JP2017102778A - 貨幣取扱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】出金処理において一部の貨幣だけを出金した途中の状態で装置が停止してしまう可能性を低減できる貨幣取扱装置を提供する。【解決手段】識別部40で正常と識別された正常貨幣を出金する出金部32と、識別部40で異常と識別された異常貨幣を収納するリジェクト収納部35と、出金要求指令に基づいて貨幣収納部45〜47から貨幣を繰り出させ、識別部40で正常と識別された正常貨幣を計数しつつ出金要求枚数だけ出金部32に出金させる制御部100とを備え、制御部100は、出金要求指令に含まれる出金要求枚数に所定の出金不適予定枚数を加算した補正出金枚数が、貨幣収納部45〜47に収納されている貨幣の残枚数以下であると、貨幣収納部45〜47からの貨幣の繰り出しを許可する一方、補正出金枚数が残枚数よりも大きいと、貨幣収納部45〜47からの貨幣の繰り出しを規制する。【選択図】図5

Description

本発明は、貨幣の少なくとも出金が可能な貨幣取扱装置に関するものである。
現金取扱装置において、出金庫内の残留紙幣枚数が補充を要するニアエンド状態で、出金庫内の残留紙幣枚数が要求支払枚数を出金可能な枚数であれば継続運用させる技術がある(例えば、特許文献1参照)。
特公平2−60038号公報
しかしながら、残留貨幣枚数の範囲内で要求支払枚数を出金しようとしても、出金処理にて行われる識別により出金に適していない貨幣が含まれていると、このような貨幣については出金することなく別途収納することになる。このため、出金処理において、要求支払枚数を出金し終わる前に残留貨幣枚数がなくなり、一部の貨幣だけを出金した途中の状態で装置が停止してしまう可能性がある。このような状態での停止は、装置を開放して内部を点検し復旧させるという時間と手間のかかる作業が必要となり、好ましくない。
本発明は、出金処理において一部の貨幣だけを出金した途中の状態で装置が停止してしまう可能性を低減できる貨幣取扱装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、収納している貨幣を繰り出す貨幣収納部と、該貨幣収納部から繰り出された貨幣を識別および計数する識別部と、該識別部の識別結果から正常と識別された正常貨幣を出金する出金部と、前記識別部の識別結果から異常と識別された異常貨幣を収納するリジェクト収納部と、出金要求枚数を含む出金要求指令に基づいて前記貨幣収納部から貨幣を繰り出させ、前記識別部で正常と識別された正常貨幣を計数しつつ出金要求枚数だけ前記出金部に出金させる制御部と、を備えた貨幣取扱装置であって、前記制御部は、前記貨幣収納部に収納されている貨幣の残枚数を把握しており、出金要求指令に含まれる出金要求枚数に所定の出金不適予定枚数を加算した補正出金枚数が前記残枚数以下であると、前記貨幣収納部からの貨幣の繰り出しを許可する一方、前記補正出金枚数が前記残枚数よりも大きいと、前記貨幣収納部からの貨幣の繰り出しを規制することを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記制御部は、出金要求指令に含まれる出金要求枚数に所定の出金不適予定枚数を加算した補正出金枚数が前記残枚数よりも大きいと、表示部に、前記貨幣収納部の貨幣が不足している旨を表示させることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に係る発明において、前記制御部は、出金要求指令に含まれる出金要求枚数に所定の出金不適予定枚数を加算した補正出金枚数が前記残枚数よりも大きいと、表示部に、前記残枚数から所定の減算枚数減算した枚数を出金可能枚数として表示させることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に係る発明において、前記制御部は、前記出金要求枚数に所定の比率を掛けた値に基づいて前記所定の出金不適予定枚数を設定することを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、制御部は、出金要求枚数を含む出金要求指令に基づいて貨幣収納部から貨幣を繰り出させ、識別部で正常と識別された正常貨幣を計数しつつ出金要求枚数だけ出金部に出金させることになるが、その前に、出金要求指令に含まれる出金要求枚数に所定の出金不適予定枚数を加算した補正出金枚数が、貨幣収納部に収納されている貨幣の残枚数以下であると、出金要求指令に基づいて貨幣収納部からの貨幣の繰り出しを許可する一方、補正出金枚数が残枚数よりも大きいと貨幣収納部からの貨幣の繰り出しを規制することになる。よって、出金処理において、識別部の識別結果から異常と識別された異常貨幣をリジェクト収納部に収納することがあっても、これが出金不適予定枚数の範囲内であれば、一部の貨幣だけを出金した途中の状態で装置が停止してしまうことはなく、一部の貨幣だけを出金した途中の状態で装置が停止してしまう可能性を低減できる。
請求項2に係る発明によれば、制御部は、出金要求指令に含まれる出金要求枚数に所定の出金不適予定枚数を加算した補正出金枚数が、貨幣収納部に収納されている貨幣の残枚数よりも大きいと、表示部に、貨幣収納部に収納されている貨幣が不足している旨を表示させる。これにより、操作者に貨幣収納部からの貨幣の繰り出しを規制した理由を報知することができる。
請求項3に係る発明によれば、制御部は、出金要求指令に含まれる出金要求枚数に所定の出金不適予定枚数を加算した補正出金枚数が、貨幣収納部に収納されている貨幣の残枚数よりも大きいと、表示部に、残枚数から所定の減算枚数減算した枚数を出金可能枚数として表示させる。これにより、操作者に貨幣収納部から出金可能な枚数を報知することができる。
請求項4に係る発明によれば、制御部は、出金要求枚数に所定の比率を掛けた値に基づいて所定の出金不適予定枚数を設定することになるため、出金枚数が多ければ多いほどリジェクト貨幣が増える実状に合わせて出金不適予定枚数を設定することができる。
本発明に係る貨幣取扱装置の一実施形態である紙幣取扱装置を概略的に示す側断面図である。 同側断面図であって、入金受付処理のルートを太線で示すものである。 同側断面図であって、入金収納処理のルートを太線で示すものである。 同側断面図であって、入金返却処理のルートを太線で示すものである。 同側断面図であって、バラ紙幣出金処理のルートを太線で示すものである。 本発明に係る貨幣取扱装置の一実施形態である紙幣取扱装置の表示部の表示例を示す正面図である。
本発明に係る貨幣取扱装置の一実施形態である紙幣取扱装置を図面を参照して以下に説明する。
図1に示す本実施形態の紙幣取扱装置10は、銀行等の金融機関の店舗に設置されるものであり、貨幣としてのバラ紙幣の入金処理、バラ紙幣の出金処理および小束紙幣の出金処理等の種々の処理が可能となっている。
紙幣取扱装置10には、操作者による操作入力を受け付ける操作部30と、操作者に向けた表示を行う表示部31と、入金受付処理時に操作者によって機外からバラ紙幣が投入されるとともに出金処理時にバラ紙幣を操作者に取出可能に出金するバラ紙幣入出部32(出金部)と、出金処理時に操作者に対して小束紙幣を出金する小束紙幣出金部33と、入金受付処理時に内部に取り込んだ受入不可な受入不可紙幣を排出する入金リジェクト部34と、入金収納処理時や出金処理時に搬送異常の異常紙幣(異常貨幣)を収納する内部リジェクト収納部35(リジェクト収納部)と、が設けられている。入金リジェクト部34は、入金受付処理時にバラ紙幣入出部32に投入されたバラ紙幣の中から偽券および搬送不良券のいずれかと識別された受入不可紙幣を操作者に取出可能にリジェクトする。
紙幣取扱装置10は、バラ紙幣入出部32に投入されたバラ紙幣の入金受付処理と、入金収納処理または入金返却処理とを含む入金処理と、バラ紙幣入出部32を介してのバラ紙幣の出金処理と、小束紙幣出金部33を介しての小束紙幣の出金処理とを行う。
紙幣取扱装置10には、操作者側を前側とすると、その前面に臨んで、機外からバラ紙幣が投入されるとともに内部から出金用のバラ紙幣が繰り出される上記したバラ紙幣入出部32が設けられている。バラ紙幣入出部32は、外部から紙幣が投入され、投入された紙幣を内部に繰り出し可能であるとともに、内部から紙幣が繰り出され、繰り出された紙幣を外部に取り出し可能に払い出すものである。
バラ紙幣入出部32は、その底部を構成する載置板32aが後下がりに傾斜した姿勢で垂直方向に昇降可能に設けられている。バラ紙幣入出部32には、機外から、長辺方向および短辺方向をそれぞれ揃え表裏方向に集積されるとともに長辺方向を左右方向に沿わせた状態で紙幣が投入されることになる。このように投入された紙幣が、載置板32a上に、載置板32aに対し直交する方向に集積された状態で載置される。また、バラ紙幣入出部32には、内部からの紙幣が長辺方向を左右方向に沿わせた姿勢で繰り出されて載置板32a上に集積される。
バラ紙幣入出部32には、紙幣の集積スペースに対し機外からのアクセスを許容および規制する開閉可能なシャッタ32bと、バラ紙幣入出部32の紙幣の有無を検知する図示略の紙幣有無検知センサとが設けられている。シャッタ32bは、閉じられた状態が待機状態であり、機外から、バラ紙幣入出部32に紙幣が投入される際に開かれ、また、内部からの紙幣をバラ紙幣入出部32が機外に取り出し可能に払い出す際に開かれる。
バラ紙幣入出部32の上部の後側には、機外から載置板32a上に集積状態で投入されたバラ紙幣を上端のものから一枚ずつ分離し所定の間隔をあけて内部へ繰り出すとともに内部からの紙幣をバラ紙幣入出部32に繰り出す繰出部32cが設けられている。繰出部32cは、常にシャッタ32bが閉じられた状態で作動するようになっている。なお、紙幣取扱装置10内では、紙幣が、常に長辺方向を左右方向に沿わせた姿勢で搬送されることになる。
紙幣取扱装置10には、バラ紙幣入出部32の下側に、操作者側の前面に臨んで上記した入金リジェクト部34が設けられている。入金リジェクト部34は、バラ紙幣入出部32から内部に繰り出された紙幣のうち受け入れ不可と識別された受入不可紙幣が、内部から繰り出されるものであり、このような受入不可紙幣を集積させて外部に取り出し可能に払い出す。入金リジェクト部34には、紙幣の集積スペースに対し機外からのアクセスを許容および規制する開閉可能なシャッタ34aと、入金リジェクト部34の紙幣の有無を検知する図示略の紙幣有無検知センサとが設けられている。シャッタ34aは、閉じられた状態が待機状態となっている。
紙幣取扱装置10には、バラ紙幣入出部32および入金リジェクト部34の後方に、上記した内部リジェクト収納部35が設けられている。内部リジェクト収納部35は、入金収納処理時や出金処理時に、搬送異常と識別された異常紙幣を集積させて収納する。
紙幣取扱装置10には、入金リジェクト部34の後方に、繰出部32cによってバラ紙幣入出部32から一枚ずつ分離して内部に繰り出された紙幣を識別する識別部40が設けられている。
識別部40は、画像センサと重送センサとを有している。重送センサは、例えば、通過する紙幣に厚さ方向一側から光を照射し、厚さ方向他側で受光して受光量から一枚送りであるか重送であるかを検出する。識別部40は、重送センサと画像センサの検出結果を総合的に判断して重送の形態を把握し、一纏まりで送られる重送の枚数を可能な範囲で検出する。また、識別部40は、画像センサで検出した画像データから、紙幣が斜めに移動する斜行状態にあるか否かを検出する。さらに、識別部40は、画像センサで検出した画像データから、紙幣の搬送間隔が所定の間隔よりも狭い近接搬送状態にあるか否かを検出する。加えて、識別部40は、画像センサで検出した画像データから、重送、斜行および近接搬送のいずれも検出されない紙幣の真偽および金種を識別し、金種別に枚数を計数する。
入金受付処理時に、重送、斜行および近接搬送のいずれかの搬送異常が検出された紙幣および偽券を、識別部40は受入不可紙幣と識別する。また、識別部40は、重送、斜行および近接搬送のいずれも検出されず偽券でもない受入可能紙幣については、画像センサで検出した画像データから、金種別に枚数を計数する。
紙幣取扱装置10には、バラ紙幣入出部32の後方に、紙幣を整列させながら水平姿勢で鉛直方向に所定の結束枚数集積させる整列部41が設けられており、この整列部41の後方には、整列部41から集積紙幣を水平状態のまま後方に引き出し鉛直上方に上昇搬送する移送部42が設けられている。
紙幣取扱装置10には、整列部41の上方に、移送部42で上昇搬送され上部位置から水平状態のまま前方に送り出された集積紙幣を結束テープで結束して小束紙幣とする結束部43が設けられている。この結束部43は、移送部42から前方に送り出された集積紙幣を上下から挟持しつつ、結束テープを周囲に巻き回して接着・切断することにより小束紙幣を作成する。
紙幣取扱装置10には、結束部43の前方に、結束部43で結束された後、水平状態のまま前方に送り出された小束紙幣を鉛直状に姿勢変更し前後方向に複数束集積して、機外に取り出し可能とする上記した小束紙幣出金部33が設けられている。小束紙幣出金部33には、小束紙幣の集積スペースに対し機外からのアクセスを許容および規制する開閉可能なシャッタ33aと、小束紙幣出金部33の小束紙幣の有無を検知する図示略の小束紙幣有無検知センサとが設けられている。
紙幣取扱装置10の下部には、奥側から順に、例えば入金された入金確定後のバラ紙幣を上下に集積させた状態で収納すると共に収納している紙幣を繰り出す紙幣庫45(貨幣収納部)と、同様の紙幣庫46(貨幣収納部)と、同様の紙幣庫47(貨幣収納部)と、同様の紙幣庫48と、例えば入金された入金確定前のバラ紙幣を上下に集積させた状態で繰り出し可能に一時貯留させる紙幣庫49とが、上下左右の位置を合わせて前後方向に配列されている。
紙幣庫45は所定の単一の金種(例えば千円券)のバラ紙幣を、紙幣庫46は所定の単一の金種(例えば五千円券)のバラ紙幣を、紙幣庫47は所定の単一の金種(例えば万円券)のバラ紙幣を、紙幣庫48は金種混合のバラ紙幣を、それぞれ収納する。言い換えれば、紙幣取扱装置10には、金種別に複数の紙幣庫45〜47が設けられている。紙幣庫49は、例えばバラ紙幣入出部32から繰り出され識別部40で受入可能紙幣と識別された入金確定前のバラ紙幣を金種混合で上下に集積させた状態で貯留させる。紙幣庫48は、単一金種用の紙幣庫45〜47では収納しきれないオーバーフロー紙幣および単一金種用の紙幣庫を持たない流通量の少ない所定の金種(例えば二千円券)のバラ紙幣を収納する。
紙幣庫45には、その底部を構成する水平な載置板45aが鉛直方向に昇降可能に設けられており、上部に、載置板45a上に紙幣を一枚ずつ繰り出して上下方向に集積させるとともに載置板45a上の紙幣を上端のものから一枚ずつ分離して計数しつつ繰り出す繰出部45bが設けられている。また、紙幣庫45には、内部の紙幣の有無を検知する図示略の紙幣有無検知センサが設けられている。紙幣庫46にも同様の載置板46a、繰出部46bおよび図示略の紙幣有無検知センサが、紙幣庫47にも同様の載置板47a、繰出部47bおよび図示略の紙幣有無検知センサが、紙幣庫48にも同様の載置板48a、繰出部48bおよび図示略の紙幣有無検知センサが、紙幣庫49にも同様の載置板49a、繰出部49bおよび図示略の紙幣有無検知センサが、それぞれ設けられている。
紙幣庫45〜49は、繰出部45b〜繰出部49bの対応するものから一枚ずつ庫内に繰り出された紙幣を、載置板45a〜載置板49aの対応するものの上に上下方向に集積させて収納する。ここで、紙幣庫45〜47は、紙幣を金種別に収納するとともに、収納している紙幣を一枚ずつ分離して計数しつつ繰り出すものであり、入金された紙幣を収納し収納している紙幣を出金用として繰り出す金種別環流部を構成している。また、紙幣庫49は、紙幣を一時貯留させるとともに一時貯留させている紙幣を一枚ずつ分離して繰り出す一時貯留部を構成している。識別部40は、これら紙幣庫45〜49から繰り出された紙幣についても識別する。
紙幣取扱装置10には、紙幣を搬送する紙幣搬送路51が紙幣取扱装置10の各部を適宜繋ぐように設けられている。紙幣搬送路51は、バラ紙幣入出部32と紙幣庫49とを繋ぐ搬送路51Aを有している。搬送路51Aは、操作者側を前方とすると、バラ紙幣入出部32の繰出部32cから後上がりに延出した後、後下がりに延出し、さらに鉛直下方に延出し、その後、前側に一旦延出した後、下方に延出する。搬送路51Aは、さらに後方に延出し、途中上側に凸状に屈曲した後、後方に延出して識別部40を通った後、紙幣取扱装置10の後部で下方に延出し、さらに前方に延出して紙幣取扱装置10の前部から下方に延出して紙幣庫49の繰出部49bに繋がっている。
紙幣搬送路51は、搬送路51Aの下部の水平部分の途中から分岐して紙幣庫45の繰出部45bに繋がる搬送路51Bと、搬送路51Aの搬送路51Bよりも紙幣庫49側から分岐して紙幣庫46の繰出部46bに繋がる搬送路51Cとを有している。また、紙幣搬送路51は、搬送路51Aの搬送路51Cよりも紙幣庫49側から分岐して紙幣庫47の繰出部47bに繋がる搬送路51Dと、搬送路51Aの搬送路51Dよりも紙幣庫49側から分岐して紙幣庫48の繰出部48bに繋がる搬送路51Eとを有している。さらに、紙幣搬送路51は、搬送路51Aの搬送路51Eよりも紙幣庫49側の前端部から分岐し上方に延出した後に後方に延出して搬送路51Aのバラ紙幣入出部32と識別部40との間位置に繋がる搬送路51Fとを有している。
紙幣搬送路51は、搬送路51Aにおける搬送路51Eの分岐位置と搬送路51Fの分岐位置との間位置から分岐し上方に延出して搬送路51Fの途中位置に繋がる搬送路51Gと、搬送路51Fにおける、搬送路51Gの接続位置と、搬送路51Aのバラ紙幣入出部32側への接続位置との間から分岐し上方に延出した後に前方に延出して入金リジェクト部34に繋がる搬送路51Hとを有している。また、紙幣搬送路51は、バラ紙幣入出部32と識別部40との間の搬送路51Aをバイパスする搬送路51Jと、搬送路51Aのバラ紙幣入出部32と搬送路51Jの接続位置との間位置から後方に分岐して整列部41に繋がる搬送路51Kとを有している。搬送路51Jは、中間部分が紙幣の表裏を反転させる表裏反転部53の一部を構成している。
紙幣搬送路51は、搬送路51Aのバラ紙幣入出部32側の搬送路51Fへの接続位置と、搬送路51Aのバラ紙幣入出部32側の搬送路51Jへの接続位置との間から前方に分岐して搬送路51Hに繋がる搬送路51Mを有している。紙幣搬送路51は、さらに、搬送路51Hの搬送路51Mへの接続位置と入金リジェクト部34への接続位置との間から上方に分岐して内部リジェクト収納部35に繋がる搬送路51Nを有している。
搬送路51Aの搬送路51Bが分岐する位置には、搬送路51Aを識別部40側から紙幣庫49に向けて搬送されている紙幣を、そのまま搬送路51Aで搬送するルートと搬送路51Bに流すルートとに振り分ける振分部55Bが設けられている。搬送路51Aの搬送路51Cが分岐する位置には、搬送路51Aを識別部40側から紙幣庫49に向けて搬送されている紙幣を、そのまま搬送路51Aで搬送するルートと搬送路51Cに流すルートとに振り分ける振分部55Cが設けられている。搬送路51Aの搬送路51Dが分岐する位置には、搬送路51Aを識別部40側から紙幣庫49に向けて搬送されている紙幣を、そのまま搬送路51Aで搬送するルートと搬送路51Dに流すルートとに振り分ける振分部55Dが設けられている。搬送路51Aの搬送路51Eが分岐する位置には、搬送路51Aを識別部40側から紙幣庫49に向けて搬送されている紙幣を、そのまま搬送路51Aで搬送するルートと搬送路51Eに流すルートとに振り分ける振分部55Eが設けられている。
搬送路51Aのバラ紙幣入出部32と識別部40との間にて搬送路51Fが接続する位置には、搬送路51Aを識別部40側からバラ紙幣入出部32に向けて搬送されている紙幣を、そのまま搬送路51Aで搬送するルートと搬送路51Fに流すルートとに振り分ける振分部55Faが設けられている。搬送路51Aの識別部40と紙幣庫49との間にて搬送路51Fが接続する位置には、搬送路51Aを紙幣庫49側から識別部40に向けて搬送されている紙幣を、そのまま搬送路51Aで搬送するルートと搬送路51Fに流すルートとに振り分ける振分部55Fbが設けられている。
搬送路51Aの搬送路51Gが分岐する位置には、搬送路51Aを識別部40側から紙幣庫49に向けて搬送されている紙幣を、そのまま搬送路51Aで搬送するルートと搬送路51Gに流すルートとに振り分ける振分部55Gが設けられている。搬送路51Fの搬送路51Hが分岐する位置には、搬送路51Fを紙幣庫49側から識別部40に向けて搬送されている紙幣を、そのまま搬送路51Fで搬送するルートと搬送路51Hに流すルートとに振り分ける振分部55Hが設けられている。
搬送路51Aの搬送路51Jが分岐する位置には、搬送路51Aを識別部40側からバラ紙幣入出部32に向けて搬送されている紙幣を、そのまま搬送路51Aで搬送するルートと搬送路51Jに流すルートとに振り分ける振分部55Jが設けられている。搬送路51Aの搬送路51Kが分岐する位置には、搬送路51Aを識別部40側からバラ紙幣入出部32に向けて搬送されている紙幣を、そのまま搬送路51Aで搬送するルートと搬送路51Kに流すルートとに振り分ける振分部55Kが設けられている。
搬送路51Aの搬送路51Mが分岐する位置には、搬送路51Aを識別部40側からバラ紙幣入出部32に向けて搬送されている紙幣を、そのまま搬送路51Aで搬送するルートと搬送路51Mに流すルートとに振り分ける振分部55Mが設けられている。搬送路51Hの搬送路51Nが分岐する位置には、搬送路51Hを紙幣庫49側から入金リジェクト部34側に向けて搬送されている紙幣を、そのまま搬送路51Hで搬送するルートと搬送路51Nに流すルートとに振り分ける振分部55Nが設けられている。
表裏反転部53は、搬送路51Jの中間部分からなって逆V字状をなす入口側搬送路および出口側搬送路を有しており、入口側搬送路の末端位置に位置する紙幣を前方に押圧して出口側搬送路に移動させる羽根車等の図示略の移動機構を有している。
表裏反転部53は、天地方向の一方向を搬送方向に合わせて搬送路51Aを識別部40からバラ紙幣入出部32に向けて移動している紙幣を、入口側搬送路に受け入れて、出口側搬送路に受け渡し、出口側搬送路で天地方向の前記一方向とは逆の逆方向を搬送方向に合わせて搬送路51Aに再び合流させるものである。これにより、表裏反転部53を通過した紙幣は、表裏反転部53を通らずに搬送路51Aを通って識別部40からバラ紙幣入出部32に向けて搬送される場合に対して、表裏および天地が反転する。
振分部55Jは、識別部40の識別結果から表裏方向の所定の一側が上を向いて搬送されている紙幣を、搬送路51Jをバイパスするようにそのまま搬送路51Aへ流し、識別部40の識別結果から表裏方向の前記一側とは逆の逆側が上を向いて搬送されている紙幣を、搬送路51Jつまり表裏反転部53へ流す。これにより、搬送路51Aの搬送路51Jよりもバラ紙幣入出部32側を流れる紙幣は表裏が取り揃えられることになる。
紙幣取扱装置10は、その作動を制御する制御部100と、識別部40による紙幣の識別結果に基づく各紙幣の情報等を記憶する記憶部101とを有している。記憶部101には、各紙幣の金種情報および枚数情報等が記憶される。
次に、操作部30への操作入力に基づいて制御部100による制御で実行される紙幣取扱装置10の各処理を説明する。
「入金受付処理」
図2の太線は、紙幣取扱装置10において、機外からバラ紙幣入出部32に投入されたバラ紙幣を搬送しつつ識別計数して一時貯留部としての紙幣庫49に一時貯留させる入金受付処理のルートを示している。
バラ紙幣入出部32の載置板32a上にバラ紙幣が集積状態で載置されて、操作部30に入金受付処理を行う旨の入力操作がなされると、制御部100は、バラ紙幣入出部32の紙幣を識別部40で識別させた後に紙幣庫49に一時貯留させる入金受付処理を行う。
具体的には、操作部30に入金受付処理の選択操作が入力されると、制御部100は、シャッタ32bを開く。すると、操作者は、載置板32a上にバラ紙幣を載置させて、操作部30に入金受付処理を行う旨の入力操作を入力する。すると、図示略の紙幣有無検知センサでバラ紙幣入出部32にある紙幣が検知されていることを条件に、制御部100は、シャッタ32bを閉じ、載置板32a、紙幣搬送路51、繰出部32cおよび繰出部49b等を駆動する。すると、繰出部32cがバラ紙幣入出部32の載置板32a上の紙幣を上端のものから順に一枚ずつ分離し所定の間隔をあけて内部に繰り出すことになり、繰り出した紙幣を、図2に太実線で示すように紙幣搬送路51の搬送路51Aで搬送し識別部40が識別することになる。
そして、制御部100は、識別部40で受け入れ可能と識別した受入可能紙幣を、図2に太実線で示すように搬送路51Aで紙幣庫49に搬送する一方、識別部40で受入不可と識別された受入不可紙幣を、図2に太実線から太破線で示すように、搬送路51Aから振分部55Gで搬送路51G,51Fに流し、搬送路51Fから振分部55Hで搬送路51Hに流して、入金リジェクト部34に搬送する。これにより、受け入れ可能な受入可能紙幣を紙幣庫49に一時貯留させ、受入不可紙幣を、シャッタ34aが閉じられている入金リジェクト部34に払い出す。入金受付処理において識別部40で受入不可紙幣と識別される紙幣には、偽券の他に、繰出部32cの繰り出し不良や紙幣搬送路51の搬送不良による、重送、斜行および近接搬送の紙幣が含まれる。
入金受付処理開始後、図示略の紙幣有無検知センサがバラ紙幣入出部32に残留する紙幣がなくなったことを検知し、且つ図示略の搬送路センサが紙幣搬送路51に紙幣がなくなったことを検知すると、制御部100は、入金受付処理を終了する。その際に、入金リジェクト部34に紙幣があることを図示略の紙幣有無検知センサが検知すると、制御部100は、シャッタ34aを開く。これにより、操作者は、入金リジェクト部34から紙幣を取り出すことになる。入金リジェクト部34から紙幣が取り出されたことを図示略の紙幣有無検知センサが検知すると、制御部100は、シャッタ34aを閉じる。なお、制御部100は、以上の入金受付処理において識別部40で受け入れ可能と識別した受入可能紙幣の金種別の枚数情報等を記憶部101に一時記憶させるとともに表示部31に表示させる。
以上の入金受付処理後に紙幣庫49に一時貯留されている紙幣は、受入可能紙幣のみとなる。
「入金収納処理」
図3の太線は、紙幣取扱装置10において、上記した入金受付処理にて紙幣庫49に一時貯留させた受入可能紙幣を、操作部30への承認操作が入力されたことを条件に、確定して、金種別環流部としての紙幣庫45〜47および金種混合収納部としての紙幣庫48の対応するものに収納させる入金収納処理のルートを示している。
入金収納処理では、まず、操作部30へ承認操作が入力されると、紙幣取扱装置10は、紙幣庫49から受入可能紙幣を繰り出して識別部40で識別し、重送、斜行および近接搬送のいずれかが検出され異常と識別された異常紙幣を、内部リジェクト収納部35に収納する一方、重送、斜行および近接搬送のいずれも検出されずに正常紙幣(正常貨幣)と識別された紙幣を、識別部40での金種識別に基づいて紙幣庫45〜48に振り分けて収納する収納作動を行う。
具体的に、収納作動では、制御部100が繰出部49bおよび紙幣搬送路51を駆動する。すると、繰出部49bが紙幣庫49の紙幣を上端のものから一枚ずつ分離し所定の間隔をあけて繰り出すことになり、繰り出した紙幣を、図3に太実線で示すように、搬送路51Aから振分部55Fbで搬送路51Fに流し、搬送路51Fの末端位置から搬送路51Aを再び通るルートで識別部40に搬送する。
そして、制御部100は、識別部40の識別結果に基づいて、正常と識別された正常紙幣を、振分部55B〜55Eおよび搬送路51A〜51Eの対応するものによって紙幣庫45〜48の対応するものに搬送する。これにより、受入可能紙幣のうち正常と識別された正常紙幣を紙幣庫45〜48の対応するものに収納する。つまり、正常と識別された正常紙幣のうち、紙幣庫45に収納されるべき単一金種(例えば千円券)の紙幣を紙幣庫45に、紙幣庫46に収納されるべき単一金種(例えば五千円券)の紙幣を紙幣庫46に、紙幣庫47に収納されるべき単一金種(例えば万円券)の紙幣を紙幣庫47に、紙幣庫48に収納されるべき金種(例えば二千円券および紙幣庫45〜47が満杯である場合の満杯金種)の紙幣を紙幣庫48に収納する。
また、収納作動では、制御部100が、上記の識別部40による識別で、異常と識別された異常紙幣を、図3に太実線から太破線で示すように、搬送路51Aから振分部55E,55Gで搬送路51G,51Fに流し、搬送路51Fから振分部55Hで搬送路51Hに流し、搬送路51Hから振分部55Nで搬送路51Nに流して、内部リジェクト収納部35に搬送し収納する。なお、紙幣庫49から識別部40に向けて搬送路51Fを通る識別前の紙幣と、識別部40による識別で、異常と識別されて搬送路51Gから搬送路51Fを通る異常紙幣とが、搬送路51Fの一部ルートを重ね合わせているが、これら紙幣が干渉しないように、異常と識別されて搬送路51Fを通る異常紙幣を優先し、この異常紙幣が搬送路51Fを通る間は、紙幣庫49から識別部40に向けての紙幣の繰り出しは中断する。
収納作動時に、制御部100は、識別部40の識別結果に基づいて、正常と識別されて紙幣庫45に収納された正常紙幣の枚数を、それまで紙幣庫45に収納されていた枚数に加算して、紙幣庫45に収納されている紙幣の残枚数とし、同様に、正常と識別されて紙幣庫46に収納された正常紙幣の枚数を、それまで紙幣庫46に収納されていた枚数に加算して、紙幣庫46に収納されている紙幣の残枚数とし、同様に、正常と識別されて紙幣庫47に収納された正常紙幣の枚数を、それまで紙幣庫47に収納されていた枚数に加算して、紙幣庫47に収納されている紙幣の残枚数として、それぞれ記憶部101の残枚数カウンタに記憶させる。
「入金返却処理」
図4の太線は、入金受付処理にて紙幣庫49に一時貯留させた紙幣を、操作部30へのキャンセル操作が入力されたことを条件に、バラ紙幣入出部32に繰り出す入金返却処理のルートを示している。つまり、入金返却処理では、紙幣庫49の紙幣を上端のものから繰出部49bが繰り出すことになり、繰り出した紙幣を、搬送路51Aによってバラ紙幣入出部32に搬送する。これにより、紙幣庫49の全ての紙幣をバラ紙幣入出部32に返却する。入金返却処理開始後、図示略の紙幣有無検知センサが紙幣庫49に紙幣がなくなったことを検知し、且つ図示略の搬送路センサが紙幣搬送路51に紙幣がなくなったことを検知すると、制御部100は、入金受付処理において記憶部101に一時記憶させた識別部40で受け入れ可能と識別した紙幣の金種別の枚数情報等を消去して、入金返却処理を終了する。なお、この入金返却処理においても、紙幣庫49から返却する紙幣を、後述するバラ紙幣出金処理と同様に、必要により表裏を表裏反転部53で反転させることにより、表裏を取り揃えた後、バラ紙幣入出部32に返却することが可能である。
「バラ紙幣出金処理」
図5の太線は、操作部30へ入力されたバラ出金操作に基づいて、金種別環流部としての紙幣庫45〜47の指定された金種のものから、指定された所定の金種および枚数の出金紙幣を出金するバラ紙幣出金処理のルートを示している。制御部100は、操作部30へ入力されたバラ出金操作に基づいて金種別の出金要求枚数を含む出金要求指令を作成する。あるいは、制御部100は、外部機器から金種別の出金要求枚数を含む出金要求指令を受け付ける。
バラ紙幣出金処理時に、紙幣取扱装置10は、紙幣庫45〜47から紙幣を繰り出し識別部40で識別して、重送、斜行および近接搬送のいずれかが検出され異常と識別された異常紙幣を、図5に太実線から太破線で示すように、内部リジェクト収納部35に収納しつつ、重送、斜行および近接搬送のいずれも検出されずに正常と識別された正常紙幣を、図5に太実線および太鎖線で示すように適宜表裏反転部53で反転させ、バラ紙幣入出部32に、金種別の出金要求枚数の出金紙幣をすべて繰り出す出金作動を行う。
つまり、まず、操作部30への操作入力で、バラ紙幣出金処理の選択操作と、出金すべき紙幣の金種別の枚数あるいは出金金額が指定入力され、バラ紙幣出金処理を実行する旨の操作入力がなされる。すると、制御部100は、入力された出金すべき紙幣の金種別の枚数あるいは出金金額に基づいて、金種別の出金要求枚数を含む出金要求指令を作成する。制御部100は、出金金額が指定入力された場合には、出金枚数が最小となる組み合わせで出金すべき紙幣の金種別の枚数を算出する。ここでは、具体的に、紙幣庫45〜47のすべてから紙幣を払い出す場合を例にとり説明する。
出金作動では、まず、制御部100は、繰出部45bおよび紙幣搬送路51を駆動する。すると、紙幣庫45に収納されている紙幣を上端のものから繰出部45bが一枚ずつ分離し所定の間隔をあけて指定枚数分繰り出すことになり、繰り出した紙幣を、図5に太実線で示すように、搬送路51Bと、搬送路51Aとで識別部40に搬送する。そして、制御部100は、識別部40で正常と識別された正常紙幣を、振分部55Jで振り分けることによって、表裏反転が必要でない紙幣を、図5に太実線で示すように搬送路51Aでそのままバラ紙幣入出部32に搬送し、表裏反転が必要な紙幣を、図5に太鎖線で示すように搬送路51Aから搬送路51Jに流し、表裏反転部53で表裏を反転させてから搬送路51Aでバラ紙幣入出部32に搬送する。
制御部100は、識別部40で異常と識別された異常紙幣を、振分部55M,55Nで搬送路51M,51H,51Nに流して、内部リジェクト収納部35に収納する。言い換えれば、バラ紙幣入出部32は、識別部40の識別結果から正常と識別された正常紙幣を出金する一方、内部リジェクト収納部35は、識別部40の識別結果から異常と識別された異常紙幣を収納する。識別部40は、紙幣庫45から繰り出された紙幣を上記にように識別しつつ計数する。図示略の搬送路センサの検出結果から、紙幣庫45から該当金種の出金要求枚数の正常紙幣をバラ紙幣入出部32に払い出し、且つ紙幣搬送路51に紙幣がなくなったことを検知すると、制御部100は、紙幣庫46について同様の処理を行い、さらに紙幣庫47についても同様の処理を行う。
出金作動開始後、図示略の搬送路センサ等の検出結果から、出金要求指令に含まれる各金種の出金要求枚数の出金紙幣をすべて、バラ紙幣入出部32に払い出し、且つ紙幣搬送路51に紙幣がなくなったことを検知すると、制御部100は、シャッタ32bを開く。すると、操作者は、バラ紙幣入出部32から紙幣を取り出すことになる。そして、図示略の紙幣有無検知センサでバラ紙幣入出部32から紙幣がすべて取り出されたことを検知すると、制御部100は、シャッタ32bを閉じる。つまり、制御部100は、出金要求枚数を含む出金要求指令に基づいて紙幣庫45〜47から紙幣を繰り出させ、識別部40で正常と識別された正常紙幣を計数しつつ出金要求枚数だけバラ紙幣入出部32に出金させる。
出金作動時に、制御部100は、識別部40の識別結果に基づいて、紙幣庫45から繰り出された正常紙幣および異常紙幣の全枚数を、それまで紙幣庫45に収納されていた枚数から減算して、紙幣庫45に収納されている紙幣の残枚数とする。同様に、紙幣庫46から繰り出された正常紙幣および異常紙幣の全枚数を、それまで紙幣庫46に収納されていた枚数から減算して、紙幣庫46に収納されている紙幣の残枚数とする。同様に、紙幣庫47から繰り出された正常紙幣および異常紙幣の全枚数を、それまで紙幣庫47に収納されていた枚数から減算して、紙幣庫47に収納されている紙幣の残枚数とする。ここで、異常紙幣のうち、重送紙幣については、識別部40において枚数を検出できればその枚数を、枚数を検出できなければ推定の枚数とする。
制御部100は、上述した入金収納処理において、紙幣庫45〜48のそれぞれへ収納する正常紙幣の収納枚数を、それまで紙幣庫45〜48それぞれに収納されていた紙幣の収納枚数に加算して、紙幣庫45〜48のそれぞれに収納されている紙幣の残枚数として、記憶部101に記憶させる。また、上述したバラ紙幣出金処理等の出金処理において、紙幣庫45〜47のそれぞれから繰り出した正常紙幣および異常紙幣の枚数を、それまで紙幣庫45〜47それぞれに収納されていた紙幣の収納枚数から減算することで紙幣庫45〜47のそれぞれに収納されている紙幣の残枚数として、記憶部101に記憶させる。よって、制御部100は、記憶部101に記憶されている紙幣庫45〜47のそれぞれの紙幣の残枚数を読み出して、紙幣庫45〜47のそれぞれに収納している紙幣の残枚数を把握する。
そして、本実施形態においては、制御部100が、上述したバラ紙幣出金処理において、金種別の出金要求枚数を含む出金要求指令を作成し、または受け付けると、上記出金作動に先だって、この出金要求指令の金種別の出金要求枚数Nのそれぞれに所定の出金不適予定枚数Mを加算した補正出金枚数Xを算出する。つまり、金種別に、X=N+Mを算出する。
ここで、出金不適予定枚数Mは、出金要求枚数Nに所定の比率Rを掛けた値(N×R)に基づいて設定する。この比率Rは、紙幣庫45〜47のそれぞれから繰り出される正常紙幣の枚数に対する異常紙幣の枚数の比率つまりリジェクト比率であり、予め実験や過去の実績データから求められるものである。過去の実績データを用いる場合、所定期間、例えば過去1カ月の実績データを用いて、各月毎に比率を更新して使用することができる。あるいは、所定枚数、例えば過去1000枚の正常紙幣の出金時の実績データを用いて、正常紙幣の1000枚計数毎に比率を更新して使用することができる。
例えば、過去の実績データから、100枚の正常紙幣を繰り出す際に1枚の異常紙幣が繰り出されるものであれば、比率Rは0.01となる。比率R=0.01に設定されている場合、出金要求枚数N=150枚のとき、N×Rは、150×0.01=1.5となり、制御部100は、N×Rの小数点以下を切り上げて、出金不適予定枚数Mを2枚に設定する。よって、補正出金枚数Xが152枚となる。
制御部100は、上記のようにして算出した紙幣庫45の補正出金枚数Xが、紙幣庫45に収納されている紙幣の残枚数Z以下であれば、紙幣庫45からの紙幣の繰り出しを許可する一方、補正出金枚数Xが残枚数Zよりも大きいと、紙幣庫45からの紙幣の繰り出しを規制する。例えば、紙幣庫45からの出金要求枚数N=150枚で補正出金枚数Xが152枚のとき、紙幣庫45の残枚数Zが150枚あるいは151枚であると、出金要求枚数Nが残枚数Z以下であるものの、紙幣庫45からの紙幣の繰り出しを規制する。一方、補正出金枚数Xが152枚のとき、紙幣庫45の残枚数Zが152枚であると、紙幣庫45からの紙幣の繰り出しを許容する。
同様に、紙幣庫46の補正出金枚数Xが、紙幣庫46に収納されている紙幣の残枚数Z以下であれば、紙幣庫46からの紙幣の繰り出しを許可する一方、補正出金枚数Xが残枚数Zよりも大きいと、紙幣庫46からの紙幣の繰り出しを規制する。同様に、紙幣庫47の補正出金枚数Xが、紙幣庫47に収納されている紙幣の残枚数Z以下であれば、紙幣庫47からの紙幣の繰り出しを許可する一方、補正出金枚数Xが残枚数Zよりも大きいと、紙幣庫47からの紙幣の繰り出しを規制する。
そして、制御部100は、紙幣庫45〜47のうち、出金要求指令に含まれている金種を収納しているもの全ての紙幣の繰り出しを許可すると、上記した出金作動を行う。他方、紙幣庫45〜47のうち、出金要求指令に含まれている金種を収納しているものの少なくともいずれか一つの紙幣の繰り出しが規制されると、制御部100は、上記した出金作動を行わずに、表示部31に、紙幣庫45〜47のうちの繰り出しが規制された金種について、紙幣が不足している旨と出金可能枚数Yとを表示させる。
この出金可能枚数Yは、残枚数Zから所定の減算枚数Qを減算した枚数であり、この所定の減算枚数Qは、残枚数Zを、所定の比率Rに1を加算した値(R+1)で除した値を、残枚数Zから減算した値に基づいて設定する。例えば、比率R=0.01に設定されている場合、(R+1)=1.01となり、残枚数Zが150枚のとき、150−(150/1.01)≒1.49となり、制御部100は、小数点以下を切り上げて、減算枚数Qを2枚に設定する。よって、残枚数Zから減算枚数Qを減算した出金可能枚数Yが148枚となる。つまり、制御部100は、出金要求指令に含まれる出金要求枚数Nに所定の出金不適予定枚数Mを加算した補正出金枚数Xが残枚数Zよりも大きいと、表示部31に、残枚数Zから所定の減算枚数Qを減算した枚数を出金可能枚数Yとして表示させる。
例えば、万円券のみが不足している場合、図6に示すように、紙幣が不足している旨として「ただ今、万円券が不足しており、出金できません。紙幣を補充後に実施して下さい。」の表示と、出金可能枚数として「万円券:30枚、五千円券:20枚、千円券:50枚」の表示と、これら金種別の枚数が現在出金可能な枚数であることを示す「現在の可能枚数」の表示とを表示させる。
表示部31に表示された、紙幣が不足している旨と出金可能枚数の表示を見て、操作者は、操作部30への操作入力で出金要求指令を修正して、出金要求指令に含まれるすべての金種の補正出金枚数Xが残枚数Z以下となるように修正する。あるいは、紙幣庫45〜47のうち、少なくとも繰り出しが規制された金種のものに、上記した入金受付処理および入金収納処理と同様の処理を行って紙幣を補充する。
以上に述べた本実施形態の紙幣取扱装置10によれば、出金処理時に、制御部100は、出金要求枚数を含む出金要求指令に基づいて紙幣庫45〜47から紙幣を繰り出させ、識別部40で正常と識別された正常紙幣を計数しつつ出金要求枚数だけバラ紙幣入出部32に出金させることになるが、その前に、出金要求指令に含まれる出金要求枚数Nに所定の出金不適予定枚数Mを加算した補正出金枚数Xが、紙幣庫45〜47に収納されている紙幣の残枚数Z以下であると、出金要求指令に基づいて紙幣庫45〜47からの紙幣の繰り出しを許可する一方、補正出金枚数Xが残枚数Zよりも大きいと紙幣庫45〜47からの紙幣の繰り出しを規制することになる。よって、出金処理において、識別部40の識別結果から異常と識別された異常紙幣を内部リジェクト収納部35に収納することがあっても、これが出金不適予定枚数Mの範囲内であれば、一部の紙幣だけを出金した途中の状態で装置が停止してしまうことはなく、一部の紙幣だけを出金した途中の状態で装置が停止してしまう可能性を低減できる。したがって、装置を開放して内部を点検し復旧させるという時間と手間のかかる作業の頻度を減らすことができる。
また、制御部100は、出金要求指令に含まれる出金要求枚数Nに所定の出金不適予定枚数Mを加算した補正出金枚数Xが、紙幣庫45〜47に収納されている紙幣の残枚数Zよりも大きいと、表示部31に、紙幣庫45〜47に収納されている紙幣が不足している旨を表示させる。これにより、操作者に紙幣庫45〜47からの紙幣の繰り出しを規制した理由を報知することができる。よって、操作者は即座に且つ円滑に紙幣の補充を行うことができる。
また、制御部100は、出金要求指令に含まれる出金要求枚数Nに所定の出金不適予定枚数Mを加算した補正出金枚数Xが、紙幣庫45〜47に収納されている紙幣の残枚数Zよりも大きいと、表示部31に、残枚数Zから所定の減算枚数Qを減算した枚数を出金可能枚数として表示させる。これにより、操作者に紙幣庫45〜47から出金可能な枚数を報知することができる。よって、操作者は出金枚数を変更可能な場合には、紙幣の補充を行うことなく可能な範囲で紙幣を出金させることができる。
また、制御部100は、出金要求枚数Nに所定の比率Rを掛けた値に基づいて所定の出金不適予定枚数Mを設定することになるため、出金枚数が多ければ多いほどリジェクト紙幣が増える実状に合わせて出金不適予定枚数Mを設定することができる。
以上においては、貨幣取扱装置の一実施形態として紙幣を入出金する紙幣取扱装置を例にとり説明したが、貨幣の少なくとも出金を行うものであれば良い。よって、紙幣の出金のみを行う紙幣取扱装置、硬貨の入出金を行う硬貨取扱装置、硬貨の出金のみを行う硬貨取扱装置、紙幣および硬貨の入出金を行う貨幣取扱装置、紙幣および硬貨の出金のみを行う貨幣取扱装置等に本発明を適用できる。
10 紙幣取扱装置(貨幣取扱装置)
31 表示部
32 バラ紙幣入出部(出金部)
35 内部リジェクト収納部(リジェクト収納部)
40 識別部
45 紙幣庫(貨幣収納部)
46 紙幣庫(貨幣収納部)
47 紙幣庫(貨幣収納部)
100 制御部

Claims (4)

  1. 収納している貨幣を繰り出す貨幣収納部と、
    該貨幣収納部から繰り出された貨幣を識別および計数する識別部と、
    該識別部の識別結果から正常と識別された正常貨幣を出金する出金部と、
    前記識別部の識別結果から異常と識別された異常貨幣を収納するリジェクト収納部と、
    出金要求枚数を含む出金要求指令に基づいて前記貨幣収納部から貨幣を繰り出させ、前記識別部で正常と識別された正常貨幣を計数しつつ出金要求枚数だけ前記出金部に出金させる制御部と、
    を備えた貨幣取扱装置であって、
    前記制御部は、
    前記貨幣収納部に収納されている貨幣の残枚数を把握しており、
    出金要求指令に含まれる出金要求枚数に所定の出金不適予定枚数を加算した補正出金枚数が前記残枚数以下であると、前記貨幣収納部からの貨幣の繰り出しを許可する一方、前記補正出金枚数が前記残枚数よりも大きいと、前記貨幣収納部からの貨幣の繰り出しを規制することを特徴とする貨幣取扱装置。
  2. 前記制御部は、
    出金要求指令に含まれる出金要求枚数に所定の出金不適予定枚数を加算した補正出金枚数が前記残枚数よりも大きいと、表示部に、前記貨幣収納部の貨幣が不足している旨を表示させることを特徴とする請求項1記載の貨幣取扱装置。
  3. 前記制御部は、
    出金要求指令に含まれる出金要求枚数に所定の出金不適予定枚数を加算した補正出金枚数が前記残枚数よりも大きいと、表示部に、前記残枚数から所定の減算枚数減算した枚数を出金可能枚数として表示させることを特徴とする請求項1または2記載の貨幣取扱装置。
  4. 前記制御部は、
    前記出金要求枚数に所定の比率を掛けた値に基づいて前記所定の出金不適予定枚数を設定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項記載の貨幣取扱装置。
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