JP2710506B2 - 感光材料処理装置の加水方法 - Google Patents

感光材料処理装置の加水方法

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JP2710506B2 JP3346701A JP34670191A JP2710506B2 JP 2710506 B2 JP2710506 B2 JP 2710506B2 JP 3346701 A JP3346701 A JP 3346701A JP 34670191 A JP34670191 A JP 34670191A JP 2710506 B2 JP2710506 B2 JP 2710506B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感光材料処理装置の処理
槽に貯留された処理液の濃度を一定に保持するための感
光材料処理装置の加水方法に関する。
【0002】
【従来の技術】感光材料処理装置の一種である自動現像
機には、例えば、現像槽、漂白槽、定着槽、水洗槽及び
安定槽等の処理槽が設けられており、各々現像液、漂白
液、定着液、水洗水及び安定液等が貯留されている(以
下総称して処理液という)。焼付処理された感光材料
は、順次各処理槽内の処理液に浸漬されて処理された後
に処理槽の下流側に配置された乾燥部で乾燥されて取り
出される。
【0003】処理液は感光材料の処理量に応じて補充処
理液の補充を行っているため、一定の組成に保たれる。
ところが、蒸発による処理液の減量は処理液中の水分の
みが減るため、処理液の濃度が変化し処理性能が悪化す
ることになる。このため、本来の処理液濃度を保つため
には、補充液とは別に蒸発された分の水を加える必要が
ある。しかし、蒸発量は周囲の環境、すなわち、温度や
湿度によって異なり、また、装置が運転中か、スタンバ
イ中か、または休止中かによっても異なるため、演算に
よって一義的に定めることはできない。
【0004】このため、各処理槽にフロート等の液面セ
ンサを取付け、この液面センサからの検出値に基づいて
加水することが提案されている(一例として特開平1-28
1446号公報参照)。しかし、液面センサは処理液の成分
が析出してフロートに付着する等によって液面レベルを
誤検出する場合があり、信頼性が低く適正な加水を行え
ないことがある。これは濃度センサ(比重計等)につい
ても同様であり、かつこれらの液面センサや濃度センサ
はコストが高く、実用性に乏しい。
【0005】また、実際の処理槽とは別にモニタ用の処
理槽を設け、この処理槽の蒸発度合いに基づいて実際の
処理槽へ加水することが提案されている(特開平1-2549
59号、特開平1-254960号公報参照)。これによれば、実
際の蒸発量と同等のデータを得ることができるので信頼
性が向上する。しかしながら、上記のような加水システ
ムでは、実際の処理槽とは別にモニタ用の処理槽が必要
であるため、装置が大型化され部品点数も増加するとい
う問題点がある。また、モニタ用の処理槽を実際の処理
槽と同等の条件とするための管理やメンテナンスが煩雑
となるという問題もある。
【0006】これを解決するために、ウェット、標準、
ドライ等の環境を判断し、判断した環境に基づいて処理
液からの水分の蒸発速度を予想して加水量の補正係数fi
を決定し、加水量を求めるようにした加水方法が提案さ
れている(特願平2-103894号参照)。この加水方法で
は、蒸発量を得るためのモニタ用の処理槽等の特別な装
備を用いることなく信頼性の高い適正な加水量を得るこ
とができると共に、管理、メインテナンス性を向上させ
ることができる、という優れた効果が得られる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記加
水方法ではオペレータ(またはメーカのサービスマン)
がウェット、標準、ドライ等の環境を判断する必要があ
る。一般的に、オペレータは温度、湿度を測定して環境
を判断するが、温度、湿度に基づいて処理液からの水分
の蒸発速度を予想することは熟練を要し、オペレータが
蒸発に関する知識のない場合には環境の判断を誤る可能
性がある。例えば、気温25℃、湿度35%の環境は、気温
15℃、湿度65%の環境と比較して処理液からの水分の蒸
発速度がほぼ同じであるが、湿度35%に基づいて環境を
「ドライ」であると判断する可能性がある。
【0008】また、感光材料処理装置では各処理液の補
充処理液が、感光材料の処理量に比例して補充される。
このため、感光材料の処理量が多い自動現像機では、処
理液からの蒸発量に対する補充液量が多く、前記環境の
判断を誤った場合にも処理液の濃度が大きく変動するこ
とはないが、感光材料の処理量が少ない自動現像機で
は、処理液からの蒸発量に対する補充液量が少ないため
処理液の濃縮度合いが著しく、前記環境の判断を誤ると
処理液の濃度が大きく変化し、仕上がり品質等に大きな
影響を与える。
【0009】また、最近の自動現像機はランニングコス
トの低減を目的として、感光材料の所定処理量当りの補
充処理液の補充量が少なくて済む(例えばフィルム1本
当りの補充量が従来の半分以下)ように設計されてい
る。この補充処理液の補充量の少ない感光材料処理装置
としては、富士写真フィルム(株)製のCN-16FA(商品
名)、イーストマンコダック製のC-41RA(商品名)、コ
ニカ製のCNK-4-52(商品名)等が挙げられる。上記のよ
うな自動現像機でも処理液からの蒸発量は従来と殆ど変
わらないため、前記と同様に処理液からの蒸発量に対す
る補充液量が少なく、環境の判断を誤った場合に仕上が
り品質に与える影響は大きい。
【0010】本発明は上記事実を考慮して成されたもの
で、補充液量の少ない感光材料処理装置であっても処理
液が常に適正な濃度となるように加水することができる
感光材料処理装置の加水方法を得ることが目的である。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の発明は、感光材料処理装置の処理槽に
貯留された処理液からの蒸発量に相当する量の水を加え
る感光材料処理装置の加水方法であって、前記感光材料
処理装置の周囲の環境の蒸気圧と前記処理液からの蒸発
量との関係を予め求めておき、前記周囲の環境の温度及
び相対湿度を検出するか、又は前記周囲の環境の温度及
び絶対湿度を検出するか、又は前記周囲の環境の露点を
検出し、検出した値に基づき近似式を用いて前記周囲の
環境の蒸気圧を求め、前記蒸気圧と前記関係とに基づい
て前記処理槽へ加える水の量を決定することを特徴とし
ている。
【0012】請求項2記載の発明は、感光材料処理装置
の処理槽に貯留された処理液からの蒸発量に相当する量
の水を加える感光材料処理装置の加水方法であって、前
記感光材料処理装置の周囲の環境の絶対湿度と前記処理
液からの蒸発量との関係を予め求めておき、前記周囲の
環境の温度及び相対湿度を検出し、検出した値に基づき
近似式を用いて前記周囲の環境の絶対湿度を求めるか、
又は前記周囲の環境の絶対湿度を検出し、前記絶対湿度
と前記関係とに基づいて前記処理槽へ加える水の量を決
定することを特徴としている。
【0013】請求項3記載の発明は、感光材料処理装置
の処理槽に貯留された処理液からの蒸発量に相当する量
の水を加える感光材料処理装置の加水方法であって、処
理液の温度変化に応じて変化する処理液と平衡する飽和
湿り空気の飽和蒸気圧と周囲の環境の蒸気圧との差と、
処理液からの蒸発量と、の関係、又は処理液の温度に応
じて変化する処理液と平衡する飽和湿り空気の絶対湿度
と周囲の環境の絶対湿度との差と、処理液からの蒸発量
と、の関係を予め求めておき、前記周囲の環境条件及び
処理液の温度を検出し、前記周囲の環境条件及び処理液
の温度に基づき、前記処理液と平衡する飽和湿り空気の
飽和蒸気圧と周囲の環境の蒸気圧との差、又は前記処理
液と平衡する飽和湿り空気の絶対湿度と周囲の環境の絶
対湿度との差を近似式を用いて求め、求めた値と前記関
係とに基づいて前記処理槽へ加える水の量を決定するこ
とを特徴としている。
【0014】
【作用】感光材料処理装置において処理液の液温を一定
とした場合、感光材料処理装置の周囲の環境の蒸気圧と
処理液からの蒸発量との間には略反比例の関係があり、
処理液からの蒸発量は、感光材料処理装置の周囲の環境
の蒸気圧から比較的正確に求めることができる。なお、
前記周囲の環境の蒸気圧は、前記周囲の環境の温度及び
相対湿度、又は前記周囲の環境の温度及び絶対湿度、又
は前記周囲の環境の露点から演算によって間接的に検出
することができる。
【0015】このため請求項1記載の発明では、感光材
料処理装置の周囲の環境の蒸気圧と処理液からの蒸発量
との関係を予め求めておき、前記周囲の環境の温度及び
相対湿度を検出するか、又は前記周囲の環境の温度及び
絶対湿度を検出するか、又は前記周囲の環境の露点を検
出し、検出した値に基づき近似式を用いて前記周囲の環
境の蒸気圧を求め、求めた蒸気圧と前記関係とに基づい
て処理槽へ加える水の量を決定する。
【0016】これにより、周囲の環境の温度及び湿度か
らオペレータがウェット、標準、ドライ等の環境を判断
する必要がなく、誤って判断した環境に基づいて誤った
加水量を設定することがないので、補充液量の少ない感
光材料処理装置であっても処理液が常に適正な濃度とな
るように加水することができる。また請求項1の発明で
は、処理液からの蒸発量と、単一のパラメータ(請求項
1では周囲の環境の蒸気圧)との関係を求めているの
で、例えば処理液からの蒸発量と複数種のパラメータ
(例えば周囲環境の温度及び相対湿度)との関係を求め
る場合と比較して、前記関係を表すデータのデータ量が
非常に小さくて済む。
【0017】また、感光材料処理装置において処理液の
液温を一定とした場合、感光材料処理装置の周囲の環境
の絶対湿度についても前記蒸気圧と同様に処理液からの
蒸発量と略反比例の関係にあり、処理液からの蒸発量
は、感光材料処理装置の周囲の環境の絶対湿度からも比
較的正確に求めることができる。なお、周囲の環境の絶
対湿度は、例えば絶対湿度センサによって直接的に検出
することも、周囲の環境の温度及び相対湿度から演算に
よって間接的に検出することもできる。
【0018】このため請求項2記載の発明では、感光材
料処理装置の周囲の環境の絶対湿度と処理液からの蒸発
量との関係を予め求めておき、前記周囲の環境の温度及
び相対湿度を検出し、検出した値に基づき近似式を用い
て前記周囲の環境の絶対湿度を求めるか、又は前記周囲
の環境の絶対湿度を検出し、前記絶対湿度と前記関係と
に基づいて前記処理槽へ加える水の量を決定する。
【0019】これにより、周囲の環境の温度及び湿度か
らオペレータがウェット、標準、ドライ等の環境を判断
する必要がなく、誤って判断した環境に基づいて誤った
加水量を設定することがないので、補充液量の少ない感
光材料処理装置であっても処理液が常に適正な濃度とな
るように加水することができる。また請求項2の発明に
おいても、処理液からの蒸発量と、単一のパラメータ
(請求項2では周囲の環境の絶対湿度)との関係を求め
ているので、例えば処理液からの蒸発量と複数種のパラ
メータとの関係を求める場合と比較して、前記関係を表
すデータのデータ量が非常に小さくて済む。
【0020】また前述のように、感光材料処理装置にお
ける処理液からの蒸発量は、感光材料処理装置の周囲の
環境の蒸気圧や絶対湿度によって変化するが、処理液の
液温によっても変化する。本願発明者は、処理液の温度
が変化すると処理液と平衡する飽和湿り空気の飽和蒸気
圧及び絶対湿度が変化する点に着目し、処理液と平衡す
る飽和湿り空気の飽和蒸気圧と周囲の環境の蒸気圧との
差、又は前記飽和湿り空気の絶対湿度と周囲の環境の絶
対湿度との差から、処理液の温度の変化も考慮した処理
液の正確な蒸発量を求めることができるとの知見を得
た。
【0021】上記に基づき請求項3記載の発明では、処
理液の温度変化に応じて変化する処理液と平衡する飽和
湿り空気の飽和蒸気圧と周囲の環境の蒸気圧との差と、
処理液からの蒸発量と、の関係、又は処理液の温度に応
じて変化する処理液と平衡する飽和湿り空気の絶対湿度
と周囲の環境の絶対湿度との差と、処理液からの蒸発量
と、の関係を予め求めている。そして、周囲の環境条件
及び処理液の温度を検出し、検出した環境条件及び処理
液の温度値に基づき、前記処理液と平衡する飽和湿り空
気の飽和蒸気圧と周囲の環境の蒸気圧との差、又は前記
処理液と平衡する飽和湿り空気の絶対湿度と周囲の環境
の絶対湿度との差を近似式を用いて求め、求めた値と前
記関係とに基づいて前記処理槽へ加える水の量を決定し
ている。
【0022】請求項3記載の発明によれば、処理液の温
度をも考慮した処理液からの正確な蒸発量が求めること
ができるので、より正確な加水量を得ることができ、補
充液量の少ない感光材料処理装置であっても処理液が常
に適正な濃度となるように加水することができる。また
処理液の液温が変動している場合や、処理液の設定温度
が変更された等の場合にも正確な加水量を得ることがで
きる。また請求項3の発明においても、処理液からの蒸
発量と、単一のパラメータ(請求項3では前記飽和湿り
空気の飽和蒸気圧と周囲の環境の蒸気圧との差、又は前
記飽和湿り空気の絶対湿度と周囲の環境の絶対湿度との
差)との関係を求めているので、例えば処理液からの蒸
発量と複数種のパラメータとの関係を求める場合と比較
して、前記関係を表すデータのデータ量が非常に小さく
て済む。
【0023】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。なお、本発明は以下に記載した数値に限定
されるものではない。
【0024】〔比較例〕 まず本発明の比較例について説明する。図1には本発明
を適用可能な感光材料処理装置としての自動現像機10
が示されている。この自動現像機10では、現像槽(N
1)12、漂白槽(N2)14、漂白定着槽(N3−
1)16、定着槽(N3−2)18、水洗槽(NS−
1、NS−2)22、24、安定槽(N4)26が順に
配列されており、各槽(以下、総称する場合には処理槽
という)には各々現像液、漂白液、漂白定着液、水洗
水、安定液の各処理液が所定量貯留されている。自動現
像機10にセットされた感光材料Fは図示しない搬送系
によって各処理槽内へ順次搬送され、各処理槽内に貯留
されている処理液に浸漬されて処理される。
【0025】また、安定槽26の下流側には図示しない
乾燥部が配設されている。乾燥部はヒータ及びファンを
備えており、自動現像機10の機体外の空気を取り入れ
てヒータによって加熱し、各処理液に浸漬されて処理さ
れた感光材料Fへ前記加熱した空気をファンによって吹
付けて乾燥させる。また前記搬送系は制御装置78によ
って作動が制御され、自動現像機10内にセットされた
感光材料Fを現像槽12から下流側の乾燥部へ向けて搬
送する。
【0026】現像槽12の入口近傍には感光材料Fの通
過を検出する通過センサ76が設けられている。通過セ
ンサ76の信号線は制御装置78の入出力ポート88に
接続されており、制御装置78は感光材料Fの通過の有
無を認識することができる。また、処理槽の近傍には水
タンク36が配設されている。この水タンク36は配管
34を介して漂白槽14と連通されている。配管34の
中間部には制御装置78によって駆動が制御されるポン
プ32が設けられており、ポンプ32が駆動されること
によって漂白槽14へ水が供給される。
【0027】配管34においてポンプ32配設部位の上
流側には配管35の一端が接続されている。配管35の
他端は現像槽12へ延設されており、水タンク36と現
像槽12とを連通させている。配管35の中間部には制
御装置78によって駆動が制御されるポンプ33が設け
られており、ポンプ33が駆動されることによって現像
槽12へ水が供給される。
【0028】現像槽12、漂白槽14、定着槽18、安
定槽26には、それぞれ補充処理液を供給するための配
管56、58、60、62が設けられている。配管5
6、58、60、62は各々補充処理液を補充するため
の図示しない補充液供給系に接続されており、前記各処
理槽には対応する配管を介して補充処理液が所定のタイ
ミングで所定量供給される。また水洗槽24には水供給
管64が設けられている。水供給管64は図示しない水
供給系に接続されており、水洗槽24には水供給管64
を介して水が所定のタイミングで所定量供給される。
【0029】また、各処理槽は処理液の液面レベルの上
限が予め定められている。水洗槽24内の水洗水の液面
レベルが前記上限を越えた場合には、余分な水洗水がオ
ーバフロー66によって水洗槽22へと送られる。ま
た、水洗槽22内の水洗水が前記上限を越えた場合には
余分な水洗水がオーバフロー68を介して定着槽18へ
と送られ、定着槽18が前記上限を越えた場合には余分
な定着液がオーバフロー67を介して漂白・定着槽16
へ送られ、漂白槽14が前記上限を越えた場合には余分
な漂白液がオーバフロー70を介して漂白定着槽16へ
送られる。
【0030】また、現像槽12、漂白定着槽16、安定
槽26において、処理液の液面レベルが予め定められて
いる上限を越えた場合には、余分な処理液が図示しない
廃棄管路を介して外部へ廃棄される。
【0031】また、各処理槽には液温センサとヒータと
を備えた図示しない温度調整手段が各々取付けられてい
る。温度調整手段は液温センサによって処理液の温度を
検出し、各処理槽内の処理液の液温が、予め定められた
常温よりも高い設定温度となるようにヒータを制御して
いる。
【0032】図1に示すように、制御装置78はマイク
ロコンピュータ80を含んで構成されている。マイクロ
コンピュータ80は、CPU82、RAM84、ROM
86及び入出力ポート88を備えており、これらがデー
タバス、コントロールバス等から成るバス90によって
互いに接続されて構成されている。入出力ポート88に
はドライバ94、96が接続されており、このドライバ
94、96には各々ポンプ32、33が接続されてい
る、
【0033】また、入出力ポート88には搬送系への信
号線92が接続されている。さらに入出力ポート88に
は温度センサ50及び湿度センサ52が接続されてい
る。温度センサ50及び湿度センサ52は自動現像機1
0の機体外部に設置されており、自動現像機10が設置
された室内環境の温度及び相対湿度を検出する。なお、
温度センサ50及び湿度センサ52の設置部位は自動現
像機10が設置された室内環境の温度及び相対湿度を検
出できる部位であればよく、例えば自動現像機10の機
体内部に設置し、送風ファン等によって機体内部に取入
れた外気の温度及び相対湿度を検出するよう構成するこ
ともできる。
【0034】前記温度センサ50としては、通常感光材
料を乾燥させる際に温風の温度を検出するために使用さ
れるサーミスタ温度センサを使用することができる。な
お、熱電対、白金抵抗体、温度によって電気抵抗値が変
化するタングステン抵抗パターンを有するセラミック温
度センサを使用するようにしてもよい。
【0035】一方、湿度センサ52としては、一般にエ
アコンディショナーにおいて湿度を検出するために使用
される有機高分子膜を使用し水分子の吸脱着を利用した
湿度センサや、ポリアミド感湿材等による静電容量の変
化を利用した湿度センサ等を使用することができる。本
実施例では上記のような湿度センサとしてTDK(株)
製のCHS-GS湿度センサ(商品名)を使用し、温度の高低
による誤差を補正する温度補正回路を組合せて使用して
いる。また湿度センサ52として、例えば(株)クラベ
製のKH-5100 湿度センサ(商品名)、NOK(株)製の
セラミック湿度センサ(NHI-220:商品名)を用いること
もできる。
【0036】マイクロコンピュータ80のROM86に
は、後述する加水制御処理において加水量を求めるため
の演算式(下式参照)が記憶されている。以下に示す
(1)式の右辺は処理槽からの蒸発量に相当する。
【0037】 加水量=TS×VS+( TD×VD+TO×VO )×fi−α ・・・(1) 但し、 TS:スタンバイ時間(hour) TD:運転時間(hour) TO:休止時間(hour) VS:スタンバイ時の蒸発速度(ml/hour) VD:運転時の蒸発速度(ml/hour) VO:休止時の蒸発速度(ml/hour) fi:補正係数(i=0,1,2 ) i = 0 ・・・標準条件 i = 1 ・・・低湿度条件 i = 2 ・・・高湿度条件 α:定数(洗浄水の補正) である。
【0038】またROM86には、例として図2に示す
ように、温度センサ50及び湿度センサ52によって検
出された温度及び相対湿度と、自動現像機10の周囲の
環境条件に対応する前記(1)式の補正係数fiとの関係
を表すマップが記憶されている。処理液からの蒸発量は
前記周囲の環境に応じて変化する。前記補正係数fiはこ
の周囲の環境(温度及び相対湿度)の変化に応じて蒸発
量を補正するように定められている。さらにRAM84
には、次の表1に示すように、処理槽毎の各種稼働状態
における蒸発速度、各種環境条件における補正係数の値
等の前記(1)式に従って自動現像機10の加水量を決
定するためのパラメータが記憶されている。
【0039】
【表1】
【0040】制御装置78は、温度センサ50によって
検出された自動現像機10の周囲の環境の気温と、湿度
センサ52によって検出された前記周囲の環境の相対湿
度と、に基づいて、前記ROM86に記憶しているマッ
プ(図2)を用い、自動現像機10の周囲の環境が標準
条件か、高湿度条件か、または低湿度条件かを判断す
る。次にRAM84に記憶されている各種パラメータ
(表1)を参照し、前記判断した環境に応じて補正係数
fiを選択し、前記(1)式に基づいて加水量を決定す
る。
【0041】なお、表1に示した各パラメータの数値
は、各処理槽の蒸発速度を、複数種類の環境条件(異な
る温度及び湿度の組合せ)で、スタンバイ、運転、休止
の各稼働状態毎に測定したデータと、1日の稼働状況を
想定して各稼働状態の複数種類の組合わせを設定し、各
処理槽の蒸発速度を前記複数種類の環境条件で前記各組
合せ毎に測定したデータと、によって定められている。
前記測定データの一例として、複数種類の環境条件にお
ける現像槽12からの1時間当りの蒸発速度を各稼働状
態毎に測定したデータと、稼働状況の例としてスタンバ
イ状態を4時間、運転状態を4時間、休止状態を16時
間としたときの複数種類の環境条件における現像槽12
からの1日当りの蒸発速度を測定したデータと、を表2
に示す。
【0042】
【表2】
【0043】また、前記自動現像機10の各稼働状態の
うち、運転状態は感光材料Fがセットされて現像等の処
理を行っている状態であり、各処理槽内の温度が設定温
度となるように調節され、かつ乾燥部のヒータ及びファ
ンが作動している。このため、各処理液の液温が常温よ
りも高いので各処理液からの蒸発量は多く、表1にも示
すように蒸発速度が最も速い。また、乾燥部が作動する
ことによって自動現像機10の機体外の空気を加熱して
生成された温風の一部が各処理槽を収容する処理部内を
循環する。従って、自動現像機10の周囲の環境条件の
変化によって処理部内の環境が変化し蒸発量が変化する
ので、前述の(1)式において運転状態における蒸発量
に対応する項(TD×VD)では補正係数fiを乗じている。
【0044】一方、スタンバイ状態は現像等の処理が可
能で感光材料Fがセットされるのを待機している状態で
あり、各処理槽内の処理液の液温が設定温度に調節さ
れ、乾燥部のヒータ及びファンが停止し、かつ処理部を
覆う図示しない蓋が閉止されている。このため処理部内
の空気が循環することなく滞留しているので周囲の環境
の変化の影響を受けにくく、自動現像機10の周囲の環
境条件が変化しても蒸発量の変化は小さい。従って、前
述の(1)式においてスタンバイ状態における蒸発量に
対応する項(TS×VS)は補正係数fiを乗じていない。
【0045】さらに休止状態は夜間等のように処理を休
止している状態であり、各処理槽内の処理液は予熱され
て設定温度よりも低温とされており、乾燥部のヒータ及
びファンが停止し、かつ蒸発した水分が処理部内に結露
するのを防止するため処理部を覆う蓋が開放されてい
る。このため、各処理液からの蒸発量は少なく、処理部
内に自動現像機10の周囲の空気が進入するので周囲の
環境の変化の影響を受け易い。従って、前述の(1)式
において休止状態における蒸発量に対応する項(TO×V
O)では補正係数fiを乗じている。
【0046】次に本比較例の作用を図3及び図4のフロ
ーチャートを参照して説明する。感光材料Fは現像槽1
2から順次漂白槽14、漂白定着槽16へと搬送されて
現像、漂白等の処理が行われ、安定槽26から引出され
た後に乾燥される。なお、図3のフローチャートは所定
時間t0 (例えば5分毎)毎に実行され、自動現像機1
0のメインスイッチがオフされ処理液の予熱を行ってい
る休止状態であっても実行される。
【0047】ステップ100では加水制御処理を行う。
この加水制御処理について図3のフローチャートを参照
して説明すると、ステップ100では現在の稼働状態が
運転状態か、スタンバイ状態かまたは休止状態かを判断
する。現在の稼働状態がスタンバイ状態であると判断さ
れた場合には、ステップ102でスタンバイ時間TSに前
記所定時間t0 を加算する。また、現在の稼働状態が運
転状態であると判断された場合にはステップ104で運
転時間TDに前記所定時間t0 を加算し、休止状態である
と判断された場合にはステップ106で休止時間TOに前
記所定時間t0を加算する。
【0048】次のステップ108では加水制御処理を行
う。この加水制御処理について、図4のフローチャート
を参照して詳細に説明すると、ステップ150では温度
センサ50及び湿度センサ52によって検出される自動
現像機10の周囲の環境の温度及び相対湿度を取込み、
RAM84に記憶する。ステップ152では加水時期か
否かを判断する。本比較例では自動現像機10のメイン
スイッチがオンされた時を加水時期としている。ステッ
プ152の判定が否定された場合は図3に示すメインル
ーチンのステップ110へ移行する。従って加水時期と
なるまでの間は所定時間t0 毎に周囲の環境の温度及び
相対湿度を表すデータがRAM84に蓄積される。
【0049】またステップ152の判定が肯定された場
合にはステップ154へ移行する。ステップ154では
前回加水処理を行った後にRAM84に蓄積された温度
データ及び湿度データを取込み、温度及び相対湿度の平
均値を演算する。ステップ156では温度及び相対湿度
の平均値に基づいて、図2のマップを用いて周囲の環境
を判断し補正係数fiのiの値を定める。これにより、各
処理槽毎の補正係数が決定される。次のステップ158
ではスタンバイ時間TS、運転時間TD、休止時間TOを取り
込む。
【0050】ステップ160乃至164では、加水処理
を行う対象とされた特定の処理槽への加水処理を行う。
すなわち、ステップ160ではRAM84に記憶された
表1に示すパラメータ群を参照し、特定処理槽に対応す
るスタンバイ時の蒸発速度VS、運転時の蒸発速度VD、休
止時の蒸発速度VO、補正係数fi(iは0または1または
2)、定数αを取込む。ステップ162では(1)式に
基づいて前記特定の処理槽への加水量を演算する。ステ
ップ164では前記演算した加水量に基づいてポンプを
駆動し、前記特定の処理槽への加水処理を行う。
【0051】ステップ166では加水処理を行う対象と
された全ての処理槽への加水処理が終了したか否か判定
する。ステップ166の判定が否定された場合にはステ
ップ160へ戻り、加水処理を行う対象とされた他の処
理槽への加水処理を行う。ステップ166の判定が肯定
された場合にはステップ168でスタンバイ時間TS、運
転時間TD、休止時間TOを0にして図3のメインルーチン
のステップ110へ移行する。
【0052】メインルーチンのステップ110では、前
回メインルーチンを実行してから、すなわち所定時間t
0 前からの感光材料Fの処理面積A0 を算出する。この
処理面積A0 は、例えば単位時間(例えば1分)毎に実
行される割込ルーチンにおいて、通過センサ76からの
信号に基づいて感光材料Fが通過センサ76配設部位を
通過している時間を積算し、この積算値に搬送系の搬送
速度及び感光材料Fの幅方向寸法を乗ずることによって
算出することができる。
【0053】ステップ112では算出した処理面積A0
に基づいて、各処理槽の処理液の劣化を回復するため必
要な補充処理液量VR0を各処理槽毎に演算する。ステッ
プ114では各処理槽毎の補充処理液量VR0を各処理槽
毎の補充量の積算値VR に加算する。ステップ116で
は補充処理液の補充タイミングか否か判定する。ステッ
プ116の判定が否定された場合には処理を終了する。
【0054】感光材料Fの処理面積が例えばフィルム5
本分になると補充処理液の補充タイミングであると判断
し、ステップ118で各ポンプを駆動して各処理槽へ前
記積算値VR に対応する量の補充処理液を補充し、積算
値VR を0にして処理を終了する。このような補充処理
液の補充を繰返すことにより、処理液の処理能力を常に
所定のレベルに維持することができる。
【0055】このように、本比較例では周囲の環境の温
度及び相対湿度と補正係数fiとの関係をマップとして記
憶すると共に、蒸発量を算出するための蒸発速度等のパ
ラメータを記憶し、温度センサ50及び湿度センサ52
によって検出された周囲の環境の温度及び相対湿度と、
記憶した前記関係及びパラメータと、に基づいて加水量
を決定するようにしたので、オペレータがウェット、標
準、ドライ等の環境を判断する必要がなく、また誤って
判断した環境に基づいて誤った加水量を設定することも
ないので、補充液量の少ない自動現像機10であっても
処理液が常に適正な濃度となるように加水することがで
きる。
【0056】なお、本比較例では周囲の環境の温度及び
相対湿度と補正係数fiとの関係をマップとして記憶する
と共に、蒸発量を算出するための蒸発速度等のパラメー
タを記憶していたが、周囲の環境の温度及び相対湿度
と、温度及び相対湿度に応じて補正した蒸発速度(例え
ばVD×fi、VO×fi等)との関係を記憶し、前記蒸発速度
と時間との積によって加水量を決定するようにしてもよ
い。
【0057】〔第1実施例〕 以下、図面を参照して本発明の第1実施例を説明する。
なお、比較例と同一の部分には同一の符号を付し、説明
を省略する。
【0058】本第1実施例において、ROM86には温
度センサ50及び湿度センサ52によって検出された自
動現像機10の周囲の環境の温度及び相対湿度から前記
環境の蒸気圧Pを求めるための演算式(下式参照)が記
憶されている。
【0059】 P=φPS (mmHg) ・・・(2) 但し、 InPS =−5.8002206 ×103 ÷T +1.3914993 −4.8640239 ×10-2×T +4.1764768 ×10-5×T2 −1.4452093 ×10-8×T3 +6.5459673 InT ・・・(3) であり、 PS :飽和湿り空気の蒸気圧〔mmHg〕 T :絶対温度(=t+273.15)〔K〕 t :温度〔℃〕 φ :相対湿度〔%〕
【0060】前記(2)式に基づいて、表2と同様の各
種の環境条件(温度及び湿度の組合せ)における、飽和
蒸気圧PS 、蒸気圧Pを演算した結果及び実際の処理液
からの蒸発量(蒸発速度)の大小の順序を次の表3に示
す。
【0061】
【表3】
【0062】表3と表2と比較すると、自動現像機10
の周囲の環境の蒸気圧Pと処理液からの蒸発量(蒸発速
度)とは、ほぼ反比例の関係にあることが明らかであ
る。本第1実施例では蒸気圧Pに基づき、例えば以下に
示すように補正係数fiを決定する。
【0063】
【0064】次に図5のフローチャートを参照して本第
1実施例の加水制御処理について説明する。ステップ2
00では図4のフローチャートのステップ150と同様
に、温度センサ50及び湿度センサ52によって検出さ
れる自動現像機10の周囲の環境の温度及び相対湿度を
取込み、RAM84に記憶する。加水時期となりステッ
プ202の判定が肯定されると、ステップ204では前
回加水処理を行った後にRAM84に蓄積された温度デ
ータ及び湿度データを取込み、温度及び相対湿度の平均
値を演算する。
【0065】ステップ206では温度及び相対湿度の平
均値を用い、(3)式に基づいて周囲の環境の飽和蒸気
圧PS を求め、次に(2)式に基づいて前記環境の蒸気
圧Pを算出する。次のステップ208では、ステップ2
06で算出された蒸気圧Pから、周囲の環境が標準条件
か、低湿度条件か、高湿度条件かを判断し、蒸発量の補
正係数fiのiの値を決定する。次のステップ210から
ステップ220では、図4のフローチャートのステップ
158乃至168と同様の処理を行う。
【0066】すなわち、スタンバイ時間TS、運転時間T
D、休止時間TOを取込み、特定の処理槽毎に対応するパ
ラメータを取込み、(1)式に基づいて加水量を演算
し、演算した加水量に基づいてポンプを駆動して加水処
理を行う。加水処理を行う対象とされた全ての処理槽へ
の加水処理が終了した後はスタンバイ時間TS、運転時間
TD、休止時間TOを0にして処理を終了する。
【0067】このように、本第1実施例では自動現像機
10の周囲の環境の蒸気圧と補正係数fiとの関係を予め
記憶し、温度センサ50及び湿度センサ52によって検
出された周囲の環境の温度及び相対湿度から周囲の環境
の蒸気圧Pを求め、この蒸気圧Pと前記記憶した関係と
に基づいて加水量を決定するようにしたので、オペレー
タがウェット、標準、ドライ等の環境を判断する必要は
なく、また誤って判断した環境に基づいて誤った加水量
を設定することもないので、補充液量の少ない自動現像
機10であっても処理液が常に適正な濃度となるように
加水することができる。
【0068】なお、本第1実施例では、自動現像機10
の周囲の環境の温度及び相対湿度から周囲の環境の蒸気
圧Pを求めるようにしていたが、例えば露点計によって
周囲の環境の露点(湿り空気の水蒸気分圧と等しい水蒸
気分圧をもつ飽和湿り空気の温度)を検出し、検出した
露点に基づいて蒸気圧P(水蒸気分圧)を求めるように
してもよい。露点計は空気をペルチエ素子等の冷却器に
よって冷却し、結露が発生する温度を測定してこの温度
を露点とするもので、前記結露の有無は光学的または電
気的に検出している。
【0069】例えばMBW Elektronik AG 社製のミラー冷
却露点計では、ペルチエ素子を用いて空気を冷却し、ミ
ラーへの結露の有無を光学的に検出し、白金抵抗センサ
によって前記ミラーの温度を検出するよう構成されてい
る。またSHAW露点計では静電容量を検出することによっ
て結露の有無を検出する。一方、周囲の環境の露点と周
囲の環境の蒸気圧Pとの間には、図9に示すように一定
の関係がある。このため、前記露点計によって検出され
た露点より、図9の蒸気圧曲線に基づいて、または演算
によって蒸気圧Pを求めることができる。
【0070】また、本第1実施例では、自動現像機10
の周囲の環境の蒸気圧Pから補正係数fiを決定するよう
にしていたが、前記蒸気圧Pから周囲の環境の絶対湿度
Hを求め、この絶対湿度Hによって補正係数fiを決定す
るようにしてもよい。絶対湿度Hは例えば次の(4)式
によって求めることができる。
【0071】
【数1】
【0072】この(4)式に基づいて、表2と同様の環
境条件(温度及び湿度の組合せ)における絶対湿度Hを
演算した結果は前に示した表3に記載されている。表3
より明らかなように、自動現像機10の周囲の環境の絶
対湿度Hと処理液からの蒸発量(蒸発速度)とは、蒸気
圧Hと同様に、ほぼ反比例の関係にある。このため、絶
対湿度Hに基づき、例えば以下に示すように補正係数fi
を決定することができる。
【0073】
【0074】また、前記(2)、(3)、(4)式は近
似式であり、より正確な値を求めるためにはROM86
に湿り空気線図を記憶しておき、この線図に基づいて飽
和蒸気圧PS 及び蒸気圧Pまたは絶対湿度Hを求めるこ
とも考えられるが、膨大な量のデータを記憶する必要が
ある。前記(2)、(3)、(4)式は通常の室内環境
の範囲(T=273.16〜473.15K)内では充分な精度(有
効数字3桁程度)が得られるので、特に問題はない。
【0075】また、湿度センサ52として高い耐久性を
有する絶対湿度センサを適用し、自動現像機10の周囲
の環境の絶対湿度を検出するようにしてもよい。前述し
たように、周囲の環境の絶対湿度H(kg/kg-dry air) と
処理液からの蒸発量(蒸発速度)とは、ほぼ反比例の関
係にある。このため、例えば(株)芝浦電子製作所製の
サーミスタを備え絶対湿度として単位体積に含まれる水
分の重さ(g/m3 )を検出する絶対湿度センサ(HSA-1
H,HSA-2H,CHS-1,CHS-2:商品名)等を用い、前記絶対湿
度センサによって検出された単位体積に含まれる水分の
重さ(g/m3 )を周囲の環境の温度によって補正して絶
対湿度H(kg/kg-dry air) を求め、処理液からの蒸発量
を算出するようにしてもよい。
【0076】さらに、湿度センサ52を、予め補正回路
等が組み込まれ実質的に絶対湿度H(kg/kg-dry air) を
検出する絶対湿度センサで構成すれば、温度センサ50
を用いることなく処理液からの蒸発量を求めることがで
き、加水量の演算を簡易にすることができる。
【0077】また、本第1実施例では周囲の環境の温度
及び相対湿度を検出して蒸気圧Pを求めていたが、周囲
の環境の温度及び絶対湿度を検出することによって蒸気
圧Pを求めることも可能である。
【0078】〔第2実施例〕 以下、図面を参照して本発明の第2実施例を説明する。
なお、比較例及び第1実施例と同一の部分には同一の符
号を付し、説明を省略する。
【0079】本第2実施例では、図6に示すように現像
槽12に現像液の液温を検出する液温センサ40が取付
けられている。または漂白槽14には漂白液の液温を検
出する液温センサ42が取付けられており、水洗槽24
には水洗水の液温を検出する液温センサ44が取付けら
れている。液温センサ40、42、44は制御装置78
の入出力ポート88に各々接続されている。なお、各処
理槽には前述のように液温センサとヒータとを備えた温
度調整手段が取付けられており、前記液温センサから出
力される液温検出信号を用いて後述する処理を行うよう
構成することにより、液温センサ40、42、44を省
略することもできる。
【0080】本第2実施例では加水を行う処理液の液温
を考慮して加水量を演算する。所定温度Tの水または水
溶液(処理液)は所定温度Tの飽和湿り空気と平衡し、
この処理温度の飽和湿り空気の蒸気圧(飽和蒸気圧)P
T は前記(3)式を用いて算出することができる。例と
して、温度38℃の処理液と平衡する温度38℃、相対湿度
100 %の飽和湿り空気の飽和蒸気圧P38及び絶対湿度H
38は、
【0081】 飽和蒸気圧P38= 49.3 (mmHg) 絶対湿度 H38= 0.0432 (kg/kg-dry air) である。以下、上述した処理液と平衡する飽和湿り空気
の飽和蒸気圧及び絶対湿度を、単に処理液の飽和蒸気圧
T 、処理液の絶対湿度HT という。例として表2及び
表3と同様の各種の環境条件(温度及び湿度の組合せ)
における、飽和蒸気圧PS 、蒸気圧Pを演算した結果及
び前記温度38℃、相対湿度100 %の飽和湿り空気の飽和
蒸気圧P38との差を次の表4に示す。
【0082】
【表4】
【0083】表4より明らかなように、処理液の飽和蒸
気圧PT と周囲の環境の蒸気圧Pとの差が大きくなるに
従って処理液からの蒸発量(蒸発速度)は大きくなる。
また処理液の液温Tが上昇(例えば40℃)すると処理液
からの蒸発量は増加するが、(3)式より明らかなよう
に飽和蒸気圧は温度を変数とする関数であるので、処理
液の飽和蒸気圧PT も増加し(図10参照)処理液の飽
和蒸気圧PT と周囲の環境の蒸気圧Pとの差も大きくな
る。本第2実施例では、処理液の飽和蒸気圧PT と周囲
の環境の蒸気圧Pとの差の大小に基づき、例えば処理液
の温度38℃の場合に、以下に示すように補正係数fiを決
定している。
【0084】 これにより、処理液からの蒸発量をより正確に把握する
ことができ、より適正な加水量を算出できる。
【0085】次に図7のフローチャートを参照して本第
2実施例の加水制御処理について説明する。ステップ2
50では図4のフローチャートのステップ150と同様
に、温度センサ50及び湿度センサ52によって検出さ
れる自動現像機10の周囲の環境の温度及び相対湿度を
取込み、また同時に液温センサ40、42、44によっ
て検出される各処理液の液温Tを取込んでRAM84に
記憶する。加水時期となりステップ252の判定が肯定
されると、ステップ256ではRAM84に記憶した温
度Tの平均値を演算し、前述の(3)式に基づいて飽和
蒸気圧PT を各処理液毎に算出する。
【0086】次のステップ258では前回加水処理を行
った後にRAM84に蓄積された温度データ及び湿度デ
ータを取込み、温度及び相対湿度の平均値を演算する。
ステップ260では温度及び相対湿度の平均値を用い、
(3)式に基づいて周囲の環境の飽和蒸気圧PS を求
め、次に(2)式に基づいて前記環境の蒸気圧Pを算出
する。ステップ262では、ステップ256で算出した
各処理液毎の飽和蒸気圧PT と、ステップ260で算出
した周囲の環境の蒸気圧Pと、の差を各々演算し、各処
理槽毎に補正係数fiのiの値を決定する。
【0087】次のステップ264からステップ274で
は、図4のフローチャートのステップ158乃至168
と同様の処理を行う。すなわち、スタンバイ時間TS、運
転時間TD、休止時間TOを取り込み、特定の処理槽毎に対
応するパラメータを取り込んで(1)式を用いて加水量
を演算し、演算した加水量に基づいてポンプを駆動して
加水処理を行う。加水処理を行う対象とされた全ての処
理槽への加水処理が終了した後はスタンバイ時間TS、運
転時間TD、休止時間TOを0にして処理を終了する。
【0088】このように、本第2実施例では処理液の飽
和蒸気圧PT と周囲の環境の蒸気圧Pとの差PT −Pの
大小に基づいて各処理液毎に補正係数fiを決定するよう
にしたので、各処理液の液温がばらついている場合や、
処理液の設定温度が変更された場合にも、各処理液の温
度の変化による蒸発量の変化を加味したより正確な蒸発
量を得ることができ、より適正な加水量で加水すること
ができる。
【0089】なお、本第2実施例では処理液の飽和蒸気
圧PT と周囲の環境の蒸気圧Pとの差PT −Pに基づい
て補正係数fiを決定し、加水量を決定していたが、例え
ば周囲の環境の温度、相対湿度及び処理液の液温の変化
に対する蒸発量の変化の関係を実験等によって予め求め
ておき、周囲の環境の温度、相対湿度及び処理液の液温
を検出し、検出結果と前記求めた関係とに基づいて加水
量を決定するようにしてもよい。また、処理液の絶対湿
度HT と周囲の環境の絶対湿度Hとの差HT −Hと蒸発
量との関係を実験等によって予め求め、処理液の絶対湿
度HT 及び周囲の環境の絶対湿度Hを検出し、検出結果
と前記関係とに基づいて加水量を決定するようにしても
よい。
【0090】〔第3実施例〕 次に本発明の第3実施例を説明する。なお、比較例、第
1実施例及び第2実施例と同一の部分は説明を省略す
る。
【0091】本第3実施例では所定時間(例えば1時
間)毎に周囲の環境及び処理液温度に基づいて各処理槽
への加水量を演算し、演算した加水量を積算して蒸発量
により正確に対応する加水量を求めている。図8のフロ
ーチャートを参照し、本第3実施例において所定時間t
0 (例えば5分)毎に行われる加水制御処理について詳
細に説明すると、ステップ300では、温度センサ50
及び湿度センサ52によって検出される自動現像機10
の周囲の環境の温度及び相対湿度と、液温センサ40、
42、44によって検出される各処理液の液温Tと、を
取込み、RAM84に記憶する。
【0092】ステップ301では加水量を演算する時期
か否か判定する。この判定は例えば朝にメインスイッチ
がオンされると肯定され、以後所定時間t1 (t1 ≧t
0 、例えば1時間)経過する毎に肯定される。ステップ
301の判定が否定された場合には本加水制御処理を終
了する。従って、ステップ301の判定が肯定されるま
では周囲の環境の温度及び相対湿度、各処理液の液温T
が所定時間t0 毎に測定され、測定結果がRAM84に
蓄積される。
【0093】ステップ301の判定が肯定されるとステ
ップ302へ移行し、RAM84に蓄積された各処理液
の液温Tの平均値を演算し、この液温Tの平均値を用
い、前述の(3)式に基づいて飽和蒸気圧PT を各処理
液毎に算出する。ステップ304では、RAM84に蓄
積された周囲の環境の温度及び相対湿度の平均値を演算
し、この温度及び相対湿度の平均値を用い、前記(3)
式に基づいて周囲の環境の飽和蒸気圧PS を求め、次に
前記(2)式に基づいて前記環境の蒸気圧Pを算出す
る。ステップ306では、ステップ302で算出した各
処理液毎の飽和蒸気圧PT と、ステップ304で算出し
た周囲の環境の蒸気圧Pと、の差を各々演算し、前記所
定時間t1 内における各処理槽毎の蒸発量に対応する加
水量を算出するための補正係数fiを決定する。
【0094】次のステップ308では、スタンバイ時間
TS、運転時間TD、休止時間TOを取込む。このTS、TD、TO
は、後述するように加水制御処理が実行される毎に0に
される。従って、TS、TD、TOには前回加水制御処理を行
ってからのスタンバイ状態の時間、運転状態の時間、休
止状態の時間が格納されており、例えば前回加水制御処
理を行ってから運転状態が継続している場合には、スタ
ンバイ時間TS及び休止時間TOは0とされる。
【0095】ステップ310ではRAM84に記憶され
たパラメータ群を参照し、各処理槽毎に設定されたスタ
ンバイ時の蒸発速度VS、運転時の蒸発速度VD、休止時の
蒸発速度VO、補正係数fi及び定数αを取込む。ステップ
312では、ステップ308で取込んだTS、TD、TO及び
ステップ310で取込んだ各パラメータを用い、(1)
式に基づいて各処理槽への加水量Wn0(nは各処理槽毎
に異なる整数)を演算する。これにより、この加水量W
n0は前回加水制御処理を行ってからの各処理槽の蒸発量
に一致する。ステップ314では、加水量Wn0を各処理
槽毎の加水量の積算値Wn に加算し、ステップ316で
はスタンバイ時間TS、運転時間TD、休止時間TOを0にす
ると共に、RAM84に蓄積された周囲の環境の温度及
び相対湿度、各処理液の液温Tをクリアする。
【0096】次のステップ318では加水時期か否か判
定し、ステップ318の判定が否定された場合には、本
加水制御処理を終了する。従って、加水時期となるまで
の間は、加水制御処理を実行したときの周囲の環境の温
度及び相対湿度と各処理液の液温に基づいて各処理槽毎
の加水量Wn0が演算され、各処理槽毎の加水量の積算値
Wn に積算される。例えば自動現像機10のメインスイ
ッチがオンされ、ステップ318の判定が肯定されると
ステップ320へ移行し、各処理槽毎の加水量の積算値
Wn に基づいてポンプを駆動し、各処理槽への加水を行
う。ステップ322では各処理槽毎の加水量の積算値W
n を各々0にして処理を終了する。
【0097】このように、本第3実施例では所定時間t
1 毎に周囲の環境の温度、相対湿度及び各処理液の液温
に基づいて補正係数fiを決定し、各処理槽の所定時間t
1 毎の蒸発量に対応する加水量Wn0を求め、加水量Wn0
の積算値Wn に基づいて加水を行うようにしたので、第
1及び第2実施例のように平均値を用いて補正係数fiを
決定する場合と比較して、各処理槽からの蒸発分に対応
する、より精度の高い加水量を得ることができ、補充液
量の少ない自動現像機10であっても処理液が常に適正
な濃度となるように加水することができる。
【0098】なお、上記実施例では補正係数fiの値を、
周囲の環境等に応じて3種類の値の中から選択するよう
にしていたが、より多数種類(例えば5種類)の値の中
から選択したり、環境条件の変化に応じて連続的に値を
変えるようにしてもよい。例として第2実施例では、処
理液の飽和蒸気圧PT と周囲の環境の蒸気圧Pとの差P
T −Pに基づいて補正係数fiの値を1.2 または1.0 また
は0.8 のいずれかに決定していたが、例えば処理液の液
温が38℃の場合、
【0099】fi=0.0296×(P38−P)−0.14 等の演算式によって補正係数fiを決定するようにしても
よい。これにより、処理液の液温を含む環境条件の変化
を連続的にとらえることができ、より精度の高い蒸発補
正を行うことができる。
【0100】また、上記実施例で加水量の算出に用いた
(1)式では、スタンバイ状態において自動現像機10
の周囲の環境条件が変化しても蒸発量の変化が小さいの
で、(1)式のスタンバイ状態における蒸発量を求めて
いる項に補正係数fiを乗じていない。しかしながら、よ
り厳密に蒸発量を求めるためには、前記項に、周囲の環
境の変化に対して前記補正係数fiよりも変化量の小さい
別の係数を乗じてもよい。
【0101】また、上記実施例では周囲の環境の温度及
び相対湿度または蒸気圧または絶対湿度等の環境条件
を、夜間等の時間帯を含めて所定時間t0 毎に測定して
補正係数fiを決定するようにしていたが、本発明はこれ
に限定されるものではない。自動現像機10等の感光材
料処理装置の実際の運用では、夜間には電源がオフされ
ることがあり、この場合、制御装置78のCPU82も
動作が停止される。このような運用を想定し、スタンバ
イ状態及びドライブ状態における環境条件に基づいて、
夜間(休止状態)における蒸発量に対応する加水量を演
算するようにしてもよい。
【0102】例えば第1実施例のように周囲の環境条件
に応じた加水量を算出する加水方法において、夜間に電
源をオフする運用を行う場合には、以下のようにして加
水量を算出することができる。すなわち、夜間に電源が
オフされた場合、昼間測定しRAM84に記憶されてい
る環境条件、各種のパラメータ、スタンバイ時間TS、運
転時間TD等のデータを電池等のバックアップ電源によっ
てバックアップすると共に、このバックアップ電源によ
ってタイマを動作させ休止時間TOのカウントを行わせ
る。昼間と夜間では温度及び相対湿度は変化するが、蒸
気圧Pや絶対湿度H等のように蒸発量に影響する条件は
変化が少なく、例えば昼間が高湿度条件(補正係数=f
2)であった日の夜間も高湿度条件である場合が殆どで
ある。
【0103】このため、例えば翌朝電源がオンされた場
合に、RAM84に記憶されている昼間の環境条件(温
度及び相対湿度、蒸気圧、絶対湿度等)の平均より補正
係数fiを求め、この補正係数fiとカウントしていた休止
時間TOとに基づいて夜間(休止状態)における蒸発量に
対応する加水量を演算して加水を行うことができる。ま
た、例えば環境条件に応じて補正係数fiの値を細かく変
化させるようにした場合には、夜間に環境条件が若干変
化することによって、夜間に電源をオフし昼間測定した
環境条件のみによって決定したときの補正係数fiが、夜
間にもCPU82を作動させ夜間の環境条件も測定して
決定したときの補正係数fiに対して若干異なる値とな
り、加水量が異なってくることがある。このような場合
は、予め実験等によって加水量の差分を求め、この差分
を補正するように休止時の蒸発速度VOの値を調整するよ
うにしてもよい。このように、夜間の環境条件は必ずし
も測定する必要はなく、スタンバイ状態及びドライブ状
態における環境条件の平均値から夜間の蒸発量に対応す
る加水量を求めることができる。
【0104】また、例えば第2実施例及び第3実施例の
ように周囲の環境条件に加えて処理液の液温をも考慮し
て加水量を算出する加水方法において、夜間に電源をオ
フする運用を行う場合は、夜間にヒータがオフされるこ
とにより夜間の処理液の温度が昼間と大きく異なるの
で、昼間の環境条件及び処理液の液温に基づいて算出し
た補正係数fiを用いて夜間の蒸発量に対応する加水量を
算出すると、誤差が大きくなるので好ましくない。この
ため、例えば電源がオフされる直前の環境条件及び処理
液温度と、翌朝電源がオンされたときの環境条件及び処
理液温度と、の平均値に基づいて夜間の蒸発量に対応す
る加水量を算出するための補正係数fiを求め、前日の昼
間の蒸発量に対応する加水量と夜間の蒸発量に対応する
加水量とを別々に演算した後に合計し、加水量を算出す
るようにしてもよい。
【0105】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
は、感光材料処理装置の周囲の環境の蒸気圧と処理液か
らの蒸発量との関係を予め求めておき、周囲の環境の温
度及び相対湿度を検出するか、又は周囲の環境の温度及
び絶対湿度を検出するか、又は周囲の環境の露点を検出
し、検出した値に基づき近似式を用いて周囲の環境の蒸
気圧を求め、蒸気圧と前記関係とに基づいて処理槽へ加
える水の量を決定するので、補充液量の少ない感光材料
処理装置であっても処理液が常に適正な濃度となるよう
に加水することができる、という優れた効果が得られ
る。
【0106】請求項2記載の発明は、感光材料処理装置
の周囲の環境の絶対湿度と処理液からの蒸発量との関係
を予め求めておき、周囲の環境の温度及び相対湿度を検
出し検出した値に基づき近似式を用いて周囲の環境の絶
対湿度を求めるか、又は周囲の環境の絶対湿度を検出
し、絶対湿度と前記関係とに基づいて処理槽へ加える水
の量を決定するので、補充液量の少ない感光材料処理装
置であっても処理液が常に適正な濃度となるように加水
することができる、という優れた効果が得られる。
【0107】請求項3記載の発明では、処理液の温度変
化に応じて変化する処理液と平衡する飽和湿り空気の飽
和蒸気圧と周囲の環境の蒸気圧との差と、処理液からの
蒸発量と、の関係、又は処理液の温度に応じて変化する
処理液と平衡する飽和湿り空気の絶対湿度と周囲の環境
の絶対湿度との差と、処理液からの蒸発量と、の関係を
予め求めておき、周囲の環境条件及び処理液の温度に基
づき、処理液と平衡する飽和湿り空気の飽和蒸気圧と周
囲の環境の蒸気圧との差、又は処理液と平衡する飽和湿
り空気の絶対湿度と周囲の環境の絶対湿度との差を近似
式を用いて求め、求めた値と前記関係とに基づいて処理
槽へ加える水の量を決定するので、補充液量の少ない感
光材料処理装置であっても処理液が常に適正な濃度とな
るように加水することができる、という優れた効果が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】比較例及び第1実施例に係る自動現像機の概略
構成図である。
【図2】自動現像機の周囲の環境の温度及び湿度に対す
る補正係数のマップを示す線図である。
【図3】比較例のメインルーチンを示すフローチャート
である。
【図4】比較例の加水制御ルーチンを示すフローチャー
トである。
【図5】第1実施例の加水制御ルーチンを示すフローチ
ャートである。
【図6】第2実施例に係る自動現像機の概略構成図であ
る。
【図7】第2実施例の加水制御ルーチンを示すフローチ
ャートである。
【図8】第3実施例の加水制御ルーチンを示すフローチ
ャートである。
【図9】周囲環境の露点と周囲環境の蒸気圧との関係を
示す線図である。
【図10】処理液の温度と飽和蒸気圧の関係を示す線図
である。
【符号の説明】
10 自動現像機 34 配管 35 配管 40 液温センサ 42 液温センサ 44 液温センサ 50 温度センサ 52 湿度センサ 64 水供給管 78 制御装置

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光材料処理装置の処理槽に貯留された
    処理液からの蒸発量に相当する量の水を加える感光材料
    処理装置の加水方法であって、 前記感光材料処理装置の周囲の環境の蒸気圧と前記処理
    液からの蒸発量との関係を予め求めておき、 前記周囲の環境の温度及び相対湿度を検出するか、又は
    前記周囲の環境の温度及び絶対湿度を検出するか、又は
    前記周囲の環境の露点を検出し、 検出した値に基づき近似式を用いて前記周囲の環境の蒸
    気圧を求め、 前記蒸気圧と前記関係とに基づいて前記処理槽へ加える
    水の量を決定することを特徴とする感光材料処理装置の
    加水方法。
  2. 【請求項2】 感光材料処理装置の処理槽に貯留された
    処理液からの蒸発量に相当する量の水を加える感光材料
    処理装置の加水方法であって、 前記感光材料処理装置の周囲の環境の絶対湿度と前記処
    理液からの蒸発量との関係を予め求めておき、 前記周囲の環境の温度及び相対湿度を検出し、検出した
    値に基づき近似式を用いて前記周囲の環境の絶対湿度を
    求めるか、又は前記周囲の環境の絶対湿度を検出し、 前記絶対湿度と前記関係とに基づいて前記処理槽へ加え
    る水の量を決定することを特徴とする感光材料処理装置
    の加水方法。
  3. 【請求項3】 感光材料処理装置の処理槽に貯留された
    処理液からの蒸発量に相当する量の水を加える感光材料
    処理装置の加水方法であって、 処理液の温度変化に応じて変化する処理液と平衡する飽
    和湿り空気の飽和蒸気圧と周囲の環境の蒸気圧との差
    と、処理液からの蒸発量と、の関係、又は処理液の温度
    に応じて変化する処理液と平衡する飽和湿り空気の絶対
    湿度と周囲の環境の絶対湿度との差と、処理液からの蒸
    発量と、の関係を予め求めておき、 前記周囲の環境条件及び処理液の温度を検出し、 前記周囲の環境条件及び処理液の温度に基づき、前記処
    理液と平衡する飽和湿り空気の飽和蒸気圧と周囲の環境
    の蒸気圧との差、又は前記処理液と平衡する飽和湿り空
    気の絶対湿度と周囲の環境の絶対湿度との差を近似式を
    用いて求め、 求めた値と前記関係とに基づいて前記処理槽へ加える水
    の量を決定することを特徴とする感光材料処理装置の加
    水方法。
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