JP2741329B2 - 曲線引金具の製造方法 - Google Patents

曲線引金具の製造方法

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泰 大浦
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光雄 網干
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電車のパンタグラフ上
部に設けた集電部材に接触してこれに電気を供給する架
線を、電車の走行方向左右に交互に引張った状態で支持
する曲線引金具の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの曲線引金具にあっては、架線
を把持する先端と支持体に連結する基部がアルミ合金鋳
物で、また、これらをつなぐ中間部はアルミパイプでと
3つの部品にて構成されており、各部品の接合部は嵌合
結合する構成となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の曲線引金具
にあってはその構造が、約3500gと重かったため、
架線は曲線引金具にて把持された部分が局部荷重となっ
ており、電車が高速になる程、この局部荷重の影響が何
倍にもなる。そのため、架線は曲線引金具の部分で上下
方向に動きにくくなり、電車のパンタグラフの集電部材
に対して接触力が過大な変動が生じることになり、この
部分で架線の疲労破断や集電部材を磨耗させたり、スパ
ークを発生させて付近の電波障害を起こすという問題が
あった。
【0004】このことから、上記曲線引金具を、棒状に
形成した繊維強化プラスチックの外面に熱収縮チューブ
を一体状に被覆した構成にすることにより、従来の金属
製のものと同等の強度及び耐候性を有すると共に、約1
/4の重量にすることができることがわかった。
【0005】しかしながら、この曲線引金具は、これの
強度上、中間部が他の部分より太くしなければならない
が、繊維強化プラスチックに、熱硬化性樹脂を含浸させ
た強化繊維を折り返しループ状にしたものを用いた場
合、中間部を太くすることはむずかしかった。
【0006】本発明は上記のことにかんがみなされたも
ので、繊維強化プラスチックに、熱硬化性樹脂を含浸さ
せた強化繊維を折り返しループ状にしたものを用い、中
間部を他の部分より太くした曲線引金具を容易に製造す
ることができるようにしたその製造方法を提供すること
を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る曲線引金具の製造方法は、先端部に架
線把持具を嵌合固着する先端孔2を、また基端部に支持
体に上下方向に揺動自在に支持する支持具を嵌合固着す
る基端孔3を有し、曲線引金具において、棒状に形成し
た繊維強化プラスチックの外面に熱収縮チューブ5を一
体状に被覆し、先端部及び基端部に対して中間部を太く
した曲線引金具において、熱硬化性樹脂を含浸させた強
化繊維を折り返しループ状にすると共に、このループ内
で、かつ他の部分より太くする部分に、中間補強用の熱
硬化性樹脂を含浸させた強化繊維束12を挿入し、つい
でこの樹脂含浸繊維束に熱収縮チューブ5を被覆してこ
の熱収縮チューブ5を加熱収縮した後、分割成形型にて
加熱硬化するようになっている。
【0008】
【作 用】全体が繊維強化プラスチックとこれに被覆
した熱収縮チューブにて構成されると共に、中間部を他
の部分より太く成形される。そして繊維強化プラスチッ
クの強化繊維は両端部の折り返しでループ状となってお
り、熱収縮チューブの熱収縮力にて圧縮される。
【0009】
【実 施 例】本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。曲線引金具1は従来のものと同様に弓状に湾曲され
ていて、これの先端部と基端部にそれぞれ先端孔2、基
端孔3が設けてあり、先端孔2には架線把持部材(図示
せず)が嵌合固着され、また基端孔3には、この曲線引
金具1を支持体に上下方向に揺動自在に支持する支持具
(図示せず)が嵌合するようになっている。そしてこの
曲線引金具1は先端部と基端部に対して中間部が太くな
っており、かつ断面形状が略円形となっている。
【0010】この曲線引金具1はカーボン繊維を用いた
繊維強化プラスチック4にて一体成形により構成されて
いると共に、先端孔2及び基端孔3の部分を除く中間部
の表面に熱収縮チューブ5が被覆されている。
【0011】以下に上記構成の曲線引金具1の製造方法
の一例を説明する。樹脂槽6を通してここでエポキシ樹
脂7を含浸させたカーボン繊維8を、巻き取り機9の回
転板10に離間して設けた2本の巻き取り棒11a,1
1b間に、回転板10の回転に従って折り返しループ状
に巻き取る(図2)。このときエポキシ樹脂7のカーボ
ン繊維8に対する体積含有率は60%になるようにその
付着量をコントロールする。
【0012】樹脂含浸繊維を所定量巻き取った状態でこ
れを上記巻き取り機9から外して、これの折り返しルー
プの内側で、かつ他の部分より太くする部分に、他の工
程でエポキシ樹脂を含浸させたカーボン繊維束12を中
間部補強用として挿入する(図3)。このカーボン繊維
12は曲線引金具1の太さの変化に応じてその長さ方向
に本数が変えてある。
【0013】次に上記工程で構成された樹脂含浸カーボ
ン繊維束に熱収縮チューブ5を被覆し、両端部のループ
に先端孔用治具13と基端孔用治具14を挿入してこれ
を両方向に引張った状態で回転させながら熱収縮チュー
ブ5に熱風機15より120℃以上の熱風を吹きかけて
これを熱収縮させる(図4)。
【0014】上記熱収縮チューブ5は通常のもので、シ
リコンゴム系、エチレンプロビレンゴム、架橋ポリエチ
レン系、塩化ビニル系さらにフッ素樹脂系のどれでもよ
いが耐候性に優れているものを選ぶ。そしてこの熱収縮
チューブ5は両端孔部を除く部分に被覆する。
【0015】次に上記工程で直線棒状に仮成形された未
硬化品を図1に示す製品形状にするために、この製品形
状の断面形状のキャビティ16a,16bを有する分割
成形型17a,17b間に入れて型締して120℃以上
で加熱する。このとき上記両キャビティ16a,16b
は製品形状の断面形状に対して3〜5%程度大きくなっ
ている。
【0016】上記分割成形型17a,17bによる加熱
成形により、未硬化品は加熱硬化されると共に、熱収縮
チューブ5はさらに収縮して樹脂含浸カーボン繊維束を
外側から締め付けてこれと一体化される。このとき、未
硬化樹脂は少し膨脹し、チューブの内側の空気と若干の
樹脂が両端末から出てくる。この成形工程で先端孔2と
基端孔3の径及び向きを整合する。
【0017】本発明に係る曲線引金具及びその製造方法
は上記実施例に限るものではなく、強化繊維にはカーボ
ン以外のもの、例えばグラスファイバ等でもよく、また
樹脂もエポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂を用いてもよ
い。
【0018】
【発明の効果】本発明に係る曲線引金具1の製造方法に
よれば、未硬化状態の樹脂含浸繊維束の圧縮が熱収縮チ
ューブ13の収縮力にて行なわれることにより、成形型
による加熱成形では単に形を整えるだけとなり、成形型
は型締め力が小さくてすむと共にキャビティ精度もラフ
でよくこの成形型を簡単なものにすることができる。
【0019】そして特に、本発明方法によれば、繊維強
化プラスチックに、熱硬化性樹脂を含浸させた強化繊維
を折り返しループ状のものを用い、中間部を他の部分よ
り太くした曲線引金具を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る曲線引金具の一部破断正面図であ
る。
【図2】樹脂含浸繊維の巻き取り工程を示す説明図であ
る。
【図3】中間部補強用の繊維束の挿入工程を示す説明図
である。
【図4】熱収縮チューブの被覆工程を示す説明図であ
る。
【図5】分割成形型による加熱成形工程を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1…曲線引金具、2…先端孔、3…基端孔、4…繊維強
化プラスチック、5…熱収縮チューブ、6…樹脂槽、7
…エポキシ樹脂、8…カーボン繊維、9…巻き取り機、
10…回転板、11a,11b…巻き取り棒、12…カ
ーボン繊維束、13…先端孔用治具、14…基端孔用治
具、15…熱風機、16a,16b…キャビティ、17
a,17b…分割成形型。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 網干 光雄 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財 団法人 鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 寺田 治彦 埼玉県浦和市辻1−8−17 (56)参考文献 特開 昭50−71765(JP,A) 特開 昭50−71766(JP,A) 特開 昭61−167093(JP,A) 特開 昭61−252466(JP,A) 特開 平3−176124(JP,A) 特開 昭63−2746(JP,A) 特開 昭49−69785(JP,A) 特開 昭50−22876(JP,A) 特開 昭61−220674(JP,A) 実開 昭60−67244(JP,U) 実公 昭42−18023(JP,Y1)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端部に架線把持具を嵌合固着する先端
    孔2を、また基端部に支持体に上下方向に揺動自在に支
    持する支持具を嵌合固着する基端孔3を有し、棒状に形
    成した繊維強化プラスチックの外面に熱収縮チューブ5
    を一体状に被覆し、先端部及び基端部に対して中間部を
    太くした曲線引金具において、熱硬化性樹脂を含浸させ
    た強化繊維を折り返しループ状にすると共に、このルー
    プ内で、かつ他の部分より太くする部分に、中間補強用
    の熱硬化性樹脂を含浸させた強化繊維束12を挿入し、
    ついでこの樹脂含浸繊維束に熱収縮チューブ5を被覆し
    てこの熱収縮チューブ5を加熱収縮した後、分割成形型
    にて加熱硬化することを特徴とする曲線引金具の製造方
    法。
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