JP2739285B2 - シール部材成形用ゴム組成物およびその用途 - Google Patents

シール部材成形用ゴム組成物およびその用途

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JP2739285B2 JP12654794A JP12654794A JP2739285B2 JP 2739285 B2 JP2739285 B2 JP 2739285B2 JP 12654794 A JP12654794 A JP 12654794A JP 12654794 A JP12654794 A JP 12654794A JP 2739285 B2 JP2739285 B2 JP 2739285B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシール部材成形用ゴム組
成物に関する。さらに詳しくは、シール部材として要求
される硬さ、伸び、圧縮永久歪み等にバランスがとれて
いるばかりでなく、耐フルオロ炭化水素性、特に高温下
における耐フルオロ炭化水素性に優れ、かつ成形時にバ
リの発生の少ないシール部材成形用ゴム組成物、および
これを使用したシール部材に関する。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】アクリロ
ニトリル−ブタジエン共重合ゴムのようなニトリル基含
有重合体ゴム中の炭素−炭素二重結合の一部あるいは全
部を水素添加した、あるいは他のエチレン系単量体単位
で置き換えた水素添加ニトリルゴム(以下、「H−NB
R」ともいう)は、耐熱性、耐オゾン性、耐油性に優れ
るため、これを含むゴム組成物は、Oリング、パッキン
等のシール部材成形用組成物として種々の分野で幅広く
用いられている。
【0003】ところで冷蔵庫、冷凍機、エアコン等の冷
却装置、空調装置のコンプレッサ等に使用されるシール
部材は、硬さ、伸び、圧縮永久歪み、耐熱性等に優れる
ことが要求されることは言うまでもないが、該装置中で
冷媒として使用されているフルオロ炭化水素と接触する
ため、該フルオロ炭化水素に対しても耐性をもつことが
要求される。このような耐フルオロ炭化水素性の改良を
目的としたゴム組成物として、例えば、H−NBR10
0重量部当たり10〜150重量部のカーボンブラック
を添加した組成物(特公平5−17930号公報)、ム
ーニー粘度〔ML1+4(100℃)〕が100以上の
H−NBRと有機過酸化物を含有する組成物(特開平5
−65369号公報)等が提案されている。
【0004】しかし、たとえば、カーエアコン用コンプ
レッサは、コンパクト化され自動車のエンジンルーム内
で使用されるため、その作動は高温下になされ、したが
ってこのようなコンプレッサに用いられるシール部材
は、耐熱性、特に高温下における耐フルオロ炭化水素性
に優れていることが要求される。上記公報に記載のゴム
組成物から成形されるシール部材はどちらも、このよう
な過酷な条件下で使用されると、部材にブリスタやクラ
ックの発生が認められ、高温下での耐フルオロ炭化水素
性は不十分であった。
【0005】本発明の目的は、硬さ、伸び、圧縮永久歪
み等のバランスがとれているばかりでなく、耐フルオロ
炭化水素性、特に高温下においても優れた耐フルオロ炭
化水素性を保ちうるシール部材を提供しうるゴム組成物
を提供することである。また本発明の他の目的は、上記
ゴム組成物を用いたシール部材、特にカーエアコン用コ
ンプレッサのシール部材を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明者らは鋭意研究を行なった結果、特定のH−
NBRにカーボンブラック、N,N’−m−フェニレン
ジマレイミド、可塑剤および架橋剤を特定量添加したゴ
ム組成物が該目的を達成しうることを見出し、本発明を
完成した。
【0007】すなわち本発明は、(a)結合アクリロニ
トリル量が30〜40重量%、ヨウ素価が7〜16およ
びムーニー粘度〔ML1+4(100℃)〕が70〜1
50の水素添加ニトリルゴム100重量部、(b)カー
ボンブラック80〜150重量部、(c)マレイミド化
合物1〜10重量部、(d)可塑剤6〜15重量部、お
よび(e)架橋剤2〜10重量部を含有するシール部材
成形用ゴム組成物、および該組成物を用いたシール部材
に関する。
【0008】本発明で使用するH−NBR(a)は、耐
油性の観点から、該重合体中の結合アクリロニトリルの
含有量が30〜40重量%であり、好ましくは32〜3
8重量%である。該結合アクリロニトリルの含有量が3
0重量%未満であれば、冷凍機油に対して膨潤が大きく
なり、一方40重量%を越えると、機械的特性またはブ
リスタ性が劣る。
【0009】また、良好な耐熱性を得るためには、分子
主鎖中の炭素−炭素二重結合量を表すヨウ素価(g/1
00g)が7〜16である必要がある。ヨウ素価が7未
満であれば、高温下での圧縮永久歪みが大きくなる。一
方16を越えると伸びが小さくなる。好ましいヨウ素価
の範囲は8〜15である。
【0010】さらに、H−NBRのムーニー粘度〔ML
1+4(100℃)〕は、70〜150である。ムーニ
ー粘度〔ML1+4(100℃)〕が70未満であれ
ば、耐ブリスタ性が劣る。また150を越えると加工性
が悪くなる。該ムーニー粘度の好ましい範囲は75〜1
45である。
【0011】本発明のH−NBR(a)としては、不飽
和ニトリル−共役ジエン共重合ゴムの共役ジエン単位部
分を水素添加したもの、不飽和ニトリル−共役ジエン−
エチレン性不飽和モノマー三元共重合ゴムおよびこのゴ
ムの共役ジエン単位部分を水素添加したもの、不飽和ニ
トリル−エチレン性不飽和モノマー系共重合ゴム等が挙
げられるが、これらに限定されるものではない。またこ
れらのH−NBRは通常の重合手段、水素添加方法によ
って得られるが、その手段も特別の限定はない。
【0012】上記H−NBR(a)の具体例として、ブ
タジエン−アクリロニトリル共重合ゴム、イソプレン−
ブタジエン−アクリロニトリル共重合ゴム、イソプレン
−アクリロニトリル共重合ゴム等を水素添加したもの、
ブタジエン−メチルアクリレート−アクリロニトリル共
重合ゴム、ブタジエン−アクリル酸−アクリロニトリル
共重合ゴム等、およびこれらを水素添加したもの、ブタ
ジエン−エチレン−アクリロニトリル共重合ゴム、ブチ
ルアクリレート−エトキシエチルアクリレート−ビニル
クロロアセテート−アクリロニトリル共重合ゴム、ブチ
ルアクリレート−エトキシエチルアクリレート−ビニル
ノルボルネン−アクリロニトリル共重合ゴム等が例示さ
れるが、これらに限定されるものではない。
【0013】本発明のゴム組成物には、カーボンブラッ
ク(b)がH−NBR(a)100重量部に対して80
〜150重量部、好ましくは90〜140重量部含有さ
れる。カーボンブラックの配合量が80重量部未満の場
合は耐ブリスタ性が劣る。一方150重量部を越える場
合は製造性に劣る。本発明で使用されるカーボンブラッ
ク(b)は、一般に使用されているMT、FT、SR
F、FEF、HAF、ISAF等の各種のグレードのも
のが使用できる。ASTM1765−1987に従って
測定した粒子径が、MTカーボンブラックは200〜5
00nm程度のもの、FTカーボンブラックは100〜
200nm程度のもの、SRFカーボンブラックは60
〜100nm程度のもの、FEEカーボンブラックは4
0〜50nm程度のものをいう。本発明で用いる特定の
H−NBR(a)に対して機械的特性等を損なうことな
く多量配合でき、それ故耐ブリスタ性を良好にするとい
う点から、上記の各種のグレードのカーボンブラックの
なかでも、MTカーボンブラック単独、あるいはFTカ
ーボンブラック、SRFカーボンブラックおよびFEF
カーボンブラックから選ばれる少なくとも一種とMTカ
ーボンブラックとの併用系が好ましい。該併用の場合、
MTカーボンブラックを、これと併用するFT、SRF
およびFEFの少なくとも一種に対して20〜100重
量%含むのが好ましく、さらに好ましくは30〜90重
量%である。MTカーボンブラック単独で使用する場
合、その配合量はH−NBR(a)100重量部に対し
て100〜150重量部が好ましく、さらに好ましくは
110〜140重量部である。またFTカーボンブラッ
ク、SRFカーボンブラックおよびFEFカーボンブラ
ックから選ばれる少なくとも一種とMTカーボンブラッ
クの併用系を使用する場合の配合量は、H−NBR
(a)100重量部に対して80〜140重量部が好ま
しく、さらに好ましくは80〜120重量部である。
【0014】マレイミド化合物(c)は、耐ブリスタ性
と低圧縮永久歪みを得るための最適加硫度を得るために
使用される。マレイミド化合物(c)としては、N,
N’−m−フェニレンジマレイミド、N,N’−1,1
0−デカメチレンジマレイミド、N,N’−4,7−ジ
オキサデカン−1,10−ジマレイミド等が挙げられ
る。
【0015】その配合量は、H−NBR(a)100重
量部に対して1〜10重量部、好ましくは2〜5重量部
である。該使用量が1重量部未満の場合は、圧縮永久歪
みが大きくなり、また耐ブリスタ性に劣る。一方10重
量部を越える場合は、耐ブリスタ性に劣るか、もしくは
伸びが小さくなる。なお、N,N’−1,10−デカメ
チレンジマレイミドやN,N’−4,7−ジオキサデカ
ン−1,10−ジマレイミドを用いた場合には、N,
N’−m−フェニレンジマレイミドを用いた場合に比し
て、さらに耐ブリスタ性が良好となる傾向にある。
【0016】可塑剤(d)は冷凍機油あるいはフルオロ
炭化水素に対する膨潤を小さく、また加工性を良好にす
るために使用される。一般にゴムに配合される可塑剤で
あれば特別の制限なく使用することができる。好ましい
可塑剤として、例えば、トリメリット酸エステル系可塑
剤、エポキシ系可塑剤、エーテル系可塑剤、エーテル−
エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤等が挙げられ
る。なかでもエーテル系可塑剤やエーテル−エステル系
可塑剤等の低揮発性(155℃×2時間で揮発減量が5
重量%以下)可塑剤が特に好ましい。
【0017】可塑剤(d)の配合量は、H−NBR
(a)100重量部に対して6〜15重量部、好ましく
は6〜12重量部である。該使用量が6重量部未満の場
合はフルオロ炭化水素に対する膨潤度大きくなり、耐ブ
リスタ性が劣る。一方15重量部を越える場合は、高温
下での圧縮永久歪みが大きくなる。
【0018】架橋剤(e)としては、一般にゴムに配合
される有機過酸化物であれば特別の制限なく使用するこ
とができる。有機過酸化物の例としては、ベンゾイルパ
ーオキサイド、1,1−ビス−t−ブチル−パーオキシ
−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビ
ス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、n−ブチ
ル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシバレレー
ト)、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ
ベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジ−
(t−ブチルパーオキシ)ジ−m−イソプロピルベンゼ
ン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルパーオ
キシヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブ
チルパーオキシルヘキシン−3−t−ブチルパーオキシ
クメン等が挙げられる。
【0019】架橋剤(e)の配合量は、H−NBR
(a)100重量部に対して2〜10重量部、好ましく
は3〜8重量部である。該使用量が2重量部未満の場合
はシール部材の機械的強度が低下し、一方10重量部を
越える場合はシール部材の伸びが低下して硬くなり、シ
ール部材の装着が困難になる傾向がある。
【0020】本発明のゴム組成物の調製は、インタミッ
クス、ニーダー、バンバリーミキサー等の混練機あるい
はオープンロール等を用いて混練することによって行わ
れ、加硫は射出成形機、圧縮成形機、加硫プレス等を用
い、一般に約160〜200℃で約2〜30分間程度加
熱することによって行われる。必要に応じて約150〜
170℃で約1〜5時間加熱する二次加硫を行ってもよ
い。
【0021】本発明のシール部材成形用ゴム組成物は、
特定量のカーボンブラック(b)、マレイミド化合物
(c)、可塑剤(d)および架橋剤(e)を特定のH−
NBR(a)に添加することによって、シール部材とし
て最も重要な物性である圧縮永久歪み、硬さおよび伸び
に優れ、耐フルオロ炭化水素性、特に高温下における耐
フルオロ炭化水素性に優れ、かつ成形時にバリの発生の
少ないシール部材を提供することができる。特に、冷却
装置、空調装置で冷媒として使用される各種のフロン系
冷媒、例えばHFC32(CH2 2 )、HFC125
(CHF2 CF3 )、HFC134a(ハイドロフルオ
ロカーボン、CH2 FCF3 )やこれらの混合物、さら
にはフロン系冷媒とこれに通常併用される油、例えば鉱
油、ポリアルキレングリコール、エステル等との混合物
に対しても優れた耐性を示す。すなわち上記各種フロン
系冷媒およびこれらに通常併用される油との混合物に、
常温であるいは高温下で浸漬しても膨潤が小さく、亀裂
を生じることもない。さらに浸漬シール部材を高温下に
放置しておいても同様に膨潤、亀裂の発生は認められな
い。
【0022】上記したように本発明のシール部材成形用
ゴム組成物は、特に耐フルオロ炭化水素性に優れる成形
物を与えうるので、冷媒としてフルオロ炭化水素が使用
されている冷却装置、空調装置のコンプレッサに使用さ
れるOリング、パッキン等のシール部材成形用材料とし
て好適に用いることができる。特に高温下でも優れた耐
フルオロ炭化水素性を保ちうるので、高温下で使用され
るカーエアコン用コンプレッサのシール部材に好適に用
いることができる。これらのシール部材は、自体既知の
方法によって製造される。さらに本発明のシール部材成
形用ゴム組成物は、成形時のバリ残りが抑制されるの
で、その製造時のバリ取り工程を不要にできる。
【0023】以下、実施例を示し本発明を具体的に説明
する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0024】
【実施例】
実施例1 H−NBR(a)としてゼットポール2010H(日本
ゼオン株式会社製)、カーボンブラック(b)としてM
Tカーボンブラック(Cancarb limite
d)、マレイミド化合物(c)としてN,N’−m−フ
ェニレンジマレイミド、可塑剤(d)としてジブトキシ
エトキシエチルアジペート、架橋剤(e)としてジクミ
ルパーオキサイド、その他表1に示す配合剤を、表1に
示す配合量で、オープンロールにて約30分混練してシ
ール部材成形用ゴム組成物を調製した。
【0025】得られた組成物を175℃、20分間加熱
してプレス成形し、さらに150℃で4時間オーブン加
熱し、2×150×150mmのシートおよびJIS−
K−6301に規定する硬さと圧縮永久歪みの試験用試
料を得た。伸び測定用試料は、上記したシートをJIS
−K−6301に規定する3号形ダンベルを用いて打ち
抜いて得た。得られた試料について、硬さおよび伸び
を、JIS−K−6301に規定する加硫ゴムの試験方
法にしたがって測定した。さらに試料を150℃のオー
ブンに70時間放置した後、上記と同様にして硬さおよ
び伸びを測定した。硬さは熱処理前の硬さに対する変化
ポイントとして、伸びは熱処理前の伸びに対する変化率
(伸び変化率)として示す。圧縮永久歪みはJIS−K
−6301に規定する方法にしたがって、150℃、7
0時間で測定した。耐発泡性は、得られた組成物から量
産ラインにて製造したJIS−B−2401G25のO
リングを70℃のHFC134aに22時間浸漬した後
のOリングの外観状態、およびそれをさらに速やかに1
50℃のオーブンで1時間加熱した後のOリングの外観
状態を観察し、亀裂の有無によって判定した。また、2
5℃のHFC32/HFC125/HFC134aの2
3/25/52重量%混合溶媒に22時間浸漬した後の
Oリングの外観状態を観察し、亀裂の有無によって判定
した。製造性は、得られた組成物から量産ラインにて製
造したJIS−B−2401G25のOリング100個
を目視によって観察した。結果を表3に示す。表中の耐
発泡性の評価は以下の通りである。 ○:亀裂無し ×:亀裂有り また製造性の評価は以下の通りである。 ○:バリ残り無し △:バリ残り有り ×:バリ残りが非常に多い
【0026】実施例2 表1に示すH−NBR(a)、カーボンブラック
(b)、マレイミド化合物(c)(N,N’−m−フェ
ニレンジマレイミド)、可塑剤(d)、架橋剤(e)
を、表1に示す配合量で実施例1と同様にしてゴム組成
物を調製し、試料を作製し、物性を測定した。結果を表
3に示す。
【0027】実施例3〜13 表1あるいは表2に示すH−NBR(a)、カーボンブ
ラック(b)、マレイミド化合物(c)、可塑剤
(d)、架橋剤(e)を、表1あるいは表2に示す配合
量で実施例1と同様にしてゴム組成物を調製し、試料を
作製し、物性を測定した。結果を表3あるいは表4に示
す。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】
【表4】
【0032】比較例1〜10 表5あるいは表6に示すH−NBR(a)、カーボンブ
ラック(b)、マレイミド化合物(c)(N,N’−m
−フェニレンジマレイミド)、可塑剤(d)、架橋剤
(e)を、表5あるいは表6に示す配合量で実施例1と
同様にしてゴム組成物を調製し、試料を作製し、物性を
測定した。結果を表7あるいは表8に示す。
【0033】
【表5】
【0034】
【表6】
【0035】
【表7】
【0036】
【表8】
【0037】表1〜8の結果から明らかなように、本発
明のシール部材成形用ゴム組成物によれば、150℃の
温度下における耐フルオロ炭化水素試験において発泡の
発生が見られず、さらにJIS−K−6301に規定す
る硬さが80以下、伸びが150以上および圧縮永久歪
みが20%以下の優れたシール部材が得られた。これに
対し、(b)、(c)、(d)、(e)成分のどれか一
成分で使用しなかった場合あるいは配合量等が請求項1
に記載した範囲外の場合、硬さ、圧縮永久歪み等にバラ
ンスのとれ、かつ耐フルオロ炭化水素性に優れたシール
部材は得られなかった。
【0038】
【発明の効果】本発明のシール部材成形用ゴム組成物
は、シール部材として要求される硬さ、伸び、圧縮永久
歪み等にバランスがとれているばかりでなく、耐フルオ
ロ炭化水素性、特に高温度下における耐フルオロ炭化水
素性に優れ、かつ成形時にバリの発生の少ない成形品を
与えうる。したがって、冷媒としてフルオロ炭化水素が
使用されている冷却装置、空調装置等のコンプレッサに
使用されるシール部材成形用材料として好適に用いるこ
とができる。特に高温下でも優れた耐フルオロ炭化水素
性を保ちうるので、高温下で使用されることのあるカー
エアコン用コンプレッサのシール部材に好適に用いるこ
とができる。また、成形時のバリ残りが大幅に抑制さ
れ、バリ取り工程を不要にできるので、生産性も向上で
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F16J 15/10 F16J 15/10 C

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)結合アクリロニトリル量が30〜
    40重量%、ヨウ素価が7〜16およびムーニー粘度
    〔ML1+4(100℃)〕が70〜150の水素添加
    ニトリルゴム100重量部、(b)カーボンブラック8
    0〜150重量部、(c)マレイミド化合物1〜10重
    量部、(d)可塑剤6〜15重量部、および(e)架橋
    剤2〜10重量部を含有するシール部材成形用ゴム組成
    物。
  2. 【請求項2】 カーエアコン用コンプレッサのシール部
    材に用いられるものである請求項1記載のシール部材成
    形用ゴム組成物。
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