JP2874178B2 - 芳香族ポリイミド分離膜 - Google Patents

芳香族ポリイミド分離膜

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JP2874178B2 JP1076033A JP7603389A JP2874178B2 JP 2874178 B2 JP2874178 B2 JP 2874178B2 JP 1076033 A JP1076033 A JP 1076033A JP 7603389 A JP7603389 A JP 7603389A JP 2874178 B2 JP2874178 B2 JP 2874178B2
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は芳香族テトラカルボン酸成分と置換ビフェニ
ルジアミン成分を重合して得られる特定のポリイミドを
用いた分離膜に関する。
更に詳しくは、一般式 Rは4価の芳香族基であり、R1〜R8は水素原子又はメチ
ル基、エチル基、プロピル基、ブチル基及びフェニル基
よりなる群から選ばれた有機基であり、かつR1〜R8のう
ち少くとも3個は有機基である で示される繰返し単位を有するポリイミドによって本質
的に構成される芳香族ポリイミド分離膜に関するもので
ある。
本発明のポリイミドは優れた耐熱性と機械的強度を有
し、従来のポリイミド材料に比較して特に水素、一酸化
炭素、二酸化炭素及び水蒸気等の気体の透過特性が優れ
ているので気体分離膜として有用である。更には有機溶
剤に対する耐久性を有しているので浸透気化法による有
機液体の脱水・精製への利用が可能であり、また精密
過膜、限外過膜等の多孔質過膜や逆浸透膜としても
利用できる。
〔従来の技術及び問題点〕
従来のポリイミド分離膜としては、特開昭57−15819
号、特開昭58−3603号、特開昭58−8512号にビフェニル
テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分から得られ
るポリイミドを用いた気体分離膜に関して記載されてい
るが、一酸化炭素に対する水素の選択分離性能は比較的
高いものの水素の透過速度は充分とは言えなかった。一
方、特公昭55−41802号には、主鎖骨格まわりの自由回
転を束縛するために、リジッドなポリイミド骨格に置換
基を導入したポリイミド気体分離膜に関する記載があ
る。しかし、主鎖骨格まわりの自由回転を束縛すること
によって必ずしも顕著な高気体透過性を有する膜材料が
得られるわけではない。例えば、本願発明の比較例に示
したように、ビフェニルジアミン成分として2置換型の
3,3′−ジメチルベンジジンを用いた場合には、従来の
ポリイミド膜材料よりも優れた気体透過性能は得られな
かった。
〔問題点を解決するための手段〕
そこで、本発明者等は、従来公知のポリイミド分離膜
よりも高い選択分離性能を有する分離膜を開発するため
に鋭意検討を行った結果、驚くべきことに、特定の構造
を有する置換ビフェニルジアミン成分をポリイミド主鎖
骨格に導入することによって高い選択分離性と高い気体
透過性を有する分離膜材料を見い出し本発明に到達し
た。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明はビフェニル核の水素の少くとも3個が有機基
で置換されたビフェニルジアミン成分を主鎖骨格内に含
む、一般式(1) で示される繰返し単位を有するポリイミドによって本質
的に構成される芳香族ポリイミド分離膜に関するもので
ある。
一般式(I)中のビフェニル単位は のいずれの異性体構造をとっていても構わないが、水素
以外の有機基を少なくとも3以上有することが必須条件
である。
例えば、比較例に示すようにビフェニル成分として3,
3′−ジメチルベンジジンを用いて重合したポリイミド
膜では気体の透過係数が極めて小さいのに対して、本発
明の3,3′,5,5′−テトラメチルベンジジンを用いて重
合したポリイミド膜ではその透過係数が25倍以上と大幅
に向上した。一般式(1)において、ビフェニルジアミ
ン成分には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基及びフェニル基より選ばれた有機基が少くとも3個結
合していることが必要である。これらの有機基は同一で
も異っていてもよい。
これらのビフェニル単位は通常テトラカルボン酸2無
水物とビフェニルジアミンとの重縮合反応によりポリア
ミック酸を合成し、次いで化学的又は熱的にイミド閉環
させてポリイミドを形成させるが、一般式(I)の繰返
し単位を有するポリイミドを形成できる方法であれば、
公知のいかなる合成方法であっても構わない。
本発明のポリイミド重合体をビフェニルジアミンを用
いて合成する場合に使用できるビフェニルジアミンとし
ては、2,3,5−トリメチルベンジジン、3,3′,5−トリメ
チルベンジジン、2,2′,6,6′−テトラメチルベンジジ
ン、3,3′,5,5′−テトラメチルベンジジン、2,2′,5,
5′−テトラメチルベンジジン、2,2′,3,3′−テトラメ
チルベンジジン、2,3′,5,5′−テトラメチルベンジジ
ン、2,2′,3,5−テトラメチルベンジジン、2,3,5,6−テ
トラメチルベンジジン、2,2′,4,4′−テトラメチル−
3,3′−ジアミノジフェニル、2,2′,6,6′−テトラメチ
ルベンジジン、3,3′,5,5′−テトラメチルベンジジ
ン、3,3′,5,5′−テトラエチルベンジジン、5,5′−ジ
エチル−3,3′−ジメチルベンジジン、3,3′,5,5′−テ
トラ−n−プロピルベンジジン、2,2′−ジ−i−プロ
ピル−5,5′−ジメチルベンジジン、3,3′−ジフェニル
−5,5′−ジメチルベンジジン、3,3′−ジフェニル−5,
5′−ジエチルベンジジン、などが挙げられるが、ジア
ミン成分を2種以上用いた共重合体も本発明のポリイミ
ドに含まれることは言うまでもない。
一方、一般式(I)でRは4価の芳香族基であり、具
体的には 更にその異性体及び誘導体が例示できる。また一般式
(II) で示される誘導体及び異性体、並びに のヘテロ環を有する非ベンゼン系芳香族化合物も含まれ
る。
一般に、上記4価の芳香族基のポリイミド主鎖骨格へ
の導入はそれらのテトラカルボン酸2無水物と前述のジ
アミンとの反応により行なわれる。そのような芳香族テ
トラカルボン酸2無水物の具体例として一部を示すと、
ピロメリット酸2無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラ
カルボン酸2無水物、3,4,3′,4′−ジフェニルテトラ
カルボン酸2無水物、3,4,3′,4′−ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸2無水物、3,4,3′,4′−ジフェニルス
ルホンテトラカルボン酸2無水物、3,4,3′,4′−ジフ
ェニルヘキサフルオロイソプロピリデンテトラカルボン
酸2無水物、3,4,3′,4′−ジフェニル(トリフルオロ
メチル)メタンテトラカルボン酸2無水物、1,4,5,8−
ナフタレンテトラカルボン酸2無水物、ピラジンテトラ
カルボン酸2無水物、3,4,3′,4′−ジフェニルジメチ
ルメタンテトラカルボン酸2無水物が挙げられる。
本発明のポリイミド分離膜は一般式(I)の繰返し単
位を少なくとも40%以上、好ましくは50%以上有してい
れば、本発明以外の他のジアミン成分との共重合体であ
っても構わない。
本発明の芳香族ポリイミド分離膜は均質膜及び多孔膜
として使用することができる。更に緻密層と多孔層を同
時に有する非対称膜として使用することができる。また
他のポリイミドを含む有機材料又は無機材料との混合膜
や他の多孔質基膜と本発明のポリイミド膜との複合膜と
して使用することもできる。この際のポリイミド膜の薄
膜化の手法として、本発明のポリアミック酸又はポリイ
ミドの溶液を水面上に展開する方法、又は支持基膜上へ
重合体溶液を塗布する方法、本発明の重合体を合成する
ためのジアミン及び芳香族酸二無水物等の単量体を支持
基膜に塗布又は含浸後に重合する方法、界面重合法を用
いる方法等が挙げられるが、その他公知のいかなる方法
で薄膜化を行ってもよい。また分離膜の形状としては平
膜状及び中空繊維状にすることができる。
本発明の均質膜は一般式(I)の繰返し単位を有する
ポリイミド材料又は一般式(III)で示される繰返し単
位を有するポリアミック酸、更には両者の混合物の極性
溶媒による溶液をドープ液として使用し、表面が平滑な
基材上に塗布又は流延して薄膜を形成し、次いで適当な
条件下 で溶媒を蒸発させて、更に充分乾燥させることによって
製造することができる。この際に使用されるドープ液中
のポリマー濃度は用いられるポリイミド又はポリアミッ
ク酸の分子量によって異なるが、通常2〜40重量%に調
製される。
一般式(III)のポリアミック酸の有機極性溶媒の溶
液をドープ液に使用して均質膜を得る場合を例示する
と、該ドープ液を表面平滑なガラス板、テフロン板、ス
テンレス板又は鋼板等にドクターブレード等を用いて0
〜100℃で1〜40ミル程度の薄膜を形成させ、次いで溶
媒を徐々に常圧又は減圧下で蒸発・除去させた後、徐々
に昇温して150℃以上、好ましくは200〜400℃でイミド
化反応を行ない、一般式(I)の繰返し単位を有する重
合体を形成せしめると同時に充分に溶媒を除去して乾燥
させる必要がある。この際の乾燥はポリマーが溶融しな
い温度以下に設定することによって好ましい結果が得ら
れる。
これら均質膜製造に用いられるポリアミック酸は、N
−メチルピロリドンを溶媒に用いて、ポリマー濃度を0.
5g/dlとし、30℃で側定した時の対数粘度が0.1以上、好
ましくは0.3〜5のものが使用される。
なお、対数粘度は以下で定義された式に従って測定さ
れたものである。
また、ポリアミック酸溶液の有機極性溶媒としてはN
−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N
−ジメチルアセトアミド、ホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド、テトラメチル尿素等を挙げることができる。
なお、上記ポリアミック酸を用いる均質膜の作成の際
に、イミド化環化反応を公知の化学的方法で行っても本
発明の本質は変わらない。
本発明の芳香族ポリイミド分離膜は高い熱安定性と高
い機械的強度を有しているので、他の有機材料に比較し
て高温、高圧下における厳しい環境下でも有利に使用す
ることができる。例えば、石油3次回収に用いられる二
酸化炭素の分離、天然ガスからの水蒸気、ヘリウム、二
酸化炭素、二硫化炭素等の分離に加えて、更には石油精
製、アンモニア合成プラントにおける水素の回収、合成
ガス、製鉄ガスからの一酸化炭素と水素の分離、燃料用
及び医療用の酸素富化空気の製造又は不活性ガスとして
の窒素製造のための空気からの窒素又は窒素の分離等の
気体の分離膜に使用することができる。また、本発明の
ポリアミド分離膜は耐有機溶剤性にも優れているので、
有機溶剤を含む排水等を逆浸透膜法又は限外過膜や精
密過膜によって処理することもできる。更には浸透気
化法による有機液体と水の分離膜としても有利に対応で
きる。
〔実施例〕
以下、実施例で本発明を具体的に説明するが、これら
の実施例に本発明が限定されるものではない。
また、気体透過性能は(III)式で示される気体の透
過係数Pで表わされる。
Pの単位はcB(センチ・バーレル)で示される。
また気体透過性の測定は気体透過率測定装置を用いて
行った。これは、同装置のセルに装置したテスト膜の一
方の面に所定の試験ガスを定圧で供給し、膜の他方の面
から透過してくるガス量を圧力センサー又はガスクロマ
トグラフで分析するものである。
なお、気体の選択分離性は、測定したそれぞれの気体
の透過係数の比で表わした。
実施例1 撹拌装置、窒素導入管のついた300ml四ツ口フラスコ
中に窒素雰囲気中、室温で3,3′,5,5′−テトラメチル
ベンジジン(以下TMBDと略記する)5.05g(21ミリモ
ル)及びN−メチル−2−ピロリドン(以下NMPと略記
する)30mlを加えて溶解した。ついでベンゾフェノンテ
トラカルボン酸二無水物(以下BTDAと略記する)6.76g
(21ミリモル)をNMP30mlで前記ジアミン溶液中に加え
た。
室温下、10時間撹拌を続けポリマー濃度15重量パーセ
ントの粘稠なポリイミド前駆体(ポリアミック酸)溶液
を得た。この溶液の一部をとり、NMPで希釈し、濃度0.5
g/dlの溶液を調製して30℃において対数粘度を測定した
ところ、1.0dl/gであった。
実施例2 実施例1で調製したポリアミック酸溶液を18milのナ
イフ間隙でガラス板上に流延し、オーブン中窒素雰囲気
下で100℃1時間乾燥した。ついで300℃に昇温して1時
間乾燥を続けたのち、徐冷して厚さ1milの均質膜を得
た。この均質膜を用いて30℃及び100℃においてガス透
過試験を行った結果を表−1に示す。
実施例3 酸無水物として3,3′,4,4′−ジフェニルスルホンテ
トラカルボン酸二無水物を用いるほかは実施例1と同様
にして、ポリアミック酸溶液を得た。この重合体の30℃
における濃度0.5g/dl NMP溶液の対数粘度は0.54dl/gで
あった。
実施例4 実施例3で得たポリアミック酸溶液から実施例2と同
様の方法で厚さ1milの均質膜を得た。この均質膜を用い
て30℃においてガス透過試験を行った結果を表−1に示
す。
実施例5 実施例1と同様な300ml四ツ口フラスコ中に窒素雰囲
気中、室温でMTBD 5.05g(21ミリモル)及びジメチル
アセトアミド(以下DMAと略記する)34mlを加え溶解し
た。ついで3,3′,4′,4′−ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物(以下、BPDAと略記する)6.18g(21ミリモ
ル)及びDMA34mlを前記ジアミン溶液中に加えた。
室温で8時間撹拌を続けた後DMA22mlを加え、さらに3
0時間撹拌を続けてポリマー濃度10重量パーセントの粘
稠なポリアミック酸溶液を得た。この重合体の30℃、濃
度0.5g/dl NMP溶液中での対数粘度は0.80 dl/gであっ
た。
実施例6 実施例5で得たポリアミック酸溶液から、実施例2と
同様の方法で厚さ0.6milの均質膜を得た。この均質膜を
用いる30℃においてガス透過試験を行った結果を表−1
に示す。
実施例7 酸無水物としてピロメリット酸二無水物(以下PMDAと
略記する)を用いるほかは実施例5と同様にしてポリア
ミック酸溶液を得た。この重合体の30℃濃度0.5g/dl NM
P溶液中での対数粘度は2.2dl/gであった。
実施例8 実施例7で得たポリアミック酸溶液から実施例2と同
様の方法で厚さ0.6milの均質膜を得た。この均質膜を用
いて30℃においてガス透過試験を行った結果を表−1に
示す。
実施例9 実施例1と同様な300ml四ツ口フラスコ中に窒素雰囲
気中室温でTMBD5.05g(21ミリモル)及びNMP30mlを加え
溶解した。ついで4,4′−ジアミノジフェニルエーテル
(以下、ODAと略記する)1.05g(5.25ミリモル)をNMP3
0mlで加え溶解した。このジアミン溶液中にBTDA8.46g
(26.25ミリモル)及びNMP92mlを加え室温で24時間撹拌
を続け、ポリマー濃度8重量パーセントの粘稠なコポリ
アミック酸溶液を得た。この重合体の30℃における濃度
0.5g/dl NMP溶液中での対数粘度は1.2dl/gであった。
実施例10 実施例9で得たコポリアミック酸溶液から、実施例2
と同様の方法で厚さ1milの均質膜を得た。この均質膜を
用いて30℃においてガス透過試験を行った結果を表−1
に示す。
実施例11 酸無水物にPMDAを用いるほかは実施例9と同様にして
コポリアミック酸溶液を得た。この重合体の30℃におけ
る濃度0.5g/dlのNMP溶液での対数粘度は2.2dl/gであっ
た。
実施例12 実施例11で得たコポリアミック酸溶液から実施例2と
同様の方法で厚さ1milの均質膜を得た。この均質膜を用
いて30℃においてガス透過試験を行った結果を表−1に
示す。
比較例1 芳香族ジアミンとしてTMBDの代りに3,3′−ジメチル
ベンジジン(以下OTDと略記する)を用いたほかは実施
例1と同様にしてポリアミック酸溶液を得た。この溶液
を用いて実施例2と同様の方法で均質膜を得、30℃にお
いてガス透過試験を行った結果を表−1に示す。本発明
以外の2置換型ジアミンを使用した芳香族ポリアミドで
はガスの透過係数が小さいことが判る。
比較例2 芳香族ジアミンとしてTMBDの代りにODAを用いたほか
は実施例7と同様にしてポリアミック酸溶液を得た。こ
の溶液を用いて実施例2と同様の方法で均質膜を得て、
30℃においてガス透過試験を行った結果を表−1に示
す。本発明に含まないジアミン成分を用いた場合は、得
られた芳香族ポリイミド膜のガス透過性能は小さいもの
であった。
実施例13 実施例1において、BTDAのかわりに酸無水物として3,
4,3′,4′−ジフェニルヘキサフルオロイソプロピリデ
ンテトラカルボン酸2無水物(以下6FDAと略記する)を
9.33g(21ミリモル)用いる以外は同様にしてポリアミ
ック酸溶液を得た。この重合体の30℃における濃度0.5g
/dl NMP溶液の対数粘度は1.45dl/gであった。
上記ポリアミック酸溶液を実施例2と同様の方法で厚
さ1milの均質膜を得て、30℃におけるガス透過試験を行
った。結果は表−2に示す。
実施例14 実施例13において、ジアミン成分としてTMBDのかわり
に2,2′,6,6′−テトラメチルベンジジン(以下MTMBと
略記する)を5.05g(21ミリモル)用いる以外は同様に
してポリアミック酸溶液を得た。この重合体の30℃にお
ける濃度0.5g/dl NMPの対数粘度は1.36dl/gであった。
上記ポリアミック酸溶液を実施例2と同様の方法で厚
さ1milの均質膜を得て、30℃におけるガス透過試験を行
った。結果は表−2に示す。
実施例15,16 実施例14において、酸無水物成分としてBPDAを6.18g
(21ミリモル)又はPMDAを4.58g(21ミリモル)用いる
以外は同様にしてそれぞれのポリアミック酸溶液を得
た。また、これらの重合体の30℃における濃度0.5g/dl
NMP溶液の対数粘度はそれぞれ1.38dl/g及び1.69dl/gで
あった。実施例2と同様にして得られた均質膜のガス透
過試験の結果は表−2に示す。
実施例17 実施例1と同様の300ml四ツ口フラスコ中に窒素雰囲
気中、室温でTMBD5.05g(21ミリモル)及びNMP30mlを加
えて溶解した。次いで、BTDA0.68g(2.1ミリモル)及び
NMP15mlを添加して撹拌しながら1時間反応を行った。
更に6FDA8.41g(18.9ミリモル)及びNMP15mlを上記反応
混合物中に加えて、室温下で30時間撹拌を継続して行っ
たところ、ポリマー濃度17重量パーセントの粘稠なポリ
アミック酸溶液を得た。この重合体の30℃、濃度0.5g/d
l NMP溶液中での対数粘度は1.33dl/gであった。
実施例18 実施例17で得られたポリアミック酸溶液から、実施例
2と同様の方法で厚1milの均質膜を作製し、30℃におけ
るガス透過試験を行った。
結果は表−2に示す。
実施例19 実施例17において、BTDAを2.03g(6.3ミリモル)を用
いる以外は全く同様にしてポリアミック酸を合成したと
ころ、30℃濃度0.5g/dl NMP溶液中の対数粘度が1.53dl/
gである共重合体が得られた。該ポリアミック酸溶液を
実施例2と同様の方法で厚さ1milの均質膜を作製して30
℃におけるガス透過試験を行った。結果を表−2に示
す。
実施例20〜22 実施例17において、BTDAのかわりにPMDAをそれぞれ0.
46g(2.1ミリモル)、0.92g(4.2ミリモル)及び2.29g
(10.5ミリモル)用いる以外は全く同様にしてポリアミ
ック酸を合成したところ、30℃で濃度0.5g/dlのNMP溶液
中の対数粘度がそれぞれ1.48dl/g、1.53dl/g及び1.57dl
/gの共重合体が得られた。これらのポリアミック酸共重
合体を実施例2と同様の方法で均質膜を作成し30℃にお
けるガス透過試験を行った。結果を表−2に示す。
〔発明の効果〕 本発明のポリイミドは、従来のものに比べて耐熱性及
び機械的強度において優れているので、特に水素、一酸
化炭素、二酸化炭素及び水蒸気等の気体の分離膜として
有用であるばかりでなく、有機溶剤に対する耐久性を有
しているので、浸透気化法による有機液体の脱水、精製
への利用が可能であり、また精密過膜、限外過膜等
の多孔質過膜や逆浸透膜としても利用できる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 で示される繰返し単位を有するポリイミドによって本質
    的に構成される芳香族ポリイミド分離膜
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