JP2711585B2 - アクティブマトリックス液晶表示素子用補償板 - Google Patents

アクティブマトリックス液晶表示素子用補償板

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は液晶表示素子用補償板に関し、特に薄膜トラ
ンジスタを用いるアクテイブマトリクスタイプの液晶表
示素子(以下TFT−LCDと略す)用色補償液の製造法に関
する。
(従来の技術) 液晶デイスプレイは低電圧駆動、軽量、低コストなど
の特徴の故に、デイスプレイ分野において大きな地位を
占めている。なかでもTFT−LCDは応答速度が速く、視角
依存性も比較的小さく、鮮明なカラー画像が得られるな
どの特徴があり、次世代LCDの本命として期待されてお
り、活発に研究開発がなされているが、TFT−LCDの場
合、対角10インチ程度の画面サイズのLCDを製造するこ
とはきわめて困難であるという重大な問題点のほかに、
性能的にもまだ完全には満足できていない。応答速度の
向上、視角特性の向上あるいは駆動電圧の低下などの性
能向上を目的としてセルギヤツプを薄くしようとする
と、液晶の複屈折Δnとセルギヤツプdとの積Δn・d
が小さくなり、液晶中を伝わる光のモードが直線偏光で
はなくなり、楕円偏光となつてしまう。その結果偏光子
と組み合わせた場合干渉色が生じるという問題点が発生
する。この効果はモーガンリミツトと呼ばれるΔn・d
が約2μmの値よりΔn・dの値が小さくなると著しく
なり、コントラストの低下、色品位の低下などの表示品
位の低下につながり、大きな問題となる。
このセルギヤツプの低下により生じる干渉色を解消す
るためには、表示セルを透過して楕円偏光となつて出て
来る透過光を再度直線偏光に戻す能力を有する補償板
を、表示セルの上に配置すれば良い。この補償の方法は
すでにスーパーツイステツドネマチツク(STN)タイプ
の単純マトリクスLCDにおいては実用化されている。方
式としては補償用のもうひとつの液晶セルを用いる2層
セル補償方式および位相差フイルム補償方式がある。し
かしながら前者は製造が難しく重くて厚いために、ただ
でさえ困難なTFT−LCDの製造をさらに難しくすることに
なり、決して好ましいものではない。一方後者は干渉色
を解消する能力が不十分であり、高い表示品位が大きな
特徴であるTFT−LCD用としては不満足である。
(発明が解決しようとする課題) 本発明者らはこれら補償方式の抱える課題点を解決す
るためには、位相差フイルム方式のような位相差の補償
のみをするのではなく、位相差および旋光分散の両者を
同時に補償できる完全な補償能を有し、かつ2層セル方
式のように液晶セルをもう1枚用いるような煩雑なこと
をせずに実質的に1枚のフイルムで補償できる補償板が
必要と考え、鋭意検討を行つた。その結果ねじれたネマ
チツク配向構造を固定化できる高分子液晶を用いて補償
板を製造すれば、本発明の目的を達成できることを見い
だし、ついに本発明を完成した。
(課題を解決するための手段) すなわち本発明は、液晶状態でねじれネマチック配向
し、液晶転移点以下ではガラス状態となる液晶性高分子
を配向膜上に溶液塗布し、溶媒を除去した後、熱処理を
行うことによってねじれネマチック配向を形成せしめ、
次いでガラス転移点以下に冷却することによって、分子
がらせん軸を有するらせん構造をなし、そのねじれ角が
70度から150度の範囲にあり、複屈折Δnと膜厚dの積
Δn・dが0.2μmから3.0μmの範囲にある液晶性高分
子膜を形成することを特徴とするアクティブマトリック
ス液晶表示素子用補償板の製造法に関する。
以下に本発明について詳しく説明する。
本発明の補償板は、透光性基板上に形成された配向膜
上に、均一でモノドメインなネマチツク配向性を示しか
つその配向状態を容易に固定化できる高分子液晶に、所
定量の光学活性化合物を加えた組成物、または均一でモ
ノドメインなねじれネマチツク配向性を示しかつその配
向状態を容易に固定化できる高分子液晶を、溶液状態で
塗布、乾燥、熱処理し、均一でモノドメインなねじれネ
マチツク構造を形成させたのち冷却することによつて、
液晶状態における配向な損なうことなく固定化して製造
されるものである。
まず前者のネマチツク液晶性高分子と光学活性化合物
よりなる組成物を用いる補償板について説明すると、ベ
ースとなる均一でモノドメインなネマチツク配向性を示
しかつその配向状態を容易に固定化できる高分子液晶
は、以下のような性質を有することが必須である。ネマ
チツク配向の安定した固定化を行うためには、液晶の相
系列でみた場合、ネマチツク相より低温部に結晶相を持
たないことが重要である。これらの相が存在する場合固
定化のために冷却するとき必然的にこれらの相を通過す
ることになり、結果的に一度得られたネマチツク配向が
破壊されてしまい、透明性、補償効果共に不満足なもの
になつてしまう。したがつて本発明の補償板を作製する
ためには、ネマチツク相より低温部にガラス相を有する
高分子液晶を用いることが必須である。これらのポリマ
ーに光学活性化合物を加えることにより、液晶状態では
ねじれネマチツク配向をし、液晶転移点以下ではガラス
相をとるために、ねじれネマチツク構造を容易に固定化
できる。用いられるポリマーの種類としては、液晶状態
でネマチツク配向し、液晶転移点以下ではガラス状態と
なるものはすべて使用でき、例えばポリエステル、ポリ
アミド、ポリカーボネード、ポリエステルイミドなどの
主鎖型液晶ポリマー、あるいはポリアクリレート、ポリ
メタクレート、ポリマロネート、ポリシロキサンなどの
側鎖型液晶ポリマーなどを例示することができる。なか
でも合成の容易さ、透明性、配向性、ガラス転移点など
からポリエステルが好ましい。用いられるポリエステル
としてはオルソ置換芳香族単位を構成成分として含むポ
リマーが最も好ましいが、オルソ置換芳香族単位の代わ
りにかさ高い置換基を有する芳香族、あるいはフツ素ま
たは含フツ素置換基を有する芳香族などの構成成分とし
て含むポリマーもまた使用することができる。本発明で
言うオルソ置換芳香族単位とは、主鎖をなす結合を互い
にオルソ位とする構造単位を意味する。具体的には次に
示すようなカテコール単位、サリチル酸単位、フタル酸
単位およびこれらの基のベンゼン環に置換基を有するも
のなどをあげることができる。
(Xは水素、Cl、Br等のハロゲン、炭素数が1から4の
アルキル基もしくはアルコキシ基またはフエニル基を示
す、またkは0〜2である。)これらのなかでも特に好
ましい例として次のようなものを例示することができ
る。
本発明で好ましく用いられるポリエステルとしては
(a)ジオール類より誘導される構造単位(以下、ジオ
ール成分という)およびジカルボン酸類より誘導される
構造単位(以下、ジカルボン酸成分という)および/ま
たは(b)一つの単位中にカルボン酸と水酸基を同時に
含むオキシカルボン酸類より誘導される構造単位(以
下、オキシカルボン酸成分という)を構成成分として含
み、好ましくは前記オルソ置換芳香族単位を含むポリマ
ーが例示できる。
これらのうち、ジオール成分としては次のような芳香
族および脂肪族のジオールを挙げることができる。
−O(CH2nO−(nは2から12の整数を表わす) −O−CH2CH2−O−、−O(CH24O−、 などが好ましく用いられる(式中、Meはメチル基、Buは
ブチル基を示す)。
またジカルボン酸成分としては次のようなものを例示
することができる。
などが好ましい。
オキシカルボン酸成分としては、具体的には次のよう
な単位を例示することができる。
ジカルボン酸とジオールのモル比は、一般のポリエス
テルと同様、大略1:1である(オキシカルボン酸を用い
ている場合は、カルボン酸基と水酸基の割合)。またポ
リエステル中に占めるオルソ置換芳香族単位の割合は5
モル%から4.0モル%の範囲が好ましく、さらに好まし
くは10モル%から30モル%の範囲である。5モル%より
少ない場合は、ネマチツク相の下に結晶相が現れる傾向
があり好ましくない。また40モル%より多い場合は、ポ
リマーが液晶性を示さなくなる傾向があり好ましくな
い。代表的なポリエステルとしては次のようなポリマー
を例示することができる。
の構造単位から構成されるポリマー、 の構造単位から構成されるポリマー、 の構造単位から構成されるポリマー、 の構造単位から構成されるポリマー、 の構造単位から構成されるポリマー、 の構造単位から構成されるポリマー、 の構造単位から構成されるポリマー、 の構造単位から構成されるポリマー。
オルソ置換芳香族単位に変えて次に示すようなかさ高
い置換基を含む芳香族単位、あるいはフツ素または含フ
ツ素置換基を含む芳香族単位を構成成分とするポリマー
もまた好ましく用いられる。
これらのポリマーの分子量は、各種溶媒中たとえばフ
エノール/テトラクロロエタン(60/40重量比)混合溶
媒中、30℃で測定した対数粘度が0.05〜3.0、が好まし
く、さらに好ましくは0.07から2.0の範囲である。対数
粘度が0.05より小さい場合、得られた高分子液晶の強度
が弱くなり好ましくない。また3.0より大きい場合、液
晶形成時の粘性が高すぎて、配向性の低下や配向に要す
る時間の増加など問題点が生じる。またこれらポリエス
テルのガラス転移点も重量であり、配向固定化した後の
配向の安定性に影響を及ぼす。用途にもよるが、ガラス
転移点が通常0℃以上、好ましくは10℃以上であり、一
般的には室温付近で使用すると考えれば、ガラス転移点
が30℃以上であることが望ましく、特に50℃以上である
ことが望ましい。ガラス転移点が0℃よりも低い場合、
室温付近で使用すると一度固定化した液晶構造が変化す
る場合があり、液晶構造に由来する機能が低下してしま
い好ましくない。
これらポリマーの合成法は特に制限されるものではな
く、当該分野で公知の重合法、例えば溶融重合法あるい
は対応するジカルボン酸の酸クロライドを用いる酸クロ
ライド法で合成される。溶融重合法で合成する場合、例
えば対応するジカルボン酸と対応するジオールのアセチ
ル化物を、高温、高真空下で重合させることによつて製
造でき、分子量は重合時間のコントロールあるいは仕込
組成のコントロールによつて容易に行える。重合反応を
促進させるためには、従来から公知の酢酸ナトリウムな
どの金属塩を使用することもできる。また溶液重合法を
用いる場合は、所定量のジカルボン酸ジクロライドとジ
オールとを溶媒に溶解し、ピリジンなどの酸受容体の存
在下に加熱することにより、容易に目的のポリエステル
を得ることができる。
これらネマチツク液晶性ポリマーにねじれを与えるた
めに混合される光学活性化合物について説明すると、代
表的な例としてまず光学活性は低分子化合物をあげるこ
とができる。光学活性を有する化合物であればいずれも
本発明に使用することができるが、ベースポリマーとの
相溶性の観点から光学活性な液相性化合物であることが
望ましい。具体的には次のような化合物を例示すること
ができる。
コレステロール誘導体、など。
本発明で用いられる光学活性化合物として、次に光学
活性な高分子化合物をあげることができる。分子内に光
学活性な基を有する高分子であればいずれも使用するこ
とができるが、ベースポリマーとの相溶性の観点から液
晶性を示す高分子であることが望ましい。例として光学
活性な基を有する液晶性のポリアクリレート、ポリメタ
クリレート、ポリマロネート、ポリシロキサン、ポリエ
ステル、ポリアミド、ポリエステルアミド、ポリカーボ
ネート、あるいはポリペプチド、セルロースなどをあげ
ることができる。なかでもベースとなるネマチツク液晶
性ポリマーとの相溶性から、芳香族主体の光学活性なポ
リエステルが最も好ましい。具体的には次のようなポリ
マーを例示することができる。
の構造体から構成されるポリマー、 の構造単位から構成されるポリマー、 OCH2 nO(n=2〜12)の構造単位から構成さ
れるポリマー、 の構造単位から構成されるポリマー、 の構造単位から構成されるポリマー、 の構造単位から構成されるポリマー、 の構造単位から構成されるポリマー、 の構造単位から構成されるポリマー、 の構造単位から構成されるポリマー、 の構造単位から構成されるポリマー、 の構造単位から構成されるポリマー。
これらのポリマー中に占める光学活性な基の割合は通
常0.5モル%〜80モル%であり、好ましくは5モル%〜6
0モル%が望ましい。
また、これらのポリマーの分子量は、たとえばフエノ
ール/テトラクロロエタン中、30℃で測定した対数粘度
が0.05から5.0の範囲が好ましい。対数粘度が5.0より大
きい場合は粘性が高すぎて結果的に配向性の低下を招く
ので好ましくなく、また0.05より小さい場合は組成のコ
ントロールが難しくなり好ましくない。
これらの組成物の調製は、ネマチツク液晶性ポリエス
テルと光学活性化合物を所定の割合で、固体混合、溶液
混合あるいはメルト混合などの方法によつて行える。組
成物中に占める光学活性化合物の割合は、光学活性化合
物中の光学活性な基の比率、あるいはその光学活性化合
物のネマチツク液晶にねじれを与えるときのねじれ力に
よつて異なるが、一般的には0.1から30wt%の範囲が好
まし、特に0.3から20wt%の範囲が好ましい。0.1wt%よ
り少ない場合はネマチツク液晶に十分なねじれを与える
ことができず、また30wt%より多い場合はねじれが大き
くなりすぎ、また配向性に悪影響をおよぼす。
本発明の補償板はまた、他の光学活性化合物を用いる
ことなく自身で均一でモノドメインなねじれネマチツク
配向をし、かつその配向状態を容易に固定化できる高分
子液晶を用いることによつても製造できる。これらのポ
リマーは主鎖中に光学活性基を有し自身が光学活性であ
ることが必須であり、具体的には光学活性なポリエステ
ル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステルイミ
ドなどの主鎖型液晶ポリマー、あるいはポリアクリレー
ト、ポリメタクリレート、ポリシロキサンなどの側鎖型
液晶ポリマーなどを例示することができる。なかでも合
成の容易さ、配向性、ガラス転移点などからポリエステ
ルが好ましい。用いられるポリエステルとしてはオルソ
置換芳香族単位を構成成分として含むポリマーが最も好
ましが、オルソ置換芳香族単位の代わりにかさ高い置換
基を有する芳香族、あるいはフツ素または含フツ素置換
基を有する芳香族などを構成成分として含むポリマーも
まだ使用することができる。これらの光学活性なポリエ
ステルは、今まで説明してきたネマチツク液晶性ポリエ
ステルに、さらに光学活性なジオール、ジカルボン酸、
オキシカルポン酸を用いて次に示すような光学活性基を
導入することにより得られる。(式中、*印は光学活性
炭素を示す) これら光学活性な基のポリマー中に占める割合は、0.
1から20モル%の範囲が好ましく、特に0.3から10モル%
の範囲が好ましい。光学活性な基の割合が0.1%より少
ない場合は補償板に必要なねじれ構造が得られず、また
20モル%より多い場合はねじれ力が強すぎて補償効果の
低下を来し好ましくない。これらのポリマーの分子量
は、各種溶媒中たとえばフエノール/テトラクロロエタ
ン(60/40)混合溶媒中、30℃で測定した対数粘度が0.0
5から3.0が好ましく、さらに好ましくは0.07から2.0の
範囲である。対数粘度が0.05より小さい場合、得られた
高分子液晶の粘度が弱くなり好ましくない。また3.0よ
り大きい場合、液晶形成時の粘性が高すぎて、配向性の
低下や配向に要する時間の増加など問題を生じる。また
これらのポリエステルのガラス転移点は、用途にもよる
が、通常0℃以上、好ましくは10℃以上、一般的には室
温付近で使用すると考えれば、ガラス転移点が30℃以上
であることが望ましく、特に50℃以上であることが望ま
しい。ガラス転移点が0℃より低い場合、室温付近で使
用すると一度固定化した液晶構造が変化する場合があ
り、液晶構造に由来する機能が低下してしまい好ましく
ない。
これらのポリマーの重合は前述した溶融重縮合法、あ
るいは酸クロライド法を用いることによつて行うことが
できる。
以上述べてきた本発明の液晶性高分子の代表的な例と
しては、具体的には、 Ch;コレステリル基、で示されるポリマー(m/n=通常9
9.9/0.1〜80/20、好ましくは99.5/0.5〜90/10、さらに
好ましくは99/1〜95/5) で示されるポリマー(m/n=通常99.9/0.1〜80/20、好ま
しくは99.5/0.5〜90/10、さらに好ましくは99/1〜95/
5) で示されるポリマー(m/n=通常99.9/0.1〜70/30、好ま
しくは99.5/0.5〜90/10、さらに好ましくは99/1〜95/
5、p、q:2〜20の整数) で示されるポリマー(m/n=通常99.9/0.1〜70/30、好ま
しくは99.5/0.5〜90/10、さらに好ましくは99/1〜95/
5、p、q;2〜20の整数) で示されるポリマー(m/n=通常99.9/0.1〜80/20、好ま
しくは99.5/0.5〜90/10、さらに好ましくは99/1〜95/
5) で示されるポリマー(m/n=0.5/99.5〜10/90、好ましく
は1/99〜5/95) で示されるポリマー(k=l+m+n、k/n=99.5/0.5
〜90/10、好ましくは、99/1〜95/5、l/m=5/95〜95/5) で示されるポリマー(k=l+m+n、k/n=99.5/0.5
〜90/10、好ましくは、99/1〜95/5、l/m=5/95〜95/5) で示されるポリマー混合物((A)/(B)=通常99.9
/0.1〜80/20(重量比)、好ましくは99.5/0.5〜85/5、
さらに好ましくは99/1〜95/5、k=l+m、l/m=75/25
〜25/75、p=q+r、p/q=80/20〜20/80) (B)コレステリルベンゾエート で示されるポリマー混合物((A)/(B)=通常99.9
/0.1〜70/30重量比、好ましくは99.5〜0.5〜80/20、好
ましくは99/1〜90/10、m=k+l、k/l=80/20〜20/8
0) で示されるポリマー混合物((A)/(B)=通常99.9
/0.1〜70/30(重量比)、好ましくは99.5/0.5〜80/20、
好ましくは99/1〜90/10、k=l+m、l/m=25/75〜75/
25、p=q+r、q/r=20/80〜80/20) (なお、*印は光学活性炭素を示す) などが挙げられる。
これらのポリマーの分子量は、各種溶媒中たとえばテ
トラヒドロフラン、アセトン、シクロヘキサノン、フエ
ノール/テトラクロロエタン(60/40)混合溶媒など
で、30℃で測定した対数粘度が0.05から3.0、が好まし
く、さらに好ましくは0.07から2.0の範囲である。対数
粘度が0.05より小さい場合、得られた高分子液晶の強度
が弱くなり好ましくない。また3.0より大きい場合、液
晶形成時の粘性が高すぎて、配向性の低下や配向に要す
る時間の増加など問題が生じる。
本発明の補償板の代表的な構成例は、透光性基板と透
光性基板に形成された配向膜と、配向膜上に形成された
液晶性高分子膜の三層構造よりなるものである。用いら
れる透光性基板の種類としてはガラス、透光性プラスチ
ツクフイルム、プラスチツクシート、偏光フイルムなど
を例示することができる。ガラスとしては、ソーダガラ
ス、シリカコートソーダガラス、ホウケイ酸ガラスなど
が用いられる。またプラスチツク基板については光学的
に等方性であることが好ましく、たとえばポリメチルメ
タクリレート、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリ
エーテルスルフオン、ポリフエニレンサルフアイド、ア
モルフアスポリオレフイン、トリアセチルセルロースあ
るいはエポキシ樹脂などを用いることができる。なかで
もポリエチレンメタクリレート、ポリカーボネート、ポ
リエーテルスルホン、アモルフアスポリオレフインなど
が好ましく用いられる。また配向膜としてはラビング処
理したポリイミドフイルムが好適に用いられるが、酸化
珪素の斜め蒸着膜、ポリビニルアルコールのラビンダ処
理膜など当該分野で公知の配向膜ももちろん用いること
ができる。
この透光性基板上に形成された配向膜上に補償効果を
有する高分子液晶膜を形成して本発明の補償幕が製造さ
れる。ネマチツク液晶性ポリマーと光学活性化合物より
なる組成物を用いる場合には、溶液混合の場合を例にと
ると、まず両成分を所定の割合で溶媒に溶解した所定濃
度の溶液を調製する。また高分子液晶組成物の代わりに
自身でねじてネマチツク配向性を示す光学活性ポリマー
を用いる場合は、単独で所定の溶媒に所定濃度で溶解し
溶液を調製する。この際の溶媒はポリマーの種類によつ
て異なるが、通常はアセトン、メチルエチルケトン、シ
クロヘキサノンなどのケトン類、テトラヒドロフラン、
ジオキサンなどのエーテル類クロロホルム、ジクロロエ
タン、テトラクロロエタン、トリクロロエチレン、テト
ラクロロエチレン、オルソジクロロベンゼンなどのハロ
ゲン化炭化水素、これらとフエノールとの混合溶媒、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチル
スルホキシドなどを用いることができる。溶液の濃度は
ポリマーの粘性によつて大きく異なるが、通常は5から
50%の範囲で使用され、好ましくは10から30%の範囲で
ある。この溶液を次ぎに配向処理した透光性ガラス板
上、プラスチツク板上あるいはプラスチツクフイルム上
に塗布する。配向処理の方法は特に制限されるものでは
ないが、液晶分子を界面と平行に配向させるものであれ
ばよく、例えば基板上にポリイミドを塗布し、ラビング
処理したポリイミドラビング処理ガラスあるいはフイル
ムなどが好適に用いられる。塗布の方法としては、スピ
ンコート法、ロールコート法、プリント法、カーテンコ
ート法、浸漬引き上げ法などを採用できる。塗布後溶媒
を乾燥により除去し、所定温度で所定時間熱処理してモ
ノドメインなねじれネマチツク配向を完成させる。界面
効果による配向を助ける意味でポリマーの粘性は低いほ
うが良く、したがつて4温度は高いほうか好ましいが、
あまり温度が高いとコストの増大と作業性の悪化を招き
好ましくない。またポリマーの種類によつては、ネマチ
ツク相より高温部に等方相を有するので、この温度域で
熱処理しても配向は得られない。以上のようにそのポリ
マーの特性にしたがい、ガラス転移点以上で等方相への
転移点以下の温度で熱処理することが好ましく、一般的
には50℃から300℃の範囲が好適で、特に100℃から250
℃の範囲が好適である。配向膜上で液晶状態において十
分な配向を得るために必要な時間は、ポリマーの組成、
分子量によつて異なり一般にはいえないが、30秒から10
0分の範囲が好ましく、特に60秒から60分の範囲が好ま
しい。30秒より短い場合は配向が不十分となり、また10
0分より長い場合は得られる補償板の透明性が低下する
ことがある。またポリマーを溶融状態で、配向処理した
基板上に塗布したのち熱処理をすることによつても、同
様の配向状態を得ることができる。本発明の高分子液晶
を用いてこれらの処理を行うことによつて、まず液晶状
態で配向膜上全面にわたつて均一なねじれネマチツク配
向を得ることができる。
こうして得られた配向状態を、次ぎに該高分子液晶の
ガラス転移点以下の温度に冷却することによつて、配向
を全く損なわずに固定化できる。一般的に液晶相より低
温部に結晶相を持つているポリマーを用いた場合、液晶
状態における配向は冷却することによつて壊れてしま
う。本発明の方法によれば、液晶相の下にガラス相を有
するポリマー系を使用するためにそのような現象が生じ
ることなく、完全にねじれネマチツク配向を固定化する
ことができる。
冷却速度は特に制限はなく、加熱雰囲気中からガラス
転移点以下の雰囲気中に出すだけで固定化される。また
生産の効率を高めるために、空冷、水冷などの強制冷却
を行つても良い。固定化後の膜厚は0.5μmから50μm
までの範囲が好ましく、特に1μmから40μmまでの範
囲が好ましい。補償層のΔnは用いる高分子液晶の種類
によつて決まるので、Δn・dの値を0.2μmから30μ
mに制御するためには、用いる高分子液晶の種類の選択
と共に、膜厚dの選択が重要である。膜厚が0.5μmよ
り小さいと、必要なねじれ角およびΔn・dが得られ
ず、50μmを超えるとやはり必要なねじれ角およびΔn
・dが得られず、配向膜の効果も弱くなり、均一な配向
が得られにくくなる。
本発明の特徴は、上記のようにフイルムの片面のみを
配向膜と接触させて配向制御し、他の面はフリーの状態
で、例えば空気相と接触させた状態で高度な配向制御と
その固定化ができることである。一般に液晶の配向制御
は両界面を配向膜と接触させて行うのが普通であり、片
面が空気相のときは空気界面の分子配向は一様でなくそ
の影響により、膜厚方向の全領域における均一な配向は
得られない。本発明の場合、片面のみの制御によりモノ
ドメインのねじれネマチツク配向ができ、さらにそれを
固定化できるという大きな特徴を有する。
本発明の補償板が十分な補償効果を発揮するために
は、高分子液晶の膜より成る層(補償層)の光学パラメ
ータの厳密な制御が重要であり、補償層を構成する分子
がらせん軸を有するらせん構造をなし、そのらせん軸は
通常膜厚方向、すなわち、基板と垂直方向であり、その
ねじれ角が70度から150度の範囲、好ましくは80度から1
20度の範囲にある。また、該液晶性高分子より成る膜の
複屈折Δnと膜厚dの積Δn・dが0.2μmから3.0μm
の範囲、好ましくは0.3μmから2.5μmの範囲にあるこ
とが必要である。
ねじれ角およびΔn・dの値がこの範囲にないとき
は、目的とする干渉色の解消による補償効果が不十分で
品位の高い表示が得られない。
もちろん、前記ねじれ角の値は絶対値であり、用いる
相手セルのねじれ角と逆のねじれ角となるよう、適宜調
節されるものである。
補償層を構成する分子が基板と垂直方向にらせん軸を
有するらせん構造をとり、かつ必要なねじれ角およびΔ
n・dをもつためには、上記した基板に平行に分子を配
向させる能力を持つ配向膜上で、前述した量の光学活性
化合物をベースの高分子液晶にブレンドした組成物、ま
たは前述した比率の光学活性基を分子内に有する高分液
晶を、上記した方法により配向、固定化し所定の膜厚と
すればよい。
このようにして得られた補償板は、そのままで使用し
ても良いし、表面保護のために透明プラスチツクの保護
層を設けてもよい。また偏光板などの他の光学素子と一
体化した形で使用してもよい。
以上のように本発明の製造方法によつて製造されたア
クテイブマトリクス液晶表示素子用補償板は、1枚の補
償板でセルギヤツプの低下に伴う干渉色を解消し完全な
補償を可能にすることによりTFT−LCDの高性能化に寄与
するだけでなく、液晶デイスプレイの薄型化、軽量化に
寄与し、きわめて工業的な価値の大きなものである。
(実施例) 以下に実施例を述べるが、本発明はこれらに制限され
るものではない。なお実施例で用いた各分析法は以下の
通りである。
(1)ポリマーの組成の決定 ポリマーを重水素化クロロホルムまたは重水素化トリ
フルオロ酢酸に溶解し、400MHzの1H−NMR(日本電子製J
NM−GX400)で測定し決定した。
(2)対数粘度の測定 ウベローデ型粘度計を用い、フエノール/テトラクロ
ロエタン(60/40重量比)混合溶媒中、30℃で測定し
た。
(3)液晶相系列の決定 DSC(DuPont 990 Thermal Analizer)測定および光学
顕微鏡(オリンパス光学(株)製BH2偏光顕微鏡)観察
により決定した。
(4)ねじれ角およびΔn・dの決定 ねじれ角は偏光解析法により、またΔn・dはエリプ
ソメーターにより測定したデータを解析処理して決定し
た。
また、各実施例中において、ポリマーを示す式中〔〕
外の数字はモル組成を示す。
実 施 例 1. テレフタル酸60mmol、メチルヒドロキノンジアセテー
ト30mmol、カテコールジアセテート30mmolおよび酢酸ナ
トリウム70mgを用いて窒素雰囲気下で、150℃で1時
間、200℃で1時間、250℃で1時間と階段状に昇温しな
がら重合を行なつた。次に窒素ガスを流しながら250℃
で2時間重合を続け、さらに減圧下に同じ温度で1時間
重合を行つた。次に得られたポリマーをテトラクロロエ
タンに溶解し濾過したのち、メタノールで再沈殿を行つ
て精製ポリマー10.0gを得た。このポリマーの対数粘度
は0.13、ガラス転移点は92度であつた。
このポリエステルと次式に示す光学活性なポリエステ
ルを重量比で99:1の割合で含む濃度15wt%のテトラクロ
ロエタン溶液を調製した。
この溶液を用いて、10cm×10cmの大きさで厚さが1.1m
mのガラス上に、ラビング処理したポリイミド層を有す
るガラス基板に、スクリーン印刷法によりポリマー溶液
を塗布したのち乾燥し、220℃×30分熱処理後冷却し
て、補償層の厚さ2.2μmのねじれネマチツク構造を固
定化した補償板を作製した。得られた補償板は完全に透
明であり、偏光顕微鏡観察の結果均一なモノドメイン構
造が固定化されていた。この補償板のねじれ角は−90
゜、Δn・dは0.53μmであつた。
実 施 例 2. ねじれ角90度、Δn・d0.53μmのTFTを用いたツイス
テツドネマチツク(TN)液晶セルの上に、実施例1の補
償板を補償層が上側になるようにして第1図のように配
置した。この際各光学軸の設定は、液晶セル上電極基板
のラビング方向と補償層の上電極基板に接する面の分子
の配向方向とがなす角が90度、上下2枚の偏光フイルム
のなす角度が90度となるようにした。
このテストセルの補償効果を調べた結果、補償板を用
いないときに比べて暗状態の時の光漏れがほとんどなく
はるかに完全な黒色が得られた。
実 施 例 3. 式(1)の混合ポリマー(ベースポリマーの対数粘度
0.15、Tg=83゜、光学活性ポリマーの対数粘度0.18)の
20wt%フエノール/テトラクロロエタン溶液を用いて、
10cm×10cmの大きさで厚さが1.1mmのガラス上に、ラビ
ング処理したポリイミド層を有するガラス基板に、スク
リーン印刷法によりポリマー溶液を塗布したのち乾燥
し、180℃×30分熱処理後冷却して、補償層の厚さ4.0μ
mのねじれネマチツク構造を固定化した補償板を作製し
た。得られた補償板は完全に透明であり、偏光顕微鏡観
察の結果均一なモノドメイン構造が固定化されていた。
この舗装板のねじれ角は−89゜、Δn・dは1.07μmで
あつた。
次にねじれ角90度、Δn・d1.07μmのTFTを用いたツ
イステツドネマチツク(TN)液晶セルの上に、この補償
板を補償層が上側になるようにして第1図のように配置
した。この際各光学軸の設定は、液晶セル上電極基板の
ラビング方向と補償層の上電極基板に接する面の分子の
配向方向とがなす角度が90度、上下2枚の偏光フイルム
のなす角度が90度となるようにした。
このテストセルの補償効果を調べた結果、補償板を用
いないときに比べて暗状態の時の光漏れがほとんどなく
はるかに完全な黒色が得られた。
実 施 例 4. (式2)で示した混合ポリマー(ベースポリマーの対
数粘度0.18、Tg=72℃の15wt%テトラクロロエタン溶液
を調整した。10cm×10cmの大きさで厚さ120μmのオー
バーコートしたポリエーテルスルフオンフイルム上に、
ラビングポリイミド配向膜を有するフイルムを配向基板
として用いて、この溶液をスピンコート法により塗布し
た。塗布、乾燥後、150℃で40分熱処理し、冷却固定化
して補償層の厚さ5.1μmのねじれネマチツク構造を固
定化した補償板を作製した。得られた補償板は完全に透
明であり、偏光顕微鏡観察の結果均一なモノドメイン構
造が固定化されていた。この補償板のねじれ角は−91
゜、Δn・dは1.07μmであつた。
次に実施例3と同じねじれ角90度、Δn・d1.07μm
のTFTを用いたツイステツドネマチツク(TN)液晶セル
の上に、この補償板を補償層が上側になるようにして第
1図のように配置した。この際各光学軸の設定は、液晶
セル上電極基板のラビング方向と補償層の上電極基板に
接する面の分子の配向方向のがなす角度が90度、上下2
枚の偏光フイルムのなす角度が90度となるようにした。
このテストセルの補償効果を調べた結果、補償板を用
いないときに比べて暗状態の時の光漏れがほとんどなく
はるかに完全な黒色が得られた。
実 施 例 5. 式(3)の光学活性ポリマー(対数粘度0.15、Tg=81
℃)の20wt%テケトラクトロロエタン溶液を調整した。
このポリマー溶液を10cm×10cmの大きさで厚さが1.1mm
のガラス上に、ラビング処理したポリイミド層を有する
ガラス基板に、スクリーン印刷法により塗布したのち乾
燥し、180℃×60分熱処理後冷却して、補償層の厚さ2.7
μmのねじれネマチツク構造を固定化した補償板を作製
した。得られた補償板は完全に透明であり、偏光顕微鏡
観察の結果均一なモノドメイン構造が固定化されてい
た。この補償板のねじれ角は−90゜、Δn・dは0.50μ
mであつた。
次にねじれ角90度、Δn・d0.48μmのTFTを用いたツ
イステツドネマチツク(TN)液晶セルの上に、この補償
板を補償層が上側になるようにして第1図のように配置
した。この際光学軸の設定は、液晶セル上電極基板のラ
ビング方向と補償層の上電極基板に接する面の分子の配
向方向とがなす角度が90度、上下2枚の偏光フイルムの
なす角度が90度なるようにした。
このテストセルの補償効果を調べた結果、補償板を用
いないときに比べて暗状態の時の光漏れがほとんどなく
はるかに完全な黒色が得られた。
実 施 例 6. 式(4)の光学活性ポリマー(対数粘度0.23)の18wt
%のトリクロロエタン溶液を調整した。このポリマー溶
液を10cm×10cmの大きさで厚さが80μmのラビング処理
したポリイミド層を有するトリアセチルセルロースフイ
ルム上に、スクリーン印刷法により塗布したのち乾燥
し、100℃×25分熱処理後冷却して、補償層の厚さ8.1μ
mのねじれネマチツク構造を固定化した補償板を作製し
た。得られた補償板は透明であり、偏光顕微鏡観察の結
果均一なモノドメイン構造が固定化されていた。この補
償板のねじれ角は−88゜、Δn・dは1.21μmであつ
た。
次にねじれ角90度、Δn・d1.21μmのTFTを用いたツ
イステツドネマチツク(TN)液晶セル上に、この補償板
を補償層が上側になるようにして第1図のように配置し
た。この際各光学軸の設定は、液晶セル上電極基板のラ
ビング方向と補償層の上電極基板に接する面の分子の配
向方向とがなす角度が90度、上下2枚の偏光フイルムの
なす角度が90度となるようにした。
このテストセルの補償効果を調べた結果、補償板を用
いないときに比べて暗状態の時の光漏れが少なくほぼ完
全な黒色が得られた。
実 施 例 7. 式(5)の光学活性ポリマー(対数粘度0.09)の20wt
%のジメチルフオルムアミド溶液を調整した。このポリ
マー溶液を10cm×10cmの大きさで厚さが0.7cmのラビン
グ処理したポリイミド層を有するガラス板上に、スピン
コート法により塗布したのち乾燥し、150℃×30分熱処
理後冷却して、補償層の厚さ6.5μmのねじれネマチツ
ク構造を固定化した補償板を作製した。得られた補償板
は透明であり、偏光顕微鏡観察の結果均一なモノドメイ
ン構造が固定化されていた。この補償板のねじれ角は−
90゜、Δn・dは1.20μmであつた。
次にねじれ角90度、Δn・d1.21μmのTFTを用いたツ
イステツドネマチツク(TN)液晶セルの上に、この補償
板を補償層が上側になるようにして第1図のように配置
した。この際各光学軸の設定は、液晶セル上電極基板の
ラビング方向と補償層の上電極基板に接する面の分子の
配向方向とがなす角度が90度、上下2枚の偏光フイルム
のなす角度が90度となるようにした。
このテストセルの補償効果を調べた結果、補償板を用
いないときに比べて暗状態の時の光漏れが少なくほぼ完
全な黒色が得られた。
(発明の効果) 本発明の補償板はねじれネマチツク配向構造を固定化
した高分子液晶より成るために、1枚のフイルムで位相
差と旋光分散の補償が同時にでき、TFT−LCDの低セルギ
ヤツプ化で生じる干渉色を完全に解消できる。その結果
TFT−LCDの高性能化に大きな威力を発揮し、工業的価値
が極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例で用いたTFT−LCDの断面図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−206318(JP,A) 特開 昭52−2541(JP,A) 特開 昭62−69202(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液晶状態でねじれネマチック配向し、液晶
    転移点以下ではガラス状態となる液晶性高分子を配向膜
    上に溶液塗布し、溶媒を除去した後、熱処理を行うこと
    によってねじれネマチック配向を形成せしめ、次いでガ
    ラス転移点以下に冷却することによって、分子がらせん
    軸を有するらせん構造をなし、そのねじれ角が70度から
    150度の範囲にあり、複屈折Δnと膜厚dの積Δn・d
    が0.2μmから3.0μmの範囲にある液晶性高分子膜を形
    成することを特徴とするアクティブマトリックス液晶表
    示素子用補償板の製造法。
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