JP2744652B2 - 多層構造アクリル系ポリマー - Google Patents

多層構造アクリル系ポリマー

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JP2744652B2 JP1186042A JP18604289A JP2744652B2 JP 2744652 B2 JP2744652 B2 JP 2744652B2 JP 1186042 A JP1186042 A JP 1186042A JP 18604289 A JP18604289 A JP 18604289A JP 2744652 B2 JP2744652 B2 JP 2744652B2
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嚴一 鶴田
伸一 中山
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、多層構造アクリル系重合体に関するもので
あって、さらに詳しくは、熱可塑性アクリル樹脂とブレ
ンドして、透明性、耐衝撃性、ヘイズの温度依存性およ
び耐候性に優れた熱可塑アクリル樹脂組成物を得るため
に用いられる多層構造アクリル系重合体に関するもので
ある。
[従来の技術] 一般に熱可塑性樹脂の耐衝撃性を改良する手段とし
て、いわゆるエラスマー成分を導入する方法が行われて
いる。そのような方法の一つとして、ジエン系エラスト
マーの導入が一般的であるが、ジエン系エラストマーは
耐候性に極めて劣るため屋外用途に対する方法としては
適当でない。
耐候性を低下させることなく耐衝撃性を付与するため
に、アクリル系エラストマーの導入が種々検討されてい
る。特にアクリル系エラストマーとして、多層構造を有
するアクリル系重合体を用いた例が多数提案されてい
る。
例えば、3層もしくは4層以上の多層構造重合体と熱
可塑性重合体とのブレンドによって透明性を損なわずに
耐衝撃性を改良したもの(特公昭55−27576号)、3層
構造を基本とし、かつこれらの各層間にほぼ定率で変化
する濃度勾配をもった中間層を有するもの(特公昭58−
1694号、特公昭59−36645号)、3層構造を基本とし、
中央軟質層と最外層の間に一層以上の中間層を有するも
の(特公昭59−36646号、特公昭63−8983号)、軟−硬
−軟−硬の4層構造を有するもの(特公昭62−41241
号)などが提案されている。
[発明が解決しようとする課題] このように、これまでアクリル樹脂が持つ好ましい特
性を保持したままでその他の欠点を改良する目的で、多
層構造を有するアクリル系重合体に関する多くの提案が
なされてきた。しかしながらこれらの方法は、耐応力白
化性の改良に関しては確かに効果が認められるものの、
透明性、耐衝撃性、ヘイズの温度依存性に関しては、な
お十分に満足しうるものではなかった。
本発明の目的は、このような多層構造アクリル系重合
体の有する欠点を改良し、アクリル樹脂本来の優れた透
明性、耐候性、流動加工性を有するうえに耐衝撃性に優
れ、ヘイズの温度依存性の低減されたアクリル樹脂組成
物を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、耐衝撃性アクリル樹脂組成物の透明
性、耐衝撃性を改良するために鋭意検討を重ねた結果、
特定の多層構造アクリル系重合体を用いることによって
前記の目的を達成しうることを見出し、本発明を完成す
るに至った。
即ち、本発明は、 〔a〕メチルメタクリレート80〜99重量部、アルキル基
の炭素数が1〜8のアルキルアクリレート1〜20重量
部、多官能性架橋剤および/または多官能性グラフト剤
からなる単量体混合物を重合して得られる最内硬質層重
合体、 〔b〕上記最内硬質層重合体存在下に、アルキル基の炭
素数が4〜8のアルキルアクリレート75〜90重量部、芳
香族ビニル化合物25〜10重量部、多官能性架橋剤0〜5
重量部および多官能性グラフト剤0.05〜5重量部からな
る単量体混合物を重合して得られる軟質層重合体、 〔c〕上記最内硬質層および軟質層からなる重合体の存
在下に、メチルメタクリレートおよびアルキル基の炭素
数が4〜8であるアルキルアクリレートからなる単量体
混合物を添加して重合するにあたり、重合系内の単量体
混合物のアルキルアクリレート/メチルメタクリレート
の比が漸次低減するようにして添加し、重合することに
より得られれるテーパー層重合体、および、 〔d〕上記最内硬質層、軟質層及びテーパー層からなる
重合体の存在下に、メチルメタクリレート80〜99重量
部、アルキル基の炭素数が1〜8のアルキルアクリレー
ト1〜20重量部からなる単量体混合物を重合して得られ
る最外硬質層重合体からなり、 〔e〕平均粒子径が0.2〜0.4μmであり、 〔f〕最内硬質層重合体の架橋指数が0.05〜0.6である
多層構造アクリル系重合体、 に関するものである。
本発明における多層構造アクリル系重合体は、メチル
メタクリレート、アルキル基の炭素数が1〜8であるア
ルキルアクリレート、芳香族ビニル単量体と多官能性架
橋剤および/または多官能性グラフト剤から成る多層構
造アクリル系重合体である。
本発明における多層構造アクリル系重合体は、逐次多
段重合によって製造されるが、重合方法としては乳化重
合法を用いるのが望ましい。しかし特にこれに限定され
ることは無く、乳化重合後、最外層重合時に懸濁系へ転
換させる乳化懸濁重合法によっても製造しうる。
ここで、アルキル基の炭素数が1〜8であるアルキル
アクリレートとしては、メチルアクリレート、エチルア
クリレート、n−ブチルアクリレート2−エチルヘキシ
ルアクリレート等が挙げられるがn−ブチルアクリレー
トが好ましく用いられる。
芳香族ビニル化合物としては、スチレンおよび置換ス
チレン誘導体が挙げられ、スチレンが好ましい。
多官能性架橋剤としては、ジビニル化合物、ジアリル
化合物、ジアクリル化合物、ジメタクリル化合物などの
一般に知られている架橋剤が使用できるが、ポリエチレ
ングリコールジアクリレート(分子量200〜600)が好ま
しく用いられる。
また、多官能性グラフト剤としては、異なる官能基を
有する多官能性単量体、例えば、アクリル酸、メタクリ
ル酸、マレイン酸、フマル酸のアリルエステル等が挙げ
られ、アリルメタクリレートが好ましく用いられる。
本発明における多層構造アクリル系重合体は、最内硬
質層、軟質層、最外硬質層の3層構造を基本とし、さら
に、軟質層と最外硬質層との間に、組成が漸次変化する
テーパー層と呼ぶ部分を含むという極めて特徴的な構造
を有する。このテーパー層を有するために、多層構造ア
クリル系重合体の軟質層と熱可塑性アクリル樹脂との相
容性が向上し、耐衝撃性および耐候性において大きな改
良効果が発現したものと考えられる。
このようなテーパー層を形成するためには、最内硬質
層及び軟質層からなる重合体の存在下に、メチルメタク
リレートおよびアルキル基の炭素数が4〜8であるアル
キルアクリレートからなる単量体混合物を添加するにあ
たり、重合系内の単量体混合物のアルキルアクリレート
/メチルメタクリレートの比が漸次低減するようにして
添加し、重合することにより実施しうる。例えば、単量
体混合物調製槽においてアルキルアクリレート/メチル
メタクリレートの比が漸次低減するように調合しなが
ら、重合系に該混合物を連続添加するなどの方法をとる
ことができる。
さらに簡便には、アルキル基の炭素数が4〜8である
アルキルアクリレートを重合系に一括添加し、その直後
からメチルメタクリレートを連続添加することによって
も、実施しうる。これは、アルキルアクリレートの重合
が完結する前に、メチルメタクリレートが重合系内に連
続添加されるため、系内の未反応単量体の組成は、アル
キルアクリレートの割合が漸次減少していくことになる
からである。
また、テーパー層形成時にアルキルアクリレートおよ
びメチルメタクリレートだけでなく、芳香族ビニル化合
物、さらに多官能性架橋剤および/または多官能性グラ
フト剤を共重合しても良い。
本発明の多層構造アクリル系重合体の平均粒子径は0.
2〜0.4μmであり、0.25〜0.35μmが好ましい。平均粒
子径が0.2μm未満の場合には、耐衝撃性に劣り、0.4μ
mを越える場合には、透明性に劣るものしか得られな
い。
本発明の多層構造アクリル系重合体における最内硬質
層重合体の架橋指数は0.05〜0.6であり、好ましくは、
0.1〜0.4である。架橋指数が0.05未満の場合、および、
0.6を越える場合には、耐衝撃性に劣る。このように最
内硬質層の性質が、熱可塑性アクリル樹脂組成物の耐衝
撃性に大きな影響を及ぼすことは従来の技術からはとう
てい予想出来ないことである。
架橋指数は、メチルメタクリレート80〜99重量部、ア
ルキル基の炭素数が1〜8のアルキルアクリレート1〜
20重量部からなる単量体混合物を重合して最内硬質層重
合体を形成する際に、該混合物中の多官能性架橋剤およ
び/または多官能性グラフト剤の種類と量を選ぶことに
よって制御しうる。即ち、多官能性架橋剤および/また
は多官能性グラフト剤の量を増すと、架橋指数は大きく
なる。また、多官能性架橋剤および/または多官能性グ
ラフト剤の種類を変えても、架橋指数は変化する。ここ
で多官能性架橋剤および多官能性グラフト剤としては先
に挙げたものが用いられる。
本発明の多層構造アクリル系重合体の製造には先に述
べたように乳化重合法を用いることが有利であるが、各
層の重合体又は共重合体を形成させるための適切な重合
温度は、各層とも30〜120℃、このましくは50〜100℃の
範囲で選ばれる。さらに、このような多層構造重合体を
形成させるためには、各単量体或は単量体混合物を逐次
添加して反応させることによって該重合体を形成するの
が可能な、いわゆるシード重合法を用いることが有利で
ある。この際、第2層目以降の重合を行う場合に、新た
な粒子が生成しないような条件を選ぶ必要があるが、こ
れは用いる乳化剤の量を臨界ミセル濃度未満にすること
によって実現することができる。また新たな粒子生成の
有無は、電子顕微鏡による観察によって確認することが
できる。
乳化重合に用いられる乳化剤については、特に制限は
無く、従来慣用されているものの中から任意のものを選
ぶことができる。例えば、長鎖アルキルカルボン酸塩、
スルホコハク酸アルキルエステル塩、アルキルベンゼン
スルホン酸塩などが挙げられる。
また、この際用いられる重合開始剤については特に制
限は無く、通常用いられている水溶性の過硫酸塩、過ホ
ウ酸塩などの無機系開始剤を単独で或は亜硫酸塩、チオ
硫酸塩などを併用してレドックス開始剤系として用いる
こともできる。さらに油溶性の有機過酸化物/第1鉄
塩、有機過酸化物/ソジウムスルホキシレートのような
レドックス開始剤系も用いることができる。
このような重合方法によって得られる多層構造アクリ
ル系重合体は、ポリマーラテックスの状態から公知の方
法によって、塩析、洗浄、乾燥等の処理を行うことによ
り、粒子状固形物として得られる。
本発明の多層構造アクリル系重合体を熱可塑性アクリ
ル樹脂と溶融混練することによって、熱可塑性アクリル
樹脂組成物を製造することができる。ここで用いる熱可
塑性アクリル樹脂は、公知の重合方法、例えば、塊状重
合、溶液重合、懸濁重合乳化重合などのいずれの方法で
得られたものでも良い。
多層構造アクリル系重合体の該組成物における比率は
2〜80重量部が好ましく、2重量部未満の場合には、耐
衝撃性が不足し、80重量部を越える場合には、色調に劣
るものしか得られない。
アクリル樹脂組成物を製造するために混練する際に、
安定剤、滑剤、染料、顔料等を必要に応じて添加するこ
とができる。
このようにして得られたアクリル樹脂組成物を射出成
形又は押出成形することにより、透明性、耐衝撃性、耐
候性に優れ、ヘイズの温度依存性の低減された成形品を
得ることができる。
さらに、本発明の多層構造アクリル系重合体はメチル
メタクリレート以外のアルキルメタクリレート、スチレ
ン、スチレン誘導体、アクリロニトリル、メタクリロニ
トリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン等の単独または共
重合体、あるいはポリカーボネート、ポリアミド,ポリ
エステル等とブレンドして用いることもできる。
[実施例] 以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する
が、本発明はこれにより何ら制限を受けるものでは無
い。なお、実施例・比較例における測定は以下の方法も
しくは測定機器を用いて行った。
Izod衝撃強度;ASTM D256 ヘイズ;積分球式ヘイズメーターを使用して、 厚さ3mmの試験片の23℃及び70℃におけるヘイズを測
定した。結果を下記の記号で示した。
◎ ヘイズ 5%未満 ○ 〃 5%以上、10%未満 △ 〃 10%以上、20%未満 × 〃 20%以上 平均粒子径;多層構造アクリル系重合体のラテックスを
サンプリングして、固形分50ppmになるように水で希釈
し、分光光度計を用いて波長550nmでの吸光度を測定し
た。この値から、透過型電子顕微鏡写真よりラテックス
粒子径を計測したサンプルについて同様に吸光度を測定
して作成した検量線を用いて、平均粒子径を求めた。
架橋指数;最内硬質層の重合が完結した時に、ラテック
スをサンプリングし、塩析・洗浄・乾燥してパウダー状
の最内硬質層重合体を得た。この重合体約2gにメチルエ
チルケトン30mlを加え、25℃で12時間浸漬後、1時間振
とうし、5℃、23000rpmで1時間遠心分離離した。上澄
み液をデカンテーションして除いた後、新たにメチルエ
チルケトン30mlを加え25℃で1時間間振とうし、5℃、
23000rpmで1時間遠心分離した。上澄み液を除き重量を
秤量した(W1)。その後100℃で6時間真空乾燥し残留
物の重量を秤量した(W2〕次式により、架橋指数を算出
した。
耐候性;アクリル樹脂組成物のペレットから、コンプレ
ッション成形によって厚さ3mmの板を作製し、サンシャ
インウェザーメーター(スガ試験機(株)製 サンシャ
インスーパーロングライフウェザーメーター WEL−SUN
−HCH型)によって2000時間暴露後のヘイズで評価し
た。
また、実施例及び比較例において用いた略号は以下の
化合物を示す。
MMA;メチルメタクリレート BA;n−ブチルアクリレート St;スチレン MA;メチルアクリレート ALMA;アリルメタクリレート PEGDA;ポリエチレングリコールジアクリレート(分子量
200又は600) n−OM;n−オクチルメルカプタン HMBT;2−〔2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)
ベンゾトリアゾール 実施例1 内容積10の還流冷却器付反応器に、イオン交換水68
60ml、ジヘキシルスルホコハク酸ナトリウム13.7gを投
入し、250rpmの回転数で撹拌しながら、窒素雰囲気下75
℃に昇温し、酸素の影響が事実上無い状態にした。
MMA535g、BA19g、ALMA0.44gおよびHMBT 0.17gからな
る混合物を、重量比で2対3に分割し、前者を(B1)、
後者を(B2)とした。
反応器に(B1)を添加した5分後に、過硫酸アンモニ
ウム0.22gを添加し、45分間保持した。続いて、(B2)
を12分間かけて連続的に添加し、添加終了後さらに20分
間保持した。
こうして得られた最内硬質層重合体のラテックスを20
0g採取し、塩析・洗浄・乾燥したポリマーの架橋指数を
測定したところ0.2であった。
次に、BA1141g、St259g、PEGDA(分子量200)3.64g、
ALMA14.8gおよびHMBT0.42gからなる混合物を重量比で5
対1に分割し、前者を(B3)、後者を(B4)とした。ま
たMMA855g、BA31g、n−OM0.89gおよびHMBT0.27gからな
る混合物を重量比で1対1に分割し、前者を(B5)後者
を(B6)とした。
反応器に過硫酸アンモニウム0.89gを添加した後、(B
3)を120分間かけて連続添加した。添加終了後さらに18
0分間保持した。
次に、反応器に過硫酸アンモニウム0.53gを添加した
後、(B4)を一括添加し、その2分後から(B5)を90分
間かけて連続添加した。添加終了後さらに60分間保持し
た。
さらに反応器に過硫酸アンモニウム0.18gを添加した
後、最後に(B6)を20分間かけて連続添加し、添加終了
後30分間保持した。次いで、95℃に昇温し、60分間保持
した。
このようにして得られたラテックスを、少量採取し、
吸光度法により平均粒子径を求めたところ0.25μmであ
った。
残りのラテックスを3重量%硫酸ナトリウム温水溶液
中へ投入して、塩析・凝固させ、次いで、脱水・洗浄を
繰り返したのち乾燥し、多層構造アクリル系重合体(I
I)を得た。
この多層構造アクリル系重合体(II)20重量部とMMA/
MA共重合体(I)[MMA/MA=97.5/2.5重量比、ηsp/C=
0.54dl/g(0.30g/dlクロロホルム溶液、25℃)]80重量
部とをヘンシェルミキサーにて20分間混合した後、30mm
ベント付2軸押出機(ナカタニ機械(株)製、A型)を
用いて240℃にてペレット化した。得られたペレットを
インラインスクリュー射出成形機(東芝機械(株)製、
IS−75S型)を用いて成形度250℃、射出圧力900kgf/c
m2、金型温度50℃の条件で所定の試験片を作製し、物性
測定を行った。
得られた樹脂組成物は、透明性、耐候性、ヘイズの温
度依存性に優れ、かつ耐衝撃性も良好であった。結果を
表−1に示す。
実施例2 実施例1において、MMA749g、BA27g、ALMA1.16gおよ
びHMBT0.23gからなる混合物を、重量比で3対7に分割
し、前者を(B1)、後者を(B2)とし、BA932g、St191
g、PEGDA(分子量200)2.92g、ALMA11.9gおよびHMBT0.3
3gからなる混合物を重量比で5対1に分割し、前者を
(B3)、後者を(B4)とした以外は実施例1と全く同様
にして実施した。結果を表−1に示す。
実施例3 実施例1において、BA1104g、St226g、PEGDA(分子量
200)3.46g、ALMA14.1gおよびHMBT0.40gからる混合物を
重量比で5対1に分割し、前者を(B3)、後者を(B4)
とした以外は実施例1と全く同様にして実施した。結果
を表−1に示す。
実施例4 実施例1において、MMA856g、BA31g、ALMA0.89gおよ
びHMBT0.27gからなる混合物を重量比で1対3に分割
し、前者を(B1)、後者を(B2)とした以外は実施例1
と全く同様にして実施した。結果を表−1に示す。
実施例5 実施例1において、MMA1070g、BA39g、ALMA1.11gおよ
びHMBT0.33gからなる混合物を重量比で1対4に分割
し、前者を(B1)、後者を(B2)とした以外は実施例1
と全く同様にして実施した。結果を表−1に示す。
実施例6 実施例1において、イオン交換水を5830gに、ジヘキ
シルスルホコハク酸ナトリウム11.6gとし、MMA1455g、B
A53g、ALMA1.51gおよびHMBT0.45gからな混合物を重量比
で1対8に分割し、前者を(B1)、後者を(B2)とし、
BA970g、St220g、PEGDA(分子量200)3.10g、ALMA12.6g
およびHMBT0.40gからる混合物を重量比で5対1に分割
し、前者を(B3)、後者を(B4)とした以外は実施例1
と全く同様にして実施した。結果を表−1に示す。
比較例1 実施例1において、ジヘキシルスルホコハク酸ナトリ
ウムを27.4gとし、(B1)と(B2)を分割せずに20分間
かけて連続添加した以外は実施例1と全く同様にして実
施した。結果を表−1に示す。
比較例2 実施例1において、(B1)と(B2)を分割せずに40分
間かけて連続添加した以外は実施例1と全く同様にして
実施した。結果を表−1に示す。
比較例3 実施例1において、(B1)と(B2)を分割する前の単
量体混合物中のALMAを11.1gとした以外は実施例1と全
く同様にして実施した。結果を表−1に示す。
比較例4 実施例1と同様の反応器に、イオン交換水6860ml、ジ
ヘキシルスルホコハク酸13.7gを投入し、250rpmの回転
数で撹拌しながら、窒素雰囲気下75℃に昇温し、酸素の
影響が事実上無い状態にした。
過硫酸アンモニウム0.22gを添加した後、MMA1740g、B
A63g、HMBT0.54g及びALMA1.80gからなる混合物のうち12
%を一括添加し、その直後から残りの88%を60分間かけ
てて連続的に添加し、添加終了後さらに60分間保持し
た。
こうして得られた最内硬質層重合体のラテックスを20
0g採取し、塩析・洗浄・乾燥したポリマーの架橋指数を
測定したところ0.2であった。
次に、過硫酸アンモニウム1.11gを添加した後BA466
g、St96g、HMBT0.17g、ALMA5.95gおよびPEGDA1.46gから
なる混合物を60分間かけて連続的に添加し、添加終了後
さらに180分間保持した。
次に、過硫酸アンモニウム0.17gを添加した後MMA401
g、BA15g、HMBT0.12g及びn−OM0.42gからなる混合物を
25分かけて連続的に添加し、添加終了後さらに60分間保
持した。次いで、95℃に昇温し60分間保持した。
このようにして得られたラテックスを実施例1と同様
に後処理し、混練、成形、評価を実施した経過を表1に
示す。
このように、本発明の範囲を逸脱した場合には耐衝撃
性、透明性、ヘイズの温度依存性および耐候性に優れた
組成物を得ることができない。
[発明の効果] 本発明によれば、従来の多層構造アクリル系重合体が
有する欠点を改良し、アクリル樹脂本来の優れた透明
性、耐候性や成形加工性を有する上に耐衝撃性、及びヘ
イズの温度依存性に優れたアクリル樹脂組成物を提供す
ることができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】〔a〕メチルメタクリレート80〜99重量
    部、アルキル基の炭素数が1〜8のアルキルアクリレー
    ト1〜20重量部、多官能性架橋剤および/または多官能
    性グラフト剤からなる単量体混合物を重合して得られる
    最内硬質層重合体、 〔b〕上記最内硬質層重合体存在下に、アルキル基の炭
    素数が4〜8のアルキルアクリレート75〜90重量部、芳
    香族ビニル化合物25〜10重量部、多官能性架橋剤0〜5
    重量部および多官能性グラフト剤0.05〜5重量部からな
    る単量体混合物を重合して得られる軟質層重合体、 〔c〕上記最内硬質層および軟質層からなる重合体の存
    在下に、メチルメタクリレートおよびアルキル基の炭素
    数が4〜8であるアルキルアクリレートからなる単量体
    混合物を添加して重合するにあたり、重合系内の単量体
    混合物のアルキルアクリレート/メチルメタクリレート
    の比が漸次低減するようにして添加し、重合することに
    より得られれるテーパー層重合体、および、 〔d〕上記最内硬質層、軟質層及びテーパー層からなる
    重合体の存在下に、メチルメタクリレート80〜99重量
    部、アルキル基の炭素数が1〜8のアルキルアクリレー
    ト1〜20重量部からなる単量体混合物を重合して得られ
    る最外硬質層重合体からなり、 〔e〕平均粒子径が0.2〜0.4μmであり、 〔f〕最内硬質層重合体の架橋指数が0.05〜0.6である
    多層構造アクリル系重合体。
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