JP2711373B2 - ゴム組成物およびその成形品 - Google Patents
ゴム組成物およびその成形品Info
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Description
冷凍機油の存在下での使用に適したゴム組成物およびそ
の成形品の改良に関する。
視され、オゾンを破壊するフロンガスの幾つかが数年後
に廃止されることが決定されている。そのため、電気冷
蔵庫、エアコン等の冷凍機用冷媒として使用するフロン
ガスは、R−11(CCl3F)、R−12(CCl2F
2)等のCFC(C,H,Clの3元素からなるフロ
ン)からR−22(CHClF2)、R−123(CH
ClFCClF2)等のHCFC(C,H,Cl,Fの
4元素からなるフロン)、さらにはR−134a(CH
2FCF3)、R−407C(CH2F2/CF3CHF2/
CH2FCF3の混合物(23/25/52wt%))等
のHFC(C,H,Fの3元素からなるフロン、オゾン
破壊係数0)へと代替され始めている。それに応じて、
使用する冷凍機油(冷凍機の潤滑油)も、旧フロンで使
用されていた鉱油からエステル系、ポリアルキレングリ
コール系等の油に置き代わりつつある。
の代替品に適するゴムが求められるようになった。従来
用いられていたフッ素ゴムは、新フロンであるR−13
4aに侵される。また、クロロプレンゴムはエステル油
の加水分解を促進し、冷凍機油を劣化させる。そこで、
新フロン用のゴムとして、ニトリルゴムや塩素化ポリエ
チレンに基づくゴム組成物が検討されている。
水素化ニトリルゴムと塩素化ポリエチレンおよび有機過
酸化物を含有するゴム組成物が、特開平5−14033
4号公報に塩素化ゴム(塩素化ポリエチレン、クロロプ
レンゴム等)とニトリルゴムとから成る代替フロン用ゴ
ム成形体が、特開平6−128415号公報に水素化ニ
トリルゴムと塩素化エチレン・プロピレン系共重合ゴム
のブレンドゴムに有機過酸化物を添加してなるブレンド
ゴム組成物が、それぞれ提案されている。
組成物を冷凍機油中で用いると、成分中の塩素が触媒と
して働き、冷凍機油の加水分解を促進し、その結果、粘
度低下を招いて潤滑性能が低下するという不都合を生じ
る。特にフロンが共存する場合や、冷凍機油がエステル
油である場合、その傾向が顕著である。前記特開平5−
140334号公報では、ゴム組成物に金属酸化物、金
属水素化物、金属石鹸等を含有させる旨が記載されてい
るが、これらの金属化合物はエステル油の加水分解をさ
らに促進する。
素化ニトリルゴム100重量部当たり10〜150重量
部のカーボンブラックを添加してなるOリング成形用ゴ
ム組成物が、特開平5−65369号公報にはムーニー
粘度(ML1+4(100℃))100以上の水素化ニト
リルゴムおよび有機過酸化物を含有してなるゴム組成物
が、それぞれ開示されている。しかし、上記公報に開示
された技術に従うゴム組成物も、フロンおよび冷凍機油
に対する耐性、冷凍機油の劣化に関しては、必ずしも満
足できるものではない。
て優れた耐性を示し、かつ、エステル油の加水分解等、
冷凍機油の劣化を殆ど促進することのないゴム組成物お
よびその成形品を提供することを主たる目的とする。
基を有するゴムに基づく架橋ゴム組成物に、特定の化合
物を含有させると、フロンおよび冷凍機油に対する耐性
が著しく改善され、しかもエステル系冷凍機油の加水分
解等、冷凍機油の劣化を殆ど促進することのないゴム組
成物が得られることを見いだし、この知見に基づいて本
発明を完成したものである。すなわち本発明は、ニトリ
ル基を有するゴムに基づく架橋ゴム組成物において、次
式で表わされる化合物(I)
基、R2はアルキル基またはフェニル基、R3はアルキル
基、アルコキシル基またはアルケニルオキシ基であり、
nは1または2である)を含有することを特徴とするフ
ロンおよび/または冷凍機油用のゴム組成物である。
は、種々のニトリルゴムおよび水素化ニトリルゴム、な
らびに変性ニトリルゴム(例えばカルボキシル化ニトリ
ルゴム)を包含する。以下、ニトリル系ゴムと略すこと
がある。
は、そのニトリル量、水素添加率、分子量、ムーニ−粘
度等に特に制限はなく、複数のニトリルゴム、水素化ニ
トリルゴムおよび/または変性ニトリルゴムを併用する
こともできる。しかしながら、本発明においては、水素
化ニトリルゴムを使用するのが好ましい。水素化ニトリ
ルゴム(以下、HNBRと略す)は、例えば日本ゼオン
(株)からZetpolの商標で、また、バイエル社よ
りテルバンの商標で市販されている。
は約50%以下、より好ましくは約3〜40%、特に好
ましくは約8〜30%の範囲内にあるのが良い。ヨウ素
価の中心値が約50%以下の(水素添加率の高い)HN
BRを用いることにより、フロンおよび冷凍機油に対す
る耐性をより高いものとすることができ、水素添加率を
抑えたものを用いることによって低温でのゴム弾性を保
持することができる。
くは約15〜60%、より好ましくは約30〜55%、
特に好ましくは約40〜50%の範囲内にあるのが望ま
しい。ニトリル量が約15%、特に約30%以上のHN
BRを用いることによって、フロンおよび冷凍機油に対
する耐性がより高くなり、ニトリル量約60%以下、特
に約50%以下のものを用いることによって、耐寒性を
保つことができる。また、ムーニー粘度は、ML
1+4(100℃)の中心値(以下、ムーニー粘度と略
す)が好ましくは約55〜100、より好ましくは約6
5〜95、特に好ましくは約75〜90の範囲内にある
のが良い。ムーニー粘度がこの範囲内のHNBRを用い
ることによって、ゴム組成物はフロンおよび冷凍機油に
対するより高い耐性ならびに柔軟性および耐寒性を保持
する。
トリルゴム(以下、液状NBRと略す)を併用すること
もできる。ここで、液状NBRとは、常温で流動性を示
すニトリルゴムを指す(常温で流動性を示さないゴム
を、以下で固形ゴムと言うことがある)。液状NBR
は、例えば日本合成ゴム(株)からN280の商標で、
日本ゼオン(株)からNipol 1312、Nipo
l DN601の商標で市販されている。
重量部以下の液状NBRを添加すると、本発明の効果を
損なうことなく、ゴム組成物の硬度を低下させることが
できる。また、ゴム組成物の使用条件によっては、フロ
ンおよび冷凍機油に対する耐性がさらに改善される。特
に、固形ゴムが主としてHNBRである場合、その効果
が顕著である。液状NBRの使用量は、HNBR100
重量部に対し、好ましくは約0〜50重量部、より好ま
しくは約3〜30重量部、特に好ましくは約5〜20重
量部とする。
を例えば過酸化物を用いて架橋することによって得るこ
とができる。架橋に使用する過酸化物としては、例えば
ジt−ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、t
−ブチルクミルペルオキサイド、1,1−ジ(t−ブチ
ルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサ
ン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオ
キシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−
ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、1,3−ジ(t−ブ
チルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメ
チル−2,5−ジ(ベンゾイルペルオキシ)ヘキサン、
t−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、n−
ブチル−4,4−ジ(t−ブチルペルオキシ)バレレー
ト、α,α’−ビス(t−ブチルペルオキシ−m−イソ
プロピル)ベンゼン、ベンゾイルペルオキシド等が挙げ
られるが、これらに限定されない。これら過酸化物とし
て、予めカーボンブラック、炭酸カルシウム、ゴム等に
混合されたものを用いることもできる。
して約0.5〜30重量部、特に約1〜15重量部とす
るのが好ましい。過酸化物添加量が約0.5重量部以下
だとフロン・冷凍機油に対するゴム組成物の耐性がさほ
ど高くならず、30重量部以上だとゴム組成物が硬くな
るおそれがある。
縮成形機、加硫プレス等を用い、例えば150〜250
℃程度の温度で約3〜60分間架橋することによって行
うことができる。120〜200℃程度のオーブン中で
1〜24時間の二次架橋を行っても良い。本発明におけ
る重要な用件は、上記架橋ゴム組成物が、次式で表わさ
れる化合物(以下化合物(I)と略す)
基、R2はアルキル基またはフェニル基、R3はアルキル
基、アルコキシル基またはアルケニルオキシ基であり、
nは1または2である)を含有することである。
双方に対して優れた耐性を示すゴム組成物が得られる。
しかも、ゴム組成物が冷凍機油の劣化を促進させること
が殆どなくなる。特にエステル系冷凍機油中で用いられ
た場合、冷凍機油の加水分解が抑制される。加水分解等
の劣化の程度は、油の全酸価により評価され、劣化が進
むほど全酸価が大きくなるが、本発明によれば全酸価の
上昇が抑制される。
ル−3−オキソブタノエート−O1,O3)−ビス−(2
−プロパノレート)−アルミニウム(III)(以下、O
BPAと略す)、アルミニウム(III)ジ−sec−ブ
トキサイドエチルアセトアセテート(以下、ABEAと
略す)、アルミニウム(III)ジイソプロポキサイドエ
チルアセトアセテート(以下、AIEAと略す)、ビス
−(オレイル−3−オキソブタノエート−O1,O3)−
モノ−(2−プロパノレート)−アルミニウム(II
I)、モノ−(ステアリル−3−オキソブタノエート−
O1,O3)−ビス−ヒドロキシ−アルミニウム(II
I)、モノ−(エチル−3−オキソブタノエート−O1,
O3)−ビス−ヒドロキシ−アルミニウム(III)、モノ
−(エトキシ−3−オキソブタノエート−O1,O3)−
ビス−ヒドロキシ−アルミニウム(III)、モノ−エト
キシ−3−オキソブタノエート−O1,O3)−ビス−
(2−プロパノレート)−アルミニウム(III)、モノ
−(プロポキシ−3−オキソブタノエート−O1,O3)
−ビス−(2−プロパノレート)−アルミニウム(II
I)、モノ−(オレイル−3−オキソ−3−フェニルプ
ロピオネート−O1,O3)−ビス−(2−プロパノレー
ト)−アルミニウム(III)等が挙げられるが、これら
に限定されない。これらの化合物を複数種使用すること
もできる。
(I)においては、R1が炭素数1〜5のアルキル基で
あり、R2が炭素数1〜5のアルキル基であり、R3が炭
素数1〜25のアルコキシ基であることが好ましい。よ
り好ましくは、R1がイソプロピル基またはsec−ブ
チル基、R2がメチル基、R3がエトキシ基または−OC
18H35であり、n=1である。
BPA(R1=イソプロビル基、R2=メチル基、R3=
−OC18H35、n=1)、ABEA(R1=sec−ブ
チル基、R2=メチル基、R3=エトキシ基、n=1)、
AIEA(R1=イソプロピル基、R2=メチル基、R3
=エトキシ基、n=1)を選定することにより、ゴム組
成物のフロンおよび冷凍機油に対する耐性がより顕著に
改善され、しかも冷凍機油の全酸価上昇がさらに抑制さ
れる。なお、前記に挙げたより好ましい化合物(I)の
化学式を下記に示す。
を、ゴム100重量部に対し好ましくは約0.01〜2
0.0重量部、より好ましくは約0.05〜10.0重
量部、特に約0.1〜5.0重量部とする。化合物
(I)の含有量が約0.01重量部未満ではゴム組成物
の耐フロン性、耐冷凍機油性がさほど高くならず、ま
た、冷凍機油の全酸価がさほど小さくならない。約20
重量部を越える場合も、冷凍機油の全酸価はさほど小さ
くならない。
ゴム組成物は、種々のフロン、例えばR−134a、R
−32、R−125S、R−143a、R−404A、
R−507、R−407C等のHFC、R−22、R−
123等のHCFC、R−11、R−12等のCFC;
種々の冷凍機油、例えばエステル油、ポリアルキレング
リコール油、エーテル油、ポリカーボネート油、パラフ
ィン系・ナフテン系の鉱物油、アルキルベンゼン、ポリ
−α−オレフィン等;並びに、それらの混合物のいずれ
に対しても優れた耐性を示す。また、冷凍機油の劣化を
促進することが殆どない。特に、エステル系冷凍機油の
存在下で用いられた場合、エステル油の全酸価が、化合
物(I)を含まない従来のゴム組成物に比べて小さくな
る利点がある。
ではないが、本発明が効果を奏する理由として、原料の
ニトリル系ゴム中にある不純物を化合物(I)が非活性
化してニトリルゴムに結合することが考えられる。ニト
リル系のゴムには、重合時や水素化に用いた石鹸や凝固
剤、鉄やコバルトを含んだ金属触媒等が僅かに残留して
いるが、これらは冷凍機油中に滲出し、冷凍機油を劣化
させるおそれがある。また、ゴムの架橋を抑制する場合
もある。架橋が抑制されると、フロンや冷凍機油に対す
るゴム組成物の耐性は低下する。一方、本発明に従い化
合物(I)を含有するゴム組成物においては、そうした
不純物がアルミニウム錯体である化合物(I)によって
非活性化され、かつニトリル系ゴムに結合されているた
め、ゴム組成物は十分に架橋されてフロンや冷凍機油に
対して高い耐性を有し、かつ、冷凍機油中に不純物が滲
出して冷凍機油を劣化させることがないのであろうと考
えられる。
に、製法上により区分された粒度を有するSAF(粒径
約11〜19nm)、ISAF(粒径約20〜25n
m)、HAF(粒径約26〜30nm)、FF(粒径約
31〜39nm)、FEF(粒径約40〜48nm)、
GPF(粒径約49〜60nm)、SRF(粒径約61
〜100nm)、FT(粒径約101〜200nm)、
MT(粒径約201〜500nm)等のカーボンブラッ
クを配合することもできる。なお、SAF〜MTの各記
号は製法による粒度の区分を示すものである。
老化防止剤を配合しても良い。例えば6−エトキシ−
1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチルキノリン、
フェニル−1−ナフチルアミン、アルキシ化ジフェニル
アミン、p−(p−トルエンスルホニルアミド)ジフェ
ニルアミン、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニ
レンジアミン、α−メチルベンジルフェノール、N,
N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、2,6−
ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、4,
4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルア
ミン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert
−ブチルフェノール)、2,2,4−トリメチル−1,
2−ジヒドロキノリン重合体、2,5−ジ−tert−
ブチルハイドロキノン、2−メルカプトベンツイミダゾ
ール、2−メルカプトメチルベンツイミダゾール、2−
メルカプトベンツイミダゾールの亜鉛塩、ジブチルジチ
オカルバミン酸ニッケル、トリブチルチオ尿素、トリス
(ノニルフェニル)ホスファイト、チオジプロピオン酸
ジラウリル等を配合することも可能である。また、過酸
化物架橋用架橋助剤、例えばトリアリルイソシアヌレー
ト、エチレングリコール・ジメタクリレート、トリメチ
ロールプロパントリメタクリレート、多官能性メタクリ
レートモノマー、多価アルコール(メタ)アクリレート
等を配合しても良い。
微細シリカ等の補強剤;タルク、クレー、グラファイ
ト、ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム
等の充填材;アラミド繊維、カーボン繊維、ガラス繊維
等の補強用繊維;その他、粘着付与剤、可塑剤、着色
剤、加工助剤等、種々の慣用のゴム組成物用添加物を含
有させることも可能である。
く、通常のゴム練り・加硫法を用いることができる。例
えば、オープンロール、バンバリーミキサー、加圧ニー
ダー、押出機等を用いて混練した後、前記したような方
法で所望の形状に加硫すれば良い。
フロン、冷凍機油に対して優れた耐性を示し、しかも冷
凍機油の劣化を殆ど進行させない。従って、本発明のゴ
ム組成物は、電気冷蔵庫およびエアコン等の冷凍機、特
にそれらのコンプレッサー中で用いられるOリング、ゴ
ムスリーブ、パッキン、ホース、チューブ等のゴム成品
の成形材料としての使用に適している。
加硫成形品、例えばOリング、ゴムスリーブ、パッキ
ン、ホース、チューブ等を包含する。該加硫成形品は、
種々のフロン、例えば、R−134a、R−32、R−
125S、R−143a、R−404A、R−507、
R−407c等のHFC、R−22、R−123等のH
CFC、R−11、R−22等のCFC;種々の冷凍機
油、例えばエステル油、ポリアルキレングリコール油、
エーテル油、ポリカーボネート油、パラフィン系・ナフ
テン系の鉱物油、アルキルベンゼン、ポリ−α−オレフ
ィン等;ならびに、それらの混合物のいずれに対しても
優れた耐性を示す。また、冷凍機油の劣化を促進するこ
とが殆どない。本発明の加硫成形品は、加水分解しやす
いエステル油を用いた冷凍機での使用に、特に有利であ
る。以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明する
が、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
および冷凍機油を用いての浸漬試験を行った。各ゴムサ
ンプルの配合は、下記表1〜表3に示す。ゴムサンプル
は、ゴムをオープンロールで練りながら配合剤を練り込
み、熱プレスで170℃×10分間加熱してシート成形
し、次いでオーブンにより150℃×4時間二次加硫す
ることにより作成した。
から打ち抜いた、JIS6号ダンベルの試験片三枚を用
い、JIS K6258に準じて浸漬試験を行った。浸
漬試験は、R−407C+エステル油の混合液(50m
l+50ml、以下R−407C系と略す)、R−22
+鉱油の混合液(50ml+50ml、以下R−22系
と略す)を用い、混合液と試験片とを圧力容器内に入
れ、125℃または150℃で22時間保つことにより
行った。各実施例・比較例における浸漬時の温度を表1
〜表3に示す。
る加硫ゴムの体積変化率、重量変化率、硬さ変化、引張
り強さ変化率の測定、および浸漬後の試験片の状態(発
泡・膨潤の程度)についての観察を行った。それらの結
果を、表1〜表3に示す。全酸価はJIS K3504
に準じて測定した。浸漬による体積変化率は、浸漬前後
での各サンプル片の重量および比重を基に、JIS K
6258に従い計算した。浸漬試験の際の硬さ変化、引
張り強さ変化率は、JIS K6253,K6251に
従う測定結果から計算した。浸漬後の試験片の状態につ
いては、浸漬前のそれぞれの状態との比較を目視にて観
察し、発泡・膨潤とも全く見られなかったものを◎と
し、発泡は見られなかったが、膨潤が若干見られたもの
を○とし、発泡・膨潤とも見られたものを△とし、発泡
・膨潤の著しかったものを×で表示している。
A、ABEAまたはAIEA(化合物(I))を含有す
るゴム組成物は、フロンおよび冷凍機油に対し、それら
化合物を含まないゴム組成物よりも優れた耐性を示すこ
と、ならびに本発明に従うゴム組成物を浸漬した冷凍機
油の劣化の度合いが小さいことが明らかにされた。
ば、フロンおよび冷凍機油に対して優れた耐性を示し、
かつ、エステル油の加水分解等、冷凍機油の劣化を殆ど
促進することのないゴム組成物が得られる。従来、塩素
化ゴムを使用せずに新フロンおよび冷凍機油に対して満
足な耐性を有するゴムが得られなかったこと、ならびに
従来のゴム組成物に比べて冷凍機油を劣化させる度合い
が明らかに小さいことからみて、本発明の効果は顕著で
ある。
Claims (6)
- 【請求項1】 ニトリル基を有するゴムに基づく架橋ゴ
ム組成物において、次式で表わされる化合物(I) 【化1】 (式中、R1は水素原子またはアルキル基、R2はアルキ
ル基またはフェニル基、R3はアルキル基、アルコキシ
ル基またはアルケニルオキシ基であり、nは1または2
である)を含有することを特徴とするフロンおよび/ま
たは冷凍機油用のゴム組成物。 - 【請求項2】 R1がイソプロピル基またはsec−ブ
チル基、R2がメチル基、R3がエトキシ基またはオレイ
ル基(−OC18H35)であり、n=1であることを特徴
とする請求項1に記載のゴム組成物。 - 【請求項3】 水素化ニトリルゴムに基づき、かつ化合
物(I)の含有量がゴム100重量部に対して0.01
〜20.0重量部であることを特徴とする請求項1また
は2に記載のゴム組成物。 - 【請求項4】 固形ゴム100重量部に対し、30重量
部以下の液状ニトルルゴムを含有することを特徴とする
請求項1ないし3のいずれかに記載のゴム組成物。 - 【請求項5】 水素化ニトリルゴムを過酸化物で架橋す
ることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のゴ
ム組成物。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1つに記載のゴ
ム組成物からなる加硫成形品。
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---|---|---|---|
JP5352995A JP2711373B2 (ja) | 1995-02-17 | 1995-02-17 | ゴム組成物およびその成形品 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH08217947A JPH08217947A (ja) | 1996-08-27 |
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