JP2745651B2 - 粗紡機の粗糸巻取り装置 - Google Patents

粗紡機の粗糸巻取り装置

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JP2745651B2
JP2745651B2 JP1062736A JP6273689A JP2745651B2 JP 2745651 B2 JP2745651 B2 JP 2745651B2 JP 1062736 A JP1062736 A JP 1062736A JP 6273689 A JP6273689 A JP 6273689A JP 2745651 B2 JP2745651 B2 JP 2745651B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は粗紡機の粗糸巻取り装置に関するものであ
る。
[従来の技術] 一般に粗紡機においては、フロントローラより一定速
度で送り出される粗糸を、一定速度で回転しているフラ
イヤとそれより高速で回転するボビンとの回転速度差に
より粗糸に撚りを掛けつつボビンに巻取る。ボビンはボ
ビンレールに支承されてボビンレールとともに昇降動さ
れ、ボビンレールの昇降運動の方向が変わる毎にボビン
レールの移動距離が短縮され、粗糸巻の両端部が円錘形
状となるように粗糸の巻取りが行われる。
ボビンレールをその昇降動の距離が次第に短くなるよ
うに運動させる装置として、従来第8図に示す成形装置
50が使用されている。成形装置50は軸51を中心に揺動可
能に支承されるとともに引張りばね52により付勢された
レバーシングブラケット53にレバーシングロッド54の一
端が連結され、レバーシングブラケット53の揺動に伴う
レバーシングロッド54の左右方向の移動によりボビンレ
ール56の昇降駆動系の昇降動の切替が行われるようにな
っている。軸51には図示しない歯車機構により回動され
るピニオン55が取付けられ、ボビンレール56とともに昇
降動するダブルアンカーバー57に一端が連結されたカッ
トラックアンカーバー58がその他端においてピニオン55
と噛合する状態に配設されている。そして、軸51に対し
て揺動可能に支承されるとともに前記カットラックアン
カーバー58と係合するブラケット59に固定されたボルト
60a,60bが、ブラケット59の揺動により爪61a,61bと交互
に係合し、前記レバーシングブラケット53と爪61a,61b
との係合状態が切替えられてレバーシングブラケット53
が揺動されるようになっている。一方、前記レバーシン
グブラケット53の揺動に伴う昇降動の切替え時毎にピニ
オン55が一定量回動されてカットラックアンカーバー58
の一端と軸51との距離が短くなり、ボビンレール56の昇
降距離も短くなるようになっている。
[発明が解決しようとする課題] 前記従来の装置ではボビンレールの昇降量の減少割合
は一定であるため、第9図に示すように、層当りの半径
増加量Δx及び層当りのリフトの減少量Δyは巻始めか
ら巻終りまで一定となり、粗糸巻の両端部の円錐形状部
分の表面とボビンBの軸心とのなす角度いわゆる肩角度
θも一定となる。粗糸Rはその巻取り張力が一定な状態
で巻取られるため、巻取りが進み粗糸層が厚くなると粗
糸Rの弾性により新に巻取られる粗糸は粗糸層の少なか
った初期の状態に比較して柔かな状態で巻取られること
になり、肩崩れが起き易くなる。肩崩れは肩角度θが小
さい程起きにくいが、肩角度θを小さくすると粗糸の巻
量が少なくなるという問題がある。従って、粗糸巻取り
の前半には肩角度θを大きくし、肩崩れの起き易い巻取
りの後半には肩角度θを小さくすることが好ましいが、
前記従来の装置では運転途中における肩角度θの変更は
できなかった。又、紡出番手の変更等により肩角度θの
値を変更する必要があるが、従来の装置では肩角度θの
変更はピニオン55を駆動する駆動系のギヤ比を変更する
ことにより行われるため、作業が煩雑でしかも細かな角
度調整を行うためには歯数の比が異なる多数のチェンジ
ギヤを準備する必要があり、実際上細かな調整は不可能
であった。又、ギヤ交換後の調整も煩雑で調整に熟練を
要するという問題があった。さらに、従来装置では昇降
の切替が長い杆(レバーシングロッド54)の往復動を介
して行われるため、レバーシングロッド54の撓みや摺動
抵抗により切替時の応答性が悪いという問題もあった。
また、精紡工程における粗糸替え作業終了後、粗糸継
ぎ作業を円滑に行うためには粗糸端の位置が所定位置に
あることが好ましい。そのため、粗紡機では満管停止時
に粗糸端が所定の位置となるように機台停止が行われ
る。又、近年精紡工程の粗糸替え作業を全錘一斉に行う
ことが広く採用されており、粗糸ボビン1本に巻取られ
る粗糸量は精紡工程の管糸の所定本数分となるように設
定することが好ましい。そのため、従来装置では満管時
の機台停止は、巻取り開始からのフロントローラの回転
数をカウントするオートカウンタから満管信号が出力さ
れた後、巻取り時におけるボビンレール10の昇降範囲の
ほぼ中間部に設けられたポジションスイッチがオンとな
った時点で機台の停止が行われるようになっている。し
かも、満管停止時に粗糸の自動切断を行う粗紡機ではボ
ビンレールの上昇途中においてポジションスイッチがオ
ンとなるように、又、粗糸の切断を手作業で行う粗紡機
ではボビンレールの下降途中においてポジションスイッ
チがオンとなるようになっている。
従来装置では、ボビンレールの昇降ストロークの機台
間の誤差、巻取り張力の誤差等によりオートカウンタか
ら満管信号が出力された時点におけるボビンレールの位
置は一定とはならない。そのため、ドッグがポジション
スイッチをオンとする方向へ移動する途中でしかもポジ
ションスイッチの近傍にある状態で満管信号が出力され
た場合にはポジションスイッチがオンとなるため満管信
号出力後機台停止までの時間が短いが、同方向に移動中
ドッグとポジションスイッチとの係合が解除された直後
に満管信号が出力された場合にはポジションスイッチが
オンとなり機台が停止されるまでにボビンレールはほぼ
一往復余分に移動する。そのため、ボビンに巻取られる
粗糸長は最大2層分余分となる。満管時における粗糸巻
の直径がほぼ15cm、ボビンの長さ1インチ当りの巻数が
9〜10であるため、2層分では粗糸長は約90mとなりか
なりの量となる。
本発明は前記の問題点に鑑みてなされたものであっ
て、その目的は肩角度の変更を紡出条件に対応して簡単
に行うことができるとともに、運転途中においても肩角
度の変更が可能で、しかも切替時の応答性が良く、さら
に満管に伴う機台停止をボビンレールが所定停止位置に
あるときに設定しても、粗糸の巻取量をいつもほぼ一定
にすることができる粗紡機の粗糸巻取り装置を提供する
ことにある。
[課題を解決するための手段] 前記の目的を達成するため本発明においては、ボビン
レールの上下方向における位置を検出する位置検出手段
と、作動信号によりボビンレール昇降駆動系の上昇、下
降駆動を切替える切替手段と、粗糸巻の肩角度及び紡出
条件を入力する入力装置と、前記入力装置により入力さ
れたデータを記憶する記憶装置と、前記記憶装置に記憶
されたデータに基づき設定された肩角度となるように巻
径の増加に応じて前記切替手段の作動時期を演算して作
動信号を出力するとともに、満管までの残りの巻取量を
演算し、満管時に前記ボビンレールが予め設定された所
定停止位置付近の目標範囲内に位置するように、満管前
の所定時期以後に、前記作動信号の出力時期を変更する
制御装置とを備えた。
[作用] 本発明の装置においては、ボビンレールの上下方向に
おける位置が位置検出手段により検出される。又、ボビ
ンレール昇降駆動系の上昇、下降駆動の切替えは制御装
置からの作動信号に基いて行われる。制御装置は入力装
置により入力された粗糸巻の肩角度及び紡出条件のデー
タ等に基いて設定された肩角度となるように巻径の増加
に応じて切替手段の切替時期を演算し、位置検出手段か
らの信号に基きボビンレールが所定の位置に到達した時
に切替手段に対して作動信号を出力する。従って、粗糸
の巻取りは粗糸巻の肩角度が入力装置で入力された設定
値となるように行われる。
また、制御装置は、満管までの残り巻取量を演算し、
この演算値に基づいて、満管前の所定時期以後に、満管
時にボビンレールが予め設定した目標範囲内に位置する
ように、切替手段の作動時期を決める作動信号の出力時
期を、肩角度から決まる出力時期に対して変更する。従
って、満管に伴う機台停止が、ボビンレールが所定停止
位置にある状態で行われても、このときまでの粗糸の巻
取量がいつもほぼ一定となる。
[実施例1] 以下、本発明を具体化した第1実施例を第1〜3図に
従って説明する。フロントローラ1はその回転軸1aの一
端と、主モータMにより回転駆動されるドライビングプ
ーリ2と一体的に回転するドライビングシャフト3との
間に配設された歯車列4を介して回転駆動されるように
なっている。フライヤ5の上部には被動歯車6が一体回
転可能に嵌着固定され、前記ドライビングシャフト3の
回転がベルト伝動機構7を介して伝達される回転軸8に
嵌着された駆動歯車9を介して回転されるようになって
いる。
一方、ボビンレール10上に装備されたスピンドル11の
被動歯車11aと噛合する駆動歯車12が嵌着固定された回
転軸13には、ドライビングシャフト3の回転力と、コー
ンドラム14a,14bを使用した変速機構により変速駆動さ
れる回転軸15による回転力とが作動歯車機構16により合
成されて伝達されるようになっている。すなわち、コー
ンドラム14a,14bを介して駆動される回転軸15の回転が
歯車列17及びベルト伝動機構18を介して差動歯車機構16
に入力され、差動歯車機構16の出力側に配設されたベル
ト伝動機構19に対して自在継手20及び連結軸21を介して
回転軸13が連結されている。
ボビンレール10に固定されたリフターラック22と噛合
する歯車23が嵌着された回転軸24には、前記回転軸15の
回転が切替手段としての切替機構25及び歯車列26を介し
て伝達される。切替機構25は前記回転軸15により駆動さ
れるかさ歯車27と、かさ歯車27と常に噛合するとともに
電磁クラッチ28,29を介して回転軸30と一体回転可能な
一対のかさ歯車31a,31bとから構成され、電磁クラッチ2
8,29の励磁状態の切替により回転軸30の回転方向すなわ
ちリフターラック22の昇降運動の方向が変更されるよう
になっている。
フロントローラ1と一体的に回転される歯車32の近傍
には回転速度検出器33が配設されている。又、回転軸24
の端部にはボビンレール10の上下方向における位置を検
出する位置検出手段としてのロータリエンコーダ34が接
続されている。制御装置35は中央処理装置(以下CPUと
いう)36と制御プログラムを記憶した読出し専用メモリ
(ROM)よりなるプログラムメモリ37と、入力装置38に
より入力された入力データ及びCPU36における演算処理
結果等を一時記憶する読出し及び書替可能なメモリ(RA
M)よりなる記憶装置としての作業用メモリ39とからな
り、CPU36はプログラムメモリ37に記憶されたプログラ
ムデータに基づいて動作する。
粗糸巻の肩角度、撚数、巻取り開始時におけるボビン
径、ハンクロービング等の紡出条件を入力する入力装置
38は制御装置35にキーボードとして一体に組込まれてい
る。CPU36は作業用メモリ39に記憶されたデータ及び回
転速度検出器33からの検出信号に基いて巻径の増加に対
応して設定された肩角度となる切替機構25の作動時期を
演算するとともにロータリエンコーダ34からの出力信号
に基づいてボビンレール10の位置を算出し、出力インタ
フェース40を介して電磁クラッチ28,29に作動信号を出
力するようになっている。
次に前記のように構成された装置の作用を説明する。
機台の駆動に先立って巻取り開始時におけるボビン径、
粗糸の太さを決める紡出番手等の紡出条件及び粗糸層の
増加に対する肩角度の設定値が入力装置38により入力さ
れる。次いで機台が作動されてドライビングプーリ2と
ともにドライビングシャフト3が回転駆動されると、歯
車列4を介してフロントローラ1を含むドラフト装置が
駆動され、ベルト伝動機構7、回転軸8、駆動歯車9及
び被動歯車6を介してフライヤ5が回転駆動される。
又、差動歯車機構16の出力がベルト伝動機構19、自在継
手20及び連結軸21を介して回転軸13に伝達され、スピン
ドル11とともにボビンBが回転駆動される。又、ドライ
ビングシャフト2の回転が歯車列4、コーンドラム14a,
14b、回転軸15、切替機構25、回転軸30、歯車列26及び
回転軸24を介して歯車23に伝達され、歯車23と噛合する
リフターラック22とともにボビンレール10が昇降動され
る。これによりドラフト装置で延伸された粗糸Rがフラ
イヤ5により加撚され、フライヤ5より高速で回転する
ボビンBに層状に巻取られる。巻取り速度及びボビンレ
ール10の昇降速度はコーンドラム14a,14bの作用により
粗糸層の増加に伴い漸減する。
ボビンレール10の昇降運動の方向は回転軸30の回転方
向により決定され、回転軸30の回転方向は電磁クラッチ
28,29の励磁状態により決定される。すなわち、一定の
電磁クラッチ28が励磁されて他方の電磁クラッチ29が消
磁された状態では、回転軸30にかさ歯車31aの回転が伝
達されて回転軸30が反時計方向に回転され、リフターラ
ック22とともにボビンレール10が下降移動される。又、
一方の電磁クラッチ28が消磁されて他方の電磁クラッチ
29が励磁された場合には、かさ歯車31bの回転が回転軸3
0に伝達されて回転軸30が時計方向に回転され、前記と
は逆にリフターラック22とともにボビンレール10が上昇
移動される。
粗糸巻の肩角度θは、Δx=層当りの半径増加量(m
m)、Δy=層当りのリフトの減少量(mm)とすると次
式で表される。
θ=tan-1(Δx/Δy) 肩崩れを防止し、しかも粗糸Rの巻量を多くするた
め、巻取り前半に肩角度θの値を大きくし、巻取りの後
半から肩角度θの値が小さくなる第3図(a)に示すよ
うな粗糸巻形状となるように肩角度θの値が設定されて
いる。層当りの半径増加量Δxは紡出条件から一義的に
定まり、制御装置35は巻系が所定の値に達するまでは肩
角度がθ1となるようにΔyを演算するとともに、ロー
タリエンコーダ34からの出力信号に基づきボビンレール
10の位置を演算し、Δyの値が所定の値となるように切
替機構25の電磁クラッチ28,29に作動信号を出力する。
又、巻取り径が所定の値に達した後は、制御装置35は肩
角度がθ2となるようにΔyを演算し、その値でボビン
レール10の昇降動の切替が行われるように電磁クラッチ
28,29に作動信号を出力する。これにより肩崩れの起き
にくい巻量の少ない時には肩角度の値が大きな状態で巻
取が行われ、肩崩れが起き易い巻取り量が増大した後に
は肩角度が小さな状態で巻取りが行われ、肩崩れが確実
に防止される。
また、この実施例の装置では、昇降動の切替回数とボ
ビンレール10の昇降量等に基いてCPU36が巻取られた粗
糸の長さを演算するとともに、満管時までに巻取りが必
要な残りの量を演算する。そして、CPU36は残りの巻取
り量が少くなった時点で、満管信号の出力がボビンレー
ル10が前記ポジションスイッチをオンにする方向への移
動途中のしかも前記ポジションスイッチの手前に位置す
る時に行われるための、ボビンレール10の昇降量を演算
する。そして、そのまま満管信号の出力時まで巻取りを
継続すると余分な巻取量が多くなる場合には、第3図
(b)に示すように肩角度の値を所定の値に保ったまま
段差が生じるように切替機構25の切替時期が調整され
る。これにより、満管に伴う機台の停止時における粗糸
の巻取量が一定となる。
[実施例2] 次に第2の実施例を第4図に従って説明する。前記実
施例の装置では主モータMによりフロントローラ1を含
むドラフト装置駆動系、ボビンBの駆動系及びボビンレ
ール10の駆動系がそれぞれ機械的に連結されて駆動され
るように構成されていたが、この実施例の装置ではドラ
フト装置駆動系、ボビン駆動系、ボビンレール駆動系が
それぞれ別個のモータで駆動される構成となっている。
スピンドル11を駆動する回転軸13は可変速モータ41によ
り駆動される駆動軸42に対して自在継手20及び連結軸21
を介して連結されている。回転軸24は正逆回転可能な可
逆可変速モータ43の出力軸に対して歯車44a,44bを介し
て連結されている。可変速モータ41及び可逆可変速モー
タ43はいずれも制御装置35からの制御信号によりインバ
ータIを介して変速駆動されるようになっている。歯車
44aにはロータリエンコーダ34が接続されている。制御
装置35は回転速度検出装置33からの検出信号に基いて紡
出速度を演算するとともに、所定の紡出条件に対応した
スピンドル11の回転速度及びボビンレール10の昇降速度
を演算し、当該速度でスピンドル11及びボビンレール10
が駆動されるように可変速モータ41及び可逆可変速モー
タ43を駆動するようになっている。
この実施例の装置では差動歯車機構16がなく、又、リ
フターラック22の昇降動の切替を行う切替手段としてか
さ歯車27,31a,31bと電磁クラッチ28,29の組合せからな
る切替機構25に代えて可逆可変速モータ43が使用されて
いるため、構造が簡単となり保全作業も容易となる。
そして、この実施例の装置においても、前記第1実施
例における切替機構25の電磁クラッチ28,29に対する制
御が、インバータIを介した可逆可変速モータ43の制御
に置き替わるだけであって、ボビンレール10の駆動制御
そのものは同じように行われる。
すなわち、制御装置35は巻径が所定の値に達するまで
は肩角度がθ1となるようにΔyを演算し、その値でボ
ビンレール10の昇降動の切替が行われるようにインバー
タIに可逆可変速モータ43を逆転させる作動信号を出力
する。又、巻取り径が所定の値に達した後は、制御装置
35は肩角度がθ2となるようにΔyを演算し、その値で
ボビンレール10の昇降動の切替が行われるようにインバ
ータIに可逆可変速モータ43を逆転させる作動信号を出
力する。これにより肩崩れの起きにくい巻量の少ない時
には肩角度の値が大きな状態で巻取が行われ、肩崩れが
起き易い巻取り量が増大した後には肩角度が小さな状態
で巻取りが行われ、肩崩れが確実に防止される。
また、制御装置35は、昇降動の切替回数とボビンレー
ル10の昇降量等に基づいて満管時までの残りの巻取り量
を演算し、残りの巻取り量が少なくなった時点で、満管
信号の出力がボビンレール10がポジションスイッチをオ
ンにする方向への移動途中のしかも前記ポジションスイ
ッチの手前に位置する時に行われるための、ボビンレー
ル10の昇降量を演算する。そして、そのまま満管信号の
出力時まで巻取りを継続すると余分な巻取量が多くなる
場合には、第3図(b)に示すように肩角度の値を所定
の値に保ったまま、段差が生じるように可逆可変速モー
タ43の逆転時期が調整される。これにより、満管に伴う
機台の停止時における粗糸の巻取量が一定となる。
なお、本発明は前記両実施例に限定されるものではな
なく、例えば、ボビンレール10の位置検出手段として第
5図に示すように、ボビンレール10の昇降範囲の近傍に
多数の永久磁石がそのN極とS極とが交互に配列された
いわゆるマグネットスケール45を配設するとともに、そ
の検出部45aをボビンレール10に一体移動可能に固定
し、検出部45aの検出信号を変換器46を介して制御装置3
5に入力してボビンレール10の位置を検出するようにし
てもよい。この場合にはリフターラック22と噛合する歯
車23を介して位置検出を行う場合に生じるバックラッシ
の影響による誤差が無くなる。又、第6図に示すように
ボビンレール10の上昇位置及び下降位置と対応する位置
に近傍スイッチ47a,47bを設け、近接スイッチ47a,47bが
ボビンレール10を検知した時点からロータリエンコーダ
34のパルス信号を計数してボビンレール10の位置を算出
するようにしてもよい。このように構成した場合にはロ
ータリエンコーダ34として価格の安いものを使用するこ
とが可能となる。又、肩角度θを2段階に変化するよう
に設定する代わりに一定に設定したり、2段階より多い
多段階に設定したりあるいは第7図に示すように粗糸層
の増加毎に肩角度が連続的に減少するように設定しても
よい。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明によれば、肩角度が入力装
置による入力で任意の値に設定でき、その変更が極めて
容易になるばかりでなく、従来のチェンジギヤの組合わ
せでは不可能な細な角度調整ができ、しかも、巻取り途
中における肩角度の変更もできる。又、満管までの残り
巻取量を演算し、満管時にボビンレールが予め設定した
目標範囲内に位置するように、満管前の所定時期以後
に、肩角度から決まる切替手段の作動時期を変更するよ
うにしたので、満管に伴う機台停止がボビンレールが所
定停止位置にあるときにされても、粗糸の巻取量をいつ
もほぼ一定とすることができる。又、従来装置のような
複雑な構成の成形装置が不要となり、保守点検作業が容
易となるとともに装置もコンパクトとなる。さらに、昇
降動の切替の伝達が電気信号により行われるため、切替
時の応答性が良く肩形状も良くなる。
【図面の簡単な説明】
第1〜3図は本発明を具体化した一実施例を示すもので
あって第1図は該略図、第2図は駆動系の概略斜視図、
第3図(a)は粗糸巻の部分断面図、第3図(b)は粗
糸巻の部分正面図、第4図は第2実施例の駆動系の概略
斜視図、第5,6図は変更例の位置検出手段を示す側面
図、第7図は粗糸巻の肩部の形状の変更例を示す図、第
8図は従来の成形装置の一部破断正面図、第9図は粗糸
巻の肩部を示す部分断面図である。 ボビンレール10、スピンドル11、切替手段としての切替
機構25、かさ歯車27,31a,31b、電磁クラッチ28,29、位
置検出手段としてのロータリエンコーダ34、制御装置3
5、入力装置38、記憶装置としての作業用メモリ39、肩
角度θ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−190030(JP,A) 特開 昭61−70024(JP,A) 特開 昭63−264923(JP,A) 実公 昭61−20044(JP,Y2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ボビンレールの上下方向における位置を検
    出する位置検出手段と、 作動信号によりボビンレール昇降駆動系の上昇、下降駆
    動を切替える切替手段と、 粗糸巻の肩角度及び紡出条件を入力する入力装置と、 前記入力装置により入力されたデータを記憶する記憶装
    置と、 前記記憶装置に記憶されたデータに基づき設定された肩
    角度となるように巻径の増加に応じて前記切替手段の作
    動時期を演算して作動信号を出力するとともに、満管ま
    での残り巻取量を演算し、満管時に前記ボビンレールが
    予め設定された所定停止位置付近の目標範囲内に位置す
    るように、満管前の所定時期以後に、前記作動信号の出
    力時期を変更する制御装置と を備えた粗紡機の粗糸巻取り装置。
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JPH02242925A (ja) 1990-09-27

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