JP2701605B2 - エンジン制御用大気圧検出装置 - Google Patents

エンジン制御用大気圧検出装置

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JP2701605B2
JP2701605B2 JP3199638A JP19963891A JP2701605B2 JP 2701605 B2 JP2701605 B2 JP 2701605B2 JP 3199638 A JP3199638 A JP 3199638A JP 19963891 A JP19963891 A JP 19963891A JP 2701605 B2 JP2701605 B2 JP 2701605B2
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利昭 水野
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、エンジン制御用大気
圧検出装置に係り、詳しくは、吸気管内絶対圧に応じて
エンジンの高負荷領域を判別するための判定基準圧(大
気圧)の検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、特開昭61ー207858号公報
には大気圧を吸気管内絶対圧から判別する方法が開示さ
れ、これは、吸気管圧力の最大値を大気圧として取り込
む方式である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特定の
条件が成立した時(電源投入時等)に所定の初期値をセ
ットし、その後取込まれた値が大気圧として使われるた
め、車両登坂走行時には大気圧が低下するがこの時の圧
力更新には、大気圧取込み条件が成立するまで大気圧の
更新ができず、大気圧の精度に問題がある。
【0004】この発明の目的は、登坂走行時にも精度よ
く大気圧を検出することができるエンジン制御用大気圧
検出装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、図7に示す
ように、吸気管内に絞り弁を備えた車載型エンジンにお
ける絞り弁下流の吸気管内の絶対圧を検出する吸気管内
絶対圧センサM1と、検出した大気圧を記憶するための
大気圧記憶手段M2と、前記吸気管内絶対圧センサM1
による吸気管内の絶対圧と、前記大気圧記憶手段M2に
記憶されている検出大気圧とを比較して、吸気管内の絶
対圧が検出大気圧より大きいと、その時の吸気管内の絶
対圧を検出大気圧として更新する大気圧更新手段M3
と、前記吸気管内絶対圧センサによる吸気管内の絶対圧
の平均値が所定値以上の時、前記大気圧記憶手段M2の
検出大気圧を時間とともに徐々に小さな値に補正する大
気圧補正手段M4とを備えたエンジン制御用大気圧検出
装置をその要旨とする。
【0006】
【作用】大気圧更新手段M3は吸気管内絶対圧センサM
1による吸気管内の絶対圧と、大気圧記憶手段M2に記
憶されている検出大気圧とを比較して、吸気管内の絶対
圧が検出大気圧より大きいと、その時の吸気管内の絶対
圧を検出大気圧として更新する。大気圧補正手段M4は
吸気管内の絶対圧の平均値が所定値以上の時、前記大気
圧記憶手段M2の検出大気圧を時間とともに徐々に小さ
な値に補正する。
【0007】つまり、検出大気圧を徐々に小さな値にす
ることにより大気圧更新手段M3による大気圧の更新動
作の頻度が高くなり、大気圧の検出精度が上がる。
【0008】
【実施例】以下、この発明を具体化した一実施例を図面
に従って説明する。図1には、車両に搭載されるエンジ
ン1及びその周辺機器の概略を示す。
【0009】エンジン1の吸気管2にはエアクリーナ3
と絞り弁としてのスロットルバルブ4が設けられ、吸気
管2はサージタンク5及び分配管6を介してエンジン1
の気筒毎の燃焼室7に連通している。そして、スロット
ルバルブ4の開度に応じた量の空気がサージタンク5及
び分配管6を介して各燃焼室7に吸入される。
【0010】又、気筒毎の各分配管6には燃料噴射弁
(インジェクタ)9が設けられ、高圧燃料ポンプ10に
より燃料タンク11内の燃料がデリバリバルブ12を介
して供給される。そして、この燃料噴射弁9の開弁動作
により燃料がエンジンに供給される。又、エンジン1に
はディストリビュータ13が取り付けられ、イグナイタ
14で発生した高電圧が各気筒の点火プラグ15に分配
される。
【0011】サージタンク5には吸気管内絶対圧センサ
16が設けられ、同センサ16によりスロットルバルブ
4下流の吸気管内の絶対圧が検出される。又、排気管1
7にはO2 センサ18が設けられている。さらに、ディ
ストリビュータ13には回転角センサ19が設けられ、
エンジン1にはエンジン冷却水の温度を検出する水温セ
ンサ20が設けられている。又、スロットル開度がスロ
ットルセンサ21にて検出される。
【0012】大気圧記憶手段、大気圧更新手段、大気圧
補正手段としての電子制御ユニット(以下、ECUとい
う)22は、吸気管内絶対圧センサ16、O2 センサ1
8、回転角センサ19、水温センサ20、スロットルセ
ンサ21からの信号を取り込み、スロットルバルブ4下
流の吸気管内の絶対圧、排気管17での酸素濃度、回転
角及びエンジン回転数、エンジン冷却水温、スロットル
開度を検知する。又、ECU22は、イグナイタ14、
燃料噴射弁9、高圧燃料ポンプ10、ISCバルブ23
をそれぞれ駆動制御する。つまり、燃料噴射制御、点火
時期制御、アイドル回転数制御(ISC)が行われる。
【0013】又、ECU22にはバックアップメモリ2
2aが備えられ、同バックアップメモリ22aは常にバ
ッテリー24からの電力供給を受けており、キースイッ
チが切られてもその記憶内容が保持される。このバック
アップメモリ22aには、検出大気圧が記憶される。
【0014】次に、このように構成したエンジンの制御
装置の作用を説明する。図2,3は大気圧取込みルーチ
ンを示す。本ルーチンは、所定時間(例えば、数mse
c)毎に起動される。以下、このルーチン処理を図4の
タイムチャートを用いて説明する。
【0015】まず、平坦路を走行しているとき(図4の
to 〜t2 )について説明する。ECU22は図2のス
テップ100で吸気管内絶対圧センサ16による吸気管
圧力PMを取り込み、ステップ101で次式にて吸気管
圧力PMのなまし値(1次遅れ値)PMAVi を計算す
る。
【0016】
【数1】 PMAVi =(63・PMAVi-1 +PMi )/64 ただし、添字のiは今回の値であり、添字のi−1は前
回の値である。
【0017】そして、ECU22はステップ102でエ
ンジン回転数NEを取込み、ステップ103でこの回転
数NEに応じた吸気系の圧力損失ΔPMを求める。この
計算には、図5に示すマップを使用する。このマップは
スロットル全開時の圧力損失を回転数に応じて予め求め
たものである。
【0018】次に、ECU22はステップ104で吸気
管圧力PMに圧力損失ΔPMを加算して大気圧に相当す
る修正圧力PMCを求める。さらに、ECU22は図3
のステップ105で修正圧力PMCと、既にバックアッ
プメモリ22aに記憶している検出大気圧PAとを比較
して、修正圧力PMCの方が小さければ、ステップ10
6へ移行する。ステップ106では、検出大気圧PAと
大気圧下限値PAMINとを比較して検出大気圧PAが
大気圧下限値PAMINに達していないかチェックして
検出大気圧PAの方が大きければ、ステップ107で高
負荷走行判定のための判定圧力LPMを算出する。この
計算には、図6に示すマップを使用する。このマップは
バックアップメモリ22aに記憶されている検出大気圧
PAに応じた判定圧力LPMを予め求めたものである。
【0019】そして、ECU22はステップ108で前
記ステップ101でのなまし値(平均圧力)PMAVと
判定圧力LPMとを比較して、平均圧力PMAVが判定
圧力LPMを越えていなければ登坂モードでないとして
同ルーチンを終了する。
【0020】このステップ100→101→102→1
03→104→105→106→107→108を繰り
返している中で、ステップ105において修正圧力PM
Cが検出大気圧PAより大きいと(図4でのt1 のタイ
ミング)、ステップ110で修正圧力PMCと大気圧上
限値PAMAXとを比較する。そして、修正圧力PMC
が大気圧上限値PAMAXより小さいと、ステップ11
1で修正圧力PMCをバックアップメモリ22aにおけ
る新たな検出大気圧PAとして記憶(更新)する。
【0021】尚、修正圧力PMCが大気圧上限値PAM
AXより大きい時にはステップ112でPAをPAMA
Xとしてガードをかける。一方、このような平坦路の走
行から登坂走行になると(図4でのt2 以降)、、ステ
ップ108で平均圧力PMAVが判定圧力LPMを越え
る(図4でのt3)。そうすると、登坂走行に入ったと
して、ステップ109に移行する。このステップ109
では、そのときの検出大気圧PAから所定値DPMを減
算して新たな検出大気圧PA(=PA−DPM)とす
る。
【0022】このステップ100→101→102→1
03→104→105→106→107→108→10
9を繰り返すことにより、徐々に検出大気圧PAが小さ
く設定されていく(図4のt3 〜t4 )。この登坂走行
において、ステップ105において修正圧力PMCが検
出大気圧PAより大きいと(図4でのt4 のタイミン
グ)、ステップ110で修正圧力PMCが大気圧上限値
PAMAXより小さいことを確認した上でステップ11
1で修正圧力PMCをバックアップメモリ22aにおけ
る新たな検出大気圧PAとして記憶(更新)する。
【0023】尚、登坂走行時に検出大気圧PAが時間と
ともに徐々に小さな値に設定されていくが、ステップ1
06で検出大気圧PAが大気圧下限値PAMIN以下に
ならないようにガードがかけられる。
【0024】そして、このように求めた大気圧をエンジ
ンの高負荷領域を判別するための判定基準圧として用い
て吸気管内絶対圧センサ16の検出値から高負荷領域が
決定されて、点火時期制御等に反映される。
【0025】このように本実施例では、ECU22のバ
ックアップメモリ22aには検出大気圧PAが記憶で
き、吸気管内絶対圧センサ16による吸気管内の絶対圧
と、バックアップメモリ22aの検出大気圧PAとを比
較して、吸気管内の絶対圧が検出大気圧PAより大きい
と、その時の吸気管内の絶対圧を検出大気圧として更新
する。又、ECU22は吸気管内絶対圧センサ16によ
る吸気管圧力の平均値(なまし値)が設定値以上の時に
登坂走行中と判断して、バックアップメモリ22aの検
出大気圧を時間とともに徐々に小さな値に補正する。つ
まり、登坂走行中には検出大気圧を徐々に小さな値に補
正することにより、バックアップメモリ22aの検出大
気圧を一定に保持した場合に比べて大気圧の更新動作を
行いやすい状態にできる。その結果、車両登坂走行時に
おいて検出大気圧の更新頻度を高くして大気圧の検出精
度を向上させることができる。
【0026】尚、この発明は上記実施例に限定されるこ
とはなく、例えば、上記実施例では登坂走行時にのみバ
ックアップメモリ22aの検出大気圧PAを時間ととも
に徐々に小さな値に補正したが、常に、バックアップメ
モリ22aの検出大気圧PAを時間とともに徐々に小さ
な値に補正したり、平坦路走行時には小さな減少率にて
検出大気圧PAを時間とともに徐々に小さな値に補正す
るとともに登坂走行時には大きな減少率にて検出大気圧
PAを時間とともに徐々に小さな値に補正してもよい。
【0027】又、上記実施例ではステップ103,10
4において吸気管内絶対圧センサ16による吸気管圧力
PMに圧力損失ΔPMを加算して修正圧力PMCとする
補正を行ったが、この処理は行わなくてもよい。
【0028】
【発明の効果】以上詳述したようにこの発明によれば、
登坂走行時にも精度よく大気圧を検出することができる
優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジン回りの全体構成図である。
【図2】作用を説明するためのフローチャートである。
【図3】作用を説明するためのフローチャートである。
【図4】作用を説明するためのタイムチャートである。
【図5】エンジン回転数と圧力損失との関係を示すマッ
プである。
【図6】検出大気圧と判定圧力との関係を示すマップで
ある。
【図7】クレーム対応図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 吸気管 4 絞り弁としてのスロットルバルブ 16 吸気管内絶対圧センサ 22 大気圧記憶手段、大気圧更新手段、大気圧補正手
段としてのECU

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸気管内に絞り弁を備えた車載型エンジ
    ンにおける絞り弁下流の吸気管内の絶対圧を検出する吸
    気管内絶対圧センサと、 検出した大気圧を記憶するための大気圧記憶手段と、 前記吸気管内絶対圧センサによる吸気管内の絶対圧と、
    前記大気圧記憶手段に記憶されている検出大気圧とを比
    較して、吸気管内の絶対圧が検出大気圧より大きいと、
    その時の吸気管内の絶対圧を検出大気圧として更新する
    大気圧更新手段と、前記吸気管内絶対圧センサによる吸気管内の絶対圧の平
    均値が所定値以上の時、 前記大気圧記憶手段の検出大気
    圧を時間とともに徐々に小さな値に補正する大気圧補正
    手段とを備えたことを特徴とするエンジン制御用大気圧
    検出装置。
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JPH0544564A JPH0544564A (ja) 1993-02-23
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