その後アルミホイルを取り除いて
オーブンから取り出し、そのままの状態で20分間放冷
後、ステンレスのケーキ型を取り出して室温に放置する
ことにより、表面が綺麗な黄色で弾力性あるスポンジケ
ーキが得られる。なお、仕上げ焼成を150℃程度とす
ればアルミホイルの使用の必要はなくなる。
薄力粉とを混練して用意したケーキ生地に、3回に分け
てゴムべらでかき混ぜながら十分に混ぜ合わせテしま
い、これを直径20cmのステンレスのケーキ型に流し
込み、型の底の部分を作業台の上に軽く3回程度当てて
生地内部の空気を抜いた上、そのまま生地表面を露出状
として電気オーブン(松下電気株式会社製 NB−8)
の中段に水平に差し入れて23分間だけ初期焼成をして
から、今度は、生地表面が露出しないように市販のアル
ミホイルを被せた状態として35分間、同じく180℃
で仕上げ焼成をする。その後アルミホイルを取り除いて
オーブンから取り出し、そのままの状態で20分間放冷
後、ステンレスのケーキ型を取り出して室温に放置する
ことにより、表面が綺麗な黄色で弾力性あるスポンジケ
ーキが得られる。なお、仕上げ焼成を150℃程度とす
ればアルミホイルの使用の必要はなくなる。
【0035】
【実験3】上記した実施例4によって製造したスポンジ
ケーキの性状を判断するために、実施例4で製造したス
ポンジケーキを、実験では表5の試料Aとし、比較のた
めに、表5のB,Cの各項目に示した材料を項目に示し
た割合で配合した上、焼成した。Cでは、起泡性食品素
材によるものとの比較のため、起泡性食品素材に代えて
卵白だけを用いてなる試料とした。絹フィブロインから
なる起泡性食品素材、および卵白の泡立ては、図1に示
すように、ケーキ生地とは別々に製造し、途中から混ぜ
合わせる別立て法で行った。即ち、一方では、卵黄70
g(卵白約4個分の卵黄量)を電動式泡立て器で30秒
間泡立て、これに上白糖30gを加え、1分間撹拌し
た。次いで、上白糖30gを加え、再度1分間撹拌し
た。残りの上白糖30gを加え、2分間撹拌を継続し
た。これに、予め、篩を掛けた薄力粉90gあるいは1
20gを入れ、ゴムべらで薄力粉が完全に混ざらない状
態に混ぜ合わせ、ケーキ生地を用意する。
ケーキの性状を判断するために、実施例4で製造したス
ポンジケーキを、実験では表5の試料Aとし、比較のた
めに、表5のB,Cの各項目に示した材料を項目に示し
た割合で配合した上、焼成した。Cでは、起泡性食品素
材によるものとの比較のため、起泡性食品素材に代えて
卵白だけを用いてなる試料とした。絹フィブロインから
なる起泡性食品素材、および卵白の泡立ては、図1に示
すように、ケーキ生地とは別々に製造し、途中から混ぜ
合わせる別立て法で行った。即ち、一方では、卵黄70
g(卵白約4個分の卵黄量)を電動式泡立て器で30秒
間泡立て、これに上白糖30gを加え、1分間撹拌し
た。次いで、上白糖30gを加え、再度1分間撹拌し
た。残りの上白糖30gを加え、2分間撹拌を継続し
た。これに、予め、篩を掛けた薄力粉90gあるいは1
20gを入れ、ゴムべらで薄力粉が完全に混ざらない状
態に混ぜ合わせ、ケーキ生地を用意する。
【0036】また、他方では、卵白150g(卵白の場
合は卵約4個分の卵白量)を、4分間泡立て(700回
転/秒で15秒間予備撹拌し、その後1200回転/秒
で継続撹拌)てから、上白糖10gを加えて約1分間撹
拌して泡安定性の増強された卵白からなる気泡食品素材
となす。そして、この卵白からなる気泡食品素材と、併
行して用意した上記ケーキ生地とを、前記実施例4と同
様にして混ぜ合わせた後、同様にして焼成することによ
って試料BおよびCを得た。
合は卵約4個分の卵白量)を、4分間泡立て(700回
転/秒で15秒間予備撹拌し、その後1200回転/秒
で継続撹拌)てから、上白糖10gを加えて約1分間撹
拌して泡安定性の増強された卵白からなる気泡食品素材
となす。そして、この卵白からなる気泡食品素材と、併
行して用意した上記ケーキ生地とを、前記実施例4と同
様にして混ぜ合わせた後、同様にして焼成することによ
って試料BおよびCを得た。
【0037】以上のようにして用意した試料A,B,C
のスポンジケーキを、不動工業株式会社製のレオメータ
ーを用い、2回の上下運動を行うことにより、圧縮率5
0%の咀嚼試験を行った。検出器2kg、レンジ2k
g、テスト速度30cm/Mに設定し、アダプタ直径2
0mmを使用した。なお、測定事項は、硬さ、凝集性、
付着性、弾力性、咀嚼性とした。その計測結果が、表6
に示されている。
のスポンジケーキを、不動工業株式会社製のレオメータ
ーを用い、2回の上下運動を行うことにより、圧縮率5
0%の咀嚼試験を行った。検出器2kg、レンジ2k
g、テスト速度30cm/Mに設定し、アダプタ直径2
0mmを使用した。なお、測定事項は、硬さ、凝集性、
付着性、弾力性、咀嚼性とした。その計測結果が、表6
に示されている。
【0038】
【表5】
【0039】
【試験結果】試料のスポンジケーキA,B,Cの何れに
も付着性は認められなかった。試料A、即ち、実施例4
の製造方法で得たスポンジケーキの硬さは、従前どおり
卵白を用いて製造した試料Cのものに比べ、その値は小
さく、全体として柔軟性に富んでいた。この試料Aのも
のよりも薄力粉を90gから120gに増やした試料B
のスポンジケーキの場合にも、硬さの値は卵白を用いた
ものよりも増加した。この発明の絹フィブロインからな
る起泡性食品素材を用いたもの(試料A,B)の場合に
は、その凝集性、弾力性の値は、従前からの卵白を用い
たもの(試料C)に比べて小さく、しかも、薄力粉の添
加量の増加に伴って凝集性および弾力性は低下した。
も付着性は認められなかった。試料A、即ち、実施例4
の製造方法で得たスポンジケーキの硬さは、従前どおり
卵白を用いて製造した試料Cのものに比べ、その値は小
さく、全体として柔軟性に富んでいた。この試料Aのも
のよりも薄力粉を90gから120gに増やした試料B
のスポンジケーキの場合にも、硬さの値は卵白を用いた
ものよりも増加した。この発明の絹フィブロインからな
る起泡性食品素材を用いたもの(試料A,B)の場合に
は、その凝集性、弾力性の値は、従前からの卵白を用い
たもの(試料C)に比べて小さく、しかも、薄力粉の添
加量の増加に伴って凝集性および弾力性は低下した。
【0040】また、この発明の絹フィブロインからなる
起泡性食品素材を用いたスポンジケーキ(試料A,B)
の咀嚼性は、試料Cの卵白を用いたスポンジケーキの略
1/2となり、柔らかく、しっとりとした食感を示し
た。これらの物性、食感から、この発明の絹フィブロイ
ンからなる起泡性食品素材および気泡食品素材は、実用
上、従前までの卵白に代わって、あるいは卵白の作用以
上の効果を期待して使用が可能になることを示した。
起泡性食品素材を用いたスポンジケーキ(試料A,B)
の咀嚼性は、試料Cの卵白を用いたスポンジケーキの略
1/2となり、柔らかく、しっとりとした食感を示し
た。これらの物性、食感から、この発明の絹フィブロイ
ンからなる起泡性食品素材および気泡食品素材は、実用
上、従前までの卵白に代わって、あるいは卵白の作用以
上の効果を期待して使用が可能になることを示した。
【0041】一方、焼き具合いの観察では、試料A,B
とも、焼き色が黄色でカステラに似た焼きあがりとなっ
たが、薄力粉120gを多く用いた試料Bの方が、やや
少ない試料Aよりも、きめが細かく、ふんわりと膨化し
ている様子に観察された。このことから、この発明の絹
フィブロインからなる起泡性食品素材によって得られる
気泡食品素材は、非常に水分が多いため、澱粉量を多く
した方がきれいな網目構造を作り易くなるものと推察さ
れた。したがって、従前からの卵白に代え、この発明の
気泡食品素材を使ってスポンジケーキを作る際、材料中
の薄力粉を多くすることにより、膨化の良く、しっとり
とした食感のあるスポンジケーキの製造が可能になるこ
とが判明した。
とも、焼き色が黄色でカステラに似た焼きあがりとなっ
たが、薄力粉120gを多く用いた試料Bの方が、やや
少ない試料Aよりも、きめが細かく、ふんわりと膨化し
ている様子に観察された。このことから、この発明の絹
フィブロインからなる起泡性食品素材によって得られる
気泡食品素材は、非常に水分が多いため、澱粉量を多く
した方がきれいな網目構造を作り易くなるものと推察さ
れた。したがって、従前からの卵白に代え、この発明の
気泡食品素材を使ってスポンジケーキを作る際、材料中
の薄力粉を多くすることにより、膨化の良く、しっとり
とした食感のあるスポンジケーキの製造が可能になるこ
とが判明した。
【0042】
【作用効果】以上のとおりの構成からなるこの発明は、
セレシンが除去された絹フィブロインを、先ず塩化カル
シウムで加熱処理して絹フィブロインの可溶性を高め、
最終的に体内摂取段階での吸収がより良くなるようにし
てから、第1段階の透折によって、機能を果たし終えた
塩化カルシウムを除去し、次いで酢酸またはクエン酸で
ゲル化が効果的に進むように、一旦酸性にし、そのまま
では良質のゲル化された絹フィブロインを得られるもの
の、食品添加剤としては酸味が残って応用が狭められて
しまう絹フィブロインを、再度第2段階の透折によって
無味無臭で良質の絹フィブロインとして起泡性食品素材
とすることにより、食品添加剤として広く使用可能なも
のにすることに成功したものである
セレシンが除去された絹フィブロインを、先ず塩化カル
シウムで加熱処理して絹フィブロインの可溶性を高め、
最終的に体内摂取段階での吸収がより良くなるようにし
てから、第1段階の透折によって、機能を果たし終えた
塩化カルシウムを除去し、次いで酢酸またはクエン酸で
ゲル化が効果的に進むように、一旦酸性にし、そのまま
では良質のゲル化された絹フィブロインを得られるもの
の、食品添加剤としては酸味が残って応用が狭められて
しまう絹フィブロインを、再度第2段階の透折によって
無味無臭で良質の絹フィブロインとして起泡性食品素材
とすることにより、食品添加剤として広く使用可能なも
のにすることに成功したものである
【0043】しかも、この起泡性食品素材を泡立てて得
られる気泡食品素材では、従前からの卵白を泡立て使用
するものに比較し、それに勝るとも劣ることのない実用
性のある泡立て助成材として使用可能になる上、更に、
それを、塩化ナトリウム、砂糖、酒石酸カリウムのいず
れか、特に塩化ナトリウム、酒石酸カリウムによって泡
安定性の増強を果たしたものとして使用するようにすれ
ば、更に一層実用効果が得られるものになり、例えば、
それによって生地に均質な泡構造を実現すると共に、薄
力粉の添加量を最適な割合に調整して製造したスポンジ
ケーキでは、スポンジ構造がきめ細かく、弾力性もあ
り、しっとりとした食感の味わえる極めて良質のスポン
ジケーキが実現可能になる。
られる気泡食品素材では、従前からの卵白を泡立て使用
するものに比較し、それに勝るとも劣ることのない実用
性のある泡立て助成材として使用可能になる上、更に、
それを、塩化ナトリウム、砂糖、酒石酸カリウムのいず
れか、特に塩化ナトリウム、酒石酸カリウムによって泡
安定性の増強を果たしたものとして使用するようにすれ
ば、更に一層実用効果が得られるものになり、例えば、
それによって生地に均質な泡構造を実現すると共に、薄
力粉の添加量を最適な割合に調整して製造したスポンジ
ケーキでは、スポンジ構造がきめ細かく、弾力性もあ
り、しっとりとした食感の味わえる極めて良質のスポン
ジケーキが実現可能になる。
【0044】叙上の如く、この発明は、従来のような活
気の見られない絹関連業界ではあるものの、旧くから伝
統産業の一つとして根付いてきている養蚕農家や絹糸あ
るいは絹織物製造業者が、今後ともその伝統を引き継い
で後世まで確実に伝えていくための一つの経済的裏付け
手段として、繭屑や生糸屑、絹布屑等の絹屑の外、必要
があれば繭や生糸、ビス、ブーレット等といったあらゆ
る絹原料に、新たな用途を見出だしてその応用の実現を
果たす上で大いに寄与するものになると予想され、絹関
連業界からは高い評価がなされるのは勿論のこと、それ
を起泡性食品素材あるいは気泡食品素材として利用し、
従前よりも簡便且つ確実で、良質の気泡構造菓子類の製
造が可能となる食品業界からも、大いに歓迎されるもの
と予想される。
気の見られない絹関連業界ではあるものの、旧くから伝
統産業の一つとして根付いてきている養蚕農家や絹糸あ
るいは絹織物製造業者が、今後ともその伝統を引き継い
で後世まで確実に伝えていくための一つの経済的裏付け
手段として、繭屑や生糸屑、絹布屑等の絹屑の外、必要
があれば繭や生糸、ビス、ブーレット等といったあらゆ
る絹原料に、新たな用途を見出だしてその応用の実現を
果たす上で大いに寄与するものになると予想され、絹関
連業界からは高い評価がなされるのは勿論のこと、それ
を起泡性食品素材あるいは気泡食品素材として利用し、
従前よりも簡便且つ確実で、良質の気泡構造菓子類の製
造が可能となる食品業界からも、大いに歓迎されるもの
と予想される。
図面は、この発明が包含しているスポンジケーキの代表
的な製造方法を説明するためのものである。
的な製造方法を説明するためのものである。
【図 1】この発明のスポンジケーキの製造方法の工程
図である。
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07K 14/435 C07K 14/435
Claims (9)
- 【請求項1】 絹原料に炭酸水素ナトリウム溶液を加え
てセレシン除去処理の施されてなる絹フィブロイン溶液
に対し、絹フィブロインの可溶化を高めて体内摂取段階
でのペプシンによる消化率を良くする上で有効な割合と
なる範囲の塩化カルシウム溶液を混合して、十分に加熱
溶解した後、冷却、透析することによって塩化カルシウ
ムを除去した透折内液を生成した上、該濾液を、そのゲ
ル化が促進されるよう酸性にpH調整してから、再度透
析することによって得られる酸味が略除去された透折内
液を素材としたことを特徴とする、絹フィブロインから
なる起泡性食品素材。 - 【請求項2】 絹原料に約1%濃度の炭酸水素ナトリウ
ム溶液を加えてセレシン除去処理の施されてなる絹フィ
ブロイン溶液10gに対し、40〜50%濃度の塩化カ
ルシウム溶液約200mlを混合して、95〜98℃程
度の温度で約8時間に渡って加熱溶解した後、冷却、透
析することによって塩化カルシウムを除去した透折内液
を生成した上、該透折内液を、酢酸またはクエン酸でp
H2.5〜3、最適には略pH2.8の酸性にpH調整
してから、再度透析することによって得られる酸味が略
除去された透折内液を素材としたことを特徴とする、絹
フィブロインからなる起泡性食品素材。 - 【請求項3】 請求項1または2の何れかによって得ら
れた起泡性食品素材を泡立てて、比重が少なくとも略
0.2以下の気泡体とした、請求項1または2何れか記
載の起泡性食品素材から製造してなる気泡食品素材。 - 【請求項4】 請求項1または2の何れかによって得ら
れた起泡性食品素材に、酒石酸カリウム、塩化ナトリウ
ム、砂糖、卵白等の何れかまたはそれらを組み合わせた
食品あるいは食品添加剤が添加されてなるものを泡立て
て泡安定性を増強すると共に、比重が少なくとも略0.
2以下の気泡体とした、請求項1または2何れか記載の
起泡性食品素材から製造してなる気泡食品素材。 - 【請求項5】 絹原料を炭酸水素ナトリウム溶液で煮沸
処理し、その上澄み液を除去することによってセレシン
を除いた絹フィブロイン溶液に調製する第1工程、生成
された絹フィブロイン溶液に、絹フィブロインの可溶化
を高めて体内摂取段階でのペプシンによる消化率を良く
する上で有効な割合となる範囲の塩化カルシウム溶液を
加え、十分に加熱溶解する第2工程、その溶解液を冷却
後、透折して塩化カルシウムの除去された透析内液を生
成し、得られた透折内液を、ゲル化が促進されるよう酢
酸またはクエン酸で酸性にpH調整する第3工程、その
後、再度透析して酸味が略除去された透折内液を生成す
る第4工程、以上第1〜4工程によって製造することを
特徴とする、請求項1または2何れか記載の起泡性食品
素材の製造方法。 - 【請求項6】 絹原料を約1%濃度の炭酸水素ナトリウ
ム溶液で煮沸処理してその都度上澄み液を除去する操作
を2〜3回繰り返すことにより、極力セレシンを除いた
絹フィブロイン溶液に調製する第1工程、生成された絹
フィブロイン溶液10g当たり、40〜50%濃度の塩
化カルシウム溶液が約200ml程度の割合で加えら
れ、95〜98℃程度の温度で約8時間に渡って加熱溶
解する第2工程、その溶解液を5℃前後に冷却後、透折
して塩化カルシウムの除去された透析内液を生成し、得
られた透折内液を、ゲル化が促進されるよう酢酸または
クエン酸でpH2.5〜3、最適には略pH2.8の酸
性にpH調整する第3工程、その後、再度透析して酸味
が略除去された透折内液を生成する第4工程、以上第1
〜4工程によって製造することを特徴とする、請求項1
または2何れか記載の起泡性食品素材の製造方法。 - 【請求項7】 請求項5または6何れかで製造した起泡
性食品素材を、その比重が少なくとも略0.2以下にな
るまで泡立て処理する第5工程を加えるようにした、請
求項5または6何れかの製造方法による第1〜4工程
に、第5工程を連続させることによって製造することを
特徴とする、請求項3記載の気泡食品素材の製造方法。 - 【請求項8】 請求項5または6何れかで製造した起泡
性食品素材を、その比重が少なくとも略0.2以下にな
るまで泡立て処理する第5工程において、当該起泡性食
品素材に酒石酸カリウム、塩化ナトリウム、砂糖、卵白
等の何れかまたはそれらを組み合わせてなる食品あるい
は食品添加剤を添加した上で泡立て処理がなされるよう
にしたことを特徴とする、請求項7記載の製造方法で製
造される気泡食品素材の泡安定性の増強方法。 - 【請求項9】 絹原料に炭酸水素ナトリウム溶液を加え
てセレシン除去処理の施された絹フィブロイン溶液に対
し、絹フィブロインの可溶化を高めて体内摂取段階での
ペプシンによる消化率を良くする上で有効な割合となる
範囲の塩化カルシウム溶液を混合、加熱溶解した後、冷
却、透析することによって塩化カルシウムを除去した透
折内液を生成した上、ゲル化が促進されるよう酢酸また
はクエン酸で酸性にpH調整してから、再度透析するこ
とによって得られる酸味が略除去された透折内液を素材
とした絹フィブロインからなる起泡性食品素材とした
上、それに、酒石酸カリウム、塩化ナトリウム、砂糖、
卵白等の何れかまたはそれらを適宜組み合わせてなる食
品あるいは食品添加剤を添加してから、泡立て処理する
ことよって泡安定性が増強されてなる気泡食品素材とな
し、それを、卵黄に上白糖を添加、攪拌し、最適な量に
調整した薄力粉を混ぜ合わせてなる生地に、数回に別け
て混入した上、ステンレスケーキ型に流し込んで十分脱
気してから、そのままの状態で略180℃、20分前後
の1次焼成を行った後、アルミホイルを被せた状態で略
180℃、35分前後の2次焼成を行って焼成を終え、
アルミホイルを外してから約20分程度経過させ、脱型
することによって製造してなるスポンジケーキ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9044703A JPH10215781A (ja) | 1997-02-12 | 1997-02-12 | 絹フィブロインからなる起泡性食品素材とそれから製造した気泡食品素材、およびそれらの製造方法とその泡安定性の増強方法、ならびにそれらを使用したスポンジケーキ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9044703A JPH10215781A (ja) | 1997-02-12 | 1997-02-12 | 絹フィブロインからなる起泡性食品素材とそれから製造した気泡食品素材、およびそれらの製造方法とその泡安定性の増強方法、ならびにそれらを使用したスポンジケーキ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10215781A true JPH10215781A (ja) | 1998-08-18 |
Family
ID=12698787
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9044703A Pending JPH10215781A (ja) | 1997-02-12 | 1997-02-12 | 絹フィブロインからなる起泡性食品素材とそれから製造した気泡食品素材、およびそれらの製造方法とその泡安定性の増強方法、ならびにそれらを使用したスポンジケーキ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10215781A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002262758A (ja) * | 2001-03-09 | 2002-09-17 | Ryoso:Kk | 治療食用の低蛋白練り生地とその製造方法 |
JP2005112747A (ja) * | 2003-10-06 | 2005-04-28 | Kanebo Ltd | ジェル状組成物及びその製造方法 |
JP2010119337A (ja) * | 2008-11-19 | 2010-06-03 | Q P Corp | 気泡入り加工食品 |
CN105995945A (zh) * | 2016-05-18 | 2016-10-12 | 上海交通大学 | 一种蛋白泡沫制剂 |
CN115023142A (zh) * | 2020-01-31 | 2022-09-06 | 丝芭博株式会社 | 肉食替代组合物 |
-
1997
- 1997-02-12 JP JP9044703A patent/JPH10215781A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002262758A (ja) * | 2001-03-09 | 2002-09-17 | Ryoso:Kk | 治療食用の低蛋白練り生地とその製造方法 |
JP2005112747A (ja) * | 2003-10-06 | 2005-04-28 | Kanebo Ltd | ジェル状組成物及びその製造方法 |
JP2010119337A (ja) * | 2008-11-19 | 2010-06-03 | Q P Corp | 気泡入り加工食品 |
CN105995945A (zh) * | 2016-05-18 | 2016-10-12 | 上海交通大学 | 一种蛋白泡沫制剂 |
CN115023142A (zh) * | 2020-01-31 | 2022-09-06 | 丝芭博株式会社 | 肉食替代组合物 |
EP4098127A4 (en) * | 2020-01-31 | 2024-03-13 | Spiber Inc. | MEAT SUBSTITUTE COMPOSITION |
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