JP2728337B2 - 貨幣補充回収システム - Google Patents

貨幣補充回収システム

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JP2728337B2
JP2728337B2 JP4098208A JP9820892A JP2728337B2 JP 2728337 B2 JP2728337 B2 JP 2728337B2 JP 4098208 A JP4098208 A JP 4098208A JP 9820892 A JP9820892 A JP 9820892A JP 2728337 B2 JP2728337 B2 JP 2728337B2
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晃久 千葉
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Laurel Bank Machine Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】銀行などの金融機関における窓
口、自動化コーナーなどで使用される一線機械(テラー
機、自動入出金機)と、これらの一線機械に対して、金
融機関の内部、元方側で使用される元方側機械(整理
機、出納機)との間で、補充回収カセットを介して、貨
幣の取り扱い、特に貨幣の補充もしくは回収を自動的に
行うシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のカセットに関する技術と
して、特開平1−92892号公報、特開平1−103
791号公報が知られている。前者の特開平1−928
92号公報は、自動入金機、自動出金機などの一線機械
に脱着自在に取り付けられて、その内部に貨幣を収納す
るカセットに関するものであって、該カセット内に収納
された貨幣量は、該カセットに設けられた記憶手段に在
高データとして記憶され、さらに、この記憶手段に記憶
される在高データは、該カセットに対する貨幣の入金、
出金が行われる毎に書き換えられるようになっている。
そして、この在高データはカセットに設けられた表示部
に表示され、この表示部を作業者が見ることにより、該
カセット内にいくらの貨幣が収納されているかを直に認
識できるようなっている。
【0003】後者の特開平1−103791号公報は、
上記公報と同様に、自動入金機、自動出金機などの一線
機械に脱着自在に取り付けられて、その内部に貨幣を収
納するカセットに関するものであって、該カセット内に
収納された貨幣量は、該カセットに設けられた記憶手段
に在高データとして記憶されている。一方、このカセッ
ト内に収納された貨幣は、整理機、出納機などの元方側
機械に送られるようになっており、該元方側機械に貨幣
を送る際には該貨幣が計数され、この計数結果が精査デ
ータとして精査データとして元方側機械の精査データ一
時記憶手段に記憶されるようになっている。そして、こ
の精査データ一時記憶手段に記憶された精査データと、
前記記憶手段に記憶された在高データとは、元方側機械
の比較手段にて比較され、この比較手段での比較によ
り、貨幣が、カセットから元方側機械に確実に送られた
か否かを判定するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来例
では、カセット内の貨幣を一線機械に補充し、また、一
線機械内の貨幣をカセットに回収することができ、かつ
このカセット内の貨幣量を在高データとして確実に記憶
することができるが、依然として以下のような問題を有
していた。
【0005】上記従来例では、業務開始時において、元
方側機械より、なんらかの手段により適当な金額の貨幣
を出金させた上で、該貨幣をカセットに装填し、さらに
このカセットを通じて貨幣を一線機械へと運んでいた。
また、業務終了時においては、一線機械内の貨幣をカセ
ット内に全て回収し、該カセットを介して、該貨幣を元
方側機械に入金していた。すなわち、上記従来例では、
(一)このカセットを、一線機械と元方側機械との間に
おいて貨幣を運搬する運搬手段としてしか活用しておら
ず、この点において、カセットの有効利用が望まれてい
た。(二)例えば、業務途中等において、一線機械内に
貨幣が過剰に入金されて、該貨幣を元方側機械に回収す
る必要が生じた場合、あるいは一線機械から貨幣が過剰
に出金されて、該一線機械内の貨幣が不足した場合に
は、作業者の判断により、一線機械に対して適当な(お
およその)量の貨幣が回収、補充されるだけであり、こ
れにより必要以上に貨幣が回収されたり、回収されなか
ったり、あるいは十分な貨幣が補充されなかったり、十
分すぎるほどの貨幣が補充されたりするという不具合が
生じていた。
【0006】この発明では、一線機械と元方側機械との
間を、1つのカセットを単に持ち運びするだけで、これ
ら一線機械と元方側機械との間で自動的に貨幣の補充、
回収を行ない、資金を最適運用することができる貨幣補
充回収シシステムを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成させるた
めに、第1の発明では、銀行などの金融機関における窓
口、自動化コーナーなどで使用される一線機械と、この
一線機械に対して、金融機関の内部、元方側で使用され
る元方側機械と、前記一線機械、及び前記元方側機械で
共用され、これら一線機械及び元方側機械のいずれにお
いても貨幣の入出金処理が可能なカセットとを設け、前
記一線機械には、該一線機械の1日に取り扱いを開始す
る始業時において予め一線機械内に収納させておく金種
別の貨幣の収納枚数を残置基準データとして記憶する残
置基準データ記憶手段と、一線機械および前記カセット
内に実際に収納されている貨幣の枚数を現収納量データ
として金種別に記憶する現収納量データ記憶手段と、一
線機械が必要としている貨幣の補充データ及び/または
不要としている貨幣の回収データを前記残置基準データ
および前記現収納量データの差から算出する補充回収デ
ータ算出手段をさらに設け、前記カセットには、前記一
線機械の補充回収データ算出手段によって算出された補
充データ及び/または回収データを記憶する補充回収デ
ータ記憶手段をさらに設け、前記元方側機械には、前記
カセットの補充回収データ記憶手段を介して補充データ
を受け取った際に、この補充データに基づき、カセット
に対し貨幣の補充を行なわせ、前記カセットの補充回収
データ記憶手段を介して回収データを受け取った際に、
この回収データに基づき、カセットより貨幣を回収させ
る補充回収制御手段をさらに設けるようにしている。
【0008】第2の発明では、前記カセットには、前記
カセット内に収納されている貨幣の収納量データを記憶
する収納量記憶手段をさらに有し、前記元方側機械の補
充回収制御手段は、前記カセットよりの回収作業を、前
記カセットの補充回収データ記憶手段に記憶された回収
データと前記カセットの収納量記憶手段に記憶された収
納量データとに基づいて行うようにしている。
【0009】
【作用】これらの発明によれば、一線機械に設けられた
補充回収データ算出手段により、一線機械が必要として
いる貨幣の補充データ、不要としている貨幣の回収デー
タを残置基準データおよび現収納量データの差から算出
させ、これら補充データ、回収データを、カセットに設
けられた補充回収データ記憶手段に記憶させるように
し、さらに、この補充回収データ記憶手段に記憶させた
補充データ、回収データを、カセットを一線機械から元
方側機械に付け替えることにより、該元方側機械の補充
回収制御手段に供給させるようにし、該元方側機械にお
いて、これら補充データ、回収データに基づき、カセッ
トへの紙幣の補充、該カセットからの紙幣の回収をそれ
ぞれ行なっている。
【0010】そして、この元方側機械において、紙幣の
補充、回収が行われたカセットを、再度、一線機械に装
填することにより、結果として、このカセットを介し
て、元方側機械と一線機械との間において、紙幣の補
充、回収を行うことができる。すなわち、貨幣補充回収
システムでは、一線機械と元方側機械との間を、両者に
共用される1つのカセットを単に持ち運びするだけで、
両者間で自動的に最適量の紙幣の補充、回収を行うこと
ができる。
【0011】また、第2の発明にあっては、カセットに
収納量記憶手段をさらに設けて、カセット内にのみ収納
している貨幣の収納量データを記憶させ、このカセット
を元方側機械に装填した際には、前記補充データ、回収
データに加えて、収納量データが元方側機械の補充回収
制御手段に供給され、さらに、この補充回収制御手段に
よるカセットからの貨幣の回収作業は、前記回収データ
と収納量データとに基づいて行うようにしている。すな
わち、この補充回収制御手段では、前記回収データと収
納量データとの比較により、カセットからの貨幣の回収
量を決定することができ、これにより収納量データより
も回収データの方が少ない場合には回収データに基づい
て回収作業を行うことができ、他方、収納量データより
も回収データの方が多い場合には現収納量データに基づ
いて回収作業を行うことができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図4に基づ
いて説明する。図3は、銀行などの金融機関の窓口、自
動化コーナーなどで使用される一線機械(テラー機、自
動入出金機機)の一例を示す紙幣入出金機100の概略
構成図であって、この図において符号1は入金紙幣を受
け入れ、受け入れた入金紙幣を一枚ずつ分離して送り出
す入金口、符号2は入金口1から送られた紙幣を搬送す
る入金ルート、符号3は入金ルート2の途中に設けられ
て、該入金ルート2により搬送される入金紙幣を鑑別
(金種判別、正損判別)及び計数する入金鑑別部、符号
4は入金鑑別部3での鑑別及び計数結果に基づき、入金
紙幣の送り先を振り分ける振分フォークである。そし
て、入金ルート2を通じて送られた紙幣は、振分フォー
ク4の振分により万券カセット5、五千券カセット6、
千券カセット7、返却口8、一時貯留部9のいずれかに
案内されるようになっている。
【0013】万券カセット5は万券を集積状態で収納す
るものであり、入金ルート2を通じて搬送された正券の
万券を上部から受け入れて集積し、かつ内部に集積され
た万券を下部から排出するものである。五千券カセット
6及び千券カセット7は、万券カセット5と同様の構成
であり、五千券、千券を集積状態でそれぞれ収納するも
のであり、入金ルート2を通じて搬送された正券の五千
券、正券の千券を上部からそれぞれ受け入れて集積し、
かつ内部に集積された各五千券及び千券を下部から排出
するものである。返却口8は、入金口1より入金された
紙幣が真であると判別されなかた異常紙幣を受け入れる
ものであり、この返却口8を通じて、該異常紙幣を返却
するようにしている。
【0014】一時貯留部9は、真と判別された紙幣(万
券、五千券、千券の正券及び損券)を一時貯留するもの
であって、この一時貯留された紙幣は最終的に下方に位
置する補充回収カセット10に収納されるか、操作者に
より、この一時貯留部9から取り出されて返却されるこ
とになる。この補充回収カセット10は、カセット5〜
7と同様に、紙幣を集積状態で収納するものであり、一
時貯留部9を通じて紙幣を上部から受け入れて集積し、
かつ内部に集積された紙幣を下部から排出するものであ
る。また、この補充回収カセット10は脱着自在に設け
られ、元方側機械である出納機101(後述する)に対
しても装填可能となっている。
【0015】一方、前記万券カセット5、五千券カセッ
ト6、千券カセット7、補充回収カセット10の下部に
は、これらカセット5〜7及び10から払い出された紙
幣を搬送するための出金ルート11が設けられ、この出
金ルート11の途中には、これらカセット5〜7及び1
0から払い出された紙幣の金種及び正損の判別、及び該
紙幣の計数をする出金鑑別部12が設けられている。そ
して、この出金鑑別部12の下流には、この出金鑑別部
12の鑑別結果及びそのときの処理形態に基づいて作動
する振分フォーク13により出金紙幣を排除する出金排
除部14が設けられ、この出金排除部14は排除された
紙幣を出金ルート11に適宜送り出すことができるもの
である。
【0016】また、出金口15の手前には出金ルート1
1と入金ルート2とを接続して、出金ルート11を通じ
て搬送された紙幣を入金ルート2に送るための分配ルー
ト16が設けられており、この分配ルート16と出金ル
ート11との分岐部には、紙幣を分配ルート16側ある
いは出金口15側に振り分けるための振分フォーク17
が設けられている。すなわち、金種別カセット5〜7か
らの出金処理の際には、何等異常の無い正常券であると
判別された紙幣は出金口15に向けて搬送され、例えば
搬送状態が異常であるなどと判別された異常券は振分フ
ォーク13により出金排除部14に振り分けられ、この
出金排除部14に排除された異常券は、入金処理が行わ
れていないことを条件として、出金ルート11、分配ル
ート16、入金ルート2を通じて対応する金種別カセッ
ト5〜7に回収されることになっている。
【0017】また、金種別カセット5〜7から補充回収
カセット10への回収処理の際には、正常券が補充回収
カセット10へ向けて搬送される点を除いて、上記同様
の振分処理がなされることになっている。さらに、補充
回収カセット10から金種別カセット5〜7への補充処
理の際には、補充カセット10から出金された紙幣は、
出金ルート11、分配ルート16、入金ルート2を通じ
て搬送されて、入金鑑別部3の鑑別結果に基づき、正券
が金種別カセット5〜7に振り分けられるとともに、損
券及び予め定められた枚数の正券が既に金種別カセット
5〜7に収納されて満杯であると判断されている金種の
紙幣が、補充回収カセット10に回収されるようになっ
ている。
【0018】次に、図4を参照して、図3に示す紙幣入
出金機100の元方側機械となる出納機101について
説明する。この出納機101は、図3に示す紙幣入出金
機100と基本構成が同じであるので異なる箇所につい
てのみ説明する。また、出納機101の構成要素を紙幣
入出金機100と区別するために、出納機101では、
紙幣入出金機100と同一構成要素について同一符号を
付し、かつ「’」を付加する。
【0019】すなわち、この出納機101には、符号2
0で示すように入金口と返却口とが一体化した入金・返
却口が設けられ、流通量の多い万券が収納される万券カ
セット5’は2組設けられ、さらに損券を収納する専用
の損券カセット21も設けられている。また、万券カセ
ット5’、五千券カセット6’、千券カセット7’及び
損券カセット21と、入金ルート2’との間には、カセ
ット5’〜7’及び21内に紙幣を収納する前に、該紙
幣を一時貯留するための一時貯留部22がそれぞれ設け
られている。また、出金排除部14’に通じるルート1
4A’の途中には、紙幣を結束ユニット(図示略)に供
給するためのルート14B及び振分フォーク23が設け
られている。そして、ルート14Bを通じて結束ユニッ
トに送られた紙幣は該結束ユニットにて100枚単位で
結束されるようになっている。
【0020】また、この出納機101においても、補充
回収カセット10が脱着自在に取り付けられるようにな
っており、さらに、この補充回収カセット10はこの出
納機101から取り外されて、前述した紙幣入出金機1
00に取り付けられるようになっている。すなわち、こ
の補充回収カセット10は、紙幣入出金機100及び出
納機101のいずれにも装填可能であり、この補充回収
カセット10を通じて、これら紙幣入出金機100及び
出納機101の間にて紙幣の間接的な移動が可能となっ
ている。
【0021】次に、図1の制御ブロック図を参照して、
補充回収カセット10、及び該補充回収カセット10が
装填される紙幣入出金機100(一線機械)、出納機1
01(元方側機械)の制御系、特に本発明の特徴部分に
ついての制御系について説明する。図1において符号3
0で示すものは、紙幣入出金機100の1日の取り扱い
を開始する始業時において、予め機械内に収納されてい
ることが望ましい金種別の収納枚数を、残置基準データ
(a)として記憶する残置基準データ記憶手段である。
すなわち、前日の終業時に、この残置基準データ(a)
に等しい金種別の収納枚数が紙幣入出金機100内に収
納状態で残される(これを残置という)ことにより、翌
日の紙幣入出金機100の1日の取り扱いを直ちに開始
し得るようになされているものである。なお、この残置
基準データ(a)に等しい枚数の金種別紙幣は、紙幣入
出金機100の金種別カセットである万券カセット5、
五千券カセット6、千券カセット7及び/または補充回
収カセット10に、単独または適宜分割されて残置され
るものである。
【0022】符号31で示すものは、紙幣入出金機10
0内の万券カセット5、五千券カセット6、千券カセッ
ト7及び補充回収カセット10において、各カセット5
〜7及び10に現時点で収納されている紙幣の枚数を、
金種別に記憶する現収納量データ記憶手段である。な
お、この現収納量データ記憶手段31に記憶される紙幣
の枚数を示す現収納量データ(b)は、入金鑑別部3で
の鑑別計数結果、及び出金鑑別部12での鑑別結果に基
づいて紙幣が現実に振り分けられた結果の差引により、
金種別及び金種別カセット5〜7及び補充回収カセット
10別にそれぞれ求められる。符号32で示すものは補
充回収データ算出手段であって、この補充回収データ算
出手段32では、残置基準データ記憶手段30に記憶さ
れている残置基準データ(a)と、現収納量データ記憶
手段31に記憶されている現収納量データ(b)との差
を金種別に取り、これらの差に基づき、紙幣入出金機1
00が必要としている紙幣の補充データ(c)、不要と
している紙幣の回収データ(d)を算出するものであ
る。
【0023】符号33で示すものは、補充回収データ算
出手段32において算出された補充データ(c)、回収
データ(d)を記憶する補充回収データ記憶手段であっ
て、符号34で示すものは、現収納量データ記憶手段3
1で算出される現収納量データ(b)の一部である補充
回収カセット10内のみの現収納量データ(b’)を記
憶する収納量記憶手段であって、それぞれ補充回収カセ
ット10に設けられている。なお、前記補充回収データ
算出手段32から補充回収データ記憶手段33への補充
データ(c)及び回収データ(d)の供給、及び前記現
収納量データ記憶手段31と収納量記憶手段34との間
の現収納量データ(b’)の授受は、補充回収カセット
10が紙幣入出金機100に装填されている間に、種々
の公知のデータ通信手段により行われるものであり、補
充データ(c)及び回収データ(d)の供給にあって補
充回収が必要になった都度、また、現収納量データ
(b’)の授受にあっては補充回収カセット10への紙
幣の入金、あるいは出金が行われる都度、これらのデー
タ供給または授受が行われるように構成されている。
【0024】符号35で示すものは、元方側機械である
出納機101に設けられた補充回収制御手段であって、
この補充回収制御手段35には、補充回収データ記憶手
段33に記憶された補充データ(c)、回収データ
(d)及び収納量記憶手段34に記憶された現収納量デ
ータ(b’)が供給されるようになっている。他方、こ
の補充回収制御手段35からは、補充回収データ記憶手
段33に対して、前記補充データ(c)及び回収データ
(d)を消去するための消去信号(e)が供給され、収
納量記憶手段34に対して、補充回収作業後に変化した
現収納量データ(b’’)が供給されるようになってい
る。なお、現収納量データ(b’’)は、補充回収作業
後の補充回収カセット10内に貯留されている紙幣の収
納量を金種別に示すものである。
【0025】そして、この補充回収制御手段35では、
補充回収データ供給手段33から補充データ(c)を受
け取った際には補充回収カセット10に対して必要な金
種の紙幣の補充を行うとともに、補充回収データ記憶手
段33から回収データ(d)を受け取った際には該補充
回収カセット10より不要な金種の紙幣を回収させるよ
うにしている。そして、特に、この回収作業にあたり、
補充回収制御手段35には、回収データ(d)に加え
て、収納量記憶手段34からの現収納量データ(b’)
が供給され、この現収納量データ(b’)で示される範
囲内で不要な金種の紙幣の回収が行われるように構成さ
れている。すなわち、この補充回収制御手段35では、
回収データ(d)と現収納量データ(b’)とを金種別
に比較し、現収納量データ(b’)よりも回収データ
(d)の方が少ない場合には、回収データ(d)に基づ
いて回収作業を行い、他方、現収納量データ(b’)よ
りも回収データ(d)の方が多い場合には現収納量デー
タ(b’)に基づいて回収作業を行う。そして、このよ
うにして補充回収作業が終了すると、補充回収制御手段
35は、補充回収データ記憶手段33に消去信号(e)
を供給して補充データ(c)、回収データ(d)を消去
するとともに、収納量記憶手段34に補充回収作業にと
もなって変化した現収納量データ(b’’)を供給し
て、先に記憶されていた現収納量データ(b)を現収納
量データ(b’’)に書き換えるようにしている。
【0026】なお、前記補充回収データ記憶手段33と
補充回収制御手段35との間の補充データ(c)、回収
データ(d)及び消去信号(e)の授受、及び前記収納
量記憶手段34と補充回収制御手段35との間の現収納
量データ(b’)(b’’)の授受は、補充回収カセッ
ト10が出納機101に装填されている間に、種々公知
のデータ通信手段により行われるものであり、補充デー
タ(c)、回収データ(d)及び現収納量データ
(b’)の授受にあっては補充回収カセット10が出納
機101に装填された際に、また、消去信号(e)及び
現収納量データ(b’’)の授受にあっては補充回収作
業が終了した時点で、これらのデータ供給または授受が
行われるように構成されている。
【0027】次に、図2の表を参照して、補充回収カセ
ット10を介して紙幣入出金機100から出納機101
に紙幣が回収される場合の例、出納機101から紙幣入
出金機100に紙幣が補充される場合の例について具体
的に説明する。図2は、一線機械である紙幣入出金機1
00内の時間の経過にともなう貨幣量の変化を示すもの
である。すなわち、図2の縦軸は、当該一線機械におけ
る始業時から終業時までの時間の経過を表すものであ
り、その横軸は、その時間内での種々の時点における当
該一線機械の金種別カセット5〜7の貨幣量、補充回収
カセット10に収納される金種別の貨幣量(現収納量デ
ータ(b’))、及びこれら金種別カセット5〜7と補
充貨幣量カセット10とを合わせた一線機械内の金種別
の合計貨幣量「一線機械内合計(イ)」を表すもので、
各欄中の数字は、それぞれの紙幣の枚数を金種別に示す
現収納量データ(b)である。
【0028】そして、この図において、始業時(一)の
「残置基準データ(a)とは、前述したように、当該一
線機械の金種別カセット5〜7及び補充回収カセット1
0に収納される理想とされる貨幣量(紙幣の枚数)を金
種別に示すものであり、前日の終業時(「終業時分配後
(十)」参照)に、この残置基準データに等しい金種別
の貨幣量が一線機械内に収納状態で残されることによ
り、翌日の一線機械の作動を直ちに開始し得るようにな
されているものであって、この残置基準データ(a)は
始業時の現収納量データ(b)といえるものである。以
下、この図2の縦軸に従って、もう少し詳細に説明す
る。
【0029】(一)始業時 始業時には、金種別カセット5〜7、補充回収カセット
10及び「一線機械内合計」における金種別の紙幣量
は、残置基準データ(a)に一致している。なお、この
始業時には、補充回収カセット10は紙幣入出金機10
0に装填された状態にある。ところで、この始業時より
終業時までの間、紙幣入出金機100は、一線機械内合
計(イ)に示す金種別貨幣量に基づいて、当該金種別貨
幣量が、金種別に別途定められたニアエンド量以下にな
ったか否か、または、当該金種別貨幣量を合計した全体
の貨幣量が別途定められたニアフル量以上になったか否
かの検出がなされ、一つの金種でもニアエンドが検出さ
れると、または全体の貨幣量のニアフルが検出される
と、それ以後の貨幣の入金(ニアフルの場合)、出金
(ニアエンドの場合)に影響を及ぼす恐れがあるため、
優先的に貨幣の補充または回収作業が行われるように構
成されている。なお、個々の金種別カセット5〜7にお
けるさらに別途定められたニアエンドまたはニアフルが
検出される場合には、当該カセット5〜7と補充回収カ
セット10との間で、補充または回収作業が適宜行われ
るように構成されている。
【0030】(二)中間時(ニアエンド検出) 前記したように、始業時より終業時までの間に、一線機
械である紙幣入出金機100において出金取引、入金取
引、さらには、金種別カセット5〜7と補充回収カセッ
ト10との間の補充または回収作業の進行に従い、一線
機械内合計(イ)の符号(ロ)で示す五千券の項に示す
ように、一部の金種の紙幣がニアエンド状態になったこ
とが検出される。なお、この時の補充回収カセット10
内の収納量記憶手段34には、金種別に万券300枚、
五千券0枚、千券100枚という現収納量データ
(b’)が記憶されている。
【0031】(三の一)補充回収量データ算出 このニアエンド状態が検出されることにより、補充回収
データ算出手段32は、紙幣入出金機100の一線機械
内合計(イ)について、残置基準データ(a)と現収納
量データ(b)との差を金種別に算出し、これらの差
(プラス、マイナス)に基づき、紙幣入出金機100が
必要としている紙幣の補充データ(c)(差がマイナス
の場合)、不要としている紙幣の回収データ(d)(差
がプラスの場合)を作成する。すなわち、この実施例の
場合では、一線機械内合計(イ)の符号(ロ)で示す五
千券の枚数が残置基準データ(a)を下回っており、こ
れに伴い、補充回収データ算出手段32では、不足して
いる五千券を補充させるための補充データ(c)(五千
券80枚(=100−20)を補充させることを指示す
る補充データ(c))を作成する。
【0032】一方、万券については、万券の枚数が残置
基準データ(a)を上回っており、これに伴い、補充回
収データ算出手段32では、過剰にある万券を回収させ
るための回収データ(d)(万券50枚(=550−5
00)を回収させることを指示する回収データ(d))
を作成する。また、千券については、千券の枚数が残置
基準データ(a)を上回っており、これに伴い、補充回
収データ算出手段32では、過剰にある千券を回収させ
るための回収データ(d)(千券110枚(=310−
200)を回収させることを指示する回収データ
(d))を作成する。そして、この補充回収データ算出
手段32では、五千券についての補充データ(c)、万
券及び千券についての回収データ(d)を作成したなら
ば、これら補充データ(c)及び回収データ(d)を補
充回収データ記憶手段33に供給し、記憶させる。
【0033】(三の二)中間時の補充回収作業 次に、紙幣入出金機100に装填された状態にある補充
回収カセット10を取り外し、元方側機械である出納機
101に装填する(補充回収カセット10の取り外し、
装填は作業者が行う)。そして、補充回収カセット10
が出納機101に装填された場合には、出納機101内
の補充回収制御手段35は、補充回収データ記憶手段3
3に記憶された前記補充データ(c)、回収データ
(d)、及び補充回収カセット10の収納量記憶手段3
4に記憶された現収納量データ(b’)をともに読み出
し、これら補充データ(c)、回収データ(d)及び現
収納量データ(b’)に基づき、補充回収カセット10
と、出納機101内の万券カセット5’、五千券カセッ
ト6’、千券カセット7’との間で、紙幣の入出金を行
わせる。すなわち、本例の場合、補充データ(c)は、
五千券80枚を補充させることを指示する内容であるの
で、補充回収制御手段35は、この補充データ(c)に
基づき、五千券カセット6’内から五千券を出金させ、
さらに分配ルート16’及び入金ルート2’を通じて、
80枚の五千券を補充回収カセット10に補充させる。
【0034】一方、回収データ(d)は、万券50枚及
び千券110枚を共に回収させることを指示する内容で
あるので、補充回収制御手段35は、この回収データ
(d)に基づき、補充回収カセット10から50枚分の
万券、110枚分の千券を出金させ、これら万券及び千
券を分配ルート16’、入金ルート2’を通じて、万券
カセット5’、千券カセット7’にそれぞれ回収させ
る。なお、前記回収データ(d)は千券について110
枚の回収を指示するものであるが、補充回収カセット1
0内には、符号(ハ)で示すように100枚の千券しか
ないので、この場合、110枚では無く、100枚全て
の千券を千券カセット7’に回収させるようにする。
【0035】この場合、千券110枚の回収データ
(d)のみによって千券の回収を行おうとすると、千券
110枚の回収に要するであろう予測時間以上の時間が
経過しても、その回収作業が終わらないことに基づいて
回収作業の終了を検出しなければならなくなって、効率
が悪くなることになるが、この回収データ(d)と補充
回収カセット10の収納量記憶手段34に記憶された現
収納量データ(b’)とに基づいて、すなわち、現収納
量データ(b’)よりも回収データ(d)の方が少ない
場合には回収データ(d)に基づいて、あるいは現収納
量データ(b’)よりも回収データ(d)の方が多い場
合には現収納量データ(b’)に基づいて回収作業を行
えば、最も作業時間が短くなり、効率良くなるものであ
る。
【0036】そして、このような補充回収カセット10
に対する紙幣の補充及び回収作業が終了した場合には、
補充回収制御手段35は、補充回収データ記憶手段33
に対して消去信号(e)を供給して補充データ(c)、
回収データ(d)の記憶を消去させるをとともに、収納
量記憶手段34に対して補充乃至回収した後の現収納量
データ(b’’)を供給して現収納量データ(b’=
b’’)を更新する(「中間時補充回収(四)の符号
(ニ)」参照)。なお、補充回収カセット10から出納
機101への紙幣の回収に際して、予定外の紙幣、すな
わち、万券のみの回収に際して、収納されている万券以
外の紙幣が補充回収カセット10から出金されることが
あるが、この予定外の紙幣は、分配ルート16’、入金
ルート2’を通じて、補充回収カセット10に戻るよう
循環制御されるものである。
【0037】(四)中間時の補充回収作業後の処理 次に、出納機101に装填された状態にある補充回収カ
セット10を取り外し、一線機械である紙幣入出金機1
00に装填する(補充回収カセット10の取り外し、装
填は作業者が行う)。そして、紙幣入出金機100に補
充回収カセット10が装填されたことに基づいて、紙幣
入出金機100の現収納量データ記憶手段31は、金種
別カセット5〜7内の現収納量データ、及び装填された
補充回収カセット10の金種別の現収納量データ(b’
=b’’)とに基づいて、紙幣入出金機100全体の現
収納量データ(b)を符号(ホ)で示すように算出して
更新する。
【0038】(五)中間時の分配作業 次に、この紙幣入出金機100では、補充回収カセット
10内に収納されている万券及び五千券を、金種別カセ
ット5〜7内の紙幣量が、残置基準データに近似するよ
うに分配するとともに、この分配作業にともない、金種
別カセット5〜7及び補充回収カセット10に対応した
現収納量データ(b)を更新するものである。すなわ
ち、本例では、符号(ニ)から符号(ヘ)で示すよう
に、補充回収カセット10内に収納されている250枚
の万券の中の50枚を、分配ルート16、入金ルート2
を通じて、万券カセット5に分配させ、また、補充回収
カセット10内に収納されている80枚の五千券の全て
を、分配ルート16、入金ルート2を通じて、五千券カ
セット6に分配させるようにしている。
【0039】以上、中間時における紙幣の補充及び回収
作業について説明したが、終了時においても中間時とほ
ぼ同じ紙幣の補充及び回収作業(六)〜(十)を行う。
一部異なる点としては、中間時の処理においては、この
一線機械の補充回収作業に伴う中断時間を極力短くする
ために、直ちに補充回収カセット10を出納機101へ
移し換え、その時点での補充データ(c)、回収データ
(d)及び現収納量データ(b’)とに基づいて補充回
収作業を行わせたのに対し、この終業時での処理におい
ては、中断時間の短縮という制約よりも、1回の作業で
補充回収作業を終えたいという作業効率的な面から、金
種別カセット5〜7と補充回収カセット10との間の分
配回収作業を先に行うようにしたものである。以下、こ
の点から説明する。
【0040】(六)終業時〜(七)終業時分配回収後 終業時の補充回収の目的は、前述したように、翌日の始
業の際に、直ちに業務に移行できるように紙幣入出金機
100内の終業時の現収納量データ(b)を、残置基準
データ(a)に一致させた状態で終了させることであ
り、そのためには、まず、金種別カセット5〜7内の貨
幣量を残置基準データ(a)に一致させることを先決と
し、その後、補充回収カセット10の貨幣量を残置基準
データ(a)に一致させるようにしている。
【0041】この実施例においては、終業時になった時
点で、紙幣入出金機100では、補充回収カセット10
内に収納されている万券及び五千券を、金種別カセット
5〜7内の紙幣量が残置基準データに一致(近似)する
ように分配する。すなわち、符号(ト)から符号(チ)
に示すように、補充回収カセット10内に収納されてい
る250枚の万券の中の100枚を、万券カセット5に
分配し、30枚の五千券の全てを五千券カセット6に分
配する。また、反対に千券カセット7からは、過剰とな
っている50枚の千券紙幣を補充回収カセット10に回
収する。この場合、補充回収カセット10の収納量記憶
手段34には、この分配回収作業にともなって、補充回
収カセット10内の現収納量データ(b’=万券150
枚、五千券0枚、千券150枚)が記憶される。
【0042】(七)終業時分配回収後〜(八)補充回収
作業 上記(三の一)に示す補充回収量データ算出処理及び上
記(三の二)に示す中間時の補充回収作業と同様に、補
充回収データ算出手段32は、紙幣入出金機100の一
線機械内合計(イ)について、残置基準データ(a)と
現収納量データ(b)との差を金種別に取り、これらの
差(プラス、マイナス)に基づき、紙幣入出金機100
が必要としている紙幣の補充データ(c)、不要として
いる紙幣の回収データ(d)を作成する。すなわち、こ
の補充回収データ算出手段32では、万券50枚(=5
00−450)を補充させることを指示する補充データ
(c)、五千券20枚(=100−80)を補充させる
ことを指示する補充データ(c)、千券150枚(=3
50−200)を回収させることを指示する回収データ
(d)を作成し、これら補充データ(c)及び回収デー
タ(d)を補充回収データ記憶手段33に対して記憶さ
せる。
【0043】(八)補充回収作業〜(九)補充回収作業
後の処理 補充回収カセット10を紙幣入出金機100から元方側
機械である出納機101に装填し直し、この状態で、出
納機101内の補充回収制御手段35は、補充回収デー
タ記憶手段33内の補充データ(c)及び回収データ
(d)に基づき、補充回収カセット10と、出納機10
1内の万券カセット5’、五千券カセット6’、千券カ
セット7’との間で、紙幣の入出金を行わせる。すなわ
ち、補充回収制御手段35は、前記補充データ(c)に
基づき、万券カセット5’から50枚の万券を、五千券
カセット6’から20枚の五千券をそれぞれ出金させ、
これら紙幣を補充回収カセット10に補充させ、一方、
前記回収データ(d)に基づき、補充回収カセット10
から150枚分の千券を出金させ、該千券を千券カセッ
ト7’に回収させる。
【0044】なお、この終業時の補充回収作業にあたっ
ては、前記した中間時の作業と異なり、金種別カセット
5〜7と補充回収カセット10との間で既に分配回収作
業を行っていうるため、回収すべき紙幣については、回
収データ(d)と等しい、あるいはそれ以上の量の紙幣
が補充回収カセット10内に確実に存在するため、収納
量記憶手段34の現収納量データ(b’)を必要せず、
回収データ(d)のみで不要な時間を要すること無く過
剰となっている紙幣を回収できるものである。しかし、
前記中間時と同様の判断を加えて処理を行うこともでき
る。
【0045】そして、このような補充回収カセット10
に対する紙幣の補充回収作業にともない、収納量記憶手
段34に記憶される現収納量データ(b’)を補充乃至
回収中の現収納量データ(b’’)に更新(「終業時補
充回収後(九)の符号(リ)」参照)するとともに、こ
の補充回収作業が終了した場合には、補充回収制御手段
35は、補充回収カセット10の補充回収データ記憶手
段33に対して消去信号(e)を供給して、補充データ
(c)、回収データ(d)の記憶を消去させる。 な
お、前記中間時と同様、補充回収カセット10から出納
機101への紙幣の回収に際して、予定外の紙幣、すな
わち、万券のみの回収に際して、収納されている万券以
外の紙幣が補充回収カセット10から出金されることが
あるが、この予定外の紙幣は、分配ルート16’、入金
ルート2’を通じて、補充回収カセット10に戻るよう
循環制御されるものである。
【0046】(九)補充回収作業後の処理〜(十)分配
後の処理 補充回収カセット10を出納機101から紙幣入出金機
100に装填し直す。そして、紙幣入出金機100に補
充回収カセット10が装填されたことに基づいて、紙幣
入出金機100の現収納量データ記憶手段31は、金種
別カセット5〜7内の現収納量データ(b)、及び装填
された補充回収カセット10の金種別の現収納量データ
(b’)とに基づいて、紙幣入出金機100全体の現収
納量データ(b)を符号(ヌ)で示すように算出して更
新する。そして、この紙幣入出金機100では、符号
(ヌ)で示す現収納量データ(b)に基づいて、補充回
収カセット10内に補充された紙幣について、金種別カ
セット5〜7へ分配を行うものであり、この実施例にお
いては、該補充回収カセット10内に補充された五千券
は五千券カセット6に全て分配し、これにより、終業時
の処理(六)〜(十)を終了して、翌日の始業時に備え
るものである。
【0047】以上説明したように本実施例に示す補充回
収システムによれば、一線機械である紙幣入出金機10
0に設けられた補充回収データ算出手段32により、紙
幣入出金機100内の紙幣が何枚不足しているかを示す
補充データ(c)、何枚過剰かを示す回収データ(d)
を算出させ、これら補充データ(c)、回収データ
(d)を、補充回収カセット10に設けられた補充回収
データ記憶手段33に記憶させるようにし、さらに、こ
の補充回収データ記憶手段33に記憶させた補充データ
(c)、回収データ(d)を、補充回収カセット10を
紙幣入出金機100から出納機101に付け替えること
により、該出納機101の補充回収制御手段35に供給
させるようにし、この出納機101において、補充回収
カセット10への紙幣の補充、該補充回収カセット10
からの紙幣の回収を行わせるようにした。そして、この
出納機101において、紙幣の補充、回収が行われた補
充回収カセット10を、再度、紙幣入出金機100に装
填することにより、結果として、この補充回収カセット
10を介して、出納機101と紙幣入出金機100との
間において、紙幣の補充、回収が行われることになる。
【0048】すなわち、本実施例に示す補充回収システ
ムでは、一線機械である紙幣入出金機100と、元方側
機械である出納機101との間を、両者に共用される1
つの補充回収カセット10を単に持ち運びするだけで、
両者間で自動的に紙幣の補充、回収を行うことができ
る。また、本実施例では、補充回収カセット10内にの
み収納している現収納量データ(b’)を記憶する収納
量記憶手段34を設け、補充回収制御手段35による補
充回収カセット10よりの回収作業にあたっては、回収
データ(d)と現収納量データ(b’)とに基づいて行
うことにより、効率よい回収作業を行うことができる。
さらに、本実施例では、補充回収データ算出手段32に
おいて、予め記憶させておいた残置基準データ(a)と
現時点の収納量を示す現収納量データ(b)との比較に
より、紙幣入出金機100内の紙幣が何枚不足している
かを示す補充データ(c)、何枚過剰かを示す回収デー
タ(d)を共に算出するようにており、これにより、必
要な量の紙幣が過不足無く補充され、また、過剰な量の
紙幣が過不足無く回収され、これにより、紙幣入出金機
100において、資金を最適運用できる効果が得られ
る。
【0049】なお、この実施例の紙幣入出金機100で
は残置される紙幣の量が、金種別カセット5〜7と補充
回収カセット10とに分割収納される程度の量として定
められているが、これに限らず、残置量が、金種別カセ
ット5〜7のみに収納され得る量とすることも可能であ
る。また、紙幣入出金機100は、この実施例の構成に
限らず、種々の構成を採用することが可能である。
【0050】さらに、本実施例では、一線機械内合計
(イ)に示す金種別貨幣量に基づいて、当該金種別貨幣
量が金種別に別途定められたニアエンド量以下になった
か否か、また、当該金種別貨幣量を合計した全体の貨幣
量が別途定められたニアフル量以上になったか否かの検
出がなされ、一つの金種でもニアエンドが検出される
と、または全体の貨幣量のニアフルが検出されると、貨
幣の補充または回収作業が行われることになると説明し
たが、このときだけに限らず、さらに特定の時刻、ある
いは取引の閑散時であると操作者が判断したときなど、
任意のときに、補充回収作業を行うこともできる。
【0051】また、上記実施例では、一線機械及び元方
側機械に循環式の紙幣入出金機を用いたが、これに限定
されず、これら一線機械及び元方側機械に循環式の硬貨
入出金機を加えたものにも適用できるものである。さら
にまた、これら一線機械及び元方側機械における貨幣の
処理ルート構成、カセットの数、金種別カセットの各機
械からの脱着可能性の有無、カセットに対する貨幣の入
金方法及び出金方法(上入れ、下出し構成)、さらには
損券の取り扱い方法等については、種々の方法等を任意
に採用できるものである。
【0052】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の貨幣補充回収システムによれば、一線機械に設けられ
た補充回収データ算出手段により、一線機械が必要とし
ている貨幣の補充データ、不要としている貨幣の回収デ
ータを残置基準データおよび現収納量データの差から
出させ、これら補充データ、回収データを、カセットに
設けられた補充回収データ記憶手段を介在させて、該元
方側機械の補充回収制御手段に供給させるようにし、該
元方側機械において、これら補充データ、回収データに
基づき、カセットへの紙幣の補充、該カセットからの紙
幣の回収をそれぞれ行ない、さらに、この元方側機械に
おいて、紙幣の補充、回収が行われたカセットを、再
度、一線機械に装填することにより、結果として、この
カセットを介して、元方側機械と一線機械との間におい
て、紙幣の補充、回収を行うことができる。すなわち、
一線機械と、元方側機械との間を、両者に共用される1
つのカセットを単に持ち運びするだけで、両者間で自動
的に最適量の紙幣の補充、回収を行うことができ、資金
を最適運用することができる効果が得られる。
【0053】また、第2の発明にあっては、補充回収制
御手段によるカセットからの貨幣回収作業を、回収量を
指示する回収データと、該カセット内の現収納量を示す
収納量データとに基づいて行なわせるようにしたので、
収納量データよりも回収データの方が少ない場合には、
回収できるだけの十分な貨幣がカセット内にあると判断
することができて、回収データに基づいて回収作業を行
わせることができ、他方、収納量データよりも回収デー
タの方が多い場合には、回収するにはカセット内の貨幣
が不足していると判断することができて、現収納量デー
タに基づいて回収作業を行わせることができる。すなわ
ち、この第2の発明にあっては、回収データと収納量デ
ータとに基づいて、カセットからの貨幣の効率よい回収
が可能であり、この点においても、資金の最適運用が可
能であるとの効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】紙幣入出金機100、出納機101及びこれら
の間に介在される補充回収カセット10の制御ブロック
図。
【図2】紙幣入出金機100及び補充回収カセット10
内に存在する貨幣量を示すグラフ。
【図3】 銀行などの金融機関の窓口、自動化コーナー
などで使用される一線機械(テラー機、自動機)の一例
を示す紙幣入出金機100の概略構成図。
【図4】 図3に示す紙幣入出金機100の元方側機械
となる出納機101の概略構成図。
【符号の説明】
10 補充回収カセット(カセット) 30 残置基準データ記憶手段 31 現収納量データ記憶手段 32 補充回収データ算出手段 33 補充回収データ記憶手段 34 収納量記憶手段 35 補充回収制御手段 100 紙幣入出金機(一線機械) 101 出納機(元方側機械) (a) 残置基準データ (b) 現収納量データ (b’) 現収納量データ(収納量データ) (b’’) 現収納量データ(収納量データ) (c) 補充データ (d) 回収データ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銀行などの金融機関における窓口、自動
    化コーナーなどで使用される一線機械と、 この一線機械に対して、金融機関の内部、元方側で使用
    される元方側機械と、 前記一線機械、及び前記元方側機械で共用され、これら
    一線機械及び元方側機械のいずれにおいても貨幣の入出
    金処理が可能なカセットとを有し、 前記一線機械には、該一線機械の1日に取り扱いを開始
    する始業時において予め一線機械内に収納させておく金
    種別の貨幣の収納枚数を残置基準データとして記憶する
    残置基準データ記憶手段と、一線機械および前記カセッ
    ト内に実際に収納されている貨幣の枚数を現収納量デー
    タとして金種別に記憶する現収納量データ記憶手段と、
    一線機械が必要としている貨幣の補充データ及び/また
    は不要としている貨幣の回収データを前記残置基準デー
    タおよび前記現収納量データの差から算出する補充回収
    データ算出手段をさらに有し、 前記カセットには、前記一線機械の補充回収データ算出
    手段によって算出された補充データ及び/または回収デ
    ータを記憶する補充回収データ記憶手段をさらに有し、 前記元方側機械には、前記カセットの補充回収データ記
    憶手段を介して補充データを受け取った際に、この補充
    データに基づき、カセットに対し貨幣の補充を行なわ
    せ、前記カセットの補充回収データ記憶手段を介して回
    収データを受け取った際に、この回収データに基づき、
    カセットより貨幣を回収させる補充回収制御手段をさら
    に有することを特徴とする貨幣補充回収システム。
  2. 【請求項2】 前記カセットには、該カセット内に収納
    されている貨幣の収納量データを記憶する収納量記憶手
    段をさらに有し、 前記元方側機械の補充回収制御手段は、前記カセットよ
    りの回収作業を、前記カセットの補充回収データ記憶手
    段に記憶された回収データと、前記カセットの収納量記
    憶手段に記憶された収納量データとに基づいて行なうこ
    とを特徴とする請求項1記載の貨幣補充回収システム。
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