JP2747930B2 - 半導体封止用エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

半導体封止用エポキシ樹脂組成物

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JP2747930B2
JP2747930B2 JP26295689A JP26295689A JP2747930B2 JP 2747930 B2 JP2747930 B2 JP 2747930B2 JP 26295689 A JP26295689 A JP 26295689A JP 26295689 A JP26295689 A JP 26295689A JP 2747930 B2 JP2747930 B2 JP 2747930B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (a) 発明の目的 (産業上の利用分野) 本発明は、反応性に優れ、内部応力が低く、耐熱性に
優れた硬化物を与える封止用エポキシ樹脂組成物、特に
半導体封止用エポキシ樹脂組成物に関する。
(従来技術) 近年、半導体素子の封止材料は、半導体素子の高集積
化に伴なって種々のきびしい要求があり、特に内部応力
の低減、高ガラス転移温度、及びハンダ浴浸漬時の耐ク
ラック性が重要な課題となっている。
内部応力は、アルミパターンのずれやパツシベーショ
ンのクラック或いはパッケージそのもののクラックの原
因となり、不良品発生の要因である。また、ガラス転移
温度は、転移温度以上ではエポキシ樹脂の電気絶縁性が
低下してくるので、重要な要件である。
一般に、ビフェノール型エポキシ樹脂が低応力である
ことが知られているが、そのガラス転移温度が他の多価
フェノール類から誘導されるエポキシ樹脂と較べて充分
といえず、かつ反応性(ゲルタイム、硬化に要する時
間)の点に問題があった。そのために、ビフェノール型
エポキシ樹脂を封止材に使用するに当って、封止材とし
て一般に用いられるオルソクレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂とブレンドした系が検討されているが(特開昭
61−47725号公報)、耐熱性及び反応性の点で充分とい
えなかった。
(発明の課題) 本発明は、反応性に優れ、内部応力が低く、ガラス転
移温度が高く、しかもハンダ耐熱性に優れた硬化物を与
える半導体封止用エポキシ樹脂組成物を提供しようとす
るものである。
(b) 発明の構成 (課題の解決手段) 本発明者らは、前記の課題を解決するために種々研究
を重ねた結果、エポキシ樹脂としてビフェノール型エポ
キシ樹脂と特殊な多官能エポキシ樹脂とを併用して用
い、かつ硬化剤として特殊な多官能フェノール樹脂を組
合わせることによって、その目的を達成することができ
たのである。
すなわち、本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物
は、(a)下記の一般式(A)で表わされるビスヒドロ
キシビフェニル系エポキシ樹脂、(b)下記の一般式
(L)、(M)及び(N)で表わされる各エポキシ樹脂
から選ばれた少なくとも1種の多官能エポキシ樹脂、
(c)下記の一般式(X)、(Y)及び(Z)で表わさ
れる各フェノール樹脂から選ばれた少なくとも1種の多
官能フェノール樹脂、(d)硬化促進剤、及び(e)無
機充填剤を含有してなることを特徴とする組成物であ
る。
一般式(A): 一般式(A)において、Rは水素原子又はメチル基で
あり、R1は水素原子、メチル基、エチル基、イソプロピ
ル基、フェニル基、クロル原子又はブロム原子であり、
各R1は互いに同一であっても、異なっていてもよい。m
は平均値で0〜5の数である。
一般式(L): 一般式(L)において、Rは水素原子又はメチル基で
あり、R2は水素原子、炭素数1〜10個のアルキル基又は
ハロゲン原子であり、各R2は互いに同一であっても異な
っていてもよい。R3は水素原子又は炭素数1〜10個のア
ルキル基であり、各R3は互いに同一であっても異なって
いてもよい。nは平均値で0〜10の数である。
一般式(M): 一般式(M)において、Rは水素原子又はメチル基で
あり、R2は水素原子、炭素数1〜10個のアルキル基又は
ハロゲン原子であり、各R2は互いに同一であっても、異
なっていてもよい。R4は水素原子、炭素数1〜5個のア
ルキル基又はフェニル基である。
一般式(N): 一般式(N)において、Rは水素原子又はメチル基で
あり、R2は水素原子、炭素数1〜10個のアルキル基又は
ハロゲン原子であり、各R2は互いに同一であっても異な
っていてもよい。lは0又は1〜8の整数である。
一般式(X): 一般式(X)において、R2は水素原子、炭素数1〜10
個のアルキル基又はハロゲン原子であり、各R2は互いに
同一であっても異なっていてもよい。R3は水素原子又は
炭素数1〜10個のアルキル基であり、各R3は互いに同一
であっても異なっていてもよい。nは平均値で0〜10の
数である。
一般式(Y): 一般式(Y)において、R2は水素原子、炭素数1〜10
個のアルキル基又はハロゲン原子であり、各R2は互いに
同一であっても異なっていてもよい。R4は水素原子、炭
素数1〜5個のアルキル基又はフェニル基である。
一般式(Z): 一般式(Z)において、R2は水素原子、炭素数1〜10
のアルキル基又はハロゲン原子であり、各R2は互いに同
一であっても異なっていてもよい。lは0又は1〜8の
整数である。
本発明における前記の一般式(A)で表わされるビス
ヒドロキシビフェニル系エポキシ樹脂の具体例として
は、たとえば4,4′−ジヒドロキシビフェニル、3,3′,
5,5′−テトラメチル−4,4′−ジヒドロキシビフェニ
ル、3,3′,5,5′−テトラエチル−4,4′−ジヒドロキシ
ビフェニル、3,3′,5,5′−テトラプロピル−4,4′−ジ
ヒドロキシビフェニルなどのビフェノール誘導体とエピ
ハロヒドリンとを反応させて得られるエポキシ樹脂があ
げられる。
また、本発明における前記の一般式(L)で表わされ
る多官能エポキシ樹脂としては、前述の一般式(X)で
表わされる多官能フェノール樹脂(たとえばサリチルア
ルデヒドとフェノール誘導体から合成される多官能フェ
ノール、パラヒドロキシベンズアルデヒドとフェノール
誘導体から合成される多官能フェノール、パラヒドロキ
シフェニルメチルケトンとフェノール誘導体から合成さ
れる多官能フェノールなどの多官能フェノール)とエピ
ハロヒドリンとを反応させて得られるエポキシ樹脂があ
げられる。
また、本発明における前記の一般式(M)で表わされ
る多官能エポキシ樹脂としては、前述の一般式(Y)で
表わされる多官能フェノール樹脂(たとえばアクロレイ
ンとフェノール誘導体とから合成される多官能フェノー
ル、クロトンアルデヒドとフェノール誘導体とから合成
される多官能フェノール、シンナミルアルデヒドとフェ
ノール誘導体とから合成される多官能フェノールなどの
多官能フェノール)にエピハロヒドリンを反応させて得
られるエポキシ樹脂があげられる。
さらに、本発明における前記の一般式(N)で表わさ
れる多官能エポキシ樹脂としては、前述の一般式(Z)
で表わされる多官能フェノール樹脂(たとえばグリオキ
ザールとフェノール誘導体とから合成される多官能フェ
ノール)にエピハロヒドリンを反応させて得られるエポ
キシ樹脂があげられる。
本発明において用いられる上記一般式(A)、
(L)、(M)及び(N)で表わされる各エポキシ樹脂
を得るための上記したビフェノール類又は多官能フェノ
ール樹脂類とエピハロヒドリンとの反応は、常法にした
がって行なわせることができる。たとえば、撹拌装置、
温度計及びコンデンサーを備えた反応容器中に、所定量
のビフェノール類又は多官能フェノール樹脂類、エピク
ロルヒドリン等のエピハロヒドリン(以下の説明は、エ
ピクロルヒドリンを用いたものとして説明する。)、及
びイソプロピルアルコールを加えて溶解させ、次いでそ
の溶液を35℃まで加熱したのち、所定量の水酸化ナトリ
ウム水溶液を1時間かけて滴下する。その間に徐々に昇
温し、水酸化ナトリウム水溶液の滴下終了時に65℃にな
るようにし、その後65℃で30分保持して反応を完了さ
せ、次いで水洗して副生塩及び過剰の水酸化ナトリウム
を除去してから、減圧下で過剰のエピクロルヒドリン及
びイソプロピルアルコールを蒸発して除き、粗エポキシ
化合物を得る。次いで、この粗エポキシ化合物をトルエ
ンに溶解し、水酸化ナトリウム水溶液を加えて65℃で1
時間保持して閉環反応を行なわせる。閉環反応終了後、
第一リン酸ナトリウムを加え、過剰の水酸化ナトリウム
を中和し、水洗して副生塩を除去してから、減圧下で溶
剤を完全に除去すると、目的のエポキシ化合物(樹脂)
が得られる。
本発明における(a)一般式(A)で表わされるビス
ヒドロキシビフェニル系エポキシ樹脂と、(b)一般式
(L)〜(N)で表わされる多官能エポキシ樹脂から選
ばれた少なくとも1種の多官能エポキシ樹脂との配合割
合は、(a)成分のエポキシ樹脂100重量部に対して
(b)成分のエポキシ樹脂が10〜1000重量部、より好ま
しくは20〜500重量部である。(b)成分の割合が少な
すぎると硬化物の耐熱性の改良効果が得られなくなる
し、逆に(b)成分の割合が多すぎると内部応力が高く
なり、クラックの発生等にもとづく不良品発生等が多く
なる。
本発明における(c)成分の多官能フェノール樹脂は
硬化剤として作用するものであり、前記一般式(X)、
(Y)及び(Z)で表わされる多官能フェノール樹脂の
少なくとも1種が用いられる。
本発明における一般式(X)で表わされる多官能フェ
ノール樹脂は、サルチルアルデヒド、パラヒドロキシベ
ンズアルデヒド、パラヒドロキシフェニルメチルケトン
等のアルデヒド類又はケトン類にフェノール類を反応さ
せることにより合成することができる。また、一般式
(Y)で表わされる多官能フェノール樹脂は、クロトン
アルデヒド、シンナミツクアルデヒド等のアルデヒド類
にフェノール類を反応させることにより合成することが
できる。また、一般式(Z)で表わされる多官能フェノ
ール樹脂は、グリオキザール、グルタルアルデヒド等の
アルデヒド類にフェノール類を反応させることにより合
成することができる。
これらの一般式(X)〜(Z)で表わされる多官能フ
ェノール樹脂の合成に使用されるフェノール類として
は、たとえばフェノール、クレゾール、キシレノール、
エチルフェノール、ブチルフェノール、2−ブチル−5
−メチルフェノール、ブロモフェノール、クロロフェノ
ール等があげられる。その合成反応は、フェノール類1
モルに対して、アルデヒド類又はケトン類を0.05〜3.0
モル、好ましくは0.1〜1.0モル用い、縮合触媒の存在下
で40〜200℃の温度で1〜12時間加熱することにより行
なわせる。
その合成反応用の縮合触媒としては、たとえば塩酸、
硫酸等の鉱酸類、シュウ酸、トルエンスルホン酸等の有
機酸、その他有機酸塩等の、通常のノボラック生成用触
媒が使用される。縮合触媒の使用量はフェノール類100
重量部に対して0.1〜5重量部である。
かかる多官能フェノール樹脂は、本発明の樹脂組成物
の架橋密度を高める作用をするが、半導体素子に対する
未反応原料(モノマー)の悪影響を防ぐために未反応モ
ノマー量が0.7重量%以下の樹脂が好ましい。また、そ
の軟化点が60〜130℃のものが好ましい。
本発明の樹脂組成物における(c)多官能フェノール
樹脂の配合量は、(a)ビスヒドロキシビフェニル系エ
ポキシ樹脂100重量部に対して10〜1000重量部が好まし
く、また(a)成分及び(b)成分の合計エポキシ樹脂
中のエポキシ基1個当り、フェノール樹脂中のフェノー
ル性水酸基が0.5〜2.0個、好ましくは約1個であるのが
望ましい。
本発明における(d)成分の硬化促進剤は、(a)成
分及び(b)成分のエポキシ樹脂と、(c)成分の多官
能フェノール樹脂との反応を促進させ、硬化を速めるた
めに用いられる。その硬化促進剤としては、たとえば2
−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリ
ス(ジメチルアミノメチル)フェノール、ベンジルジメ
チルアミン、α−メチルベンジルジメチルアミンなどの
ような第三級アミン、2−メチルイミダゾール、2−フ
ェニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2
−ヘプタデシルイミダゾール、2−エチル−4−メチル
イミダゾール等のイミダゾール類、トリフェニルホスフ
ィン等のホスフィン類などがあげられる。硬化促進剤の
配合割合は、エポキシ樹脂組成物に対して0.02〜1.0重
量%程度が好ましい。
本発明における(e)成分の無機充填剤は、この種の
エポキシ樹脂組成物において通常用いられるものでよ
く、たとえば溶融シリカ粉、結晶性シリカ粉、石英ガラ
ス粉、タルク、ケイ酸カルシウム粉、ケイ酸ジルコニウ
ム粉、アルミナ粉、炭酸カルシウム粉、クレー粉、硫酸
バリウム粉、及びガラス繊維等があげられる。これらは
1種若しくは2種以上を用いることができ、特にシリカ
粉が好ましい。
(e)無機充填剤の配合量は、無機充填剤の種類に応
じて、硬化物に所望の弾性率、線膨張率及びガラス転移
温度等を付与するのに充分な量用いられるが、通常は、
樹脂組成物に対し50〜85重量%程度の量が用いられる。
無機充填剤の配合量が少なすぎると線膨張率が大きくな
るし、多すぎると樹脂組成物の流動性が低くすぎて、使
用しにくくなる。
本発明の樹脂組成物の製造は、上記した(a)〜
(e)の各成分、及びさらに必要に応じて配合する成分
を配合して混合することにより行なわせる。その各成分
の配合順序等には特に制限がないが、エポキシ樹脂、す
なわち(a)成分と(b)成分とを予め混合しておくの
が好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物に、必要に応じて配合す
ることのできる成分としては、たとえば離型剤、着色
剤、カップリング剤及び難燃剤などがあげられる。その
離型剤としては、たとえば天然ワックス、合成ワック
ス、高級脂肪酸、高級脂肪酸金属塩及びパラフィンなど
があげられ、着色剤としてはカーボンブラックなどが、
難燃剤としては三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、
リン酸及びリン化合物などがあげられる。
(実施例等) 以下に、エポキシ樹脂製造例、多官能フェノール樹脂
製造例、実施例及び比較例をあげてさらに詳述する。
エポキシ樹脂製造例A1 撹拌装置、温度計及びコンデンサーを備えた反応容器
中で、4,4′−ビスヒドロキシ−3,3′,5,5′−テトラメ
チルビフェニル242g、エピクロルヒドリン1295g及びイ
ソプロピルアルコール504gを混合して溶解させた。次い
で、この溶液を35℃まで加熱したのち、48.5重量%の水
酸化ナトリウム水溶液190gを1時間かけて滴下した。そ
の間に徐々に昇温し、滴下終了時には系内が65℃になる
ようにした。その後、65℃で30分間保持して反応を行な
わせた。その反応終了後、水洗して副生塩、過剰の水酸
化ナトリウムを除去した。次いで、その生成物から減圧
下で過剰のエピクロルヒドリン及びイソプロピルアルコ
ールを蒸発させて除き、かつ回収して、粗製エポキシ化
合物を得た。
次いで、この粗製エポキシ化合物をメチルブチルケト
ン596gに溶解させ、48.5重量%の水酸化ナトリウム水溶
液12.9gを加え、65℃の温度で1時間反応させた。その
反応後終了後に第一リン酸ナトリウムを加えて過剰の水
酸化ナトリウムを中和し、水洗して副生塩を除去した。
次いで、減圧下で溶剤を完全に除去して得られたエポキ
シ化合物は、一般式(A)における重合度(m)の値が
0.1の化合物であり、エポキシ当量が185g/eq.であっ
た。以下、これを「エポキシ樹脂A1」という。
一方、前記の液は、減圧蒸留して未反応エピクロル
ヒドリンを回収した。
エポキシ樹脂製造例A2 エポキシ樹脂製造例L1 エポキシ樹脂製造例M1 エポキシ樹脂製造例N1 前記の製造例A1における4,4′−ビスヒドロキシ−3,
3′,5,5′−テトラメチルビフェニルの代りに、第1表
に示す種々のフェノール化合物を同表に示す量使用し、
そのほかは製造例A1に記載の方法に準じて各種のエポキ
シ樹脂を製造した。得られた各エポキシ樹脂のエポキシ
当量、融点は第1表に記載したとおりであった。また、
これらの各エポキシを以下において第1表に記載の呼称
名で記載することとする。
多価フェノール樹脂製造例X1 温度計、撹拌装置、冷却器を備えた内容量5の四つ
口フラスコにフェノール3290g、p−ヒドロキシベンズ
アルデヒド854g、p−トルエンスルホン酸8.5gを仕込
み、120℃で5時間反応させた。次いで、160℃に加熱し
ながら50〜80mmHgの減圧下で生成する水及びフェノール
を連続的に除去しながら縮合反応させ、生成水が123gに
達した時点で0.5〜1mmHgまで減圧度を高めて1時間処理
してフェノールを完全に除去した。
得られたフェノール樹脂は、赤褐色の固体で、収量が
1750g、軟化点が118℃、水酸基当量が98であり、一般式
(X)におけるnが0.7に相当する樹脂であった。以
下、この樹脂を「フェノール樹脂X1」という。
多価フェノール樹脂製造例Y1 p−ヒドロキシベンズアルデヒドの代りに、クロトン
アルデヒド490gを用い、そのほかは製造例X1におけると
同様の方法で多価フェノール樹脂を製造した。得られた
樹脂は、収量が2300g、水酸基当量が120、軟化点が121
℃であった。以下、この樹脂を「フェノール樹脂Y1」と
いう。
多価フェノール樹脂製造例Z1 p−ヒドロキシベンズアルデヒドの代りに、グリオキ
ザール40%水溶液725gを用い、そのほかは製造例X1にお
けると同様の方法で多価フェノール樹脂を製造した。得
られた樹脂は、収量が1690g、水酸基当量が108、軟化点
が148℃であった。以下、この樹脂を「フェノール樹脂Z
1」という。
実施例1〜7 比較例1〜5 製造例A1、A2、L1、M1及びN1で得られた各エポキシ樹
脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、製造
例X1、Y1及びZ1で得られた各フェノール樹脂、フェノー
ルノボラック樹脂、臭素化エポキシ樹脂、硬化促進剤の
トリフェニルホスフィン、無機充填剤のシリカ粉末、難
燃剤の三酸化アンチモン、表面処理剤のエポキシシラ
ン、並びに離型剤のカルナバワックスを、第2表に示す
ようにそれぞれ配合した。
次いで、その各配合物をミキシングロールを用いて、
90〜110℃の温度で5分間溶融混合してから、得られた
各溶融混合物をシート状で取出し、冷却後に粉砕して、
各成形材料を得た。
この各成形材料を用い、低圧トランスファー成形機を
用い、金型温度180度、成形時間180秒で成形して試験
片、及び模擬素子を封止した44ピンFPP(フラットプラ
スチックパッケージ)を得た。そのゲルタイム、並びに
180℃で8時間ポストキユア後のガラス転移温度、はん
だ耐熱性及び曲げ弾性率を測定した結果は第2表に示す
とおりであった。
第2表の注: *1…製造例A1で製造したエポキシ樹脂 *2…製造例A2で製造したエポキシ樹脂 *3…製造例L1で製造したエポキシ樹脂 *4…製造例M1で製造したエポキシ樹脂 *5…製造例N1で製造したエポキシ樹脂 *6…油化シエルエポキシ株式会社商品名 エピコート
180H65、エポキシ当量201、軟化点67℃ *7…油化シエルエポキシ株式会社商品名 エピコート
5050、エポキシ当量385、臭素含量49% *8…製造例X1で製造したフェノール樹脂 *9…製造例Y1で製造したフェノール樹脂 *10…製造例Z1で製造したフェノール樹脂 *11…群栄化学社製のフェノールノボラック、軟化点85
℃ *12…龍森社商品名 RD−8 *13…信越化学社商品名 KBM−403 *14…熱板法により測定 *15…TMAを用い熱膨張曲線の転移点より求めた。
*16…44ピンFPP16個を85℃、85%RHで168時間吸湿後、
260℃はんだ浴に10秒間浸漬し、クラックの発生個数の
割合で示した。
実施例の樹脂組成物は、比較例の樹脂組成物と較べ
て、150℃におけるゲルタイム、ガラス転移温度、はん
だ耐熱性及び曲げ弾性率が総合的にみてバランス良く優
れており、特にはんだ耐熱性に著しく優れている。
(c) 発明の効果 本発明のエポキシ樹脂組成物は、反応性に優れ、内部
応力が低く、耐熱性に優れた硬化物を与えることがで
き、半導体素子の封止用に優れたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 23/31 (72)発明者 中西 義則 三重県四日市市東邦町1番地 油化シエ ルエポキシ株式会社開発研究所内 (56)参考文献 特開 平1−230619(JP,A) 特開 昭63−41527(JP,A) 特開 平3−119022(JP,A) 特開 平3−119049(JP,A) 特開 平3−119051(JP,A) 特開 平3−119052(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)下記の一般式(A)で表わされるビ
    スヒドロキシビフェニル系エポキシ樹脂、(b)下記の
    一般式(L)、(M)及び(N)で表わされる各エポキ
    シ樹脂から選ばれた少なくとも1種の多官能エポキシ樹
    脂、(c)下記の一般式(X)、(Y)及び(Z)で表
    わされる各フェノール樹脂から選ばれた少なくとも1種
    の多官能フェノール樹脂、(d)硬化促進剤、及び
    (e)無機充填剤を含有してなることを特徴とする半導
    体封止用エポキシ樹脂組成物。 一般式(A): 一般式(A)において、Rは水素原子又はメチル基であ
    り、R1は水素原子、メチル基、エチル基、イソプロピル
    基、フェニル基、クロル原子又はブロム原子であり、各
    R1は互いに同一であっても、異なっていてもよい。mは
    平均値で0〜5の数である。 一般式(L): 一般式(L)において、Rは水素原子又はメチル基であ
    り、R2は水素原子、炭素数1〜10個のアルキル基又はハ
    ロゲン原子であり、各R2は互いに同一であっても異なっ
    ていてもよい。R3は水素原子又は炭素数1〜10個のアル
    キル基であり、各R3は互いに同一であっても異なってい
    てもよい。nは平均値で0〜10の数である。 一般式(M): 一般式(M)において、Rは水素原子又はメチル基であ
    り、R2は水素原子、炭素数1〜10個のアルキル基又はハ
    ロゲン原子であり、各R2は互いに同一であっても、異な
    っていてもよい。R4は水素原子、炭素数1〜5個のアル
    キル基又はフェニル基である。 一般式(N): 一般式(N)において、Rは水素原子又はメチル基であ
    り、R2は水素原子、炭素数1〜10個のアリキル基又はハ
    ロゲン原子であり、各R2は互いに同一であっても異なっ
    ていてもよい。lは0又は1〜8の整数である。 一般式(X): 一般式(X)において、R2は水素原子、炭素数1〜10個
    のアルキル基又はハロゲン原子であり、各R2は互いに同
    一であっても異なっていてもよい。R3は水素原子又は炭
    素数1〜10個のアルキル基であり、各R3は互いに同一で
    あっても異なっていてもよい。nは平均値で0〜10の数
    である。 一般式(Y): 一般式(Y)において、R2は水素原子、炭素数1〜10個
    のアルキル基又はハロゲン原子であり、各R2は互いに同
    一であっても異なっていてもよい。R4は水素原子、炭素
    数1〜5個のアルキル基又はフェニル基である。 一般式(Z): 一般式(Z)において、R2は水素原子、炭素数1〜10個
    のアルキル基又はハロゲン原子であり、各R2は互いに同
    一であっても異なっていてもよい。lは0又は1〜8の
    整数である。
  2. 【請求項2】(a)ビスヒドロキシビフェニル系エポキ
    シ樹脂100重量部に対して、(b)多官能エポキシ樹脂
    を10〜1000重量部、及び(c)多官能フェノール樹脂を
    10〜1000重量部含有してなる第1請求項記載のエポキシ
    樹脂組成物。
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