JP2711907B2 - 半導体封止用エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

半導体封止用エポキシ樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 (a) 発明の目的 (産業上の利用分野) 本発明は優れた耐熱性、耐湿性及び耐クラック性を有
し、成形性の良好な半導体封止用エポキシ樹脂組成物に
関する。
(従来技術) 従来、半導体素子の封止には、エポキシ樹脂組成物で
封止する方法が信頼性、生産性及び価格等の点において
ガラス、金属又はセラミックを用いるハーメチックシー
ル法より有利なために、最も一般的に用いられていた。
そして、その半導体封止用エポキシ樹脂としては、オ
ルソクレゾール型エポキシ樹脂を主成分としたものが主
体である。しかし、近年、半導体素子の高集積化に伴な
い素子面積が大きくなり、さらにパッケージ形状も薄型
化される傾向にあり、素子と封止材間に生じる熱応力に
よるパッケージクラックの発生や素子上のアルミニウム
配線の変形などの問題が無視できなくなってきた。ま
た、実装方法も、ピン挿入から表面実装に変りつつあ
り、半導体封止材に対して、さらに高度な耐熱性、耐湿
性、耐クラック性が要求されるようになった。
かかる問題点を解決する手段として、エポキシ樹脂と
してオルソクレゾールノボラック等のノボラック型エポ
キシ樹脂及び硬化剤としてノボラック型フェノール樹脂
を主成分として用いたエポキシ樹脂組成物に、可撓性付
与剤として各種のゴム状樹脂を添加したり、無機充填材
を多量に配合する方法が用いられるようになったが、こ
の方法は、耐クラック性の改善効果が得られるにして
も、他の物性を劣化させたり、成形時の流動性が著しく
悪くなるなどの問題がある。
(発明の課題) 本発明は高い耐熱性、耐クラック性を有し、かつ優れ
た耐湿性と良好な成形性を有する半導体封止用エポキシ
樹脂組成物を提供しようとするものである。
(b) 発明の構成 (課題の解決手段) 本発明者らは、前記の課題を解決するために種種研究
を重ねた結果、特定のエポキシ樹脂を用いることによっ
てその目的を達成することができたのである。
すなわち、本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物
は、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂硬化剤及び無機充填剤
を含有するエポキシ樹脂組成物において、前記のエポキ
シ樹脂の主成分として、下記一般式(I)で表わされる
ハイドロキノン誘導体と下記一般式(II)〜(IV)で表
わされるアルデヒド類又はケトン類から選ばれたアルデ
ヒド又はケトンを酸性触媒の存在下で縮合反応させて得
られたノボラック型樹脂に、下記の一般式(V)で表わ
されるエポキシ化合物を反応させて得られたエポキシ樹
脂であって、かつ加水分解性ハロゲン含有量が1000ppm
以上のエポキシ樹脂を用いたことを特徴とする組成物で
ある。
一般式(I): 式(I)においてR1,R2はそれぞれ水素原子、炭素数1
〜9のアルキル基又はアリール基である。
一般式(II): 式(II)においてmは0〜8の整数である。R3及びR4
はそれぞれ水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又はフ
ェニル基である。
一般式(III): 式(III)においてR5及びR6はそれぞれ水素原子、炭
素数1〜5のアルキル基又はフェニル基である。
一般式(IV): 式(IV)においてR7は水素原子、炭素数1〜5のアル
キル基又はメトキシ基、R8は水素原子、炭素数1〜5
のアルキル基又はフェニル基である。
一般式(V): 式(V)においてXはハロゲン原子、Yは水素原子又は
メチル基である。
本発明においてエポキシ樹脂の主成分として用いるエ
ポキシ樹脂を製造するための前記一般式(I)で表わさ
れる原料ハイドロキノン誘導体としては、たとえばハイ
ドロキノン、メチルハイドロキノン、エチルハイドロキ
ノン、プロピルハイドロキノン、イソプロピルハイドロ
キノン、t−ブチルハイドロキノン、t−アミルハイド
ロキノン、フェニルハイドロキノン、t−ヘキシルハイ
ドロキノン、ベンジルハイロドキノン、2−(4−メチ
ルフェニル)ハイドロキノン、オクチルハイドロキノ
ン、クミルハイドロキノン、ノニルハイロドキノン、2,
5−ジメチルハイドロキノン、2,6−ジメチルハイドロキ
ノン、2,5−ジエチルハイドロキノン、2−エチル−5
−メチルハイドロキノン、2−イソプロピル−5−メチ
ルハイドロキノン、2,5−ジプロピルハイドロキノン、
2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、2,6−ジ−t−ブ
チルハイドロキノン、2,5−ジ−t−アルミハイドロキ
ノン、2,5−t−ヘキシルハイドロキノンなどがあげら
れる。
本発明における主成分のエポキシ樹脂を製造するため
の前記一般式(II)で表わされるアルデヒド又はケトン
としては、たとえばグリオキサール、マロンアルデヒ
ド、スクシンアルデヒド、グルタルアルデヒド、アジピ
ンアルデヒド、ピメリンアルデヒド、スベリンアルデヒ
ド、アゼラインアルデヒド、セバシンアルデヒド、ジア
セチル、アセチルアセトンなどがあげられる。これらの
うちグリオキサールが特に好ましい。
また、前記一般式(III)で表わされるアルデヒド又
はケトンとしては、たとえばアクロレイン、クロトンア
ルデヒド、シンナムアルデヒド、メシチルオキシド、ベ
ンザルアセトン、ベンザルアセトフェノンなどがあげら
れるが、特にクロトンアルデヒドが好ましい。
また、前記一般式(IV)で表わされるアルデヒド又は
ケトンとしては、たとえばp−ヒドロキシベンズアルデ
ヒド、サリチルアルデヒド、メトキシヒドロキシベンズ
アルデヒド、p−ヒドロキシアセトフェノンなどがあげ
られる。
本発明における主成分のエポキシ樹脂製造用原料のノ
ボラック樹脂は、前記一般式(I)で表わされるハイド
ロキノン誘導体と前記一般式(II)〜(IV)で表わされ
るアルデヒド類又はケトン類から選ばれたアルデヒド又
は、ケトンとを縮合反応させることにより得られる。そ
の縮合反応は縮合触媒の存在下で行なわせるが、その縮
合反応は縮合触媒の存在下で行なわせるが、その縮合反
応触媒としては、たとえば塩酸、硫酸等の鉱酸類、シュ
ウ酸、トルエンスルホン酸等の有機酸類、三フッ化ホウ
素、三フッ化ホウ素エーテル錯体、塩化アルミニウム、
塩化スズ、塩化亜鉛、塩化鉄、塩化チタン等のルイス類
などがあげられる。縮合触媒の使用量はハイドロキノン
誘導体に対して0.1〜5重量%である。
この縮合反応は、通常、50〜250℃、好ましくは50〜1
80℃の温度で1〜10時間加熱することにより行なわせ
る。この縮合反応は、必要に応じてベンゼン、トルエ
ン、クロルベンゼン、ジクロルベンゼン、ニトロベンゼ
ン、ジフェニルエーテルなどの芳香族系溶剤、ヘキサ
ン、シクロヘキサンなどの脂肪族系溶剤、エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、テトラヒドロフラン、
ジオキサンなどのエーテル類、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノールなどのアルコール類、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、
(ただし、ハイドロキノン誘導体とアルデヒド類との組
合せで縮合反応させる場合)、酢酸、プロピオン酸など
のカルボン酸類、或いはこれらの各溶剤及び水から選ば
れた2種以上の混合溶剤などを用いて行なわせることが
できる。
本発明における主成分のエポキシ樹脂は、上記の縮合
反応によって得られたノボラック型樹脂と、前記の一般
式(V)で表わされるエポキシ化合物とを付加及び閉環
反応させることにより得られる。その原料のエポキシ化
合物としては、たとえばエピクロルヒドリン、エピブロ
ムヒドリン、1−クロロ−2,3−エポキシ−2−メチル
プロパンなどがあげられるが、特に好ましいのはエピク
ロルヒドリンである。
その付加及び閉環反応は常法にしたがって行なわせる
ことができる。たとえば攪拌装置、温度計及びコンデン
サーを備えた反応容器中に、前記一般式(I)で表わさ
れるハイドロキノン誘導体と前記式(II)〜(IV)で表
わされるアルデヒド類又は、ケトン類から選ばれたアル
デヒド又はケトンとの縮合反応で得られたノボラック型
樹脂と、エピクロルヒドリンなどの前記一般式(V)で
表わされるエポキシ化合物(以下の説明は、簡略化のた
めにエピクロルヒドリンを用いたものとして説明をす
る)と、イソプロパノールとをそれぞれ所定配合で加え
て溶解させる。次いで、その溶液を35℃まで加熱したの
ち、所定量の水酸化ナトリウム水溶液を1時間かけて滴
下する。その間に徐々に昇温し、水酸化ナトリウム水溶
液の滴下終了時に65℃になるようにし、その後65℃で30
分間保持して反応を完了させ、次いで水洗して副生塩及
び過剰の水酸化ナトリウムを除去してから、減圧下で過
剰のエピクロルヒドリン及びイソプロパノールを蒸発除
去し、粗エポキシ樹脂を得る。次いで、この粗エポキシ
樹脂をトルエンに溶解し、水酸化ナトリウム水溶液を加
えて65℃で1時間保持して閉環反応を行なわせる。閉環
反応終了後、第一リン酸ナトリウムを加え、過剰の水酸
化ナトリウムを中和し、水洗して副生塩を除去してか
ら、減圧下で溶剤を完全に除去すると、目的のエポキシ
樹脂が得られる。
かくして得られるエポキシ樹脂は、加水分解性ハロゲ
ン含有量が少なくて、1000ppm以下である。エポキシ樹
脂中の加水分解性ハロゲンは半導体素子のアルミニウム
配線等を腐食させる原因となることはよく知られている
が、本発明においてエポキシ樹脂の主成分として用いる
かかるエポキシ樹脂は加水分解性ハロゲンの含有量が10
00ppm以下であるので、本発明のエポキシ樹脂組成物
は、半導体のアルミニウム配線等の腐食問題を実質上回
避することができる。
本明細書に記載の「加水分解性ハロゲン含有量」は、
エポキシ樹脂をジオキサンに溶解し、水酸化カリウムの
アルコール溶液を加え、還流状態で30分間加熱したとき
に脱離するハロゲンイオンを硝酸銀溶液で滴定して定量
し、該化合物中のハロゲン原子の重量ppmで表わしたも
のである。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、このよ
うにして得られた特定のエポキシ樹脂を、エポキシ樹脂
の主成分として用いるものであり、好ましくはエポキシ
樹脂の全量をかかる特定のエポキシ樹脂によって充当す
るようにする。
また、本発明の封止用エポキシ樹脂組成物には、さら
にエポキシ樹脂硬化剤及び無機充填剤が必須成分として
配合される。
その硬化剤は、特に制約がなく、封止用エポキシ樹脂
において一般的に用いられる硬化剤、たとえばノボラッ
ク型フェノール樹脂、ノボラック型クレゾール樹脂など
のノボラック型フェノール樹脂類などが用いられる。
また、その無機充填剤としては、たとえば溶融シリ
カ、結晶シリカ、ガラス粉、アルミナ、ジルコンなどが
あげられる。
また、本発明の封止用エポキシ樹脂組成物には可撓性
付与剤を配合するのが望ましく、その可撓性付与剤とし
ては、たとえばポリブタジエン、ポリイソプレンなどの
有機ゴム、ポリシロキサン系オイルやゴムなどがあげら
れる。また、これらの可撓性付与剤の一部をエポキシ
基、アミノ基、カルボキシル基、脂肪族水酸基、芳香族
水酸基、イソシアネート基などで変性したものも用いる
ことができる。また、本発明で用いるエポキシ樹脂又は
エポキシ樹脂硬化剤を、これらの基によって変性してお
くことも可能である。
さらに、本発明の封止用エポキシ樹脂組成物には、必
要に応じて硬化促進剤、離型剤、難燃剤及びカップリン
グ剤などを配合することができる。
その硬化促進剤としては、たとえば2−メチルイミダ
ゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾールなどのイ
ミダゾール類、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチ
ル)フェノール、ベンジルジメチルアミンなどのアミン
類、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィンな
どの有機リン化合物などがあげられる。
また、その離型剤としては、たとえば天然ワックス、
合成ワックス、高級脂肪酸、高級脂肪酸の金属塩、パラ
フィンなどがあげられる。
また、その難燃剤としては、エポキシ樹脂の一部を臭
素化エポキシ樹脂として、たとえば臭素化フェノールノ
ボラック型エポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノール
A型エポキシ樹脂として用いてもよいし、三酸化アンチ
モン、トリフェニルホスフェート等を配合してもよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物の調製には、種々の方法
を用いることができるが、一般的にはミキシングロール
や押出機を用いる溶融混合法が簡易で好ましい。
(実施例等) 以下に、ノボラック樹脂製造例、エポキシ樹脂製造
例、実施例及び比較例をあげてさらに詳述する。
ノボラック樹脂製造例1 温度計、攪拌機、コンデンサーを備えた反応器に、メ
チルハイドロキノン124g、グリオキサール(40%)36
g、p−トルエンスルホン酸の1水和物1.9g、1,4−ジオ
キサン124gを仕込み、100℃で5時間反応させたのち、
コンデンサーを冷却分離器に変えて、内温を100℃から1
50℃まで徐々に昇温させ、次いで系内を減圧にして水及
び溶剤を除去し、ノボラック樹脂123gを得た。その軟化
点は163℃であった。
ノボラック樹脂製造例2 製造例1におけるグリオキサールの代りに、クロトン
アルデヒド23gを用い、そのほかは製造例1と同様に反
応させ、同様に処理をした。ノボラック樹脂135gが得ら
れ、その軟化点が155℃であった。
ノボラック樹脂製造例3 製造例1におけるグリオキサールの代りに、サリチル
アルデヒド61gを用い、そのほかは製造例1と同様にし
て反応させ、同様に処理をした。ノボラック樹脂167gが
得られ、その軟化点が160℃であった。
ノボラック樹脂製造例4 製造例1におけるメチルハイドロキノンの代りに、t
−ブチルハイドロキノン166g、グリオキサールの代りに
p−ヒドロキシアセトフェノン68gを用い、さらに新た
に3−メルカプトプロピオン酸2.1gを追加し、そのほか
は製造例1と同様にして反応させ、同様の処理をした。
ノボラック樹脂214gが得られ、その融点が162℃であっ
た。
エポキシ樹脂製造例A 温度計、攪拌機及びコンデンサーを備えた反応器中
に、前記の製造例1で得られたノボラック樹脂65g、エ
ピクロルヒドリン556g及びイソプロパノール216gを加え
て溶解させた。次いで、その溶液を35℃まで加熱したの
ち、48.5重量%の水酸化ナトリウム水溶液91gを1時間
かけて滴下した。その間に徐々に昇温し、滴下終了時に
系内が65℃になるようにした。その後、65℃で30分保持
して反応を行なわせた。次いで、その生成物から減圧下
で過剰のエピクロルヒドリン及びイソプロパノールを蒸
発させて除き、かつ回収し、粗製エポキシ樹脂を得た。
次いで、この粗製エポキシ樹脂をトルエン238gに溶解
させ、48.5重量%の水酸化ナトリウム水溶液5.2gを加
え、65℃の温度で1時間反応させた。その反応終了後
に、第一リン酸ナトリウムを加えて過剰の水酸化ナトリ
ウムを中和し、水洗して副生塩を除去した。次いで、減
圧下で溶剤を完全に除去してエポキシ樹脂111gを得た。
そのエポキシ当量が138g/eq.であり、加水分解性塩素量
が900ppm、軟化点が78℃であった。
エポキシ樹脂製造例B 前記の製造例2で得られたノボラック樹脂71gを用
い、そのほかは製造例Aと同様に反応させ、同様の処理
をしてエポキシ樹脂117gを得た。そのエポキシ当量が14
5g/eq.であり、加水分解性塩素量が860ppm、軟化点が68
℃であった。
エポキシ樹脂製造例C 前記の製造例3で得られたノボラック樹脂70gを用
い、そのほかは製造例Aと同様にして反応させ、同様の
処理をしてエポキシ樹脂117gを得た。そのエポキシ当量
が143g/eq.であり、加水分解性塩素量が810ppm、軟化点
が72℃であった。
エポキシ樹脂製造例D 前記の製造例4で得られたノボラック樹脂90gを用
い、そのほかは製造例Aと同様にして反応させ、同様の
処理をしてエポキシ樹脂134gを得た。そのエポキシ当量
が161g/eq.であり、加水分解性塩素量が890ppm、軟化点
が75℃であった。
エポキシ樹脂製造例E 製造例Aで用いたものと同様の反応器中に、前記の製
造例1で得られたノボラック樹脂65g、エピクロルヒド
リン740g及びテトラエチルアンモニウムクロリド1.1gを
仕込み、油浴中で117℃に加熱し、還流下で2時間反応
させた。次いで、60℃まで冷却し、水分離装置を取付
け、42gのNaOHを加え、40〜100mmHgの減圧下で50〜70℃
に温度を調節しながら反応させた。その反応は生成する
水をエピクロルヒドリンと共沸させて除去した。反応は
理論量水が留出した時点(約2時間後)で停止させた。
得られたエポキシ樹脂のエピクロルヒドリン溶液にメ
チルイソブチルケトン2.5lを加え、大量の水で洗浄し、
生成した食塩及び過剰の水酸化ナトリウムを除去したの
ち、3%リン酸水溶液で中和した。次いで、ロータリー
エバポレーターを用いてエピクロルヒドリンとメチルト
リブチルケトンを減圧下(100〜0.1mmHg/60〜150℃)で
除去して、エポキシ樹脂110gを得た。そのエポキシ当量
が141g/eq.であり、加水分解性塩素量が1430ppm、軟化
点が80℃であった。
実施例1〜8 比較例1〜3 上記の製造例A〜Eで得られた各エポキシ樹脂及びク
レゾールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェルエポキ
シ株式会社製エピコート18S65)をそれぞれ使用し、第
1表に示す配合により種々の添加剤を配合し、ミキシン
グロールを用いて90℃の温度で5分間溶融混合したの
ち、得られた溶融混合物をシート状で取出し、冷却後粉
砕して、各エポキシ樹脂組成物を得た。
得られた各樹脂組成物をトランスファー成形により成
型し、170℃で5時間後硬化したのち、下記の(イ)〜
(ハ)の試験をして評価した。その結果は第2表に示す
とおりであった。
(イ) ガラス転移温度 5mmφ×10mmの試験片を熱機械測定装置(TMA)により
測定した。
(ロ) 耐クラック性 半導体素子を各エポキシ樹脂組成物を用いてトランス
ファー成形で封止し、さらに170℃で5時間後硬化させ
て得た成型品各20個について、−50℃/5分〜200℃/5分
の100回の温度サイクルを繰返したのちパッケージのク
ラックの有無を調べた。
(ハ) 耐湿性 2本のアルミニウム配線を有する素子を各エポキシ樹
脂組成物を用いてトランスー成形で封止し、さらに170
℃で5時間後硬化して得られた電気部品各20個につい
て、120℃の高圧水蒸気下に、15Vのバイアス電圧を印加
して50%の不良が起きるまでの時間を求めた。
第1表及び第2表から明らかなように、各実施例のエ
ポキシ樹脂組成物(特に可撓性付与剤を配合した実施例
5〜8の組成物)は、ガラス転移温度が高くて耐熱性に
優れ、耐クラック性及び耐湿性にも優れている。
(c) 発明の効果 本発明のエポキシ樹脂組成物は、優れた耐熱性、耐ク
ラック性及び耐湿性を有し、成形性が良好であるので、
半導体封止用エポキシ樹脂組成物として適するものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 23/31

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エポキシ樹脂、エポキシ樹脂硬化剤及び無
    機充填剤を含有するエポキシ樹脂組成物において、前記
    のエポキシ樹脂の主成分として、下記一般式(I)で表
    わされるハイドロキノン誘導体と下記一般式(II)〜
    (IV)で表わされるアルデヒド類又はケトン類から選ば
    れたアルデヒド又はケトンとを酸性触媒の存在下で縮合
    反応させて得られたノボラック型樹脂に、下記の一般式
    (V)で表わされるエポキシ化合物を反応させて得られ
    たエポキシ樹脂であって、かつ加水分解性ハロゲン含有
    量が1000ppm以下のエポキシ樹脂を用いてなることを特
    徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物。 一般式(I): 式(I)においてR1及びR2はそれぞれ水素原子、炭素
    数1〜9のアルキル基又はアリール基である。 一般式(II): 式(II)においてmは0〜8の整数である。R3及びR4
    はそれぞれ水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又はフ
    ェニル基である。 一般式(III): 式(III)においてR5及びR6はそれぞれ水素原子、炭
    素数1〜5のアルキル基又はフェニル基である。 一般式(IV): 式(IV)においてR7は水素原子、炭素数1〜5のアル
    キル基又はメトキシ基、R8は水素原子、炭素数1〜5
    のアルキル基又はフェニル基である。 一般式(V): 式(V)においてXはハロゲン原子、Yは水素原子又は
    メチル基である。
  2. 【請求項2】可撓性付与剤が含有されている第1請求項
    記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
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