JP2734123B2 - 刺繍ミシンのデータ処理装置 - Google Patents

刺繍ミシンのデータ処理装置

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JP2734123B2
JP2734123B2 JP26654889A JP26654889A JP2734123B2 JP 2734123 B2 JP2734123 B2 JP 2734123B2 JP 26654889 A JP26654889 A JP 26654889A JP 26654889 A JP26654889 A JP 26654889A JP 2734123 B2 JP2734123 B2 JP 2734123B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は刺繍ミシンのデータ処理装置に関するもので
あり、特に、閉領域を縫目で埋めるのに必要な針位置関
連データの作成の自動化に関するものである。
発明の背景 本出願人は先に、針位置関連データの自動作成が可能
な刺繍ミシンのデータ処理装置を開発した。これは、長
手方向決定手段と針位置関連データ作成手段を含むもの
である。長手方向決定手段は、刺繍ミシンの縫目で埋め
られるべき閉領域の外形線を表す閉領域データに基づい
て、閉領域の長手方向(閉領域を一直線で近似させた場
合のその直線の方向)を決定するものである。ここにお
いて「閉領域データ」は例えば、閉領域が多角形である
場合、すなわち閉領域が現実に多角形であるか、また
は、現実には多角形ではないが多角形で近似させられる
場合には、多角形を規定する複数の頂点の各々の座標を
表すデータを含み、外形線が、スプライン関数等の関数
で近似させられる場合には、その関数を表すデータを含
むこととなる。
一方、針位置関連データ作成手段は、長手方向決定手
段により決定された長手方向に直角な複数の直線の各々
と閉領域の外形線との交点を求め、それら交点の各々の
座標を表す交点データに基づいて針位置関連データを作
成するものである。この針位置関連データ作成手段は普
通、閉領域を縫目で埋めるのに現実に必要な針位置デー
タを作成する針位置データ作成手段とされるのである
が、閉領域を、上記複数の直線のうち互に隣接した2つ
の直線と閉領域の外形線とによって規定される複数のブ
ロックに分割し、それらブロックの各々の外形線を表す
ブロック規定データを作成するブロック規定データ作成
手段とされる場合もある。ただし、この場合には、ブロ
ック規定データに基づいて、ブロックを縫目で埋めるの
に現実に必要な針位置データを作成する第2の針位置デ
ータ作成手段が針位置関連データ作成手段とは別に必要
である。つまり、上記の「針位置関連データ」は針位置
データそのものを意味する場合も、針位置データ作成の
ために作成されるブロック規定データを意味する場合も
あるのである。なお、針位置関連データ作成手段の一態
様である針位置データ作成手段は、交点データに基づい
て直ちに針位置データを作成するのもであっても、中間
的にブロック規定データを作成し、そのブロック規定デ
ータに基づいて針位置データを作成するものであっても
よい。
発明が解決しようとする課題 上記開発装置は、閉領域の長手方向とその閉領域が縫
目で埋められていく方向である刺繍進行方向とが一致す
ることを前提として、閉領域の長手方向に基づいて、閉
領域の形状如何を問わず一律に刺繍進行方向ひいては針
位置関連データを決定するものである。したがって、閉
領域が第22図に示す例のように、帯状または楕円状を成
す場合には、閉領域の形状に合った刺繍進行方向が決定
される。
しかし、閉領域が常にそのような単純な形状を成すと
は限らず、第15図〜第19図にそれぞれ示す例のように、
外形線が比較的大きな角度で屈曲する複雑な形状を成す
場合がある。この場合には、閉領域の長手方向と、その
閉領域の中心線の方向(閉領域を一曲線または折れ線で
近似させた場合のその曲線または折れ線の各位置におけ
る方向)、すなわち刺繍進行方向として望ましい方向と
の間に大きなずれがあり、閉領域の形状に合った刺繍進
行方向ひいては針位置関連データを求めることができな
い。そのため、このような場合には、オペレータの操作
に応じて閉領域を複数の分割閉領域に、それら分割閉領
域の各々の長手方向と中心線方向とがほぼ一致する状態
となるまで分割することが行われており、この分割を自
動化したいという要望がある。
請求項1の発明はその要望を満たすことを課題として
為されたものである。
請求項2ないし請求項4の発明はそれぞれ、請求項1
の発明の実施に好適な一態様を提供することを課題とし
て為されたものである。
課題を解決するための手段 そして、請求項1の発明の要旨は、刺繍ミシンのデー
タ処理装置を、第1図に示すように、(a)閉領域に対
して座標軸を設定するとともに、閉領域の外形線を表す
閉領域データに基づいて、その外形線上に予め設定され
ている複数の設定点の各々が座標軸に関して極値点であ
るか否かを判定する極値点判定手段と、(b)閉領域デ
ータに基づいて、外形線が複数の設定点の各々において
閉領域の外方へ屈曲しているか否かを判定する屈曲方向
判定手段と、(c)閉領域を複数の分割閉領域に、それ
ら分割閉領域の各々について、極値点判定手段により極
値点であると判定される設定点において外形線が屈曲方
向判定手段により外方へ屈曲していると判定されること
がない状態となるまで分割し、それら分解閉領域の外形
線を表す分割閉領域データを作成する閉領域分割手段
と、(d)その分割閉領域データに基づいて、分割閉領
域を縫目で埋めるのに必要な針位置関連データを作成す
る針位置関連データ作成手段とを含むものとすることに
ある。
なお、「外形線上に予め設定されている複数の設定
点」は例えば、閉領域が多角形である場合には、その多
角形を規定する複数の頂点であり、外形線が関数で近似
させられる場合には、その関数により規定される複数の
点である。
また、「外形線上のある設定点が座標軸に関して極値
点である」とは、外形線上においてそのある設定点の直
ぐ前方の設定点(以下、直前設定点という)と直ぐ後方
の設定点(以下、直後設定点という)とが共に、そのあ
る設定点を通る座標軸と直角な直線に関して同じ側に位
置することである。
また、「外形線がある設定点において外方へ屈曲す
る」とは、外形線を時計回りにたどる場合には、ある設
定点の直前設定点がそのある設定点の左方に存在するこ
とであり、また、反時計回りにたどる場合には、直前設
定点がそのある設定点の右方に存在することである。
請求項2の発明の要旨は、請求項1の発明における閉
領域分割手段を、(a)前記極値点判定手段により極値
点であると判定され、かつ、前記屈曲方向判定手段によ
り外形線が外方へ屈曲していると判定された設定点を分
割基点に決定する分割基点決定手段と、(b)外形線
の、分割基点の両側の部分の少なくとも一方の延長線と
方向が可及的に一致する直線を、閉領域を分割する分割
線に決定する分割線決定手段とを含むものとすることに
ある。
なお、「変調線と方向が可及的に一致する直線」は、
閉領域の外形線と設定点において交わるように決定する
ことも、設定点以外の部分において交わるように決定す
ることもできる。
請求項3の発明の要旨は、請求項2の発明における分
割線決定手段を、分割基点と共同して分割線を規定する
規定点を、外形線を概して閉領域の長手方向に沿って延
びる2つの部分外形線に区切った場合にその分割基点が
属する部分外形線上の複数の設定点であって、かつ、前
記少なくとも一方の延長線の近傍に存在する設定点のう
ち、分割基点と共同して規定する分割線の長さが可及的
に短い設定点に決定する規定点決定手段を含むものとし
たことにある。
請求項4の発明の要旨は、第2図に示すように、請求
項1の発明における極値点判定手段,屈曲方向判定手
段,閉領域分割手段(以下、第1閉領域分割手段とい
う)および針位置関連データ作成手段を含む刺繍ミシン
のデータ処理装置に、(a)第1閉領域分割手段により
作成される分割閉領域データ(以下、第1分割閉領域デ
ータという)に基づいて、分割閉領域(以下、第1分割
閉領域という)の外形線上に予め設定されている複数の
設定点のうち可及的に離れた2設定点を選ぶとともに、
選んだ2設定点の各々と外形線上の各設定点とを結ぶ複
数の線分全部が第1分割閉領域に内包されるか否かを判
定する内包判定手段と、(b)第1分割閉領域を複数の
第2分割閉領域に、内包判定手段により、それら第2分
割閉領域の各々に対応する前記複数の線分全部が各第2
分割閉領域に内包されると判定される状態となるまで分
割し、それら第2分割閉領域の外形線を表す第2分割閉
領域データを作成する第2閉領域分割手段とを設け、か
つ、針位置関連データ作成手段を、第2分割閉領域デー
タに基づいて、第2分割閉領域を縫目で埋めるのに必要
な針位置関連データを作成するものとしたことにある。
なお、「可及的に離れた2設定点」は、外形線上の複
数の設定点のうち最も離れた2設定点、またはそれら2
設定点ほど離れてはいないがそれら2設定点間の距離に
十分近い距離離れた2設定点を意味する。
作用 請求項1ないし3の発明装置においてはそれぞれ、閉
領域が複数の分割閉領域に、それら分割閉領域の外形線
が極値点である設定点において外方へ屈曲しない状態と
なるまで分解される。閉領域が、長手方向と中心線方向
とがほぼ一致する複数の分割閉領域に分割されるのであ
る。
また、請求項2の発明装置においては、外形線が外方
へ屈曲する極値点が分解基点とされるとともに、外形線
の、その分割基点の両側の部分の少なくとも一方の延長
線と方向が可及的に一致する直線で閉領域が複数の分割
閉領域に分割される。
また、請求項3の発明装置においては、分割基点と、
閉領域の外形線を概して閉領域の長手方向に沿って延び
る2つの部分外形線に区切った場合にその分割基点が属
する部分外形線上の複数の設定点の各々とを結ぶ複数の
線分のうち、上記少なくとも一方の延長線と方向が可及
的に一致する上、長さが可及的に短い線分が分割線に決
定される。
請求項4の発明装置においては、閉領域が、請求項1
ないし3の発明装置における閉領域分割手段に当たる第
1閉領域分割手段により複数の第1分割閉領域に分解さ
れた後、それら第1分割閉領域の各々が第2閉領域分割
手段により複数の第2分割閉領域に、それら第2分割閉
領域の各々の複数の設定点のうち可及的に離れた2設定
点の各々と第2分割閉領域の外形線上の各設定点とを結
ぶ線分全部が各第2分割閉領域に内包される状態となる
まで分割される。閉領域が、それを第1閉領域分割手段
のみによって分割(以下、これを第1分割というのに対
し、第2閉領域分割手段による分割を第2分割という)
した場合より長手方向と中心線方向とが高い精度で一致
する複数の分割閉領域に分割されるのである。
発明の効果 このように、本発明に従えば、閉領域が長手方向と中
心線方向とがほぼ一致する複数の分割閉領域に自動的に
分割されて、閉領域の形状に合った刺繍進行方向が設定
され得るから、閉領域の形状に合った針位置関連データ
が作成される。その結果、閉領域の長手方向と中心線方
向とが大きく異なる場合でも、オペレータの操作に応じ
て閉領域を分割することが不要となり、針位置関連デー
タ作成の一層の自動化が可能となるという効果が得られ
る。
なお、閉領域を本発明に従って、長手方向と中心線方
向とがほぼ一致する複数の分割閉領域に分割すること
は、前述のように、分割閉領域の長手方向に基づいてそ
れに対応する針位置関連データを作成する場合に限ら
ず、その他の手法で針位置関連データを作成する場合に
も有効である。
実施例 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第3図において10はミシンテーブルであり、このミシ
ンテーブル10上にはベッド12およびミシン機枠14が設け
られている。ミシン機枠14は、ベッド12から立ち上がっ
た脚柱部16と、その脚柱部16の上端から片持ち状にかつ
ベッド12にほぼ平行に延びる上方アーム18とから成る。
このミシン機枠14には、針棒22が針棒台(図示省略)に
より上下方向に移動可能に取り付けられ、その下端部に
縫針24が固定されている。針棒22は針棒抱き等を介して
ミシンモータ26(第4図参照)に接続されており、ミシ
ンモータ26の駆動によって針棒22および縫針24が上下往
復運動させられる。また、ベッド12の上面には開口が形
成されている。この開口は針板30によって塞がれてお
り、針板30には針孔38が形成されている。
さらに、ミシンテーブル10,ベッド12上には、刺繍枠4
2がミシンの左右方向であるX軸方向と、前後方向であ
るY軸方向とに移動可能に取り付けられている。刺繍枠
42は円環状の外枠44と、外枠44の内側に嵌められる内枠
46とを有し、それら枠44,46により加工布を保持する。
外枠44にはX軸方向においてミシン機枠16から離れる向
きに延び出すスライド部48が形成され、ミシンテーブル
10上にY軸方向に設けられた一対のガイドパイプ50に摺
動可能に嵌合されている。これらガイドパイプ50の両端
部は連結部材52,54によって連結されている。連結部材5
2は送りねじ56,X軸送りモータ58によってX軸方向に移
動させられるようになっている。ガイドパイプ50の一端
は連結部材52を介して送りねじ56および回転伝達軸60に
よって支持され、他端は、連結部材54と、その連結部材
54にそれと一体的に移動可能かつ自由回転可能に保持さ
れている図示しないボールとを順に介してミシンテーブ
ル10の上面に支持されている。スライド部48,連結部材5
2,54には一対の無端のワイヤ62が係合させられており、
ワイヤ62が回転伝達軸60,Y軸送りモータ64によって移動
させられることによりスライド部48がY軸方向に移動さ
せられる。刺繍枠42は、連結部材52のX軸方向の移動と
スライド部48のY軸方向の移動とによって水平面内の任
意の位置に移動させられるものであり、この移動と縫針
24の上下動とによって加工布に刺繍が施される。
ミシンは、制御装置70によって制御される。制御装置
70は、第4図に示すように、CPU72,ROM74,RAM76および
バス78等を含むコンピュータを主体とするものである。
バス78には入力インタフェース80が接続され、入力イン
タフェース80にはキーボード82,外部記憶装置84が接続
されている。外部記憶装置84には縫目で埋められる複数
の閉領域を表す閉領域データが予め記憶されている。こ
の閉領域データは、閉領域の外形線を規定する複数の頂
点の各々の座標(ミシンに想定されているXY座標)を表
すデータを含んでいる。なお、ミシンにおいて刺繍は、
各閉領域において相対向する2つの部分外形線(後に詳
述する)を交互につないで縫目を形成することにより行
われ、刺繍方向とは閉領域が縫目で埋められていく方向
である。
バス78にはまた出力インタフェース100が接続され、
出力インタフェース100にはモータ駆動回路104,106およ
び108を介してミシンモータ26,X軸送りモータ58および
Y軸送りモータ64が接続されている。また、RAM76には
第5図に示すように、閉領域データが記憶される閉領域
データ領域,分割閉領域データが記憶される分割閉領域
データ領域,各分割兵領域の最小点および最大点をそれ
ぞれ表す最小点データおよび最大点データが記憶される
最小,最大点データ領域,分割前スタックとして使用さ
れる分割前スタック領域,分割後スタックとして使用さ
れる分割後スタック領域,頂点スタックとして使用され
る頂点スタック領域,分割閉領域スタックとして使用さ
れる分割閉領域スタック領域,針位置データが記憶され
る針位置データ領域等がワーキング領域と共に設けられ
ている。さらに、ROM74には第6図にフローチャートで
表す針位置データ作成用ルーチンが記憶されている。RO
M74にはまた、その針位置データ作成用ルーチンに関連
するルーチンとして、第7図〜第11図にそれぞれフロー
チャートで表すルーチンも記憶されている。以下、針位
置データの作成について説明する。
電源投入後、オペレータからキーボード82を介して針
位置データ作成指令が出されれば、まず、第6図のステ
ップS1(以下、単にS1で表す。他のステップについても
同じ)において、外部記憶装置84から閉領域データが読
み出されてそれがRAM76の閉領域データ領域に記憶され
る。そして、S2において、第7図のルーチンが実行され
ることにより、閉領域の第1分割が行われる。この第1
分割は、閉領域を複数の分割閉領域に、それら分割閉領
域の各々の外形線が極値点である頂点において各分割閉
領域の外方へ屈曲しない状態となるまで分割するもので
ある。
まず、S11において、閉領域データ領域に記憶されて
いる複数の閉領域の各々を指定する指定データ全部が分
割前スタックに入れられる。その後、S12において、そ
の分割前スタックに指定データが全く入れられていない
か否か、すなわち分割前スタックが空であるか否かが判
定される。現在分割前スタックは空ではないから、S13
において、第12図の左に示す例のように、分割前スタッ
クに最後に入れられた指定データ(以下、最新の指定デ
ータという)がその分割前スタックから取り出されて、
それにより指定される閉領域が今回の閉領域に決定され
る。
その後、S14aにおいて、第9図のルーチンが実行され
ることにより、今回の閉領域の最小点および最大点が決
定される。まず、S41において、今回の閉領域の複数の
頂点の、X座標の最小値および最大値と、Y座標の最小
値および最大値とがそれぞれ求められるとともに、最小
X座標を有する最小X座標点(図においてPXminで表
す),最大X座標を有する最大X座標点(図においてP
Xmaxで表す),最小Y座標を有する最小Y座標点(図に
おいてPYminで表す)および最大Y座標を有する最大Y
座標点(図においてPYmaxで表す)がそれぞれ求められ
る。その後、S42において、最小X座標点と最大X座標
点との距離と、最小Y座標点と最大Y座標点との距離と
がそれぞれ求められ、S43において、それら距離のいず
れが大きいかが判定される。前者が大きい場合には、S4
4において、最小X座標点が最小点(図においてPMIN
表す)の候補、最大X座標点が最大点(図においてPMAX
で表す)の候補に決定され、一方、後者が大きい場合に
は、S45において、最小Y座標点が最小点の候補、最大
Y座標点が最大点の候補に決定される。例えば、第13図
に示す閉領域Aは、最小X座標点と最大X座標点との距
離が最小Y座標点と最大Y座標点の距離より大きい場合
の例であるから、この例においては、最小X座標点が候
補最小点、最大X座標点が候補最大点に決定される。
いずれの場合にもその後、S46において、候補交付最
小点と候補最大点とを結ぶ直線が候補基準線に決定され
るとともに、第13図に示すように、その候補基準線に直
角かつ候補最小点を通る下限線(図においてLLOで表
す)と、候補基準線に直角かつ候補最大点を通る上限線
(図においてLUPで表す)とが求められる。続いて、S47
において、今回の閉領域の複数の頂点の中に、それら上
限線と下限線とで挟まれる領域の外に存在する頂点があ
るか否かが判定される。そうでなければ、候補最小点と
候補最大点とがそれぞれ真の最小点と真の最大点とに決
定された後、S49において、それら最小点と最大点とを
それぞれ表す最小点データと最大点データとが閉領域に
対応付けられて最小,最大点データ領域に記憶される。
それに対して、領域外に存在する頂点がある場合には、
S48において、その領域外に存在する頂点と候補最大点
と候補最小点とのうち最も離れた2点がそれぞれ真の最
小点および最大点として求められた後、S49に移行す
る。以上のようにして求められた最小点と最大点とを通
る真の基準線の方向が今回の閉領域の長手方向なのであ
る。
例えば、第13図においては、上限線から右に外れた頂
点a(以下、単にPaで表す。他の頂点についても同じ)
が存在しており、第14図に示すように、そのPaと候補最
小点との距離の方が候補最大点と候補最小点との距離よ
り長いから、Paが真の最大点、候補最小点が真の最小
点、Paと真の最小点とを結ぶ直線が真の基準線とされ
る。
以上のようにして閉領域の最小点および最大点が決定
されれば、第7図のS14bにおいて、第10図のルーチンが
実行される。まず、S71において、今回の閉領域に対応
する最小点データと最大点データとがそれぞれ最小,最
大点データ領域から読み出され、S72において、その読
み出されたデータに基づいて、閉領域の長手方向が決定
されるとともに、閉領域の閉領域データが閉領域データ
領域から読み出される。さらに、S72においては、閉領
域の長手方向とX軸方向とが一致するように閉領域が回
転させられるべく、閉領域データが変換されるととも
に、閉領域の外形線を最小点と最大点とで2つの部分外
形線に分割した場合のそれら部分外形線の各々につい
て、それら各部分外形線上の複数の頂点(最小点と最大
点とを除く)のうちY座標が最小である頂点が求められ
て、2つの部分外形線のうち各部分外形線のその頂点の
Y座標が大きい方が上側外形線、小さい方が下側外形線
に決定される。
その後、S73において、上側外形線についての処理が
終了したことを示すフラグFU(以下、単にFUで表す)
と、下側外形線についての処理が終了したことを示すフ
ラグFL(以下、単にFLで表す)とが共に0に設定され
る。続いて、S74において、2つの部分外形線のうち頂
点の数が多い方の部分外形線が選択される。第15図に示
す閉領域B,第16図に示す閉領域C,第17図に示す閉領域D,
第18図に示す閉領域Eおよび第19図に示す閉領域Fのよ
うに、上側外形線上の頂点の数が下側外形線上の頂点の
数より多い場合には、S76においてFUが1に設定され、S
77において、上側外形線上の複数の頂点(最小点と最大
点とを除く)の各々が最小点側から最大点側へ向かって
順次、閉領域の長手方向すなわちX軸方向に関して極値
点であるか否かが判定される。具体的には、現に問題と
なっている頂点(以下、単に今回の頂点という)より一
つだけ前方(最小点側から最大点側に向かう方向)の直
前頂点のX座標から今回の頂点のX座標を差し引いた値
と、今回の頂点のX座標からそれより一つだけ後方(最
大点側から最小点側へ向かう方向)の直後頂点のX座標
を差し引いた値との符号が異なるか否かが判定される。
そうであれば今回の頂点が極値点であると判定され、そ
うでなければ極値点でないと判定される。
今回の頂点が極値点であると判定されれば、S78にお
いて、その極値点の属する部分外形線がその極値点にお
いて外方へ屈曲しているか否かが判定される。具体的に
は、極値点が上側外形線に属する場合には、極値点の直
前頂点が、極値点の直後頂点を始点、極値点を終点とす
るベクトルの左側に存在するか否かが判定され、一方、
下側外形線に属する場合には、極値点の直前頂点が、極
値点の直後頂点を始点、極値点を終点とするベクトルの
右側に存在するか否かが判定され、いずれの場合にも、
該当する頂点が存在する場合には、部分外形線が外方へ
屈曲していると判定され、該当する頂点が存在しない場
合には、内方へ屈曲していると判定される。例えば、第
15図においては、Ppが極値点であると判定されるととも
に、上側外形線がPpにおいて外方へ屈曲していると判定
される。
その後、S79において今回の頂点が分割基点に決定さ
れた後、S80において、その分割基点と共同して分割線
を規定する規定点が求められる。具体的には、XY座標を
それの原点と分割基点とが一致するように平行移動させ
た場合のそのXY座標軸によって仕切られる4つの象限の
うち、分割基点とそれの直後頂点とを結ぶ線分をその直
後頂点から分割基点に向かう方向に延長する場合にその
延長線が存在する象限と、分割基点とそれの直前頂点と
を結ぶ線分をその直前頂点から分割基点に向かう方向に
延長する場合にその延長線が存在する象限とのいずれか
に存在し、かつ、現在の部分外形線すなわち今回は上側
外形線上に位置する頂点が求められ、それが一つしか存
在しなければそれが規定点とされ、複数存在すればそれ
ら複数の頂点のうち分割基点と最も近い頂点が規定点と
される。本実施例においては、該当する象限に存在する
頂点が2つの延長線の少なくとも一方の近傍に存在する
頂点なのである。例えば、第15図においては、上記2つ
の象限に当たる第1象限と第4象限とに点Ps,PtおよびP
MAX(最大点)が存在し、それらのうち分割基点であるP
pに最も近いのがPsであるから、今回はPsが規定点とさ
れる。一方、上記2つの象限が一致し、かつ、その象限
に該当する頂点が全く存在しない場合には、その象限と
X軸(平行移動させられたXY座標のX軸)に関して反対
側の象限に関して上記の処理が行われる。
なお付言すれば、本実施例においては、分割基点の属
する部分外形線上の頂点であって、かつ、上記2つの延
長線と同じ象限に存在する頂点が規定点の候補に選ばれ
ることにより、それら2つの延長線に十分近い分割線が
決定される上、それら候補規定点のうち分割基点に最も
近い頂点が真の規定点に選ばれるようになっているた
め、分割線の長さが異常に長くなってその分割線の方向
が閉領域の長手方向に近くなり、その結果、閉領域がそ
れの形状に合わない複数の分割閉領域に分割されされる
ことが可及的に回避される。
しかし、真の規定点に例えば、上記2つの延長線のい
ずれかと外形線との交点を選んだり、2つの延長線のい
ずれかが外形線とそれの頂点以外の部分において交差す
る場合に、それの交点を通る辺を規定する2つの頂点の
うち分割基点に近いものを選んだり、それら2つの頂点
のうち延長線との成す角度がより小さい分割線を規定す
る頂点を選んだりすることができる。
以上のようにして分割線が求められたならば、S81に
おいて、その分割線が現在の部分外形線とは異なる部分
外形線すなわち現在は下側外形線と交差するか否かが判
定される。下側外形線とは交差せず、S81の判定結果がN
Oとなれば、S82において、閉領域がその分割線で2分割
されるとともに、それら2つの分割閉領域の外形線をそ
れぞれ表す分割閉領域データが作成される。例えば、第
15図においては、分割線である線分PpPs(PpとPsとを結
ぶ線分を表す。他の線分について同じ)が下側外形線と
交差しないから、閉領域Bが線分PpPsで2つの分割閉領
域B1とB2とに分割されることになる。その後、S83にお
いて、閉領域のXY座標面上における位置を前記回転移動
前の位置に復帰させるべく分割閉領域データが変換さ
れ、その分割閉領域データが分割閉領域データ領域に記
憶される。これで本ルーチンの一回の実行を終了する。
それに対して、例えば、第16図のように、S80におい
て決定された分割線が下側外形線と交差する場合には、
S81の判定結果がYESとなり、S84において、分割線と、
下側外形線の複数の辺との交点が求められ、それら交点
のうち分割基点に最も近い交点が属する辺が選び出さ
れ、その辺を規定する2つの頂点のうち分割基点に最も
近い頂点が新たな規定点とされ、その規定点と分割基点
とを結ぶ線分が新たな分割線とされる。第16図において
は、線分PpPsが辺PmPnとも辺PnPtとも交わり、線分PpPs
と辺PnPtとの交点が線分PpPsと辺PmPnとの交点よりPpに
近いから、辺PnPtの2つの頂点のうちPpに最も近いPtが
新たな規定点とされ、その結果、閉領域Cが線分PpPtで
2つの分割閉領域C1とC2とに分割される。
以上、最初に極値点であると判定された頂点において
部分外形線が外方へ屈曲した場合を説明したが、そうで
ない場合には、S78の実行後にS77に戻って再び極値点が
検索される。S77は、S78の実行後に実行されるときに
は、前回の極値点とは異なる極値点(前回の極値点より
前方に存在する極地点)を決定すべく実行されるように
なっているのである。部分外形線が外方へ屈曲する極値
点が検索されるまでS77およびS78の実行が繰り返され
る。第17図および第18図の各例では、Puが極値点として
求められた後に初めてS78の判定結果がYESとなり、S79
においてPuが分割基点とされる。なお、規定点は、第17
図の例ではPx、第18図の例ではPyとされる。また、第19
図の例では、Pp,Pu,Ps,PtおよびPmが順次極値点として
求められるが、Pmにおいて初めて上側外形線が外方へ屈
曲するから、Pmが分割基点、Psが規定点とされて、線分
PmPsで閉領域Fが2つの分割閉領域F1とF2とに分割され
ることになる。
上側外形線上の複数の頂点がいずれも極値点でない
か、または極値点は存在したが上側外形線がその存在し
た頂点のいずれにおいても外方へ屈曲していない場合に
は、S77の判定結果がNOとなり、S85において、FUが1で
あり、かつFLが0であるか否かが判定される。上側外形
線上の頂点については分割基点の決定等の処理が行われ
たが、下側外形線上の頂点については行われていないか
否かが判定されるのである。現在はそうであるから、判
定の結果がYESとなり、S87以後のステップの実行により
下側外形線上の頂点について上記処理が行われることに
なる。
具体的には、S87においてFLが1に設定された後、S77
において下側外形線上に極値点が存在するか否かが判定
され、そうであれば、S78以後のステップが前記の場合
と同様に実行される。一方、下側外形線上に極値点が存
在しないか、または、存在しても下側外形線がその存在
した極値点のいずれにおいても外方へ屈曲していないた
めにS77の判定結果がNOとなれば、S85において、FUが1
であり、かつ、FLが0であるか否かが判定される。現在
FLが1であって、0ではないから、判定の結果がNOとな
り、S86において、FUが0であり、かつ、FLが1である
か否かが判定される。下側外形線上の頂点については分
割基点の決定等の処理が行われたが、上側外形線上の頂
点については行われていないか否かが判定されるのであ
る。現在はFUもFLも1であるから、判定の結果がNOとな
り、本ルーチンの一回の実行が終了する。
なお、下側外形線上の頂点の数が上側外形線上の頂点
の数より多い場合には、直ちにS87以後のステップが実
行される。そして、S77の判定結果がNOとなれば、S85の
判定結果がNOとなるとともに、S86の判定結果がYESとな
り、S76以後のステップの実行により、上側外形線上の
頂点についての分割基点の決定等の処理が行われる。
本ルーチンの実行が終了すれば、第7図のS15におい
て、S14bの実行により閉領域が分割されたか否かが判定
される。第10図のS82の実行時には第1分割フラグが1
に設定されるから、そのフラグが1であるか否かを判定
することにより、閉領域が分割されたか否かを判定する
ことができるのである。そうであれば、S16において、
2つの分割閉領域の各々を指定する指定データが共に、
第12図に示す例のように分割前スタックに入れられ、一
方、分割されなかったと判定されれば、S17において、
第20図に示す例のように、今回の閉領域の指定データが
分割後スタックに入れられる。S12〜S17の実行は、分割
前スタックが空になってS12の判定結果がYESになるまで
繰り返される。
なお、閉領域データ領域から読み出された閉領域デー
タにより表される閉領域が第10図のルーチンの初回の実
行により2つの分割閉領域に分割された後、それら分割
閉領域の各々が本ルーチンの2回目の実行により2つの
分割閉領域に分割されるというように、同じ閉領域に対
して分割が繰り返されることがある。したがって、上記
説明において「閉領域」は、本ルーチンの実行前の閉領
域を意味し、一方、「分割閉領域」は実行後の閉領域を
意味する。なお、この事情は第11図のルーチンの場合に
も同じである。
その後、第6図のS3において、第8図のルーチンが実
行されることにより、閉領域の第2分割が行われる。こ
の第2分割は、閉領域を複数の分割閉領域に、それら分
割閉領域の各々における最小点および最大点と各頂点と
をそれぞれ結ぶ複数の線分全部が各分割閉領域に内包さ
れる状態となるまで分割するものである。なお、このル
ーチンは第7図のルーチンに準じたものとされているた
め、共通部分については簡単に説明する。まず、S21に
おいて、分割後スタックに入れられている指定データ全
部が取り出されて分割前スタックに入れられ、それら指
定データの各々により指定される閉領域についてS22,S2
3,S24aおよびS24bが実行される。
S24bの詳細を第11図に示す。このルーチンにおいて
は、まず、S51において、今回の閉領域の最小点データ
と最大点データとが最小,最大点データ領域から読み出
され、それら読み出されたデータに基づいて最小点と最
大点とを通る直線の方向が閉領域の長手方向に決定され
て、閉領域の長手方向とXY座標のX軸方向とが一致する
ように閉領域が回転させられるべく閉領域データが変換
される。S51においてはまた、閉領域の2つの部分外形
線がそれぞれ上側外形線と下側外形線とに決定される。
続いて、S52において、頂点の指定データが頂点スタ
ックに入れられる。そのスタックから最新の指定データ
を順に取り出し続ければ、上側外形線上の各頂点(最小
点より2つだ前方の頂点から、最大点までの複数の頂点
の各々)の指定データが最小点側から最大点側に向かっ
て順次取り出された後、下側外形線上の各頂点(最小点
より2つだけ前方の頂点から、最大点までの複数の頂点
の各々)の指定データが最小点側から最大点側に向かっ
て順次取り出されるように入れられるのである。その
後、S53において、頂点スタックが空であるか否かが判
定される。現在そうではないから、S53の判定結果がNO
となり、S54において、そのスタックから最新の指定デ
ータが取り出されて、それにより指定される頂点が今回
の頂点とされる。
その後、S55において今回の頂点と最小点を結ぶ線分
が求められ、S56においてその線分が今回の閉領域に内
包されるか否かが判定される。具体的には、今回の頂点
が上側外形線に属する場合には、今回の頂点より一つだ
け後方の頂点がその今回の頂点と最小点とを通る直線の
下方に存在するか否かが判定され、一方、今回の頂点が
下側外形線に属する場合には、直後頂点がその直線の上
方に存在するか否かが判定される。存在すれば内包され
ないと判定され、存在しなければ内包されると判定され
るのである。内包されると判定されればS53に戻って、
次の頂点についての内包判定が行われる。
これに対して、内包されないと判定されれば、S57に
おいて、今回の頂点より一つだけ後方の頂点が分割基点
に決定されるとともに、2つの部分外形線上の複数の頂
点(ただし、分割基点と、その分割基点と同じ部分外形
線上の頂点のうち、分割基点と隣接する頂点とを除く)
に属し、かつ、分割基点と共同して、閉領域に内包され
る線分を規定する複数の頂点のうち分割基点に最も近い
頂点(以下、分割基点に可及的に近い頂点という)が、
その分割基点と共同して分割線を規定する規定点に決定
される。その後、S58において、その分割線で閉領域が
2つの分割閉領域に分割され、それら分割閉領域の外形
線をそれぞれ表す2つの分割閉領域データが作成され
る。分割閉領域データは前記閉領域の回転の影響が除去
されるように変換されて分割閉領域データ領域に記憶さ
れる。例えば、第21図においては、線分PMINPqは内包さ
れるが、線分PMINPrは内包されないから、Pqが分割基
点、Puが規定点とされ、その結果、閉領域Gが線分PqPu
で分割閉領域G1とG2とに分割される。以上で本ルーチン
の一回の実行が終了する。
以上の説明は最小点と各頂点とを結ぶ複数の線分の少
なくとも一つが閉領域に内包されない場合を説明した
が、それら線分全部が閉領域に内包されてS53の判定結
果がYESとなる場合には、S59において、頂点スタックが
クリアされた後、頂点の指定データが再び頂点スタック
に入れられる。ただし、今回は前記の場合とは異なり、
頂点スタックから最新の指定データを順に取り出し続け
る場合には、上側外形線上の各頂点(最小点から、最大
点より2つだけ後方の頂点までの複数の頂点の各々)の
指定データが最大点側から最小点側に向かって順次取り
出された後、下側外形線上の各頂点(最小点から、最大
点より2つだけ後方の頂点までの複数の頂点の各々)の
指定データが最大点側から最小点側に向かって順次取り
出されるようにされる。
その後、S60において、頂点スタックが空であるか否
かが判定される。現在そうではないから、S60の判定結
果がNOとなり、S61において、そのスタックから最新の
指定データが取り出されて、それにより指定される頂点
が今回の頂点とされる。
続いて、S62において、今回の頂点と最大点とを結ぶ
線分が求められ、S63においてその線分が今回の閉領域
に内包されるか否かが判定される。具体的には、今回の
頂点が上側外形線に属する場合には、今回の頂点より一
つだけ前方の頂点がその今回の頂点と最大点とを通る直
線の下方に存在するか否かが判定され、一方、今回の頂
点が下側外形線に属する場合には、直前頂点がその直線
の上方に存在するか否かが判定される。存在すれば内包
されないと判定され、存在しなければ内包されると判定
される。内包されると判定されればS60に戻って、次の
頂点についての内包判定が行われる。
これに対して、内包されないと判定されれば、S64に
おいて、今回の頂点より一つだけ前方の頂点が分割基点
に決定されるとともに、S57の場合と同様に、分割基点
に可及的に近い頂点がその分割基点と共同して分割線を
規定する規定点に決定される。その後、S58において、
その分割線で閉領域が2つの分割閉領域に分割される。
また、最小点と各頂点とを結ぶ複数の線分も最大点と
各頂点とを結ぶ複数の線分もすべて閉領域に内包される
場合には、S53の判定結果もS60の判定結果もYESとな
り、閉領域が分割されることなく本ルーチンの一回の実
行が終了する。
その後、第8図のS25において、S24bの実行により閉
領域が分割されたか否かが判定される。第11図のS58の
実行時には第2分割フラグが1に設定されるようになっ
ているから、そのフラグが1に設定されていれば分割さ
れたと判定されて、S26において、2つの分割閉領域の
各々に対応する指定データが分割前のスタックに入れら
れ、一方、分割されなかったと判定されれば、S27にお
いて今回の閉領域に対応する指定データが分割後スタッ
クに入れられる。S22〜S27の実行は、分割前スタックが
空になってS22の判定結果がYESになるまで繰り返され
る。
分割前スタックが空になって第8図のルーチンの一回
の実行が終了すれば、第6図のS4において、分割閉領域
全部の指定データが分割閉領域スタックに入れられた
後、S6においてそのスタックが空であるか否かが判定さ
れる。現在はそうではないから、S6においてそのスタッ
クから最新の指定データが取り出されて、それにより指
定される分割閉領域が今回の分割閉領域とされる。S7に
おいて、その分割閉領域に対応する最小点データと最大
点データとが最小,最大点データ領域から読み出され
て、それらに対応する最小点と最大点とを結ぶ直線の方
向が刺繍進行方向とされる。その後、S8において、今回
の分解閉領域に対応する針位置関連データとしての針位
置データが作成される。具体的には、まず、分割閉領域
に対応する分解閉領域データが、その分割閉領域の刺繍
進行方向とXY座標のX軸方向とが一致するように回転変
換され、その後、第22図に示す例のように、Y軸方向に
平行であり、かつ、一定ピッチαで並ぶ複数の直線が分
割閉領域の最小点から最大点に向かって想定され、各直
線と分割閉領域の外形線との交点が求められ、それら交
点と最大点および最小点とにおいて2のの部分外形線を
交互に結ぶ縫目を形成する針位置データが作成される。
作成された針位置データは上記回転変換の影響が除去さ
れるように変換された後、針位置データ領域に記憶され
る。
以上の刺繍進行方向の決定および針位置データの作成
が複数の分割閉領域全部について行われた結果、スタッ
クが空になってS5の判定結果がYESとなれば、S9におい
て、針位置データ領域に記憶されている針位置データ全
部が外部記憶装置84に一括して転送される。以上で針位
置データ作成用ルーチンの一回の実行が終了する。
その後、オペレータからキーボード82を介して刺繍開
始指令が出されれば、針位置データが外部記憶装置84か
らRAM76の針位置データ領域に転送され、その針位置デ
ータに基づいてミシンが制御されることにより、加工布
に所定の刺繍が施されることになる。
以上の説明から明らかなように、本実施例において
は、コンピュータの、第10図のS77を実行する部分が極
値点判定手段を構成し、S78を実行する部分が屈曲方向
判定手段を構成し、S79〜S82およびS84を実行する部分
が第1閉領域分割手段を構成している。また、コンピュ
ータの、第11図のS52〜S56およびS59〜S63を実行する部
分が内包判定手段を構成し、S574,S58およびS64を実行
する部分が第2閉領域分割手段を構成している。また、
第1閉領域分割手段のうち、コンピュータの、第10図の
S79を実行する部分が分割基点決定手段を構成し、S80を
実行する部分が分割線決定手段を構成している。また、
コンピュータのS80を実行する部分のうち、規定点を決
定する部分が規定点決定手段である。
なお付言すれば、前記実施例においては、分割閉領域
が求められれば直ちに針位置データが作成されるように
なっていたが、分割閉領域を複数のブロックに分割し、
それらブロックの外形線を表すブロック規定データを針
位置関連データとして作成してもよい。実際に刺繍が行
われる場合にはこのブロック規定データに基づいて実際
の針位置が決定されることになる。
上記分割閉領域の複数のブロックへの分割は例えば、
第23図に示すように、分割閉領域の長手方向を求めてそ
の長手方向とX軸方向とが一致するように分解閉領域を
XY座標面上で回転させた後、Y軸方向に平行であり、か
つ、2つの部分外形線上の複数の頂点の各々を通る複数
の直線を求め、第24図に示すように、それら複数の直線
のうち互に隣接した2つの直線と2つの部分外形線とに
よって規定される図形をブロックに決定することができ
る。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明し
たが、これらの他にも、特許請求の範囲を逸脱すること
なく当業者の知識に基づいて種々の変形,改良を施した
態様で本発明を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は請求項1の発明の構成を概念的に示すブロック
図である。第2図は請求項4の発明の構成を概念的に示
すブロック図である。第3図は請求項1〜4の発明に共
通の一実施例であるデータ処理装置を刺繍ミシンと共に
示す斜視図である。第4図は上記刺繍ミシンを制御する
制御装置の構成を示すブロック図である。第5図は上記
制御装置の主体を成すコンピュータのRAMの構成を概念
的に示す図である。第6図は上記コンピュータのROMに
記憶されている針位置データ作成用ルーチンを示すフロ
ーチャートである。第7図ないし第11図はそれぞれ、上
記コンピュータのROMに記憶されているルーチンのう
ち、上記針位置データ作成用ルーチンに関連するルーチ
ンを示すフローチャートである。第12図および第20図は
それぞれ、上記コンピュータのRAMに設けられている分
割前スタックと分割後スタックを説明するための図であ
る。第13図および第14図はそれぞれ、第9図のルーチン
を説明するための図である。第15図〜第19図はそれぞ
れ、第10図のルーチンを説明するための図である。第21
図は第11図のルーチンを説明するための図である。第22
図は上記実施例において、閉領域の最終の分割結果に対
して針位置関連データとしての針位置データが作成され
る様子を説明するための図である。第23図および第24図
はそれぞれ、別の実施例において、閉領域の最終の分割
結果に対して針位置関連データとしてのブロック規定デ
ータが作成される様子を説明するための図である。 24:縫針、42:刺繍枠 70:制御装置 A,B,C,D,E,F,G:閉領域 B1,B2,C1,C2,D1,D2,E1,E2,F1,F2,G1,G2:分割閉領域 Pa,Pl,Pm,Pn,Pp,Pq,Pr,Ps,Pt,Pu,Pv,Pw,Px,Py:頂点 PMIN,PMAX:最小点および最大点

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】刺繍ミシンの縫目で埋められるべき閉領域
    に対して座標軸を設定するととともに、前記閉領域の外
    形線を表す閉領域データに基づいて、その外形線上に予
    め設定されている複数の設定点の各々が前記座標軸に関
    して極値点であるか否かを判定する極値点判定手段と、 前記閉領域データに基づいて、前記外形線が前記複数の
    設定点の各々において前記閉領域の外方へ屈曲している
    か否かを判定する屈曲方向判定手段と、 前記閉領域を複数の分割閉領域に、それら分割閉領域の
    各々について、前記極値点判定手段により極値点である
    と判定される設定点において前記外形線が前記屈曲方向
    判定手段により外方へ屈曲していると判定されることが
    ない状態となるまで分割し、それら分割閉領域の外形線
    を表す分割閉領域データを作成する閉領域分割手段と、 その分割閉領域データに基づいて、前記分割閉領域を前
    記縫目で埋めるのに必要な針位置関連データを作成する
    針位置関連データ作成手段と を含むことを特徴とする刺繍ミシンのデータ処理装置。
  2. 【請求項2】前記閉領域分割手段が、 前記極値点判定手段により極値点であると判定され、か
    つ、前記屈曲方向判定手段により前記外形線が外方へ屈
    曲していると判定された設定点を分割基点に決定する分
    割基点決定手段と、 前記外形線の、前記分割基点の両側の部分の少なくとも
    一方の延長線と方向が可及的に一致する直線を、前記閉
    領域を分割する分割線に決定する分割線決定手段と を含んでいる請求項1記載の刺繍ミシンのデータ処理装
    置。
  3. 【請求項3】前記分割線決定手段が、 前記分割基点と共同して前記分割線を規定する規定点
    を、前記外形線を概して前記閉領域の長手方向に沿って
    延びる2つの部分外形線に区切った場合にその分割基点
    が属する部分外形線上の複数の設定点であって、かつ、
    前記少なくとも一方の延長線の近傍に存在する設定点の
    うち、前記分割基点と共同して規定する前記分割線の長
    さが可及的に短い設定点に決定する規定点決定手段を含
    んでいる請求項2記載の刺繍ミシンのデータ処理装置。
  4. 【請求項4】刺繍ミシンの縫目で埋められるべき閉領域
    に対して座標軸を設定するととともに、前記閉領域の外
    形線を表す閉領域データに基づいて、その外形線上に予
    め設定されている複数の設定点の各々が前記座標軸に関
    して極値点であるか否かを判定する極値点判定手段と、 前記閉領域データに基づいて、前記外形線が前記複数の
    設定点の各々において前記閉領域の外方へ屈曲している
    か否かを判定する屈曲方向判定手段と、 前記閉領域を複数の第1分割閉領域に、それら第1分割
    閉領域の各々について、前記極値点判定手段により極値
    点であると判定される設定点において前記外形線が前記
    屈曲方向判定手段により外方へ屈曲していると判定され
    ることがない状態となるまで分割し、それら第1分割閉
    領域の外形線を表す第1分割閉領域データを作成する第
    1閉領域分割手段と、 前記第1分割閉領域データに基づいて、前記第1分割閉
    領域の外形線上の複数の設定点のうち可及的に離れた2
    設定点を選ぶとともに、選んだ2設定点の各々と前記外
    形線上の各設定点とを結ぶ複数の線分全部が第1分割閉
    領域に内包されるか否かを判定する内包判定手段と、 前記第1分割閉領域を複数の第2分割閉領域に、前記内
    包判定手段により、それら第2分割閉領域の各々に対応
    する前記複数の線分全部が各第2分割閉領域に内包され
    ると判定される状態となるまで分割し、それら第2分割
    閉領域の外形線を表す第2分割閉領域データを作成する
    第2閉領域分割手段と、 その第2分割閉領域データに基づいて、前記第2分割閉
    領域を前記縫目で埋めるのに必要な針位置関連データを
    作成する針位置関連データ作成手段と を含むことを特徴とする刺繍ミシンのデータ処理装置。
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