JP2708707B2 - ケーブル用リール装置 - Google Patents

ケーブル用リール装置

Info

Publication number
JP2708707B2
JP2708707B2 JP33307293A JP33307293A JP2708707B2 JP 2708707 B2 JP2708707 B2 JP 2708707B2 JP 33307293 A JP33307293 A JP 33307293A JP 33307293 A JP33307293 A JP 33307293A JP 2708707 B2 JP2708707 B2 JP 2708707B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cable
reel device
shaft
steering wheel
flat cable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP33307293A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07193957A (ja
Inventor
明生 川本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nihon Plast Co Ltd
Original Assignee
Nihon Plast Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nihon Plast Co Ltd filed Critical Nihon Plast Co Ltd
Priority to JP33307293A priority Critical patent/JP2708707B2/ja
Priority to US08/364,043 priority patent/US5593310A/en
Priority to DE4446901A priority patent/DE4446901C2/de
Publication of JPH07193957A publication Critical patent/JPH07193957A/ja
Priority to US08/699,406 priority patent/US5752843A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP2708707B2 publication Critical patent/JP2708707B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、互いに相対的に回転す
る部材間をケーブルにて接続するケーブル用リール装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、実開平4−112140
号公報に記載されたケーブル用リール装置が知られてい
る。このケーブル用リール装置は、自動車の車体側に設
けられた電気部品と、正逆方向に回転するステアリング
ホイール側に設けられた電気部品との間を、ケーブルに
て電気的に接続するものである。
【0003】そして、このケーブルは、ステアリングシ
ャフトに嵌合する中空円環状のケース体の内部に収納さ
れている。また、このケース体は、車体側の部材に固定
される筒状の枠部を有する固定体と、この枠部の内側に
設けられてステアリングホイールとともに回転する筒状
の軸部を有する可動体とを、互いに回転自在に組み合わ
せて構成されている。そして、ケーブルは、一端部が枠
部に取り付けられ、他端部が軸部に取り付けられた状態
で、これらの枠部と軸部との間に形成される空間部に収
納されている。
【0004】さらに、このケーブル用リール装置では、
固定体と可動体とを連結して可動体の回転を阻止するロ
ック部材が設けられている。そこで、ステアリング装置
の組み付け時において、ステアリング装置の操作位置
と、ケーブル用リール装置の係合位置とを合致させるこ
とができるようになっている。
【0005】しかしながら、この実開平4−11214
0号公報の構成では、ステアリングホイールとケーブル
用リール装置とを組み付ける前に、ロック部材を取り外
してロックを解除することになる。そこで、このケーブ
ル用リール装置のロックを解除してから、ステアリング
ホイールを装着するまでの間に、ケーブル用リール装置
が回転して装着位置がずれる可能性があるとの問題を有
している。また、自動車の整備などの際に、ステアリン
グホイールを取り外したときにも、ケーブル用リール装
置の係合位置の確認が困難で、装着位置がずれる可能性
があるとの問題を有している。
【0006】この点、例えば、実公平4−41590号
公報に記載されたケーブル用リール装置が知られてい
る。このケーブル用リール装置では、例えば、ステアリ
ングホイールとともに回転する回動体に回転自在な歯車
を取り付けるとともに、車体側に固定される固定体に歯
車に歯合する係合溝を設け、中立位置検出装置を構成し
ている。そして、これらの歯車と係合溝とにそれぞれ設
けたマークを互いに位置合わせすることにより、ケーブ
ル用リール装置の係合位置を容易に確認できるようにな
っている。
【0007】しかしながら、この実公平4−41590
号公報の構成では、回動体の回転に伴い正確に回転する
歯車などの部材を設ける必要がある。そこで、部品点数
が増加し、製造コストが上昇するとの問題を有してい
る。
【0008】また、例えば、実公平3−39911号公
報に記載されたケーブル用リール装置が知られている。
このケーブル用リール装置では、固定体と回動体とを連
結して可動体の回転を阻止するレバー部材が設けられて
いる。そして、このレバー部材は、例えば、固定体に一
端部を回動自在に軸支されているとともに、ばねなどに
より、固定体と回動体とを係合固定する方向に付勢され
ている。さらに、車体側の部材には、このレバー部材に
当接し、ばねの付勢力に抗してこのレバー部材を回動さ
せる突部が設けられている。そこで、この構成では、ス
テアリング装置の組み付け時において、固定体と回動体
との係合が自動的に解除され、ステアリング装置の操作
位置と、ケーブル用リール装置の係合位置とを合致させ
ることができるようになっている。
【0009】しかしながら、この実公平3−39911
号公報の構成では、自動車の整備などの際に、ステアリ
ングホイールを取り外すときには、ステアリングホイー
ルを正確に操作位置に合わせてから、このステアリング
ホイールを取り外さない限り、ケーブル用リール装置が
固定されない。そこで、不用意にステアリングホイール
を取り外した場合には、ケーブル用リール装置の係合位
置の確認が困難になり、可動体が回転して装着位置がず
れる可能性があるとの問題を有している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、実開平
4−112140号公報の構成では、ケーブル用リール
装置のロックを解除してから、ステアリングホイールを
装着するまでの間に、ケーブル用リール装置が回転して
係合位置がずれる可能性があり、自動車の整備などの際
に、ステアリングホイールを取り外したときにも、ケー
ブル用リール装置の係合位置の確認が困難で、装着位置
がずれる可能性があるとの問題を有している。また、実
公平4−41590号公報の構成では、回動体に回転に
伴い正確に回転する歯車などの部材を設ける必要があ
り、部品点数が増加し、製造コストが上昇するとの問題
を有している。そして、実公平3−39911号公報の
構成では、自動車の整備などの際に、ステアリングホイ
ールを取り外すときには、ステアリングホイールを正確
に操作位置に合わせてから、このステアリングホイール
を取り外さない限り、ケーブル用リール装置が固定され
ず、不用意にステアリングホイールを取り外した場合に
は、ケーブル用リール装置の係合位置の確認が困難にな
り、可動体が回転して装着位置がずれる可能性があると
の問題を有している。
【0011】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、ケーブル用リール装置の係合位置と、ステアリン
グホイールの操作位置とを容易かつ確実に合致させるこ
とができるケーブル用リール装置を提供することを目的
とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のケーブル
用リール装置は、略筒状をなす枠部、およびこの枠部の
内側にこの枠部に対して相対的に正逆方向に回転可能に
設けられた軸部を有したケースと、一端部が前記枠部に
接続され、他端部が前記軸部に接続されて、これらの枠
部と軸部との間に形成されたケーブル収納部に収納され
たケーブルとを備え、互いに相対的に回転する回転部材
間に装着されてこれらの回転部材を前記ケーブルにて接
続するケーブル用リール装置において、前記ケースに、
前記枠部と前記軸部とを係脱可能に係合固定する係合部
と、この係合部を係脱させる操作部とを備えたロック機
構を設けるとともに、前記回転部材の少なくとも一方
に、前記枠部と前記軸部とが係合した状態でのみ前記操
作部が挿通可能な挿通部を備えた係止部を設けたもので
ある。
【0013】請求項2記載のケーブル用リール装置は、
請求項1記載のケーブル用リール装置において、ケース
のロック機構と回転部材の係止部との係合により、前記
ケースと前記回転部材とが位置決めして連結されるもの
である。
【0014】
【作用】請求項1記載のケーブル用リール装置では、相
対的に正逆方向に回転する回転部材間に、このケーブル
用リール装置を配設して、各回転部材にそれぞれ枠部と
軸部とを接続することにより、これらの回転部材が、枠
部と軸部との間のケーブル収納部に収納されたケーブル
により接続され、このケーブルにより電力あるいは信号
などが伝達される。そして、ケースに、枠部と軸部とを
係脱可能に係合固定する係合部と、この係合部を係脱さ
せる操作部とを備えたロック機構を設けるとともに、回
転部材の少なくとも一方に、枠部と軸部とを係合した状
態でのみ操作部が挿通可能な挿通部を備えた係止部を設
けたので、枠部と軸部とを係合固定した状態でのみ、回
転部材とケーブル用リール装置との着脱作業が行われ、
これらの回転部材とケーブル用リール装置とを互いに取
り外した状態では、枠部と軸部とが互いに回転すること
がなく装着位置がずれることがない。
【0015】請求項2記載のケーブル用リール装置で
は、請求項1記載の作用に加え、ケースのロック機構と
回転部材の係止部との係合により、ケースと回転部材と
が位置決めして連結されるので、構造が簡単になり、部
品点数が削減されるとともに、組み付け作業が容易にな
る。
【0016】
【実施例】以下、本発明のケーブル用リール装置の一実
施例の構成を図面を参照して説明する。
【0017】図1ないし図3において、11はケースで、
このケース11は、それぞれ共重合ポリアセタールなどの
合成樹脂にて一体形成した組付部材12、ロータ14、ステ
ータ15、外ケース16などを組み合わせて略中空円環状に
構成されている。そして、このケース11の内側には、環
状をなすケーブル収納部17が形成され、このケーブル収
納部17に、環状をなす案内体21と、ケーブルとしてのフ
ラットケーブル22とが収納されて、ケーブル用リール装
置が構成されている。
【0018】そして、このケーブル用リール装置は、例
えば、自動車のステアリングシャフトに嵌合された状態
で、回転部材としてのいわゆるコンビネーションスイッ
チと、図1および図4に示す回転部材としてのステアリ
ングホイール24との間に装着されている。また、ステア
リングホイール24は、環状をなすリム部25と、このリム
部25の内側に位置するボス部26と、これらのリム部25と
ボス部26とを連結するスポーク部27とを有している。そ
して、ボス部26には、略円筒状をなす図示しないボス
と、このボスに固着された係止部としてのボスプレート
28とが設けられ、このボスをステアリングシャフトの上
端部に嵌着することにより、ステアリングホイールがス
テアリングシャフトとともに回転するようになってい
る。また、ボスプレート28には、ボスの一側に位置し
て、挿通部としての挿通孔29が形成されている。この挿
通孔29は、平面円形状をなす円孔29a と、平面矩形状を
なす矩形孔29b とを連接し、平面略鍵孔状に形成されて
いる。さらに、ステアリングホイールの下側部は、合成
樹脂製の下部カバー30により覆われている。
【0019】一方、コンビネーションスイッチは、回転
せずに固定された部材で、ステアリングシャフトの外側
に設けられたステアリングコラムに嵌合して車体側に取
り付けられている。そして、このケーブル用リール装置
のフラットケーブル22により、ステアリングホイールに
設けられたエアバッグ装置、ホーンスイッチ、定速走行
装置(ASCD)の操作スイッチ、およびオーディオ装
置の操作スイッチなどの電気部品と、車体側に設けたバ
ッテリー、衝撃センサ、ホーン装置、定速走行装置、お
よびオーディオ装置などの電気部品とが、電気的に接続
されるようになっている。
【0020】また、このステアリングシャフトは、自動
車の操向伝導装置に接続されており、この操向伝導装置
のギア比などに応じて、例えば、中立位置から左右方向
にそれぞれ2回転から2.5回転ほど回転操作できる。
すなわち、いわゆるロックトゥロックで、最大4回転か
ら5回転ほど回転操作できるようになっている。
【0021】そして、フラットケーブル22は、例えば、
2本から9本などの複数の導線を平行に配置して絶縁性
のフィルムなどにて一体的に被覆したもので、柔軟で、
なおかつ若干の弾性を有する帯状に形成されている。ま
た、このフラットケーブル22の両端部近傍には、それぞ
れケーブルCの端部に合成樹脂などにて形成した変換部
22a が接続されている。さらに、このケーブルCの端部
には、図示しないコネクタが接続され、それぞれステア
リングホイール本体およびコンビネーションスイッチに
設けた他方のコネクタに装着されて電気的に接続される
ようになっている。
【0022】また、外ケース16は、円筒状をなす外筒部
31を有している。そして、この外筒部31の下端部から
は、平面略台形状をなす車体側取付部32が外周側に突設
されている。さらに、この車体側取付部32の外周縁部か
らは、取付片部33が下側に向かって突設され、この取付
片部33の四隅に、コンビネーションスイッチに固定され
る取付孔34が形成されている。そして、車体側取付部32
の下面側には、図示しない複数のステータ固着部が形成
されている。このステータ固着部は、上側に向かって凹
設された凹設部と、この凹設部から突設されたかしめピ
ンとから構成されている。また、外筒部31の一側部に
は、側方に突出するとともに下方に開口したケーブル導
出部36が形成されている。
【0023】さらに、外筒部31の上端部近傍からは、内
側に向かって円環状をなす案内体保持部37が突設されて
いる。そして、この案内体保持部37の上側には、略円環
状をなす2本の突条部37a ,37b が突設されている。ま
た、この案内体保持部37には、突条部37a ,37b が形成
されない平面部38が形成され、この平面部38に、係合部
を構成する係合凹部39が形成されている。
【0024】そして、ステータ15は、図1および図3に
示すように、外ケース16の外筒部31の下端部近傍に嵌合
する円板状の下板部41を有している。そして、この下板
部41の中央部には、嵌合孔41a が形成されている。ま
た、この下板部41の外周部からは、外ケース16のステー
タ固着部の凹設部に嵌合する突片部42が形成されている
とともに、各突片部42には、ステータ固着部のかしめピ
ンが挿通するかしめ孔42a が形成されている。そして、
このステータ固着部のかしめピンを、かしめ孔42a に挿
通させて突片部42に熱かしめすることにより、ステータ
15と外ケース16とが固定されている。さらに、この下板
部41の上面部には、円環状をなす2本の溝部43a ,43b
が下側に向かって凹設されている。
【0025】また、このステータ15の下板部41の外周部
近傍からは、略円筒状をなす枠部44が上側に向かって突
設されている。そして、この枠部44は、外ケース16の外
筒部31の内側に離間するように形成され、これらの外筒
部31と枠部44との間に、略円筒状をなす外周側空間部45
が形成されている。また、この枠部44の一側部に位置し
て、外周側ケーブル導出部46が設けられている。この外
周側ケーブル導出部46は、枠部44に形成された外周側挿
通部44a と、この外周側挿通部44a を覆う状態で枠部44
の内周側に設けられた略円弧状の閉塞板47とを有してい
る。そして、ケーブル収納部17に収納されたフラットケ
ーブル22は、これらの枠部44と閉塞板47との間に挟ま
れ、垂直状に保持されているとともに、この枠部44と閉
塞板47との間を通って、外周側挿通部44a から枠部44の
外周部に導出されている。
【0026】さらに、この枠部44の外周部に導出された
フラットケーブル22は、枠部44の外周面に沿って折り返
された上、幅方向と交差する方向の折り線にて下方に向
かって折り返されている。また、この外周側ケーブル導
出部46の下側部には、下部ケーブル保持部48が形成され
ている。そして、この下部ケーブル保持部48には、両側
一対の係合爪48a ,48a が形成されている。そして、こ
れらの係合爪48a ,48a を、フラットケーブル22の変換
部22a に形成した係合凹部22b ,22b に係合することに
より、フラットケーブル22の一端部近傍が係合保持され
ている。また、この外周側ケーブル導出部46およびフラ
ットケーブル22の変換部22a は、外ケース16のケーブル
導出部36に覆われて保護されている。
【0027】そして、ロータ14は、図1ないし図3に示
すように、略円板状の上板部51を有している。この上板
部51は、外ケース16の案内体保持部37の上側に突設した
2本の突条部37a ,37b 上に摺接する状態で、外ケース
16の外筒部31の上端部近傍の内側に回転自在に配設され
ている。また、上板部51の中央部には、円孔51a が形成
されている。さらに、この円孔51a の周囲の4か所か
ら、かしめピン52が突設されている。また、この円孔51
a の一側部に位置して、上部ケーブル保持部53が設けら
れている。この上部ケーブル保持部53は、上板部51を凹
設してなる係合凹部53a と、この係合凹部53a の両側部
に形成された係合爪53b ,53b とから構成されている。
【0028】また、この上板部51の下側からは、円孔51
a の周囲に位置して、略円筒状をなす軸部54が突設され
ている。そして、ロータ14とステータ15とを組み合わせ
た状態で、このロータ14の軸部54とステータ15の枠部44
との間に、ケーブル収納部17が形成されている。また、
この軸部54の一側部には、内周側ケーブル導出部55が設
けられている。この内周側ケーブル導出部55は、軸部54
に形成された内周側挿通部と、この内周側挿通部を覆う
状態で軸部54の内周側に設けられた閉塞板とを有してい
る。そして、ケーブル収納部17に収納されたフラットケ
ーブル22は、内周側挿通部を通るとともに、軸部54の内
周面と閉塞板との間を通って、軸部54の内周側に導出さ
れている。また、この軸部54の内周側に導出されたフラ
ットケーブル22は、幅方向と交差する方向の折り線にて
上方に折り返された上、上板部51の上面に沿って折り返
されている。そして、フラットケーブル22の他端部近傍
の変換部22a が、上板部51の上部ケーブル保持部53の係
合凹部53a に嵌合され、両側の係合爪53b ,53b が変換
部22a の係合凹部22b ,22b に係合した状態で、フラッ
トケーブル22の他端部近傍がロータ14に係合保持されて
いる。
【0029】さらに、図5および図6などに示すよう
に、このロータ14の上板部51の一側の外周部近傍には、
ロック装置取付部56が形成されている。このロック装置
取付部56は、円孔56a と、この円孔56a と上板部51の外
縁部とを連通する長孔56b とを有している。そして、こ
の円孔56a を囲み、平面略C字状をなす突条部56c が上
側に向かって突設されている。また、これらの円孔56a
および長孔56b の下側に連通し、これらの円孔56a およ
び長孔56b よりも幅寸法の大きい係合板部収納部56d
が、上板部51の下面側に凹設されている。さらに、この
円孔56a の両側方には、両側一対のかしめピン56e ,56
e が突設されている。
【0030】そして、このロック装置取付部56に、ロッ
ク体57、スプリング体58、およびカバー体59などを組み
合わせて、ロック機構60が構成されている。また、この
ロック体57は、略円柱状をなす軸部57a と、この軸部57
a の下端部から突設された平面略長円形状をなす係合部
を構成する係合板部57b と、この軸部57a の上端部から
突設された略細長矩形状の操作部57c と、この軸部57a
の中間位置から突設された略円板状をなすフランジ部57
d とから形成されている。
【0031】そして、このロック体57の軸部57a は、上
板部51の円孔56a に回転自在かつ上下動自在に軸支され
るとともに、ステアリングホイール24のボスプレート28
に形成した挿通孔29の円孔29a に回転自在に挿入される
ようになっている。
【0032】また、このロック体57の係合板部57b は、
ロータ14とステータ15との回転方向の位置を合わせた状
態で、ステータ15に固定された外ケース16の案内体保持
部37の係合凹部39に嵌合可能になるとともに、軸部57a
を回動して係合板部57b の長手方向とロータ14の上板部
51の係合板部収納部56d の長手方向とを合わせた状態
で、この係合板部収納部56d に嵌合可能になっている。
【0033】さらに、このロック体57の操作部57c は、
軸部57a の上端部から一側方に突設され、この操作部57
c を把持してロック体57を回動および上下動できるよう
になっているとともに、ステアリングホイール24のボス
プレート28に形成した挿通孔29の矩形孔29b に長手方向
を合わせた状態で挿入可能になっている。
【0034】そして、スプリング体58は、線ばね材をコ
イル状に捲回してなり、上部をロック体57のフランジ部
57d の下面側に当接し、下部をロータ14の突条部56c の
周囲に嵌合することにより、常時ロック体57を上側に向
かって付勢するようになっている。
【0035】また、カバー体59は、略円筒状をなす筒状
部59a と、この筒状部59a の上側の開口を覆う蓋板部59
b と、この筒状部59a の下側部から突設された両側一対
の取付座59c ,59c とを有している。そして、各取付座
59c には、それぞれかしめ孔59d が形成されている。そ
して、ロータ14のかしめピン56e をこのかしめ孔59dに
挿通して熱かしめすることにより、筒状部59a がロック
体57のフランジ部57dおよびスプリング体58を覆う状態
で、カバー体59がロータ14に固定されている。また、カ
バー体59の蓋板部59b には、ロック体57の軸部57a が挿
通する通孔59eが形成されているとともに、この通孔59e
から筒状部59a の一側部にかけて、断面略L字状をな
す挿入用溝部59f が形成されている。
【0036】また、組付部材12は、略円筒状をなす内筒
部61を有している。そして、この内筒部61は、ステアリ
ングシャフトあるいはこのステアリングシャフトに嵌着
したステアリングホイールのボスの外側に嵌合するとと
もに、ロータ14の軸部54の内側に嵌合するようになって
いる。また、この内筒部61の上端部からは、外側に向か
って略円環状をなすフランジ部62が突設されている。さ
らに、このフランジ部62の4か所から、固着片部63が突
設されているとともに、各固着片部63に、それぞれかし
め孔63a が形成されている。また、内筒部61の下端部に
は、ステータ嵌合部64が放射状に形成されている。各ス
テータ嵌合部64は、断面略コの字状をなし、内周側に向
かって弾性変形可能に形成されている。さらに、フラン
ジ部62の一側部には、断面略コの字状をなすケーブル押
え部65が上側に向かって突設されている。
【0037】そして、この組付部材12は、内筒部61をロ
ータ14の軸部54の内側に嵌合し、フランジ部62をロータ
14の上板部51の上面に当接した状態で、組付部材12の固
着片部63のかしめ孔63a にロータ14のかしめピン52を挿
通して熱かしめすることにより、ロータ14に固定され、
このロータ14とともに回転するようになっている。ま
た、この状態で、組付部材12のケーブル押え部65が、フ
ラットケーブル22の他端部近傍の変換部22a の上側に嵌
合して、この変換部22a を押えるようになっている。
【0038】さらに、組付部材12のステータ嵌合部64
を、ステータ15の下板部41の嵌合孔41a に圧入すること
により、このステータ嵌合部64の下端部に形成した係合
爪64aが、下板部41の嵌合孔41の周囲に当接して一旦内
側に弾性変形し、さらに下板部41を通過した状態で外側
に復帰変形して、下板部41の下面側に係止され、このス
テータ嵌合部64と嵌合孔41a とが摺動自在に嵌合する。
この状態で、組付部材12およびロータ14と、外ケース16
およびステータ15とが、互いに回転自在に組み合わされ
ている。
【0039】また、案内体21は、図1および図3に示す
ように、ロータ14の軸部54とステータ15の枠部44との間
に配置される略環状に形成されている。そして、この案
内体21は、軸部54の外周面に対向する内板部71と、この
内板部71と同心状をなして枠部44の内周面に対向する外
板部72とを有している。さらに、これらの内板部71の上
端部と、外板部72の上端部とが、上板部72a により連結
され、断面略コの字状に形成されている。また、これら
の内板部71の下端部と外板部72の下端部とは、それぞれ
ステータ15の溝部43a ,43b に摺動自在に嵌合され、案
内体21が軸部54の周囲に回転自在に備えられている。
【0040】さらに、この案内体21の一側部には、この
案内体21の内周側と外周側とを連通する反転用挿通部73
が形成されている。そして、この反転用挿通部73は、円
弧状に形成され、周方向に相対向する突設面部74と凹設
面部75とが形成されている。また、これらの突設面部74
と凹設面部75とは、それぞれ滑らかな曲面状に形成され
ている。
【0041】また、この案内体21の上板部72a には、円
弧状をなして突設部76が形成され、この突設部76の外周
部に、外ケース16の案内体保持部37の内周部に摺動自在
に嵌合する係合段部77が形成されている。
【0042】さらに、この案内体21の内板部71の内周側
の上端部近傍には、周方向を長手方向とする内側突条78
が所定間隔で複数形成されている。また、この案内体21
の外板部72の外周側の下端部近傍には、周方向を長手方
向とする外側突条79が所定間隔で複数形成されている。
そして、各突条78,79は、それぞれ断面矩形状あるいは
断面半球状に形成されているとともに、表面は滑らかに
形成されている。
【0043】また、内側突条78の突出寸法と内板部71の
厚さ寸法の合計は、ステータ15の内側の溝部43a の幅寸
法よりも大きく形成されているとともに、外側突条79の
突出寸法と外板部72の厚さ寸法の合計は、ステータ15の
外側の溝部43b の幅寸法よりも大きく形成されている。
そこで、内側突条78の先端部は、内側の溝部43a よりも
内周側に突出し、外側突条79の先端部は、外側の溝部43
b よりも外周側に突出するようになっている。
【0044】そして、ケーブル収納部17に収納されたフ
ラットケーブル22は、案内体21の反転用挿通部73を挿通
し、この反転用挿通部73に沿って略U字状に彎曲して折
り返された状態で、軸部54の外周面と案内体21の内板部
71の内周面との間に捲回されているとともに、枠部44の
内周面と案内体21の外板部72の外周面との間に捲回され
ている。すなわち、フラットケーブル22は、上側から見
て、案内体21の内側では、内周側から外周側に向かって
反時計回り方向に捲回されているとともに、案内体21の
外側では、内周側から外周側に向かって時計回り方向に
捲回されている。
【0045】また、この状態で、案内体21の各突条78,
79は、それぞれフラットケーブル22の導線を避けてフィ
ルムのみの部分に当接するようになっている。
【0046】次に、本実施例の動作を説明する。
【0047】まず、図1(b)に示すように、このケー
ブル用リール装置のロータ14とステータ15とをほぼに係
合位置に合わせ、ロータ14に取り付けたロック体57の操
作部57c をロータ14の中心方向に向けるとともに、ロー
タ14に取り付けたロック体57の係合板部57b と、ステー
タ15に固定した外ケース16に形成した係合凹部39とを位
置合わせする。この状態から、操作部57c を下方に押し
込むとともに、約90度回動させると、図1(a)およ
び図6に示すように、ロック体57の係合板部57b が係合
凹部39に挿入された状態で係合保持される。そして、こ
の状態で、ロック機構60の係合板部57b と係合凹部39と
が係合し、ロータ14とステータ15とが装着位置にて回転
しないように固定される。
【0048】そして、このように装着位置にて固定され
たケーブル用リール装置を、ステアリングシャフトに嵌
合するとともに、ステータ15を車体側のコンビネーショ
ンスイッチに固定する。
【0049】さらに、ステアリングシャフトの先端部に
ステアリングホイール24のボスを嵌着すると、ロータ14
の上側に突出したロック体57の軸部57a がボスプレート
28の挿通孔29の円孔29a を挿通するともに、ロック体57
の操作部57c がこの挿通孔29の矩形孔29b を挿通する。
この状態で、このロック機構60により、ステアリングホ
イール24のボスプレート28と、ケーブル用リール装置の
ロータ14とが位置決めして連結される。
【0050】そして、ロック体57の操作部57c を約90
度回動することにより、係合板部57b が係合凹部39から
外れてロータ14の長孔56b に嵌合する。この状態で、ロ
ータ14とステータ15とが相対的に自在に回転するように
なり、ステアリングホイール24も自在に回転するように
なる。
【0051】また、このケーブル用リール装置は、上側
に導出したケーブルCに接続したコネクタを、ステアリ
ングホイール24の内部に設けた他方のコネクタに接続す
ることにより、ステアリングホイール24に設けられたエ
アバッグ装置の点火器やホーンスイッチなどの電気部品
に電気的に接続され、下側に導出したケーブルCに接続
したコネクタを、車体側に設けた他方のコネクタに接続
することにより、車体側に設けられたバッテリーや衝撃
センサなどの電気部品に電気的に接続され、これらの電
気部品間を電気的に接続するようになっている。
【0052】そして、ステアリングホイール24を、上側
(乗員側)から見て、時計回り方向に最大限回転操作し
た状態では、フラットケーブル22は、ロータ14の軸部54
に引っ張られて、この軸部54の外周面に外周側から内周
側に向かって時計回り方向に巻き締められる。
【0053】そして、この状態から、ステアリングホイ
ール24を反時計回り方向に回転操作すると、フラットケ
ーブル22は、案内体21の内側で巻き戻され、案内体21の
内板部71の内周面に押し付けられていく。
【0054】さらに、ステアリングホイール24を反時計
回り方向に回転操作すると、フラットケーブル22は、突
設面部74側の内板部71に沿って移動し、案内体21の反転
用挿通部73を通ってこの案内体21の外側に繰り出され
る。この際、フラットケーブル22は、反転用挿通部73に
て略U字状に彎曲されるとともに、この反転用挿通部73
の凹設面部75を押動して、案内体21を反時計回り方向に
回転させる。さらに、反転用挿通部73を通って案内体21
の外側に繰り出されたフラットケーブル22は、自らの弾
性により、ステータ15の枠部44の内周側に押し付けらて
巻き付けられる。
【0055】さらに、ステアリングホイール24を回転操
作して、反時計回り方向に最大限回転操作した状態で
は、フラットケーブル22の大部分が、ステータ15の枠部
44の内周側に押し付けられ、外周側から内周側に向かっ
て反時計回り方向に巻き付けられる。
【0056】また、この状態から、ステアリングホイー
ル24を時計回り方向に回転操作すると、フラットケーブ
ル22は、ロータ14の軸部54に引っ張られ、この軸部54の
外周部に巻き付けられていく。この際、フラットケーブ
ル22は、案内体21の反転用挿通部73を通ってこの案内体
21の内側に引き込まれるとともに、この反転用挿通部73
の突設面部74を押動して、案内体21を時計回り方向に回
転させる。
【0057】そして、ステアリングホイールを、時計回
り方向に最大限回転操作した状態では、フラットケーブ
ル22は、ロータ14の軸部54の外周部に大部分が巻き締め
られて初期状態に復帰する。
【0058】一方、ステアリングホイール24を整備など
のために取り外す際には、ステアリングホイール24を中
立位置に合わせるとともに、ロック体57の操作部57c を
下方に押動しながら約90度回動して、この操作部57c
をボスプレート28の矩形孔29b に位置合わせする。この
状態で、係合板部57b と係合凹部39とが係合し、ケーブ
ル用リール装置の回転がロックされるとともに、ステア
リングホイール24を上側に引き抜くことができるように
なる。
【0059】このように、本実施例のケーブル用リール
装置によれば、乗員からみたステアリングホイールの状
態が正立状態であれば、ロックをかけることが可能であ
るため、このケーブル用リール装置とステアリングホイ
ール24との着脱作業が可能となり、これらのケーブル用
リール装置とステアリングホイール24とを互いに取り外
した状態では、ケーブル用リール装置のロータ14とステ
ータ15とが互いに回転して装着位置がずれることがない
ため、ケーブル用リール装置の係合位置と、ステアリン
グホイール24の操作位置とを確実に合致させることがで
きる。
【0060】そこで、自動車の製造工程のみならず、整
備の際にステアリングホイール24を取り外す際にも、ケ
ーブル用リール装置の係合位置と、ステアリングホイー
ル24の操作位置とを確実に合致させることができ、誤組
み立てをなくすことができるとともに整備作業を容易に
することができる。
【0061】また、本実施例の構成では、ロータ14の係
合位置を示す歯車などを設ける必要がなく、構造が簡単
で、製造コストを低減することができる。
【0062】さらに、本実施例の構成では、ケーブル用
リール装置のロック機構60をステアリングホイール24の
挿通孔29に挿通することにより、ロータ14とステアリン
グホイール24とが位置決めして連結されるため、別個に
いわゆるロケートピンなどを設ける必要がなくなる。そ
こで、構造が簡単になり、部品点数が削減されるととも
に、組み付け作業が容易になり、製造コストを低減する
ことができる。
【0063】また、本実施例の構成では、ステアリング
ホイール24を正逆方向に回転操作した状態で、フラット
ケーブル22をケーブル収納部17の内部に正逆方向に捲回
できるため、中心軸の周囲にフラットケーブル22を一方
向に巻き付けた状態で、このフラットケーブル22を巻き
締めたり、巻き戻したりする構成のケーブル用リール装
置に比べて、フラットケーブル22の長さ寸法を大幅に短
くして、製造コストを低減することができる。
【0064】また、ケーブル収納部17に収納した案内体
21により、フラットケーブル22を、ロータ14の軸部54の
外周部と、ステータ15の枠部44の内周部とに分離して巻
き付けることができるため、フラットケーブル22を円滑
に移動させ、ケーブル用リール装置を安定して回転させ
ることができる。
【0065】また、案内体21の内周側と外周側とには、
それぞれ周方向を長手方向とする内側突条78と外側突条
79とが形成されているため、案内体21とフラットケーブ
ル22との接触面積が小さくなり、摩擦抵抗が低減され
て、このフラットケーブル22を円滑に移動させることが
できる。
【0066】このように、フラットケーブル22を円滑に
移動させて、案内体21の反転用挿通部73に円滑に導入す
ることができるため、フラットケーブル22が軸部54から
巻き戻される際にも、フラットケーブル22が内周側に膨
出して座屈することを防止し、フラットケーブル22を巻
き乱れることなく円滑に移動させ、ケーブル用リール装
置の枠部44と軸部54とを安定して回転させることができ
る。
【0067】また、フラットケーブル22を円滑に移動さ
せることができるため、弾性が小さく、より薄くて柔軟
なフラットケーブル22を用いることができる。そこで、
案内体21の反転用挿通部73におけるフラットケーブル22
の屈曲部分の半径寸法を小さくして、案内体21の径寸法
を小さくし、ケーブル用リール装置を小型化できる。
【0068】そして、内側突条78は、案内体21の上端部
近傍に形成され、外側突条79は、案内体21の下端部近傍
に形成されているため、フラットケーブル22の一部分に
集中して各突条78,79が当接することが防止され、フラ
ットケーブル22の損傷を防止することができる。
【0069】さらに、これらの突条78,79は、フラット
ケーブル22の各導線を避けて、フィルムのみの部分に摺
接するように形成されているため、各導線の損傷をより
確実に防止することができる。
【0070】そして、案内体21は、合成樹脂にて一体形
成されており、各突条78,79も、案内体21から一体的に
突設されているため、構造を簡単にすることができる。
そこで、複数のローラを用いて案内体21を構成するケー
ブル用リール装置や、フラットケーブル22の全長に加工
を施す構成などに比べて、部品点数および材料費の低減
や、作業性の向上などにより、製造コストを低減するこ
とができる。
【0071】さらに、案内体21の内周側と外周側とから
は、それぞれ内側突条78と外側突条79とが突設されてい
るため、フラットケーブル22がステータ15の内外側の溝
部43a ,43b と案内体21との間に挟まることを防止する
ことができる。そこで、フラットケーブル22を円滑に移
動させ、ケーブル用リール装置を安定して回転させるこ
とができる。
【0072】また、ステータ15の下板部41に、案内体21
の内板部71および外板部72の下端部がそれぞれ摺動自在
に嵌合する環状の溝部43a ,43b を形成したため、案内
体21の径方向へのがたつきを防止して、定位置にて円滑
に回転移動させることができる。そこで、フラットケー
ブル22を円滑に移動させることができるとともに、異音
の発生などを低減することができる。
【0073】そして、外ケース16をステータ15に組み合
わせることにより、ロータ14を装着する前に、案内体保
持部37により案内体21を仮保持できるため、ケーブル用
リール装置の組み立て作業を容易にすることができる。
【0074】また、ステータ15の外周側に外ケース16を
装着し、この外ケース16の外筒部31でステータ15の枠部
44の外周側を覆ったため、この枠部44の外周側に向かっ
て放射される案内体21やフラットケーブル22の摺動音や
振動などによる異音を遮り、騒音の発生を抑制すること
ができる。また、これらの枠部44と外筒部31との間に外
周側空間部45を設けたため、摺動音や振動などによる異
音の音域が低くなり、防音材などを用いることなく安価
に不快な騒音を効果的に抑制することができる。
【0075】なお、上記の実施例では、上下方向を軸方
向として回転するとともに上下方向に移動するロック体
57を用い、このロック体57を押下げて回動することによ
りロータ14とステータ15とを係合固定したが、例えば、
水平方向を軸方向として回動するロック体を用い、この
ロック体の操作部を垂直状に起こした状態で、この操作
部がボスプレート28の挿通孔29を挿通するとともに、こ
のロック体の係合板部がステータ15あるいは外ケース16
に係合して回転を阻止し、このロック体の操作部を水平
状に倒した状態で、この操作部がボスプレート28の挿通
孔29を挿通不可能になるとともに、このロック体の係合
板部がステータ15から離間してロータ14が回転可能にな
るようにしても良い。
【0076】また、上記の実施例では、ロック機構60に
係合する挿通孔29をボスプレート28に形成したが、ステ
アリングホイール24の下側部を覆うカバー体30に形成す
ることもできる。
【0077】さらに、上記の実施例では、内側突条78を
案内体21の上端部近傍に形成し、外側突条79を案内体21
の下端部近傍に形成したが、各突条78,79の位置をそれ
ぞれ上下方向(回転軸の軸方向)にずらして形成し、フ
ラットケーブル22の一部分に集中して突条78,79が当接
することを防止して、フラットケーブル22の損傷を抑制
することができる。
【0078】また、案内体21の反転用挿通部73に面する
突設面部74および凹設面部75の少なくとも一方に沿っ
て、円弧状をなす突条部を形成することにより、フラッ
トケーブル22と案内体21との摩擦抵抗をさらに低減させ
ることもできる。
【0079】そして、上記の各実施例では、内側突条78
および外側突条79を周方向に沿って断続的に形成した
が、これらの突条78,79を連続して略環状に形成するこ
ともできる。
【0080】また、案内体21の反転用挿通部73の上側部
あるいは下側部に、この案内体21と一体または別体をな
す連結部を形成し、突設面部74と凹設面部75とを互いに
連結することにより、案内体21の容易に強度を向上でき
る。そこで、外部から案内体21の径方向、周方向、ある
いは捻り方向の圧力を受けた場合や、例えば、車室内の
温度がマイナス40度からプラス100度程度の範囲で
変化した場合にも、案内体21の形状を保持して、ステー
タ15の溝部43a ,43b に沿って円滑に回転させることが
できる。また、強度を向上することにより、反転用挿通
部73の開口部分の寸法を正確に形成できるため、この反
転用挿通部73の開口部分の寸法を最小限に設定し、フラ
ットケーブル22を案内体21の反転用挿通部73に弛まずに
導入することができる。
【0081】すなわち、案内体21の反転用挿通部73の開
口部分の寸法、すなわち、突設面部74と凹設面部75との
間の離間寸法が大きいと、ロータ14が正回転から逆回転
に反転するとき、突設面部74から凹設面部75にフラット
ケーブル22が移動する距離が大きくなる。そこで、反転
用挿通部73付近で、弛みが発生し、フラットケーブル22
に折れが発生する。一方、この離間寸法を小さくする
と、案内体21用の金型を作る上で金型強度不足の問題を
有するばかりか、案内体21が熱変形や成形変形した場合
に、フラットケーブル22が通りにくくなり、影響が大き
い。そして、この離間寸法は、フラットケーブル22の厚
さ寸法によっても左右されるが、一般的には、1mmから
10mm程度が有効である。特に、フラットケーブル22の
厚さ寸法が0.1mm〜0.2mm程度の薄いものの場合に
は、この離間寸法は、2mm〜5mm程度にすることが望ま
しい。
【0082】さらに、案内体21の突設部76の上面の複数
か所に、弾性変形可能な弾性部を一体または別体に設け
ることにより、案内体21とケース11とが当接して異音を
生じることを抑制することができる。
【0083】また、外ケース16の案内体保持部37の内周
側の縁部から、平面矩形状をなす複数の係合突部を内側
に向かって放射状に突設し、これらの係合突部を案内体
21の係合段部77に摺接させることにより、案内体21の径
方向へのがたつきを防止して、この案内体21を定位置に
て円滑に回転させることができるとともに、異音の発生
などを低減することができる。また、係合段部77と係合
突部との係合により案内体21を安定して案内できるた
め、下板部41に凹設する溝部43a ,43b の深さ寸法を小
さくして、ケーブル用リール装置を小型化できる。さら
に、複数放射状に突出する係合突部は、型形成により容
易に製造できるとともに、型を削り、あるいは埋めるこ
となどにより突出寸法の誤差の修正も容易にできるた
め、製造コストを低減することができる。
【0084】また、上記の各実施例では、ケーブルとし
て複数の導線を並設したフラットケーブル22を用いた
が、絶縁チューブ内に複数の導線を収納した略円柱状の
電線を用いることもでき、また、導線の代わりに、光フ
ァイバーなどを用いることもできる。
【0085】
【発明の効果】請求項1記載のケーブル用リール装置に
よれば、枠部と軸部とを係合固定した状態でのみ、回転
部材とケーブル用リール装置との着脱作業が行われ、こ
れらの回転部材とケーブル用リール装置とを互いに取り
外した状態では、枠部と軸部とが互いに回転して係合位
置がずれることがないため、ケーブル用リール装置の係
合位置と、ステアリングホイールの操作位置とを容易か
つ確実に合致させることができる。また、構造が簡単
で、製造コストを低減することができる。
【0086】請求項2記載のケーブル用リール装置によ
れば、請求項1記載の効果に加え、ケースのロック機構
と回転部材の係止部との係合により、ケースと回転部材
とが位置決めして連結されるため、構造が簡単になり、
部品点数が削減されるとともに、組み付け作業が容易に
なり、製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のケーブル用リール装置の一実施例を示
す一部の断面図である。(a)はロータとステータとが
回転不可能な状態。(b)はロータとステータとが回転
可能な状態。
【図2】同上ケーブル用リール装置の斜視図である。
【図3】同上ケーブル用リール装置の分解斜視図であ
る。
【図4】同上ケーブル用リール装置を装着するステアリ
ングホイールの平面図である。
【図5】同上ケーブル用リール装置のロック機構の分解
斜視図である。
【図6】同上ケーブル用リール装置のロック機構の底面
図である。
【符号の説明】
11 ケース 17 ケーブル収納部 22 ケーブルとしてのフラットケーブル 24 回転部材としてのステアリングホイール 28 係止部としてのボスプレート 29 挿通部としての挿通孔 39 係合部を構成する係合凹部 44 枠部 54 軸部 57b 係合部を構成する係合板部 57c 操作部 60 ロック機構

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略筒状をなす枠部、およびこの枠部の内
    側にこの枠部に対して相対的に正逆方向に回転可能に設
    けられた軸部を有したケースと、一端部が前記枠部に接
    続され、他端部が前記軸部に接続されて、これらの枠部
    と軸部との間に形成されたケーブル収納部に収納された
    ケーブルとを備え、互いに相対的に回転する回転部材間
    に装着されてこれらの回転部材を前記ケーブルにて接続
    するケーブル用リール装置において、 前記ケースに、前記枠部と前記軸部とを係脱可能に係合
    固定する係合部と、この係合部を係脱させる操作部とを
    備えたロック機構を設けるとともに、 前記回転部材の少なくとも一方に、前記枠部と前記軸部
    とを係合した状態でのみ前記操作部が挿通可能な挿通部
    を備えた係止部を設けたことを特徴とするケーブル用リ
    ール装置。
  2. 【請求項2】 ケースのロック機構と回転部材の係止部
    との係合により、前記ケースと前記回転部材とが位置決
    めして連結されることを特徴とする請求項1記載のケー
    ブル用リール装置。
JP33307293A 1993-12-27 1993-12-27 ケーブル用リール装置 Expired - Lifetime JP2708707B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33307293A JP2708707B2 (ja) 1993-12-27 1993-12-27 ケーブル用リール装置
US08/364,043 US5593310A (en) 1993-12-27 1994-12-27 Cable type electric connector
DE4446901A DE4446901C2 (de) 1993-12-27 1994-12-27 Elektrischer Uhrfederverbinder
US08/699,406 US5752843A (en) 1993-12-27 1996-08-19 Cable type electric connector

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33307293A JP2708707B2 (ja) 1993-12-27 1993-12-27 ケーブル用リール装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07193957A JPH07193957A (ja) 1995-07-28
JP2708707B2 true JP2708707B2 (ja) 1998-02-04

Family

ID=18261955

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33307293A Expired - Lifetime JP2708707B2 (ja) 1993-12-27 1993-12-27 ケーブル用リール装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2708707B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7452224B1 (en) * 2007-07-06 2008-11-18 Bourns, Inc. Clockspring sensor with locking clip and centering mechanism
CN109955843B (zh) * 2019-04-15 2023-09-15 合肥邦立电子股份有限公司 一种集成epb卡钳线束的abs传感器

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07193957A (ja) 1995-07-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100352542B1 (ko) 로크및와이어하니스조립체를구비한투피스클럭스프링인터커넥터
US5752843A (en) Cable type electric connector
EP2555345B1 (en) Rotary connector device
JP4974195B2 (ja) 回転コネクタ装置
US5460535A (en) Two-piece clockspring with lock and wire harness assembly
JP5041447B2 (ja) 回転コネクタ装置
JP3403560B2 (ja) 筒状体の端面へのカバー固定構造
JP2002075575A (ja) 回転コネクタ
US6854977B2 (en) Steering wheel rotary connector
JP2708707B2 (ja) ケーブル用リール装置
JP2913244B2 (ja) ケーブルリール
JP2911025B2 (ja) ケーブル用リール装置
JPH07274367A (ja) ケーブル用リール装置
JPH07257392A (ja) ステアリングホイール
JP3188801B2 (ja) ケーブル用リール装置
JPH07193958A (ja) ケーブル用リール装置
JPH09326283A (ja) 回転体と固定体との間の電気的接続装置
JPH07193955A (ja) ケーブル用リール装置
JP2710570B2 (ja) ケーブル用リール装置
JPH07177642A (ja) ケーブル用リール装置
JPH07193956A (ja) ケーブル用リール装置
JP2671973B2 (ja) ケーブル用リール装置
JPH07322463A (ja) ケーブル用リール装置
JPH07193960A (ja) ケーブル用リール装置
JP3034693B2 (ja) ケーブルリール