以下、図面を参照しながら、実施形態を詳細に説明する。
図1は、実施形態の現金処理システムの機能的構成例を示している。図1の現金処理システムは、現金処理装置101−1〜現金処理装置101−N(Nは2以上の整数)及び制御装置102を含む。
各現金処理装置101−i(i=1〜N)は、金種別収納庫111−1〜金種別収納庫111−M(Mは2以上の整数)、交換収納庫112、及び移動制御部113を含む。金種別収納庫111−1〜金種別収納庫111−Mは、M種の金種それぞれの現金を金種別に収納する。交換収納庫112は、1種以上の金種の現金を収納し、他の現金処理装置との間で交換される。移動制御部113は、金種別収納庫111−j(j=1〜M)と交換収納庫112との間で現金を移動させる。
制御装置102は、記憶部121、選択部122、及び移動指示部123を含む。記憶部121は、各現金処理装置101−iの金種別収納庫111−1〜金種別収納庫111−Mに収納されている現金の在高と、各現金処理装置101−iの交換収納庫112に収納されている現金の在高とを含む、在高情報131を記憶する。
図2は、図1の制御装置102が行う制御処理の例を示すフローチャートである。まず、選択部122は、在高情報131に基づいて、現金処理装置101−1〜現金処理装置101−Nの中から、第1現金処理装置と第2現金処理装置との組み合わせを抽出する(ステップ201)。第1現金処理装置は、いずれかの金種の在高が残値金の設定値未満である現金処理装置であり、第2現金処理装置は、第1現金処理装置に対して不足量の一部又は全部を補充可能な在高を有する現金処理装置である。
次に、選択部122は、第2現金処理装置が補充可能な補充量に基づいて、抽出した組み合わせの中から所定の組み合わせを選択する(ステップ202)。
移動指示部123は、所定の組み合わせに含まれる第1現金処理装置及び第2現金処理装置に対して、現金を移動させる移動指示を出力する(ステップ203)。
図1の現金処理システムによれば、現金処理装置内の残置金を適正化する回金業務において、現金事故のリスクを低減することができる。
図3は、図1の現金処理システムの構成例を示している。図3の現金処理システムは、例えば、銀行において現金を取り扱う業務で使用され、現金処理装置301−1〜現金処理装置301−N及び制御装置302を含む。制御装置302は、通信ネットワーク303を介して、現金処理装置301−1〜現金処理装置301−Nと通信する。
現金処理装置301−1〜現金処理装置301−Nは、ATM、両替機、出納機等であり、同じ営業店に設置されていてもよく、複数の営業店に分散して設置されていてもよい。制御装置302は、営業店内に設置された端末装置であってもよく、サーバであってもよい。現金処理装置301−iは、図1の現金処理装置101−iに対応し、制御装置302は、制御装置102に対応する。
図4は、図3の現金処理装置301−iの構成例を示している。図4の現金処理装置301−iは、金種別カセット401−1〜金種別カセット401−M、混合カセット402、一時保留カセット403、移動制御部404、及び記憶部405を含む。金種別カセット401−1〜金種別カセット401−M、混合カセット402、及び移動制御部404は、図1の金種別収納庫111−1〜金種別収納庫111−M、交換収納庫112、及び移動制御部113にそれぞれ対応する。
金種別カセット401−1〜金種別カセット401−Mは、M種の金種それぞれの現金を金種別に収納する。現金は、紙幣であってもよく、硬貨であってもよい。混合カセット402及び一時保留カセット403は、複数種類の現金を混合して収納することができる。
混合カセット402には、汚損紙幣、オーバフローした紙幣又は硬貨、旧紙幣、旧硬貨、二千円紙幣等も収納される。また、混合カセット402は、他の現金処理装置の混合カセット402と交換することができる。一時保留カセット403は、いずれかの金種の現金を一時的に収納する。
移動制御部404は、金種別カセット401−1〜金種別カセット401−M、混合カセット402、及び一時保留カセット403の間で現金を移動させる制御を行う。記憶部405は、金種別カセット401−1〜金種別カセット401−M、混合カセット402、及び一時保留カセット403それぞれに収納されている現金の在高を示す在高情報411を記憶する。
図5は、図3の制御装置302の機能的構成例を示している。図5の制御装置302は、記憶部501、在高抽出部502、組み合わせ抽出部503、決定部504、装填制御部505、表示部506、及び受付部507を含む。記憶部501及び装填制御部505は、図1の記憶部121及び移動指示部123にそれぞれ対応し、組み合わせ抽出部503及び決定部504は、選択部122に対応する。
記憶部501は、現金処理装置301−1〜現金処理装置301−Nそれぞれに収納されている現金の在高を示す在高情報511を記憶する。在高情報511は、図1の在高情報131に対応する。在高抽出部502は、各現金処理装置301−iから在高情報411を取得して、記憶部501の在高情報511に記録する。
組み合わせ抽出部503は、各現金処理装置301−iを基準装置として用い、現金処理装置301−1〜現金処理装置301−N各々を他装置として用いて、基準装置と他装置の組み合わせを生成する。そして、組み合わせ抽出部503は、在高情報511に基づいて、各組み合わせのステータスを決定し、決定したステータスを示す補充可否情報512を記憶部501に格納する。組み合わせのステータスとしては、例えば、以下のようなものを用いることができる。
(a)全補充可
基準装置において1種以上の金種の在高が残値金の設定値に対して不足しており、不足しているすべての金種について、他装置が不足量の全部を補充可能な在高を有する。残値金の設定値としては、例えば、営業店によって設定される適正値が用いられる。
(b)一部補充可
(b1)基準装置において1種以上の金種の在高が残値金の設定値に対して不足しており、不足している一部の金種について、他装置が不足量の全部又は一部を補充可能な在高を有する。
(b2)基準装置において1種以上の金種の在高が残値金の設定値に対して不足しており、不足しているすべての金種について、他装置が不足量の一部を補充可能な在高を有する。
(c)補充不可
(c1)基準装置において1種以上の金種の在高が残値金の設定値に対して不足しており、不足しているすべての金種について、他装置が不足量を補充不可能な在高を有する。
(c2)基準装置においてすべての金種の在高が残値金の設定値以上であり、他装置から現金を補充する必要がない。
(d)補充対象外
基準装置及び他装置が同じ現金処理装置である。
なお、一部補充可については、補充量の閾値(設定値)を設けて、他装置が閾値以上の現金を補充可能な場合に、不足量の一部を補充可能であると判定してもよい。例えば、紙幣であれば100枚、硬貨であれば50枚を、金種毎の閾値として用いることができる。
次に、組み合わせ抽出部503は、補充可否情報512に基づいて、補充側装置と回収側装置の組み合わせを抽出し、抽出した組み合わせを示す組み合わせ情報513を記憶部501に格納する。補充側装置は、1種以上の金種の在高が残値金の設定値に対して不足している現金処理装置であり、回収側装置は、補充側装置に対して不足量の一部又は全部を補充可能な在高を有する現金処理装置である。組み合わせに含まれる2台の現金処理装置各々が、他方の現金処理装置に対して、補充側装置及び回収側装置の両方の役割を果たすこともある。
決定部504は、組み合わせ情報513が示す組み合わせに含まれる回収側装置が補充可能な補充量に基づいて、組み合わせに対する優先順位を決定する。優先順位としては、例えば、以下のようなものを用いることができる。
第1順位:(ST1,ST2)=(全補充可,全補充可)
第2順位:(ST1,ST2)=(一部補充可,全補充可)
(ST1,ST2)=(補充不可,全補充可)
第3順位:(ST1,ST2)=(一部補充可,一部補充可)
(ST1,ST2)=(補充不可,一部補充可)
選択対象外: (ST1,ST2)=(補充不可,補充不可)
ST1は、組み合わせに含まれる一方の現金処理装置を基準装置とした場合のステータスを表し、ST2は、組み合わせに含まれる他方の現金処理装置を基準装置とした場合のステータスを表す。
第1順位の(全補充可,全補充可)は、2台の現金処理装置が相互に不足量の全部を補充可能であることを表す。この場合、これらの現金処理装置の間で混合カセット402を交換することで、双方の残値金を同時に適正値にすることが可能である。
第2順位の(一部補充可,全補充可)は、2台の現金処理装置のうち一方の現金処理装置が他方の現金処理装置の不足量の全部を補充可能であり、逆に、他方の現金処理装置が一方の現金処理装置の不足量の一部を補充可能であることを表す。(補充不可,全補充可)は、一方の現金処理装置のみが他方の現金処理装置の不足量の全部を補充可能であることを表す。
第3順位の(一部補充可,一部補充可)は、2台の現金処理装置が相互に不足量の一部のみを補充可能であることを表す。(補充不可,一部補充可)は、一方の現金処理装置のみが他方の現金処理装置の不足量の一部のみを補充可能であることを表す。
選択対象外の(補充不可,補充不可)は、2台の現金処理装置の間で現金を移動する必要がないことを表す。
次に、決定部504は、優先順位に従って所定の組み合わせを選択し、選択した組み合わせを回金対象に決定する。そして、決定部504は、回金対象の組み合わせを示す選択結果514を、記憶部501に格納する。この場合、第1順位の組み合わせが選択される確率が最も高く、第3順位の組み合わせが選択される確率が最も低くなる。
表示部506は、選択結果514が示す組み合わせと、その組み合わせに含まれる2台の現金処理装置の間で回金を実行した場合の各現金処理装置301−iの在高とを、画面上に表示する。利用者である出納係は、表示された在高を確認して、回金を実行するか否かを示す指示を受付部507に入力し、受付部507は、入力された指示を受け付ける。
受付部507が回金を実行する指示を受け付けた場合、装填制御部505は、選択結果514が示す組み合わせに含まれる2台の現金処理装置に対して、現金の移動を指示する。
まず、装填制御部505は、不足量の一部又は全部に相当する補充用現金を、金種別カセット401−jから混合カセット402へ移動させるように、回収側装置に対して指示する。そして、回収側装置の移動制御部404は、指示された補充用現金を、金種別カセット401−jから混合カセット402へ移動させる。その後、回収側装置と補充側装置の間で、自動搬送又は手作業によって、混合カセット402が交換される。
自動搬送の場合、装填制御部505は、不図示の自動搬送機構に対して、回収側装置と補充側装置の間で混合カセット402を交換するように指示する。自動搬送機構は、回収側装置及び補充側装置それぞれから混合カセット402を取り外し、回収側装置から取り外した混合カセット402を補充側装置に装着し、補充側装置から取り外した混合カセット402を回収側装置に装着する。これにより、回収側装置と補充側装置の間で混合カセット402が交換される。一方、手作業の場合、出納係が回収側装置と補充側装置の間で混合カセット402を交換する。
混合カセット402の交換が完了した後、装填制御部505は、混合カセット402から金種別カセット401−jへ補充用現金を移動させるように、補充側装置に対して指示する。そして、補充側装置の移動制御部404は、混合カセット402から金種別カセット401−jへ補充用現金を移動させる。
装填制御部505は、混合カセット402に収納されている現金を一時保留カセット403に移動させて再計数するように、移動制御部404に対して指示することもできる。
図3の現金処理システムによれば、混合カセット402の交換によって現金処理装置間での回金を実現することで、出納係が現金を直接手で触れることなく、現金を移動することが可能になる。これにより、現金処理装置内の残置金を適正化する回金業務において、現金事故のリスクが低減される。また、出納係が現金を手で触れることがないため、銀行によっては、回金業務に伴う伝票処理をなくすこともできる。
上述した優先順位が示すように、ステータスが全補充可又は一部補充可である組み合わせを、回金対象として優先的に選択することで、混合カセット402の交換を1回行うだけでも、効率良く回金を実行することが可能になる。さらに、決定部504は、次のような選択基準に基づいて、回金対象の組み合わせを選択することもできる。
(S1)決定部504は、優先順位の上位から順番に、できるだけ多数の組み合わせを選定する。例えば、同じ順位の2つ以上の組み合わせが抽出された場合、それらの組み合わせの中から、補充用現金を移動させることが可能な組み合わせの個数が最大となるように、複数の組み合わせが選択される。
(S2)組み合わせの個数が同じである場合、決定部504は、現金処理装置301−1〜現金処理装置301−Nの識別番号の昇順に、組み合わせを選択する。
(S3)決定部504は、現金処理装置間で回金を実行した後の不足量ができるだけ少ない組み合わせを選択する。例えば、同じ順位の2つ以上の組み合わせが抽出された場合、それらの組み合わせの中から、現金処理装置間で補充用現金を移動させた後の不足量が最小となる組み合わせが選択される。
次に、図6から図13までを参照しながら、図3の現金処理システムにおける制御処理の具体例について説明する。この例では、N=7であり、現金処理装置301−1〜現金処理装置301−7の識別番号は、それぞれ、001〜007である。以下では、現金処理装置301−1〜現金処理装置301−7を、それぞれ、現金機001〜現金機007と記載することがある。
図6は、在高抽出部502によって生成された在高情報511の例を示している。図6の在高情報511は、現金機001〜現金機007それぞれの在高情報を含み、各現金機の在高情報は、5種類の金種の在高を含む。“万”は一万円紙幣を表し、“五”は五千円紙幣を表し、“千”は千円紙幣を表し、“二千”は二千円紙幣を表し、“旧券”は旧紙幣を表す。
この例では、M=3であり、一万円紙幣、五千円紙幣、及び千円紙幣が、金種別カセット401−1、金種別カセット401−2、及び金種別カセット401−3にそれぞれ収納されている。二千円紙幣及び旧紙幣は、金種別カセット401−jではなく、混合カセット402に収納されている。
最大値は、各現金機の1個のカセットに収納される紙幣の上限枚数を表し、最大値を超える紙幣は、オーバフローした紙幣として扱われる。適正値は、各現金機の各金種に対して銀行により設定された、残値金の適正値を表す。
金種別は、各現金機の各金種別カセット401−jに収納されている紙幣の枚数(在高)を表す。混合は、各現金機の混合カセット402に収納されている紙幣の枚数を表し、一時保留は、各現金機の一時保留カセット403に収納されている紙幣の枚数を表す。
例えば、現金機001における一万円紙幣、五千円紙幣、及び千円紙幣の適正値は、いずれも1000枚であり、一万円紙幣、五千円紙幣、及び千円紙幣の金種別カセット401−j内の在高は、それぞれ、100枚、400枚、及び1200枚である。混合カセット402内の一万円紙幣、五千円紙幣、千円紙幣、二千円紙幣、及び旧紙幣の在高は、それぞれ、200枚、200枚、200枚、100枚、及び500枚である。
組み合わせ抽出部503は、図6の在高情報511の混合のデータを金種別のデータに加算することで、各現金機の金種別カセット401−j及び混合カセット402に収納されている紙幣の総数を求める。
図7は、図6の在高情報511において、混合及び金種別のデータを加算した結果を示している。例えば、現金機001における一万円紙幣については、混合の200枚が金種別の100枚に加算された結果、金種別のデータは300枚となり、混合のデータは0枚となる。この場合、金種別の300枚は、適正値の1000枚に対して700枚不足している。
五千円紙幣については、混合の200枚が金種別の400枚に加算された結果、金種別のデータは600枚となり、混合のデータは0枚となる。この場合、金種別の600枚は、適正値の1000枚に対して400枚不足している。
千円紙幣については、混合の200枚が金種別の1200枚に加算された結果、金種別のデータは1400枚となり、混合のデータは0枚となる。この場合、金種別の1400枚は、適正値の1000枚よりも400枚だけ多いため、この400枚が他の現金機に対する補充可能量となる。
現金機006における五千円紙幣については、混合の1000枚が金種別の2400枚に加算された結果、金種別のデータが3400枚となり、最大値の3000枚を超える。このため、金種別のデータには3000枚のみが残され、オーバフローした400枚は一時保留のデータに記録される。
なお、混合のデータに含まれる二千円紙幣及び旧紙幣の枚数は、混合のデータから一時保留のデータに移されている。オーバフローした紙幣、二千円紙幣、及び旧紙幣は、混合カセット402に収納されるが、現金機間で混合カセット402の交換を行う際には、混合カセット402から一時保留カセット403へ移される。このため、図7の在高情報511では、これらの紙幣の枚数が一時保留のデータに記録されている。
組み合わせ抽出部503は、図7の在高情報511に基づいて、2台の現金機の組み合わせに対するステータスを決定し、決定したステータスを示す補充可否情報512を生成する。
図8は、図7の在高情報511から生成された補充可否情報512の例を示している。図8の補充可否情報512は、現金機001〜現金機007それぞれを基準装置とする補充可否情報を含み、各現金機を基準装置とする補充可否情報は、現金機001〜現金機007それぞれを他装置とした場合のステータスを含む。
図7の在高情報511において、一万円紙幣、五千円紙幣、又は千円紙幣の金種別のデータが適正値未満である場合、適正値から金種別のデータを減算することで、不足量が求められる。一方、一万円紙幣、五千円紙幣、又は千円紙幣の金種別のデータが適正値以上である場合、金種別のデータから適正値を減算することで、補充可能量が求められる。この場合の不足量は0枚とみなされる。
例えば、現金機001を基準装置とする補充可否情報において、他装置が現金機001である場合のステータスは補充対象外である。
他装置が現金機002である場合、一万円紙幣については、現金機001の不足量は700枚であり、現金機002の補充可能量は1200枚である。したがって、現金機002は、現金機001における一万円紙幣の不足量の全部を補充可能である。五千円紙幣については、現金機001の不足量は400枚であり、現金機002の不足量は100枚である。したがって、現金機002は、現金機001における五千円紙幣の不足量を補充不可能である。千円紙幣については、現金機001の不足量は0枚であるため、補充する必要がない。
以上より、現金機001で不足している一部の金種について、現金機002が不足量の全部を補充可能な在高を有するため、ステータスは一部補充可となる。他装置が現金機004、現金機005、又は現金機006である場合のステータスも一部補充可である。
他装置が現金機003である場合、一万円紙幣については、現金機001の不足量は700枚であり、現金機003の補充可能量は900枚である。したがって、現金機003は、現金機001における一万円紙幣の不足量の全部を補充可能である。五千円紙幣については、現金機001の不足量は400枚であり、現金機003の補充可能量は1400枚である。したがって、現金機003は、現金機001における五千円紙幣の不足量の全部を補充可能である。千円紙幣については、現金機001の不足量は0枚であるため、補充する必要がない。
以上より、現金機001で不足しているすべての金種について、現金機003が不足量の全部を補充可能な在高を有するため、ステータスは全補充可となる。
他装置が現金機007である場合、一万円紙幣については、現金機001の不足量は700枚であり、現金機007の補充可能量は0枚である。したがって、現金機007は、現金機001における一万円紙幣の不足量を補充不可能である。五千円紙幣については、現金機001の不足量は400枚であり、現金機007の不足量は1400枚である。したがって、現金機007は、現金機001における五千円紙幣の不足量を補充不可能である。千円紙幣については、現金機001の不足量は0枚であるため、補充する必要がない。
以上より、現金機001で不足しているすべての金種について、現金機007が不足量を補充不可能な在高を有するため、ステータスは補充不可となる。
組み合わせ抽出部503は、図8の補充可否情報512に基づいて、補充側装置と回収側装置の組み合わせを抽出し、抽出した組み合わせを示す組み合わせ情報513を生成する。
図9は、図8の補充可否情報512から抽出された2台の現金機の組み合わせの例を示している。この例では、上述した優先順位における第1順位〜第3順位及び選択対象外の組み合わせが抽出されている。このうち、第1順位〜第3順位の組み合わせが組み合わせ情報513に対応する。
各組み合わせの括弧内の数字は、現金機の識別番号を表す。ただし、括弧内における識別番号の順序は特に区別されておらず、識別番号の順序が入れ替わっても、同じステータスの組み合わせを表すものとする。ST1は、括弧内のいずれか一方の識別番号が示す現金機を基準装置とした場合のステータスを表し、ST2は、括弧内の他方の識別番号が示す現金機を基準装置とした場合のステータスを表す。
例えば、第1順位の(全補充可,全補充可)に属する組み合わせ(001,003)は、現金機001と現金機003の組み合わせを表す。第1順位の(全補充可,全補充可)には、(001,003)、(002,003)、及び(002,005)の3個の組み合わせが含まれている。
第2順位の(一部補充可,全補充可)及び(補充不可,全補充可)には、1個の組み合わせがそれぞれ含まれている。第3順位の(一部補充可,一部補充可)には、3個の組み合わせが含まれており、(補充不可,一部補充可)には、10個の組み合わせが含まれている。選択対象外の(補充不可,補充不可)には、3個の組み合わせが含まれている。
決定部504は、図9の優先順位及び選択基準(S1)〜選択基準(S3)に従って、回金対象の組み合わせを選択する。これにより、効率良く回金を実行することが可能な組み合わせを、自動的に選択することができる。
まず、第1順位の3個の組み合わせに対して、選択基準(S1)を適用することで、(001,003)及び(002,005)が回金対象の組み合わせとして選択される。(002,003)は、(001,003)及び(002,005)と重複する現金機を含んでいるため、選択されない。
第2順位の(003,007)は、既に選択された(001,003)と重複する現金機を含んでいるため、選択されない。第2順位の(002,006)は、既に選択された(002,005)と重複する現金機を含んでいるため、選択されない。
次に、第3順位の13個の組み合わせの中から、既に選択された(001,003)及び(002,005)と重複する現金機を含んでいない組み合わせとして、(004,006)及び(004,007)が抽出される。そして、これらの組み合わせに対して、選択基準(S3)を適用することで、いずれか一方の組み合わせが選択される。
図7の在高情報511において、現金機004の一万円紙幣の補充可能量は1500枚であり、五千円紙幣の不足量は1400枚であり、千円紙幣の不足量は100枚である。現金機006の一万円紙幣、五千円紙幣、及び千円紙幣の補充可能量は、それぞれ、400枚、1000枚、及び100枚である。現金機007の一万円紙幣の補充可能量は0枚であり、五千円紙幣の不足量は1400枚であり、千円紙幣の補充可能量は100枚である。
この場合、現金機004と現金機006の間で回金を実行すると、現金機006から現金機004へ、五千円紙幣1000枚及び千円紙幣100枚が補充され、各現金機における各金種の不足量は、次のようになる。
現金機004 一万円紙幣 0枚
五千円紙幣 400枚
千円紙幣 0枚
現金機006 一万円紙幣 0枚
五千円紙幣 0枚
千円紙幣 0枚
現金機007 一万円紙幣 0枚
五千円紙幣 1400枚
千円紙幣 0枚
一方、現金機004と現金機007の間で回金を実行すると、現金機007から現金機004へ千円紙幣100枚が補充され、各現金機における各金種の不足量は、次のようになる。
現金機004 一万円紙幣 0枚
五千円紙幣 1400枚
千円紙幣 0枚
現金機006 一万円紙幣 0枚
五千円紙幣 0枚
千円紙幣 0枚
現金機007 一万円紙幣 0枚
五千円紙幣 1400枚
千円紙幣 0枚
したがって、(004,007)よりも(004,006)の方が、現金機間で回金を実行した後の五千円紙幣の不足量が少なくなるため、(004,006)が回金対象の組み合わせとして選択される。
このように、同じ現金機を含む同じ順位の組み合わせが複数個抽出された場合であっても、選択基準(S3)を適用することで、回金の効率が最大となる組み合わせを選択することができる。
なお、各金種の不足量として、適正値から金種別のデータを減算した差分を用いる代わりに、適正値に対する差分の比率(誤差率)を用いて、選択基準(S3)を適用してもよい。
決定部504は、回金対象の組み合わせとして選択した(001,003)、(002,005)、及び(004,006)を示す選択結果514を生成する。選択結果514が示す現金機間で回金を実行する指示が入力された場合、装填制御部505は、選択された現金機001〜現金機006に対して、混合カセット402から金種別カセット401−jへ現金を移動させるように指示する。
図10は、図6の在高情報511が示す状態において、現金機001〜現金機006が混合カセット402から金種別カセット401−jへ現金を移動させた後の在高情報511を示している。現金機001〜現金機006の在高情報は、図7に示した在高情報と同様であり、現金機007の在高情報は、図6に示した在高情報と同様である。
次に、装填制御部505は、補充用現金を金種別カセット401−jから混合カセット402へ移動させるように、回収側装置に対して指示する。そして、回収側装置の移動制御部404は、補充用現金を移動させる。
図11は、図10の在高情報511が示す状態において、回収側装置が補充用現金を移動させた後の在高情報511を示している。現金機001では、千円紙幣200枚が金種別カセット401−jから混合カセット402へ移動しており、現金機002では、一万円紙幣1000枚が金種別カセット401−jから混合カセット402へ移動している。
現金機003では、一万円紙幣700枚及び五千円紙幣400枚が金種別カセット401−jから混合カセット402へ移動しており、現金機005では、五千円紙幣100枚が金種別カセット401−jから混合カセット402へ移動している。現金機006では、五千円紙幣1000枚及び千円紙幣100枚が金種別カセット401−jから混合カセット402へ移動している。
次に、回金対象の組み合わせに含まれる2台の現金機の間で、自動搬送又は手作業によって、混合カセット402が交換される。
図12は、図11の在高情報511が示す状態において、現金機間で混合カセット402が交換された後の在高情報511を示している。図12の在高情報511では、図11の現金機001と現金機003の間で混合のデータが入れ替えられており、現金機002と現金機005の間で混合のデータが入れ替えられており、現金機004と現金機006の間で混合のデータが入れ替えられている。
次に、装填制御部505は、混合カセット402から金種別カセット401−jへ補充用現金を移動させるように、補充側装置に対して指示する。そして、補充側装置の移動制御部404は、補充用現金を移動させる。
図13は、図12の在高情報511が示す状態において、補充側装置が補充用現金を移動させた後の在高情報511を示している。現金機001では、一万円紙幣700枚及び五千円紙幣400枚が混合カセット402から金種別カセット401−jへ移動しており、二千円紙幣100枚及び旧紙幣500枚が一時保留カセット403から混合カセット402へ移動している。
現金機002では、五千円紙幣100枚が混合カセット402から金種別カセット401−jへ移動しており、二千円紙幣100枚が一時保留カセット403から混合カセット402へ移動している。
現金機003では、千円紙幣200枚が混合カセット402から金種別カセット401−jへ移動しており、二千円紙幣100枚が一時保留カセット403から混合カセット402へ移動している。
現金機004では、五千円紙幣1000枚及び千円紙幣100枚が混合カセット402から金種別カセット401−jへ移動しており、二千円紙幣2000枚及び旧紙幣900枚が一時保留カセット403から混合カセット402へ移動している。
現金機005では、一万円紙幣1000枚が混合カセット402から金種別カセット401−jへ移動しており、現金機006では、五千円紙幣400枚が一時保留カセット403から混合カセット402へ移動している。
その結果、現金機004の五千円紙幣を除いて、現金機001〜現金機006の各金種の金種別カセット401−jに収納されている現金の在高が、適正値以上になる。
図14A〜図14Eは、図5の制御装置302が行う制御処理の具体例を示すフローチャートである。まず、表示部506は、自動回金業務の初期画面を表示する。
図15は、初期画面の例を示している。図15の初期画面は、確認ボタン1501を含む。出納係は、自動回金業務を開始する場合、ポインティングデバイス等を用いて確認ボタン1501を押下し、受付部507は、自動回金業務を開始する指示を受け付ける。
受付部507が自動回金業務を開始する指示を受け付けた場合、在高抽出部502は、各現金処理装置301−iから在高情報411を取得して、在高情報511に記録する。これにより、例えば、図6に示したような在高情報511が生成される。
次に、組み合わせ抽出部503は、在高情報511を用いて図14Aの処理を行う。組み合わせ抽出部503は、i番目の現金処理装置301−iを示す制御変数iに1を設定し(ステップ1401)、j番目の金種を示す制御変数jに1を設定する(ステップ1402)。
そして、組み合わせ抽出部503は、現金処理装置301−iのj番目の金種の金種在高に、j番目の金種の混合在高を加算することで、j番目の金種の金種在高を更新する(ステップ1403)。j番目の金種の金種在高は、金種別カセット401−jに収納されている現金の在高を表し、j番目の金種の混合在高は、混合カセット402に収納されている、j番目の金種の現金の在高を表す。以下では、j番目の金種の金種在高を、単に金種在高と記載し、j番目の金種の混合在高を、単に混合在高と記載することがある。
次に、組み合わせ抽出部503は、金種在高を最大値と比較し(ステップ1404)、金種在高が最大値以下である場合(ステップ1404,YES)、その金種在高を在高情報511に記録する(ステップ1407)。
一方、金種在高が最大値を超えている場合(ステップ1404,NO)、組み合わせ抽出部503は、j番目の金種の一時保留在高を、金種在高から最大値を減算した結果に変更し(ステップ1405)、金種在高を最大値に変更する(ステップ1406)。j番目の金種の一時保留在高は、一時保留カセット403に収納されることになる、j番目の金種の現金の在高を表す。そして、組み合わせ抽出部503は、j番目の金種の一時保留在高及び金種在高を在高情報511に記録する(ステップ1407)。
次に、組み合わせ抽出部503は、jを1だけインクリメントして(ステップ1408)、jをMと比較し(ステップ1409)、jがM以下である場合(ステップ1409,NO)、ステップ1403以降の処理を繰り返す。
そして、jがMを超えた場合(ステップ1409,YES)、組み合わせ抽出部503は、現金処理装置301−iの混合のデータに記録されている二千円紙幣及び旧紙幣の枚数を、一時保留のデータに変更する。
次に、組み合わせ抽出部503は、iを1だけインクリメントして(ステップ1410)、iをNと比較する(ステップ1411)。iがN以下である場合(ステップ1411,NO)、組み合わせ抽出部503は、ステップ1402以降の処理を繰り返す。
ステップ1401〜ステップ1411の処理によって、図6の在高情報511が図7のように変更される。
そして、iがNを超えた場合(ステップ1411,YES)、組み合わせ抽出部503は、基準装置を示す制御変数としてiを用い、iに1を設定する(ステップ1412)。次に、組み合わせ抽出部503は、他装置を示す制御変数kに1を設定する(ステップ1413)。
次に、組み合わせ抽出部503は、iとkを比較する(ステップ1414)。i=kである場合(ステップ1414,YES)、組み合わせ抽出部503は、現金処理装置301−iを基準装置とし、現金処理装置301−kを他装置とする、処理対象の組み合わせに対するステータスを、補充対象外に決定する(ステップ1423)。
一方、iとkが異なる場合(ステップ1414,NO)、組み合わせ抽出部503は、j番目の金種を示す制御変数jに1を設定する(ステップ1415)。そして、組み合わせ抽出部503は、基準装置において、j番目の金種の現金が充足しているか否かをチェックする(ステップ1416)。組み合わせ抽出部503は、j番目の金種の金種在高から適正値を減算した結果が0以上である場合、現金が充足していると判定し、金種在高から適正値を減算した結果が0未満である場合、現金が不足していると判定する。
現金が充足している場合(ステップ1416,YES)、組み合わせ抽出部503は、jを1だけインクリメントして(ステップ1421)、jをMと比較する(ステップ1422)。jがM以下である場合(ステップ1422,NO)、組み合わせ抽出部503は、ステップ1416以降の処理を繰り返す。
現金が不足している場合(ステップ1416,NO)、組み合わせ抽出部503は、不足量の全部を他装置が補充可能であるか否かをチェックする(ステップ1417)。このとき、組み合わせ抽出部503は、基準装置における適正値から金種在高を減算することで、不足量を求め、他装置における金種在高から適正値を減算することで、補充可能量を求める。そして、組み合わせ抽出部503は、補充可能量が不足量以上である場合、不足量の全部を他装置が補充可能であると判定し、補充可能量が不足量未満である場合、不足量の全部を他装置が補充可能ではないと判定する。
不足量の全部を他装置が補充可能である場合(ステップ1417,YES)、組み合わせ抽出部503は、j番目の金種のフラグFA(j)に1を設定し(ステップ1418)、ステップ1421以降の処理を行う。初期状態において、フラグFA(j)には0が設定されている。
一方、不足量の全部を他装置が補充可能ではない場合(ステップ1417,NO)、組み合わせ抽出部503は、不足量の一部を他装置が補充可能であるか否かをチェックする(ステップ1419)。組み合わせ抽出部503は、補充可能量が0よりも大きい場合、不足量の一部を他装置が補充可能であると判定し、補充可能量が0以下である場合、不足量の一部を他装置が補充可能ではないと判定する。
不足量の一部を他装置が補充可能である場合(ステップ1419,YES)、組み合わせ抽出部503は、フラグFP(j)に1を設定し(ステップ1420)、ステップ1421以降の処理を行う。初期状態において、フラグFP(j)には0が設定されている。
一方、不足量の一部を他装置が補充可能ではない場合(ステップ1419,NO)、組み合わせ抽出部503は、フラグFP(j)に1を設定することなく、ステップ1421以降の処理を行う。
そして、jがMを超えた場合(ステップ1422,YES)、組み合わせ抽出部503は、すべての金種のフラグFA(j)及びフラグFP(j)の値をチェックし、次の条件Q1が満たされるか否かを判定する(ステップ1424)。
Q1:いずれか1つ以上の金種のフラグFA(j)が1であり、かつ、すべての金種のフラグFP(j)が0である。
条件Q1が満たされる場合(ステップ1424,YES)、組み合わせ抽出部503は、処理対象の組み合わせに対するステータスを、全補充可に決定する(ステップ1425)。
一方、条件Q1が満たされない場合(ステップ1424,NO)、組み合わせ抽出部503は、次の条件Q2が満たされるか否かを判定する(ステップ1426)。
Q2:すべての金種のフラグFA(j)及びフラグFP(j)のうち、いずれか1つ以上が1である。
条件Q2が満たされる場合(ステップ1426,YES)、組み合わせ抽出部503は、処理対象の組み合わせに対するステータスを、一部補充可に決定する(ステップ1427)。
一方、条件Q2が満たされない場合(ステップ1426,NO)、組み合わせ抽出部503は、処理対象の組み合わせに対するステータスを、補充不可に決定する(ステップ1428)。この場合、すべての金種のフラグFA(j)及びフラグFP(j)が0である。したがって、上述した(c1)のすべての金種について他装置が不足量を補充不可能な在高を有する場合と、(c2)の他装置から現金を補充する必要がない場合とが含まれている。
次に、組み合わせ抽出部503は、決定したステータスを補充可否情報512に記録する(ステップ1429)。そして、組み合わせ抽出部503は、kを1だけインクリメントして(ステップ1430)、kをNと比較する(ステップ1431)。kがN以下である場合(ステップ1431,NO)、組み合わせ抽出部503は、ステップ1414以降の処理を繰り返す。
そして、kがNを超えた場合(ステップ1431,YES)、組み合わせ抽出部503は、完了フラグFF(i)に1を設定する(ステップ1432)。初期状態において、完了フラグFF(i)には0が設定されている。
次に、組み合わせ抽出部503は、完了フラグFF(1)〜完了フラグFF(N)の値をチェックする(ステップ1433)。完了フラグFF(1)〜完了フラグFF(N)のいずれかが0である場合(ステップ1433,NO)、組み合わせ抽出部503は、iを1だけインクリメントして(ステップ1434)、ステップ1413以降の処理を繰り返す。
ステップ1412〜ステップ1434の処理によって、図7の在高情報511から図8の補充可否情報512が生成される。
そして、完了フラグFF(1)〜完了フラグFF(N)のすべてが1になった場合(ステップ1433,YES)、組み合わせ抽出部503は、補充可否情報512に基づいて、第1順位の組み合わせの集合Aを生成する(ステップ1435)。次に、組み合わせ抽出部503は、第2順位の組み合わせの集合Bを生成し(ステップ1436)、第3順位の組み合わせの集合Cを生成し(ステップ1437)、選択対象外の組み合わせの集合Dを生成する(ステップ1438)。例えば、図8の補充可否情報512を用いた場合、図9に示したように、次のような集合A〜集合Dが生成される。
A={(001,003),(002,003),(002,005)}
B={(003,007),(002,006)}
C={(001,004),(003,005),(004,005),
(001,002),(001,005),(001,006),
(002,004),(003,004),(003,006),
(004,006),(004,007),(005,006),
(005,007)}
D={(001,007),(002,007),(006,007)}
このうち、集合A〜集合Cが組み合わせ情報513に対応する。次に、決定部504は、集合Aの1つ以上の部分集合Xを生成する(ステップ1439)。このとき、決定部504は、各部分集合Xに他の部分集合Xの要素が含まれないように、1つ以上の部分集合Xを生成する。例えば、図9の第1順位の組み合わせの集合Aからは、次のような部分集合Xが生成される。
X={(001,003),(002,005)}
X={(002,003)}
次に、決定部504は、要素数が最大の部分集合Xを、部分集合X1として選択する(ステップ1440)。要素数が最大の部分集合Xが複数個存在する場合、選択基準(S2)又は選択基準(S3)に従って、いずれかの部分集合Xが選択される。
{(001,003),(002,005)}の要素数は2個であり、{(002,003)}の要素数は1個である。したがって、部分集合X1は、次のようになる。
X1={(001,003),(002,005)}
次に、決定部504は、集合Bの1つ以上の部分集合Yを生成する(ステップ1441)。このとき、決定部504は、部分集合X1に含まれる現金処理装置301−iが各部分集合Yに含まれないように、1つ以上の部分集合Yを生成する。
次に、決定部504は、要素数が最大の部分集合Yを、部分集合Y1として選択する(ステップ1442)。要素数が最大の部分集合Yが複数個存在する場合、選択基準(S2)又は選択基準(S3)に従って、いずれかの部分集合Yが選択される。
図9の第2順位の組み合わせの集合Bの要素である、(003,007)及び(002,006)は、いずれも部分集合X1に含まれる現金処理装置301−iの識別番号を含んでいる。この場合、部分集合Yは生成されない。
次に、決定部504は、集合Cの1つ以上の部分集合Zを生成する(ステップ1443)。このとき、決定部504は、部分集合X1及び部分集合Y1に含まれる現金処理装置301−iが各部分集合Zに含まれないように、1つ以上の部分集合Zを生成する。図9の第3順位の組み合わせの集合Cからは、次のような部分集合Zが生成される。
Z={(004,006)}
Z={(004,007)}
次に、決定部504は、要素数が最大の部分集合Zを、部分集合Z1として選択する(ステップ1444)。要素数が最大の部分集合Zが複数個存在する場合、選択基準(S2)又は選択基準(S3)に従って、いずれかの部分集合Zが選択される。
{(004,006)}及び{(004,007)}の要素数はいずれも1個である。この場合、選択基準(S3)が適用され、部分集合Z1は、次のようになる。
Z1={(004,006)}
次に、決定部504は、部分集合X1、部分集合Y1、及び部分集合Z1に含まれる組み合わせを示す選択結果514を生成する(ステップ1445)。これにより、(001,003)、(002,005)、及び(004,006)を示す選択結果514が生成される。
次に、決定部504は、選択結果514が示す組み合わせに含まれる2台の現金処理装置の間で回金を実行した場合の各現金処理装置301−iの在高を計算し、計算結果を用いて在高情報511を更新する(ステップ1446)。これにより、図7の在高情報511が図13のように変更される。
次に、表示部506は、選択結果514が示す組み合わせと更新後の在高情報511とを表示するとともに、回金を実行するか否かを選択するための選択画面を表示する(ステップ1447)。これにより、出納係は、回金対象の現金処理装置301−iの組み合わせと、回金実行後の各現金処理装置301−iの在高とを確認した上で、回金を実行するか否かを選択することができる。
図16は、選択画面の例を示している。図16の選択画面は、実行ボタン1601及び戻るボタン1602を含む。出納係は、回金を実行する場合、ポインティングデバイス等を用いて実行ボタン1601を押下し、回金を実行しない場合、戻るボタン1602を押下する。
次に、受付部507は、実行ボタン1601又は戻るボタン1602のいずれが押下されたかをチェックする(ステップ1448)。実行ボタン1601が押下された場合(ステップ1448,YES)、装填制御部505は、補充用現金を金種別カセット401−jから混合カセット402へ移動させるように、回収側装置に対して指示する(ステップ1449)。これにより、回収側装置の移動制御部404は、補充用現金を移動させる。
さらに、装填制御部505は、混合カセット402に収納されているオーバフローした紙幣、二千円紙幣、及び旧紙幣を、一時保留カセット403へ移動させるように、回収側装置及び補充側装置に対して指示する。
次に、選択結果514が示す組み合わせに含まれる2台の現金処理装置の間で、自動搬送又は手作業によって、混合カセット402が交換される(ステップ1450)。そして、装填制御部505は、混合カセット402から金種別カセット401−jへ補充用現金を移動させるように、補充側装置に対して指示する(ステップ1451)。これにより、補充側装置の移動制御部404は、補充用現金を移動させる。
さらに、装填制御部505は、一時保留カセット403に収納されているオーバフローした紙幣、二千円紙幣、及び旧紙幣を、混合カセット402へ移動させるように、回収側装置及び補充側装置に対して指示する。
一方、戻るボタン1602が押下された場合(ステップ1448,NO)、制御装置302は、処理を終了する。
ステップ1447において、いずれかの現金処理装置301−iにおけるいずれかの金種の金種在高が適正値に満たない場合、出納係は、その現金処理装置301−iに対して不足量の現金を補充してもよい。例えば、図13の在高情報511が表示された場合、現金機004における五千円紙幣の金種別のデータが適正値よりも400枚少ないため、現金機004に対して五千円紙幣400枚が補充される。また、現金機007における五千円紙幣の金種別のデータが適正値よりも1400枚少ないため、現金機007に対して五千円紙幣1400枚が補充される。
また、いずれかの現金処理装置301−iにおけるいずれかの金種の混合在高が0でない場合、出納係は、その現金処理装置301−iから余剰の現金を回収することもできる。例えば、図13の在高情報511が表示された場合、現金機006における五千円紙幣の混合のデータが400枚であるため、現金機006から五千円紙幣400枚が回収される。
実行ボタン1601が押下されて回金が実行された後、制御装置302は、出納係からの指示に従って、図14A〜図14Eの制御処理を繰り返してもよい。
ところで、現金処理装置301−1〜現金処理装置301−Nの間で混合カセット402を交換するためには、各現金処理装置301−iの混合カセット402のハードウェア仕様を共通化することが望ましい。しかし、ATM、大型両替機、出納機等の混合カセット402は、小型両替機等の混合カセット402よりも大きいため、必ずしも、すべての種類の現金処理装置301−iの混合カセット402を共通化する必要はない。
例えば、混合カセット402として、小型カセットと大型カセットの2種類を用意し、これらを組み合わせて使用することが可能である。この場合、ATM、大型両替機、出納機等の大型現金処理装置の混合カセット402として、共通化された大型カセットが使用され、小型両替機等の小型現金処理装置の混合カセット402として、共通化された小型カセットが使用される。そして、大型現金処理装置及び小型現金処理装置ともに、混合カセット402の出入口のサイズが共通化される。
図17は、大型現金処理装置間における混合カセットの交換の例を示している。図17(a)は、混合カセットの交換前における現金の移動の例を示している。大型現金処理装置1701−1は、一時保留カセット1711−1、混合カセット1712−1、及び金種別カセット1713−1を含み、大型現金処理装置1701−2は、一時保留カセット1711−2、混合カセット1712−2、及び金種別カセット1713−2を含む。ただし、金種別カセット1713−1及び金種別カセット1713−2は、金種毎に設けられているものとする。
大型現金処理装置1701−1は、大型現金処理装置1701−2に対する補充用現金を、金種別カセット1713−1から混合カセット1712−1に装填する。一方、大型現金処理装置1701−2は、大型現金処理装置1701−1に対する補充用現金を、金種別カセット1713−2から混合カセット1712−2に装填する。
図17(b)は、混合カセットの交換後における現金の移動の例を示している。混合カセット1712−1と混合カセット1712−2が交換された後、大型現金処理装置1701−1は、混合カセット1712−2内の補充用現金を、金種別カセット1713−1に装填する。一方、大型現金処理装置1701−2は、混合カセット1712−1内の補充用現金を、金種別カセット1713−2に装填する。
次に、大型現金処理装置1701−1は、一時保留カセット1711−1内の現金を、混合カセット1712−2及び金種別カセット1713−1に装填する。一方、大型現金処理装置1701−2は、一時保留カセット1711−2内の現金を、混合カセット1712−1及び金種別カセット1713−2に装填する。
次に、大型現金処理装置1701−1は、金種別カセット1713−1から規定値を超えた現金を取り出し、混合カセット1712−2に装填する。一方、大型現金処理装置1701−2は、金種別カセット1713−2から規定値を超えた現金を取り出し、混合カセット1712−1に装填する。例えば、規定値としては、金種毎の適正値が用いられる。
図18は、小型現金処理装置間における混合カセットの交換の例を示している。図18(a)は、混合カセットの交換前における現金の移動の例を示している。小型現金処理装置1801−1は、一時保留カセット1811−1、混合カセット1812−1、及び金種別カセット1813−1を含み、小型現金処理装置1801−2は、一時保留カセット1811−2、混合カセット1812−2、及び金種別カセット1813−2を含む。ただし、金種別カセット1813−1及び金種別カセット1813−2は、金種毎に設けられているものとする。
小型現金処理装置1801−1は、小型現金処理装置1801−2に対する補充用現金を、金種別カセット1813−1から混合カセット1812−1に装填する。一方、小型現金処理装置1801−2は、小型現金処理装置1801−1に対する補充用現金を、金種別カセット1813−2から混合カセット1812−2に装填する。
図18(b)は、混合カセットの交換後における現金の移動の例を示している。混合カセット1812−1と混合カセット1812−2が交換された後、小型現金処理装置1801−1は、混合カセット1812−2内の補充用現金を、金種別カセット1813−1に装填する。一方、小型現金処理装置1801−2は、混合カセット1812−1内の補充用現金を、金種別カセット1813−2に装填する。
次に、小型現金処理装置1801−1は、一時保留カセット1811−1内の現金を、混合カセット1812−2及び金種別カセット1813−1に装填する。一方、小型現金処理装置1801−2は、一時保留カセット1811−2内の現金を、混合カセット1812−1及び金種別カセット1813−2に装填する。
次に、小型現金処理装置1801−1は、金種別カセット1813−1から規定値を超えた現金を取り出し、混合カセット1812−2に装填する。一方、小型現金処理装置1801−2は、金種別カセット1813−2から規定値を超えた現金を取り出し、混合カセット1812−1に装填する。
図19は、大型現金処理装置と小型現金処理装置の間における混合カセットの交換の例を示している。図19(a)は、混合カセットの交換前における現金の移動の例を示している。大型現金処理装置1901−1は、一時保留カセット1911−1、混合カセット1912−1、及び金種別カセット1913−1を含み、小型現金処理装置1901−2は、一時保留カセット1911−2、混合カセット1912−2、及び金種別カセット1913−2を含む。ただし、金種別カセット1913−1及び金種別カセット1913−2は、金種毎に設けられているものとする。
小型現金処理装置1901−2は、大型現金処理装置1901−1に対する補充用現金を、金種別カセット1913−2から混合カセット1912−2に装填する。
図19(b)は、大型現金処理装置1901−1において混合カセットが交換された後の現金の移動の例を示している。大型現金処理装置1901−1から混合カセット1912−1が取り外され、小型現金処理装置1901−2から混合カセット1912−2が取り外される。そして、取り外された混合カセット1912−2が、混合カセット1912−1の代わりに大型現金処理装置1901−1に装着される。
大型現金処理装置1901−1は、混合カセット1912−2内の補充用現金を、金種別カセット1913−1に装填する。次に、大型現金処理装置1901−1は、小型現金処理装置1901−2に対する補充用現金を、金種別カセット1913−1から混合カセット1912−2に装填する。
図19(c)は、混合カセットが元の現金処理装置に戻された後の現金の移動の例を示している。混合カセット1912−1及び混合カセット1912−2が、大型現金処理装置1901−1及び小型現金処理装置1901−2にそれぞれ装着された後、大型現金処理装置1901−1は、一時保留カセット1911−1内の現金を、混合カセット1912−1及び金種別カセット1913−1に装填する。
小型現金処理装置1901−2は、混合カセット1912−2内の補充用現金を、金種別カセット1913−2に装填し、一時保留カセット1911−2内の現金を、混合カセット1912−2及び金種別カセット1913−2に装填する。そして、小型現金処理装置1901−2は、金種別カセット1913−2から規定値を超えた現金を取り出し、混合カセット1912−2に装填する。
混合カセット402として、大型現金処理装置及び小型現金処理装置それぞれに合わせて自動的に変形する、特殊カセットを使用することも可能である。
図20は、このような特殊カセットを使用した特殊現金処理装置間における混合カセットの交換の例を示している。図20(a)は、混合カセットの交換前における現金の移動の例を示している。大型特殊現金処理装置2001−1は、一時保留カセット2011−1、混合カセット2012−1、及び金種別カセット2013−1を含み、小型特殊現金処理装置2001−2は、一時保留カセット2011−2、混合カセット2012−2、及び金種別カセット2013−2を含む。
ただし、金種別カセット2013−1及び金種別カセット2013−2は、金種毎に設けられているものとする。混合カセット2012−1及び混合カセット2012−2は、大型特殊現金処理装置2001−1又は小型特殊現金処理装置2001−2のいずれに装着されるかに応じて変形可能な特殊カセットである。
大型特殊現金処理装置2001−1は、小型特殊現金処理装置2001−2に対する補充用現金を、金種別カセット2013−1から混合カセット2012−1に装填する。一方、小型特殊現金処理装置2001−2は、大型特殊現金処理装置2001−1に対する補充用現金を、金種別カセット2013−2から混合カセット2012−2に装填する。
図20(b)は、混合カセットの交換後における現金の移動の例を示している。混合カセット2012−1と混合カセット2012−2が交換された後、大型特殊現金処理装置2001−1は、混合カセット2012−2内の補充用現金を、金種別カセット2013−1に装填する。一方、小型特殊現金処理装置2001−2は、混合カセット2012−1内の補充用現金を、金種別カセット2013−2に装填する。
次に、大型特殊現金処理装置2001−1は、一時保留カセット2011−1内の現金を、混合カセット2012−2及び金種別カセット2013−1に装填する。一方、小型特殊現金処理装置2001−2は、一時保留カセット2011−2内の現金を、混合カセット2012−1及び金種別カセット2013−2に装填する。
次に、大型特殊現金処理装置2001−1は、金種別カセット2013−1から規定値を超えた現金を取り出し、混合カセット2012−2に装填する。一方、小型特殊現金処理装置2001−2は、金種別カセット2013−2から規定値を超えた現金を取り出し、混合カセット2012−1に装填する。
図17〜図20に示したように、混合カセット402のハードウェア仕様を共通化することで、現金処理装置301−1〜現金処理装置301−Nの間で容易に混合カセット402を交換することができ、混合カセット402の交換による回金が促進される。したがって、ハードウェア仕様が共通化されていない他の現金処理装置と比較して、現金処理装置301−iの付加価値が向上する。
図1及び図3の現金処理システムの構成は一例に過ぎず、現金処理システムの用途又は条件に応じて一部の構成要素を省略又は変更してもよい。現金処理システムは、銀行における回金業務に限らず、現金を取り扱う他の業種における回金業務に対して適用されてもよい。
図4の現金処理装置301−i及び図5の制御装置302の構成は一例に過ぎず、現金処理システムの用途又は条件に応じて一部の構成要素を省略又は変更してもよい。例えば、図4の現金処理装置301−iにおいて、いずれかの金種の現金を一時的に収納する必要がない場合は、一時保留カセット403を省略することができる。図5の制御装置302において、出納係との対話を行う必要がない場合は、表示部506及び受付部507を省略することができる。
図2及び図14A〜図14Eのフローチャートは一例に過ぎず、現金処理システムの構成又は条件に応じて一部の処理を省略又は変更してもよい。例えば、図14A〜図14Eの制御処理において、出納係との対話を行う必要がない場合は、ステップ1447及びステップ1448の処理を省略することができる。
第1順位〜第3順位の組み合わせとして、別のステータスに基づく組み合わせを用いる場合は、ステップ1416〜ステップ1420及びステップ1424〜ステップ1428の処理が変更される。制御装置302は、第1順位〜第3順位のうち一部の順位の組み合わせのみを用いて、回金対象の組み合わせを選択してもよい。
図6、図7、及び図10〜図13に示した在高情報511は一例に過ぎず、在高情報511は、現金処理システムの構成又は条件に応じて変化する。金種別カセット401−j、混合カセット402、及び一時保留カセット403に硬貨が収納されている場合は、金種別の硬貨の枚数が在高として記録される。紙幣又は硬貨の枚数の代わりに、現金の金額を在高として用いてもよい。
図8に示した補充可否情報512は一例に過ぎず、補充可否情報512は、在高情報511に応じて変化する。図9に示した現金機の組み合わせは一例に過ぎず、現金機の組み合わせは、補充可否情報512に応じて変化する。第1順位〜第3順位の組み合わせとして、別のステータスに基づく組み合わせを用いてもよい。
図15に示した初期画面及び図16に示した選択画面は一例に過ぎず、現金処理システムの構成又は条件に応じて別の画面を用いてもよい。図17〜図20に示した混合カセットの交換方法は一例に過ぎず、現金処理システムの構成又は条件に応じて別の交換方法を用いてもよい。
図21は、図1の制御装置102及び図5の制御装置302として用いられる情報処理装置(コンピュータ)の構成例を示している。図21の情報処理装置は、CPU(Central Processing Unit)2101、メモリ2102、入力装置2103、出力装置2104、補助記憶装置2105、媒体駆動装置2106、及びネットワーク接続装置2107を含む。これらの構成要素はバス2108により互いに接続されている。
メモリ2102は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリであり、処理に用いられるプログラム及びデータを格納する。メモリ2102は、図1の記憶部121又は図5の記憶部501として用いることができる。
CPU2101(プロセッサ)は、例えば、メモリ2102を利用してプログラムを実行することにより、図1の選択部122及び移動指示部123として動作する。CPU2101は、メモリ2102を利用してプログラムを実行することにより、図5の在高抽出部502、組み合わせ抽出部503、決定部504、及び装填制御部505としても動作する。
入力装置2103は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス等であり、オペレータ又は利用者からの指示又は情報の入力に用いられる。入力装置2103は、図5の受付部507として用いることができる。出力装置2104は、例えば、表示装置、プリンタ、スピーカ等であり、オペレータ又は利用者への問い合わせ又は指示、及び処理結果の出力に用いられる。処理結果は、選択結果514が示す現金処理装置301−iの組み合わせと、回金実行後の各現金処理装置301−iの在高を示す在高情報511であってもよい。出力装置2104は、図5の表示部506として用いることができる。
補助記憶装置2105は、例えば、磁気ディスク装置、光ディスク装置、光磁気ディスク装置、テープ装置等である。補助記憶装置2105は、ハードディスクドライブであってもよい。情報処理装置は、補助記憶装置2105にプログラム及びデータを格納しておき、それらをメモリ2102にロードして使用することができる。補助記憶装置2105は、図1の記憶部121又は図5の記憶部501として用いることができる。
媒体駆動装置2106は、可搬型記録媒体2109を駆動し、その記録内容にアクセスする。可搬型記録媒体2109は、メモリデバイス、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク等である。可搬型記録媒体2109は、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)、USB(Universal Serial Bus)メモリ等であってもよい。オペレータ又は利用者は、この可搬型記録媒体2109にプログラム及びデータを格納しておき、それらをメモリ2102にロードして使用することができる。
このように、処理に用いられるプログラム及びデータを格納するコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、メモリ2102、補助記憶装置2105、又は可搬型記録媒体2109のような、物理的な(非一時的な)記録媒体である。
ネットワーク接続装置2107は、図3の通信ネットワーク303に接続され、通信に伴うデータ変換を行う通信インタフェース回路である。情報処理装置は、プログラム及びデータを外部の装置からネットワーク接続装置2107を介して受信し、それらをメモリ2102にロードして使用することができる。
なお、情報処理装置が図21のすべての構成要素を含む必要はなく、用途又は条件に応じて一部の構成要素を省略することも可能である。例えば、情報処理装置がオペレータ又は利用者との対話を行わない場合は、入力装置2103及び出力装置2104を省略してもよい。可搬型記録媒体2109を使用しない場合は、媒体駆動装置2106を省略してもよい。
開示の実施形態とその利点について詳しく説明したが、当業者は、特許請求の範囲に明確に記載した本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更、追加、省略をすることができるであろう。