JP2544229B2 - 有機化合物混合液の浸透気化分離法 - Google Patents

有機化合物混合液の浸透気化分離法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、有機化合物が溶解している有機溶媒溶液
などの有機化合物混合液を、特定の芳香族ポリイミドか
らなる耐熱性の非対称性分離膜と直接に接触させて、有
機化合物混合液中の少なくとも一種の有機化合物が、前
記非対称性分離膜内を選択的に浸透・透過されることに
よって、前記非対称性分離膜を選択的に透過した前記有
機化合物を蒸気として分離して回収する有機化合物混合
液の浸透気化分離法(パーベーパレーション法)に係
る。
〔従来技術の説明〕
従来、有機化合物混合液を各成分に分離する方法とし
て、蒸留法が知られている。しかし、蒸留法では、共沸
混合物、あるいは近沸点混合物、熱で化学変化を起こし
易い有機化合物を分離することは、極めて困難であっ
た。
これらの問題点を解決するために、分離膜を用いて分
離する方法が研究されている。分離膜を用いて有機水溶
液を濃縮、分離する方法において、一部の低濃度の有機
物水溶液の濃縮に対しては、有機水溶液を分離膜と接触
させて特定の液状成分を浸透圧の差で選択的に透過させ
る逆浸透法が用いられてきた。しかしながら、逆浸透法
は分離液の浸透圧以上の圧力を加える必要があるため
に、浸透圧が高くなる高濃度の有機物水溶液について適
用できないのであり、従って分離可能な有機物水溶液の
濃度範囲に限界がある。
最近、従来の分離法と異なる有機化合物混合液の分離
法として、浸透気化法(パーベーパレーション法)が、
新しい分離膜使用の分離法として、注目されつつある。
この浸透気化法は、選択透過性を有する分離膜の一方の
側(供給側)に、分離されるべき有機化合物混合液を液
状のままで供給し、分離膜の供給側と直接に接触させ、
分離膜の他方の側(透過側)を真空又は減圧状態とな
し、その結果、分離膜の供給側から透過側へ選択的に透
過する物質を気体状で取り出し、有機化合物混合液を濃
縮したり、各有機化合物を分離する方法である。
前述の浸透気化法についは、従来、多くの提案がなさ
れている。
例えば、ベンゼン−シクロヘキサン混合溶液、又は、
ベンゼン−ヘキサン混合溶液の分離については、特開昭
52−111888号公報に、アイオノマー系高分子膜を使用す
る分離方法、特開昭59−30441号公報に、ポリアミド膜
を使用する分離方法が例示されている。
しかしながら、公知の有機化合物混合液の分離方法で
は、パーベーパレーション法に使用されている分離膜
は、透過速度が小さかったり、有機化合物混合液中の少
なくとも一種の有機化合物を選択的に透過させることが
充分にできないような選択分離性しか有していなかった
りするという問題点、あるいは、公知のパーベーパレー
ション法に使用されている分離膜は、耐熱性、または、
耐溶剤性が充分ではなく、種々の有機化合物混合液の浸
透気化法による分離を工業的に長時間、実施することが
極めて困難であった。
〔解決すべき問題点〕
この発明の目的は、非対称性分離膜を使用する有機化
合物混合液の浸透気化法において、公知の浸透気化法に
おける欠点もなく、有機化合物混合液から少なくとも一
種の有機化合物を、効率的および選択的に浸透気化法で
分離することができ、しかも、工業的に長期間実施でき
る浸透気化分離法を提供することである。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明は、 (ただし、一般式Iにおいて、Aは、芳香族ジアミン化
合物の2個のアミノ基を除いた2価の残基を示す)で示
される反復単位を40モル%以上有する可溶性芳香族ポリ
イミドからなる耐熱性の非対称性分離膜の片面に、有機
化合物混合液を直接に接触させて、有機化合物混合液中
の少なくとも一種の有機化合物が、前記非対称性分離膜
内を選択的に浸透・透過されることによって、前記非対
称性分離膜を透過した有機化合物を蒸気として分離する
ことを特徴とする有機化合物混合液の浸透気化分離法に
関する。
以下、この発明の各要件についてさらに詳しく説明す
る。
本発明の浸透気化分離法において使用する非対称性分
離膜の形成に用いる芳香族ポリイミドは、一般式(I)
で示される反復単位を40モル%以上、特に45モル%以上
含有し、および、反復単位の残部が、一般式 〔但し、一般式IIにおいて、Aは一般式(I)のAと同
じ意味である〕である可溶性の芳香族ポリイミドが好ま
しい。
前記の一般式(I)で示される反復単位を40モル%以
上含有する可溶性の芳香族ポリイミドは、一般式 で示されるジフェニルヘキサフルオロプロパン系テトラ
カルボン酸二無水物又はその誘導体(その低級アルコー
ルエステル化物など)を40モル%以上、特に45モル%以
上含有し、 その残部が、一般式 で示されるビフェニルテトラカルボン酸二無水物又はそ
の誘導体である芳香族テトラカルボン酸成分と、2〜4
個のベンゼン環を有する芳香族ジアミン化合物を主とし
て(全芳香族ジアミン成分に対して80モル%以上、特に
90モル%以上)含有する芳香族ジアミン成分とを重合・
イミド化して得られた可溶性の芳香族ポリイミドである
ことが好ましい。
前記の芳香族ポリイミドは、例えば、芳香族テトラカ
ルボン酸成分と、芳香族ジアミン成分とを、フェノール
系有機溶媒中に均一に溶解させて、その溶液を約150〜2
50℃の高温に加熱するか、あるいは、約10〜100℃程度
の低温でイミド化剤の存在下に反応させるかして、前記
溶液中の両成分を重量およびイミド化することによって
生成することができる。
前記一般式(III)で示されるジフェニルヘキサフル
オロプロパン系テトラカルボン酸二無水物としては、例
えば、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサ
フルオロプロパン二無水を好適に挙げることができ、さ
らに、前記一般式(IV)で示されるビフェニルテトラカ
ルボン酸二無水物としては、3,3′,4,4′−ビフェニル
テトラカルボン酸二無水物、2,3,3′,4′−ビフェニル
テトラカルボン酸二無水物を好適に挙げることができ
る。
この発明において、前記のベンゼン環を2〜4個有する
芳香族ジアミン化合物としては、ジアミノジフェニルエ
ーテル類、ジアミノジフェニルチオエーテル類、ジアミ
ノジフェニルスルホン類、ジアミノジフェニルメタン
類、ジアミノジフェニルプロパン類、ジアミノジベンゾ
チオフェン類およびジアミノチオキサンテン類などの
『ベンゼン環を2個有する芳香族ジアミン化合物』、ジ
(アミノフェノキシ)ベンゼン類、ジ(アミノフェニ
ル)ベンゼン類などの『ベンゼン環を3個有する芳香族
ジアミン化合物』、ジ〔(アミノフェノキシ)フェニ
ル〕アルカン類、ジ〔アミノフェノキシ)フェニル〕ス
ルホン類、ジ(アミノフェノキシ)ビフェニル類などの
『ベンゼン環を4個有する芳香族ジアミン化合物』を挙
げることができる。
前記のベンゼン環を2個有する芳香族ジアミン化合物
の代表例として、4,4′−ジアミノジフェニルエーテ
ル、3,4′−ジアミノジフェニルエーテルなどのジアミ
ノジフェニルエーテル類、4,4′−ジアミノフェニルメ
タン、3,4′−ジアミノジフェニルメタンなどのジアミ
ノジフェニルメタン類、4,4′−ジアミノ−(2,2−ジフ
ェニルプロパン)、3,4′−ジアミノ−(2,2−ジフェニ
ルプロパン)などのジアミノジフェニルプロパン類、4,
4′−ジアミノジフェニルスルホン、3,3′−ジアミノジ
フェニルスルホンなどのジアミノジフェニルスルホン
類、3,7−ジアミノジベンゾチオフェン、3,7−ジアミノ
ジベンゾチオフェン−5,5−ジオキシド、2,8−ジメチル
−3,7−ジアミノベンゾチオフェン、2,6−ジメチル−3,
7−ジアミノジベンゾチオフェン、4,6−ジメチル−3,7
−ジアミノジベンゾチオフェン、2,8−ジメチル−3,7−
ジアミノジベンゾチオフェン−5,5−ジオキシド、2,6−
ジメチル−3,7−ジアミノジベンゾチオフェン、−5,5−
ジオキシド、4,6−ジメチル−3,7−ジアミノジベンゾチ
オフェン、−5,5−ジオキシド、2,8−ジエチル−3,7−
ジアミノジベンゾチオフェン、2,6−ジエチル−3,7−ジ
アミノジベンゾチオフェン、4,6−ジエチル−3,7−ジア
ミノジベンゾチオフェン、2,8−ジエチル、−3,7−ジア
ミノジベンゾチオフェン−5,5−ジオキシド、2,6−ジエ
チル−3,7−ジアミノジベンゾチオフェン−5,5−ジオキ
シド、4,6−ジエチル−3,7−ジアミノジベンゾチオフェ
ン−5,5−ジオキシドなどのジアミノジベンゾチオフェ
ン類、3,7−ジアミノチオキサンテン、3,7−ジアミノチ
オキサンテン−5,5−ジオキサイド、2,8−ジメチル−3,
7−ジアミノチオキサンテン、2,6−ジメチル−3,7−ジ
アミノチオキサンテン、4,6−ジメチル−3,7−ジアミノ
チオキサンテン、2,8−ジメチル−3,7−ジアミノチオキ
サンテン−5,5−ジオキサイド、2,6−ジメチル−3,7−
ジアミノチオキサンテン−5,5−ジオキサイド、4,6−ジ
メチル−3,7−ジアミノチオキサンテン−5,5−ジオキサ
イドなどのジアミノチオキサンテン類、o−アニシジン
などのジアミノジフェニル類を挙げることができる。
前述の芳香族ポリイミドの製法において前記芳香族テ
トラカルボン酸成分は、ジフェニルヘキサフルオロプロ
パン系テトラカルボン酸類のほかに、例えば、ピロメリ
ット酸又はその酸二無水物、3,3′,4,4′−ジフェニル
エーテルテトラカルボン酸又はその酸二無水物、3,3′,
4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸又はその酸二
無水物などを併用することもできるが、ピロメリット酸
類は全酸成分に対しても25モル%以下、特に20モル%以
下であることが好ましい。
前記の芳香族ポリイミドの製法において、2〜4個の
ベンゼン環を有する芳香族ジアミン化合物と共に、m−
フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミンなどのフ
ェニレンジアミン類が少ない割合(好ましくは15モル%
以下、特に10モル%以下の割合)で併用されていてもよ
く、また、、3,5−ジアミノ安息香酸、2,6−ジアミノ安
息香酸などのジアミノ安息香酸、又は、アルキルベンゼ
ンジアミン類などが少ない割合(好ましくは30モル%以
下、特に25モル%以下の割合)で併用されていてもよ
い。
この発明において使用される前述の芳香族ポリイミド
からなる非対称性分離膜は、芳香族ポリイミドのフェノ
ール系溶媒溶液を使用して、その溶液の薄膜(平膜状、
中空糸状)を、流延法、押出し法などによって形成し、
次いで、その薄膜を比較的低温の凝固液と接触させてそ
の薄膜を凝固させて平膜状又は中空糸状の非対称性分離
膜を形成する湿式製膜法で製造することができ、例え
ば、特開昭56−21602号、特開昭56−157435号公報など
に記載されているような従来公知の製膜方法によって製
造することができる。
前記の非対称性分離膜の製造法において、湿式製膜法
で製造された非対称性分離膜は、適当な有機溶媒(例え
ば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノー
ルなどの低級アルコール類、および、n−ヘキサン、n
−ヘプタン、オクタン、シクロヘキサンなどの脂肪族又
は脂環式炭化水素溶媒など)で洗浄し、さらに、充分に
乾燥した後、さらに、窒素、空気などの気体の雰囲気
下、約150〜400℃、特に180〜350℃の温度で1秒〜20時
間程度の熱処理又はエージング処理をすることが適当で
ある。前記の熱処理が、250℃以上の高温で充分に行わ
れる場合には、非対称性分離膜を形成している芳香族ポ
リミドが一部熱架橋されて、特に溶媒に対して、不溶化
したり、膨潤しなくなったりして、耐薬品性、耐久性が
向上するので好ましい。
この発明で使用する非対称性分離膜は、厚さが約0.00
1〜5μmの均質層(緻密層)と、厚さが約10〜2000μ
mの多孔質層とを連続的に一体に有する平膜状分離膜、
中空糸分離膜などであればよい。
この発明で使用する非対称性分離膜は、有機化合物混
合液を使用して浸透気化分離を行った場合に、透過する
有機化合物の透過量Qが、約0.1kg/m2・Hr以上、特に約
0.2〜5kg/m2・Hr程度であって、透過した有機化合物と
透過しなかった有機化合物との分離性能(後で述べる分
離係数α)が、5以上、特に10〜10000であることが好
ましい。
この発明の浸透気化分離法は、 (a) 前述の芳香族ポリイミドからなる非対称性分離
膜(平膜状、中空糸状)が内蔵されている分離膜モジュ
ールに、有機化合物混合液を供給し、そして、有機化合
物混合液を分離膜モジュール内の前記非対称性分離膜の
供給側と直接に接触させ、 (b) 前記非対称性分離膜の透過側を、必要であれ
ば、キャリヤーガス(スイープガス)を流しながら、あ
るいは、分離膜モジュールの外部に設置された減圧ポン
プなどと連結して減圧状態としておき、前記の供給され
た有機化合物混合液から、前記非対称性分離膜を介し
て、少なくとも一種の有機化合物を選択的に浸透・透過
させて気化させて分離し、 (c) 最後に、前記の非対称性分離膜の未透過側(供
給側)から分離膜モジュールの外部へ、前記分離膜を透
過しなかった濃縮された残部の有機化合物の溶液を取り
出して回収し、同時に非対称性分離膜の透過側から分離
膜モジュールの外部へ、前記分離膜を透過した有機化合
物の透過蒸気(透過物)を取り出し、必要であればその
透過蒸気(透過物)を冷却し凝縮して回収するのであ
る。
この発明では、分離膜モジュールへ供給される有機化
合物混合液は、約0〜120℃、特に好ましくは20〜100℃
程度の温度であることが好ましい。
この発明の分離法では、分離方法に適用される圧力
が、通常、分離膜の透過側の圧を供給側の圧よりも低圧
とし、供給側の圧を大気圧〜60kg/cm2、好ましくは大気
圧〜30kg/cm2とすることが好ましい。
前記の分離膜モジュール内の非対称性分離膜の透過側
は、有機化合物混合液の浸透気化分離を行う際に、スイ
ープガスを流すか、または、減圧状態とすればよいが、
その減圧状態は、大気圧より低圧であればよく、特に好
ましくは約200トール以下、さらに好ましくは100トール
以下に減圧されていることが好ましい。
この発明における有機化合物混合液の浸透気化法を適
用とすることができる有機化合物混合液としては、前記
の非対称性分離膜を形成している芳香族ポリイミドを実
質的に溶解することがない有機化合物の混合液であるこ
とが好ましく、そして、例えば、各有機化合物に共沸点
が存在するために通常の蒸留法では分離できない有機化
合物同士の混合物、各有機化合物の沸点が相互に接近し
ているために蒸留分離が非常に難しい有機化合物同士の
混合物の場合などに特に有効である。
また、有機化合物混合液はその全てが相互に均一に溶
解していてもよいし、一部が溶解度を越えて分離して懸
濁状態になっていてもかまわない。ただし、有機化合物
を含む混合液は、その混合状態で浸透気化分離を行う際
の温度および圧の条件下において、液状であることが必
要である。
共沸点が存在する有機化合物の混合液としては、例え
ば、ベンゼン/シクロヘキサン、ベンゼン/ノルマルヘ
キサン、ベンゼン/メタノール、エタノール/シクロヘ
キサン、ブタノール/シクロヘキサン、エタノール/ベ
ンゼンなどを挙げることができる。
また、沸点の差が約20℃以下、特に10℃以下であって
沸点が相互に近接している有機化合物混合液としては、
例えば、ブタジエン/ブテン類、ブタジエン/ブタン
類、ノルマルブテン−1/イソブテンなどが挙げられる。
前記の有機化合物の混合液は、上記のような二成分系
の混合液ばかりでなく、三成分系以上の多成分系の混合
液であっても適用することが可能である。
本発明の浸透気化分離法では、前記の有機化合物混合
液の組成比は、特に限定されるものではなく、任意の割
合の有機化合物の混合液を分離又は濃縮することができ
る。
前記の分離膜モジュールの構造、形式などは、特に限
定されるものではないが、例えば、特に限定されるもの
ではないが、プレートアンドフレーム型モジュール、ス
パイラル型モジュール、中空糸膜型モジュールなどであ
ることが好ましい。
〔実施例〕
以下、この発明の浸透気化分離法に関する実施例を示
し、さらに詳しくこの発明を説明する。
実施例において、透過量Qおよび分離係数αは、膜を
透過した気化成分を冷却・凝縮させて採集し、その重量
を測定し、そして、凝縮液中に内部標準液を加え、TCD
−ガスクロマトグラフィーによって有機化合物Xおよび
Yの重量比が測定され、次に示す計算式によって算出さ
れた。
参考例において、芳香族テトラカルボン酸成分および
芳香族ジアミン成分に使用される各化合物の略記号を以
下に示す。
〔芳香族テトラカルボン酸成分〕
6−FDA;2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキ
サフルオロプロパン二無水物 s−BPDA;3.3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二
無水物 PMDA;ピロメリット酸二無水物 〔芳香族ジアミン化合物〕 TSN;2,8−ジメチル3,7−ジアミノジベンゾチオフェン−
5,5−ジオキシド、2,6−ジメチル−3,7−ジアミノジベ
ンゾチオフェン−5,5−ジオキシド、4,6−ジメチル−3,
7−ジアミノジベンゾチオフェン−5,5−ジオキシドの異
性体混合物 DADE;4,4′−ジアミノジフェニルエーテル DADM;4,4′−ジアミノジフェニルメタン 参考例1〜4 第1表に示す仕込み比からなる酸成分とジアミン成分
とを略等モル使用して、パラクロフェノールの有機極性
溶媒中で、第1表に示す重合温度および重合時間で、重
合およびイミド化して芳香族ポリイミド溶液を製造し
た。
前述のようにして生成した各芳香族ポリイミド溶液の
ポリマー濃度および溶液粘度(100℃の回転粘度;ポイ
ズ)を第1表にそれぞれ示す。
前述のようにして得られた芳香族ポリイミド溶液を使
用して、第1表に示す組成である0℃の凝固液(エタノ
ール水溶液)、並びに中空糸の引取り速度10m/分による
湿式製膜法で中空糸状の膜を形成した後、アルコール及
び脂肪族炭化水素で洗浄し、乾燥を行い、第1表に示す
熱処理温度で30分間熱処理して、第1表に示す形状(中
空糸の内径および膜厚)を有する芳香族ポリイミドから
なる非対称性の中空糸分離膜をそれぞれ製造した。
実施例1〜5 各参考例で製造された長さ7.5cmの非対称性中空糸分
離膜を4本束ねて糸束を形成し、その糸束の一方の端部
をエポキシ樹脂で封止し、中空糸束エレメントを作成
し、有機化合物混合液を供給する導入口と、未透過物の
取り出し口および透過物を取り出し口を有する容器内へ
前記中空糸束エレメントを内設して、分離膜モジュール
を製造した。
前記の分離膜モジュールへ第2表に示す組成、および
温度の有機化合物混合液を供給し、分離膜モジュール内
の中空糸エレメントの中空糸内部を3トール以下の減圧
状態で、浸透気化を行い、透過物蒸気を冷却し、回収し
た。
その浸透気化における透過量Qおよびに各有機化合物
の分離係数αを第2表に示す。
〔本発明の作用効果〕 この発明の分離法は、特定の芳香族ポリイミド製の非
対称性分離膜を用いる浸透気化法に係わる分離法である
ので、種々の有機化合物の混合液の分離、濃縮に使用す
ることができ、そして、広範囲な濃度の有機化合物混合
液について使用可能であって、しかも、充分な耐熱性、
耐水性、耐溶剤性および耐久性を有しており、さらに、
高い分離性能を有する特定のポリイミド製の非対称性膜
を使用しているので、長時間、安定した浸透気化法によ
る分離を行うことができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (ただし、一般式Iにおいて、Aは、芳香族ジアミン化
    合物の2個のアミノ基を除いた2価の残基を示す)で示
    される反復単位を40モル%以上有する芳香族ポリイミド
    からなる耐熱性の非対称性分離膜の片面に、有機化合物
    混合液を直接に接触させて、有機化合物混合液中の少な
    くとも一種の有機化合物が、前記非対称性分離膜内を選
    択的に浸透・透過されることによって、前記非対称性分
    離膜を透過した有機化合物を蒸気として分離することを
    特徴とする有機化合物混合液の浸透気化分離法。
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