JP2649709B2 - 有機化合物混合液の浸透気化方法 - Google Patents

有機化合物混合液の浸透気化方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、有機化合物が溶解している有機溶媒溶液
などの有機化合物混合液を、特定の可溶性芳香族ポリイ
ミドからなる耐熱性の非対称性分離膜と直接に接触させ
て、有機化合物混合液中の少なくとも一種の有機化合物
が、前記非対称性分離膜内を選択的に浸透・透過される
ことによって、前記非対称性分離膜を選択的に透過した
前記有機化合物を蒸気として分離して回収する有機化合
物混合液の浸透気化分離方法(パーベーパレーション
法)に係る。
〔従来技術の説明〕
従来、有機化合物混合液を各成分に分離する方法とし
て、蒸留法が知られている。しかし、蒸留法では、共沸
混合物、あるいは近沸点混合物、熱で化学変化を起こし
易い有機化合物を分離することは、極めて困難であっ
た。
これらの問題点を解決するために、分離膜を用いて分
離する方法が研究されている。分離膜を用いて有機物水
溶液を濃縮、分離する方法において、一部の低濃度の有
機物水溶液の濃縮に対しては、有機物水溶液を分離膜と
接触させて特定の液状成分を浸透圧の差で選択的に透過
させる逆浸透法が用いられてきた。しかしながら、逆浸
透法は分離液の浸透圧以上の圧力を加える必要があるた
めに、浸透圧が高くなる高濃度の有機物水溶液について
適用できないのであり、従って分離可能な有機物水溶液
の濃度範囲に限界がある。
最近、従来の分離法と異なる有機化合物混合液の分離
法として、浸透気化法(パーベーパレーション法)が、
新しい分離膜使用の分離法として、注目されつつある。
この浸透気化法は、選択透過性を有する分離膜の一方の
側(供給側)に、分離されるべき有機化合物混合液を液
状のままで供給し、分離膜の供給側と直接に接触させ、
分離膜の他方の側(透過側)を真空又は減圧状態とな
し、その結果、分離膜の供給側から透過側へ選択的に透
過する物質を気体状で取り出し、有機化合物混合液を濃
縮したり、各有機化合物を分離する方法である。
前述の浸透気化法については、従来、多くの提案がな
されている。
例えば、ベンゼン−シクロヘキサン混合溶液、又は、
ベンゼン−ヘキサン混合溶液の分離については、特開昭
52−111888号公報に、アイオノマー系高分子膜を使用す
る分離方法、特開昭59−30441号公報に、ポリアミド膜
を使用する分離方法が例示されている。
しかしながら、公知の有機化合物混合液の分離方法で
は、パーベーパレーション法に使用されている分離膜
は、透過速度が小さかったり、有機化合物混合液中の少
なくとも一種の有機化合物を選択的に透過させることが
充分にできないような選択分離性しか有していなかった
りするという問題点、あるいは、公知のパーベーパレー
ション法に使用されている分離膜は、耐熱性、または、
耐溶剤性が充分ではなく、種々の有機化合物混合液の浸
透気化法による分離を工業的に長時間、実施することが
極めて困難であった。
〔解決すべき問題点〕
この発明の目的は、非対称性分離膜を使用する有機化
合物混合液の浸透気化法において、公知の浸透気化法に
おける欠点もなく、有機化合物混合液から少なくとも一
種の有機化合物を、効率的および選択的に浸透気化法で
分離することができ、しかも、工業的に長期間実施でき
る浸透気化分離方法を提供することである。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明は、ビフェニルテトラカルボン酸類を70モル
%以上含有する芳香族テトラカルボン酸成分と、ジ(ア
ミノフェノキシ)−ジフェニルアルカン類を含有率15モ
ル%より多い割合で含有しておりしかも残部がベンゼン
環を2〜3個有する芳香族ジアミン化合物である芳香族
ジアミン成分とから得られた可溶性芳香族ポリイミドか
らなる耐熱性の非対称性分離膜の片面に、有機化合物混
合液を直接に接触させて、有機化合物混合液中の少なく
とも一種の有機化合物が、前記非対称性分離膜内を選択
的に浸透・透過されることによって、前記非対称性分離
膜を透過した有機化合物を蒸気として分離することを特
徴とする有機化合物混合液の浸透気化分離方法に関す
る。
以下、この発明の各要件についてさらに詳しく説明す
る。
本発明の浸透気化分離方法において使用する非対称性
分離膜を形成している可溶性芳香族ポリイミドは、 (A)ビフェニルテトラカルボン酸類を、全芳香族テト
ラカルボン酸成分に対して70モル%以上、好ましくは80
モル%以上、特に好ましくは90〜100モル%含有する芳
香族テトラカルボン酸成分と、 (B)(a)ジ(アミノフェノキシ)−ジフェニルアル
カン類が全芳香族ジアミン成分に対して含有率15モル%
より多い割合で、好ましくは30〜100モル%、特に好ま
しくは40〜100モル%の割合で含有されており、しか
も、 (b)残部がベンゼン環を2〜3個有する芳香族ジアミ
ン化合物である芳香族ジアミン成分と から重合およびイミド化によって得られた、フェノール
系の有機溶媒などに可溶性である高分子量の芳香族ポリ
イミドである。
前記の芳香族ポリイミドは、例えば、芳香族テトラカ
ルボン酸成分と、芳香族ジアミン成分とを、フェノール
系有機溶媒中に均一に溶解させて、その溶液を約150〜2
50℃の高温に加熱するか、あるいは、約10〜100℃程度
の低温でイミド化剤の存在下に反応させるかして、前記
溶液中の両成分を重合およびイミド化することによって
生成することができる。
前記のビフェニルテトラカルボン酸類としては、2,3,
3′,4′−又は3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン
酸又はそれらの酸二無水物、あるいは、それらの酸の塩
または低級アルコールエステル化物等を挙げることがで
きる。
前記芳香族テトラカルボン酸類としては、特に3,3′,
4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物が、芳香
族ポリイミドを製造する上で好ましい。
この発明において、ジ(アミノフェノキシ)−ジフェ
ニルアルカン類としては、一般式 (ただし、R1およびR2は、水素、メチル基、またはハロ
ゲン置換メチル基である)で示される芳香族ジアミン化
合物が好ましい。
前記一般式で示されるジ(アミノフェノキシ)ジフェ
ニルアルカン類としては、4,4′−ジ(4−アミノフェ
ノキシ)−ジフェニルメタン、4,4′−ジ(3−アミノ
フェノキシ)−ジフェニルメタン、4,4′−ジ(4−ア
ミノフェノキシ)2,2−ジフェニルプロパン、4,4′−ジ
(3−アミノフェノキシ)−2,2−ジフェニルプロパ
ン、4,4′−ジ(4−アミノフェノキシ)−2,2−ジフェ
ニルパーフルオロプロパン、4,4′−ジ(3−アミノフ
ェノキシ)−2,2−ジフェニルパーフルオロプロパンな
どを挙げることができる。
前記の芳香族テトラカルボン酸成分は、ビフェニルテ
トラカルボン酸類と共に、ピロメリット酸又はその酸二
無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロ
パン又はその酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフ
ェニル)メタン又はその酸二無水物、3,3′,4,4′−ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸又はその酸二無水物、あ
るいは、3,3′,4,4′−ジフェニルエーテルテトラカル
ボン酸又はその酸二無水物を少ない割合で共用されても
よい。
前記の芳香族ポリイミドの製法において、テトラカル
ボン酸成分中のビフェニルテトラカルボン酸類の含有割
合が余りに少なくなり過ぎると、得られる芳香族ポリイ
ミドは、フェノール系有機溶媒に対して溶解性の低いも
のとなったり、品質の安定した非対称性分離膜を製造す
ることができなくなったり、得られた非対称性分離膜の
浸透気化法における分離性能が劣るので好ましくない。
前記の芳香族ポリイミドの製法において、ジアミノフ
ェノキシ−ジフェニルスルホン類と共に、使用される
「ベンゼン環を2〜3個有する芳香族ジアミン化合物」
としては、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,4′
−ジアミノジフェニルエーテルなどのジアミノジフェニ
ルエーテル類、ジアミノジフェニルチオエーテル類、ジ
アミノジフェニルスルホン類、ジアミノジベンゾチオフ
ェン類、ジアミノチオキサンテン類、ジアミノジフェニ
ルアルカン(メタンまたはプロパン)類などのベンゼン
環を2個有する芳香族ジアミン化合物、あるいは、ビス
(アミノフェノキシ)ベンゼン類、ビス(アミノフェニ
ル)ベンゼン類などのベンゼン環を3個有する芳香族ジ
アミン化合物を挙げることができる。
なお、芳香族ジアミン成分は、m−フェニレンジアミ
ン、p−フェニレンジアミンなどのフェニレンジアミ
ン、3,5−ジアミノ安息香酸、2,6−ジアミノ安息香酸な
どのジアミノ安息香酸類などの『ベンゼン環を1個有す
る芳香族ジアミン化合物』などが少い割合(10モル%以
下)で含有されていてもよい。
この発明において使用される前述の芳香族ポリイミド
からなる非対称性分離膜は、芳香族ポリイミドのフェノ
ール系溶媒溶液を使用して、その溶液の薄膜(平膜状、
中空糸状)を、流延法、押出し法などによって形成し、
次いで、その薄膜を比較的低温の凝固液と接触させてそ
の薄膜を凝固させて平膜状又は中空糸状の非対称性分離
膜を形成する湿式製膜法で製造することができ、例え
ば、特開昭56−21602号、特開昭56−157435号公報など
に記載されているような従来公知の製膜方法によって製
造することができる。
前記の非対称性分離膜の製造において、湿式製膜法で
製造された非対称性分離膜は、適当な有機溶媒(例え
ば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノー
ルなどの低級アルコール類、および、n−ヘキサン、n
−ヘプタン、オクタン、シクロヘキサンなどの脂肪族又
は脂環式炭化水素溶媒など)で洗浄し、さらに、充分に
乾燥した後、さらに、窒素、空気などの不活性気体の雰
囲気下、約150〜350℃、特に180〜330℃の温度で0.1〜
5時間程度の熱処理することが適当である。
この発明で使用する非対称性分離膜は、有機化合物混
合液を使用して浸透気化分離を行った場合に、選択的に
透過する有機化合物の透過速度Qが、約0.1kg/m2・Hr以
上、特に約0.2〜5kg/m2・Hr程度であって、透過した有
機化合物と透過しなかった有機化合物との分離性能(後
述べる分離係数α)が、5以上、特に10〜6000であるこ
とが好ましい。
この発明の浸透気化分離方法は、 (a) 前述の芳香族ポリイミドからなる非対称性分離
膜(平膜状、中空糸状)が内蔵されている分離膜モジュ
ールに、有機化合物混合液を供給し、そして、有機化合
物混合液を分離膜モジュール内の前記非対称性分離膜の
供給側と直接に接触させ、 (b) 前記非対称性分離膜の透過側を、必要であれ
ば、キャリヤーガス(スイープガス)を流しながら、あ
るいは、分離膜モジュールの外部に設置された減圧ポン
プなどと連結して減圧状態としておき、前記の供給され
た有機化合物混合液から、前記非対称性分離膜を介し
て、少なくとも一種の有機化合物を選択的に浸透・透過
させて気化させて分離し、 (c) 最後に、前記の非対称性分離膜の未透過側(供
給側)から分離膜モジュールの外部へ、前記分離膜を透
過しなかった濃縮された残部の有機化合物の溶液を取り
出して回収し、同時に、非対称性分離膜の透過側から分
離膜モジュールの外部へ、前記の分離膜を選択的に透過
した有機化合物の透過蒸気(透過物)を取り出し、必要
であればその透過蒸気(透過物)を冷却し凝縮して回収
するのである。
この発明では、分離膜モジュールへ供給される有機化
合物混合液は、約0〜120℃、特に好ましくは20〜100℃
程度の温度であることが好ましい。
この発明の分離法では、分離方法に適用される圧力
が、通常、分離膜の透過側の圧を供給側の圧よりも低圧
とし、供給側の圧を大気圧〜60kg/cm2、好ましくは大気
圧〜30kg/cm2とすることが好ましい。
前記の分離膜モジュール内の非対称性分離膜の透過側
は、有機化合物混合液の浸透気化分離を行う際に、スイ
ープガスを流すか、または、減圧状態とすればよいが、
その減圧状態は、大気圧より低圧となっていればよく、
特に好ましくは約200トール以下、さらに好ましくは100
トール以下に減圧されていることが好ましい。
この発明における有機化合物混合液の透過気化方法を
適用することができる有機化合物混合液としては、種々
の有機化合物の組み合わせがあるが、例えば、各有機化
合物に共沸点が存在するために通常の蒸留法では分離で
きない有機化合物同士の混合物、各有機化合物の沸点が
相互に接近しているために蒸留分離が非常に難しい有機
化合物同士の混合物の場合などに特に有効である。
また、有機化合物混合液はその全てが相互に均一に溶
解していてもよいし、一部が溶解度を越えて分離して懸
濁状態になっていてもかまわない。ただし、有機化合物
を含む混合液は、その混合状態で浸透気化分離を行う際
の温度および圧の条件下において、液状であることが必
要である。
共沸点が存在する有機化合物の混合液としては、例え
ば、ベンゼン/シクロヘキサン、ベンゼン/ノルマルヘ
キサン、メタノール/アセトン、ベンゼン/メタノー
ル、アセトン/クロロホルム(トリクロロメタン)、エ
タノール/シクロヘキサン、ブタノール/シクロヘキサ
ン、クロロホルム/ノルマルヘキサン、エタノール/ベ
ンゼン、エタノール/トルエン、キシレン異性体混合液
などを挙げることができる。
また、沸点の差が約20℃以下、特に10℃以下であって
沸点が相互に近接している有機化合物混合液としては、
例えば、エチルベンゼン/スチレン、パラクロルエチル
ベンゼン/パラクロルスチレン、トルエン/メチルシク
ロヘキサン、ブタジエン/ブテン類、ブタジエン/ブタ
ン類、ノルマルブテン−1/イソブテンなどが挙げられ
る。
前記の有機化合物混合液は、上記のような二成分系の
混合液ばかりでなく、三成分系以上の多成分系の混合液
であっても適用することが可能である。
本発明の浸透気化分離法では、前記の有機化合物混合
液の組成比は、特に限定されるものではなく、任意の割
合の有機化合物の混合液を分離又は濃縮することができ
る。
前記の分離膜モジュールの構造、形式などは、特に限
定されるものではないが、例えば、特に限定されるもの
ではないが、プレートアンドフレーム型モジュール、ス
パイラル型モジュール、中空糸膜型モジュールなどであ
ることが好ましい。
〔実施例〕
以下、この発明の浸透気化分離法に関する実施例、お
よび比較例を示し、さらに詳しくこの発明を説明する。
実施例および比較例において、透過速度Qおよび分離
係数αは、膜を透過した気化成分を冷却・凝縮させて採
集し、その重量を測定し、そして、凝縮液中に内部標準
液を加え、TCD−ガスクロマトグラフィーによって有機
化合物XおよびYの重量比が測定され、次に示す計算式
によって算出された。
参考例において、芳香族テトラカルボン酸成分および
芳香族ジアミン成分に使用される各化合物の略記号を以
下に示す。
〔芳香族テトラカルボン酸成分〕
s−BPDA;3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二
無水物 ETDA;3,3′,4,4′−ビフェニルエーテルテトラカルボン
酸二無水物 〔芳香族ジアミン化合物〕 BAPP;4,4′−ジ(4−アミノフェノキシ)−2,2−ジフ
ェニルプロパン HFPP;4,4′−ジ(4−アミノフェノキシ)−2,2−ジフ
ェニルパーフルオロプロパン DADE;4,4′−ジアミノジフェニルエーテル 参考例1〜6 第1表に示す仕込み比(組成 モル%)からなる酸成
分とジアミン成分とを略等モル使用して、パラクロフェ
ノールの有機極性溶媒中で、第1表に示す重合温度およ
び重合時間で、重合およびイミド化して芳香族ポリイミ
ド溶液を製造した。
前述のようにして生成した各芳香族ポリイミド溶液の
ポリマー濃度および溶液粘度(100℃の回転粘度;ポイ
ズ)を第1表にそれぞれ示す。
前述のようにして得られた芳香族ポリイミド溶液を使
用して、中空糸紡糸用ノズルから、気体中を経由して、
第1表に示す組成の凝固液(エタノコール水溶液 0
℃)中に中空糸状体を押し出し、中空糸の引取り速度10
m/分で中空糸を形成する半乾式の湿式製膜法を行った
後、アルコール及び脂肪族炭化水素で洗浄し乾燥して、
第1表に示す熱処理温度で30分間処理し、第1表に示す
形状(中空糸内径及び膜厚)を有する非対称性の中空糸
分離膜をそれぞれ製造した。
実施例1〜13 各参考例で製造された長さ7.5cmの非対称性中空糸分
離膜を4本束ねて糸束を形成し、その糸束の一方の端部
をエポキシ樹脂で封止し、中空糸束エレメントを作成
し、有機化合物混合液を供給する導入口と、未透過物の
取り出し口および透過物の取り出し口を有する容器内へ
前記中空糸束エレメントを内設して、分離膜モジュール
を製造した。
前記の分離膜モジュールへ第2表に示す組成、および
温度の有機化合物混合液を供給し、分離膜モジュール内
の中空糸エレメントの中空糸内部を3トール以下の減圧
状態で、浸透気化を行い、透過物蒸気を冷却し、回収し
た。
その浸透気化における透過速度Qおよび各有機化合物
の分離係数αを第2表に示す。
実施例14 参考例2(2)で製造した非対称性中空糸分離膜を、
クロロホルムとn−ヘキサンとの混合液(重量比 1:
1)からなる処理溶剤中で、150℃で50時間浸漬する処理
を行った。
前述の処理を行った各非対称性中空糸分離膜を30℃で
20時間乾燥した後、実施例1と同様にして、分離膜モジ
ュールをそれぞれ製造し、各分離膜モジュールについて
第2表に示す有機化合物混合液での分離性能を測定し
た。
その結果を第2表に示す。
比較参考例1 ピロメリット酸二無水物60ミリモル、4,4′−ジアミ
ノジフェニルエーテル60ミリモル、N−メチルピロリド
ン200gを、三ッ口のセパラブルフラスコに入れて、窒素
ガスの流通を行い、撹拌しながら20℃で10時間、重合反
応させて、ポリアミック酸を生成させ、さらに、この反
応液にN−メチルピロリドン200gと、ピリジン27gと無
水酢酸35gを加えて強く撹拌しながら徐々に80℃まで昇
温し、80℃で1時間維持し、ポリマーをイミド化させ
て、ポリイミドを析出させた。さらに、この反応液にエ
タノールを加えて、ポリマーを完全に沈澱させ、濾別
し、最後にエタノール洗浄をして、さらに、減圧下に乾
燥して、ポリイミド粉末を得た。
このポリイミド粉末を、p−クロルフェノール、N−
メチル−2−ピロリドン、または、N,N−ジメチルアセ
トアミドにそれぞれ添加して、その混合液を加熱して、
ポリイミド粉末を前記の溶媒に溶解させようとしたが、
実質的に、前記ポリイミドの溶液を調製することができ
なかった。
したがって、前記のピロリメット酸二無水物を使用し
て得られた芳香族ポリイミドからは、非対称性分離膜を
製造することができなかった。
比較参考例2〜4 3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
と、パラフェニレンジアミン(比較参考例2)、2,5−
ジメチル−パラフェニレンジアミン(比較参考例3)ま
たは2,6−ジアミノピリジン(比較参考例4)とをそれ
ぞれ当モル使用して、実施例1と同様にして、パラクロ
フェノールの有機極性溶媒中、重合温度180℃で、6時
間重合したが、芳香族ポリイミドがそれぞれ析出した。
それらの芳香族ポリイミド粉末はそれぞれいずれの有機
溶媒にも実質的に溶解せず、均一なポリマー溶液を調製
することができなかった。
比較例1 芳香族ポリイミド(ジェネラル・エレクトリック社、
商品名;ウルテム)10重量部、N−メチル−2−ピロリ
ドン40重量部、およびテトラヒドロフラン50重量部をセ
パラブルフラスコに入れ、撹拌して、均一なポリマー溶
液を調製した。
前記のポリマー溶液を平滑なガラス板上にドクターナ
イフで厚さ0.2mmに流延し、ガラス板ごと蒸留水中に1
時間浸漬して、非対称性分離膜を形成させ、最後にガラ
ス板から前記の非対称性分離膜を剥離した後、30℃で乾
燥させて、非対称性分離膜を製造した。
前記の非対称性分離膜を、パーベーパレイション法に
よって、クロロホルムとn−ヘキサンとを当量含有する
有機化合物混合液の分離を行った。
前記の非対称性分離膜は、前記の有機化合物混合液に
よって膨潤して、安定な分離性能を測定することができ
なかった。
〔本発明の作用効果〕
この発明の分離法は、特定の芳香族ポリイミド製の非
対称性分離膜を用いる浸透気化法に係わる分離法である
ので、種々の有機化合物の混合液の分離、濃縮に使用す
ることができ、そして、広範囲な濃度の有機化合物混合
液について使用可能であって、しかも、充分な耐熱性、
耐水性、耐溶剤性および耐久性を有しており、さらに、
高い分離性能を有する特定のポリイミド製の非対称性膜
を使用しているので、長時間、安定した浸透気化法によ
る分離を行うことができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ビフェニルテトラカルボン酸類を70モル%
    以上含有する芳香族テトラカルボン酸成分と、 ジ(アミノフェノキシ)−ジフェニルアルカン類を含有
    率15モル%より多い割合で含有していてしかも残部がベ
    ンゼン環を2〜3個有する芳香族ジアミン化合物である
    芳香族ジアミン成分とから得られた可溶性芳香族ポリイ
    ミドからなる耐熱性の非対称性分離膜の片面に、有機化
    合物混合液を直接に接触させて、有機化合物混合液中の
    少なくとも一種の有機化合物が、前記非対称性分離膜内
    を選択的に浸透・透過されることによって、前記非対称
    性分離膜を透過した有機化合物を蒸気として分離するこ
    とを特徴とする有機化合物混合液の浸透気化分離方法。
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