JP2735017B2 - プレートフインコイル - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は屋内における地域冷暖
房方式（地冷方式）において、常時室内に最適な温度、
流量の冷温水を自動的、且つ経済的に供給しようとする
プレートフインコイルに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、冷暖風を室内に供給する手段とし
てプレートフインコイルに一定温度の冷温水を流水し、
該コイル内を通流する空気の熱交換作用によって所定温
度の冷暖房を室内に供給されているがその殆どは図１の
如く、冷温水入口側ア及び出口側イにヘッダー３，４を
介して一本のパイプ２にて連結連通された構造の熱交換
プレートフインコイルが用いられている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかるに上記構造によ
る冷温水コイルでは、水の流量を制御（しぼる）すると
因みに流量６０％以下の場合にはコイル内全体に水量を
分配して流すことが出来得ず該水量がコイル下方に集中
しコイル全体において均等な熱交換が得られないという
欠点を有していた。特に、上記熱交換効率の低下により
冷温水入口側アと水出口側イにおける温度差がつかない
等の問題も生じていたのである。この発明は上記、問題
点に鑑みて水量の増減に関係なくコイル内に常時一定温
度の冷温水を流水し使用熱量を大巾に節減しようとする
をその主な目的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この発明は上記目的を達
成する手段として、一定間隔で配列された多数のフィン
に蛇行状のパイプを複数段で配設してコイル本体を、形
成し、該コイル本体の一方に２本の水入口側ヘッダーを
設けかつ他方に１本の水出口側ヘッダーを設け、２本の
上記水入口側ヘッダーのそれぞれに上記複数段のパイプ
の一端部を連結連通し、この複数段のパイプの他端部を
上記水出口側ヘッダーに連結連通し、複数段の上記パイ
プが一段毎に異なる上記水入口側ヘッダーに連結される
ように、構成し、上記水入口側ヘッダーの通水・止水を
制御するバルブを、設けたものである。また、一定間隔
で配列された多数のフィンに蛇行状のパイプを複数段で
配設してコイル本体を、形成し、該コイル本体の一方に
３本以上の水入口側ヘッダーを設けかつ他方に１本の水
出口側ヘッダーを設け、３本以上の上記水入口側ヘッダ
ーのそれぞれに上記複数段のパイプの一端部を連結連通
し、この複数段のパイプの他端部を上記水出口側ヘッダ
ーに連結連通し、複数段の上記パイプが一段毎に異なる
上記水入口側ヘッダーに連結されるように、構成し、上
記水入口側ヘッダーの通水・止水を制御するバルブを、
設けたものである。

【０００５】

【作用】例えば入口水量を１００リットルとし、バルブ
５Ａ、５Ｂを全開すると、一方の水入口側ヘッダー３Ａ
に５０リットル、他方の水入口側ヘッダー３Ｂに５０リ
ットルずつ分配され、水出口側ヘッダー４に１００リッ
トルが流れる。そこで一方のバルブ５Ａを全閉すると他
方の水入口側ヘッダー３Ｂのパイプ２ｂのみに水が流れ
て、コイル内の水量を５０リットルとすることができ、
コイル内の水量が例え１／２となってもパイプ２ｂには
均等に水が流れて熱交換効率の低下する憂いはない。

【０００６】

【実施例】以下、この発明の実施例を図面について説明
する。１はフィンで、一定間隔で配列される。この多数
のフィン１、１…に蛇行状のパイプ２、２…を複数段で
配設してコイル本体を、形成する。このコイル本体の一
方に２本の水入口側ヘッダー３Ａ、３Ｂを設けかつ他方
に１本の水出口側ヘッダー４を設ける。２本の水入口側
ヘッダー３Ａ、３Ｂのそれぞれに複数段のパイプ２、２
…の一端部を連結連通し、この複数段のパイプ２、２…
の他端部を水出口側ヘッダー４に連結連通する。さら
に、複数段のパイプ２、２…が一段毎に異なる水入口側
ヘッダーに連結されるように構成し、水入口側ヘッダー
３Ａ、３Ｂの通水・止水を制御するバルブ５Ａ、５Ｂ
を、設ける。

【０００７】図示省略するが、一定間隔で配列された多
数のフィンに蛇行状のパイプを複数段で配設してコイル
本体を、形成し、該コイル本体の一方に３本以上の水入
口側ヘッダーを設けかつ他方に１本の水出口側ヘッダー
を設け、３本以上の上記水入口側ヘッダーのそれぞれに
上記複数段のパイプの一端部を連結連通し、この複数段
のパイプの他端部を上記水出口側ヘッダーに連結連通
し、複数段の上記パイプが一段毎に異なる上記水入口側
ヘッダーに連結されるように、構成し、上記水入口側ヘ
ッダーの通水・止水を制御するバルブを、設けることも
一考である。

【０００８】

【発明の効果】請求項１及び２の発明では、水量が１／
２以下となった場合でもパイプに略均等に冷温水を流す
ことが出来得、以て従来懸念であった水量低下時におけ
る熱交換の不均衡を完全に解決することが出来得る。し
かも、フィン全体に水熱が確実に伝播し、熱効率をより
高めると共に最も少ない熱量にて効率良好な熱交換が得
られるは勿論、配管数も少なく済み構造簡単にて経済的
である。請求項２の発明では、さらに細分熱交換が可能
となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 従来の熱交換コイルの正面図、

【図２】 この発明に係る熱交換コイルの正面図、

【図３】 同上、平面図、

【図４】 同上、側面図である。

【符号の説明】

１ フイン ２ａ パイプ ｂ パイプ ３Ａ 水入口側ヘッダー Ｂ 同上、ヘッダー ４ 水出口側ヘッダー ５Ａ バルブ Ｂ バルブ

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 一定間隔で配列された多数のフィンに蛇
   行状のパイプを複数段で配設してコイル本体を、形成
   し、該コイル本体の一方に２本の水入口側ヘッダーを設
   けかつ他方に１本の水出口側ヘッダーを設け、２本の上
   記水入口側ヘッダーのそれぞれに上記複数段のパイプの
   一端部を連結連通し、この複数段のパイプの他端部を上
   記水出口側ヘッダーに連結連通し、複数段の上記パイプ
   が一段毎に異なる上記水入口側ヘッダーに連結されるよ
   うに、構成し、上記水入口側ヘッダーの通水・止水を制
   御するバルブを、設けたことを特徴とするプレートフィ
   ンコイル。
2. 【請求項２】 一定間隔で配列された多数のフィンに蛇
   行状のパイプを複数段で配設してコイル本体を、形成
   し、該コイル本体の一方に３本以上の水入口側ヘッダー
   を設けかつ他方に１本の水出口側ヘッダーを設け、３本
   以上の上記水入口側ヘッダーのそれぞれに上記複数段の
   パイプの一端部を連結連通し、この複数段のパイプの他
   端部を上記水出口側ヘッダーに連結連通し、複数段の上
   記パイプが一段毎に異なる上記水入口側ヘッダーに連結
   されるように、構成し、上記水入口側ヘッダーの通水・
   止水を制御するバルブを、設けたことを特徴とするプレ
   ートフィンコイル。