JP2728491B2 - 立方晶窒化硼素焼結体の製造方法及びその砥粒の製造方法 - Google Patents

立方晶窒化硼素焼結体の製造方法及びその砥粒の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は切削工具、ヒートシンク材などに使われる立
方晶窒化硼素(以下cBNという)焼結体の製造方法及び
その焼結体を粉砕することからなる砥粒の製造方法に関
する。
〔従来の技術〕
従来は特開昭50−104200、同50−139099、同51−3959
9、同51−59798に記載されているように、六方晶窒化硼
素(以下hBNという)に水、アンモニア水、尿素、硝酸
アンモニウム、アルコールなどの添加物を加え、比較的
低圧でcBNへ直接変換させcBN焼結体が得られるとなって
いる。但しこれらの添加物は全て実質的に酸素を含んで
おり、そのため高圧高温処理後のcBN焼結体の粒界に酸
素がB2O3のような形態で残存するため、結合力が弱く、
密度が低く、従って機械的強度の弱い焼結体しか得られ
ない。特公昭49−27518、同52−17520では粒子径の小さ
いhBNを用いる方法が記載されているが粒子径の小さいh
BNは、低結晶性であり酸素分を多く含有しているのが常
である。又その酸素分を除去するために不活性雰囲気で
高温処理すると、結晶化が進み酸素不純物は除去出来る
が、目的である粒子径が大きくなってしまう。そのた
め、粒子径の小さいhBNを用いた場合、同様に酸素不純
物が粒界に残存し、焼結体も弱いものになってしまう。
〔発明が解決しようとする課題〕
cBN焼結体の製造にあたり、従来技術においては前記
したような添加物に起因する問題点があることに鑑み、
本発明は比較的低圧でhBNをcBNに変換させ、かつ高い密
度及び機械的強度をもつcBN焼結体及びそれを粉砕した
砥粒を得ることを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明はcBN焼結体を製造する際、前記添加物に代る
種々の添加物について研究した結果、酸素を含まない化
合物、特に炭素、水素、窒素から構成され、酸素元素を
含まない化合物が有効であることを見出したものであ
る。
即ち、本発明はhBNを50重量%以上含む材料又はこの
材料に粒径10〜60μmのcBN単結晶を含めたものを、熱
力学的に立方晶窒化硼素の安定な領域で加圧、加熱する
ことにより、立方晶窒化硼素焼結体を製造する方法にお
いて、前記材料に炭素、水素、窒素から構成され酸素元
素を含まない有機化合物の一種又は2種以上を添加する
ことを特徴とする立方晶窒化硼素焼結体の製造方法及び
この焼結体を粉砕することからなる砥粒の製造方法であ
る。
本発明において出発材料として用いるhBNは出来るだ
け酸素不純物を除去しておくことが望ましい。除去方法
としては不活性又は真空の雰囲気下1600℃以上hBNの結
晶を大きくしない範囲の温度である2100℃以下で熱処理
する方法が採用できる。hBNの粒度は5μm以下が望ま
しい。
材料中hBNは50%(以下%は重量%を表わす)以上で
あり、残りは主としてcBN単結晶で50%未満であり、下
限は10%が望ましい。
cBN単結晶の添加は焼結体を粉砕して砥粒として使用
する場合砥粒の切れ味を向上させるのに有効であり、cB
Nの粒度は10μm未満だと砥粒の切れ味向上の効果が小
さく、また60μmを越えると逆に単結晶的な挙動を示
し、焼結体としての靭性の向上が薄れるなどの理由によ
り10〜60μmが適する。
材料中hBNの含有率を50%以上とした理由は50%未満
だと焼結体の微細結晶のマトリックス部が少なく、マク
ロ的な焼結体の強度が低下するためである。
材料の加圧、加熱はcBNの熱力学的安定領域下なら可
能であるが、望ましい範囲は1500〜1800℃、55〜70kbで
ある。加圧、加熱は材料の周囲からの汚染を防ぐためT
a,Mo,Ti,Zr等の耐火金属で遮断して行なうのがよい。
本発明で用いる炭素、水素、窒素から構成され、酸素
元素を含まない有機化合物としては分子量があまり大き
くないものが望ましい。高分子量のものは有機物が分解
する際に、より高いエネルギーを必要とするため、圧
力、温度条件、特に後者が高目に多少シフトするので好
ましくない。
有機化合物の例を挙げるとイミダゾール、インダゾー
ル、エチルヒドラジン、キシリジン、キナゾリン、キノ
セサリン、グアニジン、テトラジン、テトラゾール、ト
リルヒドラジン、ナフチリジン、ビニルアミン、ピラジ
ン、ピラゾリジン、ピラゾリン、ピラゾール、ピラジル
アミン、ピリダジン、ピリミジン、フェニレンアミン、
フェネチルアミン、フタラジン、ブタンジアミン、プテ
リジン、プロパンジアミン、ペンタンジアミン、ベンゼ
ントリアミン、ベンゾイミダゾール、メチルイミダゾー
ル、メラミンなどである。
これらの有機物の添加量は0.05〜1%が適する。その
理由は0.05%未満だと焼結体の緻密化の効果が薄く、ま
た1%を越えると有機物が分解し、発生するCN,NH3等の
ガスやhBN中の残存酸素と結合したH2O,CO2等のガスが気
孔として焼結体内に多く残存すると考えられ焼結体の密
度が上らない。
有機物の添加方法は機械的な混合の他、エーテル、ベ
ンゼン等の溶媒に分散させた後均一に添加し、その後溶
媒を有機物の沸点以下で加熱除去する。真空下で加熱す
れば更に効果的である。
〔作用〕
有機物の添加により強度の高いcBN焼結体が得られる
理由については有機物中のC,HがhBN中に存在する微量酸
素分をCO2,H2Oのようなガス形態にして系外に排出し、B
2O3の存在による焼結体の結合力低下を防いでいること
が考えられる。
また有機物添加はhBNからcBNへの転換を容易にすると
共にcBN粒子同志の焼結を助長している。cBN転換が容易
であることはその転換率を測定することにより明らかと
なったが、この際に窒素を含まない有機物よりも窒素を
含む本発明の有機物の方が転換率が良好であることによ
り、窒素も何らかの作用をしていると思われるが、その
理由は定かでない。
〔実 施 例〕
実施例 1 市販のhBN(平均粒径5μ)を2000℃、窒素雰囲気下
で熱処理し、含有酸素分を除去したものに、メラミン1
%をテフロンライニングのポットミルで2Hr混合した。
混合物を圧縮成形し、図1の反応容器に充填し、55kba
r,1700℃で30分高圧高温処理をした。図1で、1はMo通
電板、2は黒鉛発熱体、3はTaディスク、4はTaスリー
ブ、5は試料成形体、6はhBN充填材である。生成物はc
BN多結晶焼結体で結晶サイズは1μm以下であった。又
見掛密度は3.43であり、ビッカース硬度は約5700kg/mm2
を示した。
実施例 2 実施例1と同処理をしたhBN100重量部と、インダゾー
ル0.25重量部をジエチルエーテル200重量部に溶解させ
た溶液をテフロンライニングのポットミルで1Hr混合し
た。混合物を100℃真空中で加熱処理をし、ジエチルエ
ーテル分を揮発させた。残留物を圧縮成形し、図1の反
応容器に充填し、55kbar,1650℃で30分高圧高温処理を
した。生成物はcBN多結晶焼結体であり結晶サイズは0.5
μm以下であった。又見掛比重は3.46であり、ビッカー
ス硬度は約5800kg/mm2を示した。
比較例 1 実施例1と同処理したhBNと、尿素1%をテフロンラ
イニングのポットミルで2Hr混合した。混合物を圧縮成
形し図1の反応容器に充填し、55kbar,1700℃で30分高
圧高温処理をした。生成物はcBN多結晶体になっていた
が、気孔が多く存在しており見掛比重は3.27でビッカー
ス硬度は約4200kg/mm2であった。
実施例3及び比較例2 実施例1と同処理したhBN100重量部にメラミン0.5重
量部とcBN単結晶(30μm)を40重量部をテフロンライ
ニングポットミルで2Hr混合した。混合物を圧縮成形
し、図1の反応容器に充填し、55kbar,1700℃で30分高
圧高温処理をした。生成物を粉砕し、80/100を精粒し
た。この焼結砥粒と比較として同粒度の単結晶cBN砥粒
の電着砥石を製作し、湿式研削試験を実施した。研削条
件としては鋼材SKH−51(HRC63)砥石周速度2000m/mi
n、テーブル送り15m/minで行なった。結果は使用動力が
単結晶砥粒の場合を100としたとき当該砥粒は90と切れ
味の良い砥粒であった。
〔発明の効果〕
本発明によれば、hBNに実質的に酸素元素を含有しな
い有機物を添加することにより、生成したcBN焼結体中
の残存気孔を極力少なく出来かつ、粒界に存在し焼結を
阻害するB2O3などの酸化物を極力おさえられるので、機
械的強度が強く、熱伝導性の良いcBN焼結体を得ること
が出来る。又酸素不純物が少ないので、hBNをcBNに変換
させるに必要な高圧高温条件が比較的低い条件で合成が
出来る。得られた焼結体を粉砕し、分級することによ
り、cBN焼結砥粒として用いることが出来る。焼結砥粒
であるため単結晶砥粒に比べ靭性が勝り、高負荷での研
削に用いられるほか、適度に破砕するため良好な面粗度
が得られる。
以上のように本発明によればヒートシンク材、切削工
具、研削砥粒として有用なcBN焼結体を工業的に得るこ
とが出来る。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明の焼結体を製造する場合に使用する反応容
器の1例の断面図である。 1……Mo通電板、2……黒鉛発熱体 3……Taディスク、4……Taスリーブ 5……試料成形体、6……hBN充填材

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】六方晶窒化硼素を50重量%以上含む材料
    を、熱力学的に立方晶窒化硼素の安定な領域で加圧、加
    熱することにより、立方晶窒化硼素焼結体を製造する方
    法において、前記材料に炭素、水素、窒素から構成さ
    れ、酸素元素を含まない有機化合物の1種又は2種以上
    を添加することを特徴とする立方晶窒化硼素焼結体の製
    造方法。
  2. 【請求項2】請求項1の材料中に粒径10〜60μmの立方
    晶窒化硼素単結晶を含む請求項1記載の立方晶窒化硼素
    焼結体の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の焼結体を粉砕するこ
    とを特徴とする砥粒の製造方法。
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