JP2717513B2 - 階段昇降可能なクローラ式自走運搬車 - Google Patents
階段昇降可能なクローラ式自走運搬車Info
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- A61G—TRANSPORT, PERSONAL CONVEYANCES, OR ACCOMMODATION SPECIALLY ADAPTED FOR PATIENTS OR DISABLED PERSONS; OPERATING TABLES OR CHAIRS; CHAIRS FOR DENTISTRY; FUNERAL DEVICES
- A61G5/00—Chairs or personal conveyances specially adapted for patients or disabled persons, e.g. wheelchairs
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- B62—LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
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- B62D55/00—Endless track vehicles
- B62D55/06—Endless track vehicles with tracks without ground wheels
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、階段を登り降りできる
クローラ式の自走運搬車に関し、更に詳しくは階段の昇
降走行時に、最上段の階段から平坦な踊り場に移る際や
踊り場から階段の下降に移る際に、円滑な走行姿勢の変
更を可能としたクローラ式の階段昇降運搬車に関する。
クローラ式の自走運搬車に関し、更に詳しくは階段の昇
降走行時に、最上段の階段から平坦な踊り場に移る際や
踊り場から階段の下降に移る際に、円滑な走行姿勢の変
更を可能としたクローラ式の階段昇降運搬車に関する。
【0002】
【従来の技術】自走能力を有するクローラ式の運搬車両
で階段の登り降りを可能にしたものは従来より提案され
ている。クローラ式の運搬車で階段を登り降りする時、
階段の最上段では車両の向きが傾斜状態から踊り場に向
う水平状態に、あるいは水平状態から階段の下降に向う
傾斜状態に向きを変える際、運搬車の重心位置で一旦運
搬車を停止して車両の走行方向を変えてからの走行とな
り、この走行状態では車両の傾動角が大きく変化する現
象が生じる。
で階段の登り降りを可能にしたものは従来より提案され
ている。クローラ式の運搬車で階段を登り降りする時、
階段の最上段では車両の向きが傾斜状態から踊り場に向
う水平状態に、あるいは水平状態から階段の下降に向う
傾斜状態に向きを変える際、運搬車の重心位置で一旦運
搬車を停止して車両の走行方向を変えてからの走行とな
り、この走行状態では車両の傾動角が大きく変化する現
象が生じる。
【0003】上述の傾動角が大きく変化すると、階段の
高い場所で車両の走行姿勢が急に変化することから、運
搬車両を操縦する操作者や、車椅子用の階段昇降車両で
は車椅子に搭乗した人に大きな恐怖感を与える。そこで
上述の傾動角を小さくする対策が考慮され、この種の対
策としては、例えば本出願人が先に提案した特公昭62
−22834号公報に記載の先行技術が知られている。
この先行技術の場合、水平接地面に軌道フレームを備
え、軌道フレームのクローラ規制面を、水平接地面の長
手方向略中間部(車体全体の総重量の重心近傍)で
「へ」の字状に凹ませて、階段走行時に最上段のステッ
プ稜線部が水平接地面の略中間位置に当接するとベルト
クローラが凹状に屈曲することにより上述の車体の傾動
角を小さくできる構成としている。
高い場所で車両の走行姿勢が急に変化することから、運
搬車両を操縦する操作者や、車椅子用の階段昇降車両で
は車椅子に搭乗した人に大きな恐怖感を与える。そこで
上述の傾動角を小さくする対策が考慮され、この種の対
策としては、例えば本出願人が先に提案した特公昭62
−22834号公報に記載の先行技術が知られている。
この先行技術の場合、水平接地面に軌道フレームを備
え、軌道フレームのクローラ規制面を、水平接地面の長
手方向略中間部(車体全体の総重量の重心近傍)で
「へ」の字状に凹ませて、階段走行時に最上段のステッ
プ稜線部が水平接地面の略中間位置に当接するとベルト
クローラが凹状に屈曲することにより上述の車体の傾動
角を小さくできる構成としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の先行技術でも、
階段の最上段から平坦な踊り場に移る際や、踊り場から
階段の下降に移る際などに、或る程度、車両の傾動角を
小さくできる効果は期待し得るものの、依然として、階
段の最上段で車両の向きが傾斜状態から水平状態に、あ
るいは水平状態から傾斜状態に移行する際には、連続し
ての円滑な走行姿勢の変更はできず、車椅子用の階段昇
降車両の場合には一旦車両を停止して操縦者によって走
行姿勢を変えてからの走行となる。そのため、操縦者が
不慣れな場合等には重心部の位置の選定が困難なため、
運搬車の操作者や車椅子の搭乗者に大きな恐怖感を与え
るという問題点が解消されないまま存在していた。
階段の最上段から平坦な踊り場に移る際や、踊り場から
階段の下降に移る際などに、或る程度、車両の傾動角を
小さくできる効果は期待し得るものの、依然として、階
段の最上段で車両の向きが傾斜状態から水平状態に、あ
るいは水平状態から傾斜状態に移行する際には、連続し
ての円滑な走行姿勢の変更はできず、車椅子用の階段昇
降車両の場合には一旦車両を停止して操縦者によって走
行姿勢を変えてからの走行となる。そのため、操縦者が
不慣れな場合等には重心部の位置の選定が困難なため、
運搬車の操作者や車椅子の搭乗者に大きな恐怖感を与え
るという問題点が解消されないまま存在していた。
【0005】本発明は、上述の恐怖感を解消する意図で
提案されたものであり、通常に傾斜状態を保って階段を
登り降りする際にはベルトクローラが比較的に直線状を
維持しつつ走行し、階段の最上段で車両の向きが変わる
走行時にはベルトクローラが大きく「へ」の字状に屈曲
して車両の傾動角が大きく変化しないようにした階段昇
降用のクローラ式自走運搬車を提供することを目的とす
る。
提案されたものであり、通常に傾斜状態を保って階段を
登り降りする際にはベルトクローラが比較的に直線状を
維持しつつ走行し、階段の最上段で車両の向きが変わる
走行時にはベルトクローラが大きく「へ」の字状に屈曲
して車両の傾動角が大きく変化しないようにした階段昇
降用のクローラ式自走運搬車を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、車体の前後方向の一端部寄りに駆動輪
と、他端部寄りに遊動輪および接地転輪とが配置され、
これら前後の駆動輪と遊動輪および接地転輪とに跨り水
平接地面が少くとも階段の2段以上に接する長さの無端
ベルトクローラを巻回してなり、上記駆動輪と接地転輪
との間のベルト水平接地面には、ベルト内面に接する軌
道そりが配置され、該軌道そりは、ベルト水平接地面の
長手方向略中間位置で2分割された前半そり部と後半そ
り部とを、互いの接続端でへの字状に屈折可能に接続
し、前記屈折連結部に、一端が車体側に枢支される電動
または油圧シリンダの先端を連結すると共に、該シリン
ダと連動し車体の走行位置を検知するセンサーを車体に
設け、車体が階段を昇降する通常時は電動または油圧シ
リンダ伸長して前半そり部と後半そり部とを直線状に支
持し、最上段の階段で走行方向が傾斜状態から水平状態
あるいは水平状態から傾斜状態に向きを変える際には該
シリンダ収縮させて前半そり部と後半そり部とをへ字状
に屈折して車体の傾動角が小さくなるように構成してい
ることを特徴とするものである。
め、本発明は、車体の前後方向の一端部寄りに駆動輪
と、他端部寄りに遊動輪および接地転輪とが配置され、
これら前後の駆動輪と遊動輪および接地転輪とに跨り水
平接地面が少くとも階段の2段以上に接する長さの無端
ベルトクローラを巻回してなり、上記駆動輪と接地転輪
との間のベルト水平接地面には、ベルト内面に接する軌
道そりが配置され、該軌道そりは、ベルト水平接地面の
長手方向略中間位置で2分割された前半そり部と後半そ
り部とを、互いの接続端でへの字状に屈折可能に接続
し、前記屈折連結部に、一端が車体側に枢支される電動
または油圧シリンダの先端を連結すると共に、該シリン
ダと連動し車体の走行位置を検知するセンサーを車体に
設け、車体が階段を昇降する通常時は電動または油圧シ
リンダ伸長して前半そり部と後半そり部とを直線状に支
持し、最上段の階段で走行方向が傾斜状態から水平状態
あるいは水平状態から傾斜状態に向きを変える際には該
シリンダ収縮させて前半そり部と後半そり部とをへ字状
に屈折して車体の傾動角が小さくなるように構成してい
ることを特徴とするものである。
【0007】
【作用】このように構成された自走運搬車によると、遊
動輪の側を進行方向の前側に位置させて階段を登る際、
接地転輪と駆動輪との間の水平接地面が順次、2段以上
の階段ステップ稜線部に接して走行する。この走行時に
は、車両の走行位置がセンサにより階段と検知され、電
動または油圧シリンダ伸長させる。これにより、前半そ
り部と後半そり部とは直線状に支持されているのでベル
トの上下動が抑制され、階段の登り走行が比較的にスム
ーズに行われる。
動輪の側を進行方向の前側に位置させて階段を登る際、
接地転輪と駆動輪との間の水平接地面が順次、2段以上
の階段ステップ稜線部に接して走行する。この走行時に
は、車両の走行位置がセンサにより階段と検知され、電
動または油圧シリンダ伸長させる。これにより、前半そ
り部と後半そり部とは直線状に支持されているのでベル
トの上下動が抑制され、階段の登り走行が比較的にスム
ーズに行われる。
【0008】最上段の階段で走行方向が傾斜状態から水
平状態あるいは水平状態から傾斜状態に向きを変える場
合に、これをセンサが検知し、電動または油圧シリンダ
収縮させることで、前半そり部と後半そり部とをへ字状
に屈折し、これに沿ってベルトクローラの接地面が屈曲
する。そのため、先行する接地転輪は、階段より離間す
ることなく平坦な踊り場に移行するように走行する。こ
の結果、階段の最上段から平坦な踊り場に移行する際ま
たはその逆の際に連続しての走行ができ、しかも車両の
走行姿勢が大きく傾動せずに円滑な走行姿勢の変更が可
能となる。
平状態あるいは水平状態から傾斜状態に向きを変える場
合に、これをセンサが検知し、電動または油圧シリンダ
収縮させることで、前半そり部と後半そり部とをへ字状
に屈折し、これに沿ってベルトクローラの接地面が屈曲
する。そのため、先行する接地転輪は、階段より離間す
ることなく平坦な踊り場に移行するように走行する。こ
の結果、階段の最上段から平坦な踊り場に移行する際ま
たはその逆の際に連続しての走行ができ、しかも車両の
走行姿勢が大きく傾動せずに円滑な走行姿勢の変更が可
能となる。
【0009】
【実施例】以下、添附図面を参照して本発明の一実施例
を説明する。図1は、操縦部を図示省略したクローラ式
の自走運搬車を示し、車体1には前後方向の一端部寄り
に左右一対の駆動輪2と、他端部寄りに同じく左右一対
の遊動輪3および接地転輪4とが設けてあって、これら
の左右列の駆動輪2と遊動輪3および接地転輪4とに跨
ってそれぞれゴム製の無端ベルトクローラ5が各別に巻
装され、これによって一端部に傾斜接地面を有したクロ
ーラ式の走行装置が構成されている。
を説明する。図1は、操縦部を図示省略したクローラ式
の自走運搬車を示し、車体1には前後方向の一端部寄り
に左右一対の駆動輪2と、他端部寄りに同じく左右一対
の遊動輪3および接地転輪4とが設けてあって、これら
の左右列の駆動輪2と遊動輪3および接地転輪4とに跨
ってそれぞれゴム製の無端ベルトクローラ5が各別に巻
装され、これによって一端部に傾斜接地面を有したクロ
ーラ式の走行装置が構成されている。
【0010】ベルトクローラ5は、従来より周知のもの
で、外周面には山形状のラグ5aが所定のピッチで形成
され、内周面には駆動輪2と噛み合う凹凸面5bが形成
されてあり、ゴムベルト内には所要本数の金属線がベル
ト長手方向に内挿されていて所定のテンション力に耐え
得る剛性を有している。そして駆動輪2と遊動輪3およ
び接地転輪4とに跨って巻装される無端ベルトクローラ
5は、駆動輪2と接地転輪4とに跨る水平接地面が後述
する階段昇降走行時に少くとも階段の2段以上に跨る長
さを有するように、また遊動輪3と接地転輪4との間隔
が少なくとも階段1段以上になるように構成されてい
る。
で、外周面には山形状のラグ5aが所定のピッチで形成
され、内周面には駆動輪2と噛み合う凹凸面5bが形成
されてあり、ゴムベルト内には所要本数の金属線がベル
ト長手方向に内挿されていて所定のテンション力に耐え
得る剛性を有している。そして駆動輪2と遊動輪3およ
び接地転輪4とに跨って巻装される無端ベルトクローラ
5は、駆動輪2と接地転輪4とに跨る水平接地面が後述
する階段昇降走行時に少くとも階段の2段以上に跨る長
さを有するように、また遊動輪3と接地転輪4との間隔
が少なくとも階段1段以上になるように構成されてい
る。
【0011】前記駆動輪2と接地転輪4との間の水平接
地面には、ベルトクローラ5の上下屈曲を規制する軌道
そり7が設けられている。この軌道そり7は、水平接地
面の長手方向略中間位置で前半そり部7aと後半そり部
7bとに2分割されており、各そり部7a、7bはそれ
ぞれの外端部が車体フレームに回動可能に枢支され、ま
た各内端部は連結軸71により相互に連結されている
が、この連結部は図2に示すように一方の側のそり部
(7aまたは7bのいずれか一方)に形成した連結軸7
1の挿通孔が、長孔7cになっていて、前半そり部7a
と後半そり部7bとが「へ」の字状に屈折可能に連結さ
れた構成となっている。
地面には、ベルトクローラ5の上下屈曲を規制する軌道
そり7が設けられている。この軌道そり7は、水平接地
面の長手方向略中間位置で前半そり部7aと後半そり部
7bとに2分割されており、各そり部7a、7bはそれ
ぞれの外端部が車体フレームに回動可能に枢支され、ま
た各内端部は連結軸71により相互に連結されている
が、この連結部は図2に示すように一方の側のそり部
(7aまたは7bのいずれか一方)に形成した連結軸7
1の挿通孔が、長孔7cになっていて、前半そり部7a
と後半そり部7bとが「へ」の字状に屈折可能に連結さ
れた構成となっている。
【0012】上記前半そり部7aと後半そり部7bの屈
折連結部には、電動または油圧シリンダ9のピストン先
端9aが連結されている。前記電動または油圧シリンダ
9は、その他端が車体フレーム側に枢支され、前半そり
部7aと後半そり部7bとに2分割された軌道そり7
を、後述するセンサ10,11と連動して、通常の階段
昇降時(ベルトクローラ5が2段の階段に接して昇降す
る状態時)には伸長して直線状に支持し、最上段の階段
において車両の向きが傾斜状態から水平状態あるいは水
平状態から傾斜状態に変更する走行時のように、水平接
地面が最上段の階段ステップ稜線部に当接して走行する
状態では、収縮して連結位置が凹状に屈曲するように作
用する。
折連結部には、電動または油圧シリンダ9のピストン先
端9aが連結されている。前記電動または油圧シリンダ
9は、その他端が車体フレーム側に枢支され、前半そり
部7aと後半そり部7bとに2分割された軌道そり7
を、後述するセンサ10,11と連動して、通常の階段
昇降時(ベルトクローラ5が2段の階段に接して昇降す
る状態時)には伸長して直線状に支持し、最上段の階段
において車両の向きが傾斜状態から水平状態あるいは水
平状態から傾斜状態に変更する走行時のように、水平接
地面が最上段の階段ステップ稜線部に当接して走行する
状態では、収縮して連結位置が凹状に屈曲するように作
用する。
【0013】前記駆動輪2は、図示省略しているが駆動
モータによって回転力を受ける構成としてあり、また遊
動輪3と接地転輪4との間には、図3に示す圧縮バネ機
構6が設けられている。上記圧縮バネ機構6は、左右列
の遊動輪3を軸支する車軸31と、接地転輪4を軸支す
る車軸41との間に介装しているもので、両車軸31、
41の間に跨って架設された左右一対の伸縮バネ筒6
1、62と、左右の伸縮バネ筒61、62の間に介在さ
れた調節ネジ軸63とによって圧縮バネ機構6が構成さ
れている。
モータによって回転力を受ける構成としてあり、また遊
動輪3と接地転輪4との間には、図3に示す圧縮バネ機
構6が設けられている。上記圧縮バネ機構6は、左右列
の遊動輪3を軸支する車軸31と、接地転輪4を軸支す
る車軸41との間に介装しているもので、両車軸31、
41の間に跨って架設された左右一対の伸縮バネ筒6
1、62と、左右の伸縮バネ筒61、62の間に介在さ
れた調節ネジ軸63とによって圧縮バネ機構6が構成さ
れている。
【0014】左右の伸縮バネ筒61、62は、それぞれ
遊動輪3の車軸31に一端を枢支した内筒6aと、接地
転輪4の車軸41に一端を枢支した外筒6bとの間に、
圧縮バネ6cを内装していて、この圧縮バネ6cにより
遊動輪3と接地転輪4との間が互いに離間する方向に押
圧されてベルトクローラ5に所要のテンション作用を付
与する構成としている。また調節ネジ軸63は、遊動輪
3の車軸31に一端を枢支し、他端を左右の伸縮バネ筒
61、62の間に架設した板材6eの穴に挿通し、該調
節ネジ軸63に螺合した調節ナット6fの締付け操作に
より、ナット6fと板材6eとの間に介在した調節バネ
6gのバネ力が調節されてベルトクローラ5に付与する
テンション力が所要に調整できる構成としている。
遊動輪3の車軸31に一端を枢支した内筒6aと、接地
転輪4の車軸41に一端を枢支した外筒6bとの間に、
圧縮バネ6cを内装していて、この圧縮バネ6cにより
遊動輪3と接地転輪4との間が互いに離間する方向に押
圧されてベルトクローラ5に所要のテンション作用を付
与する構成としている。また調節ネジ軸63は、遊動輪
3の車軸31に一端を枢支し、他端を左右の伸縮バネ筒
61、62の間に架設した板材6eの穴に挿通し、該調
節ネジ軸63に螺合した調節ナット6fの締付け操作に
より、ナット6fと板材6eとの間に介在した調節バネ
6gのバネ力が調節されてベルトクローラ5に付与する
テンション力が所要に調整できる構成としている。
【0015】次に図4を参照して階段を昇降走行する時
の作用について説明する。ここで図に示すように、車体
1には昇り用センサー10及び降り用センサー11が設
けられており、該センサー10,11は赤外線等の光線
または超音波を照射してそのはね返りを検知することに
より、車体1の走行位置を検知するものである。また、
電動または油圧シリンダ9は、モータの駆動によりセン
サー10,11からの信号でシリンダを伸長させたり収
縮させたりできるものである。
の作用について説明する。ここで図に示すように、車体
1には昇り用センサー10及び降り用センサー11が設
けられており、該センサー10,11は赤外線等の光線
または超音波を照射してそのはね返りを検知することに
より、車体1の走行位置を検知するものである。また、
電動または油圧シリンダ9は、モータの駆動によりセン
サー10,11からの信号でシリンダを伸長させたり収
縮させたりできるものである。
【0016】本発明による自走運搬車は、階段Aの昇降
走行時、遊動輪3の側を進行方向の前側に位置させて階
段Aを登り、降りる際には反対に駆動輪2の側を前側に
して下降走行するものである。階段Aを登る走行時は、
図4に示すように進行する接地転輪4と駆動輪3との間
のベルト水平接地面が順次、2段以上の階段ステップ稜
線部に接して走行する。そして前記昇り用センサー10
を照射することで走行位置が階段Aであることが検知さ
れる場合には、シリンダ9を伸長することにより前半そ
り部7aと後半そり部7bとが直線状に固定支持される
ため、そり部7がベルトクローラ5の軌道フレームの代
わりとなってベルトの上下動を抑制し、結果として階段
Aの登り走行がスムーズに行われる。
走行時、遊動輪3の側を進行方向の前側に位置させて階
段Aを登り、降りる際には反対に駆動輪2の側を前側に
して下降走行するものである。階段Aを登る走行時は、
図4に示すように進行する接地転輪4と駆動輪3との間
のベルト水平接地面が順次、2段以上の階段ステップ稜
線部に接して走行する。そして前記昇り用センサー10
を照射することで走行位置が階段Aであることが検知さ
れる場合には、シリンダ9を伸長することにより前半そ
り部7aと後半そり部7bとが直線状に固定支持される
ため、そり部7がベルトクローラ5の軌道フレームの代
わりとなってベルトの上下動を抑制し、結果として階段
Aの登り走行がスムーズに行われる。
【0017】また、図4(a)に示すように車両の先端
が平坦な踊り場に移行した際には、照射のはね返りが途
切れるため、センサー10によって車両が最上段の階段
で走行方向が傾斜状態から水平状態に向きを変える位置
と判断され、電動シリンダ9を収縮することで前半そり
部7aと後半そり部7bとを屈折させる。そして図4
(b)に示すように、沿ってベルトクローラの接地面が
屈曲することから先行する接地転輪は、階段より離間す
ることなく平坦な踊り場に移行するように走行する。
が平坦な踊り場に移行した際には、照射のはね返りが途
切れるため、センサー10によって車両が最上段の階段
で走行方向が傾斜状態から水平状態に向きを変える位置
と判断され、電動シリンダ9を収縮することで前半そり
部7aと後半そり部7bとを屈折させる。そして図4
(b)に示すように、沿ってベルトクローラの接地面が
屈曲することから先行する接地転輪は、階段より離間す
ることなく平坦な踊り場に移行するように走行する。
【0018】さらに、降り用センサー11を照射するこ
とで図4(c)に示すように、車両が水平状態から傾斜
状態に移行する際には、上述したのと同様に前半そり部
7aと後半そり部7bとを屈折可能とすることで、平坦
な踊り場に接した状態のまま最上段の階段に移行するよ
うに走行する。この結果、階段の最上段から平坦な踊り
場に移行する際またはその逆の際に連続しての走行がで
き、しかも車両の走行姿勢が大きく傾動せずに円滑な走
行姿勢の変更が可能となる。
とで図4(c)に示すように、車両が水平状態から傾斜
状態に移行する際には、上述したのと同様に前半そり部
7aと後半そり部7bとを屈折可能とすることで、平坦
な踊り場に接した状態のまま最上段の階段に移行するよ
うに走行する。この結果、階段の最上段から平坦な踊り
場に移行する際またはその逆の際に連続しての走行がで
き、しかも車両の走行姿勢が大きく傾動せずに円滑な走
行姿勢の変更が可能となる。
【0019】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明による自
走運搬車によると、階段の昇降走行時において、通常に
傾斜状態を保って階段を昇降する際にはベルトクローラ
5が軌道そり7により直線状に支持されて走行するので
階段の昇降走行がスムーズに行われ、また、階段の最上
段において車両の向きが傾斜状態から水平状態あるいは
水平状態から傾斜状態に向きを変える走行時には、ベル
トクローラが凹状に屈曲して車両の傾動角が大きく変化
しないから、車両の走行姿勢が大きく傾動せずに走行姿
勢の変更が可能となり、円滑な連続走行ができるように
なる。
走運搬車によると、階段の昇降走行時において、通常に
傾斜状態を保って階段を昇降する際にはベルトクローラ
5が軌道そり7により直線状に支持されて走行するので
階段の昇降走行がスムーズに行われ、また、階段の最上
段において車両の向きが傾斜状態から水平状態あるいは
水平状態から傾斜状態に向きを変える走行時には、ベル
トクローラが凹状に屈曲して車両の傾動角が大きく変化
しないから、車両の走行姿勢が大きく傾動せずに走行姿
勢の変更が可能となり、円滑な連続走行ができるように
なる。
【図1】操縦部を図示省略した本発明による自走運搬車
の概略側面図。
の概略側面図。
【図2】軌道そりの屈折連結部を示す平面図。
【図3】遊動輪と接地転輪との間に介装した圧縮バネ機
構の断面図。
構の断面図。
【図4】階段昇降走行時の作用を示す説明図。 1 車体 2 駆動輪 3 遊動輪 31 遊動輪を軸支する車軸 4 接地転輪 41 接地転輪を軸支する車軸 5 ベルトクローラ 5a 外周面の山形状ラグ 5b 内周の凹凸面 6 圧縮バネ機構 61、62 伸縮バネ筒 63 調節ネジ軸 6a 遊動輪の車軸に一端を枢支した内筒 6b 接地転輪の車軸に一端を枢支した外筒 6c 伸縮バネ筒に内挿した圧縮バネ 6e 伸縮バネ筒の間に架設した板材 6f ネジ軸に螺合した調節ナット 6g ナットと板材との間に介在した調節バネ 7 軌道そり 7a 前半そり部 7b 後半そり部 7c 長孔 71 連結軸 9 電動または油圧シリンダ 10 昇り用センサー 11 降り用センサー
Claims (1)
- 【請求項1】 車体の前後方向の一端部寄りに駆動輪
と、他端部寄りに遊動輪および接地転輪とが配置され、
これら前後の駆動輪と遊動輪および接地転輪とに跨り水
平接地面が少くとも階段の2段以上に接する長さの無端
ベルトクローラを巻回してなり、 上記駆動輪と接地転輪との間のベルト水平接地面には、
ベルト内面に接する軌道そりが配置され、該軌道そり
は、ベルト水平接地面の長手方向略中間位置で2分割さ
れた前半そり部と後半そり部とを、互いの接続端でへの
字状に屈折可能に接続し、 前記屈折連結部に、一端が車体側に枢支される電動また
は油圧シリンダの先端を連結すると共に、該シリンダと
連動し車体の走行位置を検知するセンサーを車体に設
け、 車体が階段を昇降する通常時は電動または油圧シリンダ
伸長して前半そり部と後半そり部とを直線状に支持し、
最上段の階段で走行方向が傾斜状態から水平状態あるい
は水平状態から傾斜状態に向きを変える際には該シリン
ダ収縮させて前半そり部と後半そり部とをへ字状に屈折
して車体の傾動角が小さくなるように構成していること
を特徴とする階段昇降可能なクローラ式自走運搬車。
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