JP2003119455A - フッ素ゴムシール - Google Patents

フッ素ゴムシール

Info

Publication number
JP2003119455A
JP2003119455A JP2001312974A JP2001312974A JP2003119455A JP 2003119455 A JP2003119455 A JP 2003119455A JP 2001312974 A JP2001312974 A JP 2001312974A JP 2001312974 A JP2001312974 A JP 2001312974A JP 2003119455 A JP2003119455 A JP 2003119455A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
parts
seal
fluororubber
sealing
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001312974A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaki Kawahigashi
正記 川東
Nobuo Keijo
伸雄 慶上
Kazuhiko Kobiki
一彦 木挽
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Cable Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Cable Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Cable Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Cable Industries Ltd
Priority to JP2001312974A priority Critical patent/JP2003119455A/ja
Publication of JP2003119455A publication Critical patent/JP2003119455A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、フッ素ゴムシールに関し、さ
らに詳しくは、−30℃もの低温環境下においてもシー
ル特性が損なわれないフッ素ゴムシールを提供すること
である。 【解決手段】上記課題は、ビニリデンフロライド−テト
ラフロロエチレン−パーフロロメチルビニルエーテル共
重合体100重量部に対して、ファーネスブラック20
〜100重量部を配合してなる組成物を有機過酸化物に
より加硫したことを特徴とするフッ素ゴムシールによっ
て解決される。 特に、本発明のフッ素ゴムシールは、
燃料系部品や作動系部品に好適であり、燃料噴射弁シー
ル、ビスカスカップリング用シールなどに使用すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フッ素ゴムシール
に関し、さらに詳しくは、−30℃もの低温環境下にお
いてもシール特性が損なわれないフッ素ゴムシールに関
する。
【0002】
【従来技術】ゴムOリング、ゴムパッキン等のゴムシー
ル材は各種分野で幅広く用いられており、なかには、自
動車などのエンジン周辺部のシールとして用いられるも
のもある。この用途に用いられるシール材には、エンジ
ン周辺部の高温に耐え得る耐熱性が要求され、他にも、
ガソリン等燃料油、車軸を作動させる作動油などに接す
る機会があるため耐油性が要求され、また寒冷地での使
用もあるため耐低温性も要求される。
【0003】そこで上記用途には、各種合成ゴムの中で
も耐熱性、及び耐油性に優れるフッ素ゴム製のシール材
が専ら用いられているが、各種フッ素ゴムのなかでも耐
油性の点では特に3元重合体系フッ素ゴムが優れている
ため、従来、ビニリデンフロライド−ヘキサフロロプロ
ピレン−テトラフルオロエチレン3元重合体ゴムに、低
温特性に優れるビニリデンフロライド−テトラフルオロ
エチレン−パーフロロアルキルビニルエーテル3元重合
体ゴムをブレンドしたブレンドゴムからなるシール材が
用いられていた。
【0004】ところが、上記ブレンドゴムからなるシー
ル材は−20℃付近までの低温においては十分シール特
性を示したが、−30℃近傍ではシール機能が損なわれ
る問題があった。例えば、自動車の作動油系シール材と
して、該ゴムを用いた場合に、該自動車が極寒冷地にて
使用された場合に作動油の漏れが発生する場合があっ
た。
【0005】また、特開2000−44753公報に
は、耐エンジン油性、低温特性を改善するために、フッ
化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−パーフルオロ
(メチルビニルエーテル)3元共重合体およびエチレン
−メチルアクリレート系共重合体よりなるブレンドゴム
組成物が開示されている。しかしながら、依然として、
−30℃近傍ではシール機能が損なわれる問題があっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、極寒冷地で
の−30℃近傍環境下においても十分なシール特性をも
つフッ素ゴムシールを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題は、ビニリデン
フロライド−テトラフロロエチレン−パーフロロメチル
ビニルエーテル共重合体100重量部に対して、ファー
ネスブラック20〜100重量部を配合してなる組成物
を有機過酸化物により加硫したことを特徴とするフッ素
ゴムシールによって解決される。特に、本発明のフッ素
ゴムシールは、自動車の燃料系部品に好適である。ま
た、本発明のフッ素ゴムシールは、自動車の作動系部品
としても好適である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明では、ビニリデンフロライ
ド−テトラフロロエチレン−パーフロロメチルビニルエ
ーテル共重合体を用いることが重要である。すなわち、
この材料をベースゴムに用いると、パーフロロメチルビ
ニルエーテルの立体障害効果でポリマー分子間の距離が
長くなり、エントロピーが増大するため耐寒性が向上す
る。該ビニリデンフロライド−テトラフロロエチレン−
パーフロロメチルビニルエーテル共重合体のムーニー粘
度ML1+4(140℃)は、耐圧縮永久ひずみの点か
ら、60以上であることが好ましい。
【0009】本発明では、ファーネスブラックを用い
る。すなわち、本発明では、ビニリデンフロライド−テ
トラフロロエチレン−フロロメチルビニルエーテル共重
合体に対して、ファーネスブラックを用いると耐摩耗性
が向上する。ファーネスブラックとしては、HAF,M
AF,FEF,GPFなどを用いることができる。
【0010】ファーネスブラックは、ビニリデンフロラ
イド−テトラフロロエチレン−フロロメチルビニルエー
テル共重合体100重量部に対して、20〜100重量
部を配合する。20重量部よりも少なければ、シール特
性に劣り、100重量部を越えると圧縮永久歪み特性が
低下する。したがって、好ましくは、20〜50重量
部、より好ましくは50〜80重量部である。
【0011】また、本発明では有機過酸化物加硫する必
要がある。一般的に加硫方法としては、有機過酸化物加
硫、アミン加硫、ポリオール加硫などがあるが、本発明
では十分な架橋構造を得るためには有機過酸化物加硫し
なければならない。
【0012】有機過酸化物としては、公知のものが適用
でき、例えばベンゾイルパーオキシド、1,1−ビス−
t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロ
ヘキサン、1,1−ビス−(t−ブチルパーオキシ)シ
クロドデカン、n−ブチル−4,4−ビス−t−ブチル
パーオキシバレレート、ジクミルパーオキサイド、t−
ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−(t−ブチルオキ
シ)−m−ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル
−2,5−ジ−t−ブチルパーオキシヘキサン、2,5
−ジメチル−2,5−t−ブチルパーオキシヘキシン等
が用いられる。有機過酸化物は、共重合体100重量部
に対して、0.5〜10重量部、好ましくは1〜5重量
部配合すればよい。
【0013】本発明においては、上記組成物に、マレイ
ミド系やメタアクリレート系、アリル系などの架橋助
剤、酸化マグネシウムや水酸化カルシウム、酸化亜鉛な
どの受酸剤、カーボンブラックやタルク、クレーなどの
補強剤等、各種添加剤を必要に応じて添加することがで
きる。
【0014】本発明のシール材は、必要に応じて上記各
種添加剤を添加、混合してなる組成物を、圧縮成型、射
出成型、押出成形などの適宜の方法により、リング、シ
ート、ガスケットなどに成型し、架橋することによって
製造することができる。また、得られたシール材は、自
動車等のエンジン周辺部、例えば、フューエルインジェ
クタ部分、フューエルポンプ部分などのシールとして用
いられる。特に、本発明のフッ素ゴムシールは、燃料系
部品や作動系部品に好適であり、燃料系部品の典型例と
しては、燃料噴射弁シール、作動系部品の典型例として
は、ビスカスカップリング用シールが挙げられる。
【0015】以下に、発明の実施例、比較例について説
明する。 (実施例1)ビニリデンフロライド−テトラフロロエチ
レン−パーフロロメチルビニルエーテル共重合体100
重量部に対して、FEFファーネスブラック20重量
部、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルパーオ
キシヘキサン4重量部を加えた配合組成物をニーダー及
びオープンロールにて混練し、165℃で10分間プレ
ス加硫してOリング成形した。このOリングを下記方法
での各特性試験を行った。
【0016】1)耐低温性 JIS K 6261(TR−10)に準じて、耐低温性
を測定した。 2)耐摩耗性 [ 試験条件] 試料:円柱状試料 直径6.3mm 高さ8.0mm 相手金属材料:SS400 金属板表面粗さ:3.2S 金属板仕上げ方法:仕上げと直角方向に往復 駆動速度:60cpm ストローク:10mm 荷重:0.784MPa 作動回数:10万サイクル 潤滑:無潤滑 温度:常温 [磨耗量] 摩耗量(mm)= {(W1−W2)/S}/A×10
00 W1:試験前の質量(g) W2:試験後の質量(g) S:試料の比重 A:試料の底面積(mm2) 3)伸び率 JIS K6251(3号形使用)に準じて伸び率を測
定した。
【0017】上記特性試験を行った結果、実施例1では
耐低温特性は、−31℃、摩耗量0.68mm、伸び率
は240%であった。
【0018】(実施例2)FEFファーネスブラックの
代わりに、SRFファーネスブラックを用いた以外は、
実施例1を同じとした。 結果、耐低温特性は、−31
℃、摩耗量0.71mm、伸び率は230%であった。
【0019】(比較例1)ビニリデンフロライド−テト
ラフロロエチレン−パーフロロメチルビニルエーテル共
重合体の代わりに、ビニリデンフロライド−ヘキサフロ
ロプロピレン−テトラフロロエチレン共重合体を用いた
以外は、実施例1を同じとした。 結果、耐低温特性
は、−18℃、摩耗量0.72mm、伸び率は240%
であった。
【0020】(比較例2)FEFファーネスブラックの
代わりに、MTカーボンブラックを用いた以外は、実施
例1を同じとした。 結果、耐低温特性は、−31℃、
摩耗量0.92mm、伸び率は150%であった。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、極寒冷地での−30℃
近傍環境下においても十分なシール特性をもつフッ素ゴ
ムシールを提供することができる。 特に、本発明のフ
ッ素ゴムシールは、燃料系部品や作動系部品に好適であ
り、燃料噴射弁シール、ビスカスカップリング用シール
などに使用することができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4H017 AB12 AC03 AE05 4J002 BD141 BD151 BE041 DA036 EK037 EK047 EK057 EK067 FD010 FD016 FD030 FD147 FD150 GJ02 GN00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ビニリデンフロライド−テトラフロロエチ
    レン−パーフロロメチルビニルエーテル共重合体100
    重量部に対して、ファーネスブラック20〜100重量
    部を配合してなる組成物を有機過酸化物により加硫した
    ことを特徴とするフッ素ゴムシール。
  2. 【請求項2】自動車の燃料系部品に用いられる請求項1
    に記載のフッ素ゴムシール。
  3. 【請求項3】自動車の作動系部品に用いられる請求項1
    に記載のフッ素ゴムシール。
JP2001312974A 2001-10-10 2001-10-10 フッ素ゴムシール Pending JP2003119455A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001312974A JP2003119455A (ja) 2001-10-10 2001-10-10 フッ素ゴムシール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001312974A JP2003119455A (ja) 2001-10-10 2001-10-10 フッ素ゴムシール

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003119455A true JP2003119455A (ja) 2003-04-23

Family

ID=19131537

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001312974A Pending JP2003119455A (ja) 2001-10-10 2001-10-10 フッ素ゴムシール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003119455A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006040944A1 (ja) * 2004-10-08 2006-04-20 Daikin Industries, Ltd. フッ素ゴム組成物
JP2006274063A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Nichias Corp 耐急速減圧性フッ素ゴム成形材料
WO2009113193A1 (ja) * 2008-03-11 2009-09-17 Nok株式会社 回転摺動シールの製造方法及び回転摺動シール
JP6376304B1 (ja) * 2017-05-22 2018-08-22 ダイキン工業株式会社 極低温シール材
JP2019085475A (ja) * 2017-11-06 2019-06-06 三菱電線工業株式会社 シール材用ゴム材料及びそれを用いたシール材

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006040944A1 (ja) * 2004-10-08 2006-04-20 Daikin Industries, Ltd. フッ素ゴム組成物
JPWO2006040944A1 (ja) * 2004-10-08 2008-05-15 ダイキン工業株式会社 フッ素ゴム組成物
JP4636025B2 (ja) * 2004-10-08 2011-02-23 ダイキン工業株式会社 フッ素ゴム組成物
JP2006274063A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Nichias Corp 耐急速減圧性フッ素ゴム成形材料
WO2009113193A1 (ja) * 2008-03-11 2009-09-17 Nok株式会社 回転摺動シールの製造方法及び回転摺動シール
JP5131347B2 (ja) * 2008-03-11 2013-01-30 Nok株式会社 回転摺動シールの製造方法及び回転摺動シール
JP6376304B1 (ja) * 2017-05-22 2018-08-22 ダイキン工業株式会社 極低温シール材
WO2018216284A1 (ja) * 2017-05-22 2018-11-29 ダイキン工業株式会社 極低温シール材
JP2018197335A (ja) * 2017-05-22 2018-12-13 ダイキン工業株式会社 極低温シール材
JP2019085475A (ja) * 2017-11-06 2019-06-06 三菱電線工業株式会社 シール材用ゴム材料及びそれを用いたシール材

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100854944B1 (ko) 수소화 니트릴 고무 조성물
CN102083905B (zh) 含氟弹性体组合物及由其制造的成型件
JP4800508B2 (ja) シール用ゴム組成物およびそれを用いた耐二酸化炭素用シール
JP5414196B2 (ja) 高/低温負荷シール性が良好なフッ素ゴム系シール材
WO2006082843A1 (ja) 架橋性組成物およびそれからなる積層体
JP4124338B2 (ja) 水素化ニトリルゴム組成物
EP3868799B1 (en) Fluorine-containing elastomer, crosslinkable composition and molded article
JPWO2004022643A1 (ja) 水素化ニトリルゴム組成物
KR20180097627A (ko) 불소 고무 조성물
WO2019188527A1 (ja) アクリルゴム、アクリルゴム組成物、アクリルゴム架橋物、シール材、及びホース材
JP2023076450A (ja) アクリルゴム、アクリルゴム組成物、アクリルゴム架橋物、シール材、及びホース材
EP1111005B1 (en) Fuel system hose
JP2003119455A (ja) フッ素ゴムシール
JP2011168630A (ja) 耐燃料透過性の良好な耐寒フッ素ゴム組成物
EP1591508A1 (en) Fluororubber base sealant composition and fluororubber base sealant
JP5188096B2 (ja) シール部材形成用ゴム組成物及びそれを用いてなるシール部材
JP2003013042A (ja) 摺動部用シール材
JP4509516B2 (ja) フッ素ゴム系シール材用組成物及びフッ素ゴム系シール材
JP4651202B2 (ja) シール材用ゴム組成物を用いたシール材
JP4799763B2 (ja) 冷凍機用シール
JP4712960B2 (ja) シール材
KR20120019272A (ko) 자동차 공기흡입구 호스용 epdm 고무 조성물
JP3851213B2 (ja) シール材用ゴム組成物およびそれを用いたシール材
JP2658294B2 (ja) リング状物成形用ゴム組成物
KR101670689B1 (ko) 제동시스템용 가스켓 고무 조성물