JPH0290929A - 有機化合物混合液の浸透気化分離法 - Google Patents

有機化合物混合液の浸透気化分離法

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JPH0290929A
JPH0290929A JP23983888A JP23983888A JPH0290929A JP H0290929 A JPH0290929 A JP H0290929A JP 23983888 A JP23983888 A JP 23983888A JP 23983888 A JP23983888 A JP 23983888A JP H0290929 A JPH0290929 A JP H0290929A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、有機化合物が溶解している有機溶媒溶液な
どの有機化合物混合液を、特定の可溶性芳香族ポリイミ
ドからなる耐熱性の非対称性分離膜と直接に接触させて
、有機化合物混合液中の少なくとも一種の有機化合物が
、前記非対称性分離膜内を選択的に浸透・透過されるこ
とによって、前記非対称性分離膜を選択的に透過した前
記有機化合物を蒸気として分離して回収する有機化合物
混合液の浸透気化分離法(バーヘーパレーション法)に
係る。
〔従来技術の説明] 従来、有機化合物混合液を各成分に分離する方法として
、蒸留法が知られている。しかし、莫留法では、共沸混
合物、あるいは近沸点混合物、熱で化学変化を起こし易
い有機化合物を分離することは、極めて困難であった。
これらの問題点を解決するために、分離膜を用いて分離
する方法が研究されている。分離膜を用いて有機物水溶
液を濃縮、分離する方法において、一部の低濃度の有機
物水溶液の濃縮に対しては、有機物水溶液を分離膜と接
触させて特定の液状成分を浸透圧の差で選択的に透過さ
せる逆浸透法が用いられてきた。しかしながら、逆浸透
法は分離液の浸透圧以上の圧力を加える必要があるため
に、浸透圧が高くなる高濃度の有機物水溶液について適
用できないのであり、従って分離可能な有機物水溶液の
濃度範囲に限界がある。
最近、従来の分離法と異なる有機化合物混合液の分離法
として、浸透気化法(パーベーパレーション法)が、新
しい分離膜使用の分離法として、注目されつつある。こ
の浸透気化法は、選択透過性を有する分離膜の一方の側
(供給側)に、分離されるべき有機化合物混合液を液状
のままで供給し、分離膜の供給側と直接に接触させ、分
離膜の他方の側(透過側)を真空又は減圧状態となし、
その結果、分離膜の供給側から透過側へ選択的に透過す
る物質を気体状で取り出し、有機化合物混合液を?a縮
したり、各有機化合物を分離する方法である。
前述の浸透気化法についは、従来、多くの提案がなされ
ている。
例えば、ベンゼン−シクロヘキサン混合溶液、又は、ベ
ンゼン−ヘキサン混合溶液の分離については、特開昭5
2−111888号公報に、アイオノマー系高分子膜を
使用する分離方法、特開昭59−30441号公報に、
ポリアミド膜を使用する分離方法が例示されている。
しかしながら、公知の有機化合物混合液の分離方法では
、パーベーパレーション法に使用されている分離膜は、
透過速度が小さかったり、有機化合物混合液中の少なく
とも一種の有機化合物を選択的に透過させることが充分
に・できないような選択分離性しか有していなかったり
するという問題点、あるいは、公知のパーベーパレーシ
ョン法に使用されている分離膜は、耐熱性、または、耐
溶剤性が充分ではなく、種々の有機化合物混合液の浸透
気化法による分離を工業的に長時間、実施することが極
めて困難であった。
〔解決すべき問題点] この発明の目的は、非対称性分離膜を使用する有機化合
物混合液の浸透気化法において、公知の浸透気化法にお
ける欠点もなく、有機化合物混合液から少なくとも一種
、の有機化合物を、効率的および選択的に浸透気化法で
分離することができ、しかも、工業的に長期間実施でき
る浸透気化分離法を提供することである。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明は、ビフェニルテトラカルボン酸類およびジフ
ェニルエーテルテトラカルボン酸類からなる群から選ば
れた少なくと一種の芳香族テトラカルボン酸類を85モ
ル%以上含有する芳香族テトラカルボン酸成分と、2〜
3個のベンゼン環を有する芳香族ジアミン化合物を90
モル%以上含有する芳香族ジアミン成分とから得られた
可溶性芳香族ポリイミドからなる耐熱性の非対称性分離
膜の片面に、有機化合物混合液を直接に接触させて、有
機化合物混合液中の少なくとも一種の有機化合物が、前
記非対称性分離膜内を選択的に浸透・透過されることに
よって、前記非対称性分離膜を透過した有機化合物を蒸
気として分離することを特徴とする有機化合物混合液の
浸透気化分離法に関する。
以下、この発明の各要件についてさらに詳しく説明する
本発明の浸透気化分離法において使用する非対称性分離
膜を形成している可溶性芳香族ポリイミドは、ビフェニ
ルテトラカルボン酸類、およびジフェニルエーテルテト
ラカルボン酸類からなる群から選ばれた少なくと一種の
芳香族テトラカルボン酸類を、全芳香族テトラカルボン
酸成分に対して70モル%以上、好ましくは80モル%
以上、特に好ましくは90モル%以上含有する芳香族テ
トラカルボン酸成分と、2〜3個のベンゼン環を有する
芳香族ジアミン化合物を全芳香族ジアミン成分に対して
85モル%以上、好ましくは90モル%以上含有する芳
香族ジアミン成分とから重合によって得られた、フェノ
ール系の存機溶媒などに可溶性である高分子量の芳香族
ポリイミドであればよい。
前記の芳香族ポリイミドは、例えば、芳香族テトラカル
ボン酸成分と、芳香族ジアミン成分とを、フェノール系
有機溶媒中に均一に溶解させて、その溶液を約150〜
250°Cの高温に加熱するか、あるいは、約10〜1
00°C程度の低温でイミド化剤の存在下に反応させる
かして、前記溶液中の両成分を重合およびイミド化する
ことによって生成することができる。
前記のビフェニルテトラカルボン酸類としては、2、3
.3”、4゛−又は3,3°、4.4’−ビフェニルテ
トラカルボン酸又はそれらの酸二無水物、あるいは、そ
れらの酸の塩または低級アルコールエステル化物等を挙
げることができ、そして、ジフェニルエーテルテトラカ
ルボン酸類としては、3.3’、4.4’−ジフェニル
エーテルテトラカルボン酸又はその酸二無水物、あるい
は、その酸の塩または低級アルコールエステル化物等を
挙げることができる。
前記の芳香族テトラカルボン酸類としては、特に、3,
3″、4.4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
、3.3’ 、4.4’−ジフェニルエーテルテトラカ
ルボン酸二無水物などの酸二無水物が、ポリイミドを製
造する上で好ましい。
この発明において、前記のベンゼン環を2〜3個有する
芳香族ジアミン化合物としては、ビス(アミノフェノキ
シ)ベンゼン類、ジアミノジフェニルエーテル類、ジア
ミノジフェニルチオエーテル類、ジアミノジフェニルス
ルホン類、ジアミノジフェニルメタン類、ジアミノジフ
ェニルプロパン)類、ジアミノジベンゾチオフェン類お
よびジアミノチオキサンチン類からなる群から選ばれた
少なくとも一種、または二種以上の芳香族ジアミン化合
物を85モル%以上、特に90モル%以上含有する芳香
族ジアミン成分が好ましい。
ベンゼン環を3個有する芳香族ジアミン化合物の代表例
である前記のビス(アミノフェノキシ)ベンゼン類とし
ては、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン
、■、4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、■
、3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼンなどを挙
げることができる。
また、ベンゼン環を2個有する芳香族ジアミン化合物の
代表例として、4,4゛−ジアミノジフェニルエーテル
、3,4°−ジアミノジフェニルエーテルなどのジアミ
ノジフェニルエーテル類、4.4゛−ジアミノジフェニ
ルメタン、3,4゛−ジアミノジフェニルメタンなどの
ジアミノジフェニルメタンIn、4 、.1 ’−ジア
ミノー(2,2−ジフェニルプロパン)、3.4゛−ジ
アミノ−(2,2−ジフェニルプロパン)などのジアミ
ノジフェニルプロパン類、4,4゛−ジアミノジフェニ
ルスルホン、3,3°−ジアミノジフェニルスルホンな
どのジアミノジフェニルスルホン類、0−アニシジンな
どのジアミノジフェニル類を挙げることができる。
この発明では、前記の芳香族ジアミン成分としては、特
に、ジアミノジベンゾチオフェン類、ジアミノチオキサ
ンチン類、ジアミノジフェニルアルカン(特にメタンま
たはプロパン)類からなる群から選ばれた少なくとも一
種の芳香族ジアミン化合物(ベンゼン環を2個有するも
の)を、全芳香族ジアミン成分に対して20モル%以上
、特に25〜100モル%含有し、そして、2〜3個の
ベンゼン環を有するその他の芳香族ジアミン化合物〔例
えば、4.4”−ジアミノジフェニルエーテル、ビス(
アミノフェノキシ)ベンゼン類など]を全芳香族ジアミ
ン成分に対して80モル%以下、特に0〜75モル%含
有する芳香族ジアミン成分であることが、そのような芳
香族ジアミン成分を使用して得られた芳香族ポリイミド
の溶液からの非対称性分離膜の成形性、そして、前記の
芳香族ポリイミドからなる非対称性分離膜の分離性能な
どにおいて適当である。
前記ジアミノジベンゾチオフェン類は、−FG式(ただ
し、R1およびR2は、水素、メチル基、または、エチ
ル基であり、nは、0又は2である。)で示されるベン
ゾチオフェン系ジアミン化合物であることが好ましい。
前記の一般式■で示されるジアミノジベンヅチオフヱン
類としては、例えば、3,7−シアミツジベンゾチオフ
ェン、3.7−ジアミツジベンゾチオフエンー5,5−
ジオキシド、2,8−ジメチル−3,7−シアミツジベ
ンゾチオフェン、2,6−シメチルー3,7−シアミツ
ジベンゾチオフェン、4,6−シメチルー3,7−シア
ミツジベンゾチオフェン、2,8−ジメチル−3,7ジ
アミノジベンゾチオフエンー5.5−ジオキシド、2.
6−シメチルー3,7−シアミツジベンゾチオフェン5
.5−ジオキシド、4,6−シメチルー3,7−ジアミ
ツジベンゾチオフエンー5,5−ジオキシド、2,8−
ジエチル−3,7−シアミツジベンゾチオフェン、2,
6−ジエチル−3,フージアミツジベンゾチオフエン、
4,6ジエチルー3.7−シアミツジベンゾチオフェン
、2゜8−ジエチル−3,7−シアミツジベンゾチオフ
ェン5.5−ジオキシド、2,6−ジエチル−3,フー
ジアミツジベンゾチオフエンー5,5−ジオキシド、4
.6−ダニチル−3,フージアミツジベンゾチオフエン
ー5,5−ジオキシドなどのジベンゾチオフェン系のジ
アミン化合物を挙げることができる。
前記のジアミノチオキサンチン類は次に示す一般式 (ただし、R1およびR1は、水素、または、メチル基
であり、nは、0又は2である。)で示されるチオキサ
ンチン系のジアミン化合物であることが好ましい。
前記の一般式■で示されるジアミノチオキサンチン類は
、例えば、3,7−シアミツチオキサンチン、3.7−
ジアミツチオキサンテンー5,5−ジオキサイド、2.
8−ジメチル−3,7−シアミツチオキサンチン、2゜
6−シメチルー3.7−シアミツチオキサンチン、4,
6ジメチルー3.7−シアミツチオキサンチン、2,8
−ジメチル−3,7−ジアミツチオキサンテンー5,5
−ジオキサイド、2,6−シメチルー37−ジアミツチ
オキサンテンー5,5−ジオキサイド、4,6−シメチ
ルー3.7ジアミノチオキサンテンー5,5−ジオキサ
イドなどのチオキサンチン系のジアミン化合物を挙げる
ことができる。
前記のジアミノジフェニルアルカン類は、次に示す一般
式、 (ただし、前記のR3、R6、R7およびR8は、水素
またはメチル基である。)で示されるジアミノジフェニ
ルメタン、2,2−ビス(ジアミノジフェニル)プロパ
ンなどのジフェニルアルカン系のジアミン化合物を挙げ
ることができる。
前記の一般式mで示されるジアミノジフェニルアルカン
類としては、4.4”−ジアミノジフェニルメタン、3
,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,3−ジメチル
−4,4゛−ジアミノジフェニルメタンなどのジフェニ
ルメタン系のジアミン化合物、あるいは、2.2−ビス
(4−アミノフェニル)プロパン、2.2−ヒス(3−
アミノフェニル)プロパン、3.4ジアミノ−(2,2
−ジフェニルプロパン)などの22−ビス(フェニル)
プロパン系のジアミン化合物などを挙げることができる
発明において使用する非対称性分離膜を形成している芳
香族ポリイミドは、前記の芳香族テトラカルボン酸成分
として、前述の芳香族テトラカルボン酸類単独を使用し
て芳香族ジアミン成分と重合して得られた芳香族ポリイ
ミドであっても、あるいは、二種以上の芳香族テトラカ
ルボン酸類の混合物を使用して、芳香族ジアミン成分と
重合して得られた共重合体であってもよい。
この発明では、芳香族ポリイミドとしては、3゜3’、
4.4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を主成
分とする芳香族テトラカルボン酸成分と、前述の一般式
I〜■で示される芳香族ジアミン化合物を含有する芳香
族ジアミン成分とから得られた芳香族ポリイミドが、非
対称性分離膜の製膜性、得られた非対称性分離膜の有機
化合物混合液に対する分離性能、耐久性、機械的強度、
耐熱性などにおいて、最も好ましい。
前述の芳香族ポリイミドの製法において前記芳香族テト
ラカルボン酸類と共に使用することのできる芳香族テト
ラカルボン酸成分としては、ピロメリット酸又はその酸
二無水物、2,2−ビス(3,4ジカルボキシフエニル
)プロパン又はその酸二無水物、ビス(3,4−ジカル
ボキシフェニル)メタン又はその酸二無水物、3.3’
、4.4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸又はその
酸二無水物などを挙げることができる。
前記の芳香族ポリイミドの製法において、テトラカルボ
ン酸成分中のビフェニルテトラカルボン酸類またはジフ
ェニルエーテルテトラカルポン酸類の含有割合が余りに
少なくなり過ぎると、得られる芳香族ポリイミドは、フ
ェノール系有機溶媒に対して溶解性の低いものとなった
り、品質の安定した非対称性分離膜を製造することがで
きなくなったり、得られた非対称性分離膜の浸透気化法
における分離性能が劣るので好ましくない。
前記の芳香族ポリイミドの製法において、2個のベンゼ
ン環を有する芳香族ジアミン化合物と共に、m−フェニ
レンジアミン、p−フェニレンジアミンなどのフェニレ
ンジアミン系のジアミン化合物などの他の芳香族ジアミ
ン化合物を少ない割合で共用することもできる。
この発明において使用される前述の芳香族ポリイミドか
らなる非対称性分離膜は、芳香族ポリイミドのフェノー
ル系溶媒溶液を使用して、その溶液の薄膜(平膜状、中
空糸状)を、流延法、押出し法などによって形成し、次
いで、その薄膜を比較的低温の凝固液と接触させてその
薄膜を凝固させて平膜状又は中空糸状の非対称性分離膜
を形成する湿式製膜法で製造することができ、例えば、
特開昭56−21602号、特開昭56−157435
号公報などに記載されているような従来公知の製膜方法
によって製造することができる。
前記の非対称性分離膜の製造法において、湿式製膜法で
製造された非対称性分離膜は、適当な有機ン容媒(イ列
えば、メタノール、エタノール、プロパツール、ブタノ
ールなどの低級アルコール類、および、n−ヘキサン、
n−へブタン、オクタン、シクロヘキサンなどの脂肪族
又は脂環式炭化水素溶媒など)で洗浄し、さらに、充分
に乾燥した後、さらに、窒素、空気などの気体の雰囲気
下、約150〜350 ’C3特に180〜330 ’
Cの温度で0.1〜5時間程度のエージング処理(熱処
理)することが適当である。
この発明で使用する非対称性分離膜は、有機化合物混合
液を使用して浸透気化分離を行った場合に、選択的に透
過する有機化合物の透過速度Qが、約0.1 kg/ 
nj ・Hr以上、特に約0.2〜5kg/r′I?・
Hr程度であって、透過した有機化合物と透過しなかっ
た有機化合物との分離性能(後述べる分離係数α)が、
5以上、特に10〜6000であることが好ましい。
この発明の浸透気化分離法は、 (a)  前述の芳香族ポリイミドからなる非対称性分
離膜(平膜状、中空糸状)が内蔵されている分離膜モジ
ュールに、有機化合物混合液を供給し、そして、有機化
合物混合液を分離膜モジュール内の前記非対称性分離膜
の供給側と直接に接触させ、(b)  前記非対称性分
離膜の透過側を、必要であれば、キャリヤーガス(スイ
ープガス)を流しながら、あるいは、分離膜モジュール
の外部に設置された減圧ポンプなどと連結して減圧状態
としておき、前記の供給された有機化合物混合液から、
前記非対称性分離膜を介して、少なくとも一種の有機化
合物を選択的に浸透・透過させて気化させて分離し、 (C)  最後に、前記の非対称性分離膜の未透過側(
供給側)から分離膜モジュールの外部へ、前記分離膜を
透過しなかった濃縮された残部の有機化合物の溶液を取
り出して回収し、同時に、非対称性分離膜の透過側から
分離膜モジュールの外部へ前記の分離膜を選択的に透過
した有機化合物の透過蒸気(透過物)を取り出し、必要
であればその透過蒸気(透過物)を冷却し凝縮して回収
するのである。
この発明では、分離膜モジュールへ供給される有機化合
物混合液は、約O〜120 ’C1特に好ましくは20
〜100°C程度の温度であることが好ましい。
この発明の分離法では、分離方法に適用される圧力が、
通常、分離膜の透過側の圧を供給側の圧よりも低圧とし
、供給側の圧を大気圧〜60kg/cml、好ましくは
大気圧〜30kg/cTAとすることが好ましい。
前記の分離膜モジュール内の非対称性分離膜の透過側は
、有機化合物混合液の浸透気化分離を行う際に、スイー
プガスを流すか、または、減圧状態とすればよいが、そ
の減圧状態は、大気圧より低圧であればよく、特に好ま
しくは約200)−ル以下、さらに好ましくは100ト
ール以下に減圧されていることが好ましい。
この発明における有機化合物混合液の浸透気化法を適用
することができる有機化合物混合液としては、種々の有
機化合物の組み合わせがあるが、例えば、各有機化合物
に共沸点が存在するために通常の蒸留法では分離できな
い有機化合物同士の混合物、各有機化合物の沸点が相互
に接近しているために蒸留分離が非常に難しい有機化合
物同士の混合物の場合などに特に有効である。
また、有機化合物混合液はその全てが相互に均一に溶解
していてもよいし、一部が溶解度を越えて分離して懸濁
状態になっていてもかまわない。
ただし、有機化合物を含む混合液は、その混合状態で浸
透気化分離を行う際の温度および圧の条件下において、
液状であることが必要である。
共沸点が存在する有機化合物の混合液としては、例えば
、ベンゼン/シクロヘキサン、ベンゼン/ノルマルヘキ
サン、メタノール/アセトン、ベンゼン/メタノール、
アセトン/クロロホルム、エタノール/シクロヘキサン
、ブタノール/シクロヘキサン、クロロホルム/ノルマ
ルヘキサン、エタノール/ベンゼン、エタノール/トル
エン、キシレン異性体混合液などを挙げることができる
また、沸点の差が約20°C以下、特に10°C以下で
あって沸点が相互に近接している有機化合物混合液とし
ては、例えば、エチルベンゼン/スチレン、パラクロル
エチルベンゼン/パラクロルスチレン、トルエン/メチ
ルシクロヘキサン、ブタジェン/ブテン類、ブタジェン
/ブタン類、ノルマルブテン−1/イソブチンなどが挙
げられる。
前記の有機化合物混合液は、上記のような二成分系の混
合液ばかりでなく、三成分系以上の多成分系の混合液で
あっても適用することが可能である。
本発明の浸透気化分離法では、前記の有機化合物混合液
の組成比は、特に限定されるものではなく、任意の割合
の有機化合物の混合液を分離又は濃縮することができる
前記の分離膜モジュールの構造、形式などは、特に限定
されるものではないが、例えば、特に限定されるもので
はないが、プレートアンドフレーム型モジュール、スパ
イラル型モジュール、中空糸膜型モジュールなどである
ことが好ましい。
〔実施例] 以下、この発明の浸透気化分離法に関する実施例、およ
び比較例を示し、さらに詳しくこの発明を説明する。
実施例および比較例において、透過速度Qおよび分離係
数αは、膜を透過した気化成分を冷却・凝縮させて採集
し、その重量を測定し、そして、凝縮液中に内部標準液
を加え、TCD−ガスクロマトグラフィーによって有機
化合物XおよびYの重量比が測定され、次に示す計算式
によって算出された。
参考例において、芳香族テトラカルボン酸成分および芳
香族ジアミン成分に使用される各化合物の略記号を以下
に示す。
〔1テトーカルボンl ′−〕 5−BPDA ; 3,3’、4.4’−ビフェニルテ
トラカルボン酸二無水物 BTDA 、 3,3°、4.4”−ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸二無水物 BTDA; 3,3’、4.4”−ビフェニルエーテル
テトラカルボン P員DA 、  ピロメリット酸二無水物〔芳香族ジア
ミン化合物〕 TSN  。
28−ジメチル−37−ジアミツジベンゾチオフエンー
5,5−ジオキシド、2,6−シメチルー3。
7−ジアミツジベンゾチオフエンー5,5−ジオキシド
、4,6−シメチルー3,7−ジアミツジベンソチオフ
エンー5,5−ジオキシドの異性体混合物DMTX 。
2、8−ジメチル−3.7−ジアミツチオキサンテン5
5−ジオキサイド、2,6−シメチルー3.7−ジアミ
ツチオキサンテンー5.5−ジオキサイド、4、6−シ
メチルー3.7−シアミツチオキサンチン5、5−ジオ
キサイドの異性体混合物 DADE ; 4.4”−ジアミノジフェニルエーテル
DADM 、 4.4”−ジアミノジフェニルメタンT
Pε−0. 1.4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベ
ンゼン 341P : 3,4’−ジアミノ−(2,2−ジフェ
ニルプロパン) DABA 、 3.5−ジアミノ安息香酸DAN;oー
ジアニシジン 参考例1〜17 第1表に示す仕込み比からなる酸成分とジアミン成分と
を略等モル使用して、パラクロフェノールの存機極性溶
媒中で、第1表に示す重合温度および重合時間で、重合
およびイミド化して芳香族ポリイミド溶液を製造した。
前述のようにして生成した各芳香族ポリイミド溶液のポ
リマー濃度および溶液粘度(100°Cの回転粘度;ポ
イズ)を第1表にそれぞれ示す。
前述のようにして得られた芳香族ポリイミド溶液を使用
して、第1表に示す組成であるO′Cの凝固液(エタノ
ール水溶液)、並びに中空糸の引取り速度10m/分に
よる湿式製膜法で中空糸状の膜を形成した後、アルコー
ル及び脂肪族炭化水素で洗浄し、乾燥を行い、第1表に
示す熱処理温度で30分間熱処理して、第1表に示す形
状(中空糸の内径および膜厚)を有する芳香族ポリイミ
ドからなる非対称性の中空糸分離膜をそれぞれ製造した
実施例1〜32 各参考例で製造された長さ7.5 cmの非対称性中空
系分離膜を4本束ねて糸束を形成し、その糸束の一方の
端部をエポキシ樹脂で封止し、中空系束エレメントを作
成し、有機化合物混合液を供給する導入口と、未透過物
の取り出し口および透過物の取り出し口を存する容器内
へ前記中空系束エレメントを内設して、分離膜モジュー
ルを製造した。
前記の分離膜モジュールへ第2表に示す組成、および温
度の有機化合物混合液を供給し、分離膜モジュール内の
中空糸エレメントの中空糸内部を3トール以下の減圧状
態で、浸透気化を行い、透過物蒸気を冷却し、回収した
その浸透気化における透過速度Qおよび各有機化合物の
分離係数αを第2表に示す。
実施例33〜35 参考例1で製造した非対称性中空糸分離膜を、それぞれ
、ベンゼン(実施例33)、ベンゼンとシクロヘキサン
との混合液(重量比1:1)(実施例34)、または、
ベンゼンとn−ヘキサンとの混合液(重量比1:1)(
実施例35)からなる処理溶剤中で、150 ’Cで5
0時間浸漬する処理を行った。
前述の処理を行った各非対称性中空糸分離膜を30°C
で20時間乾燥した後、実施例1と同様にして、分離膜
モジュールをそれぞれ製造し、各分離膜モジュールにつ
いて第2表に示す有機化合物混合液での分離性能を測定
した。
その結果を第2表に示す。
比較参考例1 ピロメリット酸二無水物60ミリモル、4,4°−ジア
ミノジフェニルエーテル60ミリモル、N−メチルピロ
リドン200gを、三ツ口のセパラブルフラスコに入れ
て、窒素ガスの流通を行い、攪拌しながら20°Cで1
0時間、重合反応させて、ポリアミック酸を生成させ、
さらに、この反応液にN−メチルピロリドン200gと
、ピリジン27gと無水酢酸35gを加えて強く攪拌し
ながら徐々に80°Cまで界温し、80″Cで1時間維
持し、ポリマーをイミド化させて、ポリイミドを析出さ
せた。さらに、この反応液にエタノールを加えて、ポリ
マーを完全に沈澱させ、濾別し、最後にエタノール洗浄
をして、さらに、減圧下に乾燥して、ポリイミド粉末を
得た。
このポリイミド45)末を、P−クロルフェノール、N
−メチル−2−ピロリドン、または、N、N−ジメチル
アセトアミドにそれぞれ添加して、その混合液を加熱し
て、ポリイミド粉末を前記の溶媒に溶解させようとした
が、実質的に、前記ポリイミドの溶液を調製することが
できなかった。
した力ゝって・前記のピロメリ・ント酸二無ノと物を使
用して得られた芳香族ポリイミドからは、非対称性分離
膜を製造することができなかった・比較参考例2〜4 3.3’、4,4”−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物と、バラフェニレンジアミン(比較参考例2)、2
.4−ジメチル−メタフェニレンジアミン(比較参考例
3)または2.6−ジアミツピリジン(比較参考例3)
とをそれぞれ当モル使用して1、実施例1と同様にして
、パラクロフェノールの有機極性溶媒中、重合温度18
0°Cで、6時間重合したが、芳香族ポリイミドがそれ
ぞれ析出した。それらの芳香族ポリイミド粉末はそれぞ
れいずれの有機溶媒にも実質的に熔解せず、均一なポリ
マー溶液を調製することができなかった。
比較例1 芳香族ポリイミド(ジェネラル・エレクトリック社、商
品名;ウルテム)10重量部、N−メチル−2−ピロリ
ドン40重■部、およびテトラヒドロフラン50重量部
をセパラブルフラスコに入れ、攪拌して、均一なポリマ
ー溶液を調製した。
前記のポリマー溶液を平滑なガラス板上にドクターナイ
フで厚さ0.2 mff1に流延し、ガラス板ごと蒸留
水中に1時間浸漬して、非対称性分離膜を形成させ、最
後にガラス板から前記の非対称性分離膜を剥離した後、
30°Cで乾燥させて、非対称性分離膜を製造した。
前記の非対称性分離膜を、バーベーパレインヨン法乙こ
よって、クロロホルムとn−ヘキサンとを当量含有する
有機化合物混合液の分離を行った。
前記の非対称性分離膜は、前記の有機化合物混合液によ
って膨潤して、安定な分離性能を測定することができな
かった。
〔本発明の作用効果] この発明の分離法は、特定の芳香族ポリイミド製の非対
称性分離膜を用いる浸透気化法に係わる分離法であるの
で、種々の存機化合物の混合液の分離、濃縮に使用する
ことができ、そして、広範囲な濃度の有機化合物混合液
について使用可能であって、しかも、充分な耐熱性、耐
水性、耐溶剤性および耐久性を有しており、さらに、高
い分離性能を有する特定のポリイミド製の非対称性膜を
使用しているので、長時間、安定した浸透気化法による
分離を行うことができる。
特許出願人  宇部興産株式会社

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ビフェニルテトラカルボン酸類およびジフェニル
    エーテルテトラカルボン酸類からなる群から選ばれた少
    なくと一種の芳香族テトラカルボン酸類を85モル%以
    上含有する芳香族テトラカルボン酸成分と、2〜3個の
    ベンゼン環を有する芳香族ジアミン化合物を90モル%
    以上含有する芳香族ジアミン成分とから得られた可溶性
    芳香族ポリイミドからなる耐熱性の非対称性分離膜の片
    面に、有機化合物混合液を直接に接触させて、有機化合
    物混合液中の少なくとも一種の有機化合物が、前記非対
    称性分離膜内を選択的に浸透・透過されることによって
    、前記非対称性分離膜を透過した有機化合物を蒸気とし
    て分離することを特徴とする有機化合物混合液の浸透気
    化分離法。
  2. (2)芳香族ジアミン成分が、ジアミノジベンゾチオフ
    ェン類、ジアミノチオキサンチッ類、ジアミノジフェニ
    ルアルカン類からなる群から選ばれた少なくとも一種の
    芳香族ジアミン化合物を20モル%以上含有する芳香族
    ジアミン成分である請求項第1項記載の有機化合物混合
    液の浸透気化分離法。
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EP89117714A EP0361377B1 (en) 1988-09-27 1989-09-26 Pervaporation method of separating liquid organic compound mixture through aromatic imide polymer asymmetric membrane
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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