JP2736402B2 - 電極棒研磨機 - Google Patents

電極棒研磨機

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JP2736402B2
JP2736402B2 JP7458494A JP7458494A JP2736402B2 JP 2736402 B2 JP2736402 B2 JP 2736402B2 JP 7458494 A JP7458494 A JP 7458494A JP 7458494 A JP7458494 A JP 7458494A JP 2736402 B2 JP2736402 B2 JP 2736402B2
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彰久 村田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、TIG溶接やプラズマ
アーク溶接等に用いられるタングステン、モリブデン、
クロム銅等の溶接用電極棒の先端を所望の形状に研磨加
工する電極棒研磨機の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、溶接に於ける電極棒先端の形状
は、溶接部の電流密度や加圧力分布、冷却効果等と密接
な関係があり、作業能率や溶接製品の品質等に大きな影
響を及ぼすものである。その為、電極棒Aの先端は、溶
接材料、継手形状及び溶接条件等に応じて適宜の形状、
例えば先端をシャープな円錐形状にしたり、先端をテー
パ面と平坦面とから成る2段カット形の形状(所謂裁頭
円錐形状)にしたり、或いは先端を研磨角度の異なる二
つのテーパ面から成る2段形状に仕上げる必要がある
(図20(イ)〜図20(ハ)参照)。特に、図20
(ハ)に示す形状は、アークの集中性や起動性が良く、
先端の消耗や変形が少ない等の利点があり、電極棒Aの
研磨加工に広く利用されている。ところで、先端が所望
の形状に仕上げられた電極棒Aは、一定時間アーク放電
されると、先端が消耗・変形し、アークの電気的特性や
母材への熱輸送特性等に影響を与えて溶接に異常を来す
ことになる為、先端を再加工する必要がある。
【0003】而して、電極棒A先端の再加工方法として
は、一般に専用の研磨機を用いて集中的に再加工する方
法と、溶接ごとにヤスリ等により再加工する方法が採用
されている。しかし、前者の方法では、交換用の電極棒
Aを多量に保持する必要があるだけでなく、加工コスト
を引き下げ難いと云う問題がある。又、後者の方法で
は、加工能率や加工精度が悪いうえ、研磨による消耗量
が多くて溶接棒の消耗が速いと云う問題がある。
【0004】一方、上述の如き問題を解決するものとし
て、本件出願人は先に図21及び図22に示すような電
極棒研磨機を開発し、これを公開している(実願平2−
101439号)。即ち、前記電極棒研磨機は、ケース
本体40と、ケース本体40内に収納したモータ41
と、モータ41の駆動軸41aに固定した研磨盤42
と、ケース本体40の上面に支軸ピン43により水平揺
動自在に配設したスイングプレート44と、スイングプ
レート44の中央部に取付けた電極棒保持ガイド45
と、スイングプレート44の先端部を矢印方向へ揺動さ
せるスイング量調整ネジ46等から構成されている。
【0005】而して、電極棒Aの先端を研磨加工する場
合には、先ず電極棒保持ガイド45の挿通孔内へ上方よ
り電極棒Aを挿通し、その先端を研磨盤42の研磨面4
2aへ接触させ、その後モータ41を起動させる。研磨
盤42が回転すると、電極棒Aはその自重によって下方
へ押圧されると共に、研磨盤42の摩擦力により回転力
が与えられて低速で回転する。そして、モータ41を一
定時間運転することにより、電極棒Aは回転しつつ研磨
面42aによって順次研磨され、先端部が完全な円錐形
状に形成される。又、スイング量調整ネジ46を回転操
作してスイングプレート44を揺動させ、電極棒Aの軸
芯を研磨盤42の外方へ移動させると、円錐形の尖頭部
が研磨盤42の段部42bへ接触することになり、尖頭
部が研磨されて平坦面が形成され、テーパ面と平坦面を
備えた裁頭円錐形状の先端形状が得られる。
【0006】前記電極棒研磨機は、構造が簡単で持ち運
びが便利なうえ、電極棒Aの先端を円錐形状若しくは裁
頭円錐形状に能率よく形成することができる等、優れた
利点がある。然し乍ら、従前の電極棒研磨機にも下記の
如き解決すべき問題点が多く残されている。 研磨盤42の研磨面42aに対して電極棒Aの傾斜
角度が常時一定の為、溶接条件等が変わって電極棒A先
端の角度を変える必要が生じた場合には、研磨盤42を
他の形状の研磨盤42(例えば研磨面42aがテーパ状
になった研磨盤42)と交換する必要があった。その
為、電極棒A先端を所望の角度に研磨加工するには、交
換用の研磨盤42を多量に保持する必要があった。その
結果、加工コストの高騰を招くと共に、研磨盤42の交
換に手数を要する等、の問題が発生した。 電極棒保持ガイド45は、内径の異なるものが数種
類用意されて居り、電極棒Aの直径が変わった場合に
は、電極棒保持ガイド45を交換する必要があった。そ
の結果、交換用の電極棒保持ガイド45も多量に保持す
る必要があり、加工コストの引き下げを図れなかった。 電極棒Aの先端部が研磨盤42の研磨面42aの略
同一個所に接触する為、研磨面42aに局部的な磨耗を
生じて研磨面42a全域を有効に活用できないうえ、研
磨方向が常に同じ方向になると云う問題があった。特
に、従前の電極棒研磨機では、電極棒A先端が軸芯と直
交する方向へ研磨され、電極棒A先端のテーパ面には軸
芯と直交する方向の筋が形成されることになる。 ところで、電極棒A先端のテーパ面に軸芯と直交する方
向の筋が形成されると、アークが広がり、又、テーパ面
に電極棒Aの軸芯に沿う方向の筋が形成されると、アー
クの集中性が良くなることが知られている。即ち、研磨
方向によってアークの性質が変わることが知られてい
る。ところが、従前の電極棒研磨機では、研磨方向が常
に同一であり、研磨方向の異なる電極棒Aを得られない
と云う問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従前の電極
棒研磨機に於ける上記乃至の如き問題を解決せんと
するものであり、研磨盤や電極棒ガイドの交換を必要と
することなく、電極棒の研磨角度を任意に変更できると
共に、直径の異なる複数の電極棒を研磨加工することが
でき、然も電極棒先端を所望の形状に研磨加工できると
共に、研磨方向も任意に変えられるようにした電極棒研
磨機を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為
に、本発明の請求項1に記載の電極棒研磨機は、ケース
本体と、ケース本体内に傾斜姿勢若しくは水平姿勢で配
設されたモータと、モータの駆動軸に取り付けられ、研
磨面を有する研磨盤と、研磨盤の上方に配置され、ケー
ス本体にモータの軸線方向へ揺動自在で且つ研磨面に対
して角度調整自在に支持された角度調整プレートと、角
度調整プレートにモータの軸線に対して直交し且つ水平
方向へ移動調整自在に支持されたガイド体と、ガイド体
に下端部をケース本体内へ突出せしめた状態で挿通支持
され、研磨盤の研磨面に対向可能で且つ内径の夫々異な
る複数の電極棒挿通孔を備えた電極棒ガイドとから構成
したものである。
【0009】又、本発明の請求項2に記載の電極棒研磨
機は、ケース本体と、ケース本体内に傾斜姿勢若しくは
水平姿勢で配設されたモータと、モータの駆動軸に取り
付けられ、研磨面を有する研磨盤と、研磨盤の上方に配
置され、ケース本体にモータの軸線方向へ揺動自在で且
つ研磨面に対して角度調整自在に支持された角度調整プ
レートと、角度調整プレート上にモータの軸線に対して
直交し且つ水平方向へ移動調整自在に支持されたガイド
体と、ガイド体に下端部をケース本体内へ突出せしめた
状態で回転可能且つ着脱自在に挿通支持され、電極棒を
その先端が研磨面へ当接する状態で保持し得る縮拡径可
能なコレットチャックを備えた電極棒ホルダーとから構
成したものである。
【0010】
【作用】電極棒の先端部を研磨加工するには、先ず電極
棒先端が所定の角度に研磨されるように角度調整プレー
トの傾斜角度を調整する。次に、研磨加工する電極棒
を、電極棒ガイドの電極棒挿通孔へ上方より挿入する。
電極棒を電極棒挿通孔に挿入したら、ガイド体等を調整
して電極棒先端を研磨盤の研磨面に当接させる。その
後、研磨盤を高速回転させると、電極棒は研磨面により
研磨されると共に、研磨盤から接触回転力を受けること
によって、低速で回転しつつ順次研磨されて行く。電極
棒先端部の研磨が進行するに伴い、電極棒は電極棒ガイ
ドの電極棒挿通孔内を自重により降下し、先端部は自動
的に所定の形状に研磨されて行く。
【0011】本発明の電極棒研磨機は、角度調整プレー
トの傾斜角度を調整することによって、研磨面に当接す
る電極棒の傾斜角度を変えることができ、電極棒先端を
所定の角度に研磨加工することができる。又、電極棒ガ
イドが内径の夫々異なる電極棒挿通孔を備えている為、
直径の異なる電極棒でも、電極棒ガイドを交換すること
なく、電極棒の研磨加工を行える。更に、ガイド体等を
移動調整して電極棒先端と研磨盤の研磨面との接触位置
を変えることができ、これによって研磨方向を任意に変
えられる。その結果、電極棒先端の外周面(テーパ面)
に、軸芯方向に沿う筋や軸芯に直交する方向の筋、或い
はスパイラル状の筋を夫々形成することができ、アーク
の性質を変えることができる。その上、電極棒先端を円
錐状に研磨加工した後、角度調整プレートの傾斜角度を
別の傾斜角度に調整し、この状態で更に電極棒先端を円
錐状に研磨加工することによって、電極棒先端部に研磨
角度の異なる二つのテーパを形成することができる。即
ち、電極棒先端を2段研磨することができる。又、平板
状の主研磨面及びテーパ状の副研磨面を備えた研磨盤を
使用し、電極棒先端部を主研磨面及び副研磨面の両方に
当接させ、この状態で研磨加工することによって、2段
研磨を一回の研磨加工により行うこともできる。
【0012】一方、電極棒ガイドに換えて電極棒を保持
し得る電極棒ホルダーを使用して電極棒先端を研磨加工
する場合には、前記と同様に角度調整プレートの傾斜角
度を調整したり、ガイド体を調整して電極棒先端と研磨
盤の研磨面との接触位置を変えたりすることによって、
電極棒先端を円錐形状や裁頭円錐形状に研磨加工した
り、或いは電極棒先端を2段研磨することができ、且つ
研磨方向も任意に変更することができる。又、電極棒ホ
ルダーを使用した場合には、これが電極棒を保持固定で
きる為、極短い電極棒でも研磨加工することができる。
更に、電極棒ホルダーに保持された電極棒の突出量や研
磨量を設定ゲージで調整することによって、電極棒の定
量研磨を行うこともできる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の各実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図1乃至図9は本発明の第1実施例に係
る電極棒研磨機を示すものであり、当該電極棒研磨機
は、ケース本体1、モータ2、研磨盤3、角度調整プレ
ート4、ガイド体5、電極棒ガイド6及び設定ゲージ7
等から構成されている。尚、図1乃至図5に於いて、A
は電極棒、8はスイッチ、9はタイマー、10はヒュー
ズ、11は防塵カバー、12はゴム足、13は電源コー
ドである。
【0014】前記ケース本体1は、図5に示す如く、鋼
板若しくはプラスチック材により前面が開放された箱状
に形成されて居り、該ケース本体1内には仕切り壁1a
が傾斜姿勢で設けられている。又、ケース本体1の前面
開口には、図3に示す如く、電極棒Aの先端部が挿入可
能な穴14aを有するプラスチック製の透明な安全カバ
ー14が着脱自在に取り付けられている。更に、ケース
本体1の側壁には、電極棒Aを側壁から傾斜姿勢でケー
ス本体1内へ挿入して研磨盤3の外周縁部に当接させ得
る電極棒挿入用ガイド孔1bが形成されている。尚、図
2及び図5に於いて、1cはケース本体1の上壁に形成
されたガイド穴、1dはケース本体1の上壁に形成され
て角度調整プレート4の一部が挿入されるスリット状の
切欠である。
【0015】前記モータ2は、図5に示す如く、その駆
動軸2aが安全カバー14側を向く姿勢で且つ10°の
傾斜角αでもってケース本体1の仕切り壁1aにボルト
・ナットにより支持固定されて居り、該駆動軸2aには
段付きの研磨盤ホルダー15が止めネジ16によって固
定されている。又、モータ2は、タイマー9により運転
時間が制御されて居り、一定時間運転されると、自動的
に停止するようになっている。尚、本実施例では、モー
タ2にはAC100V、50/60HZ、60/70W
のモータ2が使用されている。
【0016】前記研磨盤3は、円盤状を呈して居り、図
5に示すように研磨面3′が外方を向く姿勢で研磨盤ホ
ルダー15の段部へ嵌合され、研磨盤押え17及び固定
ネジ18によって研磨盤ホルダー15へ着脱自在に固定
されている。又、研磨盤3の研磨面3′は、断面視に於
いて平面状の主研磨面3aと、主研磨面3aの内方に位
置してテーパ状の副研磨面3bとから成り、該副研磨面
3bは主研磨面3aに対して30°の傾斜角度でもって
傾斜している。更に、研磨盤3の外周縁部は、図9に示
すように斜めにカットされて鋭角形状に形成されて居
り、この外周縁部で電極棒Aを切断できるようになって
いる。尚、研磨盤3には所謂ダイヤモンド砥粒製の研磨
盤3が用いられて居り、本実施例では砥粒の粒度の比較
的細かい研磨部材から成る研磨盤3が使用されている。
【0017】前記角度調整プレート4は、研磨盤3の上
方に位置してケース本体1の外方に配置されて居り、ケ
ース本体1にモータ2の軸線方向へ揺動自在で且つ研磨
盤3の研磨面3′に対して角度調整自在に支持されてい
る。即ち、角度調整プレート4は、図6に示す如く、下
端部がケース本体1の左右側壁に支持ピン19により回
動自在に支持された左右の板状の回動部4aと、回動部
4a間に連設されてケース本体1の上方に位置する板状
の支持部4bとから成る。この角度調整プレート4は、
図9に示す如く、その揺動中心(支持ピン19の軸芯
O)が研磨盤3の中心よりも上方位置で且つ主研磨面3
aと同一平面上に位置するようにケース本体1の両側壁
に揺動自在に支持されて居り、支持ピン19を中心にし
てモータ2の軸線方向へ揺動自在となっている。又、角
度調整プレート4の一方の回動部4aには、図1に示す
如く、支持ピン19を中心とする円弧状のガイド孔4c
が形成されて居り、該ガイド孔4cにはケース本体1に
螺挿支持された角度調整ネジ20が挿通されている。更
に、角度調整プレート4の一方の回動部4aには、ケー
ス本体1の側壁に表示形成した角度調整目盛21に沿っ
て移動する鋭角状の指針部4a′が一体的に形成されて
居り、この指針部4a′を角度調整用目盛21に合わせ
ることによって、角度調整プレート4の傾斜角度を任意
の値に正確に調整することができるようになっている。
而して、角度調整プレート4は、角度調整ネジ20を弛
めて回動部4aを支持ピン19を中心にして揺動させる
ことによって、所定の傾斜角度に変更することができ、
又、角度調整ネジ20を締め付けることによって、所定
の傾斜角度でケース本体1側へ固定することができる。
本実施例では、角度調整プレート4は、30°だけ揺動
するように構成されて居り、図9に示すように支持部4
bの垂線Lと研磨盤3の主研磨面3aとの為す角度βを
0°〜30°の範囲で調整できるようになっている。
尚、図6及び図9に於いて、4dは支持部4bに形成さ
れてケース本体1の幅方向に沿うホルダー用長穴、4e
は支持部4bに形成されてホルダー用長穴4dに沿って
形成されたスリット孔である。
【0018】前記ガイド体5は、角度調整プレート4上
にモータ2の軸線に対して直交し且つ水平方向へ移動調
整自在に支持されて居り、後述する移動調整機構22に
よって研磨盤3の略半径分の長さだけ移動調整できるよ
うになっている。即ち、ガイド体5は、図5及び図6に
示す如く、角度調整プレート4の支持部4b上面に摺動
自在に載置された矩形状のガイド板5aと、ガイド板5
aの略中央部に挿通状態で固定支持され、支持部4bの
ホルダー用長穴4d及びケース本体1のガイド穴1cに
挿通された筒状のホルダー5bとから成り、ガイド板5
aに固定した一対のガイド軸5cを支持部4bのスリッ
ト孔4eに摺動自在に挿通することによって、モータ2
の軸線に対して直交する水平方向へ移動自在となってい
る。尚、ホルダー5bは、その軸芯が支持ピン19の軸
芯Oと直交するように、ガイド板5aへ取り付けられて
いる。そして、ガイド体5は、移動調整機構22によっ
てモータ2の軸線に対して直交する水平方向へ移動調整
できるようになっている。この移動調整機構22は、図
6に示す如く、ガイド板5aの下面に固定されて支持部
4bのホルダー用長穴4d内に位置するネジ駒22a
と、角度調整プレート4の回動部4aに回転自在且つ軸
線方向移動不能に支持され、ネジ駒22aに螺挿された
調整ネジ22bとから成り、調整ネジ22bを回転操作
することによって、ガイド体5を水平方向へ移動調整で
きるようになっている。本実施例では、移動調整機構2
2は、ガイド体5のホルダー5bを研磨盤3の中心部の
上方位置から左側外周縁部(図6の左側)の上方位置ま
で移動できるように構成されて居り、ガイド体5を約2
5mmのストロークで往復移動できるようになってい
る。この移動調整機構22は、ネジ機構を使用している
為、ガイド体5を微動調整することができ、その移動量
を正確に調整することができる。尚、図3に於いて、2
3はガイド板5aに取り付けられ、支持部4bの前端面
に表示形成した移動量調整目盛24に沿って移動する指
針である。
【0019】前記電極棒ガイド6は、ガイド体5に下端
部をケース本体1内へ突出せしめた状態で回転自在且つ
着脱自在に挿通支持されて居り、研磨盤3の研磨面3′
に対向し且つ内径の夫々異なる複数の電極棒挿通孔6c
を備えている。即ち、電極棒ガイド6は、図6乃至図8
に示す如く、ガイド体5のホルダー5bに回転自在に挿
入される軸部6aと、軸部6aの上端部に連設されてホ
ルダー5bの上面に当接するフランジ部6bとから成
り、該軸部6aには内径の夫々異なる複数個の電極棒挿
通孔6cが穿設されている。本実施例では、電極棒挿通
孔6cは、図8に示すように軸部6aに一定の角度(4
5°、60°及び90°間隔)で六つ形成されて居り、
内径の小さい電極棒挿通孔6cほど軸部6aの軸芯から
順次遠ざかる位置に形成され、且つ各電極棒挿通孔6c
の内周面の一部が軸部6aの同心円C上に位置するよう
になっている。尚、各電極棒挿通孔6cは、その内径が
電極棒Aの外径よりも0.1mm大きめに設定されて居
り、電極棒Aを摺動自在に保持できるようになってい
る。又、各電極棒挿通孔6cの内径は、1.1mm、
1.3mm、1.7mm、2.1mm、2.5mm、
3.3mmに夫々設定されている。
【0020】そして、前記電極棒ガイド6は、これとホ
ルダー5bとの間に設けた係止機構25によって、ホル
ダー5bに対して間欠回転するようになっていると共
に、各電極棒挿通孔6cが所定の位置を取り得るように
ホルダー5b側へ係脱自在となっている。即ち、係止機
構25は、図6に示す如く、電極棒ガイド6の軸部6a
の外周面に30°間隔で形成された断面形状円錐形の係
止穴6dと、ホルダー5bに挿着された筒体25aと、
筒体25a内へ移動自在に収納保持され、ホルダー5b
の内周面へ突出可能で且つ係止穴6dへ係止可能なボー
ル25bと、ボール25bをホルダー5bの内周面側へ
突出するように付勢するスプリング25cとから構成さ
れて居り、ボール25bを軸部6aの係止穴6dへ嵌合
させることによって、電極棒ガイド6をホルダー5b側
へ係止できるようになっている。尚、スプリング25c
の附勢力や係止穴6dの深さ等は、ボール25bが係止
穴6dに係止されている状態であっても、電極棒ガイド
6を一定以上の回転力で回転させれば、ボール25bと
係止穴6dとの係止が外れて電極棒ガイド6を回転でき
るように設定されている。又、電極棒ガイド6は、ボー
ル25bが各係止穴6dへ順次嵌合して行くことによっ
て、間欠回転することになる。
【0021】前記設定ケージ7は、図2に示す如く、ケ
ース本体1の上壁上面に表示形成された突出量調整目盛
26と、ケース本体1に突出量調整目盛26に沿って移
動調整自在に取り付けられた位置決め板27と、位置決
め板27を所定の位置で固定し得るボルト・ナット28
とから成る。
【0022】次に、前記電極棒研磨機を用いて電極棒A
を研磨加工する場合について説明する。電極棒Aの先端
部を円錐形状に仕上げる場合には、先ず電極棒A先端の
角度が所定の角度になるように研磨角度を設定する。即
ち、角度調整ネジ20を弛めて角度調整プレート4を支
持ピン19を中心にして揺動させ、指針部4a′が角度
調整目盛21の所定の値を指した位置で角度調整ネジ2
0を締め付ける。これによって、電極棒ガイド6等の傾
斜角度が変わり、電極棒ガイド6の電極棒挿通孔6cの
軸芯が研磨盤3の研磨面3′に対して所定の傾斜角度に
変更される。次に、研磨加工する電極棒Aを、これの直
径に合う電極棒ガイド6の電極棒挿通孔6cへ上方より
挿入する。このとき、電極棒ガイド6は、内径の異なる
複数の電極棒挿通孔6cを備えている為、直径の異なる
数種類の電極棒Aに対応することができ、至極便利であ
る。又、電極棒挿通孔6cの内径が電極棒Aの外径より
も0.1mm大きめに形成されている為、電極棒Aは電
極棒挿通孔6cに対して上下動自在となっている。電極
棒Aを電極棒挿通孔6cに挿入したら、電極棒A先端が
研磨盤3の主研磨面3aのみに当接するように、電極棒
ガイド6をホルダー5b内で回転操作すると共に、ガイ
ド体5を移動調整機構22によって移動調整する。例え
ば、電極棒A先端が、図6の点線位置及び図9の実線位
置に示すように主研磨面3aの外周縁部で且つ上部位置
に当接するように電極棒ガイド6及び移動調整機構22
を操作する。その後、スイッチ8をonにして研磨盤3
を図6の矢印方向へ高速回転させる。これにより、電極
棒Aは、主研磨面3aと接触して研磨されると共に、研
磨盤3から接触回転力を受けることによって、低速で回
転しつつ順次研磨されて行く。このとき、電極棒ガイド
6は係止機構25によってホルダー5b側へ係止されて
いる為、電極棒Aと共回りすることがない。電極棒A先
端部の研磨が進行するに伴い、電極棒Aは電極棒ガイド
6の電極棒挿通孔6c内を自重により降下し、先端部は
自動的に円錐形に研磨されて行く。このとき、電極棒A
が主研磨面3aの上部位置に当接している為、円錐形に
形成された電極棒Aの先端外周面(テーパ面)には図1
0(ハ)に示すような軸芯と直交する方向の筋が形成さ
れることになる。そして、一定時間研磨加工が行われる
と、タイマー9によりモータ2が自動的に停止し、研磨
が完了する。研磨が完了すると、電極棒Aを電極棒ガイ
ド6から引き抜く。尚、研磨時間は、電極棒Aの先端部
が完全に円錐形に研磨加工されるように設定されている
ことは勿論である。
【0023】上記実施例に於いては、電極棒A先端を主
研磨面3aの外周縁部で且つ上部位置に当接させるよう
にしたが、電極棒Aの先端を、前記傾斜角度のままで移
動調整機構22等を操作して主研磨面3aの側部位置
(図6の二点鎖線位置)や斜め上部位置(図6の一点鎖
線位置)に当接させるようにしても良い。この場合に
は、電極棒A先端が上記電極棒Aと同じ角度の円錐形に
形成されると共に、円錐形に形成された電極棒Aの先端
外周面(テーパ面)には軸芯方向に沿う筋やスパイラル
状の筋が形成されることになる(図10(イ)及び
(ロ)参照)。又、前記各位置に於いては、電極棒Aが
持ち上げられる格好で研磨されることになり、電極棒A
に無理な荷重が掛かると云うこともなく、電極棒Aは良
好且つ円滑に研磨される。このように、主研磨面3aに
当接する位置を変えることによって、研磨方向を任意に
変えることができる。その結果、電極棒Aの先端外周面
(テーパ面)に任意の方向の筋を形成することができ、
アークの性質を変えることができる。
【0024】一方、電極棒A先端部を角度が異なる別の
円錐形状に仕上げる場合には、角度調整プレート4を別
の角度に調整し、電極棒ガイド6及び移動調整機構22
を操作して電極棒A先端を主研磨面3aのみに当接させ
れば良い。これによって、電極棒A先端を角度の異なる
円錐形に仕上げることができる。この場合も、主研磨面
3aへ当接する位置を変えることによって、研磨方向を
任意に変えることができる。
【0025】又、電極棒A先端部を図11に示すように
2段研磨する(即ち、先端部に研磨角度の異なる二つの
テーパ面を形成する)場合には、先ず電極棒A先端に角
度θ 1 のテーパ面が形成されるように角度調整プレート
4を角度調整すると共に、電極棒ガイド6及び移動調整
機構22を操作して電極棒A先端部が主研磨面3aのみ
に当接するように調整し、この状態で上記と同様の操作
により、電極棒A先端部を円錐形に研磨する。次に、電
極棒A先端に角度θ2 のテーパ面が形成されるように角
度調整プレート4を角度調整すると共に、電極棒A先端
部が主研磨面3aのみに当接するように調整し、この状
態で電極棒A先端部を円錐形に研磨する。これにより、
電極棒Aの先端部は、図11に示す如く、2段に研磨さ
れる。尚、角度調整プレート4の角度を任意に変えるこ
とによって、先端部に形成される二つのテーパ面の角度
を自由に変えることができる。
【0026】上記実施例に於いては、電極棒A先端部を
二回研磨加工して該先端部を2段研磨するようにした
が、図5に示す如く、角度調整プレート4、電極棒ガイ
ド6及び移動調整機構22を夫々操作し、電極棒A先端
部を研磨盤3の縦方向の中心線上で且つ主研磨面3a及
び副研磨面3bの両方に当接させ、この状態で電極棒A
先端部を研磨加工するようにしても良い。この場合に
は、一回の研磨加工で電極棒A先端部を2段研磨するこ
とができ、加工時間の短縮を図れる。又、図5に示す位
置で角度調整プレート4の角度を変えることによって、
先端部に形成される二つのテーパ面の角度を変えること
もできる。
【0027】更に、電極棒A先端部をテーパ面と平坦面
とから成る裁頭円錐形状に仕上げる場合には、先ず電極
棒A先端部を上記と同様の操作により円錐状に研磨加工
する。次に、電極棒Aを電極棒ガイド6から引き抜き、
電極棒A先端部を図1に示すように安全カバー14の穴
14aに挿入して先端を主研磨面3aに当接させてフラ
ットに研磨すれば良い。
【0028】そして、電極棒Aを所定の長さに切断する
場合には、安全カバー14をケース本体1から取り外
し、電極棒Aを図2に示すようにケース本体1の側壁に
形成した電極棒挿入用ガイド孔1bから傾斜姿勢でケー
ス本体1内へ挿入し、研磨盤3の外周縁部に当接させ、
この状態で研磨盤3を回転させる。このとき、研磨盤3
の外周縁部は鋭角状に形成されている為、電極棒Aは外
周縁部によって簡単且つ良好に切断される。
【0029】図12乃至図17は、本発明の第2実施例
に係る電極棒研磨機を示し、当該電極棒研磨機は、電極
棒ガイド6に換えて電極棒ホルダー29を使用し、これ
をガイド体5のホルダー5bに回転自在且つ着脱自在に
挿入するようにしたものであり、ケース本体1、モータ
2、研磨盤3、角度調整プレート4、ガイド体5、電極
棒ホルダー29及び設定ケージ7等から構成されてい
る。尚、電極棒ホルダー29以外の各構成は、上記第1
実施例のものと全く同一構造に構成されて居り、第1実
施例のものと同じ部位にはこれと同一の参照番号を使用
している。
【0030】前記電極棒ホルダー29は、ガイド体5の
ホルダー5bに回転自在且つ着脱自在に挿着され、電極
棒Aをその先端部が研磨盤3の研磨面3′へ当接する状
態で着脱自在に保持するものである。即ち、電極棒ホル
ダー29は、図16及び図17に示す如く、ホルダー5
bに回転自在且つ着脱自在に挿入される筒状のチャック
ガイド30と、チャックガイド30の先端側に挿入され
て電極棒挿入孔31aを有する縮拡径可能なコレットチ
ャック31と、チャックガイド30の基端に螺挿され、
先端がコレットチャック31に当接して該コレットチャ
ック31をチャックガイド30の先端側方向へ押し込む
筒状のチャックネジ32とから成る。又、チャックガイ
ド30の先端部内周面にはテーパ状内周面30aが形成
されている。更に、コレットチャック31の先端部には
割り溝31bが、先端部外周面にはチャックガイド30
のテーパ状内周面30aに当接するテーパ状外周面31
cが夫々形成されている。而して、電極棒ホルダー29
は、コレットチャック31の電極棒挿入孔31aに電極
棒Aを挿通してチャックネジ32を締め付ける方向へ回
転させると、コレットチャック31がチャックガイド3
0の先端側方向へ押し込まれて縮径し、電極棒Aを保持
固定することができる。この電極棒ホルダー29は、コ
レットチャック31が縮拡径する為、直径の異なる電極
棒Aでも良好且つ確実に保持固定することができる。
尚、コレットチャック31は、電極棒挿入孔31aの内
径の異なるものを数種類用意し、該コレットチャック3
1を交換することにより、外径が極端に異なる電極棒A
に対応できるようにしても良い。
【0031】前記設定ケージ7は、電極棒ホルダー29
に保持された電極棒Aの突出量を調整し、且つ電極棒A
の研磨量を設定するものであり、突出量調整目盛26
と、位置決め板27と、ボルト・ナット28とから構成
されて居り、電極棒ホルダー29の先端をケース本体1
の側面に当接させると共に、電極棒A先端を予め所定の
位置にセットした位置決め板27に当接させることによ
って、電極棒ホルダー29からの電極棒Aの突出量を調
整できるようになっている。尚、設定ケージ7によって
研磨量を設定する場合には、先ず電極棒ホルダー29に
より先端部が所定長さだけ突出する状態で電極棒Aを保
持固定する。次に、電極棒ホルダー29をガイド体5の
ホルダー5bに挿入して研磨盤3により試し研磨を行
い、電極棒Aの先端が完全な円錐形状に研磨されている
かを確認する。そして、電極棒Aが完全に研磨された
ら、電極棒ホルダー29をホルダー5bから引き抜いて
電極棒ホルダー29の先端をケース本体1の側壁に当接
させ、電極棒Aの先端と位置決め板27との間隔が所定
の値(例えば0.5mm)になるように位置決め板27
をボルト・ナット28により移動調整する。電極棒Aの
研磨量は前記間隙によって決定されることになる。
【0032】次に、前記電極棒研磨機を用いて電極棒A
を研磨加工する場合について説明する。電極棒Aの先端
部を研磨加工する場合には、先ず電極棒Aの先端部を所
定の角度に研磨加工できるように角度調整プレート4の
傾斜角度を調整する。次に、電極棒Aを電極棒ホルダー
29のコレットチャック31の電極棒挿入孔31aに挿
入し、電極棒Aをコレットチャック31の先端から所定
長さだけ突出させた後、チャックネジ32を軽く締め付
けてコレットチャック31を若干量縮径させ、電極棒A
を回転自在且つ摺動自在な状態に保持する。そして、電
極棒ホルダー29をガイド体5のホルダー5bに挿入
し、電極棒A先端が研磨面3′の所定の位置へ当接する
ように、ガイド体5を移動調整機構22によって移動調
整する。その後、スイッチをonにして研磨盤3を高速
回転させると、電極棒Aは、研磨面3′と接触して研磨
されると共に、研磨盤3から接触回転力を受けることに
よって、低速で回転しつつ順次研磨されて行く。電極棒
A先端部の研磨が進行するに伴い、電極棒Aは自重によ
りコレットチャック31内を降下し、先端部は自動的に
所定の形状に研磨されて行く。この電極棒研磨機も、電
極棒Aの傾斜角度や電極棒A先端の研磨面3′への当接
位置を変えることによって、電極棒A先端を円錐形状や
裁頭円錐形状に研磨加工したり、或いは電極棒A先端を
2段研磨することができ、且つ研磨方向も任意に変更す
ることができる。
【0033】尚、この電極棒研磨機は、電極棒Aを保持
固定し得る電極棒ホルダー29を備えている為、極短い
電極棒Aでも研磨加工することができる。即ち、電極棒
Aを保持固定した電極棒ホルダー29をガイド体5のホ
ルダー5bに挿入して電極棒A先端を研磨面3′へ当接
させ、研磨盤3を高速回転させて電極棒ホルダー29を
指で回転させることによって、極短い電極棒Aでも研磨
加工することができる。
【0034】又、電極棒ホルダー29と設定ケージ7を
組み合わせて使用することによって、電極棒Aの定量研
磨を行える。即ち、設定ケージ7によって電極棒ホルダ
ー29に保持されている電極棒Aの突出量や研磨量を設
定し、電極棒Aを電極棒ホルダー29で保持固定する。
その後、電極棒ホルダー29をガイド体5のホルダー5
bに挿入して電極棒A先端を研磨面3′へ当接させる。
尚、角度調整プレート4の傾斜角度やガイド体5の移動
調整等は予め行われている。そして、研磨盤3を高速回
転させて電極棒ホルダー29を指で回転させつつ電極棒
Aを研磨加工すると、研磨の進行に伴い電極棒ホルダー
29がホルダー5b内を降下し、先端部は自動的に所定
の形状に研磨されて行く。電極棒ホルダー29は、一定
量下降すると、チャックガイド30のフランジがホルダ
ー5bの上面に当接して下降が規制される。これによっ
て、研磨量が規制されることになる。尚、電極棒ホルダ
ー29の下降が規制されたときには電極棒Aの先端は完
全に研磨されていることは勿論である。
【0035】上記各実施例に於いては、モータ2を傾斜
姿勢でケース本体1内に配設するようにしたが、モータ
2を水平姿勢でケース本体1内に配設するようにしても
良い。
【0036】上記各実施例に於いては、平板状の主研磨
面3aとテーパ状の副研磨面3bとを備えた研磨盤3を
使用するようにしたが、平板状の研磨面3′のみを備え
た研磨盤3やテーパ状の研磨面3′のみを備えた研磨盤
3を使用するようにしても良い。
【0037】上記第1実施例に於いては、電極棒ガイド
6に六つの電極棒挿通孔6cを形成するようにしたが、
電極棒挿通孔6cの数は上記実施例のものに限定される
ものではない。例えば、電極棒ガイド6の軸部6aに夫
々内径の異なる電極棒挿通孔6cを二つ、三つ、四つ、
五つ若しくは七つ以上形成するようにしても良い。又、
各電極棒挿通孔6cを略同心円状に配置するようにした
が、各電極棒挿通孔6cを一列若しくは複数列に配置す
るようにしても良い。
【0038】上記第1実施例に於いては、電極棒ガイド
6をホルダー5bに間欠回転可能に挿通支持させたが、
電極棒ガイド6をホルダー5bに固定するようにしても
良い。
【0039】上記各実施例に於いては、ガイド体5を、
移動調整機構22によって研磨盤3の略半径分の長さだ
け移動調整できるようにしたが、ガイド体5を研磨盤3
の直径分の長さだけ移動調整できるようにしても良い。
【0040】上記第2実施例に於いては、コレットチャ
ック31の軸芯に電極棒挿入孔31aを形成した電極棒
ホルダー29を使用するようにしたが、図18に示す如
く、コレットチャック31の軸芯から偏心した位置に電
極棒挿入孔31aを穿設した電極棒ホルダー29を使用
するようにしても良い。この場合には、図18の如き電
極棒Aの偏心先端を形成することができる。
【0041】
【発明の効果】上述の通り、本発明の請求項1に記載の
電極棒研磨機は、電極棒を挿通状態で保持する電極棒ガ
イドを、角度調整プレート及びガイド体によって、研磨
盤の研磨面に対して角度調整自在且つ移動調整自在に支
持する構成としている。その結果、研磨盤の研磨面に対
する電極棒の傾斜角度を任意の角度に調整することがで
き、電極棒の先端部を任意の角度に研磨加工できると共
に、電極棒の先端部を2段研磨することができる。又、
電極棒先端と研磨盤の研磨面との接触位置を変えること
ができ、電極棒の研磨方向を任意に変更することができ
ると共に、研磨面の全域を有効に活用することができ、
研磨盤の寿命が大幅に向上する。更に、電極棒ガイド
が、研磨盤の研磨面に対向可能で且つ内径の夫々異なる
複数の電極棒挿通孔を備えている為、一つの電極棒ガイ
ドで数種類の電極棒に対応することができる。その結
果、従来のように交換用の電極棒ガイドを必要とするこ
とがなく、加工コストの低減や作業能率の向上を図れ
る。請求項2〜請求項5に記載の電極棒研磨機にあって
は、上記効果に加えて更に次のような効果を奏し得る。
即ち、請求項2に記載の電極棒研磨機にあっては、電極
棒ガイドに換えて縮拡径自在なコレットチャックを備え
た電極棒ホルダーを使用している為、極短い電極棒であ
っても、これを電極棒ホルダーで保持固定してその先端
を研磨盤に当接させ、電極棒ホルダーを指で回転させる
ことによって、電極棒先端を所定の形状に研磨加工する
ことができる。又、コレットチャックが縮拡径する為、
直径の異なる電極棒でも保持することができ、一つの電
極棒ホルダーで数種類の電極棒に対応することができ
る。請求項3に記載の電極棒研磨機にあっては、研磨盤
の研磨面が、平板状の主研磨面と、テーパ状の副研磨面
とを備えている為、電極棒先端を主研磨面と副研磨面の
両方に当接させて研磨加工した場合には、一回の研磨加
工で電極棒の先端部を2段研磨することができる。請求
項4に記載の電極棒研磨機にあっては、ガイド体の筒状
のホルダーとこれに挿通支持される電極棒ガイドとの間
に、電極棒ガイドを間欠回転させると共に電極棒ガイド
の各電極棒挿通孔が所定の位置を取り得るように電極棒
ガイドをホルダー側へ係止する係止機構を設けている
為、電極棒先端の研磨加工中に電極棒先端と研磨面との
接触位置が変わると云うこともなく、電極棒の研磨加工
を良好に行える。又、電極棒先端と研磨盤の研磨面との
接触位置も簡単且つ正確に変更することができ、至極便
利である。請求項5に記載の電極棒研磨機にあっては、
ケース本体1が、電極棒ホルダーに保持固定された電極
棒の突出量を調整でき、且つ電極棒の研磨量を設定でき
る設定ケージを備えている為、電極棒の定量研磨を行
え、電極棒の削り過ぎによる研磨ロスを防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る電極棒研磨機の側面
図である。
【図2】電極棒研磨機の平面図である。
【図3】電極棒研磨機の正面図である。
【図4】電極棒研磨機の背面図である。
【図5】電極棒研磨機の拡大縦断側面図である。
【図6】電極棒研磨機の要部の拡大縦断正面図である。
【図7】電極棒ガイドの拡大正面図である。
【図8】図5のB−B線拡大断面図である。
【図9】電極棒研磨機の要部の拡大縦断側面図である。
【図10】円錐状に研磨加工した電極棒先端部の拡大正
面図である。
【図11】2段に研磨加工した電極棒先端部の拡大正面
図である。
【図12】本発明の第2実施例に係る電極棒研磨機の側
面図である。
【図13】電極棒研磨機の平面図である。
【図14】電極棒研磨機の正面図である。
【図15】電極棒研磨機の拡大縦断側面図である。
【図16】電極棒ホルダーの断拡縦断面図である。
【図17】電極棒ホルダーの拡大側面図である。
【図18】電極棒ホルダーの他の例を示す拡大側面図で
ある。
【図19】偏心加工した電極棒先端部の拡大正面図であ
る。
【図20】先端部を所定の形状に研磨加工した電極棒先
端部の拡大正面図である。
【図21】従来の電極棒研磨機の要部の縦断側面図であ
る。
【図22】電極棒研磨機の要部の平面図である。
【符号の説明】
Aは電極棒、1はケース本体、2はモータ、2aは駆動
軸、3は研磨盤、3′は研磨面、3aは主研磨面、3b
は副研磨面、4は角度調整プレート、5はガイド体、5
bはホルダー、6は電極棒ガイド、6cは電極棒挿通
孔、7設定ケージ、25は係止機構、29は電極棒ホル
ダー、31はコレットチャック。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケース本体(1)と、ケース本体(1)
    内に傾斜姿勢若しくは水平姿勢で配設されたモータ
    (2)と、モータ(2)の駆動軸(2a)に取り付けら
    れ、研磨面(3′)を有する研磨盤(3)と、研磨盤
    (3)の上方に配置され、ケース本体(1)にモータ
    (2)の軸線方向へ揺動自在で且つ研磨面(3′)に対
    して角度調整自在に支持された角度調整プレート(4)
    と、角度調整プレート(4)にモータ(2)の軸線に対
    して直交し且つ水平方向へ移動調整自在に支持されたガ
    イド体(5)と、ガイド体(5)に下端部をケース本体
    (1)内へ突出せしめた状態で挿通支持され、研磨盤
    (3)の研磨面(3′)に対向可能で且つ内径の夫々異
    なる複数の電極棒挿通孔(6c)を備えた電極棒ガイド
    (6)とから構成したことを特徴とする電極棒研磨機。
  2. 【請求項2】 ケース本体(1)と、ケース本体(1)
    内に傾斜姿勢若しくは水平姿勢で配設されたモータ
    (2)と、モータ(2)の駆動軸(2a)に取り付けら
    れ、研磨面(3′)を有する研磨盤(3)と、研磨盤
    (3)の上方に配置され、ケース本体(1)にモータ
    (2)の軸線方向へ揺動自在で且つ研磨面(3′)に対
    して角度調整自在に支持された角度調整プレート(4)
    と、角度調整プレート(4)にモータ(2)の軸線に対
    して直交し且つ水平方向へ移動調整自在に支持されたガ
    イド体(5)と、ガイド体(5)に下端部をケース本体
    (1)内へ突出せしめた状態で回転可能且つ着脱自在に
    挿通支持され、電極棒(A)をその先端が研磨面
    (3′)へ当接する状態で保持し得る縮拡径可能なコレ
    ットチャック(31)を備えた電極棒ホルダー(29)
    とから構成したことを特徴とする電極棒研磨機。
  3. 【請求項3】 研磨盤(3)の研磨面(3′)を、断面
    視に於いて平面状の主研磨面(3a)と、主研磨面(3
    a)の内方に位置するテーパ状の副研磨面(3b)とか
    ら構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記
    載の電極棒研磨機。
  4. 【請求項4】 ガイド体(5)が電極棒ガイド(6)を
    回転自在に挿通支持する筒状のホルダー(5b)を備え
    て居り、該ホルダー(5b)と電極棒ガイド(6)との
    間に、電極棒ガイド(6)を間欠回転させると共に各電
    極棒挿通孔(6c)が所定の位置を取り得るように電極
    棒ガイド(6)をホルダー(5b)側へ係止する係止機
    構(25)を設けたことを特徴とする請求項1に記載の
    電極棒研磨機。
  5. 【請求項5】 ケース本体(1)が、電極棒ホルダー
    (29)に保持固定された電極棒(A)の突出量を調整
    でき、且つ電極棒(A)の研磨量を設定できる設定ゲー
    ジ(7)を備えていることを特徴とする請求項2に記載
    の電極棒研磨機。
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