JPH04253931A - エーテル化合物の製法 - Google Patents

エーテル化合物の製法

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JPH04253931A
JPH04253931A JP3100552A JP10055291A JPH04253931A JP H04253931 A JPH04253931 A JP H04253931A JP 3100552 A JP3100552 A JP 3100552A JP 10055291 A JP10055291 A JP 10055291A JP H04253931 A JPH04253931 A JP H04253931A
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separation membrane
lower alcohol
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ether
ether compound
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Kanji Nakagawa
中川 貫次
Makoto Matsuo
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の技術分野】この発明は、低級アルコールと不
飽和炭化水素化合物を主成分とする炭化水素化合物との
反応によって、エーテル化合物(例えば、メチル―t−
ブチルエーテル等)を生成させた反応液から、特定の非
対称性分離膜を使用して、未反応の低級アルコールを除
去し、エーテル化合物を蒸留精製して得る方法に係わる
【0002】すなわち、この発明は、前記反応液を芳香
族ポリイミド製の非対称性分離膜と直接に接触させるこ
とによって、未反応低級アルコールを選択的に浸透・気
化分離する『浸透気化分離法(パーベイパーレイション
法)』で高い純度の低級アルコールを効率的に回収して
、前記反応系に循環使用し、一方、前記分離膜の供給側
から得られる非透過液(未反応低級アルコールが除去さ
れている)を蒸留操作によってエーテル化合物と炭化水
素化合物(C3−6)とに分離して、精製されたエーテ
ル化合物を工業的に製造する方法に係わる。
【0003】
【従来技術】一般に、メチル―t−ブチルエーテル等の
エーテル化合物は、イソブチレン等の不飽和炭化水素化
合物を含有するC4留分等と、過剰量のメタノール等の
低級アルコールとを反応させて生産する方法が知られて
いる。
【0004】前述のエーテル化合物を生成する反応の反
応液は、生成したエーテル化合物、未反応の低級アルコ
ール、未反応の不飽和炭化水素化合物などを主として含
有する混合液である。
【0005】その反応液から目的のエーテル化合物、未
反応原料等を分離・精製するには、従来、蒸留法、抽出
などを主体とする複雑なプロセス(例えば、反応塔、未
反応原料を蒸留・回収する蒸留塔、該蒸留塔の未反応原
料の留分を水洗する水洗塔、低級アルコールを含む水洗
液から水分を除去して低級アルコールを回収する脱水塔
からなるプロセス)が採用されていた。
【0006】前記の反応は平衡反応理論であるので、イ
ソブチレン等の不飽和炭化水素化合物の転化率を上げる
ために、かなり過剰量の低級アルコールを使用する必要
があり、その結果、未反応の低級アルコールを蒸留法な
どにより分離・回収する場合に過重な負荷がかかり、そ
の精製関係のプロセス装置が巨大化すると共にエネルギ
ーを多量に消費するという問題があった。
【0007】AICHE  Symposium  S
eries,  85(272),82(1989)に
よれば、イソブチレンとメタノールとの前述の反応にお
いて、メチル―t−ブチルエーテル(MTBE)を生成
した後に、その反応液を酢酸セルロース製の分離膜によ
る浸透気化分離法で分離し、該分離膜の透過側から透過
蒸気として回収された未反応のメタノールを反応系へリ
サイクルし、一方、該分離膜の供給側から得られた非透
過液を蒸留、水抽出等によって、未反応のイソブチレン
とメチル―t−ブチルエーテルとに分離し、精製するプ
ロセスが開示されている。
【0008】しかし、前記の公知のプロセスでは、酢酸
セルロース製の分離膜は、その分離度α(PCH3OH
/PMTBE)が5〜20程度であると共に、分離度α
(PCH3OH/PC4留分)が1〜3であるので、高
い純度のメタノールを回収することが困難であり、また
、前記の分離膜の供給側から得られる非透過液はMTB
E、イソブチレンなどと共にメタノールがかなり残存し
ているので、分離膜を使用しない先行技術と同様に脱原
料蒸留塔、水洗塔及び脱水塔を使用しなければ、メタノ
ールを高い比率で回収できず、実用的なプロセスではな
かった。
【0009】
【発明が解決しようとする問題点】この発明の目的は、
低級アルコールと不飽和炭化水素化合物を主成分とする
炭化水素化合物とを反応させて、エーテル化合物を工業
的に製造する方法において、その反応液の精製工程が、
省エネルギー化されていて、しかも、工程的に簡略化さ
れているプロセスを提供することである。
【0010】
【発明の構成】この発明は、炭素数1〜3の低級アルコ
ール(ROH)と炭素数4〜5の不飽和炭化水素化合物
を主成分とする炭素数3〜6の炭化水素化合物(C3−
6)とを反応させてエーテル化合物を生成させ、そして
、その反応によって生成したエーテル化合物を主成分と
する反応生成物、未反応の低級アルコール及び前記炭化
水素化合物を含有する反応液を、前記低級アルコールと
エーテル化合物との選択透過性(ROH/Ether)
が200以上であり、しかも、前記低級アルコールと炭
化水素化合物との選択透過性(ROH/C3−6)が2
00以上である芳香族ポリイミド製の非対称性分離膜の
片面と接触させて、減圧状態に維持されている該分離膜
の透過側に低級アルコール蒸気を主成分とする透過蒸気
を透過させ、前記分離膜の透過側から取り出された透過
蒸気を冷却してその低級アルコールを主成分とする回収
液を回収し、前記の反応系へ供給して循環使用し、一方
、前記分離膜の供給側から、低級アルコールが除去され
た非透過液を取り出して、蒸留操作によって、炭化水素
化合物とエーテル化合物とを分離してエーテル化合物を
得ることを特徴とするエーテル化合物の製法に関する。
【0011】この発明においては、まず、第1図に示す
ように、反応塔1において、炭素数1〜3の低級アルコ
ール(ROH)と炭素数4〜5の不飽和炭化水素化合物
を主成分とする炭素数3〜6の炭化水素化合物(C3−
6)とを反応させて、エーテル化合物を生成させた反応
液を製造するのである。
【0012】前記の低級アルコールとしては、メタノー
ル、エタノール、プロパノールなどを好適に挙げること
ができ、特にメタノールが最適である。
【0013】また、炭素数4〜5の不飽和炭化水素化合
物としては、イソブチレン、2−メチル―2−ブテン、
2−メチル―1−ブテン、テトラメチルエチレン、2,
3−―ジメチル―1−ブテンを挙げることができ、特に
イソブチレン、2−メチル―2−ブテンが好適である。
【0014】前記の反応に使用する原料の炭化水素化合
物(C3−6留分)は、炭素数4〜5の不飽和化水素化
合物を30〜100重量%含有していることが好ましい
【0015】前記のエーテル化合物を含有する反応液は
、エーテル化合物(反応生成物)が20〜75重量%、
未反応の低級アルコールが0.5〜10重量%、および
、炭素数が4〜5個である不飽和炭化水素が含む炭素数
3〜6個の炭化水素化合物の全量が25〜80重量%程
度それぞれ含有していることが好ましい。
【0016】前記の反応は、例えば、少し過剰のメタノ
ールとイソブチレンを含有するC4留分とを、30〜1
00℃、特に40〜90℃程度の反応温度、及び、2〜
16kg/cm2G、特に4〜15kg/cm2G程度
の圧力で、しかも、強酸性イオン交換樹脂などの触媒の
存在下に、液相で反応させて、メチル―t−ブチルエー
テル(MTBE)を生成させる反応を好適に挙げること
ができる。
【0017】前記の反応に使用する原料のC4留分は、
イソブチレンが、10〜60重量%含有されていること
が好ましい。
【0018】前記のMTBEを含有する反応液は、MT
BE(反応生成物)が25〜70重量%、未反応のメタ
ノールが0.5〜10重量%、および、炭素数3〜5の
炭化水素化合物(反応後の未反応C4留分)が30〜7
5重量%程度、それぞれ含有していることが好ましい。
【0019】この発明においては、第1図に示すように
反応塔1で前述の反応によって得られた『エーテル化合
物を含有する反応液(好ましくは30〜100℃の温度
)』を、分離膜モジュール2へ供給して、該分離膜モジ
ュール内に内蔵されている「(a)低級アルコールとエ
ーテル化合物との透過速度比(PROH/PEther
)で示される分離度αが、200以上、好ましくは40
0〜10000程度であり、しかも、(b)低級アルコ
ールと炭化水素化合物との透過速度比(PROH/PC
3−6)で示される分離度αが、200以上、好ましく
は400〜10000程度である『芳香族ポリイミド製
の非対称性分離膜』の片面と接触させて、減圧状態(特
に、200torr以下)に維持されている該分離膜の
透過側に低級アルコール蒸気を主成分とする透過蒸気を
透過させ、該分離膜の透過側から取り出された低級アル
コールを主成分とする透過蒸気をクーラー3で冷却して
、その低級アルコールを主成分とする回収液として回収
し、そして、該回収液を、必要であればヒーター6経由
で、前記の反応塔1の反応系へ循環・供給して、前記反
応に再使用するのである。
【0020】この発明で使用する非対称性分離膜は、前
述の反応液を使用して浸透気化分離を行った場合に、メ
タノールの透過速度が約0.1kg/m2・hr以上、
特に0.2〜7kg/m2・hr程度であって、さらに
、低級アルコールとエーテル化合物との選択透過性(分
離度α:PROH/PEther)及び低級アルコール
と炭化水素化合物との選択透過性(分離度α:PROH
/PC3−6)が前述のようにそれぞれ200以上であ
ることが好ましい。
【0021】前記の非対称性分離膜を形成している芳香
族ポリイミドとしては、例えば、一般式I
【化1】
【0022】(但し、一般式1及びIIにおいて、Rは
、ベンゼン環を少なくとも2個有する芳香族ジアミンの
アミノ基を除いた二価の芳香族残基であり、一般式II
において、Xは、−S−、−SO2−、−CO−、−O
−、−C(CH3)2−、−CH2−、−C(CF3)
2−などの二価の基である)で示される反復単位を、7
0モル%以上、特に80〜100モル%の割合で含有し
ている可溶性の芳香族ポリイミドが好ましい。
【0023】前記の一般式I又はIIで示される可溶性
の芳香族ポリイミドは、例えば、ビフェニルテトラカル
ボン酸類及びジフェニルエーテルテトラカルボン酸類等
からなる群から選ばれた少なくとも一種の芳香族テトラ
カルボン酸類を、全芳香族テトラカルボン酸成分に対し
て70モル%以上含有する芳香族テトラカルボン酸成分
と、2〜4個のベンゼン環を有する芳香族ジアミン化合
物を全芳香族ジアミン成分に対して70モル%以上、特
に80モル%以上含有する芳香族ジアミン成分とから重
合によって得られたフェノール系有機溶媒などに可溶性
である高分子量の芳香族ポリイミドであることが好まし
い。
【0024】前記の可溶性の芳香族ポリイミドは、芳香
族テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分とをフェ
ノール系有機溶媒中に均一に溶解させて、約150〜2
50℃の高温に加熱するか、或いは、約10〜100℃
程度の低温でイミド化剤の存在下に反応させるかして、
前記溶液中の両成分を重合及びイミド化して生成するこ
とができる。
【0025】一般式Iで示される反復単位を有する芳香
族ポリイミドの製造に使用される前記ビフェニルテトラ
カルボン酸類としては、2,3,3’,4’−又は3,
3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸又はそれ
らの酸二無水物、或いは、それらの酸の塩又は低級アル
コールエステル化物等を好適に挙げることができる。
【0026】一般式IIで示される反復単位を有する芳
香族ポリイミドの製造に使用される芳香族テトラカルボ
ン酸成分としては、例えば、3,3’,4,4’−ジフ
ェニルエーテルテトラカルボン酸又はその酸二無水物、
或いは、その酸の塩又は低級アルコールエステル化物等
のジフェニルエーテルテトラカルボン酸類、3,3’,
4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、その酸二
無水物、その酸の塩化合物、その酸の低級アルコールエ
ステル化物等のベンゾフェノンテトラルボン酸類、3,
3’4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸、
その酸無水物、その酸の塩化合物、その酸の低級アルコ
ールエステル化物等のジフェニルスルホンテトラカルボ
ン酸類、また、2,2−ビス(3,4−カルボキシフェ
ニル)プロパン、2,2−ビス(3,4−カルボキシフ
ェニル)ヘキサフルオロプロパン、それらの酸二無水物
、それらの酸の塩化合物、それらの酸の低級アルコール
エステル化物等の2,2−ジフェニル(プロパン又はヘ
キサフルオロプロパン)テトラカルボン酸類を挙げるこ
とができる。
【0027】前記の芳香族テトラカルボン酸類としては
、特に、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボ
ン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテ
ルテトラカルボン酸二無水物が、ポリイミドへの重合性
、ポリイミド製の非対称性分離膜の製膜性、非対称性分
離膜の反応液に対する分離性能、耐久性、機械的強度、
耐熱性等の点で最も好ましい。
【0028】この発明において、前記のベンゼン環を2
〜4個有する芳香族ジアミン化合物としては、例えば、
ジアミノジフェニルエーテル類、ジアミノジフェニルチ
オエーテル類、ジアミノジフェニルスルホン類、ジアミ
ノジフェニルメタン類、ジアミノジフェニルプロパン類
、ジアミノジベンゾチオフェン類、ジアミノジフェニレ
ンスルホン類、ジアミノチオキサントン類、ジアミノチ
オキサンテン類などの『ベンゼン環を2個有する芳香族
ジアミン化合物』、ビス(アミノフェノキシ)ベンゼン
類、ジ(アミノフェニル)ベンゼン類などの『ベンゼン
環を3個有する芳香族ジアミン化合物』、さらに、ジ〔
(アミノフェノキシ)フェニル〕アルカン類、ジ〔(ア
ミノフェノキシ)フェニル〕スルホン類、ジ(アミノフ
ェノキシ)ビフェニル類などのベンゼン環を4個有する
芳香族ジアミン化合物、9,10−ジ(アミノフェニル
)アントラセン類などを挙げることができる。
【0029】ベンゼン環を2個有する芳香族ジアミン化
合物としては、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル
、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル等のジアミノ
ジフェニルエーテル類、4,4’−ジアミノジフェニル
メタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフ
ェニルメタン等のジアミノジフェニルメタン類、2,2
−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3−アミノフェニル)プロパン等のジアミノジフェニ
ルプロパン類、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン
、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン等のジアミノ
ジフェニルスルホン類、o−又はm−アニシジン等のジ
アミノジフェニル類、
【0030】一般式III
【化2】
【0031】または、一般式IV
【化3】
【0032】(ただし、一般式IIIおよびIVにおい
て、R1、R2、R3およびR4は、水素、または、メ
チル基であり、nは0又は2である。)で示されるジア
ミン化合物を好適に挙げることができる。
【0033】前記一般式IIIで示されるジアミン化合
物としては、3,7−ジアミノジベンゾチオフェン、2
,8−ジメチル−3,7−ジアミノジベンゾチオフェン
、2,8−ジエチル−3,7−ジアミノジベンゾチオフ
ェン等のジアミノジベンゾチオフェン類、また、3,7
−ジアミノジベンゾチオフェン−5,5−ジオキシド、
2,8−ジメチル−3,7−ジアミノジベンゾチオフェ
ン−5,5−ジオキシド、2,8−ジエチル−3,7−
ジアミノジベンゾチオフェン−5,5−ジオキシド等の
ジアミオベンゾチオフェン−5,5−ジオキシド類(ジ
アミノジフェニレンスルホン類)を挙げることができる
【0034】前記の一般式IVで示されるジアミン化合
物としては、3,7−ジアミノチオキサンテン、2,8
−ジメチル−3,7−ジアミノチオキサンテン等のジア
ミノチオキサンテン類、また、3,7−ジアミノチオキ
サンテン−5,5−ジオキサイド、2,8−ジメチル−
3,7−ジアミノチオキサンテン−5,5−ジオキサイ
ド等のジアミノチオキサンテン−5,5−ジオキサイド
類を挙げることができる。
【0035】また、ベンゼン環を3個有する芳香族ジア
ミン化合物としては1,4−ビス(4−アミノフェノキ
シ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)
ベンゼン、1,3−ジ(4−アミノフェノキシ)ベンゼ
ン等のジ(アミノフェノキシ)ベンゼン類を挙げること
ができる。
【0036】さらに、9,10−ジ(アミノフェニル)
アントラセン類としては9,10−ビス(4−アミノフ
ェニル)アントラセン、9,10−ビス(3−アミノフ
ェニル)アントラセン、9−(4−アミノフェニル)−
10−(3−アミノフェニル)アントラセン等を挙げる
ことができる。
【0037】前記の芳香族ポリイミドの製法において、
2個以上のベンゼン環を有する芳香族ジアミン化合物と
共に、m−又はp−フェニレンジアミンを10モル%以
下の少ない割合で、また、ジアミノ安息香酸類、アルキ
ルフェニルジアミン類を30モル%以下の少ない割合で
共用することもできる。
【0038】この発明において使用される前述の芳香族
ポリイミドからなる非対称性分離膜は、特開昭56−2
1602号、特開昭56−157435号公報等に記載
されているように、芳香族ポリイミドのフェノール系溶
媒溶液(ポリマー濃度が5〜30重量%である溶液)を
使用して、その溶液の薄膜(平膜状、中空糸伏)を、流
延法、押出し法等で形成し、次いで、その薄膜を比較的
低温の凝固液と接触させてその薄膜を凝固させて平膜状
又は中空糸状の非対称性分離膜を形成する湿式製膜法で
製造される。
【0039】前述の湿式製膜法で製造された非対称性分
離膜は、メタノール、エタノール、n−ヘキサン、シク
ロヘキサン等で洗浄し、さらに、充分に乾燥した後、窒
素、空気等の気体の雰囲気下、約150〜400℃の温
度で1秒〜20時間程度の熱処理又はエージング処理を
することが適当である。
【0040】この発明で使用する非対称性分離膜は、厚
さが約0.001〜5μmの均質層(緻密層)と、厚さ
が約10〜2000μmの多孔質層とを厚み方向に連続
して一体に有している芳香族ポリイミド製の非対称性の
平膜状分離膜、中空糸分離膜であることが好ましい。
【0041】この発明において、反応液からメタノール
を分離膜モジュール2で膜分離する方法は、例えば、(
a)前述の芳香族ポリイミドからなる非対称性分離膜(
平膜状、中空糸状)が内蔵されている分離膜モジュール
2に、反応液をそのまま直接に供給し、そして、その反
応液を分離膜モジュール内の該分離膜の供給側と直接に
接触させ、
【0042】(b)該分離膜の透過側を、必要であれば
、キャリヤーガス(スイープガス)を流しながら、ある
いは、分離膜モジュールの外部に設置された真空ポンプ
4などと連結して減圧状態としておき、前記の供給され
た反応液から、該分離膜を介して、低級アルコールを選
択的に浸透・透過させ、気化させて分離し、
【0043
】(c)最後に、該分離膜の未透過側(供給側)から分
離膜モジュール2の外部へ、該分離膜を透過しなかった
高濃度のエーテル化合物を含有する溶液を取り出して回
収し、同時に、該分離膜の透過側から分離膜モジュール
の外部へ、該分離膜を選択的に透過した、始めに供給さ
れた反応液より高い濃度になった低級アルコールを含有
する透過蒸気を取り出し、その透過蒸気(透過物)をク
ーラー3で30℃以下に冷却し凝縮させて液化し回収す
るのである。
【0044】この発明では、分離膜モジュール2へ供給
される反応液は、20〜100℃、特に30〜80℃程
度の温度であることが好ましい。
【0045】この発明では、膜分離に適用される圧力が
、通常、分離膜の透過側の圧を供給側の圧よりも低圧と
し、供給側の圧を大気圧〜20kg/cm2、特に大気
圧〜10kg/cm2とすることが好ましい。
【0046】前記の分離膜モジュール内の非対称性分離
膜の透過側は、反応液の浸透気化分離を行う際に、スイ
ープガスを流すか、または、減圧状態とすればよいが、
その減圧状態は大気圧より低圧であればよいが、特に約
200トール以下、さらに好ましくは100トール以下
に減圧することが好ましい。
【0047】この発明においては、前述のように低級ア
ルコールを浸透気化分離で非対称性分離膜の透過側に選
択的に透過させて分離し、回収すると共に、一方、該分
離膜の供給側から、低級アルコールが除去された非透過
液を取り出して、適当な蒸留塔5で蒸留操作によって、
炭化水素化合物とエーテル化合物とを分離して精製され
たエーテル化合物を得るのである。
【0048】前記の蒸留操作は、塔頂にクーラー及び塔
底に加熱器を備え、さらに、内部に整流板を多段に設置
された蒸留塔5に前記の分離膜モジュール2から取り出
された非透過液を供給して、その塔頂から、未反応のイ
ソブチレン等の不飽和炭化水素化合物を含有する炭化水
素化合物を回収し、そして、塔底から、目的のエーテル
化合物を主として含有する缶液を回収することができる
蒸留条件で適宜行えばよい。
【0049】
【実施例】実施例において使用した非対称性の中空糸分
離膜の『低級アルコールの透過速度』と『各成分の選択
透過性』は、「前記中空糸分離膜を4本束ねて糸束を形
成しその糸束の一方の端部をエポキシ樹脂で封止し、中
空糸束エレメントを作成し、メタノールとメチル−t−
ブチルエーテル(MTBE)との混合液を供給する導入
口と、未透過物の取り出し口および透過物の取り出し口
を有する容器内へ前記中空糸束エレメントを内設して、
分離膜モジュールを製造し、そして、その分離膜モジュ
ールへ、60℃の反応液を供給して、分離膜モジュール
内の中空糸エレメントの中空糸内部を3torr以下の
減圧状態にして、浸透気化を行って、透過物蒸気を冷却
し、透過液を回収する『透過試験』」によって得られた
測定値によって次の式に従って算出した。
【0050】
【式1】
【0051】
【式2】
【0052】
【式3】
【0053】
【式4】
【0054】実施例1 第1図に示すエーテル化合物の製造プロセスに従って、
メタノール(11.96kg/Hr)と、炭素数4の炭
化水素化合物を主として含有する混合物(以下C4混合
物という。このC4混合物中にイソブチレンを45重量
%含有する。:43.18kg/Hr)とを反応器1へ
連続的に供給し、そして、反応器1内の前記の原料成分
を、67℃の反応温度、及び、10kg/cm2G程度
の圧力で、しかも、強酸性イオン交換樹脂の触媒の存在
下に液相で反応させて、メチル―t−ブチルエーテル(
MTBE)を生成させ、次いで、その反応液を、芳香族
ポリイミド製の非対称性の中空糸分離膜を内蔵する分離
膜モジュール2(膜の有効面積:27m2、分離膜の透
過側の減圧:40torr)へ供給して、浸透気化分離
法(約60℃)により膜分離を行い、該分離膜の透過側
から、メタノールを主として含有する透過蒸気を取り出
し、クーラー3で冷却して回収液を得て、その回収液を
2.05kg/Hrで前記反応器1へ循環させた。
【0055】一方、前記の分離膜モジュール2の非対称
性分離膜の供給側から非透過液を取り出し、その非透過
液を蒸留塔5へ供給して、その塔頂から、C4混合物を
主として含有する留分を回収し、そして、塔底から、メ
チル―t−ブチルエーテルを主成分とする缶液を抜き出
した。
【0056】前記非対称性分離膜は3,3’,4,4’
−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物の酸成分と、2
,8−ジメチル−3,7−ジアミノジベンゾチオフェン
−5,5−ジオキシド(90モル%)及び4,4’−ジ
アミノジフェニルエーテル(10モル%)のジアミン成
分とを、両成分略等モル重合して得られた芳香族ポリイ
ミドで形成されている非対称性分離膜(緻密層の外周面
層と多孔質層の支持内層とからなる中空糸分離膜)であ
る。前記の製造法におけるプロセスの■〜■での流量、
組成などを第1表に概略示す。
【0057】前記のプロセスにおいて使用した非対称性
の中空糸分離膜は、前記の透過試験によれば、全透過速
度が約0.609kg/m2・hrであり、そして、メ
タノールの透過速度が約0.602kg/m2・hrで
あって、さらに、メタノールとMTBEとの選択透過性
(PCH3OH/PMTBE)が3970であり、しか
も、メタノールと炭化水素化合物(C4混合物)との選
択透過性(PCH3OH/PC4混合物)が1310で
あった。
【0058】実施例2 非対称性分離膜として、3,3’,4,4’−ビフェニ
ルテトラカルボン酸二無水物の酸成分と、9,10−ビ
ス(4−アミノフェニル)アントラセン(30モル%)
及び4,4’−ジアミノージフェニルエーテル(70モ
ル%)とを重合して得られた芳香族ポリイミドで形成さ
れている非対称性分離中空糸膜が有効膜面積:約47m
2として使用されている分離膜モジュールを使用したほ
かは、実施例1と同様にして、メチル―t−ブチルエー
テルを製造した。前記の製造法におけるプロセスの■〜
■での流量、組成などを第2表に示す。
【0059】前記非対称性分離膜は、前記の透過試験に
よれば、全透過速度が0.355kg/m2・hrであ
り、そして、メタノールの透過速度が0.349kg/
m2・hrであって、さらに、メタノールとMTBEと
の選択透過性(PCH3OH/PMTBE)が2400
であり、しかも、メタノールと炭化水素化合物(C4混
合物)との選択透過性(PCH3OH/PC4混合物)
が1010であった。
【0060】
【表1】
【0061】
【表2】
【0062】
【本発明の作用効果】この発明の製法によれば、低級ア
ルコールと不飽和炭化水素化合物とを反応させて得られ
た『メチル―t−ブチルエーテルなどのエーテル化合物
が生成した反応液』から非対称性分離膜による浸透気化
分離法で容易(省エネルギー的)に低級アルコール蒸気
を分離し冷却して回収し、その回収された高純度の低級
アルコールを含有する回収液を前記の反応に循環使用す
ることができ、一方、前記の非対称性分離膜の供給側か
ら取り出される非透過液は、イソブテン等の炭化水素化
合物と目的のエーテル化合物を含有しており、実質的に
低級アルコールを含有していないので、蒸留工程によっ
て容易に分離することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を実施するエーテル化合物の製造プロ
セスを概略示すフロー図である。 1:反応器 2:分離膜モジュール 3:クーラー 4:真空ポンプ 5:蒸留塔

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  炭素数1〜3の低級アルコール(RO
    H)と炭素数4〜5の不飽和炭化水素化合物を主成分と
    する炭素数3〜6の炭化水素化合物(C3−6)とを反
    応させてエーテル化合物を生成させ、そして、その反応
    によって生成したエーテル化合物を主成分とする反応生
    成物、未反応の低級アルコール及び前記炭化水素化合物
    を含有する反応液を、前記低級アルコールとエーテル化
    合物との選択透過性(ROH/Ether)が200以
    上であり、しかも、前記低級アルコールと炭化水素化合
    物との選択透過性(ROH/C3−6)が200以上で
    ある芳香族ポリイミド製の非対称性分離膜の片面と接触
    させて、減圧状態に維持されている該分離膜の透過側に
    低級アルコール蒸気を主成分とする透過蒸気を透過させ
    、前記分離膜の透過側から取り出された透過蒸気を冷却
    して、低級アルコールを主成分とする回収液を回収し、
    前記の反応系へ供給して循環使用し、一方、前記分離膜
    の供給側から、低級アルコールが除去された非透過液を
    取り出して、蒸留操作によって、炭化水素化合物とエー
    テル化合物とを分離してエーテル化合物を得ることを特
    徴とするエーテル化合物の製法。
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