JP2871992B2 - エンジン制御用大気圧検出装置 - Google Patents

エンジン制御用大気圧検出装置

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JP2871992B2
JP2871992B2 JP7018793A JP7018793A JP2871992B2 JP 2871992 B2 JP2871992 B2 JP 2871992B2 JP 7018793 A JP7018793 A JP 7018793A JP 7018793 A JP7018793 A JP 7018793A JP 2871992 B2 JP2871992 B2 JP 2871992B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、大気圧センサを用い
ることなく大気圧を検出することができるエンジン制御
用大気圧検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のエンジン制御用大気圧検
出装置として、例えば特公平2−59293号公報に示
すものが知られている。この装置は、エンジンの吸気管
圧力を検出する圧力センサと、スロットル弁の全開状態
を検出するスロットルセンサを備え、スロットル弁が全
開かつエンジン回転数が低回転の時の吸気管圧力を大気
圧として記憶手段に記憶保持することで、1個の圧力セ
ンサで吸気管圧力と大気圧の2種類の圧力を測定可能と
している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のエ
ンジン制御用大気圧検出装置は、スロットル弁の全開状
態を検出するスロットルセンサを必要とするため、元々
スロットルセンサを必要としないエンジン制御システム
においては、その分装置が高価になるという問題点があ
った。
【0004】この発明はかかる問題点を解決するために
なされたもので、スロットルセンサを用いずに、エンジ
ンの吸気管圧力を検出する圧力センサの信号に基づいて
大気圧を検出することができる安価なエンジン制御用大
気圧検出装置を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係るエ
ンジン制御用大気圧検出装置は、エンジンの吸気管圧力
の変動量の許容値を設定する設定手段と、前記吸気管圧
力を検出する圧力検出手段と、この圧力検出手段で検出
された吸気管圧力の変動量が前記設定手段で設定された
許容値以内にあるか否かを判定する判定手段と、この判
定手段により吸気管圧力の変動量が許容値以内であると
判定されている期間を計測するタイマ手段と、このタイ
マ手段による期間計測の結果より前記吸気管圧力の変動
量が所定期間に亘って許容値以内と判定した時、前記吸
気管圧力を大気圧として記憶保持する大気圧記憶手段と
を備えたものである。
【0006】請求項2の発明に係るエンジン制御用大気
圧検出装置は、エンジンの吸気管圧力を検出する圧力検
出手段と、前記エンジンの回転数を検出する回転数検出
手段と、この回転数検出手段で検出された前記エンジン
の回転数に応じて変化する前記エンジンの吸気通路の損
失圧力を求める圧力演算手段と、前記圧力検出手段で検
出された吸気管圧力に前記圧力演算手段で求められた損
失圧力を加算して補正圧力を求める補正圧力演算手段
と、この補正圧力の変動量の許容値を設定する設定手段
と、前記求められた補正圧力の変動量が前記設定された
許容値以内にあるか否かを判定する判定手段と、この判
定手段により前記補正圧力の変動量が前記許容値以内で
あると判定されている期間を計測するタイマ手段と、こ
のタイマ手段の計測結果より前記補正圧力の変動量が所
定期間に亘って許容値以内と判定した時、前記補正圧力
を大気圧として記憶保持する大気圧記憶手段とを備えた
ものである。
【0007】請求項3の発明に係るエンジン制御用大気
圧制御装置は、エンジンの吸気管圧力の変動量の許容値
を設定する設定手段と、前記吸気管圧力を検出する圧力
検出手段と、前記エンジンの回転数を検出する回転数検
出手段と、前記圧力検出手段で検出された吸気管圧力と
前記回転数検出手段で検出された前記エンジンの回転数
の両方に応じて変化する前記エンジンの吸気通路の損失
圧力を求める圧力演算手段と、前記圧力検出手段で検出
された吸気管圧力に前記圧力演算手段で求められた損失
圧力を加算して補正圧力を求める補正圧力演算手段と、
この補正圧力の変動量が前記設定手段で設定された許容
値以内にあるか否かを判定する判定手段と、この判定手
段により前記補正圧力の変動量が前記所定値以内である
と判定されている期間を計測するタイマ手段と、このタ
イマ手段の計測結果より前記補正圧力の変動量が所定期
間に亘って許容値以内と判定した時、この補正圧力を大
気圧として記憶保持する大気圧記憶手段とを備えたもの
である。
【0008】請求項4の発明に係るエンジン制御用大気
圧検出装置は、エンジンの吸気管圧力を検出する圧力検
出手段と、前記エンジンの回転数を検出する回転数検出
手段と、この回転数検出手段で検出された前記エンジン
の回転数の所定期間における回転数の偏差を演算する回
転数偏差演算手段と、前記エンジンの吸気管圧力の変動
量の許容値を設定する設定手段と、前記圧力検出手段で
検出された吸気管圧力の変動量が前記設定手段で設定さ
れた許容値以内にあるか否かを判定する判定手段と、こ
の判定手段により吸気管圧力の変動量が許容値以内であ
ると判定されている期間を計測するタイマ手段と、この
タイマ手段による期間計測結果より前記吸気管圧力の変
動量が所定期間に亘って許容値以内と判定した時、前記
吸気管圧力を大気圧として記憶保持する大気圧記憶手段
と、前記回転数偏差演算手段で演算された回転数偏差が
所定値以下の時、前記大気圧記憶手段への吸気管圧力の
記憶保持を禁止する記憶禁止手段とを備えたものであ
る。
【0009】請求項5の発明に係るエンジン制御用大気
圧検出装置は、エンジンの吸気管圧力の変動量の許容値
を設定する設定手段と、前記吸気管圧力を検出する圧力
検出手段と、この圧力検出手段で検出された吸気管圧力
の変動量が前記設定手段で設定された許容値以内にある
か否かを判定する判定手段と、この判定手段による判定
結果より吸気管圧力の変動量が許容値以内であると判定
されている期間を計測するタイマ手段と、このタイマ手
段による期間計測の結果より前記吸気管圧力の変動量が
所定期間に亘って所定値以内と判定したとき、前記吸気
管圧力を大気圧として記憶保持する大気圧記憶手段と、
前記吸気管圧力に基づき最大吸気管圧力を更新保持する
最大吸気管圧力記憶手段と、前記吸気管圧力が前記最大
吸気管圧力よりも所定の関係で小さいときは前記吸気管
圧力を大気圧として大気圧記憶手段に記憶保持すること
を禁止する記憶禁止手段と、前記吸気管圧力が前記最大
吸気管圧力未満の時、前記最大吸気管圧力記憶手段に記
憶した最大吸気管圧力を漸減する最大吸気管圧力演算手
段とを備えたものである。
【0010】請求項6の発明に係るエンジン制御用大気
圧検出装置は、エンジンの吸気管圧力の変動量の許容値
を設定する設定手段と、前記吸気管圧力を検出する圧力
検出手段と、この圧力検出手段で検出された吸気管圧力
の変動量が前記設定手段で設定された許容値以内にある
か否かを判定する判定手段と、この判定手段により吸気
管圧力の変動量が許容値以内であると判定されている期
間を計測するタイマ手段と、このタイマ手段の計測結果
より前記吸気管圧力の変動量が所定期間に亘って許容値
以内と判定した時、その判定時の吸気管圧力を大気圧と
して記憶保持する大気圧記憶手段と、この大気圧記憶手
段に記憶されている大気圧と前記圧力検出手段で検出さ
れた吸気管圧力を比較し、検出された吸気管圧力が記憶
されている大気圧より大きい時は、吸気管圧力を大気圧
として前記大気圧記憶手段に記憶させる比較手段とを備
えたものである。
【0011】
【作用】請求項1の発明におけるエンジン制御用大気圧
検出装置は、エンジンをスロットル弁全開状態で運転し
ている時は、車両に加わる負荷状態に関わらず吸気管圧
力が大気圧付近でほぼ一定になるため、吸気管圧力の変
動量が所定期間に亘って許容値以内の時に、その吸気管
圧力を大気圧として記憶保持することでスロットル弁の
全開状態を検出することなく大気圧を検出することがで
きる。
【0012】請求項2の発明におけるエンジン制御用大
気圧検出装置は、吸気管圧力に少なくともエンジン回転
数に応じて変化する所定圧力すなわちエンジンの吸気通
路の圧力損失に相当する値を加えて補正圧力すなわち大
気圧相当値を求め、この補正圧力の変動量が所定期間に
亘って許容値以内の時に、その補正圧力を大気圧として
記憶保持するようにしたため、補正圧力が一定であると
判断する補正圧力の変動幅を狭く設定することができ、
また、実際の大気圧との偏差も小さくできるため、高い
精度で大気圧を検出することができる。
【0013】請求項3の発明におけるエンジン制御用大
気圧検出装置は、吸気管圧力に少なくともエンジン回転
数と吸気管圧力に応じて変化する所定圧力、即ちエンジ
ンの吸気通路の圧力損失に相当する値を加えて補正圧力
である大気圧相当値を求め、この補正圧力の変動量が所
定期間に亘って許容値以内の時に、その補正圧力を大気
圧として記憶保持するようにしたため、補正圧力が一定
であると判断する補正圧力の変動幅を狭く設定すること
ができ、また、実際の大気圧との偏差も小さくできるた
め、大気の状態に関わらず高い精度で大気圧を検出する
ことができる。
【0014】請求項4の発明におけるエンジン制御用大
気圧検出装置は、吸気管圧力の変動量が所定期間に亘っ
て許容値以内の時に、その吸気管圧力を大気圧として記
憶保持し、また所定期間中のエンジン回転数変化が所定
値以下の時は吸気管圧力を大気圧として大気圧記憶手段
に記憶保持することを禁止しているため、一定速一定負
荷運転時の大気圧の誤検出を防ぐことができる。
【0015】請求項5の発明におけるエンジン制御用大
気圧検出装置は、吸気管圧力が最大吸気圧以上の時は吸
気管圧力を最大吸気圧として記憶すると共に、吸気管圧
力が上記最大吸気圧未満の時は上記記憶した最大吸気圧
を漸減し、吸気管圧力がこの漸減した最大吸気圧よりも
所定の関係で小さい時は吸気管圧力を大気圧として大気
圧記憶手段に記憶保持することを禁止しているため、ス
ロットル弁が全開状態でないにもかかわらず吸気管圧力
が一定で、かつ、回転数が変化する運転状態であったと
しても、事前に加速などで上記一定となった吸気管圧力
よりも高い吸気管圧力を検出していれば大気圧を誤検出
することはない。
【0016】請求項6の発明におけるエンジン制御用大
気圧検出装置は、現在大気圧記憶手段に記憶している大
気圧と検出した吸気管圧力とを比較し、吸気管圧力が大
気圧記憶手段に記憶されている大気圧よりも大きい時に
は、吸気管圧力を大気圧として大気圧記憶手段に記憶保
持するため、降坂時の大気圧の更新頻度を高めることが
できる。
【0017】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1は本実施例におけるエンジン制御用大気圧検
出装置の構成を示すブロック図である。図において、1
は例えば車両等に搭載された周知の4サイクル火花点火
式エンジン(以下、単にエンジンと記載する)、2はエ
ンジン1に空気と燃料の混合気を送り込む吸気管、3は
エンジン1による燃焼ガスを外部に排出する排気管、4
は吸気管2の上流に設置されて吸気管2に送り込まれる
大気(空気)を浄化するエアークリーナ、5は吸気管3
の開度を調節するスロットル弁、6はスロットル弁5の
上流側と下流側とにおいて吸気管2をバイパスするバイ
パス通路、7はバイパス通路6の中間部分に配置されて
バイパス通路6を開閉制御する空気制御弁、8はスロッ
トル弁5の上流に配置されて吸気管2内に燃料を噴射す
るインジェクタ、9はスロットル弁5より下流の吸気管
圧力を絶対圧で検出して検出信号SI3を後述する制御
装置へ出力する圧力センサである。
【0018】10は制御装置であり、この制御装置10
はエンジン1の運転状態に応じた燃料噴射量やバイパス
空気量を演算して噴射制御信号SI1及び弁制御信号S
I2をそれぞれインジェクタ8及び空気制御弁7へ出力
する。11はキースイッチ12を介して制御装置10へ
電源電圧Pを供給するバッテリ、13はエンジン1を駆
動する図示しないスタータへ駆動信号SI4を出力する
スタータスイッチ、14は点火コイルであり、この点火
コイル14の一次側及び二次側側コイルの各一端はプラ
ス電源に共通接続され、又一次側コイルの他端はイグナ
イタ15を構成するパワートランジスタのコレクタ、エ
ミッタを通して接地されるようになっている。更に点火
コイル14の二次側コイルの他端からは一次側コイルに
入力された点火信号により高圧の点火信号が、ギャップ
を介してを図示しない点火プラグに発せられる。
【0019】尚、イグナイタ15を構成するパワーラン
ジスタがONからOFFに変化した際に、一次側コイル
の両端に発生した点火信号SI5は割込信号として制御
装置10の後述するマイクロコンピュータに入力され
る。
【0020】次に、本実施例によるエンジン制御用大気
圧検出装置の動作の概略を説明する。エンジン1にはエ
アークリーナ4によって清浄化された大気が、吸気管2
とスロットル弁5を介して送り込まれる。吸気管2はス
ロットル弁5の上流部及び下流部においてバイパス通路
6によってバイパスされ、更にバイパス通路6の途中に
は通路の開閉を制御する空気制御弁7が設けられている
ので空気制御弁7が開いたときの吸気の一部はバイパス
通路6を通ってエンジン1に吸入される。吸気管2内に
設置されたスロットル弁5より下流の吸気管圧力は圧力
センサ9によって絶対圧で検出され、その絶対圧に応じ
た大きさの検出信号SI3が制御装置10に出力され大
気圧検出に供される。
【0021】又、エンジン1の駆動開始時はスタータス
イッチ13のON動作により、エンジン1を駆動するス
タータ(図示せず)をONする駆動信号SI4が出力さ
れる。更に、例えばディストリビュータ内のシグナルジ
ェネレータ(図示せず)からの信号により、イグナイタ
15がONからOFFに変化する時に点火コイル14の
二次側コイルに高圧の点火信号が発生し、この点火信号
がエンジン1の点火プラグ(図示せず)に供給されて点
火を開始する。この点火信号の発生に同期して噴射制御
信号SI1がインジェクタ8に出力されることで、燃料
はインジェクタ8よりスロットル弁5を介して吸気管2
内部に噴射供給される。噴射供給された燃料はエアーク
リーナ4を通して導入された大気との混合気となり、そ
して吸気動作によりエンジン1に吸入されて燃焼され
る。燃焼後に発生する排気ガスはエンジン1から排気管
3を通って外部に排出される。
【0022】上記制御装置10の構成は図2のブロック
図に示す通りである、図において、100は制御装置の
中心を成すマイクロコンピュータ、200はイグナイタ
15から点火コイル14の一次側コイル入力された点火
信号SI5を波形整形し、割込信号としてマイクロコン
ピュータ100へ出力する第1入力インタフェイス回
路、300は圧力センサ9から出力された検出信号SI
3のノイズ分を除去して吸気管2の絶対圧を示すデータ
としてマイクロコンピュータへ出力する第2インタフェ
イス回路、400はスタータスイッチ13からの駆動信
号SI4を所定の電圧レベルに変換してマイクロコンピ
ュータ100へ出力する第3入力インタフェイス回路、
500はキースイッチ12を介してバッテリ11より入
力された直流電圧を定電圧化してマイクロコンピュータ
100へ供給する電源回路、600はマイクロコンピュ
ータ100で演算されたインジェクタ8の噴射制御信号
SI1,空気制御弁7の弁制御信号SI2をインジェク
タ8、空気制御弁7のそれぞれへ出力する出力インタフ
ェイスである。
【0023】マイクロコンピュータ100は、例えば空
気制御弁7、インジェクタ8の制御演算、信号入出力処
理等を行うCPU101、点火信号SI5に基づく割込
信号の出力周期よりエンジン1の点火信号周期を計測す
るためのカウンタ102、インジェクタ8の開弁時間を
セットするタイマ103、第2入力インタフェイス回路
300を通して入力されてきた検出信号SI3をA/D
変換するA/D変換器104、第3入力インタフェイス
回路400を通して入力されてきた駆動信号SI4をC
PU101へ入力させる入力ポート105、各入力イン
タフェイス回路200〜400を通して入力されてきた
信号及びCPU101による処理結果を一時記憶するR
AM106、CPU101による処理プログラムを記憶
したROM107、CPU101による演算結果を出力
インタフェイス600へ出力する出力ポート108、こ
れらマイクロコンピュータ100の構成要素を接続し信
号の授受を行う内部バスより構成されている。
【0024】尚、CPU101は、各請求項における設
定手段、判定手段、タイマ手段、回転数検出手段、回転
数偏差演算手段、圧力演算手段、補正圧力演算手段、最
大吸気圧演算手段、記憶禁止手段、及び比較手段を構成
し、又RAM106は大気圧記憶手段及び最大吸気圧記
憶手段を構成する。更に、圧力センサ9は圧力検出手段
を構成する。
【0025】次に、マイクロコンピュータ100の動作
の概略を説明する。イグナイタ15からの点火信号SI
5は、第1入力インタフェイス回路200で波形整形さ
れて割込信号としてマイクロコンピュータ100に入力
される。この割込信号の入力時に、マイクロコンピュー
タ100の動作開始と共に計数動作を開始していたカウ
ンタ102の点火信号周期計測値がCPU101に読み
込まれた後に、エンジン1の回転数検出用にRAM10
6に格納される。更に、圧力センサ9から出力された検
出信号SI3は第2入力インタフェイス回路300に入
力されて、そこでノイズ分が除去された後にA/D変換
器104によりデジタル変換されてCPU101による
大気圧検出処理に供される。スタータスイッチ13の駆
動信号SI4は第3入力インタフェイス回路400によ
り所定の電圧レベルに変換されて入力ポート105に入
力される。
【0026】燃料噴射量はエンジン1の運転状態に応じ
てインジェクタ8の開弁時間に基づいて演算され、その
開弁時間がタイマ103にセットされる。このタイマ1
03が開弁時間を刻時している間、出力ポート108か
ら所定電圧レベルの信号が出力される。この信号は出力
インタフェイス回路600で電圧−電流変換されて噴射
制御信号SI1としてインジェクタ8に出力される。こ
の結果、インジェクタ8は開弁時間の間開弁し、燃料を
吸気管2を通してエンジン1に噴射供給する。又、エン
ジン1の運転状態に応じて演算された空気制御弁7の開
度を決める所定電圧レベルの信号が出力ポート108に
出力される。この信号は出力インタフェイス600で電
圧−電流変換されて弁制御信号SI2として空気制御弁
7に出力されることで、空気制御弁7は開制御される。
【0027】次に、本実施例におけるCPU101の動
作について図3、図4、図5を参照して説明する。図3
は本実施例の主な動作を説明するメインフローチャー
ト、図4は始動時の大気圧検出処理を説明するフローチ
ャート、図5は本実施例の動作タイミングを説明するタ
イミンングチャートである。図3において、キースイッ
チ12の投入により制御装置10に電源が投入されると
CPU101は作動を開始し、まずステップS1でRA
M106の初期化を行う。ここでは、大気圧検出値Pa
の初期値を760mmHgとし、始動時の大気圧検出が
完了したことを示すフラグFLAGを0にリセットし、
始動時の吸気管圧力の最大値を検出するために用いる始
動時吸気管圧力最大値Pbmax を0とする。
【0028】次にステップS2へ進み、図示しない内部
タイマより出力されるタイミング信号を計数して10m
s毎のタイミングか否かを判断し、10ms毎のタイミ
ングであればステップS3へ進み、10ms毎のタイミ
ングでなければステップS2を繰り返す。即ち、以降の
ステップS3乃至ステップS13の処理を10ms毎に
周期的に実行する。
【0029】ステップS3では点火信号の周期の計測値
からエンジン1の回転数Neを演算しRAM106に格
納する。次のステップS4では圧力センサ9からのアナ
ログ出力信号による検出信号S3をA/D変換器104
でデジタル変換して吸気管圧力PbとしてRAM106
に格納する。続くステップS5では図4でその詳細を説
明する始動時の大気圧検出処理を行い、次のステップS
6では図6でその詳細を説明する走行中の大気圧検出処
理を行う。
【0030】ステップS5及びステップS6で大気圧検
出値Paを検出した後、ステップS7へ進み、エンジン
回転数Neおよび吸気管圧力Pbとから予めエンジン回
転数と吸気管圧力に対応させて実験的に求められている
体積効率CEV(Ne,Pb)を算出し、さらにTPW
O=KO×Pb×CEV(但し、KOは定数)の演算式
に従って基本パルス幅TPWOを算出する。次にステッ
プS8において、吸気管圧力Pbが大気圧検出値Paか
ら所定の△PEを引いた値以上か否かを判断し、Pb≧
Pa−△PEであれば空燃比リッチ化領域にあると判断
してステップS9へ進み、上記基本パルス幅TPWOと
空燃比リッチ化補正係数KER(例えば、1.15)と
から、TPW=TPWO×KERの演算式に従ってパル
ス幅TPWを求め、RAM106に格納する。一方、ス
テップS8においてPb<Pa−△PEと判断した場合
はステップS10へ進み、基本パルス値TPWOをパル
ス幅TPWとし、RAM106に格納する。上記演算さ
れたパルス幅TPWは点火信号の発生時に同期してタイ
マ103にセットされて、そしてセットされたパルス幅
TPWの時間分インジェクタ8を開弁する。
【0031】ステップS9及びS10の処理後、ステッ
プS11へ進み、大気圧検出値Paが所定の大気圧PA
IDUPより小さいか否かを判断し、Pa<PAIDU
Pであれば、空気密度が低いためエンジン回転数のアイ
ドルアップが必要であると判断して、ステップS12へ
進み、空気制御弁7を開く。一方、ステップS11にお
いてPa≧PAIDUPと判断した場合は、ステップS
13へ進み空気制御弁7を閉じる。ステップS12及び
ステップS13の処理後、ステップS2へ戻り、10m
s毎に上記処理を繰り返す。
【0032】次に、図3のフローチャート中のステップ
S5の詳細な処理を図4を参照して説明する。図4は始
動時の大気圧検出処理を説明するフローチャートであ
る。まず、ステップS501において、始動時の大気圧
検出が完了したことを示すフラグFLAGが0か否かを
判断し、FLAG=0の場合は始動時の大気圧検出が未
完であるとして、ステップS502へ進む。一方、ステ
ップS501において、FLAG≠0と判断した場合
は、始動時の大気圧検出が完了しているとして図4の処
理を終了し、図3のメインフローチャートによる処理に
戻る。
【0033】ステップS502ではスタータスイッチ1
3がONか否かを駆動信号SI4を入力して判断し、ス
タータスイッチ13がONの場合は、ステップS503
へ進む。ステップS503では、吸気管圧力Pbと始動
時吸気管圧力最大値Pbmaxとを比較し、Pb>Pbmax
の場合は、ステップS504へ進み吸気管圧力Pbを
新たな吸気管圧力最大値Pbmax としてRAM106に
格納する。ステップS504の処理後、及びステップS
503でPb≦Pbmax と判断した場合は、図4の処理
を終了し、図3の処理に戻る。上記ステップS503及
びステップS504の処理により、スタータスイッチ1
3がONである最中の吸気管圧力Pbの最大値がPb
max に置き換えられる。
【0034】一方、ステップS502において、スター
タスイッチ13がOFFと判断された場合は、ステップ
S505へ進む。ステップS505ではエンジン回転数
Neが0か否かを判断し、Ne=0の場合は、ステップ
S506へ進み、吸気管圧力Pbを大気圧検出値Paと
してRAM205に格納する。即ち、図5(a)に示す
ように、キースイッチ12をONした後しばらくスター
タスイッチ13をONしなかった場合は、その間のエン
ジン1が停止しているときの吸気管圧力Pbが実際の大
気圧に等しいことを利用して始動時の大気圧を検出す
る。
【0035】又、ステップS505においてNe≠0と
判断した場合は、ステップS507へ進み、始動時最大
吸気圧力Pbmax を大気圧検出値PaとしてRAM10
6に格納する。キースイッチ12をONすると同時にス
タータスイッチ13をONした場合は、スタータスイッ
チ13がONしている間ステップS503およびステッ
プS504の処理を行い、スタータスイッチ13がOF
Fして初めてステップS505の処理を行うが、この時
点は既にエンジン回転数Neは0でなくなっているため
ステップS507の処理が実行される。即ち、図5
(b)に示すように、キースイッチ12をONすると同
時にスタータスイッチ13をONした場合は、エンジン
1が回転を開始しており、吸気管圧力Pbは実際の大気
圧と一致しないが、吸気管圧力Pbの最大値はほぼ大気
圧と一致することを利用して始動時の大気圧を検出す
る。
【0036】ステップS506及びステップS507の
処理後はステップS508へ進み、始動時の大気圧検出
処理が完了したことを示すためフラグFLAGを1にセ
ットして図4の処理を終了し、図3の処理に戻る。ここ
で、フラグFLAG=1の場合は、ステップS502〜
ステップS508の処理は行われないため、キースイッ
チ12をONした後は、ステップS506の処理とステ
ップS507の処理の何れか一方が1回だけ実行され
る。
【0037】次に、図3中のステップS6の詳細な処理
を、図6の走行時大気圧検出処理を示すフローチャート
及び図7の走行時大気圧検出処理動作を説明するタイミ
ングチャートを参照して説明する。
【0038】先ず、ステップS602において、吸気管
圧力Pbと吸気管圧力の最大値を示す最大圧力Pmax
を比較し、Pb>Pmax ならばステップS603へ進
み、最大圧力Pmax をその時の吸気管圧力Pbに更新し
てRAM106に格納する(図7のA部分参照)。ステ
ップS602において、Pb≦Pmax と判断した場合、
及びステップS603の処理後はステップS604へ進
む。
【0039】ステップS604では、吸気管圧力Pbと
吸気管圧力Pbが安定しているときの最小値を示す最小
圧力Pmin に吸気管圧力が一定であると判断する変
動幅を示す所定値α(例えば40mmHg)を加えた値
とを比較し、Pb≧Pmin+αのときはステップS6
05へ進み、最小圧力Pmin をその時の吸気管圧力
Pbに更新してRAM106に格納する(図7のB部分
参照)。即ち、吸気管圧力PbがPmin ≦Pb<P
min +αの範囲から高圧側にはずれた場合は、その
ときの吸気管圧力Pbを新たな最小圧力Pminとす
る。尚、本実施例において吸気管圧力PbがPmin
≦Pb<Pmin +αもしくはPmaxーα≦Pb<
Pmaxの式で表せる条件を満たしていれば吸気管圧力
Pbは一定状態にあると判断する。また、ここに記載し
たPmin ≦Pb<Pmin +αにおけるPbの許容
値Pmin、Pmin +αからの変動量とは「脈動を
有する吸気管圧力の生信号の脈動幅の変動を検出する」
ものではない。
【0040】一方、ステップS604において、Pb<
min +αと判断した場合は、ステップS606へ進
み、吸気管圧力Pbと最小圧力Pmin とを比較し、Pb
<Pmi n と判断した場合は、ステップS607へ進む。
即ち、ステップS607以降では、吸気管圧力PbがP
min ≦Pb<Pmin +αを満足していない時、Pmax
ーα≦Pb<Pmaxを満足しているか否かを判定す
る。ステップS607では、吸気管圧力Pbと最大圧力
max から所定値αを引いた値とを比較し、Pb<P
max −αと判断した場合はステップS608へ進む。ス
テップS608では、吸気管圧力Pbが一定状態にない
ので吸気管圧力Pbを新たなPmax としてRAM106
に格納する。続くステップS609では、吸気管圧力P
bを新たな最小圧力Pmin としてRAM106に格納す
る。即ち、吸気管圧力PbがPmin ≦Pb<Pmin +α
の範囲から低圧側にはずれ、かつ、Pmax −αよりも小
さい場合は、最大圧力Pmax及び最小圧力Pmin をそ
の時の吸気管圧力Pbに設定する。
【0041】ステップS605及びステップS609の
処理後は、ステップS610へ進み、吸気管圧力Pbが
所定時間一定であることを検出するためのタイマTMを
10secに相当する値1000に初期化してRAM1
06に格納する。即ち、吸気管圧力PbがPmin ≦Pb
<Pmin +α又はPmax −α≦Pb<Pmax の式で表さ
れる一定状態からはずれた場合は、タイマTMを初期化
して次の一定状態に備える。なお、上記タイマTMは後
述のステップS615において10ms毎に1ずつデク
リメントされる。
【0042】上記ステップS607において、Pb≧P
max −αと判断した場合は、ステップS611へ進み、
最小圧力Pmin を吸気管圧力Pbに更新してRAM10
6に格納する(図7のE部分参照)。即ち、吸気管圧力
PbがPmin≦Pb<Pmin+α の範囲から低圧側には
ずれたが、Pmax−α 以上の場合は、吸気管圧力Pbはま
だ一定状態にあるとしてその時の吸気管圧力Pbを新た
な最小圧力Pmin とする。
【0043】ステップS610、ステップS611の処
理後、及びステップS606においてPb≧Pmin と判
断した場合は、ステップS612へ進み、タイマTMが
0か否かを判断する。ここで、TM≠0と判断した場合
はステップS615へ進みタイマTMを1だけデクリメ
ントする(但し、最小値は0に制限)。
【0044】一方、ステップS612において、TM=
0と判断した場合は、ステップS613へ進み、大気圧
検出値Paを最大圧力Pmax に更新してRAM106に
格納する(図7のH部分参照)。即ち、タイマTMが1
000から0になるまでの10secの間、吸気管圧力
Pbが一定状態(変動がα(40mmHg)以内)にあ
ったと判断した時の最大圧力Pmax を新たな大気圧検出
値PaとしてRAM106に記憶保持する。
【0045】ステップS613の処理後にステップS6
14へ進み、タイマTMを10secに相当する値10
00に初期化してRAM106に格納する。
【0046】実施例2.尚、上記実施例1では、エンジ
ン1をスロットル弁全開状態で運転しているときは、車
両に加わる負荷状態に関わらず、図13(c)のA部分
に示すように吸気管圧力Pbが大気圧付近でほぼ一定に
なることを利用して、吸気管圧力Pbの変動量が所定期
間(10sec)に亘って許容値(40mmHg)以内
の時その吸気管圧力Pbを大気圧として記憶保持するよ
うにしていた。
【0047】しかしながら、スロットル弁5の全開時の
吸気管圧力Pbは、図14の(b)に示すように大気圧
よりエンジン1の吸気通路の圧力損失分だけ小さい値と
なり、その圧力損失は回転数に応じて変化する。よっ
て、全開運転中に回転数が変化する場合は吸気管圧力P
bも変化してしまうため、吸気管圧力Pbが一定である
と判断する吸気管圧力Pbの変動幅を広く設定する必要
があり、大気圧検出精度が悪化する。
【0048】そこで、本実施は、吸気管圧力Pbに少な
くともエンジン回転数に応じて変化する所定圧力、即ち
上記圧力損失に相当する値を加えて補正圧力即ち大気圧
相当値を求め、この補正圧力の変動が所定期間に亘って
許容値以内のときその補正圧力を大気圧として記憶保持
する。この結果、図13(d)のB部分に示すように、
補正圧力が一定であると判断する補正圧力の変動幅を狭
く設定することができ、又、実際の大気圧との偏差も小
さくできるため、高い精度で大気圧を検出することがで
きる。
【0049】次に、本実施例の動作を図8のフローチャ
ートに従って説明する。尚、本フローチャート中、図7
に示したフローチャート中のステップ番号と同一番号を
付したステップは同一の処理内容を示す。但し、本実施
例においては吸気管圧力Pbが補正圧力Pbmに置き換
えられている。先ず、大気圧を760mmHgとした時
のエンジン1の各回転数Neにおける圧力損失ΔPH
(Ne)をROM107に格納しておく。そしてステッ
プS601Bにおいて吸気管圧力検出時にROM107
より現在の回転数Neに相当する圧力損失ΔPH(N
e)を読みだし、現在の吸気管圧力Pbに加算して補正
圧力Pbmを算出する。その後、実施例1と同様にステ
ップS602ないしステップS615を処理して、補正
圧力Pbmの変動が、例えば10secに亘り例えば2
0mmHg以内であれば、その時の補正圧力を大気圧と
してRAM106に記憶保持する。
【0050】実施例3.上記実施例2では、吸気管圧力
Pbに少なくともエンジンの回転数Neに応じて変化す
る所定圧力、即ち上記圧力損失ΔPH(Ne)に相当す
る値を加えて補正圧力Pbm、即ち大気圧相当値を求
め、この補正圧力Pbmの変動が所定期間(10se
c)に亘って許容値(20mmHg)以内のときその補
正圧力Pbmを大気圧として記憶保持するようにした。
しかしながら、上記圧力損失ΔPH(Ne)は図14の
(b),(d)に示すように大気圧が低くなると小さく
なる傾向があるため、特定の大気圧状態における圧力損
失ΔPH(Ne)に基づいて上記補正圧力Pbmを求め
ると、その他の大気圧状態において、補正圧力Pbmの
変動が許容値以内に納まらなかったり、実際の大気圧と
の偏差が大きくなったりして大気圧の検出精度が悪化す
る。
【0051】そこで、本実施例は、上記所定圧力即ち圧
力損失ΔPH(Ne)に相当する値を吸気管圧力Pbに
応じて変化させるようにし、大気圧の状態に拘わらず大
気圧を高精度で検出できるようにする。次に、本実施例
の動作を図9のフローチャートに従って説明する。尚、
本フローチャート中、図6に示したフローチャート中の
ステップ番号と同一番号を付したステップは同一の処理
内容を示す。但し、本実施例においては、吸気管圧力P
bが補正圧力Pbに置き換えられている。先ず、初期
設定として、大気圧760mmHgでの各回転数におけ
る圧力損失ΔPH(Ne)、大気圧460mmHgでの
各回転数における圧力損失ΔPL(Ne)を求めROM
107に格納しておく。
【0052】次に、ステップS601Cでは、大気圧検
出時に現在のエンジン1の回転数に相当する圧力損失Δ
PH(Ne)とΔPL(Ne)をROM107より読み
出し以下の式より実際の圧力損失(ΔP)を求める。
【0053】ΔP=(ΔPH(Ne)×(Pb−46
0)+ΔPL(Ne)×(760−Pb))/(760
ー460)
【0054】圧力損失ΔPが求められたならば、この圧
力損失ΔPに現在の吸気管圧力Pbを加算して補正圧力
Pbmを算出する。その後、実施例1と同様にステップ
S602ないしステップS615を処理して、補正圧力
Pbmの変動が、例えば10secに亘り例えば10m
mHg以内であれば、その時の補正圧力Pbmを大気圧
としてRAM106に記憶保持する。
【0055】実施例4.しかしながら、実施例1ないし
3による大気圧検出方法であると、例えば図15(c)
のC部分に示すようにスロットルバルブ5の開度を一定
にし、しかもエンジン1の回転数を一定にして平坦路を
一定速度で車両を運転した場合、スロットルバルブ5が
全開状態でないにも拘らず吸気管圧力が一定になってし
まい、大気圧を誤検出する可能性がある。
【0056】そこで本実施例では吸気管圧力Pbの変動
が例えば4secに亘り20mmHg以内であっても、
4sec間における回転変動が500rpm以上でなけ
れば検出された吸気管圧力Pbを大気圧力として大気圧
記憶手段に記憶保持するのを禁止するものである。
【0057】次に、本実施例の動作を図10のフローチ
ャートを参照して説明する。尚、フローチャート中、図
6に示したフローチャートにおけるステップ番号と同一
番号を付したステップは同一処理内容を示す。ステップ
S605及びステップS609の処理後は、ステップS
610へ進み、吸気管圧力Pbが所定時間一定であるこ
とを検出するためにタイマTMを4secに相当する値
400に初期化し、更に、ステップS640へ進みタイ
マTMが0になるまでの間の回転変動を求めるための準
備として最大回転数Nmax 及び最小回転数Nmin をそれ
ぞれ0及び8000rpm(最大値)に初期化し、RA
M106に格納する。即ち、吸気管圧力PbがPmin
Pb<Pmin +α又はPmax −α≦Pb<Pmax の式で
表される一定状態からはずれた場合は、タイマTM、最
大回転数Nmax、最小回転数Nminを初期化して次の一定
状態に備える。なお、上記タイマTMは後述のステップ
S615において10mSEC毎に1ずつデクリメントさ
れる。
【0058】上記ステップS607において、Pb≧P
max −αと判断した場合は、ステップS611へ進み、
最小圧力Pmin を吸気管圧力Pbに更新してRAM10
6に格納する(図7のE部分参照)。即ち、吸気管圧力
PbがPmin≦Pb<Pmin+α の範囲から低圧側には
ずれたが、Pmax−α 以上の場合は、まだ一定状態にある
としてその時の吸気管圧力Pbを新たな最小圧力Pmin
とする。
【0059】ステップS640、ステップS611の処
理後、及びステップS606においてPb≧Pmin と判
断した場合は、ステップS612へ進み、タイマTMが
0か否かを判断する。ここで、TM≠0と判断した場合
はステップS641へ進み、エンジン回転数Neと最大
回転数Nmax を比較し、Ne>Nmax であれば、ステッ
プS642へ進み、最大回転数Nmax をその時のエンジ
ン回転数Neに更新してRAM106に格納する(図7
のF部分参照)。ステップS641でNe≦Nmax と判
断した場合、及びステップS642の処理後はステップ
S643へ進み、エンジン回転数Neと最小回転数N
min を比較し、Ne<Nmin であれば、ステップS64
4へ進み、最小回転数Nmin をその時のエンジン回転数
Neに更新してRAM106に格納する(図7のG部分
参照)。上記ステップS641〜ステップS644の結
果、タイマTMが0<TM≦400(4sec)の間の
最大回転数と最小回転数がNmax 及びNmin に格納され
る。
【0060】一方、ステップS612において、TM=
0と判断した場合は、ステップS645へ進み、最大回
転数Nmax と最小回転数Nmin の差を回転数変化△Nに
格納し、続くステップS646においてこの回転数変化
△Nとエンジン回転数が変化していると判断する変化幅
を示す所定値β(例えば500rpm)とを比較し、△
N≧βの場合はステップS613へ進み、大気圧検出値
Paを最大圧力Pmaxに更新してRAM106に格納す
る(図7のH部分参照)。即ち、タイマTMが400か
ら0になるまでの4sec間、吸気管圧力Pbが一定状
態(変動がα(20mmHg)以内)にあり、かつ、そ
の間の回転数変化がβ(500rpm)以上あった場合
はその時の最大圧力Pmax を新たな大気圧検出値Paと
する。
【0061】ステップS613の処理後、及びステップ
S646において△N<βと判断した場合は、ステップ
S614、S647へ進み、ステップS610、S64
0と同様に、タイマTMを4secに相当する値400
に初期化し、最大回転数Nma x 及び最小回転数Nmin
それぞれ0及び8000rpm(最大値)に初期化し、
RAM106に格納する。
【0062】ステップS644及びステップS647の
処理後、及びステップS643においてNe≧Nmin
判断した場合は、ステップS615へ進み、タイマTM
を1だけデクリメントする(但し、最小値は0に制
限)。尚、本実施例においては、吸気管圧力Pbを使用
したが、補正圧力Pbmを使用して実施することもでき
る。その場合には、図8又は図9のフローチャートに使
用したステップS601B又はS601Cを本フローチ
ャートの最初のステップに追加すれば良い。この時、ス
テップS601Bを用いるのであれば所定値αを20m
mHgとし、ステップ601Cを用いるのであれば所定
値αを10mmHgとすれば良い。そして、他の値につ
いては本実施例と同じ値を用いる。
【0063】実施例5.尚、上記実施例4では、所定期
間中のエンジン1の回転数変化が所定値以下の時は吸気
管圧力Pbを大気圧力として記憶手段に記憶保持するこ
とを禁止した。しかし、スロットル弁5が全開状態でな
いにも拘らず吸気管圧力Pbが一定で、しかも吸気管圧
力Pbが一定でもエンジン1の回転数が変化する運転状
態が皆無であるという保証が出来ないため、上記回転数
変化の判定値βを比較的大きな値に設定せざる得ないと
大気圧の検出頻度が減るという問題がある。
【0064】そこで、本実施例においては、車両が登坂
する際の大気圧変化速度以上の速さで大気圧が変化する
ことができないことを利用して、図16(c)に示すよ
うに、吸気管圧力Pb又は補正圧力Pbmが最大吸気圧
以上の時は吸気管圧力Pb又は補正圧力Pbmを最大吸
気圧として記憶するとともに吸気管圧力Pb又は補正圧
力Pbmが上記最大吸気圧未満の時は上記最大吸気圧を
漸減する。
【0065】また、吸気管圧力Pb又は補正圧力Pbm
が上記最大吸気圧よりも所定の関係で小さい時は吸気管
圧力Pb又は補正圧力Pbmを大気圧として記憶手段に
記憶保持することを禁止する。そのため、図16(c)
のD部分のようにスロットル弁が全開状態でないにも拘
らず吸気管圧力Pb又は補正圧力Pbmが一定で、且
つ、回転数が変化する運転状態があったとしても、事前
に加速などで上記一定となった吸気管圧力Pb又は補正
圧力Pbmよりも高い吸気管圧力Pb又は補正圧力Pb
mを検出していれば大気圧を誤検出することはない。
【0066】即ち、本実施例は、実施例4とは別の方法
でスロットル弁5が全開でなくても吸気管圧力Pb又は
補正圧力Pbmが一定となる運転状態の時に検出した吸
気管圧力Pb又は補正圧力Pbmを大気圧として記憶保
持することを防止するものである。
【0067】本実施例の動作を具体的にのべると、吸気
管圧力Pb(又は補正圧力Pbm)の変動量が所定期間
に亘り許容値以内であった時、検出した吸気管圧力Pb
(又は補正圧力Pbm)を最大吸気管圧力(又は最大補
正圧力)と比較する。その結果、吸気管圧力(又は補正
圧力)が最大吸気管圧力(又は最大補正圧力)よりも所
定値以上小さい時(図16(c)のD部分)には検出し
た吸気管圧力Pb(又は補正圧力Pbm)を大気圧とし
て記憶することを禁止する。
【0068】しかし、これだけの処置では車両が低地か
ら高地に登坂した場合、低地で得た最大吸気管圧力(又
は最大補正圧力)とを比較することになり、この時の偏
差が所定値以上ある場合は大気圧の更新ができない。
【0069】そこで、これに対応するために、本実施例
は検出した吸気管圧力Pb(又は補正圧力Pbm)が最
大吸気管圧力(又は最大補正圧力)未満の時には最大吸
気管圧力を漸減させている。これにより、車両の登坂に
より検出される吸気管圧力Pb(又は補正圧力Pbm)
が減少しても、その分だけ最大吸気管圧力も減少され
る。よって登坂時においても大気圧の更新が可能とな
る。
【0070】次に、本実施例の動作を図11のフローチ
ャートを参照して説明する。尚、フローチャート中、図
6に示したフローチャートにおけるステップ番号と同一
番号を付したステップは同一処理内容を示す。まず、実
施例1の動作と同様にステップS602ないしステップ
S606の処理を実行しながらステップS607へ進
む。
【0071】ステップS607では、吸気管圧力Pbと
最大圧力Pmax から所定値α(20mmHg)を引いた
値とを比較し、Pb<Pmax −αと判断した場合は、ス
テップS650へ進む。ステップS650では、最大圧
力Pmaxから所定値Δp例えば0.0004mmHgを
引いた値(但し、最小圧力を460mmHgに制限)を
新たなPmaxとしてRAM106に格納する(図7のC
部分)。続くステップS651では、最大圧力Pmax
ら所定値αを引いた値を新たな最小圧力PminとしてR
AM106に格納する(図7のD部分参照)。即ち、吸
気管圧力PbがPmin≦Pb<Pmin+αの範囲から
低圧側にはずれ、且つ、Pmaxーαよりも小さい場合は
最大圧力Pmaxを10ms毎にΔpずつ漸減し、Pb<
maxーαの時に大気圧を検出しないようにするために
最小圧力PminをPmaxーαに設定する。ここで、Δpは
一般的な登坂時の大気圧変化速度に基づいて予め設定さ
れた値で、具体的には約1000mの高度差を30分で
登坂する場合を想定している。
【0072】ステップS605及びステップS651の
処理後は、ステップS610へ進み、吸気管圧力Pbが
所定時間一定であることを検出するためのタイマTMを
4secに相当する値400に初期化してRAM106
に格納する。即ち、吸気管圧力PbがPmin ≦Pb<P
min +α又はPmax −α≦Pb<Pmax の式で表される
一定状態からはずれた場合は、タイマTMを初期化して
次の一定状態に備える。なお、上記タイマTMは後述の
ステップS615において10ms毎に1ずつデクリメ
ントされる。
【0073】上記ステップS607において、Pb≧P
max −αと判断した場合は、ステップS611へ進み、
最小圧力Pmin を吸気管圧力Pbに更新してRAM10
6に格納する(図7のE部分参照)。即ち、吸気管圧力
PbがPmin≦Pb<Pmin+α の範囲から低圧側には
ずれたが、Pmax−α 以上の場合は、まだ一定状態にある
としてその時の吸気管圧力Pbを新たな最小圧力Pmin
とする。
【0074】ステップS610、ステップS611の処
理後、及びステップS606においてPb≧Pmin と判
断した場合は、ステップS612へ進み、タイマTMが
0か否かを判断する。ここで、TM≠0と判断した場合
はステップS615へ進みタイマTMを1だけデクリメ
ントする(但し、最小値は0に制限)。
【0075】一方、ステップS612において、TM=
0と判断した場合は、ステップS613へ進み、大気圧
検出値Paを最大圧力Pmax に更新してRAM106に
格納する(図7のH部分参照)。即ち、タイマTMが4
00から0になるまでの4secの間、スロットル弁5
が全開でないにも拘らず吸気管圧力Pbが一定状態(変
動がα(20mmHg)以内)にあり、かつ、その間の
回転数が変化する運転状態であったとしても、事前に加
速などで上記一定となった吸気管圧力Pbよりも高い吸
気管圧力Pbを検出しているので大気圧を誤学習するこ
とはない。
【0076】そしてステップS613の処理後、ステッ
プS614へ進みタイマTMを4secに相当する値4
00に初期化してRAM106に格納する。尚、本実施
例においては、吸気管圧力Pbを使用したが、補正圧力
Pbmを使用して本実施例を実施することもできる。そ
の場合には、図8又は図9のフローチャートに用いたし
たステップS601B又はS601Cをフローチャート
の最初のステップに追加すれば良い。この時、ステップ
S601Bを用いるのであれば所定値αを20mmHg
とし、ステップ601Cを用いるのであれば所定値αを
10mmHgとすれば良い。そして、他の値については
本実施例と同じ値を用いる。
【0077】実施例6.上記、実施例1ないし5はスロ
ットル弁全開時に大気圧を検出するようにしているた
め、登坂時には大気圧の更新が頻繁に行われるが、降坂
時のように全開運転の機会が少ない場合には大気圧が更
新されないという問題点がある。そこで、本実施例は、
吸気管圧力又は補正圧力が上記記憶手段に記憶されてい
る大気圧よりも大きい時吸気管圧力又は補正圧力を大気
圧として記憶手段に記憶保持するようにしているため、
降坂時の大気圧の更新頻度を高めることができる。
【0078】次に、本実施例の動作を図12のフローチ
ャートを参照して説明する。尚、フローチャート中、図
6に示したフローチャート中のステップ番号と同一番号
を付したステップは同一処理内容を示す。まず、実施例
1の動作と同様にステップS602ないしステップS6
11の処理を実行しながらステップS612へ進む。ス
テップS612及びステップS614の処理後、ステッ
プS615へ進み、タイマTMを1だけデクリメントす
る(但し、最小値は0に制限)。
【0079】続くステップS660では、吸気管圧力P
bと大気圧検出値Paを比較し、Pb>Paと判断した
場合は、ステップS661へ進み、大気圧検出値Paを
その時の吸気管圧力Pbに更新しRAM106に格納す
る(図7のJ部分参照)。ステップS661の処理後、
及びステップS660においてPb≦Paと判断した場
合は、処理を終了して図3のフローチャートにおけるス
テップS7へ進む。
【0080】尚、上述した実施例は実施例1にステップ
S660、S661の処理を付け加えた場合で説明を進
めた。しかし、実施例1に限定されることなく実施例2
ないし5にも本実施例を適用することができる。その場
合は図12のフローチャートに示したステップS66
0,S661を、各実施例におけるフローチャートの最
終ステップに追加すれば良い。また、補正圧力で処理を
説明する場合はステップS660,S661に示すPb
をPbmに置き換えれば良い。
【0081】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、エンジンの吸
気管圧力の変動量の許容値を設定する設定手段と、前記
吸気管圧力を検出する圧力検出手段と、この圧力検出手
段で検出された吸気管圧力の変動量が前記設定手段で設
定された許容値以内にあるか否かを判定する判定手段
と、この判定手段により吸気管圧力の変動量が許容値以
内であると判定されている期間を計測するタイマ手段
と、このタイマ手段による期間計測の結果より前記吸気
管圧力の変動量が所定期間に亘って許容値以内と判定し
た時、前記吸気管圧力を大気圧として記憶保持する大気
圧記憶手段とを備えたので、高価なスロットルセンサを
用いてスロットル弁の全開状態を検出しなくても大気圧
を検出することができ、安価なエンジン制御システムが
構築できるという効果がある。
【0082】請求項2の発明によれば、エンジンの吸気
管圧力を検出する圧力検出手段と、前記エンジンの回転
数を検出する回転数検出手段と、この回転数検出手段で
検出された前記エンジンの回転数に応じて変化する前記
エンジンの吸気通路の損失圧力を求める圧力演算手段
と、前記圧力検出手段で検出された吸気管圧力に前記圧
力演算手段で求められた損失圧力を加算して補正圧力を
求める補正圧力演算手段と、この補正圧力の変動量の許
容値を設定する設定手段と、前記求められた補正圧力の
変動量が前記設定された許容値以内にあるか否かを判定
する判定手段と、この判定手段により前記補正圧力の変
動量が前記許容値以内であると判定されている期間を計
測するタイマ手段と、このタイマ手段の計測結果より前
記補正圧力の変動量が所定期間に亘って許容値以内と判
定した時、前記補正圧力を大気圧として記憶保持する大
気圧記憶手段とを備えたので、補正圧力が一定であると
判断する補正圧力の変動幅を狭く設定することができる
ために実際の大気圧との偏差を小さくできる。従って、
より高精度で大気圧を検出できるという効果がある。
【0083】請求項3の発明によれば、エンジンの吸気
管圧力の変動量の許容値を設定する設定手段と、前記吸
気管圧力を検出する圧力検出手段と、前記エンジンの回
転数を検出する回転数検出手段と、前記圧力検出手段で
検出された吸気管圧力と前記回転数検出手段で検出され
た前記エンジンの回転数の両方に応じて変化する前記エ
ンジンの吸気通路の損失圧力を求める圧力演算手段と、
前記圧力検出手段で検出された吸気管圧力に前記圧力演
算手段で求められた損失圧力を加算して補正圧力を求め
る補正圧力演算手段と、この補正圧力の変動量が前記設
定手段で設定された許容値以内にあるか否かを判定する
判定手段と、この判定手段により前記補正圧力の変動量
が前記所定値以内であると判定されている期間を計測す
るタイマ手段と、このタイマ手段の計測結果より前記補
正圧力の変動量が所定期間に亘って許容値以内と判定し
た時、この補正圧力を大気圧として記憶保持する大気圧
記憶手段とを備えたので、大気圧状態に関わらず高い精
度で大気圧を検出することができるという効果がある。
【0084】請求項4の発明によれば、エンジンの吸気
管圧力を検出する圧力検出手段と、前記エンジンの回転
数を検出する回転数検出手段と、この回転数検出手段で
検出された前記エンジンの回転数の所定期間における回
転数の偏差を演算する回転数偏差演算手段と、前記エン
ジンの吸気管圧力の変動量の許容値を設定する設定手段
と、前記圧力検出手段で検出された吸気管圧力の変動量
が前記設定手段で設定された許容値以内にあるか否かを
判定する判定手段と、この判定手段により吸気管圧力の
変動量が許容値以内であると判定されている期間を計測
するタイマ手段と、このタイマ手段による期間計測結果
より前記吸気管圧力の変動量が所定期間に亘って許容値
以内と判定した時、前記吸気管圧力を大気圧として記憶
保持する大気圧記憶手段と、前記回転数偏差演算手段で
演算された回転数偏差が所定値以下の時、前記大気圧
憶手段への吸気管圧力の記憶保持を禁止する記憶禁止手
段とを備えたので、吸気管圧力が上記最大吸気圧よりも
所定の関係で小さい時は吸気管圧力を大気圧として記憶
手段に記憶保持することを禁止しているため、スロット
ル弁の開度が一定で、且つ、定速走行時の吸気管圧力を
大気圧として誤検出することがなくなり、大気圧検出の
信頼性が向上するという効果がある。
【0085】請求項5の発明によれば、エンジンの吸気
管圧力の変動量の許容値を設定する設定手段と、前記吸
気管圧力を検出する圧力検出手段と、この圧力検出手段
で検出された吸気管圧力の変動量が前記設定手段で設定
された許容値以内にあるか否かを判定する判定手段と、
この判定手段による判定結果より吸気管圧力の変動量が
許容値以内であると判定されている期間を計測するタイ
マ手段と、このタイマ手段による期間計測の結果より前
記吸気管圧力の変動量が所定期間に亘って許容値以内と
判定した時、前記吸気管圧力を大気圧として記憶保持す
る大気圧記憶手段と、前記吸気管圧力に基づき最大吸気
管圧力を更新保持する最大吸気管圧力記憶手段と、前記
吸気管圧力が前記最大吸気管圧力よりも所定の関係で小
さいときは前記吸気管圧力を大気圧として大気圧記憶手
段に記憶保持することを禁止する記憶禁止手段と、前記
吸気管圧力が前記最大吸気管圧力未満の時、前記最大吸
気管圧力記憶手段に記憶した最大吸気管圧力を漸減する
最大吸気管圧力演算手段とを備えたので、スロットル弁
が全開状態でないにもかかわらず吸気管圧力が一定で、
かつ、回転数が変化する運転状態があったとしても、事
前に加速などで上記一定となった吸気管圧力よりも高い
吸気管圧力を検出していれば大気圧を誤検出を防ぐこと
ができるという効果がある。
【0086】請求項6に発明によれば、エンジンの吸気
管圧力の変動量の許容値を設定する設定手段と、前記吸
気管圧力を検出する圧力検出手段と、この圧力検出手段
で検出された吸気管圧力の変動量が前記設定手段で設定
された許容値以内にあるか否かを判定する判定手段と、
この判定手段により吸気管圧力の変動量が許容値以内で
あるとで判定されている期間を計測するタイマ手段と、
このタイマ手段の計測結果より前記吸気管圧力の変動量
が所定期間に亘って許容値以内と判定した時、その判定
時の吸気管圧力を大気圧として記憶保持する大気圧記憶
手段と、この大気圧記憶手段に記憶されている大気圧と
前記圧力検出手段で検出された吸気管圧力を比較し、検
出された吸気管圧力が記憶されている大気圧より大きい
時は、吸気管圧力を大気圧として前記大気圧記憶手段に
記憶させる比較手段とを備えたので、降坂時の大気圧の
更新頻度を高めることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるエンジン制御用大気圧検出装置
の一実施例の構成を示す構成図である。
【図2】本実施例による制御装置の内部構成を示すブロ
ック図である。
【図3】本実施例の主な動作を説明するフローチャート
である。
【図4】図3に示すフローチャートおけるステップS5
の処理の説明するフローチャートである。
【図5】ステップS5における始動時の大気圧検出方法
を説明するタイミングチャートである。
【図6】実施例1における走行中の大気圧検出方法を説
明するフローチャートである。
【図7】この発明よる走行中の大気圧検出方法を説明す
るタイミングチャートである。
【図8】実施例2における走行中の大気圧検出方法を説
明するフローチャートである。
【図9】実施例3における走行中の大気圧検出方法を説
明するフローチャートである。
【図10】実施例4における走行中の大気圧検出方法を
説明するフローチャートである。
【図11】実施例5における走行中の大気圧検出方法を
説明するフローチャートである。
【図12】実施例6における走行中の大気圧検出方法を
説明するフローチャートである。
【図13】この発明による走行中の大気圧検出方法を説
明するタイミングチャートである。
【図14】この発明における圧力損失を説明する線図で
ある。
【図15】この発明による走行中の大気圧検出方法を説
明するタイミングチャートである。
【図16】この発明による走行中の大気圧検出方法を説
明するタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン 9 圧力センサ 10 制御装置 100 マイクロコンピュータ

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの吸気管圧力の変動量の許容値
    を設定する設定手段と、 前記吸気管圧力を検出する圧力検出手段と、 この圧力検出手段で検出された吸気管圧力の変動量が前
    記設定手段で設定された許容値以内にあるか否かを判定
    する判定手段と、 この判定手段により吸気管圧力の変動量が許容値以内で
    あると判定されている期間を計測するタイマ手段と、 このタイマ手段による期間計測の結果より前記吸気管圧
    力の変動量が所定期間に亘って許容値以内と判定した
    時、前記吸気管圧力を大気圧として記憶保持する大気圧
    記憶手段とを備えたことを特徴とするエンジン制御用大
    気圧検出装置。
  2. 【請求項2】 エンジンの吸気管圧力を検出する圧力検
    出手段と、 前記エンジンの回転数を検出する回転数検出手段と、 この回転数検出手段で検出された前記エンジンの回転数
    に応じて変化する前記エンジンの吸気通路の損失圧力を
    求める圧力演算手段と、 前記圧力検出手段で検出された吸気管圧力に前記圧力演
    算手段で求められた損失圧力を加算して補正圧力を求め
    る補正圧力演算手段と、 この補正圧力の変動量の許容値を設定する設定手段と、 前記求められた補正圧力の変動量が前記設定された許容
    値以内にあるか否かを判定する判定手段と、 この判定手段により前記補正圧力の変動量が前記許容値
    以内であると判定されている期間を計測するタイマ手段
    と、 このタイマ手段の計測結果より前記補正圧力の変動量が
    所定期間に亘って許容値以内と判定した時、前記補正圧
    力を大気圧として記憶保持する大気圧記憶手段とを備え
    たことを特徴とするエンジン制御用大気圧検出装置。
  3. 【請求項3】 エンジンの吸気管圧力の変動量の許容値
    を設定する設定手段と、 前記吸気管圧力を検出する圧力検出手段と、 前記エンジンの回転数を検出する回転数検出手段と、 前記圧力検出手段で検出された吸気管圧力と前記回転数
    検出手段で検出された前記エンジンの回転数の両方に応
    じて変化する前記エンジンの吸気通路の損失圧力を求め
    る圧力演算手段と、 前記圧力検出手段で検出された吸気管圧力に前記圧力演
    算手段で求められた損失圧力を加算して補正圧力を求め
    る補正圧力演算手段と、 この補正圧力の変動量が前記設定手段で設定された許容
    値以内にあるか否かを判定する判定手段と、 この判定手段により前記補正圧力の変動量が前記所定値
    以内であると判定されている期間を計測するタイマ手段
    と、 このタイマ手段の計測結果より前記補正圧力の変動量が
    所定期間に亘って許容値以内と判定した時、この補正圧
    力を大気圧として記憶保持する大気圧記憶手段とを備え
    たことを特徴とするエンジン制御用大気圧検出装置。
  4. 【請求項4】 エンジンの吸気管圧力を検出する圧力検
    出手段と、 前記エンジンの回転数を検出する回転数検出手段と、 この回転数検出手段で検出された前記エンジンの回転数
    の所定期間における回転数の偏差を演算する回転数偏差
    演算手段と、 前記エンジンの吸気管圧力の変動量の許容値を設定する
    設定手段と、 前記圧力検出手段で検出された吸気管圧力の変動量が前
    記設定手段で設定された許容値以内にあるか否かを判定
    する判定手段と、 この判定手段により吸気管圧力の変動量が許容値以内で
    あると判定されている期間を計測するタイマ手段と、 このタイマ手段による期間計測結果より前記吸気管圧力
    の変動量が所定期間に亘って許容値以内と判定した時、
    前記吸気管圧力を大気圧として記憶保持する大気圧記憶
    手段と、 前記回転数偏差演算手段で演算された回転数偏差が所定
    値以下の時、前記大気圧記憶手段への吸気管圧力の記憶
    保持を禁止する記憶禁止手段とを備えたことを特徴とす
    るエンジン制御用大気圧検出装置。
  5. 【請求項5】 エンジンの吸気管圧力の変動量の許容値
    を設定する設定手段と、 前記吸気管圧力を検出する圧力検出手段と、 この圧力検出手段で検出された吸気管圧力の変動量が前
    記設定手段で設定された許容値以内にあるか否かを判定
    する判定手段と、 この判定手段による判定結果より吸気管圧力の変動量が
    許容値以内であると判定されている期間を計測するタイ
    マ手段と、 このタイマ手段による期間計測の結果より前記吸気管圧
    力の変動量が所定期間に亘って所定値以内と判定したと
    き、前記吸気管圧力を大気圧として記憶保持する大気圧
    記憶手段と、前記吸気管圧力に基づき最大吸気管圧力を更新保持する
    最大吸気管圧力記憶手段と、 前記吸気管圧力が前記最大吸気管圧力よりも所定の関係
    で小さいときは前記吸気管圧力を大気圧として大気圧記
    憶手段に記憶保持することを禁止する記憶禁止手段と、 前記吸気管圧力が前記最大吸気管圧力未満の時、前記最
    大吸気管圧力記憶手段に記憶した最大吸気管圧力を漸減
    する最大吸気管圧力演算手段とを 備えたことを特徴とす
    るエンジン制御用大気圧検出装置。
  6. 【請求項6】 エンジンの吸気管圧力の変動量の許容値
    を設定する設定手段と、 前記吸気管圧力を検出する圧力検出手段と、 この圧力検出手段で検出された吸気管圧力の変動量が前
    記設定手段で設定された許容値以内にあるか否かを判定
    する判定手段と、 この判定手段により吸気管圧力の変動量が許容値以内で
    あると判定されている期間を計測するタイマ手段と、 このタイマ手段の計測結果より前記吸気管圧力の変動量
    が所定期間に亘って許容値以内と判定した時、その判定
    時の吸気管圧力を大気圧として記憶保持する大気圧記憶
    手段と、 この大気圧記憶手段に記憶されている大気圧と前記圧力
    検出手段で検出された吸気管圧力を比較し、検出された
    吸気管圧力が記憶されている大気圧より大きい時は、吸
    気管圧力を大気圧として前記大気圧記憶手段に記憶させ
    る比較手段とを備えたことを特徴とするエンジン制御用
    大気圧検出装置。
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