JP2724517B2 - 磁気ヘッドサスペンション、磁気ディスク駆動機構、サスペンション負荷ビーム及び負荷ビームをアクチュエータアームに固定する方法. - Google Patents

磁気ヘッドサスペンション、磁気ディスク駆動機構、サスペンション負荷ビーム及び負荷ビームをアクチュエータアームに固定する方法.

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JP2724517B2 JP4500965A JP50096592A JP2724517B2 JP 2724517 B2 JP2724517 B2 JP 2724517B2 JP 4500965 A JP4500965 A JP 4500965A JP 50096592 A JP50096592 A JP 50096592A JP 2724517 B2 JP2724517 B2 JP 2724517B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、動的磁気記憶装置または剛性ディスク駆動
機構に用いる改良形磁気ヘッドサスペンション(HSA)
に関するものである。特に、ヘッドサスペンション(HS
A)の動的性能を向上させ、縦揺れ及び横揺れ剛性を減
少させ、横方向及び水平方向の剛性を増加させ、製造し
やすさを向上させ、ヘッド付着位置決めを向上させるこ
とができるように、改良形ジンバル、ビーム及び取り付
け構造体を設けたヘッドサスペンション(HSA)に関す
るものである。
(背景技術) 剛性ディスク駆動機構用に従来から市販されている磁
気ヘッドサスペンションアセンブリでは、ディスク駆動
機構アセンブリが不完全であるためにヘッドが不適当な
位置を取りやすい時、磁気読み書きヘッドが第1軸線回
りに縦揺れし、第1軸線に直交する第2軸線回りに横揺
れできるようになっている。
本発明は、ヘッドサスペンションアセンブリの縦揺れ
及び横揺れ剛性を大幅に減少させることによって、ヘッ
ドが適切な姿勢を容易に維持できるようにする構造にな
っている。同時に、本発明は、回転方向の剛性を増加さ
せることによって、サスペンションアセンブリに対して
適切なヘッド位置が維持される構造になっている。さら
に、本発明は、あらゆる方向の力によって生じる永久的
ゆがみに抵抗できる構造になっている。
従来形ヘッドサスペンションアセンブリは、ヘッド支
持ベースプレート、負荷ビーム及びたわみ部材を一般的
にエッチング、打ち抜き加工してから互いに溶接して構
成されている。本発明は、たわみ部材及び/またはベー
スプレートを負荷ビームと一体化できる構造になってお
り、これによって製造段階を減少させると共に、適切な
ヘッド位置及び姿勢でヘットサスペンションを製造する
ことができる。
従来形ヘッドサスペンション取付け部材、すなわちベ
ースプレートは、負荷ビームに溶接されてからアクチュ
エータアームに取り付けられ、一般的に据え込みまたは
ねじ止めされる構造である。
本発明は、取付け部材を負荷ビームに溶接するのでは
なく、それと一体化することによって、処理工程を減少
させ、ディスク駆動機構の組付けを容易にし、ヘッドを
アクチュエータアームに対して適切に位置決めすること
ができる。本発明は、クリップ等の締まりばめ具を用い
た取り付け手段によってアクチュエータアームに取り付
けられる。
本発明の別の実施例は、アーム及び負荷ビームを包囲
する収縮性素材のバンドからなる取付け手段、すなわ
ち、焼きばめ手段によって負荷ビームをアクチュエータ
アームに取り付ける構造になっている。このような収縮
性素材のバンドによる負荷ビームのアクチュエータアー
ムへの固定方法は、バンドを膨張させるために加熱して
その後に収縮させるか、アクチュエータアーム及び負荷
ビームの回りに巻付けたバンドを単に収縮させるために
加熱することによって実施される。これによって、従来
溶接による固定方法では、多層に重ねる構造ではアーム
の位置が正確でなくかつ後処理等の余計な作業が必要で
あるのに対して、アームの位置決めが容易であり、部品
及び処理段階の数が減少し、アクチュエータアームに対
するヘッドサスペンションアセンブリの取り付け及び取
り外しが簡単となり、費用がかからず迅速に作業が完了
し、正確な位置に固定ができる。
ヘッドサスペンションアセンブリをアクチュエータア
ームに取り付ける時に読み書きヘッドをサスペンション
アセンブリに整合するように位置合わせする従来手段で
は、ピンを負荷ビームの孔に挿通し、ピンをベースプレ
ートの孔に挿通してから、ベースプレートをねじまたは
ベースプレートボスでアームに取り付ける。
本発明では、サスペンションアセンブリに対するヘッ
ドの位置決めの正確度及び容易さを向上させ、また負荷
ビームの孔に挿通したピン及びベース端部のスロットに
挿通したピンを用いることによって、ヘッドサスペンシ
ョンアセンブリをアクチュエータアームに整合させやす
くすることができる構造である。ピン/孔整合が部品を
x及びy方向に整合させる一方、ピン/スロット整合が
部品をz軸線回りに回転できないようにする。さらに、
一体状サスペンション部材にすることによって、3つの
部品を溶接することから生じる許容誤差の増大がなくな
り、ヘッド位置が孔及びスロットの製造正確度だけに左
右されるようにすることができる。
従来から市販されている磁気ヘッドサスペンションア
センブリには、本出願の譲受人に譲渡されている米国特
許出願番号07/583,048に示されているように、剛性ディ
スクから離れる方向またはそれに向かう方向に形成され
たレールと、ディスク表面にほぼ平行な成形線とが設け
られている負荷ビームが設けられている。
従来技術では、ディスクから離れる方向に負荷ビーム
の表面から突設されている従来形レールは、ディスクと
負荷ビームとの間の隙間を増大させて負荷ビームを上昇
できるようにしている一方、ディスクに向かう方向に設
けられた従来形レールは、2つの背合わせ状のヘッドサ
スペンションアセンブリ間の隙間を増大させて、ディス
ク間隔を狭くすることができた。本発明は、負荷ビーム
を上昇させると共にディスク間隔を狭くすることができ
るように、ヘッドサスペンションアセンブリの両側の隙
間を増大させることができる構造になっている。本発明
に用いられているレール成形線は、ディスク表面に平行
ではなく、スライダ側の端部でディスクに接近し、ベー
ス端部でディスクから離れるようになっているため、ベ
ース付近で上昇隙間を最大にし、スライダ付近でディス
ク間隔を最大にすることができる。
(発明の開示) 本発明の磁気ヘッドサスペンションは、負荷ビーム及
びたわみ部分を単一の板金片で製造して、その縦揺れ及
び横揺れ剛性を減少させ、ヘッドサスペンションの動的
特性を向上させており、また、組み立て製造を容易にす
るとともにヘッド固定の位置決めを向上させることが可
能となる。そして、全体構造はこの動的応答の改善によ
りそれを大幅に小型化できるようにされている。
すなわち、本発明の磁気ヘッドサスペンションは、請
求項に記載の構成を有し、特に、 (a)サスペンションが、単一のシート材から形成され
た、たわみ部及び負荷ビームの一体構造体であること、 (b)たわみ部分が、ヘッド取付領域と、この領域の第
1,第2軸線回りにたわむ第1,第2組の弧状可撓性アーム
を形成している第1,第2の弧状スロット群と、ヘッド取
付領域を、たわみ部分の支持領域の平面からオフセット
された平面上に位置決めるためのオフセット部とを備え
ていること、 を特徴としている。
この結果、第1,第2の可撓性アームにより縦揺れ及び
横揺れ剛性を大幅に減少させ、一方、オフセット部を設
けたことにより、負荷ビーム先端部から延びているたわ
み部の支持領域の剛性を増し、ヘッド取付領域の姿勢が
安定してヘッドを適切な姿勢に維持するとともにヘッド
スライダの動的応答と位置決めを改善することができ
る。
また、オフセット部は、スライダとたわみ部分との間
の間隙を増大し、かつヘッドスライダのジンバル動作を
より良くし、さらに同一性能のサスペンションを製造す
る場合には、より装置を小型化することができる。
さらに、本発明では、 (c)トーションアームを部分的にエッチングして、ア
ームのばね率を減少させること、 (d)負荷ビームをアクチュエータアームに取り付ける
取付け具が、収縮性素材のバンドから構成されているこ
と、 (e)アクチュエータアームと負荷ビームを収縮性素材
のバンドで少なくとも部分的に包囲し、バンドを収縮さ
せることにより、負荷ビームをアームに固着させるこ
と、 (f)サスペンション負荷ビームが、その側部に沿って
溝を有し、先端部では、その溝の上部が平坦領域と同じ
高さになり、後端部では溝の底部が平坦領域と同じ高さ
になるようにしたこと、 を構成上の特徴としています。
このような構成により、アームのばね率を調整して、
どのようなスライダに対しても最適な性能を発揮するこ
とができ、また、たわみ部の周囲の部分は、応答及び他
の特性に最適な厚さとすることができる。
また、収縮可能な材料のバンドにより、アームと負荷
ビームの後端部が部分的に包囲されて巻き付けられ、そ
の位置でバンドが収縮して負荷ビームをアームに固定で
き、この取付け具は、費用がかからず迅速に作業が完了
し、従来の溶接等の固定に比較して場所を取らず、容易
に正確な位置に固定が可能である。
さらに、負荷ビームの平坦領域に対して、両側に配置
されたレールの溝の高さが傾斜しており、そのために、
負荷ビームの先端側(たわみ部)において、溝の頂部が
前記平坦領域の高さと一致し、負荷ビームの後端側(ベ
ース側)の溝の底部が前記平坦領域の高さと一致するよ
うに溝が形成されている。
これにより、負荷ビームの先端部では、ディスクに対
する高さ位置(ディスクとサスペンションとの間隙)が
下げられるので、たわみ部上に載置されるヘッドスライ
ダの載置間隙が大きくなる。一方、負荷ビームの後端部
では、ディスク面から離れるので、ディスクとサスペン
ションとの間隙が大きくなり、ヘッドスライダの上昇を
容易に行うことができる。
したがって、本発明では、スライダを載置するたわみ
部ではディスクとの間隙をより近付けるとともに、負荷
ビームの後端部(ベース側)ではディスクかから離れて
サスペンションの上昇間隙を最大にすることができる。
したがって、本発明の目的は、負荷ビーム及びたわみ
部分一体構造体として、縦揺れ及び横揺れ剛性を減少さ
せ、かつたわみ部の支持領域の位置姿勢を安定に維持し
て、横方向または回転方向剛性を増加させたことを特徴
とする改良形磁気ヘッドサスペンションを提供すること
である。
本発明のさらなる目的は、負荷ビームをアクチュエー
タアームに固定し、取り付け及び再加工が容易であり、
製造コストを削減できるヘッドサスペンション/アクチ
ュエータアームの取り付け具及びその方法を提供するこ
とである。
本発明のさらなる目的は、剛性ディスクとの隙間を増
加させ、また両側の隙間を増加させることによってディ
スク間隔または剛性ディスク駆動機構全体の間隔を減少
させ、共振性を向上させ、ばね率を低下させた負荷ビー
ムを提供することである。
本発明の上記及び他の目的は、添付の図面、好適な実
施例の説明及び請求項から明らかになるであろう。
(図面の簡単な説明) 図1は、本発明による磁気ヘッドサスペンションの上
方斜視図である。
図2は、図1の負荷ビームの断面図であって、ばね領
域付近でレールを通る断面を示している。
図3は、図1のアセンブリの先端部の断面図であっ
て、負荷ビームの一体部材であるたわみ部分を通る断面
を示している。
図4は、図1のサスペンションのたわみ部分の上方詳
細斜視図である。
図5は、本発明と異なる別の磁気ヘッドサスペンショ
ンアセンブリの上方斜視図である。
図6は、図5のサスペンションアセンブリのたわみ部
分の上方詳細斜視図である。
図7は、本発明に関連した負荷ビーム/アクチュエー
タアーム取付け部の上方斜視図である。
図8は、本発明に従った負荷ビーム/アクチュエータ
アームの別の取付け部の斜視図である。
(発明を実施するための最良の形態) 図1〜図4に示されている改良形磁気ヘッドサスペン
ションに用いられる改良形たわみ部分及び負荷ビームの
一体構造体10では、ヘッド支持ベースプレート手段すな
わち中央のヘッド取付領域12が、弾性負荷ビーム部分14
の先端部に設けられるたわみ部分13に設けられている。
ヘッド取付領域12は、読み書き用磁気ヘッドを支持する
部材であるスライダをたわみ部分に付着させる場所であ
る。
負荷ビーム14の後端部15には、図示されていないディ
スク駆動機構の剛性アーム(アクチュエータアーム)に
取り付けるための手段が設けられている。図1に示され
ている実施例では、公知の据え込み技術を用いてアクチ
ュエータアームまたはEブロックに据え込み連結できる
ようにする据え込みボス16が設けられている。あるい
は、ボルト、他の一般的に用いられている取付け手段ま
たは図7及び図8に図示されている後述の改良形取付け
手段108,110によって負荷ビーム14をアーム104,106に固
着してもよい。
図1〜図4に示されている好適な実施例では、ヘッド
取付領域12がたわみ部分及び負荷ビーム構造体10と一体
に成形されており、例えば、従来技術のワトラス(Watr
ous)特許及び後続の多数の特許に示されているように
別体に形成してから負荷ビームに溶接して形成されるも
のではない。
本発明による好適な実施例の一体形たわみ構造体は、
負荷ビーム14の先端部に配置されるたわみ部分13付近に
多数の開口またはスロット18、20、22、24をエッチング
することによって、複数の可撓性アーム26及び28が形成
されている。
これらの可撓性アームは、縦揺れ及び横揺れ軸方向の
剛性を低くしてヘッド取付領域12がこれらの軸線回りに
自由に動き得るようにする一方で、並進方向の剛性を高
くして、アクチュエータがディスクの面を横切る方向へ
スライダを移動させた時、ヘッド取付領域12に取り付け
られたヘッドが横方向または前後方向に移動しないよう
にする。
図4に示されている負荷ビーム14のたわみ部分13の詳
細を参照しながら説明すると、ヘッド取付領域12の外周
の少なくとも一部分を包囲している第1の弧状スロット
(第1スロット群)22,24が、ヘッド取付領域12の縁部
と、たわみ部13の可撓性アーム26,28との間に連結アー
ム(第1組のトーションアーム)30,30だけを残してい
る。そのため、ヘッド取付領域12は、アーム30を通る第
1軸線(P)回りに比較的自由に回動可能であり、この
アーム30,30はヘッド取付領域12と第1組の可撓性アー
ム26,28を連結している。
また、可撓性アーム26,28は、別の連結アーム(第2
組のトーションアーム)32,32によって負荷ビーム14の
本体に連結されている。連結アーム32,32は、それらを
通る第2軸線(Q)上で連結されているため、ヘッド取
付領域12及び可撓性アーム26,28を第1軸線に直交する
第2軸線回りに懸架している。第1軸線Pは一般的に縦
揺れ軸と呼ぶことができる一方、第2軸線Qは横揺れ軸
と呼ぶことができる。
図4の詳細図に示されているように、たわみ部分13
は、ヘッド取付領域14の回りには、内側と外側に第1,第
2の弧状可撓性アーム(26,28;35,35)が配置される。
第2の弧状可撓性アーム35,35は、第2のスロット群2
0,20の外側に配置され、負荷ビーム14の先端部から延び
てたわみ部13の平坦な支持領域13aを形成している側辺
部分に形成され、この側辺部分に連結する前後端部分3
7,37がその側辺部分に対して位置が低くなるようにオフ
セット部36及び38を備えている。
このオフセット部は、ヘッド取付領域12に取り付けら
れたヘッドの位置を弾性負荷ビーム14の表面に対して垂
直方向に調節することによってヘッドに対して隙間を設
けることができるようになっている。オフセット部36及
び38は、エッチング、押し抜きまたは同様な処理によっ
て形成できる。
図3に示されている中央部におけるヘッド取付領域12
の断面からわかるように、ヘッド取付領域12は負荷ビー
ム14の表面からオフセット量h1だけ落ち込んでいる。さ
らに図3に示されているように、ヘッド取付領域12をエ
ッチングすることによってそれを薄くして、その重量を
減少させると共にその動的特徴を変化させることができ
る。
たわみ部分13を負荷ビーム14の一体部分として形成す
ることによって、別体のたわみ部分を負荷ビームに取り
付ける処理によって生じる誤差の増大を避けることがで
きる。可撓性アーム等のたわみ部分の薄い領域に部分的
なエッチングを加えることによって縦揺れ及び横揺れ剛
性を低くする一方で、一体型の負荷ビーム14の残りの部
分には標準的な剛性を維持することができる。
また、図1〜図4には、従来形スライダサスペンショ
ンに通常見られる負荷ビーム補強構造体とは相当に異な
っている補強レール構造体が示されている。図3にわか
りやすく示されているように、サスペンションの先端部
において、負荷ビームの縁部が第1のR部40で下向きに
屈曲されてから、R部42及び44で屈曲されて、負荷ビー
ム14の表面とほぼ同じ平面上に終端部46が位置している
溝が形成されている。
負荷ビーム14の縁部の溝は、負荷ビーム14の先端部で
の深さがh2である。この深さは、負荷ビームの長さに沿
ってその後端部の方へ移動するほど浅くなり、図1に示
されている断面線2−2付近でレールが終了している地
点では、負荷ビーム14の表面と溝の底部との間の差h2が
なくなっている。このため、負荷ビーム14の側部に沿っ
た溝は、負荷ビームの先端部に近い地点で負荷ビーム14
の表面と同じ高さであり、溝の基端側では溝の底部が平
坦領域とが同じ高さになっている。このレール構造で
は、負荷ビームの先端部13での高さを最小にすることで
サスペンションに対する積み込み隙間を増加させること
ができ、また負荷ビームの後端部15でディスク/サスペ
ンション隙間を増大させることによって、ヘッドをディ
スクの表面から移動させるためにヘッドスライダ及び負
荷ビームの後端部15を上昇させやすくなる。
図5は、本発明とは異なるたわみ部分及び負荷ビーム
構造体10の他の例を示すもので、アクチュエータアーム
64の上下表面と係合する位置に配置された上側負荷ビー
ム60及び下側負荷ビーム62に分割されている。図5に示
されているように、上側負荷ビーム60から突出している
取付け手段66が、下側負荷ビーム62の側部から突出して
いる対応の取付け手段68と接合している。上側取付け手
段66はL字形であって、下側負荷ビーム62の表面から外
向きに突出している下側取付け手段68とばね負荷接合す
るようになっており、垂直方向に突出したタブ70に設け
られた水平方向突起72が、上側負荷ビーム60に連結して
いる取付け手段と係合している。最後に、突起72の先端
部から上側取付け手段68のタブ66の幅をわずかに越える
地点までの部分に大半径部分を設けることによってラッ
チセグメント74を形成して、サスペンションをアクチュ
エータアーム64に組み付ける際に取付け手段66及び68を
押し付け合わせた時に確実なはめ合わせが得られるよう
にしている。
図5に示されている2部材形サスペンションの後端部
65にも、一体型たわみ部分が示されている。このたわみ
部分の中央部にはヘッド取付領域76が設けられ、ヘッド
取付領域76の外周はスロット78及び80によって定められ
ている。さらなるスロット82及び84によって、負荷ビー
ム60の本体上の地点90からヘッド取付領域76の外周に沿
って延在し、地点92でほぼ直角に曲がってヘッド取付領
域76の隅部分と交差する細長い曲がり可撓性アーム86及
び88が形成されている。同様にして、可撓性アーム94が
負荷ビーム60の本体から突出してヘッド取付領域76のそ
れぞれの対応の隅部分に連結することによって、ヘッド
取付領域76のジンバル支持を行っている。やはりヘッド
取付領域76は、縦揺れ及び横揺れ回転軸線方向に対して
は自由に移動可能である一方、ヘッドが横方向または前
後方向に移動しない高い剛性を備えている。
図1〜図4に示されている可撓性アーム及び中央ヘッ
ド取付領域を形成するスロットパターンの形式は、図5
及び図6に示されている2部材式サスペンション用の形
式とは異なっているが、これらの構造は実際には互いに
交換可能であって、図5及び図6に示されているエッチ
ングパターンを図1〜図4に示されている単一部材式サ
スペンションに用いたり、図1〜図4に示されているエ
ッチングパターンを図5及び図6に示されている2部材
式サスペンションにも同様に用いることができる。
図1〜図4の実施例に示されているアクチュエータア
ームへの負荷ビームの据え込み式取り付け構造、及び図
5及び図6の実施例に示されている一体状の取付手段の
変更例として、図7及び図8は負荷ビーム100及び102を
それぞれアクチュエータアーム(剛性アーム)104及び1
06に接続するための2つの変更形の取付手段を示してい
る。
図7は、本発明に関連した例を示すもので、C字形ク
リップ(取付手段)108が負荷ビーム100上を摺動して、
それを押し付けてアクチュエータ104に取り付けてい
る。クリップ108は、取り付ける前に負荷ビーム100に溶
接したり、負荷ビームの一体部材として形成することも
できる。
図8は、図7を元にして得られた本発明に係る形態を
示しており、バンド(取付手段)110が、図示のような
単一部材式負荷ビーム構造体102または図5及び図6に
示されている形式の上下構造体を挟み込むようにしてア
クチュエータアーム106に巻き付けられている。図8
は、図7とは別の本発明の実施例を示しており、バンド
(取付手段)110が、図示のような単一部材式負荷ビー
ム構造体102または図5及び図6に示されている形式の
上下構造体を挟み込むようにしてアクチュエータアーム
106に巻き付けられている。バンド110は、所定位置に滑
り込ませる際にアクチュエータアーム106及び負荷ビー
ム102を重ねた総外周よりも長くなければならず、その
後、アームと負荷ビームとを締付固定するために収縮さ
せる。このバンドを形状記憶金属で形成する場合、バン
ドは、これを膨張させてはめ付けるために加熱され、そ
の後、収縮させる。また、バンドは、加熱によって収縮
させ、その結果、負荷ビーム102をアクチュエータアー
ム106に固着するように永久的に変形するプラスチック
または同様な素材で作ることもできる。
ヘッド支持ベースプレートに対してスライダを位置決
めして整合させる従来手段として、負荷ビームの平坦部
分の第1孔及び負荷ビームのベース部分の据え込みボス
付近の第2孔に位置決めピンをはめ込む手段がある。そ
の構造を用いたスライダの位置決めは、たわみ部分及び
負荷ビーム間、負荷ビーム及びベースプレート間、ベー
スプレートの製造及びたわみ部分の製造の許容誤差によ
って左右されており、スライダの位置決めは一部の用途
で必要とされるほどの正確度を備えていなかった。別の
従来技術の位置決め概念として、負荷ビームの平坦領域
に設けられている孔及びスロットに位置決めピンを挿通
するものがある。従来装置に用いられている孔とスロッ
トとの間の距離が短いため、その位置決め正確度は全て
の目的に十分であるわけではなかった。
本発明による改良形固定または位置決め装置は、負荷
ビームのたわみ部分に非常に接近した位置に設けられた
孔130に挿通した第1位置決めピンと、負荷ビームのた
わみ部材とは反対側の端部に設けられたスロット132に
挿通した第2位置決めピンによって構成されている。孔
及びスロットを互いに大きく離し、たわみ部分を負荷ビ
ームと一体化させることによって、位置決め誤差が大幅
に改善される。
アクチュエータスタックでのスライダ間の従来の位置
決めは、それぞれの負荷ビーム内の各孔に挿通したピン
によって行われていた。負荷ビームとたわみ部分の一体
構造体に使用可能な改良形固定装置は、たわみ部分に非
常に接近した位置に孔120(図1参照)を設けて、たわ
みベースプレート上に取り付けられたスライダの不整合
を最小限に抑えることができるようにしている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ユルゲンソン,ライアン エイ. アメリカ合衆国 ミネソタ 55350 ハ ッチンソン,カレッジ アベニュー 445, (56)参考文献 特開 平2−227813(JP,A) 特開 平1−229477(JP,A) 特開 昭63−291278(JP,A) 実開 昭64−48745(JP,U) 実開 昭64−18472(JP,U)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】剛性アームから一定距離に磁気ヘッドを支
    持するための磁気ヘッドサスペンションにおいて、この
    サスペンションが、単一のシート材から形成された、た
    わみ部及び負荷ビームの一体構造体(10)であって、 (a)後端部が前記アームに連結される弾性負荷ビーム
    部分(14)と、 (b)この負荷ビーム部分の先端部に、平坦な支持領域
    (13a)とこれに一体形成された可撓性部分とを有する
    1つのたわみ部分(13)とを備え、 このたわみ部分(13)は、 ディスク駆動用ヘッドを接合できるように受け止める平
    面を備えた中央ヘッド取付領域(12)と、 このヘッド取付領域(12)の両側に対向して配置された
    2つのジンバル支持の第1組のトーションアーム(30,3
    0)を除いて前記ヘッド取付領域(12)の全外周を取り
    囲むようにしてたわみ部分(13)の表面に設けられ、前
    記ヘッド取付領域(12)をその第1軸線(P)回りにジ
    ンバル支持するための第1組の弧状可撓性アーム(26,2
    8)を形成している第1の弧状スロット群(22,24)と、 前記ヘッド取付領域(12)の両側に対向して配置された
    2つのジンバル支持の第2組のトーションアーム(32,3
    2)を除いて前記ヘッド取付領域(12)の全外周及び前
    記第1スロット群を取り囲むようにしてたわみ部分(1
    3)の表面に設けられ、前記ヘッド取付領域(12)を、
    前記第1軸線(P)に対して直交する第2軸線(Q)の
    回りにジンバル支持するための第2組の弧状可撓性アー
    ム(35,35)を形成している第2スロット群(20,20)
    と、 前記第2組のトーションアーム(32,32)を前記支持領
    域(13a)に連結し、かつ前記ヘッド取付領域(12)
    を、前記支持領域(13a)の平面からオフセットされた
    平面上に位置決めるための1つまたは複数のオフセット
    部(36,38)と、を備えていることを特徴とする磁気ヘ
    ッドサスペンション。
  2. 【請求項2】各スロット群は、たわみ部分を製造する時
    にエッチングによって形成され、トーションアームの少
    なくとも一部を部分的にエッチングすることによってた
    わみ部分を薄くして、アームのばね率を減少させるよう
    にした請求項1の磁気ヘッドサスペンション。
  3. 【請求項3】アクチュエータアームから一定の距離に磁
    気ヘッドを支持し、たわみ部分及び負荷ビームを有する
    磁気ヘッドサスペンションを設けた磁気ディスク駆動機
    構において、 負荷ビームを前記アームに取り付ける取付け具が、収縮
    性素材のバンドから構成され、このバンドは、負荷ビー
    ムの後端部と前記アームを少なくとも部分的に包囲して
    巻き付けられて位置決め後の位置で収縮し、負荷ビーム
    を前記アームに固定するようにすることを特徴とする磁
    気ディスク駆動機構。
  4. 【請求項4】上下2つの負荷ビーム部分を有するヘッド
    サスペンションにおいて、前記2つの負荷ビーム部分を
    アクチュエータアームの両面に取り付けることを特徴と
    する請求項3に記載の磁気ディスク駆動機構。
  5. 【請求項5】取付け具の素材が記憶金属であることを特
    徴とする請求項3に記載の磁気ディスク駆動機構。
  6. 【請求項6】取付け具が高温で収縮し、温度が周囲温度
    状態に戻った時、その収縮状態を保持している性質を有
    するプラスチックからなることを特徴とする請求項3に
    記載の磁気ディスク駆動機構。
  7. 【請求項7】負荷ビームの後端部をアクチュエータアー
    ムに固定する方法であって、 前記負荷ビームの後端部と前記アームを所望位置に位置
    決めし、 前記アームと負荷ビームを収縮性素材のバンドで少なく
    とも部分的に包囲し、 前記アームに負荷ビームを固着させるために、前記バン
    ドを収縮させる、各ステップを有していることを特徴と
    する負荷ビームをアクチュエータアームに固定する方
    法。
  8. 【請求項8】剛性ディスク駆動装置に用いるサスペンシ
    ョン負荷ビームであって、 ほぼ平坦な中央負荷ビーム領域の側部に沿って溝を設け
    て、負荷ビームの先端部ではその溝の上部が平坦領域と
    同じ高さになり、後端部では溝の底部が平坦領域と同じ
    高さになるようにして、先端部では磁気ヘッドの積み込
    み隙間を増加させ、後端部ではディスク/サスペンショ
    ン隙間を増加させてビームの後端部を上昇させやすくし
    たサスペンション負荷ビーム。
  9. 【請求項9】負荷ビームの両側に伸びている溝が、負荷
    ビームの平坦領域に対して同一の傾斜角度で並列配置さ
    れていることを特徴とする請求項8のサスペンション負
    荷ビーム。
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