JP2742503B2 - 陶磁器のマーキング装置 - Google Patents

陶磁器のマーキング装置

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JP2742503B2 JP5307743A JP30774393A JP2742503B2 JP 2742503 B2 JP2742503 B2 JP 2742503B2 JP 5307743 A JP5307743 A JP 5307743A JP 30774393 A JP30774393 A JP 30774393A JP 2742503 B2 JP2742503 B2 JP 2742503B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、陶磁器の画付作業工程
においてその陶磁器の一面に転写紙を貼るに際し、その
転写紙の貼り付け位置を指示するための指示線をその一
面上に引く装置に関する。
【0002】
【従来の技術】転写紙の貼り付けによる陶磁器の画付方
法は、原版から同一の画の転写紙を多量に作製してこれ
を用いることにより、同一の画が描かれた陶磁器を大量
に作製することが可能であるため多用されている。とこ
ろで、上記転写紙を略円形の陶磁器に貼り付けるに際し
ては、その貼り付け位置がばらつくと陶磁器の品質が得
られない。そのため、転写紙の貼り付けに先立って、そ
の貼り付け位置を指示するための指示線を陶磁器の一面
上に引くことが行われており、この指示線は、陶磁器の
外周縁から予め定められた一定の距離の位置に引くのが
一般的である。このような目的に適用し得る線引装置と
して、陶磁器をその中心回りに回転させる回転駆動手段
と、その陶磁器の径方向において移動可能な線引手段
と、その陶磁器の外周縁を検出する外周縁検出手段と、
その外周縁から所定の沿面余白寸法(すなわち、線引位
置の陶磁器の縁からの面に沿った寸法。以下、単に余白
寸法という)で指示線が引かれるように線引手段をその
外周縁に沿って案内する案内手段とを備えたものが知ら
れている。例えば、特開昭55−23028号公報に記
載された描線装置や、特開平4−224185号公報に
記載された自動線引装置等がそれである。前者によれ
ば、案内ローラが陶磁器の外周縁に沿って案内されるこ
とに基づき、それと同一の枠板に取り付けられた描線具
によってその外周縁に平行に線が引かれる。また、後者
によれば、超音波センサや光学式センサで陶磁器の外周
縁が検出され、その検出信号に基づいて駆動されるサー
ボモータによって線引手段が設けられた可動台が移動さ
せられることから、線引手段と外周縁との水平方向距離
が予め設定された一定値に保たれる。
【0003】
【発明が解決すべき課題】しかしながら、陶磁器の外周
縁から指示線までの水平方向距離は、その縁付近の面に
倣って設定される余白寸法よりも、その縁付近の面が水
平面と成す角(すなわち外周部断面の傾斜形状)に対応
して小さくする必要がある。このため、同一の画が複数
種類の皿等に描かれる一組の陶磁器においては、上記角
が種類毎に異なることから、一組の全ての陶磁器に同一
の余白寸法で指示線を引くためには、角毎に異なる水平
方向距離を設定する必要がある。この場合において、上
記従来の自動線引装置においては、このような複数種類
の陶磁器に同一の余白寸法で 指示線を引くために、個々
の形状毎に水平方向距離を設定する必要があって、作業
に熟練を要するという問題があった。なお、前記描線装
置によれば、案内ローラと描線具とが取り付けられた枠
板の傾斜角度を変更することで、上記角の異なる複数種
類の陶磁器に対して一定の余白寸法で指示線を引くこと
ができるが、その反面、異なる余白寸法の指示線を引く
ためには、種々の枠板を用意する必要があるだけでな
く、それを取り替える作業には熟練を要するのである。
【0004】本発明は、以上の事情を背景として為され
たものであって、その目的は、複数種類の陶磁器に同一
の画を描くための指示線を容易に引くことが可能な、陶
磁器のマーキング装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するた
めに、本発明の要旨とするところは、略円形の陶磁器の
一面に、転写紙の貼り付け位置を指示するための指示線
を引くための陶磁器のマーキング装置であって、(a)
記陶磁器をその中心回りに回転させる回転駆動手段と、
(b) その陶磁器の一面に向かってインクを噴射するため
のインクジェットヘッドを、その陶磁器の径方向におい
て移動可能に支持するヘッド支持装置と、(c) 前記陶磁
器の外周縁を検出する外周縁検出手段と、(d) その外周
縁検出手段により検出された陶磁器の外周縁を基準と
し、前記インクジェットヘッドからその陶磁器の一面に
噴射されるインクの位置が上記外周縁から所定の水平方
距離となるように、前記インクジェットヘッドを上記
陶磁器の外周縁に沿って案内する案内手段と、(e) 陶磁
器の種類毎の形状データを予め設定するための形状設定
装置と、(f) 前記案内手段における所定の水平方向距離
を変更するための水平方向距離変更手段と、(g) 前記外
周縁検出手段により検出された陶磁器の外周縁と前記イ
ンクジェットヘッドとの水平方向距離を、前記形状デー
タに基づいて前記陶磁器の外周部断面の傾斜形状に応じ
て予め設定された沿面余白寸法となるように前記水平方
向距離変更手段に調節させる制御装置とを含むことにあ
る。
【0006】
【作用および発明の効果】このようにすれば、略円形の
陶磁器が、回転駆動装置によって回転させられている状
態で、外周縁検出手段によってその外周縁が検出される
と、陶磁器の径方向に移動可能に支持されたインクジェ
ットヘッドが、案内手段によって、噴射されるインクの
位置がその外周縁から所定の距離となるように外周縁を
基準として案内され、更に、形状設定装置に予め設定さ
れた形状データに基づき、陶磁器の外周部断面の傾斜形
状に応じて、予め設定された余白寸法となるように制御
装置が水平方向距離変更手段にその外周縁とインクジェ
ットヘッドとの水平方向距離を調節させる。したがっ
て、インクジェットヘッドが案内手段によって案内され
ることから、特に熟練を要することなく外周縁の形状に
忠実な指示線を容易に引くことが可能であり、しかも、
陶磁器の形状に応じた外周縁とインクジェットヘッドと
の水平方向距離の変更が、予め設定された形状データに
基づいて為されることから、複数種類の陶磁器に同一の
余白寸法で指示線を容易に引くことができる。
【0007】
【実施例】以下に、本発明の一実施例を図面を参照して
説明する。
【0008】図1乃至図3は、本発明の一実施例である
マーキング装置10の一例の全体の構成を示す図であ
る。マーキング装置10は、箱型の基台12上に配置さ
れて陶磁器100が載せられる回転台14と、回転台1
4上に載せられた陶磁器の縁の位置を検出してインクジ
ェットヘッドを案内する本体16とから構成される。本
体16は、陶磁器の縁径に対応して図1の上下方向に縁
位置検出機構および線引機構を移動させる縁径対応移動
機構と、陶磁器の縁の高さに対応して図2の上下方向に
縁位置検出機構および線引機構を移動させる縁高対応移
動機構と、余白寸法(すなわち、線引位置の陶磁器の縁
からの寸法)に対応して縁位置検出機構と線引機構との
水平方向の相対距離が変更されるように、縁位置検出機
構を移動させるマーク寸法対応移動機構(すなわち水平
方向距離変更手段)と、陶磁器のレリーフに対応して、
マーク寸法対応移動機構による縁位置検出機構の移動方
向とは直交する方向に線引機構を移動させるレリーフ対
応移動機構とを備えており、陶磁器の寸法・形状に対応
して上記縁位置検出機構および線引機構が移動させられ
るようになっている。
【0009】上記の縁径対応移動機構は、断面I字状を
成す移動台18と、その移動台18上をその長手方向に
移動可能に組み付けられた断面L字状の水平移動部材2
0と、手動回転によってその水平移動部材20を移動さ
せるハンドル22とから構成されている。また、縁高対
応移動機構は、上記水平移動部材20の一面において図
2における上下方向へ移動可能に組み付けられた平板状
の上下移動部材24と、手動回転によってその上下移動
部材24を移動させるハンドル26とから構成されてい
る。上下移動部材24の中央上部には、長手状のアーム
支持部材28が移動台18の長手方向の一方向(図1に
おける上方向)に突き出して固設されており、そのアー
ム支持部材28の先端部には、回動軸30が図2におけ
る上方向に突き出して備えられ、アーム32が図1にお
ける上下方向に回動可能に支持されている。すなわち、
アーム32は、上記ハンドル26の回転によって上下移
動部材24と共に上下移動するように構成されている。
【0010】上記アーム32は長手状を成しており、そ
の移動台18側の一端部には定荷重バネ34の一端が固
着され、上記回動軸30を中心として図1における左回
り方向に常時付勢されている。なお、上記定荷重バネ3
4の他端は、上記アーム支持部材28の先端部側の側面
に取り付けられたバネ受け36に固定されている。一
方、アーム32の他端部には、回転台14側の側面にイ
ンクジェットヘッド38がヘッド支持部材40を介して
取り付けられると共に、反対側の側面に金具42が取り
付けられている。ヘッド支持部材40は内部にネジ機構
を備えて、一端部に備えられた手動ハンドル44の回転
操作によって、インクジェットヘッド38をアーム32
の長手方向と平行な左右方向に移動させるものである。
すなわち、ヘッド支持部材40および手動ハンドル44
が前記レリーフ対応移動機構を構成し、その図1におけ
る左右方向の移動量はアーム32上に備えられたポテン
ショメータ45によって検出される。なお、本実施例に
おいては、上記アーム32およびヘッド支持部材40が
ヘッド支持装置に相当する。
【0011】上記金具42は、図2に示すように下端部
がインクジェットヘッド38方向に直角に曲成された断
面L字状を成しており、その下端部には、一端部にサー
ボモータ46が備えられた固定部材48が固着されてい
る。固定部材48の下面には、ガイドローラ支持部材5
0がサーボモータ46の回転駆動により図2の左右方向
すなわちアーム32の長手方向と直角な方向に移動可能
に支持されており、ガイドローラ支持部材50に固着さ
れた長手状部材52の先端部には、中央部に貫通穴を有
する円盤状を成し、その貫通穴に回転軸が挿し通された
ガイドローラ54が自転可能に取り付けられている。本
実施例においては、上記ガイドローラ54が外周縁検出
手段に相当し、サーボモータ46が前記マーク寸法対応
移動機構すなわち水平方向距離変更手段を構成してい
る。なお、前記インクジェットヘッド38の図1におけ
る左右方向の標準位置は、上記ガイドローラ54の移動
直線の鉛直上とされている。
【0012】前記アーム32は、前述のように定荷重バ
ネ34によって図1における左回り方向に付勢されてい
るが、前記上下移動部材24の側面にはインクジェット
ヘッド38側に突き出す突き出し部56が設けられて、
この突き出し部56に、図示しない駆動機構によって移
動台18の長手方向と平行な方向に突き出し可能とされ
たピストン58を備えた、アームシリンダ60が固設さ
れている。一方、アーム32の下面にはピストン58と
対向する受け面を備えたL字金具62が固着されてお
り、ピストン58とL字金具62との当接に基づいて、
アーム32の回動が阻止されている。なお、図1乃至図
3は、ピストン58が引っ込んで定荷重バネ34の付勢
力に従ってアーム32が図1における左回りに回動し、
基台12の長手方向とアーム32とが略直角を成す測定
位置に位置する状態を示している。
【0013】前記回転台14は、載せられた陶磁器を真
空吸着によって上面で固定するものであり、その上面中
央部から基台12の内部にまで貫通する吸引孔64を有
する。吸引孔64は、図2および図3に示されるよう
に、基台12の内部に貫通する回転軸66に接続されて
共に回転させられるカップリング68と、バキューム切
換弁70とを介して真空エジェクタ72に接続されてお
り、この真空エジェクタ72の作動によって真空吸着が
行われると共に、上記カップリング68が介されている
ことによって回転中も吸着状態が維持される。また、回
転台14の回転軸66の先端部にはプーリ74が嵌め込
まれていると共に、基台12の内部の他の部分にはその
回転軸76にプーリ78が嵌め込まれたスピードコント
ロールモータ80が備えられており、プーリ74,78
間にベルト82が掛け渡されて、モータ80の回転駆動
により回転台14が回転させられる。本実施例において
は、上記回転台14およびモータ80が回転駆動装置を
構成する。なお、図2において、84は回転台14の回
転数を検出する回転センサであり、図3において、8
6,86は陶磁器が回転台14に載せられていることを
検出するワークセンサである。
【0014】図4は、本実施例のマーキング装置10の
制御構成を示す図である。図示しない制御盤内に備えら
れたコントローラ(すなわち制御装置)88には、起動
SW90からの起動信号、余白寸法設定SW92からの
設定信号、ワークセンサ86からのワーク検出信号、回
転センサ84からの回転台14の回転数信号、ポテンシ
ョメータ45からのヘッド支持部材40の移動量信号が
送られると共に、例えば制御盤に備えられた余白寸法設
定器94および形状設定器(すなわち形状設定装置)
6により、指示線の陶磁器の縁からの距離および陶磁器
の寸法・形状が入力される。一方、コントローラ88
は、弁98の開閉制御によるアームシリンダ60からの
ピストン58の突き出しおよび引っ込みの制御、回転台
14を回転させるモータ80の駆動制御、バキューム切
換弁70の開閉制御による陶磁器の回転台14への吸着
制御、インクジェットヘッド38の作動制御、サーボモ
ータ46の作動制御によるガイドローラ54とインクジ
ェットヘッド38との相対位置の制御(すなわち、上記
余白寸法設定器94および形状設定器96から与えられ
たデータに基づく余白寸法の制御)を行う。
【0015】以下に、上記マーキング装置10の作動を
図5のタイムチャートに従って説明する。時刻t0にお
いて起動SW90を投入し、時刻t1において図6に示
すように回転台14上に皿状の陶磁器100を載せる
と、ワークセンサ86により陶磁器100の有無が検出
される。陶磁器100の存在が確認されると、真空エジ
ェクタ72が作動させられ、陶磁器100が回転台14
に真空吸着により固定される。なお、上記陶磁器100
を乗せるのに先立ち、ハンドル22,26を操作してア
ーム32の水平方向位置(すなわち回転台14までの距
離)および高さ位置を陶磁器100の径方向寸法および
縁の高さに合わせてそれぞれ調節し、更に予め定められ
た余白寸法および陶磁器100の形状を余白寸法設定器
94および形状設定器96によって設定する。陶磁器1
00が吸着固定された後、余白寸法設定SW92を入れ
ると、サーボモータ46が駆動制御されてガイドローラ
54が設定された余白寸法および陶磁器100の形状に
応じた位置となるようにガイドローラ支持部材50が図
2の左右方向に移動させられる。なお、上記水平方向位
置は、アーム32が回動させられて測定位置に位置させ
られた状態で、ガイドローラ54を支持する固定部材4
8が回転台14の回転中心に向かうように設定されるこ
とが好ましい。また、上記位置の調節および寸法・形状
の設定は、起動SW90の投入前に行われても良く、反
対に陶磁器100を回転台14に乗せた後に行われても
良い。
【0016】その後、時刻t2においてモータ80が駆
動させられて回転台14が回転を開始し、時刻t3にお
いてピストン58がアームシリンダ60内に引っ込み始
め、定荷重バネ34の付勢力に従いアーム32が図1に
おける左回り方向に回動させられて、図6に示すように
ガイドローラ54が陶磁器100の縁に当接させられ
る。時刻t4においてピストン58の引き込みが終了す
ると、時刻t5においてインクジェットヘッド38が作
動させられて、陶磁器100の上面にインク102が噴
射され、図7に示すような転写紙を貼り付ける位置を指
示するための指示線104が引かれる。インクジェット
ヘッド38が作動させられると同時に、図示しないタイ
マが作動させられ、インクジェットヘッド38の作動は
予め設定された時間(t6−t5)だけに制御されてい
る。この時間(t6−t5)は、陶磁器100が一回転
して全周に指示線104が引かれる時間にやや余裕をみ
た時間である。時刻t6になると、インクジェットヘッ
ド38の作動が停止させられると共に、モータ80が停
止させられ、その後、真空エジェクタ72が停止させら
れて陶磁器100の真空吸着が解除されると共に、アー
ムシリンダ60が作動してピストン58がアーム32側
へ突き出し、アーム32が図1における右回りに回動さ
せられて元の位置(すなわち、図1における位置よりも
右回りに回動させられた位置)へ復帰させられる。時刻
t7においてアームシリンダ60の作動が終了すると、
ワークセンサ86の検出作動が終了し、一連の工程が終
了する。なお、図7においては、陶磁器100が矢印に
示されるように左回りに回転させられているが、回転方
向は右回りであっても良い。
【0017】ここで、本実施例においては、ガイドロー
ラ支持部材50の固定部材48からの突き出し量がサー
ボモータ46によって制御されて、予め設定された所定
の距離だけガイドローラ54から離隔した位置に、イン
クジェットヘッド38によってインク102が陶磁器1
00に向かって噴射される。このとき、ガイドローラ5
4が陶磁器100の縁に当接させられた状態で回転台1
4に載せられた陶磁器100が回転させられると共に、
インクジェットヘッド38からインク102が噴射され
る陶磁器100上の点Pが、ガイドローラ54と回転台
14の回転中心Oを結ぶ直線上に位置するため、予め定
められた余白寸法をもって指示線104が陶磁器100
上に引かれるのである。したがって、きわめて正確な位
置に指示線104を引くことが可能となる。なお、以上
の説明から明らかなように、本実施例においては、固
部材48、ガイドローラ支持部材50、および長手状部
材52が案内手段に相当する。
【0018】なお、図8に示されるような縁に凹凸が形
成されているレリーフ付きの陶磁器106に指示線10
4を引く場合には、上記凹凸に起因してアーム32が回
動軸30を中心として角θだけ回動させられる。このと
き、ガイドローラ54とインクジェットヘッド38がア
ーム32と直交する方向の同一線L上にあると、ガイド
ローラ54が図の破線で示す凸の位置にあるときに上記
の線Lが回転中心Oを通るように設定した場合には、ガ
イドローラ54が実線で示す凹の位置にあるときには、
上記の線Lが回転中心Oを通らない。このため、実際に
引かれる指示線の噴射点P′と縁の形状に忠実な指示線
の噴射点P″とには、距離dだけずれが生じる。このよ
うな場合には、レリーフの寸法・形状に応じて、予め手
動ハンドル44でインクジェットヘッド38を図1の左
方向に距離dだけ移動させることによって、縁の形状に
忠実な指示線104を引くことが可能である。
【0019】また、インクジェットヘッド38が用いら
れて非接触で指示線104が引かれるため、転写紙の貼
り付け位置を正確に指示できるきわめて細い(例えば幅
0.3〜0.5mm程度の)指示線104が得られると
共に、陶磁器100の表面に凹凸が形成されている場合
や埃或いは異物等が乗っている場合にも正確な指示線1
04を引くことが可能である。
【0020】なお、皿等の陶磁器108は、その断面が
図9に示すように下側に凸形状とされている。そのた
め、縁から指示線104までの水平方向距離aは、縁付
近の面に倣って設定される余白寸法(すなわち沿面余白
寸法)bよりも、その縁付近の面が水平面と成す角θ
(すなわち陶磁器の外周部断面の傾斜形状)に対応して
小さくする必要がある。ところが、同一の画が複数種類
の皿等に描かれる一組の陶磁器においては、上記角θが
種類毎に異なるものとされている。したがって、一組の
全ての陶磁器に同一の余白寸法bで指示線104を引く
ためには、角θ毎に異なる水平方向距離aを設定する必
要がある。本実施例においては、前記形状設定器96に
よって陶磁器の種類毎の形状をコントローラ88に入力
することにより、サーボモータ46がコントローラ88
によって制御されて形状に応じた水平方向距離aにガイ
ドローラ54の位置が制御されるため、個々の水平方向
距離aの設定が不要とされている。なお、上記形状の入
力は、コントローラ88に予め所定の形状番号に対応す
る形状データを記憶させておき、形状番号を入力するこ
とによって行うことも可能である。
【0021】また、図10に示すように、長円形状の陶
磁器110に指示線を引く場合には、その短径方向と長
径方向との回転中心Oから縁までの距離の差に起因して
アーム32が角θの範囲で回動させられる。このとき、
ガイドローラ54がアーム32と直角を成す方向に突き
出しているため、角θが零となる実線に示す位置でガイ
ドローラ54が短径の延長線上に位置するように水平移
動部材20が位置決めされている場合には、陶磁器11
0が回転して図の実線以外の向きにあるとき、ガイドロ
ーラ54とインクジェットヘッド38の噴射点P′を通
る直線が回転中心Oを通らなくなり、P′は、角θに対
応する距離だけ縁に近づくことになる。そのため、本実
施例においては、回動角度θおよび形状設定器96で設
定された形状に基づいて、サーボモータ46を駆動して
ガイドローラ54を移動させることにより余白寸法が均
一に制御される。
【0022】以上、本発明の一実施例を図面を参照して
詳細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施され
る。
【0023】例えば、前述の実施例においては、ガイド
ローラ54のみがサーボモータ46により駆動されてい
たが、陶磁器100の縁径に対応する水平移動部材2
0、縁の高さに対応する上下移動部材24、および、レ
リーフに対応するヘッド支持部材40等も、それぞれ手
動の設定操作に代えて、陶磁器100の形状に応じて自
動的に設定されるようにサーボモータにより制御されて
も良い。
【0024】また、前述の実施例においては陶磁器10
0の形状を形状設定器96によってコントローラ88に
入力したが、例えば回転台14の近傍に形状センサを配
置し、形状の入力を不要とすることも可能である。すな
わち、請求の範囲にいう「形状設定装置」は、陶磁器1
00の形状データを手動で入力するものだけでなく、自
動的に入力するものをも含むものである。
【0025】また、レリーフ付きでない陶磁器100等
に指示線104を引く場合には、必ずしもレリーフ対応
移動機構は必要ではなく、また、比較的真円に近い形状
の陶磁器100等に指示線104を引く場合には、前述
の陶磁器110のような長円形状に対応した余白寸法の
制御は必ずしも必要ではない。更に、陶磁器100等の
縁付近の面が水平面と角θを成すことに起因する余白寸
法の補正(ガイドローラ54の位置の補正)は、必ずし
もコントローラ88によってサーボモータ46を制御す
ることによって行われなくとも良く、陶磁器100個々
に手動でガイドローラ54の位置が補正されても良い。
【0026】また、前述の実施例においては指示線10
4は一本のみ引いたが、インクジェットヘッド38が
作動終了した後に、サーボモータ46を駆動してガイ
ドローラ54の突き出し量を変更し、再度インクジェッ
トヘッド38を作動させることを繰り返せば複数の指示
線104を平行して引くことが可能である。
【0027】また、陶磁器の固定方法は真空吸着に限ら
れず、クランプ等による機械的な固定方法がとられても
良い。
【0028】また、陶磁器の形状は平坦な皿形状に限ら
れず、底の深いカップ状のもの等でも良い。
【0029】また、縁位置検出装置としては、実施例で
示したように、陶磁器の縁に当接することにより機械的
な連結で線引装置の位置を移動させる他に、イメージセ
ンサ等によって縁の位置を非接触に検出し、コントロー
ラを介した制御によってインクジェットヘッドが陶磁器
100の外周縁に沿って移動させられるものであっても
良い。
【0030】その他、一々例示はしないが、本発明はそ
の主旨を変更しない範囲で種々変更を加え得るものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるマーキング装置の全体
の構成を示す平面図である。
【図2】図1のマーキング装置のII−II視断面図であ
る。
【図3】図1のマーキング装置のIII −III 視断面図で
ある。
【図4】図1のマーキング装置の制御構成を示す図であ
る。
【図5】図1のマーキング装置の作動を説明するタイム
チャートである。
【図6】図1のマーキング装置の作動状態における要部
を示す図である。
【図7】図6の上方から見た作動状態を説明する図であ
る。
【図8】レリーフ付きの陶磁器を用いた場合の作動状態
を説明する図であって、図7に対応する図である。
【図9】余白寸法の制御を説明する図である。
【図10】長円形状の陶磁器を用いた場合の作動状態を
説明する図であって、図7に対応する図である。
【符号の説明】
10:マーキング装置 {14:回転台、モータ80}(回転駆動装置) {32:アーム、40:ヘッド支持部材}(ヘッド支持
装置) 38:インクジェットヘッド46:サーボモータ(水平方向距離変更手段) {4 8:固定部材、50:ガイドローラ支持部材、5
2:長手状部材}(案内手段) 54:ガイドローラ(外周縁検出手段)88:コントローラ(制御装置) 96:形状設定器(形状設定装置)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−224185(JP,A) 特開 昭55−23028(JP,A) 特開 平2−26885(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略円形の陶磁器の一面に、転写紙の貼り
    付け位置を指示するための指示線を引くための陶磁器の
    マーキング装置であって、 前記陶磁器をその中心回りに回転させる回転駆動手段
    と、 該陶磁器の一面に向かってインクを噴射するためのイン
    クジェットヘッドを、該陶磁器の径方向において移動可
    能に支持するヘッド支持装置と、 前記陶磁器の外周縁を検出する外周縁検出手段と、 該外周縁検出手段により検出された陶磁器の外周縁を基
    準とし、前記インクジェットヘッドから該陶磁器の一面
    に噴射されるインクの位置が該外周縁から所定の水平方
    距離となるように、該インクジェットヘッドを該陶磁
    器の外周縁に沿って案内する案内手段と 陶磁器の種類毎の形状データを予め設定するための形状
    設定装置と、 前記案内手段における所定の水平方向距離を変更するた
    めの水平方向距離変更手段と、 前記外周縁検出手段により検出された陶磁器の外周縁と
    前記インクジェットヘッドとの水平方向距離を、前記形
    状データに基づいて前記陶磁器の外周部断面の傾斜形状
    に応じて予め設定された沿面余白寸法となるように前記
    水平方向距離変更手段に調節させる制御装置と を含むこ
    とを特徴とする陶磁器のマーキング装置。
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