JP2707725B2 - 光記憶体 - Google Patents

光記憶体

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JP2707725B2
JP2707725B2 JP1141008A JP14100889A JP2707725B2 JP 2707725 B2 JP2707725 B2 JP 2707725B2 JP 1141008 A JP1141008 A JP 1141008A JP 14100889 A JP14100889 A JP 14100889A JP 2707725 B2 JP2707725 B2 JP 2707725B2
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明伸 佐藤
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  • Surface Treatment Of Glass (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、音響機器または情報機器などに用いられる
光記憶体に関し、さらに詳しくは耐候性の向上した光記
憶体に関する。
[従来の技術] 一般に、読み出し専用光ディスク(以下、光ROMと略
す)は高密度記録が可能であり、CD−ROMとしてコンピ
ュータシステムの読み出し専用外部メモリとして使用さ
れつつある。また、CD(コンパクトディスク)と呼ばれ
る光記憶体は、低・高音部の再現性やSN比が極めて良好
であることから、現在オーディオ用の記録媒体の主流を
占めている。
現在市販されている光ROMの基本的な構造は、ハード
コート層/ポリカーボネート樹脂基板/反射膜/保護樹
脂膜である。ポリカーボネート樹脂基板を用いた光ROM
は、樹脂基板の水蒸気吸収による膨潤や、吸収した水分
による反射膜の腐食の問題が指摘されている。
最近では、ガラスの優れた耐食性を利用し、高信頼性
・高寿命を意図した強化ガラスを基板材料に採用した光
ROMが公知例として報告されている(例えば、峠,松
田,南;窯業協会誌,第95巻,1987年,第182)。強化ガ
ラス基板の優位性は、樹脂基板に匹敵する耐衝撃性を
有すること、樹脂基板に比較すると水蒸気の吸収量や
拡散は無視できるほど小さく、水分による劣化を防止で
きること、が挙げられる。
[発明が解決しようとする課題] 強化ガラスには全体で10〜20wt%ものアルカリ金属や
アルカリ土類金属が含まれている。アルカリ金属やアル
カリ土類金属は、一般にそのイオン半径が小さいため
に、ガラス内の移動度が高く、ガラス中を容易に拡散す
ることが知られている。また、大気中の酸素、炭酸ガ
ス、水蒸気などとの反応性も極めて高く、耐食性の面で
信頼性を損なう添加成分であると考えられる。
実際に、酸化ナトリウム(Na2O)、酸化カリウム(K2
O)、酸化カルシウム(CaO)等は、その高い拡散係数や
雰囲気ガス分子との高い反応性に起因して、炭酸ナトリ
ウム(Na2CO3)や炭酸カリウム(K2CO3)や炭酸カルシ
ウム(CaCO3)が強化ガラス基板上に生成されることが
観察されている。
このような炭酸塩の形成は、基板の屈折率を変化さ
せる、体積膨張を伴うために、その部分で反射膜の剥
離を促す、などいくつかの相乗効果によって、光記憶体
にエラーを発生させる。従って強化ガラス基板を用いる
ことによって期待した耐食性および信頼性の向上は達成
されていないというのが現状である。
本発明の目的は、強化ガラス基板上に複数の薄膜から
なる多層構造を備えた光記憶体において、高信頼性を有
し、かつ長寿命の光記憶体を提供することである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、強化ガラス基板上に複数の薄膜からなる多
層構造を備えた光記憶体において、強化ガラス基板はS
i,Zr,Hf,AlおよびTaから選ばれる少なくとも2種類以上
の元素を含む複合酸化物よりなる防食層で被覆されてな
ることを特徴とする光記憶体である。
[作用] TiO2,ZrO2,Al2O3を添加したSiO2は、SiO2単独と比
較して耐アルカリ性,耐酸性,耐水性が向上し、アルカ
リ金属の拡散を抑制することが知られている。しかしな
がら本発明者の実験によれば、SiO2にTiO2を添加した膜
はガラスの防食性に対して効果がないだけでなく、強化
ガラス基板の腐食をより促進するという結果が観察され
た。すなわち強化ガラス基板の腐食は、従来言われてい
たアルカリ金属の拡散を抑制するという考えでは防止で
きないことがわかった。
そこでSi,Zr,Hf,Al,Taから選ばれる少なくとも2種類
以上の元素を含む複合酸化物層からなる防食層を強化ガ
ラス基板の上に被覆したところ、該基板の腐食が有効に
防止されることを見いだした。その詳細な理由は明らか
ではないが、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の拡
散を促進する外部からの水蒸気の進入が抑制されるため
ではないかと考えられる。
[実施例] 以下、本発明の実施例について詳細に説明する。
実施例1〜4 第1図は本発明の一実施例の部分断面図である。強化
ガラス基板1の両面には本発明の成分よりなる防食層2
a,2bが設けられ、該防食層2a上には、案内溝と情報を書
き込んだビットを設けたグルーブ層3が設けられ、さら
に反射膜4、保護膜5およびラベル層6が順次積層され
ている。
以下に、上記の如く構成された光記憶体の製造方法を
説明する。
強化ガラス基板1の化学組成は、重量比で、SiO2−15
NaO2−5CaO−1Al2O3−3.5MgOである。防食層2a上に設
けたグルーブ層3には、反応性スパッタによって成膜し
たSiO2膜に直接ドライエッチング法により溝を作製した
ドライエッチングSiO2膜を用いた。ドライエッチングSi
O2膜3の膜厚は200nmである。反射膜4は、スパッタ法
により成膜したAl−Cu−Si合金膜(膜厚150nm)を使用
した。本発明の実施例では、比較的耐食性に劣るAl−Cu
−Si合金膜を用いたが、Au,Pt,Pd等の貴金属膜も用いる
ことができる。反射膜側からの腐食を抑えるための保護
膜5は、反応性スパッタ法によって作製したSi3N4
(膜厚300nm)とした。ラベル層6は、紫外線硬化樹脂
を用いており、その厚さは20μmである。以上述べてき
た製造方法および成膜条件は、後述する本発明による光
ROMの実施例および比較試料のすべてにおいて同一であ
る。
実施例1では、強化ガラス基板1上に防食層2a,2bと
してスパッタ法によりZrO2−SiO2系膜を各200nm成膜し
た。ターゲットは、ZrO2(V2O3:3mol%)上にSiO2の扇
形のチップをおいたものを用いた。ZrO2とSiO2の組成
は、10mol%ZrO2,20mol%ZrO2および30mol%ZrO2の3種
類を作製し、ターゲットの面積比で制御した。スパッタ
パワーは300W、ガスはArを用い、ガス圧は4mTorrの条件
で行った。
実施例2では、強化ガラス基板1上に防食層2a,2bと
してスパッタ法によりAl2O3−SiO2系膜を各200nm成膜し
た。ターゲットは、Al2O3上にSiO2の扇形のチップをお
いたものを用いた。Al2O3とSiO2の組成は、10mol%Al2O
3、20mol%Al2O3および30mol%Al2O3の3種類を作製
し、ターゲットの面積比で制御した。スパッタパワーは
300W、ガスはArを用い、ガス圧は4mTorrの条件で行っ
た。
実施例3では、強化ガラス基板1上に防食層2a,2bと
してスパッタ法によりTa2O5−SiO2系膜を各200nm成膜し
た。ターゲットは、Ta2O5上にSiO2の扇形のチップをお
いたものを用いた。Ta2O5とSiO2の組成は、10mol%Ta2O
5,20mol%Ta2O5および30mol%Ta2O5の3種類を作製し、
ターゲットの面積比で制御した。スパッタパワーは300
W、ガスはArを用い、ガス圧は4mTorrの条件で行った。
実施例4では、強化ガラス基板1上に防食層2a,2bと
してスパッタ法によりHfO2−SiO2系膜を各200nm成膜し
た。ターゲットは、HfO2上にSiO2の扇形のチップをおい
たものを用いた。HfO2とSiO2の組成は、10mol%HfO2、2
0mol%HfO2および30mol%HfO2の3種類を作製し、ター
ゲットの面積比で制御した。スパッタパワーは300W、ガ
スはArを用い、ガス圧は4mTorrの条件で行った。
なお、上記の各実施例では成膜法としてスパッタ法を
採用したが、蒸着法,イオンプレーティング法,クラス
ターイオンビーム法,プラズマ化学気相法(PCVD),ゾ
ルーゲル法などの成膜方法を適用することもできる。
比較のために作製した試料は防食層2a,2bを設けない
点を除けば、実施例の光ROMと全く同様にして作製し
た。
各実施例で作製した光記憶体および比較試料の光記憶
体を温度120℃、相対湿度90%のプレッシャークッカー
耐候性試験装置内に192時間保持した後に、干渉顕微鏡
による腐食や剥離の観察とエラーテスターによるブロッ
クエラーレート測定を行った。
その結果、比較試料は強化ガラス基板とグルーブ層の
界面に剥離が発生し、剥離部を起点として反射膜の腐食
が進行していたのに対し、本発明による各実施例では、
干渉顕微鏡で観察できるレベルの剥離や腐食の発生は全
く認められなかった。またブロックエラーレート測定で
は、プレッシャークッカー耐候性試験前は0〜10個/秒
であったのに対し、試験後は比較試料では200〜800個/
秒であり、規格値以上にビットエラー数が増加している
のに対し、各実施例ではビットエラーレートの増加は認
められなかった。
なお本発明の防食層は、強化ガラス基板を用いた追加
書き込み可能光ディスク(DRAW)、または書き換え可能
光磁気ディスクおよび相変化型光ディスクにも有効なこ
とは明らかである。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば強化ガラス基板
を用いた光記憶体の耐候性が向上し、高信頼性、かつ長
寿命の光記憶体が提供される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の部分断面図である。 1…強化ガラス基板、2a,2b…防食層 3…グルーブ層、4…反射膜 5…保護膜、6…ラベル層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】強化ガラス基板上に複数の薄膜からなる多
    層構造を備えた光記憶体において、強化ガラス基板はS
    i,Zr,Hf,AlおよびTaから選ばれる少なくとも2種類以上
    の元素を含む複合酸化物よりなる防食層で被覆されてな
    ることを特徴とする光記憶体。
JP1141008A 1989-06-05 1989-06-05 光記憶体 Expired - Lifetime JP2707725B2 (ja)

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