JPH07274367A - ケーブル用リール装置 - Google Patents

ケーブル用リール装置

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JPH07274367A
JPH07274367A JP5768594A JP5768594A JPH07274367A JP H07274367 A JPH07274367 A JP H07274367A JP 5768594 A JP5768594 A JP 5768594A JP 5768594 A JP5768594 A JP 5768594A JP H07274367 A JPH07274367 A JP H07274367A
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JP
Japan
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cable
reel device
frame
shaft
stator
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JP5768594A
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English (en)
Inventor
Akio Kawamoto
明生 川本
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Nihon Plast Co Ltd
Original Assignee
Nihon Plast Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 自動車のステアリングホイールとコンビネー
ションスイッチとの間に取り付けるケーブル用リール装
置を構成する。ロータ14の軸部54とステータ15の枠部44
との間に形成したケーブル収納部17に、略環状のスペー
サ21とフラットケーブル22とを収納する。ロータ14とス
テータ15とスペーサ21とを係合固定するロック体68を設
ける。このロック体68は、ケーブル用リール装置の中立
位置でのみ回転をロックできる。また、このロック体68
は、回転をロックした状態でのみ、ケーブル用リール装
置とステアリングホイールとの着脱を可能にする。 【効果】 ケーブル用リール装置の中立位置と、ステア
リングホイールの中立位置とを容易かつ確実に合致でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、互いに相対的に回転す
る部材間をケーブルにて接続するケーブル用リール装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、実公平4−41590号
公報に記載されたケーブル用リール装置が知られてい
る。このケーブル用リール装置は、自動車の車体側に設
けられた電気部品と、正逆方向に回転するステアリング
ホイール側に設けられた電気部品との間を、ケーブルに
て電気的に接続するものである。
【0003】そして、このケーブルは、中空円環状のケ
ースの内部に収納されており、このケースは、車体側の
部材に固定される筒状の枠部を有するステータと、この
枠部の内側に設けられてステアリングホイールとともに
回転する筒状の軸部を有するロータとを、互いに回転自
在に組み合わせて構成されている。そして、ケーブル
は、一端部が枠部に取り付けられ、他端部が軸部に取り
付けられた状態で、これらの枠部と軸部との間に形成さ
れる空間部に収納されている。
【0004】また、このようなケーブルを用いた接続装
置では、ロータが回転できる範囲が中立位置から正逆方
向にそれぞれ有限であるため、このケーブル用リール装
置の回転位置と、ステアリングホイールの回転位置とを
正確に合わせて組み付ける必要がある。そこで、このケ
ーブル用リール装置では、ステアリングホイールととも
に回転するロータに回転自在な歯車を取り付けるととも
に、車体側に固定されるステータに歯車に歯合する係合
溝を設け、中立位置検出装置を構成している。そして、
これらの歯車と係合溝とにそれぞれ設けたマークを互い
に位置合わせすることにより、ケーブル用リール装置の
回転位置を容易に確認できるようになっている。
【0005】しかしながら、この実公平4−41590
号公報の構成では、ロータの回転に伴い正確に回転する
歯車などの部材を設ける必要がある。そこで、部品点数
が増加し、製造コストが上昇するとの問題を有してい
る。
【0006】また、例えば、実公平3−39911号公
報に記載されたケーブル用リール装置が知られている。
このケーブル用リール装置では、ステータとロータとを
連結してロータの回転を阻止するレバー部材が設けられ
ている。そして、このレバー部材は、例えば、ステータ
に一端部を回動自在に軸支されているとともに、ばねな
どにより、ステータとロータとを係合固定する方向に付
勢されている。さらに、車体側の部材には、このレバー
部材に当接し、ばねの付勢力に抗してこのレバー部材を
回動させる突部が設けられている。そこで、この構成で
は、ステアリング装置の組み付け時において、ステータ
とロータとの係合が自動的に解除され、ステアリング装
置の回転位置と、ケーブル用リール装置の回転位置とが
合致されるようになっている。
【0007】しかしながら、この実公平3−39911
号公報の構成では、自動車の整備などの際に、ステアリ
ングホイールを取り外すときには、ステアリングホイー
ルを正確に所定の位置に合わせてから取り外さない限
り、ケーブル用リール装置が固定されない。そこで、自
動車の整備などの際に、不用意にステアリングホイール
を取り外した場合には、ケーブル用リール装置の回転位
置の確認が困難になり、ロータが回転して回転位置がず
れる可能性があるとの問題を有している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、実公平
4−41590号公報の構成では、ロータの回転に伴い
正確に回転する歯車などの部材を設ける必要があり、部
品点数が増加し、製造コストが上昇するとの問題を有し
ている。また、実公平3−39911号公報の構成で
は、自動車の整備などの際に、不用意にステアリングホ
イールを取り外した場合には、ケーブル用リール装置の
回転位置の確認が困難になり、ロータが回転して回転位
置がずれる可能性があるとの問題を有している。
【0009】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、ケーブル用リール装置の回転を止めることがで
き、容易かつ確実に回転部材との位置合わせができるケ
ーブル用リール装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のケーブル
用リール装置は、略筒状をなす枠部、およびこの枠部の
内側にこの枠部に対して相対的に正逆方向に回転可能に
設けられた軸部を有したケースと、一端部が前記枠部に
接続され、他端部が前記軸部に接続されて、これらの枠
部と軸部との間に形成されたケーブル収納部に収納され
たケーブルと、前記ケーブル収納部に前記軸部を中心と
して回転自在に収納され、前記ケーブルを挿通して反転
させる反転用挿通部を設けた案内体を備え、前記枠部お
よび前記軸部のいずれか一方が固定部材に接続され、前
記枠部および前記軸部のいずれか他方が前記固定部材に
対して回転する回転部材に接続されて、これらの固定部
材と回転部材とを前記ケーブルにて接続するケーブル用
リール装置において、前記枠部および前記軸部の少なく
とも一方と前記案内体とを係脱可能に係合固定するロッ
ク機構を設けたものである。
【0011】請求項2記載のケーブル用リール装置は、
請求項1記載のケーブル用リール装置において、ロック
機構は、枠部および軸部の少なくとも一方に進退自在に
設けられた係合部と、案内体に設けられ前記係合部が係
合される係合受部とを有し、枠部と軸部と案内体とを互
いに係合固定するものである。
【0012】請求項3記載のケーブル用リール装置は、
請求項1または2記載のケーブル用リール装置におい
て、ロック機構には、係合部を操作する操作部が設けら
れ、回転部材の少なくとも一方には、枠部および軸部の
少なくとも一方と案内体とを係合固定した状態でのみ前
記操作部が挿通可能な挿通部を備えたロック機構係止部
が設けられたものである。
【0013】請求項4記載のケーブル用リール装置は、
請求項1ないし3いずれか記載のケーブル用リール装置
において、前記枠部および前記軸部のいずれか一方が、
固定部材となるコンビネーションスイッチまたはコラム
カバーに接続可能に形成され、前記枠部および前記軸部
のいずれか他方が、回転部材となるステアリングホイー
ルに接続可能に形成されたものである。
【0014】
【作用】請求項1記載のケーブル用リール装置では、固
定部材とこの固定部材に対して回転する回転部材との間
に、このケーブル用リール装置を配設して、各固定部材
と回転部材とにそれぞれ枠部と軸部とを接続することに
より、これらの固定部材と回転部材とが、枠部と軸部と
の間のケーブル収納部に収納されたケーブルにより接続
され、このケーブルにより電力あるいは信号などが伝達
される。そして、ケーブル収納部に収納されたケーブル
は、案内体の反転用挿通部を通って反転した状態で、軸
部の外周側と枠部の内周側とに捲回されている。そし
て、軸部を枠部に対して相対的に一方向に回転した状態
で、ケーブル収納部に収納されたケーブルは、軸部の外
周側に巻き付けられ、案内体の回転とともに、この案内
体の内側に引き込まれる。また、軸部を反対方向に回転
した状態で、ケーブルが軸部から巻き戻され、案内体の
回転とともに、この案内体の外側に繰り出されて、枠部
の内周側に巻き付けられる。そして、ロック機構によ
り、枠部および軸部の少なくとも一方と案内体とを係合
固定することにより、この案内体を介してケーブルの移
動が阻止され、枠部と軸部との回転が阻止される。
【0015】請求項2記載のケーブル用リール装置で
は、請求項1記載の作用に加え、ロック機構により、枠
部と軸部と案内体とが互いに係合固定されるので、枠部
と軸部とが強固に連結されて、これらの枠部と軸部との
回転が確実に阻止される。そして、枠部および軸部が相
対的に回転される際には、回転部材に接続された枠部お
よび軸部の回転状態と、ケーブルを案内する案内体の回
転状態とが異なり、枠部と軸部とが特定の回転位置にあ
る場合のみ、枠部および軸部の少なくとも一方に進退自
在に設けた係合部と案内体に設けた係合受部とが位置合
わせされ、係合部を係合受部に係合することが可能にな
る。
【0016】請求項3記載のケーブル用リール装置で
は、請求項1または2記載の作用に加え、ロック機構に
は、係合部を操作する操作部が設けられ、回転部材の少
なくとも一方には、枠部および軸部の少なくとも一方と
案内体とを係合固定した状態でのみ操作部が挿通可能な
挿通部を備えたロック機構係止部を設けたので、枠部と
軸部とが固定された状態でのみ、回転部材とケーブル用
リール装置との着脱作業が行われ、これらの回転部材と
ケーブル用リール装置とを互いに取り外した状態では、
枠部と軸部とが互いに回転することがなく、装着位置が
ずれることがない。
【0017】請求項4記載のケーブル用リール装置で
は、請求項1ないし3いずれか記載の作用に加え、枠部
および軸部のいずれか一方が固定部材となるコンビネー
ションスイッチまたはコラムカバーに接続可能に形成さ
れ、枠部および軸部のいずれか他方が回転部材となるス
テアリングホイールに接続可能に形成されたので、この
ケーブル用リール装置がステアリングホイールと車体側
の部材との間に容易に装着される。
【0018】
【実施例】以下、本発明のケーブル用リール装置の一実
施例の構成を図面を参照して説明する。
【0019】図1ないし図4において、11はケースで、
このケース11は、それぞれ共重合ポリアセタールなどの
合成樹脂にて一体形成した組付部材12、ロータ14、ステ
ータ15、外ケース16などを組み合わせて略中空円環状に
構成されている。そして、このケース11の内側には、環
状をなすケーブル収納部17が形成され、このケーブル収
納部17に、略環状をなす案内体としてのスペーサ21と、
ケーブルとしてのフラットケーブル22とが収納されて、
ケーブル用リール装置が構成されている。
【0020】そして、このケーブル用リール装置は、例
えば、自動車のステアリングシャフトに嵌合された状態
で、そのステアリングシャフトの外周に設けられた図示
しないステアリングコラムに固定され図示しない固定部
材としてのコンビネーションスイッチまたはコラムカバ
ーと、図5に示す回転部材としてのステアリングホイー
ル24との間に装着されている。また、ステアリングホイ
ール24は、環状をなすリム部25と、このリム部25の内側
に位置するボス部26と、これらのリム部25とボス部26と
を連結するスポーク部27とを有している。そして、ボス
部26には、略円筒状をなす図示しないボスと、このボス
に固着された係止部としてのボスプレート28とが設けら
れ、このボスをステアリングシャフトの上端部に嵌着す
ることにより、ステアリングホイールがステアリングシ
ャフトとともに回転するようになっている。
【0021】また、ボスプレート28には、ボスの一側に
位置して、ロック機構係止部31が設けられている。そし
て、このロック機構係止部31には、挿通部としての挿通
孔32が形成されている。この挿通孔32は、平面円形状を
なす円孔32a と、平面矩形状をなす矩形孔32b とを連接
し、平面略鍵孔状に形成されている。さらに、ステアリ
ングホイールの下側部は、合成樹脂製の下部カバー33に
より覆われている。
【0022】一方、車体側に取り付けられたコンビネー
ションスイッチは、図示しないステアリングシャフトの
外側に設けられたステアリングコラムに取り付けられた
ブラケットにビスなどを用いて取り付けられている。そ
して、このケーブル用リール装置のフラットケーブル22
により、ステアリングホイールに設けられたエアバッグ
装置、ホーンスイッチ、定速走行装置(ASCD)の操
作スイッチ、およびオーディオ装置の操作スイッチなど
の電気部品と、車体側に設けたバッテリー、衝撃セン
サ、ホーン装置、定速走行装置、およびオーディオ装置
などの電気部品とが、電気的に接続されるようになって
いる。
【0023】また、このステアリングシャフトは、自動
車の操向伝導装置に接続されており、この操向伝導装置
のギア比などに応じて、例えば、中立位置から左右方向
にそれぞれ2回転から2.5回転ほど回転操作できる。
すなわち、いわゆるロックトゥロックで、最大4回転か
ら5回転ほど回転操作できるようになっている。
【0024】そして、フラットケーブル22は、例えば、
2本から9本などの複数の導線を平行に配置して絶縁性
のフィルムなどにて一体的に被覆したもので、柔軟で、
なおかつ若干の弾性を有する帯状に形成されている。ま
た、このフラットケーブル22の両端部近傍には、それぞ
れ合成樹脂などにて形成した変換部22a が接続され、こ
れらの変換部22a から中間ケーブル22b が導出されてい
る。さらに、この中間ケーブル22b の端部には、図示し
ないコネクタが接続され、車体側からくるハーネスに装
着されて、電気的に接続されるようになっている。
【0025】また、外ケース16は、円筒状をなす外筒部
35を有している。そして、この外筒部35の下端部から
は、平面略台形状をなす車体側取付部36が外周側に突設
されている。さらに、この車体側取付部36の外周縁部か
らは、取付片部36a が下側に向かって突設されていると
ともに、この車体側取付部36の四隅の近傍に、コンビネ
ーションスイッチに固定される取付孔36b が形成されて
いる。そして、車体側取付部36の下面側には、図示しな
い複数のステータ固着部が形成されている。このステー
タ固着部は、上側に向かって凹設された凹設部と、この
凹設部から突設されたかしめピンとから構成されてい
る。また、外筒部35の一側部には、側方に突出するとと
もに下方に開口したケーブル導出部36c が形成されてい
る。
【0026】さらに、外筒部35の上端部近傍からは、内
側に向かって円環状をなすスペーサ保持部37が突設され
ている。そして、このスペーサ保持部37の上側には、略
円環状をなす2本の突条部37a ,37b が突設されてい
る。また、このスペーサ保持部37には、突条部37a ,37
b が形成されないステータ側係合部38が形成されてい
る。そして、このステータ側係合部38には、スペーサ保
持部37の上側より下側に凹設された平面部38a が形成さ
れているとともに、この平面部38a を上下に貫通して、
円孔状をなすステータ側係合孔39が形成されている。
【0027】そして、ステータ15は、外ケース16の外筒
部35の下端部近傍に嵌合する円板状の下板部41を有して
いる。そして、この下板部41の中央部には、嵌合孔41a
が形成されている。また、この下板部41の外周部から
は、外ケース16のステータ固着部の凹設部に嵌合する突
片部42が形成されているとともに、各突片部42には、ス
テータ固着部のかしめピンが挿通するかしめ孔42a が形
成されている。そして、このステータ固着部のかしめピ
ンを、かしめ孔42a に挿通させて突片部42に熱かしめす
ることにより、ステータ15と外ケース16とが固定されて
いる。さらに、この下板部41の上面には、円環状をなす
2本の溝部43a ,43b が下側に向かって凹設されてい
る。
【0028】また、このステータ15の下板部41の外周部
近傍からは、略円筒状をなす枠部44が上側に向かって突
設されている。そして、この枠部44は、外ケース16の外
筒部35の内側に離間するように形成され、これらの外筒
部35と枠部44との間に、略円筒状をなす外周側空間部45
が形成されている。また、この枠部44の一側部に位置し
て、外周側ケーブル導出部46が設けられている。この外
周側ケーブル導出部46は、枠部44に形成された外周側挿
通部44a と、この外周側挿通部44a を覆う状態で枠部44
の内周側に設けられた略円弧状の閉塞板47とを有してい
る。そして、ケーブル収納部17に収納されたフラットケ
ーブル22は、これらの枠部44と閉塞板47との間に挟ま
れ、垂直状に保持されているとともに、この枠部44と閉
塞板47との間を通って、外周側挿通部44a から枠部44の
外周部に導出されている。
【0029】さらに、この枠部44の外周部に導出された
フラットケーブル22は、枠部44の外周面に沿って折り返
された上、幅方向と交差する方向の折り線にて下方に向
かって折り返されている。また、この外周側ケーブル導
出部46の下側部には、下部ケーブル保持部48が形成され
ている。そして、この下部ケーブル保持部48には、両側
一対の係合爪48a ,48a が形成されている。そして、こ
れらの係合爪48a ,48a を、フラットケーブル22の変換
部22a に形成した係合凹部22c ,22c に係合することに
より、フラットケーブル22の一端部近傍が係合保持され
ている。また、この外周側ケーブル導出部46およびフラ
ットケーブル22の変換部22a は、外ケース16のケーブル
導出部36c に覆われて保護されている。
【0030】そして、ロータ14は、略円板状の上板部51
を有している。この上板部51は、外ケース16のスペーサ
保持部37の上側に突設した2本の突条部37a ,37b 上に
摺接する状態で、外ケース16の外筒部35の上端部近傍の
内側に回転自在に配設されている。また、上板部51の中
央部には、円孔51a が形成されている。さらに、この円
孔51a の周囲の4か所から、かしめピン52が突設されて
いる。また、この円孔51a の一側部に位置して、上部ケ
ーブル保持部53が設けられている。この上部ケーブル保
持部53は、上板部51を凹設してなる係合凹部53a と、こ
の係合凹部53aの両側部に形成された係合爪53b ,53b
とから構成されている。
【0031】また、この上板部51の下側からは、円孔51
a の周囲に位置して、略円筒状をなす軸部54が突設され
ている。そして、ロータ14とステータ15とを組み合わせ
た状態で、このロータ14の軸部54とステータ15の枠部44
との間に、ケーブル収納部17が形成されている。また、
この軸部54の一側部には、内周側ケーブル導出部55が設
けられている。この内周側ケーブル導出部55は、軸部54
に形成された内周側挿通部と、この内周側挿通部を覆う
状態で軸部54の内周側に設けられた閉塞板とを有してい
る。そして、ケーブル収納部17に収納されたフラットケ
ーブル22は、内周側挿通部を通るとともに、軸部54の内
周面と閉塞板との間を通って、軸部54の内周側に導出さ
れている。また、この軸部54の内周側に導出されたフラ
ットケーブル22は、幅方向と交差する方向の折り線にて
上方に折り返された上、上板部51の上面に沿って折り返
されている。そして、フラットケーブル22の他端部近傍
の変換部22a が、上板部51の上部ケーブル保持部53の係
合凹部53a に嵌合され、両側の係合爪53b ,53b が変換
部22a の係合凹部22c ,22c に係合した状態で、フラッ
トケーブル22の他端部近傍がロータ14に係合保持されて
いる。
【0032】さらに、このロータ14の上板部51の一側の
外周部近傍には、ロータ側係合部56が形成されている。
このロータ側係合部56は、円孔56a と、この円孔56a と
上板部51の外縁部とを連通する長孔56b とを有してい
る。そして、この円孔56a を囲み、平面略C字状をなす
突条部56c が上側に向かって突設されている。また、突
条部56c の内側に位置して、位置決め突部56d が上側に
向かって突設されている。さらに、突条部56c の外側部
には、上下方向を長手方向とする鍵溝56e が形成されて
いる。
【0033】また、組付部材12は、略円筒状をなす内筒
部61を有している。そして、この内筒部61は、ステアリ
ングシャフトあるいはこのステアリングシャフトに嵌着
したステアリングホイールのボスの外側に嵌合するとと
もに、ロータ14の軸部54の内側に嵌合するようになって
いる。また、この内筒部61の上端部からは、外側に向か
って略円環状をなすフランジ部62が突設されている。さ
らに、このフランジ部62の4か所から、固着片部63が突
設されているとともに、各固着片部63に、それぞれかし
め孔63a が形成されている。また、内筒部61の下端部に
は、ステータ嵌合部64が放射状に形成されている。各ス
テータ嵌合部64は、断面略コの字状をなし、内周側に向
かって弾性変形可能に形成されている。さらに、フラン
ジ部62の一側部には、下側および外側に開口したケーブ
ル押え部65が上側に向かって突設されている。
【0034】さらに、この組付部材12のフランジ部62に
は、ロック機構収納部66が一体に形成されている。この
ロック機構収納部66は、上端を上板部66a にて閉塞した
円筒状をなしている。また、このロック機構収納部66に
は、上板部66a の中央部から内周側のフランジ部62にか
けて、係合溝66b が形成されている。さらに、このロッ
ク機構収納部66の外周側の下端部からは、下側に向かっ
て位置決め突部66c が突設されている。
【0035】そして、この組付部材12は、内筒部61をロ
ータ14の軸部54の内側に嵌合し、フランジ部62をロータ
14の上板部51の上面に当接した状態で、組付部材12の固
着片部63のかしめ孔63a にロータ14のかしめピン52を挿
通して熱かしめすることにより、ロータ14に固定され、
このロータ14とともに回転するようになっている。ま
た、この状態で、組付部材12のケーブル押え部65が、フ
ラットケーブル22の他端部近傍の変換部22a の上側に嵌
合して、この変換部22a を押えるようになっている。さ
らに、この状態で、ロック機構収納部66がロータ側係合
部56の突条部56c上に嵌合するとともに、ロータ側係合
部56の位置決め突部56d がロック機構収納部66の係合溝
66b に係合し、ロック機構収納部66の位置決め突部66c
がロータ側係合部56の長孔56b に係合するようになって
いる。
【0036】そして、組付部材12のステータ嵌合部64
を、ステータ15の下板部41の嵌合孔41a に圧入すること
により、このステータ嵌合部64の下端部に形成した係合
爪64aが、下板部41の嵌合孔41a の周囲に当接して一旦
内側に弾性変形し、さらに下板部41を通過した状態で外
側に復帰変形して、下板部41の下面側に係止され、この
ステータ嵌合部64と嵌合孔41a とが摺動自在に嵌合す
る。この状態で、組付部材12およびロータ14と、外ケー
ス16およびステータ15とが、互いに回転自在に組み合わ
されている。
【0037】また、ロック機構収納部66の内側に、ロッ
ク機構67を構成するロック体68と、弾性体としてのコイ
ルばね69とが収納されている。そして、このロック体68
は、略円柱状をなす軸部68a を有し、この軸部68a の上
端部から、側方に向かって操作部68b が突設されている
とともに、中間部から円板状をなすフランジ部68c が突
設されている。さらに、この軸部68a の下端部からは、
一側方に向かって突出した鍵板部68d が形成されている
とともに、この鍵板部68d の下側からは、軸部68a とは
若干偏心した位置に、略円柱状をなす係合部68e が突設
されている。
【0038】そして、このロック体68は、フランジ部68
c がロック機構収納部66の上板部66a とロータ側係合部
56の突条部56c との間に水平方向に回転自在かつ上下方
向に進退自在に嵌合されている。また、軸部68a は、ロ
ック機構収納部66の係合溝66b と、ロータ側係合部56の
突条部56c の内側とに軸支されている。そして、係合部
68e は、ロック体68が上側に位置する状態で、ロータ側
係合部56の突条部56cの内側に位置し、ロック体68が下
側に位置する状態で、ロータ14の円孔56a および外ケー
ス16のステータ側係合孔39を通って、ケーブル収納部17
の内側に突出するようになっている。さらに、鍵板部68
d は、ロック体68が上側に位置する状態で、突条部56c
の鍵溝56e に上下動自在に係合し、ロック体68が下側に
位置した状態で、外ケース16のステータ側係合部38の平
面部38a に挿入され、水平方向に回転自在になる。
【0039】また、ロック体68の操作部68b は、この操
作部68b を把持してロック体68を上下動および水平方向
に回動できるようになっているとともに、ステアリング
ホイール24のボスプレート28に形成した挿通孔32の矩形
孔32b に長手方向を合わせた状態でのみ挿入可能になっ
ている。
【0040】そして、コイルばね69は、線ばね材をコイ
ル状に捲回してなり、上部をロック体68のフランジ部68
c の下面に当接し、下部をロータ14の突条部56c の周囲
に嵌合することにより、常時ロック体68を上側に向かっ
て付勢するようになっている。
【0041】また、スペーサ21は、ロータ14の軸部54と
ステータ15の枠部44との間に配置される略環状に形成さ
れている。そして、このスペーサ21は、軸部54の外周面
に対向する内板部71と、この内板部71と同心状をなして
枠部44の内周面に対向する外板部72とを有している。さ
らに、これらの内板部71の上端部と、外板部72の上端部
とが、上板部73により連結され、断面略コの字状に形成
されている。さらに、この上板部73の内周側の部分は、
上側に向かって突設され、円環状の係合段部73a が形成
されている。また、この上板部73の外周側の一側部は、
所定の長さ寸法で下側に向かって凹設され、係合受部74
が形成されている。
【0042】そして、このスペーサ21の内板部71の下端
部と外板部72の下端部とは、それぞれステータ15の溝部
43a ,43b に摺動自在に嵌合されるとともに、上板部73
の係合段部73a が外ケース16のスペーサ保持部37の内周
部に摺動自在に嵌合して、スペーサ21が軸部54の周囲に
回転自在に備えられている。
【0043】また、このスペーサ21の一側部には、この
スペーサ21の内周側と外周側とを連通する反転用挿通部
75が形成されている。そして、この反転用挿通部75は、
円弧状に形成され、周方向に相対向する突設面部76と凹
設面部77とが形成されている。また、これらの突設面部
76と凹設面部77とは、それぞれ滑らかな曲面状に形成さ
れている。
【0044】さらに、このスペーサ21の内板部71の内周
側の上端部近傍には、周方向を長手方向とする内側突条
78が所定間隔で複数形成されている。また、このスペー
サ21の外板部72の外周側の下端部近傍には、周方向を長
手方向とする外側突条79が所定間隔で複数形成されてい
る。そして、各突条78,79は、それぞれ断面矩形状ある
いは断面半球状に形成されているとともに、表面は滑ら
かに形成されている。
【0045】また、内側突条78の突出寸法と内板部71の
厚さ寸法の合計は、ステータ15の内側の溝部43a の幅寸
法よりも大きく形成されているとともに、外側突条79の
突出寸法と外板部72の厚さ寸法の合計は、ステータ15の
外側の溝部43b の幅寸法よりも大きく形成されている。
そこで、内側突条78の先端部は、内側の溝部43a よりも
内周側に突出し、外側突条79の先端部は、外側の溝部43
b よりも外周側に突出するようになっている。
【0046】そして、ケーブル収納部17に収納されたフ
ラットケーブル22は、スペーサ21の反転用挿通部75を挿
通し、この反転用挿通部75に沿って略U字状に彎曲して
折り返された状態で、軸部54の外周面とスペーサ21の内
板部71の内周面との間に捲回されているとともに、枠部
44の内周面とスペーサ21の外板部72の外周面との間に捲
回されている。すなわち、フラットケーブル22は、上側
から見て、スペーサ21の内側では、内周側から外周側に
向かって反時計回り方向に捲回されているとともに、ス
ペーサ21の外側では、内周側から外周側に向かって時計
回り方向に捲回されている。
【0047】また、この状態で、スペーサ21の各突条7
8,79は、それぞれフラットケーブル22の導線を避けて
フィルムのみの部分に当接するようになっている。
【0048】次に、本実施例の動作を説明する。
【0049】まず、このケーブル用リール装置は、上側
に導出した中間ケーブル22b に接続したコネクタを、ス
テアリングホイール24の内部に設けたコネクタに接続す
ることにより、ステアリングホイール24に設けられたエ
アバッグ装置の点火器やホーンスイッチなどの電気部品
に電気的に接続され、下側に導出した中間ケーブル22b
に接続したコネクタを、車体側に設けたコネクタに接続
することにより、車体側に設けられたバッテリーや衝撃
センサなどの電気部品に電気的に接続され、これらの電
気部品間を電気的に接続する。
【0050】そして、ステアリングホイール24を、上側
(乗員側)から見て、時計回り方向に最大限回転操作し
た状態では、フラットケーブル22は、ロータ14の軸部54
に引っ張られて、この軸部54の外周面に外周側から内周
側に向かって時計回り方向に巻き締められる。
【0051】そして、この状態から、ステアリングホイ
ール24を反時計回り方向に回転操作すると、フラットケ
ーブル22は、スペーサ21の内側で巻き戻され、スペーサ
21の内板部71の内周面に押し付けられていく。
【0052】さらに、ステアリングホイール24を反時計
回り方向に回転操作すると、フラットケーブル22は、突
設面部76側の内板部71に沿って移動し、スペーサ21の反
転用挿通部75を通ってこのスペーサ21の外側に繰り出さ
れる。この際、フラットケーブル22は、反転用挿通部75
にて略U字状に彎曲されるとともに、この反転用挿通部
75の凹設面部77を押動して、スペーサ21を反時計回り方
向に回転させる。さらに、反転用挿通部75を通ってスペ
ーサ21の外側に繰り出されたフラットケーブル22は、自
らの弾性により、ステータ15の枠部44の内周側に押し付
けられて巻き付けられる。
【0053】さらに、ステアリングホイール24を回転操
作して、反時計回り方向に最大限回転操作した状態で
は、フラットケーブル22の大部分が、ステータ15の枠部
44の内周側に押し付けられ、外周側から内周側に向かっ
て反時計回り方向に巻き付けられる。
【0054】また、この状態から、ステアリングホイー
ル24を時計回り方向に回転操作すると、フラットケーブ
ル22は、ロータ14の軸部54に引っ張られ、この軸部54の
外周部に巻き付けられていく。この際、フラットケーブ
ル22は、スペーサ21の反転用挿通部75を通ってこのスペ
ーサ21の内側に引き込まれるとともに、この反転用挿通
部75の突設面部76を押動して、案内体21を時計回り方向
に回転させる。
【0055】そして、ステアリングホイールを、時計回
り方向に最大限回転操作した状態では、フラットケーブ
ル22は、ロータ14の軸部54の外周部に大部分が巻き締め
られて初期状態に復帰する。
【0056】また、このケーブル用リール装置の回転を
ロックする際には、まず、ロータ14を中立位置に回転さ
せて、ロータ14に進退自在に設けたロック体68の位置
と、ステータ15に固定された外ケース16のステータ側係
合部38のステータ側係合孔39と、スペーサ21の係合受部
74とを位置合わせする。この状態から、操作部68b を押
動するなどしてロック体68を下方に押し込むと、このロ
ック体68の下端部に突設した係合部68e が、ステータ15
側のステータ側係合孔39を挿通し、さらに、スペーサ21
の係合受部74に挿入される。また、この状態で、ロック
体68の鍵板部68dは、ロータ側係合部56の鍵溝56e から
外れて、ステータ側係合部38の平面部38aに挿入され、
水平方向に回転可能になる。そして、この状態から、操
作部68b を摘むなどしてロック体68を約90度回動させ
ると、ロック体68の鍵板部68d がロータ側係合部56の突
条部56c の下面側に係止される。この状態で、このロッ
ク体68により、ロータ14、ステータ15、およびスペーサ
21が係合され、互いに回転しないようにロックされるよ
うになっている。
【0057】また、ロータ14をステータ15に対して回転
させた際には、ロータ14に進退自在に設けたロック体68
の位置と、ステータ15に固定された外ケース16のステー
タ側係合部38のステータ側係合孔39とは、ロータ14を1
回転するごとに1回位置が合うことになる。これに対し
て、フラットケーブル22に押動されるなどして回転する
スペーサ21は、ロータ14の軸部54の径寸法とステータ15
の枠部44の径寸法との比により回転数が決まり、例え
ば、ロータ径40mm、ステータ径90mm程度の比ではロ
ータ14の回転数に対して2分の1から3分の1の回転数
で回転する。そこで、ロータ14側のロック体68と、ステ
ータ15側のステータ側係合孔39と、スペーサ21の係合受
部74とを位置合わせするためには、ロータ14を2回転か
ら3回転させる必要がある。そこで、このケーブル用リ
ール装置では、フラットケーブル22が中立位置にある状
態で、回転がロックされ、例えばロータ14を正方向また
は逆方向に1回転した状態では、ロック体68を下端部ま
で押し込んで回転させることができないようになってい
る。
【0058】また、ステアリングホイール24のボスプレ
ート28には、鍵穴状の挿通孔32が形成されており、図5
に実線で示すように、挿通孔32の矩形孔32b の長手方向
と、ケーブル用リール装置のロック体68の操作部68b の
長手方向とが一致した状態でのみ、操作部68b が挿通孔
32を挿通可能になり、ステアリングホイール24と、ケー
ブル用リール装置とを着脱できるようになっている。そ
して、ロック体68の操作部68b がこの位置にある状態で
は、ケーブル用リール装置の回転はロックされた状態に
なっている。
【0059】一方、図5に想像線Aで示すように、挿通
孔32の矩形孔32b の長手方向と、ケーブル用リール装置
のロック体68の操作部68b の長手方向とが一致しない状
態では、操作部68b が挿通孔32を挿通できず、ステアリ
ングホイール24と、ケーブル用リール装置とを着脱でき
ないようになっている。そして、ロック体68の操作部68
b がこの位置のある時は、ケーブル用リール装置のロッ
クは解除され、ロータ14がステータ15に対して自由に回
転できる状態になっている。
【0060】このように、本実施例のケーブル用リール
装置によれば、ステアリングホイール24が中立状態にあ
る場合にのみ、ケーブル用リール装置の回転をロックす
ることが可能であり、また、ケーブル用リール装置の回
転がロックされた状態でのみ、このケーブル用リール装
置とステアリングホイール24との着脱作業が可能である
ため、これらのケーブル用リール装置とステアリングホ
イール24とを互いに取り外した状態では、ケーブル用リ
ール装置のロータ14とステータ15とが互いに回転して装
着位置がずれることがなく、ケーブル用リール装置の回
転位置と、ステアリングホイール24の回転位置とを容易
かつ確実に合致させることができる。
【0061】そこで、自動車の製造工程のみならず、整
備の際にステアリングホイール24を取り外す際にも、ケ
ーブル用リール装置の回転位置と、ステアリングホイー
ル24の回転位置とを確実に合致させることができ、誤組
み立てをなくすことができるとともに整備作業を容易に
することができる。
【0062】また、本実施例の構成では、ロータ14の係
合位置を示す歯車などの中立位置検出装置を設ける必要
がなく、構造が簡単で、製造コストを低減することがで
きる。
【0063】そして、本実施例の構成では、ロック体68
を介して、ロータ14、ステータ15、およびスペーサ21の
3部材が係合固定されるため、ケーブル用リール装置の
回転を強固かつ確実にロックすることができる。
【0064】さらに、本実施例の構成では、ケーブル用
リール装置のロック機構67をステアリングホイール24の
挿通孔32に挿通することにより、ロータ14とステアリン
グホイール24とが位置決めして連結されるため、別個に
いわゆるロケートピンなどを設ける必要がなくなる。そ
こで、構造が簡単になり、部品点数が削減されるととも
に、組み付け作業が容易になり、製造コストを低減する
ことができる。
【0065】また、本実施例の構成では、ステアリング
ホイール24を正逆方向に回転操作した状態で、フラット
ケーブル22をケーブル収納部17の内部に正逆方向に捲回
できるため、中心軸の周囲にフラットケーブル22を一方
向に巻き付けた状態で、このフラットケーブル22を巻き
締めたり、巻き戻したりする構成のケーブル用リール装
置に比べて、フラットケーブル22の長さ寸法を大幅に短
くして、製造コストを低減することができる。
【0066】また、ケーブル収納部17に収納したスペー
サ21により、フラットケーブル22を、ロータ14の軸部54
の外周部と、ステータ15の枠部44の内周部とに分離して
巻き付けることができるため、フラットケーブル22を円
滑に移動させ、ケーブル用リール装置を安定して回転さ
せることができる。
【0067】また、スペーサ21の内周側と外周側とに
は、それぞれ周方向を長手方向とする内側突条78と外側
突条79とが形成されているため、スペーサ21とフラット
ケーブル22との接触面積が小さくなり、摩擦抵抗が低減
されて、このフラットケーブル22を円滑に移動させるこ
とができる。
【0068】そして、内側突条78は、スペーサ21の上端
部近傍に形成され、外側突条79は、スペーサ21の下端部
近傍に形成されているため、フラットケーブル22の一部
分に集中して各突条78,79が当接することが防止され、
フラットケーブル22の損傷を防止することができる。
【0069】さらに、これらの突条78,79は、フラット
ケーブル22の各導線を避けて、フィルムのみの部分に摺
接するように形成されているため、各導線の損傷をより
確実に防止することができる。
【0070】そして、スペーサ21は、合成樹脂にて一体
形成されており、各突条78,79も、スペーサ21から一体
的に突設されているため、構造を簡単にすることができ
る。そこで、複数のローラを用いてスペーサ21を構成す
るケーブル用リール装置や、フラットケーブル22の全長
にわたって摩擦抵抗を低減する加工を施す構成などに比
べて、部品点数および材料費の低減や、作業性の向上な
どにより、製造コストを低減することができる。
【0071】さらに、スペーサ21の内周側と外周側とか
らは、それぞれ内側突条78と外側突条79とが突設されて
いるため、フラットケーブル22がステータ15の内外側の
溝部43a ,43b とスペーサ21との間に挟まることを防止
することができる。そこで、フラットケーブル22を円滑
に移動させ、ケーブル用リール装置を安定して回転させ
ることができる。
【0072】また、ステータ15の下板部41に、スペーサ
21の内板部71および外板部72の下端部がそれぞれ摺動自
在に嵌合する環状の溝部43a ,43b を形成したため、ス
ペーサ21の径方向へのがたつきを防止して、定位置にて
円滑に回転移動させることができる。そこで、フラット
ケーブル22を円滑に移動させることができるとともに、
異音の発生などを低減することができる。
【0073】そして、外ケース16をステータ15に組み合
わせることにより、ロータ14を装着する前に、スペーサ
保持部37によりスペーサ21を仮保持できるため、ケーブ
ル用リール装置の組み立て作業を容易にすることができ
る。
【0074】また、ステータ15の外周側に外ケース16を
装着し、この外ケース16の外筒部35でステータ15の枠部
44の外周側を覆ったため、この枠部44の外周側に向かっ
て放射されるスペーサ21やフラットケーブル22の摺動音
や振動などによる異音を遮り、騒音の発生を抑制するこ
とができる。また、これらの枠部44と外筒部35との間に
外周側空間部45を設けたため、摺動音や振動などによる
異音の音域が低くなり、防音材などを用いることなく安
価に不快な騒音を効果的に抑制することができる。
【0075】なお、上記の実施例では、ロック機構67に
係合する挿通孔32をボスプレート28に形成したが、ステ
アリングホイール24の下側部を覆うカバー体33に形成す
ることもできる。
【0076】また、上記の実施例では、ロック体68を介
して、ロータ14、ステータ15、およびスペーサ21の3部
材を係合固定したが、ロータ14とスペーサ21とのみを係
合固定し、あるいは、ステータ15とスペーサ21とのみを
係合固定することによっても、ケーブル用リール装置の
回転をロックすることができる。また、これらの構成で
は、構造を簡略化し、製造コストを低減することができ
る。
【0077】さらに、上記の各実施例において、ロータ
14を、ステアリングホイール24の下部カバー33と一体に
形成することもできる。そして、このようにロータ14を
下部カバー33と一体に形成することにより、構造を簡略
化し、ケーブル用リール装置の部品点数を削減し、組み
立て作業を容易にできるとともに、電気的な接続箇所を
削減し、電気的な接続の確認作業を容易にすることがで
きる。このようにして、ケーブル用リール装置およびス
テアリングホイールの製造コストを低減することができ
る。
【0078】また、上記の各実施例では、上下方向を軸
方向として回転するとともに上下方向に移動するロック
体68を用い、このロック体68を押下げて回動することに
よりケーブル用リール装置をロックしたが、例えば、水
平方向を軸方向として回動するロック体を用い、このロ
ック体の操作部を垂直状に起こした状態で、この操作部
がボスプレート28の挿通孔32を挿通するとともに、この
ロック体の係合部がステータ15あるいは外ケース16に係
合して回転を阻止し、このロック体の操作部を水平状に
倒した状態で、この操作部がボスプレート28の挿通孔32
を挿通不可能になるとともに、このロック体の係合部が
ステータ15から離間してロータ14が回転可能になるよう
にしても良い。
【0079】また、上記の各実施例では、ケーブルとし
て複数の導線を並設したフラットケーブル22を用いた
が、絶縁チューブ内に複数の導線を収納した略円柱状の
電線を用いることもでき、また、導線の代わりに、光フ
ァイバーなどを用いることもできる。
【0080】
【発明の効果】請求項1記載のケーブル用リール装置に
よれば、ロック機構により、枠部および軸部の少なくと
も一方とスペーサとを係合固定することにより、このス
ペーサを介してケーブルの移動を阻止し、枠部と軸部と
の回転を阻止して、枠部と軸部とを互いに位置決めして
固定することができる。
【0081】請求項2記載のケーブル用リール装置によ
れば、請求項1記載の効果に加え、ロック機構により、
枠部と軸部とスペーサとを互いに係合固定するため、枠
部と軸部とを強固に連結して、これらの枠部と軸部との
回転を確実に阻止して位置決め固定することができる。
そして、枠部および軸部が相対的に回転される際には、
回転部材に接続された枠部および軸部の回転状態と、ケ
ーブルを案内するスペーサの回転状態とが異なり、枠部
と軸部とが特定の回転位置にある場合のみ、係合部と係
合受部とが位置合わせされ、係合部を係合受部に係合で
きるため、枠部と軸部とを正確に特定の回転位置に固定
することができる。また、中立位置を検出する別部材の
装置の必要がなく、構造が簡単になり、部品点数が削減
されるため、製造コストを低減することができる。
【0082】請求項3記載のケーブル用リール装置によ
れば、請求項1または2記載の効果に加え、枠部と軸部
とが固定された状態でのみ、回転部材とケーブル用リー
ル装置との着脱作業が行われ、これらの回転部材とケー
ブル用リール装置とを互いに取り外した状態では、枠部
と軸部とが互いに回転することがなく装着位置がずれる
ことがないため、ケーブル用リール装置の回転位置と回
転部材の回転位置とを容易かつ確実に合わせることがで
きる。
【0083】請求項4記載のケーブル用リール装置によ
れば、請求項1ないし3いずれか記載の効果に加え、枠
部および軸部のいずれか一方が固定部材となるコンビネ
ーションスイッチまたはコラムカバーに接続可能に形成
され、枠部および軸部のいずれか他方が回転部材となる
ステアリングホイールに接続可能に形成されたので、こ
のケーブル用リール装置をステアリングホイールと車体
側の部材との間に容易に装着することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のケーブル用リール装置の一実施例を示
す分解斜視図である。
【図2】同上ケーブル用リール装置の一部を切り欠いた
斜視図である。
【図3】同上ケーブル用リール装置の一部を切り欠いた
一部の斜視図である。
【図4】同上ケーブル用リール装置の一部の断面図であ
る。
【図5】同上ケーブル用リール装置を装着するステアリ
ングホイールの平面図である。
【符号の説明】
11 ケース 17 ケーブル収納部 21 案内体としてのスペーサ 22 ケーブルとしてのフラットケーブル 24 回転部材としてのステアリングホイール 31 ロック機構係止部 32 挿通部としての挿通孔 44 枠部 54 軸部 67 ロック機構 68b 操作部 68e 係合部 74 係合受部 75 反転用挿通部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略筒状をなす枠部、およびこの枠部の内
    側にこの枠部に対して相対的に正逆方向に回転可能に設
    けられた軸部を有したケースと、一端部が前記枠部に接
    続され、他端部が前記軸部に接続されて、これらの枠部
    と軸部との間に形成されたケーブル収納部に収納された
    ケーブルと、前記ケーブル収納部に前記軸部を中心とし
    て回転自在に収納され、前記ケーブルを挿通して反転さ
    せる反転用挿通部を設けた案内体を備え、前記枠部およ
    び前記軸部のいずれか一方が固定部材に接続され、前記
    枠部および前記軸部のいずれか他方が前記固定部材に対
    して回転する回転部材に接続されて、これらの固定部材
    と回転部材とを前記ケーブルにて接続するケーブル用リ
    ール装置において、 前記枠部および前記軸部の少なくとも一方と前記案内体
    とを係脱可能に係合固定するロック機構を設けたことを
    特徴とするケーブル用リール装置。
  2. 【請求項2】 ロック機構は、枠部および軸部の少なく
    とも一方に進退自在に設けられた係合部と、案内体に設
    けられ前記係合部が係合される係合受部とを有し、枠部
    と軸部と案内体とを互いに係合固定することを特徴とす
    る請求項1記載のケーブル用リール装置。
  3. 【請求項3】 ロック機構には、係合部を操作する操作
    部が設けられ、 回転部材の少なくとも一方には、枠部および軸部の少な
    くとも一方と案内体とを係合固定した状態でのみ前記操
    作部が挿通可能な挿通部を備えたロック機構係止部が設
    けられたことを特徴とする請求項1または2記載のケー
    ブル用リール装置。
  4. 【請求項4】 前記枠部および前記軸部のいずれか一方
    が、固定部材となるコンビネーションスイッチまたはコ
    ラムカバーに接続可能に形成され、前記枠部および前記
    軸部のいずれか他方が、回転部材となるステアリングホ
    イールに接続可能に形成されたことを特徴とする請求項
    1ないし3いずれか記載のケーブル用リール装置。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009016335A (ja) * 2007-07-06 2009-01-22 Bourns Inc クロックスプリング装置
KR100967533B1 (ko) * 2008-06-05 2010-07-05 우리산업 주식회사 공기조화용 컨트롤 조립체

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009016335A (ja) * 2007-07-06 2009-01-22 Bourns Inc クロックスプリング装置
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