JP2745767B2 - 低級アルコールの分離方法 - Google Patents

低級アルコールの分離方法

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JP2745767B2 JP2082995A JP8299590A JP2745767B2 JP 2745767 B2 JP2745767 B2 JP 2745767B2 JP 2082995 A JP2082995 A JP 2082995A JP 8299590 A JP8299590 A JP 8299590A JP 2745767 B2 JP2745767 B2 JP 2745767B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、炭素数1〜4個の低級アルコール化合物
と有機エーテル化合物とを主として含有する有機化合物
混合液を、芳香族ポリイミドからなる耐熱性の非対称性
分離膜と直接に接触させて、有機化合物混合液中の前記
アルコール化合物が、前記非対称性分離膜内を選択的に
浸透・透過されること(パーベイパレーション)によっ
て、前記非対称性分離膜を選択的に透過した前記低級ア
ルコール化合物を蒸気として分離して回収する低級アル
コールの分離方法に係る。
〔従来技術の説明〕
従来、有機化合物混合液を各成分に分離する方法とし
て、蒸留法が知られている。しかし、蒸留法では、共沸
混合物、あるいは、沸点の接近している有機化合物混合
物を分離することは、第3成分添加法、抽出蒸留法など
との併用による極めて複雑な分離工程で行う必要があ
り、極めて困難であり、エネルギー消費が大きくなると
いう問題があった。
これらの問題点を解決するために、半透膜を用いて分
離する方法が研究されている。半透膜を用いて有機物混
合液を濃縮、分離する方法においては、有機物混合液を
半透膜と接触させて特定の液状成分を浸透圧の差で選択
的に透過させる逆浸透法が用いられてきた。しかしなが
ら、逆浸透法は分離液の浸透圧以上の圧力を加える必要
があるために、浸透圧が高くなる高濃度の有機物混合液
について適用できないのであり、従って分離可能な有機
物混合液の濃度範囲に限界がある。
最近、従来の半透膜分離法と異なる有機混合液の分離
法として、浸透気化分離法(パーベーパレーション法)
が、分離膜を使用する新しい分離法として、注目されつ
つある。この浸透気化分離法は、選択透過性を有する分
離膜の一方の側(供給側)に、分離されるべき有機化合
物混合液を液状のままで供給し、分離膜の供給側と直接
に接触させ、分離膜の他方の側(透過側)を真空又は減
圧状態となし、その結果、分離膜の供給側から透過側へ
選択的に透過する物質を気体状で取り出し、有機化合物
混合液を濃縮したり、各有機化合物を分離する方法であ
る。
前述の浸透気化法については、従来、特定の混合液に
ついて多くの提案がなされている。
例えば、ベンゼン−シクロヘキサン混合溶液、又は、
ベンゼン−ヘキサン混合溶液の分離については、特開昭
52−111888号公報に、アイオノマー系高分子膜を使用す
る浸透気化分離方法、特開昭59−30441号公報に、ポリ
アミド膜を使用する浸透気化分離方法、また、特開平2
−35921号公報には、有機化合物水溶液を芳香族ポリイ
ミド膜を使用する浸透気化分離方法が例示されている。
しかしながら、前記の浸透気化分離法においては、分
離すべき有機化合物に対する耐薬品性、耐久性などが充
分であるような分離膜が充分に開発されていないことな
どもあって、極めて限られた組合わせの有機化合物の水
溶液あるいは特定の組合わせの有機化合物の混合液につ
いて分離性能のデータが開示されているだけであり、そ
れらの方法は工業的に効果的に使用できる状況ではな
く、実際に工業的に実用化された例がほとんど知られて
いないのである。
一方、低級アルコールと有機エーテルとの混合液から
低級アルコールを分離する方法については、前述の蒸留
法またはその改良法のほかは、工業的に実際に実施され
ていない状況にあり、省エネルギー的であり工業的に効
果的な新しい分離方法が期待されているのである。
〔解決すべき問題点〕
この発明の目的は、炭素数1〜4個の低級アルコール
化合物および有機エーテル化合物を主として含有する特
定の有機化合物混合液から、前記低級アルコールを、高
い透過速度および高い選択分離度で効果的に膜分離する
ことができるような、工業的な分離方法を提供すること
ができる。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明は、芳香族ポリイミドからなる耐熱性の非対
称性分離膜の片面に、炭素数1〜4個の低級アルコール
化合物及び有機エーテル化合物を主として含有する有機
化合物混合液を直接に接触させて、前記の低級アルコー
ル化合物が、前記非対称性分離膜内を選択的に浸透・透
過されることによって、前記非対称性分離膜を透過した
低級アルコール化合物を蒸気として分離することを特徴
とする低級アルコールの分離方法に関する。
以下、この発明の各要件についてさらに詳しく説明す
る。
本発明の浸透気化分離法において使用する非対称性分
離膜の形成に用いられている芳香族ポリイミドとして
は、例えば、一般式I または、一般式II (但し、一般式I及びIIにおいて、Rは、ベンゼン環を
少なくとも2個有する芳香族ジアミンのアミノ基を除い
た二価の芳香族残基であり、一般式IIにおいて、Xは、
−S−、−SO2−、−CO−、−O−、−C(CH3−、
−CH2−、−C(CF3−などの二価の基である)で示
される反復単位を、70モル%以上、特に、80モル%以
上、さらに好ましくは90〜100モル%の割合で含有して
いる可溶性の芳香族ポリイミドが好ましい。
前記の一般式I又はIIで示される可溶性の芳香族ポリ
イミドは、例えば、ビフェニルテトラカルボン酸類、お
よび、ジフェニルエーテルテトラカルボン酸類などから
なる群から選ばれた少なくとも一種の芳香族テトラカル
ボン酸類を、全芳香族テトラカルボン酸成分に対して70
モル%以上、好ましくは80モル%以上、特に好ましくは
90モル%以上含有する芳香族テトラカルボン酸成分と、
2〜4個のベンゼン環を有する芳香族ジアミン化合物を
全芳香族ジアミン成分に対して70モル%以上、好ましく
は80モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上含有す
る芳香族ジアミン成分とから重合によって得られた、フ
ェノール系の有機溶媒などに可溶性である高分子両の芳
香族ポリイミドであることが好ましい。
前記の可溶性の芳香族ポリイミドは、例えば、芳香族
テトラカルボン酸成分と、芳香族ジアミン成分とを、フ
ェノール系有機溶媒中に均一に溶解させて、その溶液を
約150〜250℃の高温に加熱するか、あるいは、約10〜10
0℃程度の低温でイミド化剤の存在下に反応させるかし
て、前記溶液中の両成分を重合およびイミド化すること
によって生成することができる。
一般式Iで示される反復単位を有する芳香族ポリイミ
ドの製造に使用される前記のビフェニルテトラカルボン
酸類としては、2,3,3′,4′−又は3,3′,4,4′−ビフェ
ニルテトラカルボン酸又はそれらの酸二無水物、あるい
は、それらの酸の塩または低級アルコールエステル化物
等を好適に挙げることができ、そして、一般式IIで示さ
れる反復単位を有する芳香族ポリイミドの製造に使用さ
れる芳香族テトラカルボン酸成分としては、例えば、3,
3′,4,4′−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸又は
その酸二無水物、あるいは、その酸の塩または低級アル
コールエステル化物などのジフェニルエーテルテトラカ
ルボン酸類、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸、その酸二無水物、その酸の塩化合物、その酸の
低級アルコールエステルなどのベンゾフェノンテトラル
ボン酸類、3,3′,4,4′−ジフェニルスルホンテトラカ
ルボン酸、その酸無水物、その酸の塩化合物、その酸の
低級アルコールエステルなどのジフェニルスルホンテト
ラカルボン酸類、そして、2,2−ビス(3,4−カルボキシ
フェニル)プロパン、2,2−ビス(3,4−カルボキシフェ
ニル)ヘキサフルオロプロパン、それらの酸無水物、そ
れらの酸の塩化合物、それらの酸の低級アルコールエス
テルなどの2,2−ジフェニル(プロパンまたはヘキサフ
ルオロプロパン)テトラカルボン酸類を挙げることがで
きる。
前記の芳香族テトラカルボン酸類としては、特に、3,
3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,
3′,4,4′−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無
水物などの酸二無水物が、ポリイミドの重合性、そのポ
リイミドの非対称性分離膜の製膜性、得られた非対称性
分離膜の有機化合物混合液に対する分離性能、耐久性、
機械的強度、耐熱性などにおいて、最も好ましい。
この発明において、前記のベンゼン環を2〜4個有す
る芳香族ジアミン化合物としては、例えば、ジアミノジ
フェニルエーテル類、ジアミノジフェニルチオエーテル
類、ジアミノジフェニルスルホン類、ジアミノジフェニ
ルメタン類、ジアミノジフェニルプロパン類、ジアミノ
ジベンゾチオフェン類、ジアミノジフェニレンスルホン
類、ジアミノチオキサントン類、ジアミノチオキサンテ
ン類などの『ベンゼン環を2個有する芳香族ジアミン化
合物』、ビス(アミノフェノキシ)ベンゼン類、ジ(ア
ミノフェニル)ベンゼン類などの『ベンゼン環を3個有
する芳香族ジアミン化合物』、さらに、ジ〔(アミノフ
ェノキシ)フェニル〕アルカン類、ジ〔(アミノフェノ
キシ)フェニル〕スルホン類、ジ(アミノフェノキシ)
ビフェニル類などのベンゼン環を4個有する芳香族ジア
ミン化合物を挙げることができる。
特に、ベンゼン環を2個有する芳香族ジアミン化合物
の代表例として、4,4′−ジアミノジフェニルエーテ
ル、3,4′−ジアミノジフェニルエーテルなどのジアミ
ノジフェニルエーテル類、4,4′−ジアミノジフェニル
メタン、3,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,3′−ジ
メチル−4,4′−ジアミノジフェニルメタンなどのジア
ミノジフェニルメタン類、2,2−ビス(4−アミノフェ
ニル)プロパン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)プ
ロパン、3,4′−ジアミノ−(2,2−ジフェニルプロパ
ン)などのジアミノジフェニルプロパン類、4,4′−ジ
アミノジフェニルスルホン、3,3′−ジアミノジフェニ
ルスルホンなどのジアミノジフェニルスルホン類、o−
又はm−アニシジンなどのジアミノジフェニル類、一般
式III または、一般式IV (ただし、一般式IIIおよびIVにおいて、R1、R2、R3
よびR4は、水素、または、メチル基であり、nは、0又
は2である。)で示されるジアミン化合物を好適に挙げ
ることができる。
前記一般式IIIで示されるジアミン化合物としては、
例えば、3,7−ジアミノジベンゾチオフェン、2,8−ジメ
チル−3,7−ジアミノジベンゾチオフェン、2,6−ジメチ
ル−3,7−ジアミノジベンゾチオフェン、2,8−ジエチル
−3,7−ジアミノジベンゾチオフェン、2,6−ジエチル−
3,7−ジアミノジベンゾチオフェン、4,6−ジエチル−3,
7−ジアミノジベンゾチオフェンなどのジアミノジベン
ゾチオフェン類、また、3,7−ジアミノジベンゾチオフ
ェン−5,5−ジオキシド、2,8−ジメチル−3,7−ジアミ
ノジベンゾチオフェン−5,5−ジオキシド、2,6−ジメチ
ル−3,7−ジアミノジベンゾチオフェン−5,5−ジオキシ
ド、4,6−ジメチル−3,7−ジアミノジベンゾチオフェン
−5,5−ジオキシド、2,8−ジエチル−3,7−ジアミノジ
ベンゾチオフェン−5,5−ジオキシド、2,6−ジエチル−
3,7−ジアミノジベンゾチオフェン−5,5−ジオキシド、
4,6−ジエチル−3,7−ジアミノジベンゾチオフェン−5,
5−ジオキシドなどのジアミオベンゾチオフェン−5,5−
ジオキシド類(ジアミノジフェニレンスルホン類)を挙
げることができる。
前記の一般式IVで示されるジアミノ化合物としては、
例えば、3,7−ジアミノチオキサンテン、2,8−ジメチル
−3,7−ジアミノチオキサンテン、2,6−ジメチル−3,7
−ジアミノチオキサンテン、4,6−ジメチル−3,7−ジア
ミノチオキサンテンなどのジアミノチオキサンテン類、
また、3,7−ジアミノチオキサンテン−5,5−ジオキサイ
ド、2,8−ジメチル−3,7−ジアミノチオキサンテン−5,
5−ジオキサイド、2,6−ジメチル−3,7−ジアミノチオ
キサンテン−5,5−ジオキサイド、4,6−ジメチル−3,7
−ジアミノチオキサンテン−5,5−ジオキサイドなどの
ジアミノチオキサンテン−5,5−ジオキサイド類を挙げ
ることができる。
また、ベンゼン環を3個有する芳香族ジアミン化合物
の代表例としては、1,4−ビス(4−アミノフェノキ
シ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベ
ンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン
などのビス(アミノフェノキシ)ベンゼン類を挙げるこ
とができる。
前述の芳香族ポリイミドの製法において、前記芳香族
テトラカルボン酸類と共に使用することのできる芳香族
テトラカルボン酸成分として、ピロメリット酸又はその
酸二無水物を、全芳香族テトラカルボン酸成分の30モル
%以下の割合で使用することもできる。
前記の芳香族ポリイミドの製法において、2個以上の
ベンゼン環を有する芳香族ジアミン化合物と共に、m−
フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミンなどのフ
ェニレンジアミン系のジアミン化合物などの他の芳香族
ジアミン化合物を少ない割合(10モル%以下の割合)で
共用することもでき、また、ジアミノ安息香酸類、アル
キルフェニルジアミン類などを30モル%以下の少ない割
合で共用することもできる。
この発明において使用される前述の芳香族ポリイミド
からなる非対称性分離膜は、芳香族ポリイミドのフェノ
ール系溶媒溶液(好ましくはポリマー濃度が5〜30重量
%、特に10〜25重量%である溶液)を使用して、その溶
液の薄膜(平膜状、中空糸状)を、流延法、押出し法な
どによって形成し、次いで、その薄膜を比較的低温の凝
固液と接触させてその薄膜を凝固させて平膜状又は中空
糸状の非対称性分離膜を形成する湿式製膜法で製造する
ことができ、例えば、特開昭56−21602号、特開昭56−1
57435号公報などに記載されているような従来公知の製
膜方法によって製造することができる。
前記の非対称性分離膜の製造法において、湿式製膜法
で製造された非対称性分離膜は、適当な有機溶媒(例え
ば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノー
ルなどの低級アルコール類、および、n−ヘキサン、n
−ヘプタン、オクタン、シクロヘキサンなどの脂肪族又
は脂環式炭化水素溶媒など)で洗浄し、さらに、充分に
乾燥した後、さらに、窒素、空気などの気体の雰囲気
下、約150〜400℃、特に160〜350℃の温度で1秒〜20時
間程度の熱処理又はエージング処理をすることが適当で
ある。前記の熱処理が、250℃以上の高温で充分に行わ
れる場合には、非対称性分離膜を形成している芳香族ポ
リイミドが一部熱的に架橋されて、特に溶媒に対して、
不溶化したり、膨潤しなくなったりして、耐薬品性、耐
久性が向上するので好ましい。
この発明で使用する非対称性分離膜は、厚さが約0.00
1〜5μmの均質層(緻密層)と、厚さが約10〜2000μ
mの多孔質層とを連続的に一体に有する平膜状分離膜、
中空糸分離膜などであればよい。
この発明で使用する非対称性分離膜は、有機化合物混
合液を使用して浸透気化分離を行った場合に、選択的に
透過する有機化合物の透過速度Qが、約0.1kg/m2・Hr以
上、特に約0.2〜7kg/m2・Hr程度であって、透過した有
機化合物と透過しなかった有機化合物との分離性能(後
で述べる分離係数α)が、20以上、特に30〜10000程度
であることが好ましい。
この発明の浸透気化分離法は、 (a) 前述の芳香族ポリイミドからなる非対称性分離
膜(平膜状、中空糸状)が内蔵されている分離膜モジュ
ールに、炭素数1〜4個の低級アルコール化合物と有機
エーテル化合物との有機化合物混合液を供給し、そし
て、その有機化合物混合液を分離膜モジュール内の前記
非対称性分離膜の供給側と直接に接触させ、 (b) 前記非対称性分離膜の透過側を、必要であれ
ば、キャリヤーガス(スイープガス)を流しながら、あ
るいは、分離膜モジュールの外部に設置された減圧ポン
プなどと連結して減圧状態としておき、前記の供給され
た有機化合物混合液から、前記非対称性分離膜を介し
て、低級アルコールを選択的に浸透・透過させて気化さ
せて分離し、 (c) 最後に、前記の非対称性分離膜の未透過側(供
給側)から分離膜モジュールの外部へ、前記分離膜を透
過しなかった低級アルコール化合物および高い濃度とな
った有機エーテル化合物の溶液を取り出して回収し、同
時に、非対称性分離膜の透過側から分離膜モジュールの
外部へ、前記の分離膜を選択的に透過した、始めに供給
された混合液より高い濃度になった低級アルコールを含
有する透過蒸気(透過物)を取り出し、必要であればそ
の透過蒸気(透過物)を冷却し凝縮して回収するのであ
る。
この発明では、分離膜モジュールへ供給される有機化
合物混合液は、約0〜120℃、特に好ましくは20〜100℃
程度の温度であることが好ましい。
この発明の分離方法では、分離に適用される圧力が、
通常、分離膜の透過側の圧を供給側の圧よりも低圧と
し、供給側の圧を大気圧〜60kg/cm2、好ましくは大気圧
〜30kg/cm2とすることが好ましい。
前記の分離膜モジュール内の非対称性分離膜の透過側
は、有機化合物混合液の浸透気化分離を行う際に、スイ
ープガスを流すか、または、減圧状態とすればよいが、
その減圧状態は、大気圧より低圧であればよく、特に好
ましくは約200トール以下、さらに好ましくは100トール
以下に減圧されていることが好ましい。
この発明の浸透気化法に適用される混合液は、炭素数
1〜4個の低級アルコールおよび有機エーテル化合物を
主として(少なくとも70重量%以上、特に80重量%以
上)含有する有機化合物混合液である。
前記の低級アルコール化合物としては、例えば、メタ
ノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノ
ール、ブタノールなどを挙げることができ、特に、メタ
ノール、エタノールが最も好ましい。
前記の有機エーテル化合物としては、例えば、ジメチ
ルエーテル、ジエチルエーテル、ジ−n−プロピルエー
テル、ジ−n−ブチルエーテル、メチル−t−ブチルエ
ーテル、エチル−t−ブチルエーテル、メチル−t−ア
ミノエーテルなどの炭素数2〜8個の有機エーテル化合
物を挙げることができる。
また、前記の有機化合物混合液は、低級アルコールお
よび有機エーテル化合物の他に、エタン、プロパン、ブ
タンなどの低級アルカン化合物、または、プロピレン、
イソブテンなどの低級アルケン化合物が少ない割合(約
390重量%以下、特に20重量%以下の割合)で含有され
ていてもよい。
本発明の分離方法では、前記の混合液中の低級アルコ
ールと有機エーテルとの組成比(重量比)は、特に限定
されるものではなく、任意の割合の混合液を使用するこ
とができる。
前記の分離膜モジュールの構造、形式などは、特に限
定されるものではないが、例えば、特に限定されるもの
ではないが、プレートアンドフレーム型モジュール、ス
パイラル型モジュール、中空糸膜型モジュールなどであ
ることが好ましい。
〔実施例〕
以下、この発明の分離方法に関する実施例を示し、さ
らに詳しくこの発明を説明する。
実施例において、透過速度Qおよび分離係数αは、膜
を透過した気化成分を冷却・凝縮させて採集し、その重
量を測定し、そして、凝縮液中に内部標準液を加え、TC
D−ガスクロマトグラフィーによって有機化合物Xおよ
びYの重量比が測定され、次に示す計算式によって算出
された。
参考例において、芳香族テトラカルボン酸成分および
芳香族ジアミン成分に使用される各化合物の略記号を以
下に示す。
〔芳香族テトラカルボン酸成分〕
s−BPDA;3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二
無水物 a−BPDA;2,3,3′,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二
無水物 ETDA;3,3′,4,4′−ジフェニルエーテルテトラカル
ボン酸二無水物 DSDA;3,3′,4,4′−ジフェニルスルホンテトラカル
ボン酸二無水物 6−FDA ;2,2−ビス(3,4−カルボキシフェニル)ヘキ
サフルオロプロパン二無水物 PMDA;ピロメリット酸二無水物 BTDA:3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン
酸二無水物 〔芳香族ジアミン化合物〕 TSN; 2,8−ジメチル−3,7−ジアミノジベンゾチオフェン−
5,5−ジオキシド、2,6−ジメチル−3,7−ジアミノジベ
ンゾチオフェン−5,5−ジオキシド、4,6−ジメチル−3,
7−アミノジベンゾチオフェン−5,5−ジオキシドの異性
体混合物 DADE;4,4′−ジアミノジフェニルエーテル DADM;4,4′−ジアミノジフェニルメタン DABA;3,5−ジアミノ安息香酸 TPEQ;1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン BAPB;4,4′−ジ(4−アミノフェノキシ)ビフェニル DMMB;4,6−ジメチル−m−フェニレンジアミン 参考例1〜13 第1表に示す仕込み比からなる酸成分とジアミン成分
とを略等モル使用して、パラクロフェノールの有機極性
溶媒中で、180℃の重合温度および第1表に示す重合時
間で、重合およびイミド化して芳香族ポリイミド溶液を
製造した。
前述のようにして生成した各芳香族ポリイミド溶液の
ポリマー濃度および溶液粘度(100℃の回転粘度;ポイ
ズ)を第1表にそれぞれ示す。
前述のようにして得られた芳香族ポリイミド溶液を使
用して、中空糸ノズルから、気体中を経由して、凝固液
(0℃、60容量%のエタノール水溶液)中に中空糸状体
を押し出し、中空糸の引取り速度10m/分で引き取ること
によって中空糸を形成する半乾式の湿式製膜法を行った
後、アルコール及び脂肪族炭化水素で洗浄し、乾燥し
て、第1表に示す形状(中空糸の内径および膜厚)を有
する芳香族ポリイミドからなる非対称性の中空糸分離膜
をそれぞれ製造した。
実施例1〜21 各参考例で製造された長さ7.5cmの非対称性中空糸分
離膜を4本束ねて糸束を形成し、その糸束の一方の端部
をエポキシ樹脂で封止し、中空糸束エレメントを作成
し、メタノールとメチル−t−ブチルエーテル(MTBE)
との混合液を供給する導入口と、未透過物の取り出し口
および透過物の取り出し口を有する容器内へ前記中空糸
束エレメントを内設して、分離膜モジュールを製造し
た。
前記の分離膜モジュールへ第2表に示す組成および温
度のメタノールとMTBEとの混合液(供給液)を供給し、
分離膜モジュール内の中空糸エレメントの中空糸内部を
3トール以下の減圧状態で、浸透気化を行い、透過物蒸
気を冷却し、透過液を回収した。
それらの浸透気化における透過量(透過速度)Qおよ
びメタノールとMTBEとの分離係数αを第2表に示す。
実施例22〜23 参考例4(2)および5(1)で製造した非対称性中
空糸分離膜を使用して、実施例8及び9と同様にして中
空糸束エレメントを製造した。
各中空糸束エレメントを、メタノールとMTBEとからな
る処理液(重量比;約1:9)中で、80℃で20時間浸漬す
る処理を行った。この中空糸束エレメントを乾燥するこ
となく湿潤状態のまま、混合液を供給する導入口と、未
透過物の取り出し口および透過物の取り出し口を有する
容器内へ前記中空糸束エレメントを内設して、分離膜モ
ジュールを製造した。前記分離膜モジュールに第2表に
示す組成の混合液を供給して、低級アルコールの分離を
行った。その結果を第2表に示す。
実施例24〜25 実施例22〔参考例4(2)〕、および実施例23〔参考
例5(1)〕で得られた中空糸束エレメントを、30℃で
20時間乾燥した後、実施例1と同様にして分離膜モジュ
ールをそれぞれ製造した。前記分離膜モジュールに、第
3表に示す組成の混合液を供給して、低級アルコールの
分離を行った。その結果を第2表に示す。
〔本発明の作用効果〕 この発明の分離方法は、可溶性の芳香族ポリイミド製
の非対称性分離膜を用いる浸透気化法による低級アルコ
ールの新規な分離方法であり、炭素数1〜4個の低級ア
ルコール化合物と有機エーテル化合物とを主として含有
する混合液を、前記の非対称性分離膜に供給して、浸透
気化分離することによって、低級アルコールを、工業的
に、長時間安定して、分離回収することができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−35921(JP,A) 特開 平2−99122(JP,A) 特開 平2−99124(JP,A) 特開 平2−99125(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族ポリイミドからなる耐熱性の非対称
    性分離膜の片面に、炭素数1〜4個の低級アルコール化
    合物及び有機エーテル化合物を主として含有する有機化
    合物混合液を直接に接触させて、前記の低級アルコール
    化合物が、前記非対称性分離膜内を選択的に浸透・透過
    されることによって、前記非対称性分離膜を透過した低
    級アルコール化合物を蒸気として分離することを特徴と
    する低級アルコールの分離方法。
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