JP2005089635A - 冷凍システムのシール材 - Google Patents

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博光 上島
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Abstract

【課題】機械特性、永久歪み特性に優れ、しかもHFC−152aに対する耐発泡性を向上し、信頼性、耐久性を向上できる冷凍システムのシール材を提供する。
【解決手段】アクリロニトリルの含有量が45重量%以下の水素化NBRをパーオキサイド加硫して得られたゴム組成物を成形したゴム成形物からなることを特徴とする冷凍システムのシール材。
【選択図】なし

Description

本発明は、車両用空調装置等の冷凍システムの圧縮機、熱交換器、配管の接続部からの冷媒の漏れを防止するシール材に関し、とくに近年、代替フロンとして注目されている、HFC−152aを冷媒とする冷凍システムに用いて最適なシール材に関する。
車両用空調装置等の冷凍システムにおいては、圧縮機、熱交換器等の機器や配管の接続部からの冷媒の漏れを防止するためOリング、ガスケット等種々のシール材が多数使用されている。このようなシール材としては、一般にNBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)、水素化NBR等のNBR系ゴム材料、EPDM(エチレン−プロピレン三量体)等のオレフィン系ゴム材料が使用されている。とくに、NBRは耐熱性、耐油性、機械特性が良好で、また、冷凍システムのシール材としてとくに要求される特性、すなわち、圧縮永久歪みが小さいこと、接触する冷媒との適合性があること、さらに冷媒による発泡割れ(以下、ブリスタと言うこともある。)を起こさない等の点において優れているため、シール材として好適に使用されている(特許文献1)。
一方、近年オゾン層破壊を防止するために、従来使用されていたCFC(クロロフルオロカーボン)に代えて、分子中に塩素を含まないHFC(ハイドロフルオロカーボン)、たとえばHFC−134a(CH2 FCF3 )、HFC−152a(CH3 CHF2 )が代替フロンとして注目されている。
特開2003−119320号公報
しかしながら、冷媒としてHFC−152aを使用する場合、NBRは冷媒(HFC−152a)や冷凍機油に対する物性変化は小さく良好であるが、液冷媒侵入時の急激な温度上昇に伴う体積膨張により発泡割れが発生するおそれがある。つまり、HFC−152aはHFC−134a等から比べると比較的分子が小さいため、ゴムの分子の隙間に入り込み易い。また、分子量はHFC−152a≒66,HFC−134a≒102であり、同一重量の場合にはHFC−152aの方が体積が大きくなる。したがって、HFC−152aが圧縮機の動作時に高温で蒸発するとゴムの分子の隙間に入り込んだHFC−152aの影響によりシール材に発泡割れが発生し易くなる。ブリスタが発生すると冷媒が外部に漏出するおそれがある。その一方で、耐発泡割れ性を高めるために極端にゴム硬度を高めたり、無機充填材料の含有量を高めると機器等への装着性が低下したり、圧縮永久歪み特性が悪化しシール性、耐久性が低下するおそれがある。なお、カーボン系無機充填材料を添加すると耐発泡割れ性は改善されるが、ゴムの混練性が悪化するため、ゴムの成形性が低下する。そして、成形性向上のためにステアリン酸亜鉛等の加工剤を多用すると、冷媒の抽出により生じたシール材の空隙に液冷媒が侵入し易くなり、逆に耐発泡割れ性が低下する。
そこで、本発明の課題は、機械特性ならびに圧縮永久歪み特性に優れ、しかもHFC−152aに対する耐発泡割れ性にも優れた水素化NBRゴム材からなる冷凍システムのシール材を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る冷凍システムのシール材は、アクリロニトリルの含有量が45重量%以下の水素化NBRをパーオキサイド加硫して得られたゴム組成物を成形したゴム成形物からなることを特徴とするものからなる。
上記ゴム成形物は、水素化NBR100重量部に対して30重量部〜70重量部のシリカ系充填剤を含有することが好ましい。また、上記ゴム成形物は、水素化NBR100重量部に対して30重量部〜100重量部のカーボンブラックを含有することが好ましい。
また、上記ゴム成形物のデュロメータ硬さは好ましくは70〜90、より好ましくは70〜85、さらに好ましくは75〜80である。
上記冷凍システムに用いられる冷媒は、とくに限定されるものではなく、CFC、HFC等を用いることができるが、本発明に係るシール材はとくに近年代替フロンとして注目されているHFC、なかでもとくにHFC−152aを冷媒とする冷凍システムのシール材に好適なものである。
上記のような冷凍システムのシール材によれば、機械特性、圧縮永久歪み特性を向上でき、しかも近年代替フロンとして注目されているHFC−152aに対する耐発泡割れ性を向上できるので、システムの各種機器ひいては冷凍システムの耐久性、信頼性を向上することができる。
以下に、本発明に係る冷凍システムのシール材の望ましい実施の形態について説明する。
本発明の冷凍システムのシール材としてのゴム成形物は、含有されるアクリロニトリル量が45重量%以下の水素化NBRを基本とする。さらには本発明の諸特性を損なうことのない範囲内において、同種材質やたとえばクロロプレンゴム、塩素化ポリエチレン、エチレンプロピレンジエンゴムなどの他の成分を混合させた物質も含めることもできる。上記ゴム成形物の結合アクリロニトリル量が45%よりも高くなると、シール材と冷媒の溶解性定数が近接していくことにより親和性が高まり、膨潤の増大や耐発泡性の悪化を招くおそれがある。
本発明におけるゴム成形物には、水素化NBR100重量部に対して30重量部〜70重量部のシリカ系充填剤を配合させることができる。上記シリカ系充填剤が30重量部未満であると、HFC−152aに対する耐発泡性が低下して重量部に劣る。また上記シリカ系充填剤が70重量部を超えると、ゴム成形物の圧縮永久歪みが大きくなり、シール耐久性が低下するおそれがある。
本発明におけるゴム成形物には、水素化NBR100重量部に対して30重量部〜100重量部のカーボンブラックを配合させることができる。配合量が30重量部未満であると圧縮永久歪みが悪化するため好ましくない。一方、配合量が100重量部を超えると硬度上昇と加工性が悪化するため好ましくない。上記カーボンブラックとしては、ゴムに配合される一般的なものであればよく、とくに限定はされない。上記カーボンブラックの例としては、HAF、FEF、SRF、GPF、MTなどのファーネスブラックが挙げられる。これらのカーボンブラックは、単独あるいは2種類以上混合して使用してもよい。なかでもとくに、HAF、SRF、MTの各カーボンブラックが加工性と耐発泡性の点から優れる。
また、本発明におけるゴム成形物は、JIS K 6253に規定される測定方法にしたがって測定されたデュロメータ硬さは好ましくは70〜90、より好ましは70〜85、さらに好ましくは75〜80である。デュロメータ硬さが70未満であると、機械的強度に劣るためとくに高圧下において変形が発生してシール性が低下したり、また冷媒であるHFC−152aの接触による発泡が生じやすくなり劣化しやすい。一方、デュロメータ硬さが90を超えると、弾力が低下するために製品への装着性やシール性の面で不都合を生じる。本硬度範囲内のゴム成形物は、使用するゴムの分子量や架橋密度、充填剤の量などを操作することにより適宜調整することができる。
以下に、本発明のシール材としてのゴム成形物を構成する加硫シート(ゴム成形物)の特性について表1を参照しながら説明する。表1は、実施例1〜3および比較例1〜6の加硫シートの配合と各種評価結果を示した一覧である。実施例1〜3および比較例1〜6の成形品の性能評価をするため、次の測定を行った。
<硬さ測定>
JIS K 6253(加硫ゴムの硬さ試験方法)に準拠して測定した。
<引張り強さ・伸び測定>
JIS K 6251(加硫ゴムの引張試験方法)に準拠して測定した。
<圧縮永久歪み率測定>
JIS K 6262(加硫ゴムの永久ひずみ試験方法)に準拠した試験方法に基づき、150℃の温度で72時間試験を行い測定した。
<発泡割れ性>
各加硫シートから25mm×50mmの試料を採取し、この試料を耐圧容器に封入密閉後、試料が十分浸せきするだけのHFC−152a液冷媒を封入して室温にて24時間放置後、急速に冷媒を除去して直ちに試料を150℃の恒温槽に入れ、0.5時間保持した後に発泡した数を計測した。
実施例1
アクリロニトリルの含有量が44重量%の水素化NBRにカーボンブラック40重量部、シリカ系充填剤50重量部を配合して加硫し硬化させた加硫シートはデュロメータ硬さが75と良好な取り扱い性を示した。圧縮永久歪みは34%、発泡割れ数は3以内であった。
実施例2
アクリロニトリルの含有量が36重量%の水素化NBRにカーボンブラック40重量部、シリカ系充填剤40重量部を配合して加硫し硬化させた加硫シートはデュロメータ硬さが80と良好な取り扱い性を示した。圧縮永久歪みは35%、発泡割れ数は3以内であった。
実施例3
アクリロニトリルの含有量が44重量%の水素化NBRにカーボンブラック50重量部、シリカ系充填剤60重量部を配合して加硫し硬化させた加硫シートはデュロメータ硬さが80と良好な取り扱い性を示した。圧縮永久歪みは29%、発泡割れ数は3以内であった。
比較例1
アクリロニトリルの含有量を50重量%に上げた水素化NBRにカーボンブラック50重量部、シリカ系充填剤20重量部を配合して加硫し硬化させた加硫シートはデュロメータ硬さが70を示した。圧縮永久歪みは20%と良好であったが、発泡割れ数は109で耐発泡割れ性に乏しい。
比較例2
アクリロニトリルの含有量を50重量%に上げた水素化NBRにカーボンブラック60重量部、シリカ系充填剤15重量部を配合して加硫し硬化させた加硫シートはデュロメータ硬さが80を示した。圧縮永久歪みは21%と良好であったが、発泡割れ数は49で耐発泡割れ性に乏しい。
比較例3
アクリロニトリルの含有量を25重量%に下げた水素化NBRにカーボンブラック10重量部、シリカ系充填剤80重量部を配合して加硫し硬化させた加硫シートはデュロメータ硬さが75を示した。圧縮永久歪みは37%であったが、発泡割れ数は46で耐発泡割れ性に乏しい。
比較例4
アクリロニトリルの含有量が44重量%の水素化NBRにカーボンブラック10重量部、シリカ系充填剤80重量部を配合して加硫し硬化させた加硫シートはデュロメータ硬さが80を示した。発泡割れ数は5で比較的良好であったが、圧縮永久歪みは42%でシール耐久性に問題があると考えられる。
比較例5
アクリロニトリルの含有量が36重量%の水素化NBRにカーボンブラック10重量部、シリカ系充填剤80重量部を配合して加硫し硬化させた加硫シートはデュロメータ硬さが85を示した。発泡割れ数は7で比較的良好であったが、圧縮永久歪みは51%でシール耐久性に問題があると考えられる。
Figure 2005089635
本発明に係る冷凍システムのシール材は、車両用空調装置等の冷凍システム、とくに代替フロンとしてHFC−152aを冷媒として用いる冷凍システムの圧縮機、熱交換器等のOリング、ガスケット等に使用できる。

Claims (5)

  1. アクリロニトリルの含有量が45重量%以下の水素化NBRをパーオキサイド加硫して得られたゴム組成物を成形したゴム成形物からなることを特徴とする冷凍システムのシール材。
  2. 前記ゴム成形物に、水素化NBR100重量部に対し、30重量部〜70重量部のシリカ系充填剤が含有されている、請求項1の冷凍システムのシール材。
  3. 前記ゴム成形物に、水素化NBR100重量部に対し、30重量部〜100重量部のカーボンブラックが含有されている、請求項1または2の冷凍システムのシール材。
  4. 前記ゴム成形物のデュロメータ硬さが70〜90である、請求項1ないし3のいずれかに記載の冷凍システムのシール材。
  5. 前記冷凍システムに用いられる冷媒がHFC−152aである、請求項1ないし4のいずれかに記載の冷凍システムのシール材。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010255644A (ja) * 2009-04-21 2010-11-11 Nichias Corp ガスケット用素材
JP2016151256A (ja) * 2015-02-19 2016-08-22 三菱電機株式会社 圧縮機
CN106146943A (zh) * 2016-07-20 2016-11-23 宁波天鑫金属软管有限公司 一种丁晴橡胶密封件

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