JP2742303B2 - 半導体受光素子 - Google Patents
半導体受光素子Info
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- JP2742303B2 JP2742303B2 JP1241624A JP24162489A JP2742303B2 JP 2742303 B2 JP2742303 B2 JP 2742303B2 JP 1241624 A JP1241624 A JP 1241624A JP 24162489 A JP24162489 A JP 24162489A JP 2742303 B2 JP2742303 B2 JP 2742303B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は入射光を電気信号に変換して出力する半導体
受光素子に関するものである。
受光素子に関するものである。
従来、メタル−半導体接触が反対向きに接続された左
右対称な電極構造を有する半導体受光素子(以下、MSM
−PDと略す)の基板としては、第5図のエネルギーバン
ド図に示すように、光の波長に相当するエネルギーより
も小さなエネルギーギャップを持った半導体基板を用い
ていた。図において、1はSi,GaAs等の半導体基板、2
はメタル、3はフェルミレベル、4は伝導帯、5は荷電
子帯、6は入射光、7は光励起、8は励起された電子を
示している。受信する光が可視光から近赤外光に対して
はSi,GaAs等を基板材料に用い、それよりも長い波長の
光に対してはGe,GaInAs等を基板材料に用い、受光すべ
き光の波長によって基板材料が使い分けられてきた。
右対称な電極構造を有する半導体受光素子(以下、MSM
−PDと略す)の基板としては、第5図のエネルギーバン
ド図に示すように、光の波長に相当するエネルギーより
も小さなエネルギーギャップを持った半導体基板を用い
ていた。図において、1はSi,GaAs等の半導体基板、2
はメタル、3はフェルミレベル、4は伝導帯、5は荷電
子帯、6は入射光、7は光励起、8は励起された電子を
示している。受信する光が可視光から近赤外光に対して
はSi,GaAs等を基板材料に用い、それよりも長い波長の
光に対してはGe,GaInAs等を基板材料に用い、受光すべ
き光の波長によって基板材料が使い分けられてきた。
このように上記従来の素子においては、1.3μm,1.5μ
m等の長波長光を受光する場合には、半導体基板として
GeやGaInAsを用いなければならない。しかし、これら材
料の基板を用いて受光素子を作製した場合には、暗電流
が大きくなるという欠点がある。また、長波長光用の光
電子集積回路(OEIC)を構成する場合には、これらの基
板上にトランジスタ等の電子素子を作製する必要があ
る。しかし、その作製は非常に困難であるため、集積度
を高めにくいという問題もあった。
m等の長波長光を受光する場合には、半導体基板として
GeやGaInAsを用いなければならない。しかし、これら材
料の基板を用いて受光素子を作製した場合には、暗電流
が大きくなるという欠点がある。また、長波長光用の光
電子集積回路(OEIC)を構成する場合には、これらの基
板上にトランジスタ等の電子素子を作製する必要があ
る。しかし、その作製は非常に困難であるため、集積度
を高めにくいという問題もあった。
本発明はこのような課題を解消するために為されたも
のであり、超高速受光素子であるMSM−PDを作成する場
合に、メタル−半導体接触界面に長波長の入射光を照射
することにより、半導体内部に電子を放出せしめるもの
である。
のであり、超高速受光素子であるMSM−PDを作成する場
合に、メタル−半導体接触界面に長波長の入射光を照射
することにより、半導体内部に電子を放出せしめるもの
である。
第1図のエネルギーバンド図に示すように、メタル−
半導体接触界面に存在する障壁高さを利用した光励起に
より電子が放出される。なお、図の符号が指し示すもの
は第5図と同じである。このため、半導体基板としてS
i、あるいはGaAsを用いて作成された0.4〜0.9eV程度の
障壁高さに相当する波長1.4〜3.1μmよりも短い波長で
あれば、その光を十分に受光することができる。従っ
て、SiやGaAsのように半導体プロセス技術が確立された
基板を用いて、超高速度の長波長光用の受光素子、ある
いはOEICを作成することができ、しかも暗電流を少なく
することができる。
半導体接触界面に存在する障壁高さを利用した光励起に
より電子が放出される。なお、図の符号が指し示すもの
は第5図と同じである。このため、半導体基板としてS
i、あるいはGaAsを用いて作成された0.4〜0.9eV程度の
障壁高さに相当する波長1.4〜3.1μmよりも短い波長で
あれば、その光を十分に受光することができる。従っ
て、SiやGaAsのように半導体プロセス技術が確立された
基板を用いて、超高速度の長波長光用の受光素子、ある
いはOEICを作成することができ、しかも暗電流を少なく
することができる。
第2図は、長波長の入射光を半導体内部からメタル−
半導体接触界面に照射できるような素子構造を有するMS
M−PDの一実施例を示す断面図である。図において第1
図と同一または相当する部分については同符号を用いて
その説明は省略し、また、9は絶縁用薄膜、10は無反射
コーティングを示す。
半導体接触界面に照射できるような素子構造を有するMS
M−PDの一実施例を示す断面図である。図において第1
図と同一または相当する部分については同符号を用いて
その説明は省略し、また、9は絶縁用薄膜、10は無反射
コーティングを示す。
同図(a)は素子上部からの入射光6が底面で反射し
てメタル2と半導体基板1との接触界面に照射される構
造を示し、同図(b)は素子側面からの入射光6が45度
の反射面で反射されて接触界面に照射される構造を示
し、同図(c)は素子の底面からの入射光6が直接接触
界面に照射される構造を示す。両電極間にバイアス電圧
を印加することにより、長波長光の入射光6によって接
触界面で放出された電子は、電極間にかけられた高い電
界によって高速でドリフト走行する。このため、超高速
の光信号をも受光することができる。入射した長波長光
のエネルギーはSiやGaAsのエネルギーギャップよりも小
さいので、半導体基板1内部で吸収されることなく接触
界面に導かれる。効率を上げるために光入射面には無反
射コーティング10を施し、反射面は鏡面加工を施して光
が散乱しないようになされることが望ましい。
てメタル2と半導体基板1との接触界面に照射される構
造を示し、同図(b)は素子側面からの入射光6が45度
の反射面で反射されて接触界面に照射される構造を示
し、同図(c)は素子の底面からの入射光6が直接接触
界面に照射される構造を示す。両電極間にバイアス電圧
を印加することにより、長波長光の入射光6によって接
触界面で放出された電子は、電極間にかけられた高い電
界によって高速でドリフト走行する。このため、超高速
の光信号をも受光することができる。入射した長波長光
のエネルギーはSiやGaAsのエネルギーギャップよりも小
さいので、半導体基板1内部で吸収されることなく接触
界面に導かれる。効率を上げるために光入射面には無反
射コーティング10を施し、反射面は鏡面加工を施して光
が散乱しないようになされることが望ましい。
第3図は第2図(a)に示されたMSM−PDの斜視図で
あり、第2図と同一部分については同符号を用いてその
説明は省略する。図に示されるように、一方の電極2は
接地され、他方の電極2には所定の電圧Vが印加され
る。
あり、第2図と同一部分については同符号を用いてその
説明は省略する。図に示されるように、一方の電極2は
接地され、他方の電極2には所定の電圧Vが印加され
る。
第4図は、メタル2′としてInSnO2(ITO)等の透明
金属薄膜を用いることにより、入射光6がその透明金属
を通過してメタル2′と半導体基板1との接触界面に照
射されるようになされたものである。図において第2図
と同一部分については同符号を用いてその説明は省略す
る。
金属薄膜を用いることにより、入射光6がその透明金属
を通過してメタル2′と半導体基板1との接触界面に照
射されるようになされたものである。図において第2図
と同一部分については同符号を用いてその説明は省略す
る。
また、以上のように、メタル2,2′としては、必ずし
も従来のショットキー接触をする金属でなくてもよい。
ただし光入射のないときに暗電流放射が大きくない程度
のポテンシャル(障壁高さ)を有していればよい。従っ
て整流性障壁でなくても使用しうるのである。
も従来のショットキー接触をする金属でなくてもよい。
ただし光入射のないときに暗電流放射が大きくない程度
のポテンシャル(障壁高さ)を有していればよい。従っ
て整流性障壁でなくても使用しうるのである。
この実施例により、従来GeやGaInAsを用いなければで
きなかった長波長光用のMSM−PDが、SiやGaAsを用いて
できるようになる。これにより、暗電流を従来よりも非
常に小さくすることができる。また、GeやGaInAs基板で
は困難であった長波長光用のOEICが、SiやGaAs基板を用
いてできるようになるため、作製が容易になり集積度の
大幅な向上につながる。
きなかった長波長光用のMSM−PDが、SiやGaAsを用いて
できるようになる。これにより、暗電流を従来よりも非
常に小さくすることができる。また、GeやGaInAs基板で
は困難であった長波長光用のOEICが、SiやGaAs基板を用
いてできるようになるため、作製が容易になり集積度の
大幅な向上につながる。
以上説明した本発明により、光ファイバー通信に用い
られている1.3μm,1.55μmの長波長用の受光素子、MSM
−PD、あるいはOEIC用に、SiやGaAsといった従来技術の
確立した半導体基板を用いることができる。これによ
り、信頼性の向上、コストの低減に大きな効果が期待で
きる。
られている1.3μm,1.55μmの長波長用の受光素子、MSM
−PD、あるいはOEIC用に、SiやGaAsといった従来技術の
確立した半導体基板を用いることができる。これによ
り、信頼性の向上、コストの低減に大きな効果が期待で
きる。
第1図は本発明によるMSM−PDの光−電子エネルギー変
換の様子を示すエネルギーバンド図、第2図は本発明の
一実施例によるMSM−PDにおいてメタル−半導体接触界
面に入射光を導く3通りの構造例を示す断面図、第3図
は第2図(a)に示されたMSM−PDの斜視図、第4図は
メタルとして透明金属薄膜を用いたMSM−PDの断面図、
第5図は従来技術による通常のMSM−PDの光−電子エネ
ルギー変換の様子を示すエネルギーバンド図である。 1……Si,GaAs等の半導体基板、2……メタル、2′…
…透明メタル、3……フェルミレベル、4……伝導帯、
5……荷電子帯、6……入射光、7……光励起、8……
励起された電子、9……絶縁用薄膜、10……無反射コー
ティング膜。
換の様子を示すエネルギーバンド図、第2図は本発明の
一実施例によるMSM−PDにおいてメタル−半導体接触界
面に入射光を導く3通りの構造例を示す断面図、第3図
は第2図(a)に示されたMSM−PDの斜視図、第4図は
メタルとして透明金属薄膜を用いたMSM−PDの断面図、
第5図は従来技術による通常のMSM−PDの光−電子エネ
ルギー変換の様子を示すエネルギーバンド図である。 1……Si,GaAs等の半導体基板、2……メタル、2′…
…透明メタル、3……フェルミレベル、4……伝導帯、
5……荷電子帯、6……入射光、7……光励起、8……
励起された電子、9……絶縁用薄膜、10……無反射コー
ティング膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯田 孝 静岡県浜松市市野町1126番地の1 浜松 ホトニクス株式会社内 (72)発明者 藁科 禎久 静岡県浜松市市野町1126番地の1 浜松 ホトニクス株式会社内 (72)発明者 杉本 賢一 静岡県浜松市市野町1126番地の1 浜松 ホトニクス株式会社内 (72)発明者 鈴木 智子 静岡県浜松市市野町1126番地の1 浜松 ホトニクス株式会社内 (72)発明者 菅 博文 静岡県浜松市市野町1126番地の1 浜松 ホトニクス株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−20382(JP,A) 特開 昭63−312673(JP,A) 特開 昭64−8677(JP,A) 特開 昭64−89376(JP,A) 特開 平1−194352(JP,A)
Claims (4)
- 【請求項1】メタル−半導体接触が反対向きに接続され
た左右対称な電極構造を有する半導体受光素子におい
て、基板となる半導体のエネルギーギャップに相当する
波長よりも長い波長の光をメタル−半導体接触界面に照
射することにより、負バイアス電極側から半導体内部に
電子を放出せしめることを特徴とする半導体受光素子。 - 【請求項2】前記長波長光を半導体の側面または背面か
ら入射し、メタル−半導体接触界面に照射する光入射構
造を有することを特徴とする請求項1記載の半導体受光
素子。 - 【請求項3】メタルとして前記長波長光に対して透明な
金属薄膜を用い、前記長波長光をその透明なメタルを通
過させてメタル−半導体接触界面に照射することによ
り、電子を放出せしめることを特徴とする請求項1記載
の半導体受光素子。 - 【請求項4】両電極をソース、ドレインとし、その近傍
にゲートに相当する半導体層を設け、この電位が光電子
の蓄積によって変化することにより、ホトトランジスタ
作用を有せしめることを特徴とする請求項1記載の半導
体受光素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1241624A JP2742303B2 (ja) | 1989-09-18 | 1989-09-18 | 半導体受光素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1241624A JP2742303B2 (ja) | 1989-09-18 | 1989-09-18 | 半導体受光素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03104175A JPH03104175A (ja) | 1991-05-01 |
JP2742303B2 true JP2742303B2 (ja) | 1998-04-22 |
Family
ID=17077093
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1241624A Expired - Fee Related JP2742303B2 (ja) | 1989-09-18 | 1989-09-18 | 半導体受光素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2742303B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3307723B2 (ja) * | 1993-07-27 | 2002-07-24 | 浜松ホトニクス株式会社 | 位相差検出方法、位相差検出回路、および位相差検出装置 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6220382A (ja) * | 1985-07-18 | 1987-01-28 | Fujitsu Ltd | 光半導体装置 |
JPS63312673A (ja) * | 1987-06-16 | 1988-12-21 | Fujitsu Ltd | 集積型受光素子 |
-
1989
- 1989-09-18 JP JP1241624A patent/JP2742303B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03104175A (ja) | 1991-05-01 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |