JP2703770B2 - 結合タンパク質に融合されたタンパク質の生産及びその精製 - Google Patents

結合タンパク質に融合されたタンパク質の生産及びその精製

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JP2703770B2 JP63057348A JP5734888A JP2703770B2 JP 2703770 B2 JP2703770 B2 JP 2703770B2 JP 63057348 A JP63057348 A JP 63057348A JP 5734888 A JP5734888 A JP 5734888A JP 2703770 B2 JP2703770 B2 JP 2703770B2
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    • C07K2319/00Fusion polypeptide
    • C07K2319/50Fusion polypeptide containing protease site

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は、組換えDNA技術を使用してほとんどのハイ
ブリッドポリペプチド又は融合タンパク質分子を生産及
び/又は精製する方法に関する。更に特定すれば、タン
パク質分子即ちポリペプチド又はその一部をコードする
DNAフラグメントを、マルトース結合タンパク質をコー
ドする遺伝子といった結合タンパク質をコードするDNA
フラグメントに融合する。融合DNAをクローニングベク
ター及び形質転換してある適当な宿主に挿入する。発現
によって、例えばアフィニティークロマトグラフィーと
いった、それに対して結合タンパク質が特異的な親和性
を有するリガンド又は基質と接触させることによって精
製されるハイブリッドポリペプチド又は融合タンパク質
分子を生産する。このように精製されるハイブリッドポ
リペプチドはある場合にはそのハイブリッド形態で有効
であり、また例えばタンパク質分子及び結合タンパク質
をコードするDNAフラグメントを、タンパク質分解酵素
によって認識され且つ切断されるペプチドをコードする
DNAセグメントでリンクさせることによってタンパク質
分子自体を得るために切断されてもよい。本発明は、上
記方法を実施するのに有効な特定のベクター並びに結合
ハイブリッドポリペプチドを使用するバイオリアクター
及び方法とにも関しており、そこでは例えば結合融合ポ
リペプチドを結合タンパク質分子と相互作用する基質と
接触且つ反応させて所望の結果を得られる。
近年開発された技術では産業上有用なタンパク質及び
ペプチドの合成のために、急速且つ大量に増殖すること
ができる微生物を使用することが可能となった。これら
の技術では他の生物によって通常作製されるタンパク質
又はペプチドを合成する能力を適当な微生物に遺伝学的
に付与することができる。つまり、タンパク質をコード
するDNAフラグメントをプラスミドといったクローニン
グベクターに結合する。適当な宿主をクローニングベク
ターを用いて形質転換し、形質転換宿主を同定、単離及
び培養して所望のタンパク質の発現を従進させる。次い
でこのように産生されたタンパク質を精製のために培地
から単離する。
組換えDNA技術によって産生されるタンパク質を得る
ために数々の精製技術が使用されてきた。そういった技
術には、例えば透析、密度勾配遠心分離及び液体カラム
クロマトグラフィーといった分子特性を区別することに
よる所望のタンパク質の分離がある。このような技術は
普遍的に使用できるものではなく、特に充分な量の高度
に精製されたタンパク質を必要とするところでは、精製
されるタンパク質よりもかなり高価の精製材料を消費す
ることも多い。
タンパク質の溶解特性に基づいてタンパク質を精製す
る他の方法も開発されている。タンパク質の溶解度はpH
によって変化するので、例えば等電沈澱を用いてタンパ
ク質を精製する。同様にタンパク質の溶解分別は、タン
パク質の溶解度が媒質の比誘電率によって変化すること
による手法である。溶解分別は収率がよい一方でタンパ
ク質分子の変性を引き起こす。等電沈澱及び溶媒分別い
ずれも高度に精製されたタンパク質を得るのには有効で
ない。このような手法は通常他の方法と協同して使用さ
れる。
またタンパク質はそのイオン特性に基づき、例えば電
気泳動、イオン交換クロマトグラフィーによっても分離
される。しかし電子泳動手法は分析手段として使用さ
れ、多量にタンパク質を精製する手段として実用的では
ない。更にこのような手法によってタンパク質の高度な
精製及び収率を一つの操作段階で得ることは難しい。
タンパク質のような生体高分子の精製にはアフィニテ
ィークロマトグラフィーも使用されている。アフィニテ
イークロマトグラフィーには、精製されるべき所望の種
を含有する幾種かの物質の溶液と接触して置かれる選択
的吸着剤を使用する。例えばタンパク質精製プロトコル
に使用する場合アフィニティークロマトグラフィーには
通常、精製されるべきタンパク質に特異的に結合するリ
ガンドを使用する。リガンドは通常では支持体又はマト
リックスに結合又は付着して、結合リガンドは不純タン
パク質を含有する溶液と接触する。非結合種を洗浄によ
って取り除き、所望のタンパク質を特異な脱離剤を用い
て溶出することによって回収する。アフィニティークロ
マトグラフィーは比較的高いレベルの精製タンパク質を
生成する一方で、この手法はかなりの量のタンパク質−
特異的リガンドを生成に使用する必要がある。更にリガ
ンドは精製されるべき各々全てのタンパク質によって異
なり、従って必然的に時間と労力とを要する手法とな
る。また全種のタンパク質分子に対して特異的なリガン
ドが存在するわけではなく、例えば特定の酵素には特異
的なリガンドが存在しないことが分かっている。つま
り、アフィニティークロマトグラフィーはタンパク質分
子の普遍的な単離精製手法として成功を収めて使用され
てはいない。
アフィニティークロマトグラフィーを全てのタンパク
質について一般化する一つの方法が欧州特許出願第0,15
0,126号明細書(Hopp)に記載してある。そこに示して
あるのは遺伝子融合を使用する組換えDNA技術によって
生成されるハイブリッド分子の調製であって、一つの遺
伝子が精製されるべき所望のタンパク質をコードし、一
方でもう一つのタンパク質が同定又は標識ペプチドをコ
ードする。標識ペプチドは抗体が作製される高度な抗原
性のNターミナル部分と、標識ペプチドを精製されるべ
きタンパク質に結合するリンキング部分とを有する。標
識ペプチドのリンキング部分は、特異的なタンパク質分
解剤を使用することによって、精製されるべきタンパク
質分子に隣接する特異的なアミノ酸残基の所で切断でき
る。融合又はハイブリッドタンパク質は、標識ペプチド
の抗原部分に特異的な固定抗体を備えたアフィニティー
カラムを構成することによって単離される。抗体は、後
に脱離剤によってカラムから遊離され得る融合タンパク
質に結合する。次いで標識ペプチドを、タンパク質分解
剤を用いて所望のタンパク質分子から切断してもよい。
タンパク質精製プロトコルの上記問題点の幾つかを解
決すると言われている一方で、Hoppは標識ペプチドの抗
原部分に特異的な充分な量の抗体を必要とする。更に、
標的タンパク質と競合してこれを遊離するのに必要な脱
離剤(この場合小ペプチド)の量はコストとともに重要
な要因である。また、脱離剤は標的タンパク質から精製
して取除かれねばならない。従ってこの方法を拡張する
のは実用的ではない。更にクロマトグラフィーのカラム
を再生するのは、使用後にカラムを洗浄するのに使用す
る不安定条件によってかなり困難であって、この条件に
よって実際にはカラムは壊されるかもしれない。その他
には低アフィニティー抗体カラムを使用することが示さ
れている。しかし低アフィニティーカラムは非特異的な
結合となることが多く、多量に精製するにはコストがか
かるであろう。
以上から、上記問題点をなくした、組換えDNA方法を
通して産生されるタンパク質を多量に精製することがで
きる手法が引続き必要とされているのである。融合タン
パク質が結合するであろう充分且つ高価でないリガンド
と、同じく充分且つ高価でない脱離剤を利用するアフィ
ニティー精製方法を提供することはとりわけ有利であろ
う。
発明の概要 本発明では、一つのアフィニティークロマトグラフィ
ー段階で、組換えDNA技術によって産生されるほとんど
のタンパク質分子を生産し且つ高度に精製する方法を提
供する。更に特定すると、ハイブリッドポリペプチド又
は融合タンパク質を組換えDNA技術によって産生し、そ
のハイブリッドポリペプチドはタンパク質分子及び結合
タンパク質を含有する。ハイブリッドポリペプチドは、
例えば粗製細胞抽出物又は培地から直接に単離及び精製
することもでき、これはハイブリッドポリペプチドを含
む抽出物を、それに対して結合タンパク質が特異的な親
和性を有する基質に例えばアフィニティークロマトグラ
フィー等を使用して接触させることで為される。結合ハ
イブリッドポリペプチドは、結合した結合タンパク質を
選択的に脱離する脱離剤を用いて、高度に精製された状
態でカラムから容易に遊離され得る。標的タンパク質は
そのハイブリッド形態で有効であり得る一方で、特定の
好適な実施例では結合タンパク質を標的タンパク質から
分離又は切断させるのが好ましいこともある。これは種
々の方法で行うことができ、例えば所定のペプチドをコ
ードするDNAフラグメント即ちリンキング配列を結合及
び標的タンパク質をコードするDNAフラグメントをリン
クするために使用してもよい。所定のペプチドは、標的
タンパク質の生物学的活性に干渉することなしに標的タ
ンパク質の部位又はその近傍でハイブリッドポリペプチ
ドを切断するようなタンパク質分解剤によって認識され
且つ切断されるものが好ましい。適当なタンパク質分解
切断部位を与えるのに加えて、リンキング配列はポリリ
ンカー及び/又はスペーサーとして用いられ、ポリリン
カーとして用いられる場合は多数のDNA制限部位を与え
ることによって標的及び結合タンパク質をコードするDN
Aフラグメントの融合を容易にし、スペーサーとして用
いられる場合には、例えば融合ポリペプチドを切断する
ためのタンパク質分解剤によって接触できるように標的
と結合タンパク質を隔てる。
本発明を実施するのに有効である好適なアフィニティ
ーカラムは通常、それに対して結合タンパク質が特異的
な親和性を有する固定リガンド又は基質を含むカラムで
ある。当業者には理解されるように、所与の基質に対す
る結合タンパク質の特異的な親和性は、使用する特定の
結合タンパク質及びカラムに使用する基質の両方に依存
する。一般的にカラムに使用する基質は、基質が露出さ
れる他のタンパク質を結合することなく特定の結合タン
パク質のほぼ全てと結合すべきである。しかし適用によ
っては(例えばカラムをタンパク質分子を精製するのに
使用するか、又は所望の結果を得るためにタンパク質分
子と相互作用する基質とタンパク質分子を反応させるた
めのバイオリアクターとして使用するか等)、存在する
結合タンパク質の一部を結合するだけの基質を使用して
もよい。更に、使用する特定の基質では、適当な脱離剤
を用いて結合した結合タンパク質を選択的に脱離できる
べきである。
このように調製されるカラムは、組換えDNA技術によ
って結合タンパク質にリンクしてあってハイブリッドポ
リペプチドを形成するほとんどのタンパク質を単離及び
精製するのに使用できることが理解される。ハイブリッ
ドポリペプチドを適当な脱離剤を用いてカラムから遊離
し、及び/又はタンパク質分解剤を用いて切断して結合
タンパク質から標的タンパク質を分離することもでき
る。或いは本発明の他の実施例では、結合ハイブリッド
ポリペプチドは、例えばタンパク質分子の生物学的に活
性な部分(酵素、制限エンドヌクレアーゼ等)を標的タ
ンパク質と相互作用する基質と反応させるためのバイオ
リアクターとして使用してもよい。例えば標的タンパク
質が酵素である場合には、アフィニティーカラムは、ハ
イブリッドポリペプチドの結合タンパク質がカラムに結
合されることによって、その酵素を固定化するための手
段として用いることができる。酵素が作用する基質はこ
の後にカラムを通過して所望の結果に達する。
詳細説明 本発明は、組換えDNA技術によって得られるほとんど
のポリペプチド又はタンパク質分子を生産及び精製する
ための新規な方法を提供する。タンパク質分子は、タン
パク質分子をコードする遺伝子とリガンド又は基質に特
異的な親和性を有している結合タンパク質又はその一部
をコードする遺伝子とを備えた融合遺伝子を含有するク
ローニングベクターを構成し、適当な宿主中で融合遺伝
子を発現することによって産生される。例えばアフィニ
ティーカラムといった単離/精製プロトコルにおけるマ
トリックマスとして基質を使用して、融合遺伝子の発現
生成物即ちハイブリッドポリペプチドを回収する。所定
のポリペプチドをコードするDNAフラグメントは、所望
の遺伝子融合のための読取りフレームを調整するため、
及び/又は所望の所で結合タンパク質からタンパク質分
子を分離できるタンパク質分解剤によって認識され且つ
切断されるペプチド配列をハイブリッドポリペプチドに
導入するために、結合タンパク質をコードする遺伝子の
隣りに並べて使用される。上記したように、結合ハイブ
リッドポリペプチドは、タンパク質分子の生物学的に活
性な部分をタンパク質分子と相互作用する基質と反応さ
せるためのバイオリアクターとして使用することもでき
る。
ハイブリッドポリペプチドをコードするDNAのクロー
ン化、発現及び精製する本発明の方法は次の段階を包含
する。
I.融合ベクターの調整。
A)所望の結合タンパク質をコードするDNAを精製す
る。
B)DNAをpBR322といったクローニングベクターに挿入
し、混合物を使用してE.coliといった適当な宿主を形質
転換する。
C)抗生物質選択又は他の表現型選択を用いる等して形
質転換細胞を選択する。
D)選択した形質転換細胞からプラスミドDNAを調整す
る。
E)タンパク質の結合活性領域を決定し、適当な制限エ
ンドヌクレアーゼ部位を、マッピングによって同定する
か又は標準的な遺伝子工学の方法によって作製する。
II.タンパク質分子をコードするDNAの融合ベクターへの
挿入。
A)標準的な遺伝子工学の方法でタンパク質分子遺伝子
をクローニングする。
B)例えば制限マッピングによってタンパク質分子遺伝
子を特徴付ける。
C)タンパク質分子をコードするDNA制限フラグメント
を調製する。
D)タンパク質分子DNAフラグメントを結合タンパク質
融合ベクターに挿入して、結合タンパク質をコードする
DNAフラグメントとタンパク質分子をコードするDNAフラ
グメントとの間にインフレーム(in-frame)タンパク質
融合を形成する。
E)このハイブリッドDNA分子を含有するベクターを適
当な宿主に導入する。
III.ハイブリッドポリペプチドの発現及び精製。
A)融合ベクターを含有する宿主細胞を培養する。
B)融合遺伝子の発現を通常の方法で誘導する。
C)発現融合ポリペプチドを含有する細胞抽出物を調製
する。
D)それに対してハイブリッドポリペプチドの結合タン
パク質部分が特異的な親和性を有する基質をマトリック
スとして有するアフィニティーカラムを使用して、ハイ
ブリッドポリペプチドを他の細胞構成成分から分離す
る。
E)次の方法によって結合精製ハイブリッドポリペプチ
ドを回収及び/又は利用する。
(1)もしタンパク質分子の生物学的活性がハイブリッ
ド又は融合形態で維持されるならば、脱離剤を用いた溶
出によってカラムからタンパク質分子を回収し、溶出し
た後にハイブリッド形態で直接使用することができる。
(2)カラムからの溶出の前後いずれかに、タンパク質
分解又は化学的切断によってタンパク質分子を結合タン
パク質から分離することができる。
(3)例えば結合融合タンパク質をタンパク質分子の生
物学的に活性な部分と相互作用する基質と接触及び反応
させることによって、カラムに固定された融合タンパク
質を備えたバイオリアクターとしてカラムを使用するこ
ともできる。
結合タンパク質 本発明に使用する結合タンパク質には、マルトース又
はアラビノース結合タンパク質といった糖(例えばモノ
−、ジ−、又は多糖)結合タンパク質、レクチン結合タ
ンパク質、アビジンといったビタミン結合タンパク質、
核酸結合タンパク質、アミノ酸結合タンパク質、金属結
合タンパク質、受容体タンパク質、硫酸塩結合タンパク
質、リン酸塩結合タンパク質等がある。糖及び多糖結合
タンパク質が好ましい。本発明を実施するのに好適な糖
結合タンパク質はマルトース結合タンパク質である。
E.coliのmal E遺伝子の生成物、即ちマルトース結合
タンパク質(MBP)は、浸透圧による影響を受けるペリ
プラズマタンパク質である。MBPはマルトース及びマル
トデキストリンに特異的な結合の親和性を見せる。マク
ロ分子アルファ(1−4)リンクグルカンも高い親和性
を持って結合される。Ferenci、T.and Klotz、U.Escher
ichia Coli.FEBS Letters、Vol.94、No.2.、pp.213-217
(1978)によれば、この解離定数は1μm近傍である。
Kellermann et al.、Coli Eur.J.Biochem.47.137-149
(1974)によれば、MBPはダイマーとしても存在できる
が、通常はモノマーとして存在すると見なされており、
マルトースはダイマーのモノマーへの変換を誘導する。
Gilbert、Biochemical and Biophysical Research Comm
unications(1982)Vol.105、No.2、pp.476-481によれ
ば、MBPは26アミノ酸Nターミナル信号ペプチドを有す
る前駆体として細胞質中で合成される分泌タンパク質で
ある。Dupley、et al.J.Bilo.Chem.Vol.259 pp.10606-1
0613(1984)によれば、細胞質膜を通してトランスロケ
ーションする間に信号ペプチドは取除かれ、成熟MBPは
細胞ペリプラズマ空間に遊離される。成熟MBPは分子量4
0,661ダルトンに相当する370アミノ酸を含有する(Dupl
ey、et al.、supra)。MBPは誘導培養液中で多量に作製
される(1細胞について2-4x104モノマー)。MBP及び少
なくとも四つの他のタンパク質がE.coliのマルトース運
搬系を構成する。Shuman.J.Biol.Chem.257:5455-5461
(1982)によれば、マルトース運搬系の必須成分である
上に、MBPはマルトース及びマルトデキストリンのため
のバクテリアの特異的化学受容体でもある。mal E遺伝
子はクローン化され、配列を与えられる。Dupley、et a
l.、supra リンキング配列 結合タンパク質及びタンパク質分子をコードするDNA
フラグメントをリンクするために、所定のペプチドをコ
ードするDNAフラグメントを使用してもよい。所定のペ
プチドとは好適には、タンパク質分子の生物学的活性に
干渉することなしにタンパク質分子の所で又はその近傍
でハイブリッドポリペプチドを切断するようなタンパク
質分解剤によって認識され且つ切断されるものである。
所定のポリペプチドをコードするこのようなDNAフラグ
メントの一つが、Nagai et al.、Nature、Vol.309、pp.
810-812(1984)に記述してある。このDNAフラグメント
はオリゴヌクレオチド配列ATCGAGGGTAGGを有しており、
且つポリペプチドIle-Glu-Gly-Argをコードする。この
ポリペプチドを血液凝固因子Xaを使用してアルギニン残
基のカルボキシ側で切断する。上記のように適当な切断
部位を提供するのに加えて、リンキング配列はポリリン
カー及び/又はスペーシング手段としても有用であっ
て、ポリリンカーとして用いられる場合は多数の制限部
位を与えて標的及び結合タンパク質をコードするDNAフ
ラグメントの融合を容易にし、スペーシング手段として
用いられる場合は例えばハイブリッドポリペプチドを切
断するためのタンパク質分解剤によって接触できるよう
に標的タンパク質と結合タンパク質とを隔てる。
タンパク質分子 本発明は、形質転換宿主細胞中のベクターによって発
現され得るほとんどの原核細胞又は真核細胞の単純又は
複合タンパク質を生成するために使用することができ
る。このようなタンパク質には、エンドヌクレアーゼ、
メチラーゼ、オキシドレダクターゼ、トランスフェラー
ゼ、ヒドロラーゼ、リアーゼ、イソメラーゼ又はリガー
ゼを包含する酵素がある。
また本発明は、フェリチン、オボアルブミンといった
貯蔵タンパク質、又はヘモクロビン、血清アルブミン、
セルロプラスミンといった運搬体タンパク質の生成にも
関する。また例えばアクチン及びミオシンといった収縮
系及び運動系において機能するタンパク質も包含され
る。
更に本発明は、ワクチン又は診断試薬の調製に使用で
きる抗原又は抗原決定基の生成にも関する。
更に、本発明は血液タンパク質トロンビン及びフィブ
リノーゲンといった保護又は防御機能を果たすタンパク
質の生成にも関する。その他の防御タンパク質には、抗
原に結合して中和する抗体又は免疫グロブリンといった
結合タンパク質がある。
本発明によって生成されるタンパク質は、ヒト成長ホ
ルモン、ソマトスタチン、プロラクチン、エストロン、
プロゲステロン、メラノサイト、チロトロピン、カルシ
トニン、ゴナドトロピン及びインシュリンといった種々
のホルモンを包含することができる。その他のホルモン
には、インターロイキン1、インターロイキン2、コロ
ニー刺激因子、マクロファージ活性化因子及びインター
フェロンといった、免疫系に属すると同定されるものも
ある。
本発明は、トウゴマから得られるリシン又はコトンリ
ンシード(cotton linseed)から得られるグロシピン
(grossypin)といった毒性タンパク質の生成にも適用
できる。
構造成分として有用なタンパク質を本発明によって生
成してもよい。そのようなタンパク質には繊維タンパク
質コラーゲン、エラスチン及びアルフケラチンがある。
その他の構造タンパク質には糖タンパク質、ウイルスタ
ンパク質及びムコタンパク質がある。
上記天然タンパク質に加えて、本発明は非天然のアミ
ノ酸の配列によって通常定義される合成タンパク質の生
成に使用してもよい。
上記同定されたタンパク質分子の種々の型をコードす
る遺伝子は、植物若しくは動物細胞又はバクテリア細胞
といった種々の原核細胞源又は真核細胞源から得ること
ができる。遺伝子はこれらの細胞の染色体材料又は原核
細胞のプラスミドから標準的な公知の方法で単離でき
る。多くの異なるタンパク質分子をコードする遺伝子を
有する天然及び合成の種々のプラスミドは数多く市販さ
れている。酵素の逆転写を使用することによってmRNAか
ら所望のDNAを生成することもできる。この酵素ならばR
NA鋳型からDNAの合成をすることができる。
DNA融合及び発現ベクターの調製 ベクターを用いて宿主細胞を形質転換したり、ベクタ
ーを複製してポリペプチド及びタンパク質を発現すると
いった組換えベクターを調製するための種々の方法及び
材料が当業者には公知であって、Maniatis et al.、Mol
ecular Cloning:A Laboratory Manual、CSH 1982に一般
的に論じられている。
本発明を実施するに当たっては種々のクローニングベ
クターを利用できる。好適なベクターはプラスミドであ
るが、ベクターはファージでもよいことは当業者には理
解されるであろう。クローニングを哺乳類又は植物細胞
中で実施するのであれば、ウイルスをベクターとして使
用することもできる。プラスミドを使用する場合、それ
は天然資源からでも人口合成からでも得ることができ
る。E.coli、酵母又は他の単細胞微生物といったバクテ
リアであるならば、選択された特定のプラスミドは宿主
の役目をする特定の細胞と交換可能であるべきである。
プラスミドはまた選択する特定の宿主細胞のための複製
(レプリコン)の適当な原型を有するべきである。更
に、ベクターの受容能力は、当該タンパク質分子及び結
合タンパク質の両方をコードする融合を収容するのに充
分である必要がある。
プラスミドクローニングベクターにもう一つ要求され
ることは、挿入される外来遺伝子(foreign gene)の末
端に相補的である適当な連結可能な末端を与えながら、
レプリコンの不活性化を引き起こさずに外来遺伝子と続
いて連結反応するためのプラスミドを切断するための制
限酵素が存在することである。この為には、プラスミド
が多数の制限エンドヌクレアーゼに対して一つの基質部
位を有することが有効である。
更に、プラスミドは、形質転換宿主細胞が容易に同定
され且つ形質転換をしない細胞から分離され得る表現型
特性を有するべきである。このような表現型選択遺伝子
には、抗生物質といった成長阻害物質に対する耐性を与
える遺伝子がある。プラスミドは一般に入手可能であっ
て、テトラサイクリン、ストレプトマイシン、サルファ
剤及びアンピシリンといった種々の抗生物質に対する耐
性がある遺伝子を包含する。宿主細胞をこれらの抗生物
質の一つを含有する培地中で増殖させる場合には適当な
耐性がある遺伝子を有する形質転換細胞のみが生き残
る。
宿主細胞としてE.coliを使用する場合には本発明を実
施するのに好適なプラスミドはpCG150である。このプラ
スミドの制限エンドヌクレアーゼ切断地図の一部を第2
図に示す。E.coli中の高レベル発現の代わりとなるプラ
スミドはpCG806である。
選択されたプラスミドを連結のために調製するには、
制限エンドヌクレアーゼを用いてプラスミドを消化し、
二つのDNAストランドを近接する部位で切断して5′−
ホスフェート及び3′−ヒドロキシ基を有する粘着末端
(『付着端』)を与えた直線形セグメントを生成し、そ
れによって外来遺伝子との連結を容易にする。上記同定
されたプラスミドに対して、制限エンドヌクレアーゼは
この結果を与えるであろう。
特定の制限酵素(Pvu II、Bal I)は平滑末端を形成
することもある。プラスミドの平滑末端はT4 DNAリガー
ゼを用いて外来遺伝子を結合できる。効果的な切断及び
結合を行うための方法及び材料は当業者には公知であ
る。
選択したクローニングベクターに結合する前に、結合
タンパク質及びタンパク質分子をコードする外来遺伝子
どうしを最初に結合するのが好ましい。理想的にはタン
パク質分子をコードする遺伝子を、プラスミドベクター
を切断するために使用するのと同じ制限エンドヌクレア
ーゼを用いて処理して、遺伝子の適当な末端がプラスミ
ドの対応する末端と交換可能であるようにする。この遺
伝子を第二の異なる制限エンドヌクレアーゼを用いて処
理して、結合タンパク質遺伝子との結合のための反対側
の末端を調製してもよい。
次いで取込み遺伝子を、DNAリガーゼを含む溶液中で
直線化してあるプラスミドフラグメントに結合させる。
インキュベーションの後に、取り込み遺伝子の正しい配
向を有する再循環プラスミドをゲル電気泳動といった標
準的な手法で同定する。
組換えDNAプラスミドの形質転換 上記調製した組換えDNAプラスミドを宿主細胞の形質
転換のために使用する。宿主細胞は適当であればいかな
る原核細胞又は真核細胞であってもよいが、E.coli又は
酵母株といった明確なバクテリアが好ましい。双方共に
このような宿主は容易に形質転換がなされ、発酵培養液
中で急増殖ができる。E.coliの代わりに例えばfungae及
び藻類といった他の単細胞微生物を使用することもでき
る。更に、サルモネラ又は肺炎球菌といった他の形態の
バクテリアもE.coliに代替できる。宿主が何であろうと
も、ハイブリッドポリペプチドの適当な発現にための表
現型発現及び他の機能のために必要な生化学的特性を有
するものであることが必要である。E.coli株中で組換え
プラスミドを形質転換するための手法は公知である。通
常のプロトコルはManiatus et al.supraに記されてい
る。
形質転換プロトコルにおいては、細胞によってプラス
ミドの取込みが制限されるので宿主細胞の小部分だけが
実際に形質転換される。従って、形質転換細胞を単離す
る前に、形質転換プロトコルに使用する宿主細胞を通常
は適当な培地中で増殖させる。実際に形質転換された細
胞は、抗生物質といった表現型同定因子を含有する適当
な増殖培地を含む寒天平板上に原培養液を置くことによ
って同定することができる。適当な耐性遺伝子を有する
細胞のみが生き残る。生き残ったコロニーから得られる
細胞を溶解し、次いでプラスミドを溶解液から単離する
ことができる。このように単離されたプラスミドは、制
限エンドヌクレアーゼ及び続いてゲル電気泳動を用いて
消化するか、又は他の標準的な方法によって特徴付ける
ことができる。
一旦形質転換細胞を同定したならら、発酵のような確
立された手法によって増殖することができる。更に、回
収したクローン組換えプラスミドを使用して、融合タン
パク質を多量に複製及び発現するために他の株のバクテ
リア又は他の型の宿主細胞を形質転換することができ
る。
融合タンパク質の精製 形質転換宿主細胞によって発現されたハイブリッドポ
リペプチドは、アフィニティークロマトグラフィー法に
よって他の全ての細胞構成物質及び増殖培地から分離さ
れるのが好ましい。カラムマトリックスは単に、それに
対して結合タンパク質が特異的な親和性を有する基質で
あればよい。例えば結合タンパク質がMBPであるなら
ば、カラムマトリックスは架橋アミロースでもよい。エ
ピクロロヒドリンプロトコルによって調製される架橋ア
ミロースはMBPの基質の特異性を満足し、浸透ショック
流体(Ferenci、T.et al.、supra)、細胞抽出物全体又
は培地から得られるMBPのクロマトグラフィー精製の迅
速な一つの段階を与える。
形質転換宿主細胞から得られる抽出物をカラムと接触
させて、ハイブリッドポリペプチドを単離する。その後
にハイブリッドポリペプチドは、例えばハイブリッドポ
リペプチドを置換する脱離剤の希釈液を加えることによ
ってカラムから溶出することができる。
タンパク質分子のハイブリッドポリペプチドからの分離 上記アフィニティーカラムから精製されるハイブリッ
ドポリペプチドは、因子Xaといった配列特異性プロテア
ーゼ、又は臭化シアンといった個々の化学的切断によっ
て切断してもよい。
次の諸例によって本発明を更に説明する。これらの実
施例は例示であって、特許請求の範囲に示す他には本発
明が限定されることはない。
実施例I 実施例Iでは、mal E-Lac Z遺伝子融合の生成物とし
てβ−ガラクトシダーゼのクローニング、発現及び精製
を示す。
結合タンパク質融合ベクターの調製 Mal Eプロモーター及び信号配列を動かすpPL-5Aの欠
失誘導物質を最初に作製することによって調製されるDN
AフラグメントをコードするMal Eのソースはプラスミド
pPL-5Aである。このプラスミドはpCG810である。次いで
Mal Eをコードする遺伝子をpCG810から切除し、M13mp18
に挿入して組換えファージpCG580を生成するが、これは
追加多重クローニング部位を有しておりDNAをコードす
るタンパク質分子の挿入を容易にする。そして追加クロ
ーニング部位を備えたMale E遺伝子をpCG580から切除
し、pCU18に挿入して追加クローニング部位を作製し且
つ選択抗生物質耐性遺伝子を採取する。得られたプラス
ミドはMal E遺伝子及び追加クローニング部位を含有す
るタンパク質融合ベクターpCG150であって、これは所望
のタンパク質分子をコードするDNAを含有するベクター
の構成に使用されるinfra。pCG150の一例がATCC登録番
号67345でAmerican Type Culture Collectionに寄託さ
れている。プラスミドpCG150の構成を第1図及び第2図
に示す。
公開されているE.coliのMal E遺伝子配列では、遺伝
子中に五つのTaq I認識部位がある。一つは、配列をコ
ードする成熟マルトース結合タンパク質(MBP)の第二
及び第三コドンに対応するベース番号83-86(Dupley、e
t al.supra)に位置する。ポリリンカーに並べてあるカ
ナマイシン耐性決定基フラグメントをこのTaq I部位に
挿入した。得られたプラスミドはpPL-5Aであった。
EcoRI消化緩衝液100μl中のpPL-5AプラスミドDNA5-1
0μg及びEcoRI制限酵素10ユニットを37℃で2時間イン
キュベートした。DNAゲル負荷緩衝液(0.25%ブロモフ
ェノールブルー、40mM EDTA、pH8.0、30%グリセロー
ル)20μlを加えて混合した。消化サンプルを1%底温
ゲル化アガロースゲル(Seaplaque)に適用した。TEAゲ
ル電気泳動緩衝液(40mM酢酸トリス、pH8.0、2mM EDT
A)を使用して底電流(20mA)で4時間ゲル電気泳動を
実施した。エチジウムブロミド0.5μg/mlを含有するTEA
緩衝液を用いて室温にして30分間ゲルを着色すると、U.
V.照射によってゲルには三つのDNAバンドが見られた。
最大のフラグメントをゲルから切断し、1.5mlのマイク
ロファージチューブ(microfuge tubu)中に入れて、チ
ューブを65℃の水槽中で5分間インキュベートした。融
解したゲル(約100μl)を、Maniatis、et al.、supra
によって第170頁に記述してあるのと同量のフェノール
及びフェノール/クロロホルム及びクロロホルムを用い
て抽出した。水相を保存し、10分の1の容積の3N酢酸ナ
トリウムpH5.5を加えて混合し、2.5倍の容積のエタノー
ルを加えた。エタノール沈澱混合物を−70℃のフリーザ
ー中に20分間(又は−20℃のフリーザー中に一晩)置
き、次に4℃のマイクロヒュージ中で15分間遠心分離さ
せた。上澄を捨ててから、ペレットを70%エタノール0.
5mlを用いて2回洗浄した。チューブを室温で開いたま
まにして、残りのエタノールを取除いた。DNAペレット
を水19μlに溶解し、続いて6x結合緩衝液(300mM ト
リス−HCl pH7.4、60mM MgCl2、60mM ジチオトレイト
ール、6mM ATP、600μg BSA)4μlと、T4 DNAリガー
ゼ1μl(10ユニット)とを加えて16℃で一晩インキュ
ベートした。結合溶液を使用してE.coli株SF1362のコン
ピテント細胞を形質転換した。T.J.Silhavy et al.、に
よるExperiments with Gene Fusions、CSH pp.169-170
(1984)にあるようにコンピテント細胞を作製して形質
転換を実施した。熱ショックの後に形質転換混合物をLB
媒質5mlを・用いて37℃で45分間インキュベートした。3
000r.p.m.で5分間の遠心分離によって細胞を集めて、L
B媒質0.5ml中に再懸濁した。0.05-0.2mlの細胞をアンピ
シリン100μg/mlを含有するLB平板の上に広げた。37℃
で一晩インキュベートした後に全部で約1000個の形質転
換細胞を得た。同じ平板の上で16個の形質転換細胞を精
製した。精製形質転換細胞から得るプラスミドDNAミニ
製剤をSilhavy et al.、supraにあるように実施した。
プラスミドDNAについての制限酵素分析もまた実施し
た。カナマイシン耐性決定基配列領域とmal Eプロモー
ター及び信号配列領域とが削除されており、且つ単独Ec
oRI、Bgl II、BssH II及びNco I切断部位が残っている
一つのプラスミドpCG810を選択した。
Gamper et al.、DNA、Vol.4、No.2(1985)に記述し
てあるBNDセルロース法によって調製及び精製されるプ
ラスミドpCG810DNA 10-20μgと、(N.E.B.推薦の)Hin
f I消化緩衝液100μl中のHinf I制限酵素20ユニットと
を37℃で2時間インキュベートしてから、上記のように
フェノール及びクロロホルムを用いて抽出し、エタノー
ルで沈澱させた。DNA5ユニットをDNAポリメラーゼI大
フラグメントを含有する反応緩衝液(50mM トリス pH
7.4、10mM MgCl2、1mM ジチオトレイトール、0.1mM dA
TP、0.1mM dCTP、0.1mM dGTP及び0.1mM dTTP)中の充填
物質50μl中に溶解し、室温で20分間インキュベートし
た。TE緩衝液(10mM トリス pH8.0、1mM EDTA)50μ
lを加えて、フェノール及びクロロホルムを用いて抽出
し、エタノールを用いて水相を沈澱させた。EcoRI消化
緩衝液100μl中でEcoRI制限酵素を用いてDNAを切断し
てからエタノール沈澱させた。DNAをTE50μl中に再度
溶解し、次いでDNAゲル負荷緩衝液10μlに溶解し、1
%低温ゲル化アガロースゲルに適用した。ゲル電気泳動
及びゲルからのDNA抽出は上記のようであった。MBPコー
ディング配列のほぼ全体を含有する1.1kb EcoRI-Hinf I
フラグメントを精製して、DNA緩衝液(10mM トリス p
H8.0、0.1mM EDTA)10μlに溶解し、−20℃で保存し
た。
M13mp18二重ストランドDNA(Yanisch-Perron et a
l.、gene:33、pp.103-119 at 104、(1985))5μg
と、Sma I消化緩衝液50μl中のSma I制限酵素10ユニッ
トとを37℃で30分間インキュベートし、続いて上記のよ
うにフェノール抽出及びエタノール沈澱を実施した。次
いで消化DNAを10ユニットのEcoRI制限酵素を含有するEc
oRI消化緩衝液中に溶解し、1時間インキュベートして
から、上記のようにフェノール及びクロロホルムを用い
て抽出し、エタノールを用いて沈澱させる。DNAペレッ
トをDNA緩衝液10μl中に溶解する。
二つのDNA製剤、即ち1.1kbEcoRI-Hinf Iフラグメント
及びEcoRI及びSma I消化M13mp18ベクターとをプールし
て、上記のように結合を実施した。結合溶液を使用して
JM101又は71-18コンピテント細胞を形質転換した(Yani
sch-Peron et al.、supra)。形質転換は上記のように
実施した。熱ショックの後に細胞を、JM101又は71-18急
成長細胞と47℃に維持してあった融解した柔軟な寒天と
に混合し、NTH Publication No.79-99、Vol.2、(197
9)at 43-18にJ.Messingによって記述してある、XG及び
IPTGを含有するLB平板の上に置いた。約500個から1000
個のプラクが平板に上に見られ、その内の60%は白色で
あり、40%は青色であった。約100個の白色のプラクを
滅菌パスツールピペットを用いて採取し、JM101又は71-
18の対数相早期の培養液2mlが入った5ml培養管に加え
た。管を振動させながら37℃で5−6時間インキュベー
トした。上澄を含むファージを、各1mlの培養液をマイ
クロヒュージチューブに入れて、室温でマイクロヒュー
ジと共に10分間遠心分離することによって細胞から分離
させた。上澄20μlを引き出して、2%S.D.S.1μl及
びDNAゲル負荷緩衝液4μlと混合した。サンプルを、4
xTAE緩衝液中で0.8%アガロースゲルを通して一晩電気
泳動させた。組換えファージは、ファージM13mp18の単
独ストランドDNAと比較するとゲルを通してゆっくり遊
走することによって同定された。二重ストランドDNAを
組換えファージから作製して、制限酵素分析を実施し
た。EcoRI切断部位が再生されるM13mp18上にあるLac Z
遺伝子と同じ方向にMal E遺伝子配列の挿入を有する一
つの組換えファージpCG580を選択した。BamHI-XbaI-Sal
I-PstI-SphI-Hind IIIポリリンカーが残存した。Bgl I
I、BssH II及びNco I切断部位をmal E配列の挿入によっ
て導入した。
BNDセルロースを用いて精製されたpCG580二重ストラ
ンドDNA5μgをEcoRI制限酵素を用いて切断してから、
上記のようにDNAポリメラーゼI大フラグメントを用い
て付着端をブラントにした。DNAを再結合し、JM101又は
71-18を形質転換するために使用した。たった5%以下
の形質転換細胞が青色であった。EcoRI切断部位中の充
填物がJM101によって運搬されるSup Eによって抑圧され
得ないインフレームTAAコドンを作り出したことが伺わ
れる。青色の形質転換細胞が少ないことは、DNA操作の
間の付着端からのベース欠失によって説明され得、制限
酵素分析しても青色形質転換細胞から作製されるプラス
ミドに対してDNA欠失が検知されないことからダウンス
トリームLac Z配列と同じ読取りフレーム中に挿入Mal E
配列があることが指摘できる。
BNDセルロースを用いて精製された二重ストランドpCG
580を10-20μl、EcoRIを用いて切断する。フェノール
抽出及びエタノール沈澱した後に、DNAペレットをヤエ
ナリエキソヌフレアーゼ約5ユニットを含有するヤエナ
リエキソヌフレアーゼ緩衝液100μl中に溶解し、37℃
で20分間インキュベートし、次いで、フェノール抽出及
びエタノール沈澱を実施した。次にブラントにしてある
DNAをHind III消化緩衝液50μl中のHind III制限酵素
を用いて切断し、このサンプルを1%の低温ゲル化アガ
ローズゲルを通して電気泳動した。ポリリンカーを末尾
に備えたMBPコーディング配列を含有する1.1kbDNAフラ
グメントを上記のようにゲルから精製した。精製DNAフ
ラグメントをDNA緩衝液10μl中に−20℃で保存した。
pUC-18プラスミド10μg及びBamHI消化緩衝液100μl
中のBamHI制限酵素20ユニットを37℃で1−2時間イン
キュベートした。フェノール抽出及びエタノール沈澱の
後に消化DNAをヤエナリエキソヌクレアーゼを用いて処
理して上記のように付着端をブラントにした。フェノー
ル抽出及びフェノール沈澱の後にDNAをDNA緩衝液10μl
中に溶解した。
二つのDNA製剤、即ちpCG580由来の1.1kbフラグメント
及びBamHI切断pUC-18をピールして、6x結合緩衝液4μ
l及びT4リガーゼ1μl(5-10ユニット)を加えて混合
した。リガーゼ溶液を16℃で一晩インキュベートし、更
に室温で4時間インキュベートし、JM103又は71-18を形
質転換するために使用した。形質転換細胞をアンピシリ
ン100μg/mlを含有するLB平板上で選択した。組換えプ
ラスミドを、Shinmick et al.、Nucl.Acid Res.Vol.2、
p.1911にあるように破片分析(toothpick assay)を用
いてDNAの大きさによって同定した。約12個の組換えプ
ラスミドを評価すると、XG及びIPTGの存在下にLBアンピ
シリン平板上に3つの青色のものを生成した。一つをプ
ラスミドpCG150として選択した。BNDセルロースを用い
て精製してあるpCG150プラスミドDNA5μgをEcoRI制限
酵素を用いて切断し、大フラグメントDNAポリメラーゼ
Iを用いて付着端をブラントにし、次いでT4リガーゼと
結合した。このDNAを使用してJM101又は71-18を形質転
換する場合は、XG及びIPTGの存在下に95%以上の形質転
換細胞が白色であった。これはダウンストリームMal E
遺伝子領域に変換が再開しなかったことを示す。
プラスミドpCG150上のMal E遺伝子結合領域を配列し
た結果を第3図に示す。
第4図に示してあるMal E−β−ガラクトシダーゼ融
合タンパク質プラスミドpCG325を次様に構成した。プラ
スミドpMLB1034をSilhavy et al.、supraによって構成
した。このプラスミドは、プロモーター又はタンパク質
の最初の8つのコドンを持たずにβ−ガラクトシダーゼ
をコードするLac Z遺伝子と、EcoRI、SmaI及びBamHI制
限部位を含有するポリリンカーとを含有する。5μgの
pMLB1034をEcoRI制限酵素を用いて切断し、DNAポリメラ
ーゼ大フラグメントを用いて付着端をブラントにし、次
いでBamHIを用いて切断した。フェノール抽出及びエタ
ノール沈澱の後にDNAをDNA緩衝液100μl中に溶解し、
−20℃で保存した。
5μgのpCG150DNAをBamHI及びPVU II制限酵素を用い
て切断し、フェノールクロロホルムを用いて抽出し、エ
タノールを用いて沈澱させた。DNAをDNA緩衝液10μl中
に溶解した。pCG150及びPMLB1034の二つのDNA製剤をプ
ールし、上記のように結合した。結合溶液を使用してSi
lhavy、T.J.、et al.、supraによるE.coli株MC4100から
作製されるコンピタント細胞を形質転換し、アンピシリ
ン100μg/ml、XG20μg/mlを含有するLB平板上に拡散さ
せた。一晩インキュベートした後には数百個の形質転換
細胞が平板上に見られ、その内の20-30%は青色であっ
た。約24個の青色の形質転換細胞を精製して、Silhav
y、supraによる高速な単離法を使用するプラスミドDNA
を単離するために使用した。これらのプラスミドDNAに
ついて制限酵素分析を実施した。
一つの組換え、プラスミドpCG325を選択して特徴付け
た。このプラスミドは、pMLB1034のEcoRI-BamHI部位に
挿入されたpCG150由来の1.3kb Mal E遺伝子配列を含有
した。
アフィニティークロマトグラフィー pCG325を有する二重欠失(_Lac_malB)株E.coli(SF1
362)を、アンピシリン100μg/mlを含有する豊かな媒質
中で対数相後期まで成長させた。5000r.p.m.、4℃で15
分間ベックマン遠心分離を行って細胞を得た。得られた
細胞の5gmsを100mlの10mM トリスpH7.2 4℃を用いて洗
浄し、同じ緩衝液50ml中に再懸濁した。4℃で音波処理
して細胞を破壊し、細胞の破片を、16000r.p.m.で30分
間ベックマン遠心分離を行って分離した。上澄を同じ緩
衝液1Lに対して4℃で3−4時間透析した。サンプル
を、Ferenci et al.supra、pp459-463による様に調製さ
れた3x5cm橋かけアミロースカラムに適用した。
約20-30mlを通過された主要な280mu吸収ピークの後
に、カラムを10-20カラム容積の10mM トリスpH7.2を用
いて広範囲に洗浄した。カラムを10mMマルトースを含有
する10mM トリスpH7.2を用いて溶出した。O.D.280mu及
びβ−ガラクトシダーゼ活性(Miller,Experiments in
Molecular Genetics,CSH(1972),pp.325-355)を各々
のフラクションについて測定した。溶出の変化を示すグ
ラフを第5図に示す。第6図は粗製抽出物中の95%以上
のOD280吸収材料がカラムを通過することを示す。たっ
た1%以下がカラムに残り、10mMマルトース緩衝液を用
いて溶出され得る。それ対して、70%以上のβ−ガラク
トシダーゼ活性をカラムは残って、10mMマルトースで溶
出した(第5図及び第6図)。通過したフラクションを
プールして他の橋かけアミロースカラムに適用した場合
には、これらのフラクション中に存在するβ−ガラクト
シダーゼ活性は残らなかった。これは、ハイブリッドポ
リペプチドの小部分が、橋かアミロースを有する結合活
性を失ったが、幾らかのβ−ガラクトシダーゼ酵素活性
はまだ維持している程度に劣化したことを示す。マルト
ース溶出フラクションを透析してプールし、他の橋かけ
アミロースカラムに再適用すると、このフラクション中
に存在するβ−ガラクトシダーゼ活性は残って、10mMマ
ルトース緩衝液を用いて溶出され得る。
ポリアクリルアミドゲル電気泳動 アフィニティークロマトグラフィーピークを別々にプ
ールした。マルトース溶出ピークを25-50倍に濃縮し
た。濃縮サンプル20-40μlを二重強度負荷緩衝液(0.5
M トリス−HCl、pH6.8、30%グリセロール、4%SD
S、6%ベータメルカプトエタノール、0.4%ブロムフェ
ノールブルー)と混合して2分間沸騰させた。サンプル
を7又は10%のポリアクリルアミドゲル(29:1)に適用
した。電気泳動緩衝液系を、Laemmli,Nature,Vol.227,p
p.680-685(1970)にあるように使用した。ゲル電気泳
動を7-10V/cm又は20mAで5から7時間実施して、Coomas
ie Brillant blue R 250(0.1% coomasie blue、50%
メタノール、10%酢酸。ゲルを10%酢酸及び10%メタノ
ールの脱色溶液を用いて脱色した)を用いて着色した。
SDSゲル電気泳動の結果を第7図に示す。第7図か
ら、粗製抽出物中のほとんど全てのタンパク質がカラム
を通過したことが分かる。ハイブリッドポリペプチド及
びその劣化生成物の小粒子だけがカラムに残り、マルト
ース緩衝液を用いて溶出された。ゲルの主なバンドはそ
の分子量が、遺伝子融合配列から推定される部分子量に
相当する156kと見積もられるハイブリッドポリペプチド
を表す。
天然タンパク質ゲル分析もまた実施した。天然ゲルに
対してはSDSを電気泳動緩衝液から排除して、電気泳動
ゲルを水で洗浄し、次いでXG20μg/mlを含有するZ緩衝
液(0.1M NaPO4 pH7.0、KCl 0.01M、Mg2SO4 0.001M、B
−メルカプトエタノール0.05M)を用いて遮蔽し、振動
させずに37℃で4時間インキュベートした。ゲル上に青
色のバンドが現れた時に緩衝液を捨てた。このことか
ら、天然β−ガラクトシダーゼよりもゆっくり遊走する
ハイブリッドポリペプチドが、マルトース緩衝液溶出フ
ラクション中でβ−ガラクトシダーゼ酵素活性を表すこ
とが分かる(第8図)。
免疫拡散法実験 10mM トリス、pH7.2 150mM NaCl緩衝液中の1%アガ
ロースゲルについて二重免疫拡散法(Ouchterlony)実
験を実施した。5-10μgのサンプルタンパク質を使用し
た(Jon Beckwith of Harvard Medical School由来の抗
MBP血清)。抗β−ガラクトシダーゼ血清をPromega Bio
tech,WIから得た。精製ハイブリッドポリペプチドは抗M
BP血清及び抗β−ガラクトシダーゼ血清双方を備えた沈
澱ラインを形成した。純性β−ガラクトシダーゼは、抗
β−ガラクトシダーゼ血清のみを備えた沈澱ラインと、
抗MBP血清のみを備えたマルトース結合タンパク質とを
形成した。
実施例II 実施例IIでは、Mal E-Pst I制限遺伝子融合の生成と
してPst I制限エンドヌクレアーゼのクローニング、発
現及び精製を示す。
組換えDNA プラスミドpCG410の構成の概略を第9図及び第10図に
示す。
Walder et al.,J.Biol.Chem Vol.259 No.12,pp.8015-
8026(1984)に記述してあるPst I制限及び修飾系の公
開されたDNA配列によれば、制限遺伝子及びメチラーゼ
遺伝子を、二つの遺伝子の間のプロモーター領域から分
岐的に複製する。Pst I制限遺伝子の第八番目のコドン
にはHinc II制限酵素切断部位がある。Pst I制限及び修
飾遺伝子を含有するHind III DNAフラグメント(4.0k
b)はプラスミドpBR322のHind III部位においてクロー
ンされている。このプラスミドはpGW4400である。
30μgのプラスミドpGW4400DNAを、Hind III消化緩衝
液中のHind III制限酵素30ユニット及びPvu II制限酵素
30ユニットを用いて切断し、続いてフェノール/クロロ
ホルム抽出及びエタノール沈澱を実施した。DNAをTE緩
衝液50μl中に溶解して、負荷緩衝液10μlと混合し
た。サンプルを1%低温ゲル化アガロースを通して電気
泳動した。電気泳動の後でゲルをエチジウムブロミドで
着色し、実施例IにようにUV照射を用いてDNAバンドを
可視にすると、ゲル上には三つのバンドが現れた。最上
位のバンド(4.0kb)を削除して、実施例Iのようにゲ
ルからDNAを抽出した。精製DNAフラグメントを結合緩衝
液0.5mlのT4DNAリガーゼ50ユニットと結合させ、続いて
フェノール/クロロホルム抽出及びエタノール沈澱を実
施した。DNAをHinc消化緩衝液100ml中でHinc II制限酵
素30ユニットを用いて切断し、続いてフェノール/クロ
ロホルム抽出及びエタノール沈澱を実施した。DNAをDNA
緩衝液20μl中に溶解した。
5μgのプラスミドpUC18DNAをHinc II制限酵素10ユ
ニットを用いて切断し、続いてフェノール/クロロホル
ム抽出及びエタノール沈澱を実施した。DNAをDNA緩衝液
10μl中に溶解した。
二つのDNA製剤、即ちpGW4400由来の4.0kbフラグメン
ト及びHinc II切断pUC-18をプールして、6x結合緩衝液
5μlとT4リガーゼ2μl(又は10ユニット)とを加え
てから室温で一晩インキュベートした。結合溶液を使用
して実施例IのようにJM101のコンピテント細胞を形質
転換した。形質転換混合物をアンピシリン100μg/ml、X
G 20μg/ml及びIPTG10-4Mを含有するLB平板上に置い
て、一晩インキュベートした後に約100個の形質転換細
胞を得たが、その内の20%が白色であった。32個の白色
形質転換細胞を精製し、実施例Iのように白色形質転換
細胞からDNAミニ製剤を作製した。制限酵素分析によっ
て組換えプラスミドを同定した。一つの組換えプラスミ
ドをpCG228として選択し、その構成を第9図に示す。
BNDセルロースを用いて精製したプラスミドpCG228DNA
10-20μgを、BamH I-Hind III二重消化緩衝液(10mM N
aCl、3mM ジチオトリエトール、10mM MgCl2)100μl
中でBamH I制限酵素20ユニット及びHind III制限酵素20
ユニットを用いて切断した。1.6kbBamHi-Hind III DNA
フラグメントは、そのプロモーター及び最初の7個のコ
ドンがBamHi-XbaI-SalIポリリンカーで置換されたPst I
制限遺伝子を含有した。実施例Iのように、このフラグ
メントを低温ゲル化アガロースゲルから精製した。精製
DNAフラグメントをDNA緩衝液10μl中に溶解した。
10μgのプラスミドpCG150をBamH I及びHind III制限
酵素を用いて切断し、上記のようにフェノール/クロロ
ホルム抽出及びエタノール沈澱を実施した。DNAをDNA緩
衝液10μl中に溶解した。
二つのDNA製剤、即ち1.6kbBamH I-Hind IIIフラグメ
ント及びpCG150切断ベクターをプールし、結合緩衝液30
μl中のT4DNAリガーゼ10ユニットと結合させ、結合溶
液を16℃で一晩インキュベートした。結合溶液を使用し
てプラスミドpACYC184(Lac I)を有するMC4100のコン
ピテント細胞を形質転換した。pACYC184(Lac I)(Cha
ng,et al.,J.Bact.Vol.134 No.3 pp.1141-1156(197
8))は多重複製プラスミドであって、E.coli K12中の
プラスミドpBR322と交換可能である。Lac I遺伝子を含
有するDNAフラグメントをpACYC184のEcoR I切断部位に
挿入した。これがプラスミドpACYC184(Lac I)であ
る。pACYC184(Lac I)を有するMC4100のコンピテント
細胞を調製するためには、MC4100を最初にプラスミドpA
CYC184(Lac I)を用いて形質転換した。次いで形質転
換細胞(テトラサイクリン抵抗)を使用して実施例Iの
ようにコンピテント細胞を調製した。これらがpACYC184
(Lac I)を有するMC4100のコンピテント細胞である。
形質転換混合物をアンピシリン100μg/ml、テトラサイ
クリン20μg/mlを含有するLB平板上に置き、一晩インキ
ュベートすると約50-100個の形質転換細胞が平板上に現
れた。アンピシリン100μg/ml、テトラサイクリン20μg
/ml及びIPTG4x10-4 Mを含有するLB平板上に平板を複製
して、複製平板を37℃で一晩インキュベートした。LB−
アンピシリン−テトラサイクリン平板上では成長した
が、LB−アンピシリン−テトラサイクリン−IPTG平板上
では成長しなかった形質転換細胞を保存し、LB−アンピ
シリン−テトラサイクリン平板上で精製した。IPTGに高
感度を有する形質細胞からDNAミニ製剤を作製して、JM1
03又は71-18を形質転換するために使用した。アンピシ
リンに対しては耐性があるがテトラサイクリン及び10-5
M IPTGに対しては高感度な形質転換細胞を保存した。
これらのIPTGに高感度な形質転換細胞からDNAミニ製剤
を作製し、制限酵素消化を用いて分析した。一つの組換
えプラスミドをpCG410として選択し、その構成を第10図
に示す。
Pst I-Mal E融合のアフィニティークロマトグラフィー プラスミドpCG410及びpACYC184(Lac I)の両方を有
するE.coli株MC4100を、アンピシリン100μg/ml及びテ
トラサイクリン20μg/mlを含有する豊かな媒質中37℃で
対数相後期まで培養した。IPTGを4x10-4 Mまで加えて、
培養液を更に37℃で1.5時間インキュベートした。細胞
を得て、実施例Iのように細胞粗製抽出物を調製した。
実施例Iのように細胞抽出物を架橋アミロースカラムに
適用して、アフィニティークロマトグラフィーを実施し
た。細胞粗製抽出物中の(OD280)吸収材料の99%以上
が架橋アミロースカラムを通過した。カラムに結合した
1%以下のOD280吸収材料はマルトース緩衝液を用いて
溶出することができる。Pst I制限酵素活性が通過フラ
クション中及びマルトース緩衝液溶出フラクション中に
見られた。高レベルの非特異性DNAアーゼは、通過フラ
クションには見られたがマルトース緩衝液溶出フラクシ
ョンには見られなかった。主要タンパク質ピークを含む
通過フラクションをプールして、他の架橋アミロースカ
ラムに適用した。活性のようなPst I制限を含有する、
タンパク質及びDNAアーゼ活性いずれもカラムに残って
いるのは見られなかった。それに対して、マルトース溶
出フラクション中の酵素活性のようなPst I制限をプー
ルして透析し、 他の架橋アミロースカラムに適用すると、全ての活性
がカラムに残り、マルトース緩衝液を用いて溶出でき
る。
ポリアクリルアミドゲル電気泳動 主要タンパク質ピーク及びマルトース溶出ピークを含
むフラクションを別々にプールした。実施例Iのように
マルトース溶出プールを25-50倍に濃縮した。上記プー
ルしたサンプルを、実施例IのようにSDSポリアクリル
アミドゲル電気泳動のために使用した。その結果を第11
図に示す。SDSゲルによって決定されるようにマルトー
ス緩衝液を用いて三つのタンパク質が溶出された。最上
位のバンドは、その分子量がMalE-Pst I遺伝子融合の配
列から推定される分子量に相当する78Kダルトンで見積
もられるタンパク質を表す。最下位のバンドは天然マル
トース結合タンパク質と共に遊走しており、宿主細胞の
Mal E遺伝子の生成物を表すと考えられる。これが、ハ
イブリッドポリペプチド中のプロテアーゼ耐性領域とし
て形成されるハイブリッドポリペプチド由来の劣化生成
物を表すとも言える。MBP又はPst Iタンパク質いずれか
よりもわずかにゆっくり遊走する第三のバンドは劣化生
成物であろう。
実施例III 固定化タンパク質バイオリアクターの調製 プラスミドpCG325を有する株SF1362の対数相後期培養
液10ミリリットルを遠心分離によって得る。細胞ペレッ
トを緩衝液(10mM トリス−HCl pH7.2)2ml中に浮遊さ
せる。実施例Iのように粗製抽出物を調製した。実施例
Iのように細胞抽出物を0.6x2.5cm架橋アミロースカラ
ムに適用し、緩衝液で洗浄した。
バイオリアクターによるONPGの切断 バイオリアクターカラムを実施例IのようなZ緩衝液
と室温で平衡させた。0.1% ONPGを含有するZ緩衝液50
0mlを流量0.5ml/分にして室温でカラムに適用した。通
過フラクションを集めて、ONPGのONP及び自由糖への変
換は95%以上なされた。使用後にバイオリアクターをZ
緩衝液で洗浄して4℃で保存してもよい。バイオリアク
ターは複数回再使用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図はマルトース結合タンパク質融合クロ
ーニングベクターpCG150の構成図、第3図はクローニン
グベクターpCG150のポリリンカー領域のDNA配列を示す
図、第4図はmal E-Lac Z遺伝子融合プラスミドpCG325
の構成図、第5図はmal E-LacZ融合を含有するSF1362/p
CG325の粗製抽出物のアフィニティークロマトグラフィ
ーから得られるタンパク質の溶出輪郭、第6図はmal E-
LacZ融合を含有するSF1362/pCG325の粗製抽出物のアフ
ィニティークロマトグラフィーから得られるタンパク質
の活性の変化を表すグラフ、第7図はmal E-Lac Z融合
の生成物のSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動に於け
る粒子構造を示す写真、第8図はmal E-Lac Z融合の生
成物の天然ポリアクリルアミドゲル電気泳動に於ける粒
子構造を示す写真、第9図及び第10図はmal E-Pst I制
限エンドヌクレアーゼ遺伝子融合プラスミドpCG410の構
成図、第11図はmal E-Pst I融合の生成物のSDSポリアク
リルアミドゲル電気泳動に於ける粒子構造を示す写真で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:19) (C12N 1/21 C12R 1:19) (72)発明者 ヒロシ・イノウエ アメリカ合衆国、ペンシルベイニア・ 19122、フイラデルフイア、12・アン ド・ノリス・ストリート、テンプル・ユ ニバーシテイ、デイパートメント・オ ブ・バイオロジ(番地なし)

Claims (24)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)目的タンパク質分子と、生物学的に機
    能する糖結合性タンパク質に結合する基質に特異的親和
    性を有する生物学的に機能する糖結合性タンパク質又は
    その生物学的活性部分とを有するハイブリッドポリペプ
    チドを形質転換細胞内で発現するDNA発現ベクターを構
    成する段階、 b)発現ベクターを適当な宿主細胞に導入し、ハイブリ
    ッドポリペプチドを発現する段階、 c)形質転換細胞によって産生されたハイブリッドポリ
    ペプチドを生物学的に機能する糖結合性タンパク質が結
    合する基質と接触させる段階、 d)目的タンパク質分子を回収する段階 から成る、目的タンパク質分子を生産し且つ精製する方
    法。
  2. 【請求項2】ハイブリッドポリペプチドをコードするDN
    Aが、目的タンパク質分子をコードするDNAと生物学的に
    機能する糖結合性タンパク質又はその生物学的活性部分
    をコードするDNAとをリンクさせるリンキングDNAフラグ
    メントを含有する特許請求の範囲第1項に記載の方法。
  3. 【請求項3】生物学的に機能する糖結合性タンパク質が
    マルトース結合性タンパク質であり、基質がマルトー
    ス、マルトデキストリン類及び巨大分子α(1→4)結
    合グルカン類からなる群より選ばれる特許請求の範囲第
    1項に記載の方法。
  4. 【請求項4】基質が架橋アミロースである特許請求の範
    囲第3項に記載の方法。
  5. 【請求項5】更に、結合したハイブリッドポリペプチド
    をハイブリッドポリペプチドと置換する物質と接触させ
    ることによって基質からハイブリッドポリペプチドを遊
    離させる段階を包含する特許請求の範囲第1項に記載の
    方法。
  6. 【請求項6】基質がアフィニティーカラム内に含有され
    ている特許請求の範囲第1項に記載の方法。
  7. 【請求項7】更に、ハイブリッドポリペプチドから目的
    タンパク質分子を切断する段階を包含する特許請求の範
    囲第1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】ハイブリッドポリペプチドが、目的タンパ
    ク質分子、マルトース結合性タンパク質に結合する基質
    に特異的親和性を有するマルトース結合性タンパク質又
    はその生物学的活性部分、及び前記タンパク質分子と前
    記マルトース結合性タンパク質又はその生物学的活性部
    分との間に置かれたリンキング配列を包含し、前記リン
    キング配列が血液凝固因子Xaプロテアーゼ切断部位を有
    している、特許請求の範囲第1項又は第2項に記載の方
    法。
  9. 【請求項9】精製すべき目的タンパク質分子に融合され
    た、生物学的に機能する糖結合性タンパク質又はその生
    物学的活性部分を発現する発現ベクターを構築するため
    の融合ベクターであって、前記生物学的に機能する糖結
    合性タンパク質は、生物学的に機能する糖結合性タンパ
    ク質に結合する基質に特異的親和性を有していて、 a)前記生物学的に機能する糖結合性タンパク質又はそ
    の生物学的活性部分をコードするDNAフラグメント、及
    び b)前記生物学的に機能する糖結合性タンパク質又はそ
    の生物学的活性フラグメントをコードするDNAと前記目
    的タンパク質分子をコードするDNAとをリンクさせるた
    めのリンキング配列をコードするDNAフラグメント、 を包含する前記融合ベタクー。
  10. 【請求項10】生物学的に機能する糖結合性タンパク質
    がマルトース結合性タンパク質であり、基質がマルトー
    ス、マルトデキストリン類及び巨大分子α(1→4)結
    合グルカン類からなる群より選ばれる特許請求の範囲第
    9項に記載の融合ベクター。
  11. 【請求項11】リンキング配列が一つ又はそれ以上の制
    限部位を有する特許請求の範囲第9項に記載の融合ベク
    ター。
  12. 【請求項12】リンキング配列がタンパク質分解剤によ
    って認識され且つ切断されるポリペプチドをコードする
    特許請求の範囲第9項に記載の融合ベクター。
  13. 【請求項13】リンキング配列が、目的タンパク質分子
    から生物学的に機能する糖結合性タンパク質又はその生
    物学的活性部分を隔てるスペーサーポリペプチドをコー
    ドする特許請求の範囲第9項に記載の融合ベクター。
  14. 【請求項14】ATCC寄託番号No.67345から得られるプラ
    スミドpCG150を有する特許請求の範囲第9項に記載の融
    合ベクター。
  15. 【請求項15】精製すべき目的タンパク質分子に融合さ
    れた、マルトース結合性タンパク質又はその生物学的活
    性部分を発現する発現ベクターを構築するための融合ベ
    クターであって、前記マルトース結合性タンパク質は、
    マルトース結合性タンパク質に結合する基質に特異的親
    和性を有していて、 a)前記マルトース結合性タンパク質又はその生物学的
    活性部分をコードするDNAフラグメント、及び b)前記マルトース結合性タンパク質又はその生物学的
    活性部分をコードするDNAと前記目的タンパク質分子を
    コードするDNAとをリンクさせるために設けられ、血液
    凝固因子Xaプロテアーゼ切断部位を有しているリンキン
    グ配列をコードするDNAフラグメント、 を包含する特許請求の範囲第9項に記載の融合ベクタ
    ー。
  16. 【請求項16】精製された目的タンパク質分子を生産す
    るためのものであって、発現によって、目的タンパク質
    分子に融合された、生物学的に機能する糖結合性タンパ
    ク質又はその生物学的活性部分を産生する発現ベクター
    であって、前記生物学的に機能する糖結合性タンパク質
    は、生物学的に機能する糖結合性タンパク質に結合する
    基質に特異的親和性を有していて、 a)前記生物学的に機能する糖結合性タンパク質又はそ
    の生物学的活性部分をコードするDNAフラグメント、及
    び b)前記目的タンパク質分子をコードするDNAフラグメ
    ント、 を包含する前記発現ベクター。
  17. 【請求項17】生物学的に機能する糖結合性タンパク質
    がマルトース結合性タンパク質であり、基質がマルトー
    ス、マルトデキストリン類及び巨大分子α(1→4)結
    合グルカン類からなる群より選ばれる特許請求の範囲第
    16項に記載の発現ベクター。
  18. 【請求項18】リンキング配列をコードするDNAフラグ
    メントが、生物学的に機能する糖結合性タンパク質又は
    生物学的活性部分をコードするDNAと目的タンパク質分
    子をコードするDNAとの間に置かれている特許請求の範
    囲第16項に記載の発現ベクター。
  19. 【請求項19】リンキング配列が一つ又はそれ以上の制
    限部位を有する特許請求の範囲第18項に記載の発現ベク
    ター。
  20. 【請求項20】リンキング配列がタンパク質分解剤によ
    って認識され且つ切断されるポリペプチドをコードする
    特許請求の範囲第18項に記載の発現ベクター。
  21. 【請求項21】リンキング配列が、目的タンパク質分子
    から生物学的に機能する糖結合性タンパク質又はその生
    物学的活性部分を隔てるスペーサーポリペプチドをコー
    ドする特許請求の範囲第18項に記載の発現ベクター。
  22. 【請求項22】発現によって目的タンパク質分子に融合
    された、マルトース結合性タンパク質又はその生物学的
    活性部分を産生する発現ベクターであって、前記マルト
    ース結合性タンパク質は、マルトース結合性タンパク質
    に結合する基質に特異的親和性を有していて、 a)前記マルトース結合性タンパク質又はその生物学的
    活性部分をコードするDNAフラグメント、及び、 b)前記マルトース結合性タンパク質又はその生物学的
    活性部分をコードするDNAと前記目的タンパク質分子を
    コードするDNAとをリンクさせるために設けられ、血液
    凝固因子Xaプロテアーゼ切断部位を有しているリンキン
    グ配列をコードするDNAフラグメント、 を包含する特許請求の範囲第16項又は18項に記載の発現
    ベクター。
  23. 【請求項23】特許請求の範囲第16ないし22項のいずれ
    か1項に記載の発現ベクターを有する宿主。
  24. 【請求項24】特許請求の範囲第23項に記載の宿主を培
    養することを包含する、目的タンパク質分子に融合され
    た生物学的に機能する糖結合性タンパク質又はその生物
    学的活性部分を製造する方法。
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