JP2718118B2 - 可変遅延装置 - Google Patents

可変遅延装置

Info

Publication number
JP2718118B2
JP2718118B2 JP63314561A JP31456188A JP2718118B2 JP 2718118 B2 JP2718118 B2 JP 2718118B2 JP 63314561 A JP63314561 A JP 63314561A JP 31456188 A JP31456188 A JP 31456188A JP 2718118 B2 JP2718118 B2 JP 2718118B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
delay
signal
delay circuit
power supply
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63314561A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02159815A (ja
Inventor
博道 赤塚
潤三 徳中
賢次 兵頭
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP63314561A priority Critical patent/JP2718118B2/ja
Publication of JPH02159815A publication Critical patent/JPH02159815A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2718118B2 publication Critical patent/JP2718118B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Semiconductor Memories (AREA)
  • Pulse Circuits (AREA)
  • Networks Using Active Elements (AREA)
  • Dram (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、CMOSインバータ等のCMOS回路を多段接続し
て成る可変遅延装置に関し、例えばレーザディスク、ビ
デオディスク、ビデオテープレコーダ等の再生信号の時
間軸変動を補正する時間軸補正装置等に用いることがで
きるものである。
〔発明の概要〕
本発明は、多段接続されたCMOS回路から成り、入力信
号が供給されるプラス電源で動作する第1の遅延回路
と、所定周波数の基準信号を発生する回路と、多段接続
されたCOMS回路から成り、上記基準信号が供給されるプ
ラス電源で動作する第2の遅延回路と、多段接続された
CMOS回路から成り、所定の電源電圧が供給され、上記基
準信号が供給されるプラス電源で動作する第3の遅延回
路と、上記第2の遅延回路からの遅延信号及び上記第3
の遅延回路からの遅延信号との演算信号と制御信号とを
比較し、その比較出力電圧を上記第1及び第2の遅延回
路に電源電圧として供給する比較回路とを具備した可変
遅延装置において、上記第1、第2及び第3の遅延回路
のP形半導体基板を用いて1チップ上に形成して、上記
プラス電源を得て動作するように構成することにより、
異なるプラス電源が供給されて動作する複数個の遅延回
路を1チップ上に形成することを可能にすると共に、遅
延回路の電源電圧−遅延時間特性をリニアな特性に補正
することを可能にして、可変遅延装置における生産性の
向上、省面積化、高信頼性化を実現するようにしたもの
である。
また、本発明は、CMOS回路を多段接続して成る可変遅
延装置において、多段接続されたCMOS回路から成り、入
力信号が供給される第1の遅延回路と、上記第1の遅延
回路で除去されたジッタ成分より高周波のジッタ成分を
除去する第2の遅延回路とを具備し、上記第1及び第2
の遅延回路をP形半導体基板を用いて1チップ上に形成
し、それぞれプラス電源を得て動作するように構成する
ことにより、異なるプラス電源が供給されて動作する複
数個の遅延回路を1チップ上に形成することを可能にす
ると共に、高周波のジッタ成分の除去を可能にして可変
遅延装置における生産性の向上、省面積化、高信頼性化
を実現するようにしたものである。
〔従来の技術〕
一般に、レーザディスクプレーヤ、ビデオディスクプ
レーヤ、ビデオテープレコーダ等においては、FM変調さ
れてディスクやテープ等に記録された信号を再生する際
に、時間軸変動、いわゆるジッタが生じる。従って、良
好な再生画像を得るためには、再生信号の時間軸補正を
行って、ジッタを除去することが必要とされる。
そこで従来では、第7図Aで示すようなCMOSインバー
タ(41)が同図Bで示すように電源電圧の変化により、
遅延時間が変化するということを利用して、CMOSインバ
ータ(41)を第8図に示すように多段接続して1つの遅
延回路(42)を形成し、更にこの遅延回路(42)と時間
軸変動検出回路(43)とで時間軸変動補正を目的とする
可変遅延装置(o)を構成していた。即ち、遅延回路
(42)に記録媒体からの再生信号(Si)を入力し、遅延
回路(42)から出力された信号(S10)と基準信号発生
回路(図示せず)からの基準信号(例えば、周波数15.7
kHz)(Sh)との位相差を時間軸変動検出回路(43)に
て制御電圧(VC0)として出力し、更に、該制御電圧(V
C0)を例えばローパスフィルタ(44)を介して遅延回路
(42)に入力されるようにして遅延回路(42)からの遅
延信号(S10)を、上記制御電圧(VC0)に応じて連続的
に変化する遅延時間をもって出力するようにしてジッタ
を除去するようにしていた。即ち、再生信号(Si)が基
準信号(Sh)よりその位相が時間軸方向に進んだ場合に
は、制御電圧(VC0)により遅延回路(42)の遅延時間
が大きくなり、再生信号(Si)を時間軸方向に遅らせる
ように動作し、反対に再生信号(Si)が基準信号(Sh)
よりその位相が時間軸方向に遅れた場合には、制御電圧
(VC0)により遅延回路(42)の遅延時間が小さくな
り、再生信号(Si)を時間軸方向に進ませるように動作
してジッタが吸収される。
また、制御電圧(VC0)はCMOSインバータ(1)の電
源電圧として機能するため、制御電圧(VC0)が小さく
なると、遅延時間は短くなり、反対に制御電圧(VC0
が大きくなると、遅延時間は長くなる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、従来の可変遅延装置(o)は、第7図
Aに示すように電源電圧−遅延時間特性が非直線性であ
るため、動作電位によってフィードバックループのゲイ
ンが変化してしまい、その結果、ジッタ成分の補正量が
変わって遅延量も変化してしまうため、フィードバック
ループが不安定になるという不都合があった。
また、CMOSインバータを多段接続して成る遅延回路
は、温度特性によって遅延時間が大きく変化する欠点が
あり、精度の高い時間軸変動補正を行なうことができな
いという不都合があった。
また、遅延回路(42)と時間軸変動検出回路(43)と
はフィードバックループを構成しているため、時間軸変
動検出回路(43)からの制御電圧(VC0)は一旦、ロー
パスフィルタ(44)によって一定の周波数帯域(例えば
1kHz以下)に変換する必要があり、1kHz以上のジッタ成
分が除去できないという不都合があった。
また、遅延回路(42)を構成するCMOSインバータ
(1)は、N形半導体基板に基いて形成されているた
め、基板側に電源電圧(制御電圧)を供給させることと
なり、そのため、プラス電源は、一種類のものしか使え
ず、異なったプラス電源が供給される複数の遅延回路を
1チップ上に形成することが不可能であった。従って、
可変遅延装置の生産性及び省面積化を実現させることが
できなかった。
本発明は、このような点に鑑み成されたもので、その
目的とするところは、異なったプラス電源が供給される
複数の遅延回路を1チップ上に形成することが可能で、
電源電圧と遅延時間との関係に直線性をもたせることが
できると共に、温度特性のばらつきなどによる遅延回路
の特性上のばらつきを吸収することができ、生産性の向
上、省面積化、高信頼性化を実現させることができる可
変遅延装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記の課題を解決するために、本発明は、下記の手段
を備えた可変遅延回路を提供する。即ち、第1の電源で
駆動されるとともに、再生信号が入力される多段接続さ
れたCMOS回路から構成される第1の遅延回路と、 所定周波数の基準信号を発生する基準信号発生回路
と、 第1の電源で駆動されるとともに、上記基準信号発生
回路からの基準信号が入力される多段接続されたCMOS回
路から構成される第2の遅延回路と、 第1の電源とは異なる第2の電源で駆動されるととも
に、上記基準信号発生回路からの基準信号が入力される
多段接続されたCMOS回路から構成される第3の遅延回路
と、 上記第2の遅延回路からの遅延信号と上記第3の遅延
回路からの遅延信号との位相差を検波する位相検波回路
と、 上記第1の遅延回路の遅延信号と上記基準信号発生回
路からの基準信号とは異なる第2の基準信号とに基づき
時間軸変動を検出する時間軸変動検出回路と、 上記位相検波回路の位相差出力と上記時間軸変動検出
回路からの制御信号とを比較する比較手段とを備え、 上記比較手段の出力を上記第1の電源電圧として供給
することを特徴とする可変遅延回路を提供する。
そうして、上記第1,第2,及び第3の遅延回路をP形半
導体基板を用いて1チップ上に形成することが好まし
い。
また、本発明は、下記の手段を備えた可変遅延回路も
提供する。即ち、再生信号が入力される第1の遅延回路
と、 上記第1の遅延回路の電源電圧対遅延時間特性の直線
性を補正する第1の補正回路と、 上記第1の遅延回路の遅延出力と基準信号との位相差
を検出する時間軸変動検出回路と、 上記第1の遅延回路の遅延出力を更に遅延する第2の
遅延回路と、 上記第2の遅延回路の電源電圧対遅延時間特性の直線
性を補正する第2の補正回路とを備えた可変遅延装置に
おいて、 上記時間軸変動検出回路からの位相差出力の所定の帯
域をカットするローパスフィルターを介した出力と上記
第1の補正回路の出力に基いて上記第1の遅延回路に供
給する電源電圧を生成するとともに、 上記時間軸変動検出回路からの位相差出力と上記第2
の補正回路の出力に基いて上記第2の遅延回路に供給す
る電源電圧を生成することを特徴とする可変遅延回路も
提供する。
そうして、上記第1及び第2の遅延回路と第1及び第
2の補正回路を1チップ上に形成することが好ましい。
〔作用〕
第1の本発明の構成によれば、異なるプラス電源が供
給される複数の遅延回路、例えば、第1の遅延回路(HT
BC)(3)と時間軸変動検出回路(8)とのフィードバ
ックループを安定化、即ち第1の遅延回路(3)の電源
電圧−遅延時間特性を直線性にさせるための同じくCMOS
回路(1)を多段接続して成る補正回路(第2の遅延回
路(11)、第3の遅延回路(12))を1チップ上に形成
することが可能となり、可変遅延装置(A)における生
産性の向上及び省面積化はもちろん可変遅延装置(A)
の高信頼性を図ることができる。
また、第2の本発明の構成によれば、異なるプラス電
源が供給される複数の遅延回路を1チップ上に形成する
ことが可能であるため、第1の遅延回路(HTBC)(3)
と共に上記第1の発明での補正回路を1チップ上に設け
ることができることはもちろん高周波のジッタ成分を除
去する第2の遅延回路(CTBC)(5)をも1チップ上に
具備しているため、可変遅延装置の生産性の向上、省面
積化が実現できると共に、時間軸変動補正機能の向上及
び色むらの軽減をも図ることができる。
〔実施例〕
以下、第1図〜第6図を参照しながら本発明の実施例
を説明する。
第1図は、本実施例に係る可変遅延装置(A)の構成
要素の一つである遅延回路を構成するCMOSインバータ
(1)を示す構成図である。
このCMOSインバータ(1)は、P形半導体基板(2)
にNMOS(1a)及びNウェル(1b)内に形成されたPMOS
(1c)を形成することにより構成されている。そして、
プラス電源電圧(又は制御電圧)(VCC)は、PMOS(1
c)側のNウェルコンタクト領域(1bc)とNウェル(1
b)内のドレイン領域(1cd)に供給され、NMOS(1a)側
のコンタクト領域(1ac)とソース領域(1as)は接地す
るようにしている。また、入力信号(Vin)はそれぞれP
MOS(1c),NMOS(1a)のゲート(1cg),(1ag)に供給
され、出力信号(Vout)はPMOS(1c)のソース領域(1c
s)及びNMOS(1a)のドレイン領域(1ad)から得られる
ように構成されている。即ち、PMOS(1c)側は、プラス
電源電圧(VCC)の供給に伴って、Nウェル(1b)がP
形半導体基板(2)と分離するため、例えば同図に示す
ように、複数のCMOSインバータ(1)に対し、それぞれ
異なったプラス電源電圧(VCC1,VCC2‥‥)を供給する
ことが可能である。
換言すれば、本実施例に係るCMOSインバータ(1)
は、P形半導体基板(2)上に形成されたNウェル(1
b)及びNウェル(1b)内のドレイン領域(1cd)に対し
プラス電源電圧(VCC)を供給するようにしたので、該
プラス電源電圧(VCC)によりNウェル(1b)と基板
(2)とが分離され、その結果、プラス電源電圧
(VCC)の異なる複数のCMOS回路を1つの基板(2)上
に混在させることが可能となる。
次に、上記CMOSインバータ(1)を多段接続して成る
本実施例に係る可変遅延装置(A)の構成を第2図〜第
6図に基づいて説明する。
この可変遅延装置(A)は、概略的には第2図に示す
ようにCMOSインバータ(1)を多段接続して成り、記録
媒体からの再生信号(S1)が供給される第1の遅延回路
(3)と、CMOSインバータ(1)を多段接続して成り、
第1の遅延回路(3)の電源電圧(VCC)−遅延時間
(τd)特性を直線性に補正する第1の補正回路(4)
と、CMOSインバータ(1)を多段接続して成り、第1の
遅延回路(3)で除去されたジッタ成分より高周波のジ
ッタ成分を除去する第2の遅延回路(5)と、CMOSイン
バータ(1)を多段接続して成り、第2の遅延回路
(5)の電源電圧(VCC)−遅延時間(τd)特性を直
線性に補正する第2の補正回路(6)と、図示しない基
準信号発生回路からの基準信号(例えば、周波数15.7kH
z)(Sh)と再生信号(Si)との位相差を一つは制御信
号(VCC1)として第1の遅延回路(3)側にループフィ
ルタ(ローパスフィルタ)(7)を介して供給すると同
時に、もう一方は制御信号(VCC2)として第2の遅延回
路(5)側に供給する時間軸変動検出回路(8)とから
成り、第1の遅延回路(3)は、時間軸変動検出回路
(8)によりフィードバックループとなって構成され、
第2の遅延回路(5)は、時間軸変動検出回路(8)に
よりオープンループとなって構成されている。
尚、第1及び第2の遅延回路(3)及び(5)並びに
第1及び第2の補正回路(4)及び(6)は1チップ上
に形成されている。
また、後述するように、第1及び第2の補正回路
(4)及び(6)も遅延回路で構成されているため、上
記第1及び第2の遅延回路(3)及び(5)と区別する
ため、これからは上記第1の遅延回路(3)を第1の時
間軸変動補正用回路(単にHTBC)(3)と記載し、第2
の遅延回路(5)を第2の時間軸変動補正用回路(単に
CTBC)(5)と記載する。
次に、上記可変遅延装置(A)を第3図に基づいて具
体的に説明する。
図において、HTBC(3)は上述の如く多段のCMOSイン
バータ(1)を縦続的に接続して成り、その制御可能な
最大遅延時間は例えば30μsecのものが用いられてい
る。このHTBC(3)には入力端子(9)より入力信号
(Si)が供給される。この入力信号(Si)は例えばレー
ザディスクプレーヤの光ピックアップ装置から得られる
FM変調された再生信号であってよく、その中心周波数は
例えば8.5MHz(周波数偏移1.7MHz)である。このHTBC
(3)から得られる遅延された信号(S1)は後述するCT
BC(5)に送られる。
第1の補正回路(4)は、一定周波数の基準信号(S
b)を発生する基準信号発生回路(10)と、CMOSインバ
ータ(1)が多段接続されて成る第1及び第2の遅延回
路(11)及び(12)と、第1及び第2の遅延回路(11)
及び(12)からの遅延信号(S2)及び(S3)が入力され
る第1及び第2のフリップフロップ回路(13)及び(1
4)と、抵抗R1及びR2とを有する。
そして、上記基準信号発生回路(10)は、所定周波
数、例えば1.5MHzの矩形波基準信号(Sb)を発生して第
1及び第2の遅延回路(11)及び(12)に供給する。
尚、これら第1及び第2の遅延回路(11)及び(12)は
上述したように、上記HTBC(3)と共に共通の1チップ
内に構成されている。従って、HTBC(3)並びに第1及
び第2の遅延回路(11)及び(12)は互いに等しい温度
特性を持つことになる。また、第2の遅延回路(12)
は、一定の電源電圧(VCC3)が加えられている。この電
圧(VCC3)は、第1及び第2の遅延回路(11)及び(1
2)の遅延時間が最小となる大きさ、即ちHTBC(3)に
供給された時間軸変動検出回路(8)からの制御信号
(VCC1)の制御範囲における最大電圧に選ばれている。
例えば制御範囲が3〜5Vの場合はVCC3=5Vに選ばれる。
フリップフロップ回路(13)は第1の遅延回路(11)
のB点における出力信号(S2)の立上がりでリセットさ
れると共に、第2の遅延回路(12)のC点における出力
信号(S3)をインバータ(15)で反転した信号、即ちC
点の信号(S3)の立下がりでセットされる。また、フリ
ップフロップ回路(14)はC点の信号(S3)の立上がり
でセットされると共に、B点の信号(S2)をインバータ
(16)で反転した信号、即ちB点の信号(S2)の立下が
りでリセットされる。フリップフロップ回路(13)のQ1
からの出力信号(S4)とフリップフロップ回路(14)の
Q2からの出力信号(S5)とはそれぞれ抵抗R1,R2を介し
てD点で加算され、この加算出力信号(S6)がローパス
フィルタ(17)に加えられて、電圧信号(V1)に変換さ
れたのち、比較回路(18)に加えられて時間軸変動検出
回路(8)から加えられる制御信号(VCC1)とレベル比
較される。尚、上記フリップフロップ回路(13),(1
4)、インバータ(15),(16)、抵抗R1,R2及びローパ
スフィルタ(17)は、差動型位相検波回路(19)として
構成されている。また、制御信号(VCC1)は、ループフ
ィルタ(7)により1kHz以下の周波数帯域に制限されて
いる。これは、HTBC(3)が時間軸変動検出回路(8)
によりフィードバックループを構成しているからであ
る。
そして、上記比較回路(18)から得られる比較出力電
圧(VC1)は、HTBC(3)及び第1の補正回路(4)内
の第1の遅延回路(11)に電源電圧、即ち遅延時間制御
信号(VC1)として加えられる。この遅延時間制御信号
(VC1)は、上述したように、制御範囲が3〜5Vの場
合、VC1=(4.5±α)Vとなる。
今、A点の基準信号(Sb)の周期をTA,VCC1=VCC3
ときの第2の遅延回路(12)の上述した最小遅延時間を
Tmin、第1の遅延回路(11)の変化する遅延時間をTx、
第1及び第2の遅延回路(11)及び(12)のCMOSインバ
ータ(1)の段数をn、HTBC(3)のCMOSインバータ
(1)の段数をN、HTBC(3)の遅延時間をTH、VCC3
5Vとすると、 となる。そして、(VC1)が最大値(VCC3)となったと
き上記(2)式は、 V1=2.5 ‥‥‥(3) となる。このとき、(V1)はCMOSインバータ(1)の遅
延量と無関係に一定となる。また(Tx)が変化したとき
の差動型位相検波回路(19)の検波感度(S)は、 となる。ここで(TA)は一定であるから、検波感度
(S)はCMOSインバータ(1)の特性に関係なく一定と
なる。従って、比較回路(18)により、(V1)と
(VCC1)との差(VC1)を得、この(VC1)をHTBC(3)
及び第1の補正回路(4)内の第1の遅延回路(11)に
フィードバックすることにより、このフィードバックル
ープのゲインが充分であれば、(VCC1)に対する(TH
はニリアになる。
また、CMOSインバータ(1)の温度特性やしきい値電
圧(VTH)等にばらつきがあれば(Tmin)もばらつくの
で、上記(2)式におけるTx−Tminによってばらつきが
吸収される。
第4図〜第6図は第3図における第1の補正回路
(4)内のB点、C点、Q1,Q2及びD点の各出力信号(S
2),(S3),(S4),(S5)及び(S6)のタイミング
チャートを示すもので、第4図はB点の信号(S2)とC
点の信号(S3)とが同相の場合を示し、第5図はB点の
信号(S2)がC点の信号(S3)より(T1)だけ遅れた場
合を示し、第6図はB点の信号(S2)がC点の信号
(S3)より(T2)だけ進んだ場合を示している。
第4図のように、B点の信号(S2)とC点の信号
(S3)とが同相の場合は、両者の和であるD点の信号
(S6)には基準信号(Sb)の周波数成分は現われず、こ
のとき(V1)は2.5Vとなる。また、B点の信号(S2)と
C点の信号(S3)とのずれ量(T1),(T2)に応じて
(V1)が2.5Vを中心にして増大又は減少することにな
る。
即ち、この差動型位相検波回路(19)は2つの入力信
号の位相差が0゜のときを中心に位相検波することが可
能となる。その場合、検波範囲を−180゜〜+180゜とす
ることができる。また、2つのフリップフロップ回路
(13)及び(14)を用いているので、B点の信号(S2
とC点の信号(S3)とが同相のとき、第4図に示すよう
に、Q1からの出力信号(S4)とQ2からの出力信号(S5
とが打消し合ってD点の出力信号(S6)には基準信号
(Sb)のキャリア成分が現われない。このため、この差
動型位相検波回路(19)を2つの入力信号の位相差が少
ない部分で用いれば、D点の出力信号(S6)のキャリア
成分が抑圧されるので、後段のローパスフィルタ(17)
の負担が軽くなり、その構成を簡単にすることができ
る。
尚、上述の例では、差動型位相検波回路(19)に2つ
のフリップフロップ回路(13),(14)を用いたが、そ
の内の一方を省略して、フリップフロップ回路(13)又
は(14)のQ1からの出力信号(S4)又はQ2からの出力信
号(S5)とB点の信号(S2)又はC点の信号(S3)とを
加算するようにしてもよい。また、フリップフロップ回
路(13),(14)のセット信号とリセット信号とを入れ
替えてもよい。
また、上述の例では第1の補正回路(4)における第
1の遅延回路(11)の出力と第2の遅延回路(12)の出
力とを位相比較することによって、CMOSインバータ
(1)のばらつきを吸収するようにしているため、HTBC
(3)の遅延時間(TH)の絶対値はばらつくものの(V
CC1)−(TH)特性をリニアにすることができると共
に、CMOSインバータ(1)のばらつきを大幅に吸収する
ことができ、これによってその接続段数を大幅に削減す
ることができる。
また、フリップフロップ回路(13)及び(14)を用い
て差動型位相検波回路(19)を構成しているので、0゜
の位相差を中心にした広い範囲に亘る位相検波を行なう
ことができる。
一方、CTBC(5)は、上記HTBC(3)と同様に、多段
のCMOSインバータ(1)を縦続的に接続して成り、その
制御可能な最大遅延時間差は例えば200nsecのものが用
いられている。このCTBC(5)には上記HTBC(3)から
の遅延信号(S1)が供給され、CTBC(5)から出力端子
(20)に得られる遅延された信号(So)は例えば後段の
復調回路等を含む信号処理回路(図示せず)に送られ
る。
第2の補正回路(21)は、上記第1の補正回路(4)
と同様に、一定周波数(例えば1.5MHz)の基準信号(S
b)を発生する基準信号発生回路(22)と、CMOSインバ
ータ(1)が多段接続されて成り、上記基準信号(Sb)
が供給される第3及び第4の遅延回路(23)及び(24)
と、第3及び第4の遅延回路(23)及び(24)からの遅
延信号(S7)及び(S8)が供給されるフリップフロップ
回路(25)及び(26)と、抵抗R3及びR4とを有する。
そして、これら第3及び第4の遅延回路(23)及び
(24)は、上記HTBC(3)、第1の補正回路(4)及び
CTBC(5)と共に共通の1チップ内に構成されている。
従って、これらHTBC(3)、CTBC(5)並びに第1及び
第2の補正回路(4)及び(21)は互いに等しい温度特
性を持つことになる。尚、第4の遅延回路(24)には上
記第2の遅延回路(12)と同様に、一定の電源電圧(V
CC4)が加えられている。この電圧(VCC4)は、第3及
び第4の遅延回路(23)及び(24)の遅延時間が最小と
なる大きさ、即ちCTBC(5)に供給される制御信号(V
CC2)の制御範囲における最大電圧に選ばれている。例
えば制御範囲が上記制御信号(VCC1)と同様に3〜5Vで
ある場合には、VCC4=5Vに選ばれる。
尚、第3及び第4の遅延回路(23)及び(24)並びに
その後段の差動型位相検波回路(27)におけるフリップ
フロップ回路(25),(26)、インバータ(28),(2
9)、抵抗R3,R4及びローパスフィルタ(30)の動作は上
記第1の補正回路(4)における第1及び第2の遅延回
路(11)及び(12)並びに差動型位相検波回路(19)と
同様の動作を行なうため省略する。
そして、ローパスフィルタ(30)から出力した電圧信
号(V2)は、比較回路(31)に加えられて時間軸変動検
出回路(8)から加えられる制御信号(VCC2)とレベル
比較される。この制御信号(VCC2)は、CTBC(5)が時
間軸変動検出回路(8)によりオープンループとなって
いるため、フィルタ等を介さずに直接比較回路(31)に
入力される。そのため、1kHz以上(例えば5〜6kHz)の
周波数帯域となっている。
上記比較回路(31)から得られる比較出力電圧
(VC2)は、CTBC(5)及び第2の補正回路(21)内の
第3の遅延回路(23)に電源電圧、即ち遅延時間制御信
号(VC2)として加えられる。この遅延時間制御信号(V
C2)は、上述したように制御範囲が3〜5Vの場合、VC2
=(4.5±β)Vとなる。ここで、この(VC2)が上述HT
BC(3)に供給される比較出力電圧(VC1)とその振れ
ぐあいが異なっているのは、HTBC(3)側に供給される
制御電圧(VCC1)の周波数帯域が1kHz以下であること、
CTBC(5)側に供給される制御電圧(VCC2)の周波数帯
域が1kHz以上であることに起因する。その結果、HTBC
(3)とCTBC(5)には異なった電圧が入力されること
となる。本実施例ではCMOSインバータ(1)をP形半導
体基板(2)上に形成するようにし、さらに電源電圧
(VCC)をNウェル(1b)とNウェル(1b)内のドレイ
ン領域(1cd)に供給するようにしたので、上記電源電
圧(VCC)によってNウェル(1b)が基板(2)と分離
されることとなり、その結果、1チップ上に形成したCM
OSインバータ(1)から成る回路群に、異なった電圧が
同時に入ってきても、動作上問題はない。また、CTBC
(5)にもHTBC(3)側に設けた第1の補正回路(4)
と同様の第2の補正回路(21)を設けたので、HTBC
(3)の場合と同様に、制御信号(VCC2)に対する遅延
時間(TC)はリニアになると共に、CMOSインバータ
(1)の温度特性やしきい値電圧等のばらつきも吸収さ
れ、HTBC(3)で説明した効果はCTBC(5)にも現われ
ることとなる。
上述の如く本例によれば、CMOSインバータ(1)を、
P形半導体基板(2)上に形成し、さらに、Nウェル
(1b)及びNウェル(1b)内のドレイン領域(1cd)に
プラス電源電圧を供給するようにしたので、該電源電圧
によりNウェル(1b)が基板(2)と分離することとな
り、その結果、異なるプラス電源電圧が供給される複数
の遅延回路を1チップ上に形成することが可能となり、
上記の如く電源電圧−遅延時間特性がリニアで、かつ温
度特性等のばらつきを吸収する可変遅延装置(A)を効
率良く生産できると共に、可変遅延装置(A)の省面積
化を実現させることができる。また、CTBC(5)を具備
させたので色むらを軽減させることができる。
〔発明の効果〕
本発明に係る可変遅延装置は、上述の如く構成された
ので、可変遅延装置における生産性の向上、省面積化、
高信頼性化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本実施例に係るCMOSインバータを示す構成図、
第2図は本実施例の構成を概略的に示すブロック図、第
3図は本実施例の具体的構成を示すブロック図、第4図
〜第6図は補正回路内の信号の受け渡しを示すタイミン
グチャート、第7図はCMOSインバータの構成及び特性を
示す図、第8図は従来例を示すブロック図である。 (1)はCMOSインバータ、(1a)はNMOS、(1b)はNウ
ェル、(1c)はPMOS、(2)はP形半導体基板、(A)
は可変遅延装置、(3)はHTBC、(4)は第1の補正回
路、(5)はCTBC、(6)は第2の補正回路、(7)は
ループフィルタ、(8)は時間軸変動検出回路、(10)
は基準信号発生回路、(11)は第1の遅延回路、(12)
は第2の遅延回路、(18)は比較回路、(19)は差動型
位相検波回路、(21)は第2の補正回路、(22)は基準
信号発生回路、(23)は第3の遅延回路、(24)は第4
の遅延回路、(27)は差動型位相検波回路、(31)は比
較回路である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−69315(JP,A) 特開 昭62−272619(JP,A) 特開 平2−69017(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の電源で駆動されるとともに、再生信
    号が入力される多段接続されたCMOS回路から構成される
    第1の遅延回路と、 所定周波数の基準信号を発生する基準信号発生回路と、 第1の電源で駆動されるとともに、上記基準信号発生回
    路からの基準信号が入力される多段接続されたCMOS回路
    から構成される第2の遅延回路と、 第1の電源とは異なる第2の電源で駆動されるととも
    に、上記基準信号発生回路からの基準信号が入力される
    多段接続されたCMOS回路から構成される第3の遅延回路
    と、 上記第2の遅延回路からの遅延信号と上記第3の遅延回
    路からの遅延信号との位相差を検波する位相検波回路
    と、 上記第1の遅延回路の遅延信号と上記基準信号発生回路
    からの基準信号とは異なる第2の基準信号とに基づき時
    間軸変動を検出する時間軸変動検出回路と、 上記位相検波回路の位相差出力と上記時間軸変動検出回
    路からの制御信号とを比較する比較手段とを備え、 上記比較手段の出力を上記第1の電源電圧として供給す
    ることを特徴とする可変遅延回路。
  2. 【請求項2】上記第1,第2,及び第3の遅延回路をP形半
    導体基板を用いて1チップ上に形成したことを特徴とす
    る請求項1に記載の可変遅延装置。
  3. 【請求項3】再生信号が入力される第1の遅延回路と、 上記第1の遅延回路の電源電圧対遅延時間特性の直線性
    を補正する第1の補正回路と、 上記第1の遅延回路の遅延出力と基準信号との位相差を
    検出する時間軸変動検出回路と 上記第1の遅延回路の遅延出力を更に遅延する第2の遅
    延回路と、 上記第2の遅延回路の電源電圧対遅延時間特性の直線性
    を補正する第2の補正回路とを備えた可変遅延装置にお
    いて、 上記時間軸変動検出回路からの位相差出力の所定の帯域
    をカットするローパスフィルターを介した出力と上記第
    1の補正回路の出力に基いて上記第1の遅延回路に供給
    する電源電圧を生成するとともに、 上記時間軸変動検出回路からの位相差出力と上記第2の
    補正回路の出力に基いて上記第2の遅延回路に供給する
    電源電圧を生成することを特徴とする可変遅延回路。
  4. 【請求項4】上記第1及び第2の遅延回路と第1及び第
    2の補正回路を1チップ上に形成したことを特徴とする
    請求項3に記載の可変遅延装置。
JP63314561A 1988-12-13 1988-12-13 可変遅延装置 Expired - Fee Related JP2718118B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63314561A JP2718118B2 (ja) 1988-12-13 1988-12-13 可変遅延装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63314561A JP2718118B2 (ja) 1988-12-13 1988-12-13 可変遅延装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02159815A JPH02159815A (ja) 1990-06-20
JP2718118B2 true JP2718118B2 (ja) 1998-02-25

Family

ID=18054766

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63314561A Expired - Fee Related JP2718118B2 (ja) 1988-12-13 1988-12-13 可変遅延装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2718118B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3221616B2 (ja) * 1990-09-18 2001-10-22 富士通株式会社 半導体集積装置及び電子システム
WO2001005034A1 (en) * 1999-07-07 2001-01-18 Advantest Corporation Variable delay circuit
KR100915811B1 (ko) 2006-12-07 2009-09-07 주식회사 하이닉스반도체 반도체 메모리 장치의 데이터 입출력 제어 신호 생성 회로
KR100815179B1 (ko) 2006-12-27 2008-03-19 주식회사 하이닉스반도체 변화하는 지연값을 가지는 메모리장치.
KR101013442B1 (ko) 2007-04-13 2011-02-14 주식회사 하이닉스반도체 반도체 집적 회로의 전압 측정 장치 및 이를 포함하는 전압측정 시스템
KR100893577B1 (ko) 2007-06-26 2009-04-17 주식회사 하이닉스반도체 반도체 메모리장치
KR100948076B1 (ko) 2008-04-14 2010-03-16 주식회사 하이닉스반도체 지연회로 및 이를 포함하는 반도체 메모리장치
KR101080199B1 (ko) 2008-12-24 2011-11-07 주식회사 하이닉스반도체 지연 회로
JP5241670B2 (ja) * 2009-10-05 2013-07-17 株式会社日立製作所 半導体集積回路
KR101097441B1 (ko) 2009-12-29 2011-12-23 주식회사 하이닉스반도체 반도체 집적회로

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6369315A (ja) * 1986-09-11 1988-03-29 Sony Corp Cmos回路を用いた可変遅延装置
JPH0269017A (ja) * 1988-09-05 1990-03-08 Victor Co Of Japan Ltd 時間軸誤差補正回路

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02159815A (ja) 1990-06-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2718118B2 (ja) 可変遅延装置
EP0171022A2 (en) Signal delay device
JPS6369315A (ja) Cmos回路を用いた可変遅延装置
KR100307125B1 (ko) 디스크 재생 장치 및 rf 증폭기 제어 회로
JPH11187422A (ja) 信号処理回路
JPS61154379A (ja) ビデオテ−プレコ−ダの高速再生装置
US5191489A (en) Method for transmitting record control signals and record control circuit
US4511849A (en) FM Pulse counting demodulator with multiplier for input and delayed input signals
US3783398A (en) Fm pulse averaging demodulator
US4591798A (en) FM signal demodulation circuit
US4435657A (en) Phase detector circuit
JPH01231516A (ja) インバータ方式遅延線のデューティ補正回路
JPH0369294A (ja) 信号遅延装置
KR100256013B1 (ko) 디지탈 신호 처리 장치
JP2679032B2 (ja) ビデオデイスク再生装置
JP2661026B2 (ja) データストローブ装置
JPH0261169B2 (ja)
JPS6379413A (ja) 信号処理回路
JPH0415673B2 (ja)
JPH02220265A (ja) Fm復調装置
JP2773371B2 (ja) 磁気ディスク装置の書き込み補償回路
JPS583102A (ja) 再生信号の時間軸補正装置
JPH11195943A (ja) リミッタ回路
JPS5945702A (ja) 映像信号変調回路
JPH0451909B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees