JP2720179B2 - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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JP2720179B2 JP63288364A JP28836488A JP2720179B2 JP 2720179 B2 JP2720179 B2 JP 2720179B2 JP 63288364 A JP63288364 A JP 63288364A JP 28836488 A JP28836488 A JP 28836488A JP 2720179 B2 JP2720179 B2 JP 2720179B2
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俊 保坂
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、半導体装置のコンタクト孔の形成方法に
関する。
〔発明の概要〕
この発明は半導体デバイスで用いるコンタクト孔の形
成方法に関するもので、コンタクト孔を形成する領域で
ある絶縁膜の構造を第1層目をボロン及びリンを含むシ
リコン酸化膜(BPSG膜)とし、第2層目をリンを含むシ
リコン酸化膜(PSG膜)とした2層構造とする。コンタ
クト孔を形成する領域をフォトリソグラフィ法で選択的
にレジストをパターニングした後、HF(ふっ酸)を主成
分とするウエットエッチング液で第2層目のPSG膜をす
べてエッチングした後に、ドライエッチング法を用いて
第1層目のBPSG膜をエッチングしコンタクト孔を形成す
る。
〔従来の技術〕
従来の半導体装置の製造方法を第2図(a)〜(d)
をもとに説明する。第2図(a)〜(d)はシリコン基
板21上に形成されたN型の不純物の濃い拡散層23、P型
の不純物の濃い拡散層24およびN型の濃い不純物をドー
ピングした多結晶シリコン膜25とを有する半導体装置の
製造工程順の断面図を示したものである。第2図(a)
は多結晶シリコン膜25、N+拡散層23およびP+拡散層24が
形成された後の半導体装置の断面図を示す。この後第2
図(b)に示す様に酸化性雰囲気等で熱処理し薄い酸化
膜26を形成した後にBPSG膜27をCVD法で形成する。その
後第2図(c)に示す様にフォトレジスト29でコンタク
ト孔28を形成する領域をパターニングし、ドライエッチ
ング法でBPSG膜27をエッチングしコンタクト孔28をあけ
る。次にフォトレジストを除去し第2図(d)に示す様
にコンタクト孔の側面にテーパーをつける為に熱処理を
行う。この熱処理によりコンタクト孔が丸められる為に
第2図(d)で配線金属30が積層されてもコンタクト孔
で配線金属30が断線する事はない。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来の方法で述べたコンタクト孔を形成後のコンタク
ト孔を丸める熱処理温度は900℃以上必要である。この9
00℃以上の温度で熱処理する事はN+拡散層およびP+拡散
層が大きく拡散してしまい、半導体装置の微細化の妨げ
となっていた。特に金属酸化物(MOS)半導体において
はトランジスタの実効チャネル長が短くなりトランジス
タの特性を劣化させる恐れがあるため、ある長さ以下の
チャネル長のトランジスタを形成する事は困難であっ
た。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するために、この発明は、層間絶縁膜
を、第1層目をBPSG膜、第2層目をPSG膜とした2層膜
構造とする。その後PSG膜をウエットエッチングでウエ
ットエッチングし、次にBPSG膜をドライエッチングでエ
ッチングする。
〔作用〕
ドライエッチングにウエットエッチングを併用する事
によりコンタクト孔になだらかな傾斜をつける事がで
き、900℃以上の熱処理を行なわなくとも配線金属の断
線をなくす事ができる。
〔実施例〕
第1図(a)〜(d)はシリコン基板1上に形成され
たN型の不純物の濃い拡散層3、P型の不純物の濃い拡
散層4およびN型の濃い不純物をドーピングした多結晶
シリコン膜5とを有する半導体装置の製造方法の工程順
の断面図を示す。第1図(a)は上記N+拡散層3、P+
散層4および多結晶シリコン膜5とを形成した後に、多
結晶シリコン膜5を軽く酸化しシリコン酸化膜6を形成
する。このシリコン酸化膜はこれ以前のプロセスで発生
するダメッジや汚染を除去する事以外にその上に形成す
るBPSG膜7からのボロン(B)およびリン(P)の拡散
を防止する事が目的である。その後ボロンフォスファラ
スシリケートグラスすなわちBPSG膜7を積層する。この
BPSG膜は化学気相成長(CVD)法で形成される。次にリ
ンシリケートガラスいわゆるPSG膜8を積層する。このP
SG膜もCVD法で形成される。上記のBPSG膜7とPSG膜8と
の2層の絶縁膜が配線同志を絶縁する層間絶縁膜とな
る。この後に上記の絶縁膜の緻密化の為の熱処理を行な
う。この熱処理の温度は800℃以上の温度で充分である
が、平坦化の為にリフローを行う目的ではBPSGおよびPS
G膜の不純物濃度にもよるが850℃以上の温度が必要とな
る。
さて次に第1図(b)に示す様にフォトレジスト9を
塗布しコンタクト孔を形成すべき領域のフォトレジスト
膜をフォトリソグラフィ法を用いて選択的に除去する。
次に佛酸(HF)系のウエットエッチング液、たとえば水
(H2O)で希釈した希釈HFあるいは佛化アンモニウム(N
H4F)で希釈したバッファード佛酸(BHF)液等を用い
て、PSG膜8をエッチングする。上記エッチング液によ
るBPSG膜のエッチング速度は、PSG膜のエッチング速度
に比較しかなり遅いので、PSG膜8をすべてエッチング
してBPSG膜7を残す事が、PSG膜8の膜厚バラツキを考
慮しても、充分可能である。たとえばB濃度3wt%およ
びP濃度5wt%のBPSG膜と8wt%のP濃度を有するPSG膜
との1/5希釈佛酸によるエッチング速度は15以上の比が
ある為BPSG膜7を余りエッチングさせずにコンタクト孔
10の領域のPSG膜をすべてエッチングできる。また上記
説明した様にエッチングの選択比が非常に大きい為に、
PSG膜の膜厚より計算したエッチング時間でのエッチン
グも可能となる。PSG膜8とBPSG膜7とのエッチング速
度の比を大きくする方法として、PSG膜中のリン(P)
濃度を大きくする事とBPSG膜中のボロン(B)濃度を大
きくする事が有効である。またBPSG膜7を形成後熱処理
を行い、この熱処理温度をPSG膜形成後の熱処理温度よ
り高くすれば、PSG膜8のエッチング速度をBPSG膜7の
エッチング速度よりはるかに大きくする事ができる。
上記の様にウエットエッチングを行うとエッチングが
横方向にも進むので、コンタクトの形状は第1図(b)
に示す様になだらかなテーパーを有する。
次に第1図(c)に示す様に、ドライエッチング法を
用いてコンタクト孔10の領域に残っているBPSG膜7をエ
ッチングしコンタクト孔10を完全にあける。このドライ
エッチングに異方性エッチングを用いれば、フォトレジ
ストであけた穴と同じ大きさのコンタクト孔10をあける
事ができるので微細なコンタクト孔を形成する事が可能
となる。上記の様にして形成したコンタクト孔は、コン
タクト孔の上部がウエットエッチングによりなめらかな
テーパーがついており、コンタクト孔の下部は微細なコ
ンタクト孔が形成される。
この為に第1図(d)に示す様にアルミニウム等に金
属配線11が形成されても、コンタクト孔10の付近で金属
配線11が断線する事もない。第1図(c)でドライエッ
チングする前にウエットエッチングの際にレジストが膨
油するのを元に戻す為に200℃以下の温度でベーキング
する事もプロセスの安定化には必要である。またコンタ
クト孔のドライエッチングの後フォトレジスト9を除去
した後に熱処理を行い、ドライエッチングによるダメッ
ジ除去および各種の汚染を行ったり、コンタクト孔10を
少し丸める事もできる。
〔発明の効果〕
上記説明した様に、この発明は層間絶縁膜をBPSG膜と
PSG膜との2層膜にし、コンタクト孔のエッチングにお
いてウエットエッチングとドライエッチングを併用する
事により、なめらかな傾斜を有するコンタクト孔を形成
する事ができコンタクト孔でのAl配線の断線という問題
も発生しない。またコンタクトリフローという900℃以
上の温度での熱処理が不要となるのでN+およびP+拡散層
の延びがなくなり、より微細な半導体デバイスを形成で
きる。特にMOS半導体におけるトランジスタのチャネル
長を短くしてもソースドレインの拡散が広がる事もなく
安定したトランジスタを作成する事ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)〜(d)は、本発明の半導体装置の製造方
法を示す工程順断面図、第2図(a)〜(d)は従来の
半導体装置の製造方法を示す工程順断面図である。 1、21……シリコン基板 2、22……素子分離用酸化膜 3、23……N+拡散層(N+イオン注入層) 4、24……P+拡散層(P+イオン注入層) 5、25……多結晶シリコン膜 6、26……シリコン酸化膜 7、27……BPSG膜 8……PSG膜 9、29……フォトレジスト膜 10、28……コンタクト孔 11、30……Al配線

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板の表面に高濃度の不純物を含む
    領域または第1配線を形成する工程と、 前記高濃度の不純物を含む領域または前記第1配線の表
    面にシリコン酸化膜を形成する工程と、 前記シリコン酸化膜の上にB濃度3重量%、P濃度5重
    量%のBPSG膜を形成する工程と、 前記BPSG膜の上にP濃度8重量%のPSG膜を形成する工
    程と、 前記PSG膜の上にフォトレジスト膜を形成する工程と、 前記フォトレジスト膜の前記高濃度の不純物を含む領域
    または前記配線と対応する部分に開口が形成されるよう
    に、前記フォトレジスト膜をパターンニングする工程
    と、 前記パターンニングされたフォトレジスト膜をマスクと
    して前記PSG膜を弗酸系のウエットエッチング液にてエ
    ッチングする工程と、 前記パターンニングされたフォトレジスト膜をマスクと
    して前記BPSG膜、 前記シリコン酸化膜を異方性ドライエッチングする工程
    と、 前記フォトレジスト膜を除去し、前記PSG膜、前記BPSG
    膜、およびシリコン酸化膜三者の開口部において、 前記高濃度の不純物を含む領域または前記第1配線と前
    記PSG膜の上に形成された第2配線とがコンタクトする
    工程とからなることを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
  2. 【請求項2】高濃度の不純物を含む領域または第1配線
    とその上部に配置する第2配線とを電気的に絶縁する層
    間絶縁膜が三層であり、下層の層間絶縁膜がシリコン酸
    化膜、中層の層間絶縁膜がB濃度3重量%、P濃度5重
    量%のBPSG膜、上層の層間絶縁膜がP濃度8重量%のPS
    G膜であり、この三層の層間絶縁膜にはコンタクト孔が
    形成され、上層の層間絶縁膜のコンタクト孔はテーパー
    状になり、中層および下層の層間絶縁膜のコンタクト孔
    は半導体基板の表面に対して垂直になっていることを特
    徴とする半導体装置。
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