JP2700227B2 - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料

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JP2700227B2
JP2700227B2 JP63166685A JP16668588A JP2700227B2 JP 2700227 B2 JP2700227 B2 JP 2700227B2 JP 63166685 A JP63166685 A JP 63166685A JP 16668588 A JP16668588 A JP 16668588A JP 2700227 B2 JP2700227 B2 JP 2700227B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は感熱記録材料に関し、更に詳しくは、高光沢
を有し、しかもヘッドマッチング性、画像信頼性及び印
刷適性の良好な感熱記録材料に関する。
〔従来の技術〕
感熱記録材料は、加熱により発色する感熱発色層を、
紙、合成紙、樹脂フィルム等の支持体上に形成した構造
の記録材料であって、その発色のための加熱には、熱ヘ
ッドを内蔵したサーマルプリンター等が用いられてい
る。この記録方法は他の方法に比べ、現像、定着等の処
理を施す必要がなく、比較的簡単な装置を用いて短時間
で記録することができる上にコストが安い等という利点
があり、図書、文書等の複写の他、ファクシミリー、券
売機、ラベルレコーダー等の多方面に用いられている。
〔発明が解決しようとする課題〕
たゞ、このような感熱記録材料の問題点として、熱ヘ
ッドに感熱発色層中の成分が付着すること(カス付着)
に伴なう熱ヘッドの走行性の妨げやステッキング、ヘッ
ド摩耗等があり、また券紙、ラベル等で使用する際の画
像信頼性(耐油性、耐水性、耐可塑性)が不充分である
とか、更には商品化レベルでの印刷適正(インクのの
り、接着力)が普通紙に比較して劣る等ということがあ
る。
これらの点を改善する目的で、従来から感熱発色層上
に保護層を設けることが行なわれ、この保護層を構成す
る成分としては、樹脂、架橋剤、無機・有機顔料、滑
剤、界面活性剤等が用いられているが、このような保護
層の塗設によっても、改善の程度は未だ不充分である。
しかも、最近ではラベル等で高級感をだすために、高
光沢を有する感熱記録材料が要求されており、前記のよ
うな成分を主とする保護層では、無機・有機顔料を使用
するため、高光沢を有するものがなく、そのために商品
化後、印刷時に紫外線硬化性樹脂等をコーティングする
ことにより高光沢化することが行なわれているが、該方
法は現状ではコストが高くしかもひび割れする(少しの
外力で亀裂が生じ、画像信頼性が低下する)という欠点
がある。
従って、本発明は前記従来技術の問題点を克服した、
低コストで且つ高光沢を有する感熱記録材料を提供する
ことを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明によれば、支持体上にロイコ染料及び顕色剤を
主成分とする感熱発色層を設けてなる感熱記録材料にお
いて、該感熱発色層上に脂肪族系ウレタン樹脂を主成分
とする保護層を設け、しかもJIS−P−8142に基く表面
光沢度が75{GS(75゜)}%以上であることを特徴とす
る感熱記録材料が提供される。
従来、保護層形成に当っては、樹脂としてポリビニル
アルコール(誘導体)、セルロース誘導体、ポリアクリ
ル酸ソーダ、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリド
ン、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、ス
チレン/無水マレイン酸共重合体、イソブチレン/無水
マレイン酸共重合体等の水溶性高分子やポリ酢酸ビニ
ル、スチレン/ブタジエン共重合体、ポリアクリル酸、
ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重
合体等のエマルジョンが用いられ、耐水化剤として、エ
チレンイミン化合物、アジリジン化合物、エポキシ誘導
体、エピクロルヒドリン等が用いられている。また、顔
料としては炭酸カルシウム、シリカ、水酸化アルミニウ
ム、酸化チタン、硫酸バリウム、クレー、タルク等の無
機系微粉末や尿素ホルマリン樹脂、スチレン/メタクリ
ル酸共重合体等の有機系微粉末が用いられている。更
に、保護層を構成する成分として、滑剤、界面活性剤等
の助剤も用いられている。
たゞ、これらの成分を用いた保護層の塗設によって、
ヘッドマッチング性、画像信頼性、印刷適性は改良され
るものの、未だ不充分である。特に表面光沢度に関して
は、JIS−P−8142に基く表面光沢度は1〜20{GS(75
゜)}%前後で、高光沢、高信頼性感熱記録材料は得ら
れていない。(但し、高コストの印刷時における紫外線
硬化性樹脂等のコーティング類は除く。) 保護層の各構成成分の主要な効果としては、樹脂が結
着性、画像信頼性及び印刷適性を改善し、顔料がヘッド
マッチング性及び印刷適性を改善し、滑剤がヘッドマッ
チング性を改善するものであり、高光沢度を有するよう
にするには、顔料の添加を避けなければならない。つま
り顔料等の粒子を含有させずにヘッドマッチング性を改
善することが必要とされる。
本発明者らは、保護層の形成において、無機・有機顔
料の添加なしにヘッドマッチング性を改良することに関
し、鋭意検討した結果、保護層を構成する樹脂として脂
肪族系ウレタン樹脂を使用することにより、ヘッドマッ
チング性、画像信頼性及び印刷適性が改善され、しかも
JIS−P−8142に基く表面光沢度が75{GS(75゜)}%
以上である高光沢の感熱記録材料が得られることを見出
し、本発明に到達した。
即ち本発明の感熱記録材料は、支持体上にロイコ染料
及び顕色剤を主成分とする感熱発色層が設けられ、更に
その上に脂肪族系ウレタン樹脂を主成分とし無機・有機
顔料を含まない保護層を設け、しかも表面光沢度を75%
以上としたものであるが、このような構成としたことに
より、高光沢であってしかもヘッドマッチング性、画像
信頼性及び印刷適性に優れたものとなる。
本発明の保護層は脂肪族系ウレタン樹脂を主成分とす
るものであるが、架橋剤を併用することができ、その具
体例としては、アジリジン化合物、エポキシ樹脂化合
物、エチレンイミン化合物、エピクロルヒドリン誘導体
等が挙げられる。架橋剤を脂肪族系ウレタン樹脂1部に
対し、0.1部前後添加すると、画像信頼性がより向上す
るので、非常に好ましい。
また、本発明の保護層においては、必要に応じて本発
明の目的を損なわない範囲で慣用の補助添加成分、例え
ばステアリン酸、ベヘン酸等の脂肪酸、ステアリン酸亜
鉛、ステアリン酸アルミニウム、パルミチン酸亜鉛等の
脂肪酸金属塩、またポリエチレンワックス等のポリマー
系ワックスやパラフィンワックス等の滑剤やあるいは界
面活性剤等を併用することができる。
本発明の感熱発色層において用いられるロイコ染料は
単独又は2種以上混合して適用されるが、このようなロ
イコ染料としては、この種の感熱材料に適用されている
ものが任意に適用され、例えば、トリフェニルメタン
系、フルオラン系、フエノチアジン系、オーラミン系、
スピロピラン系、インドリノフタリド系等の染料のロイ
コ化合物が好ましく用いられる。このようなロイコ染料
の具体例としては、例えば、以下に示すようなものが挙
げられる。
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−フタリ
ド、 3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジ
メチルアミノフタリド(別名クリスタルバイオレットラ
クトン)、 3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジ
エチルアミノフタリド、 3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ク
ロルフタリド、 3,3−ビス(p−ジブチルアミノフェニル)フタリ
ド、 3−シクロヘキシルアミノ−6−クロルフルオラン、 3−ジメチルアミノ−5,7−ジメチルフルオラン、 3−N−メチル−N−イソブチル−6−メチル−7−
アニリノフルオラン、 3−N−エチル−N−イソアミル−6−メチル−7−
アニリノフルオラン、 3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、 3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、 3−ジエチルアミノ−7,8−ベンズフルオラン、 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロルフルオ
ラン、 3−(N−エチル−N−p−トリル)−6−メチル−
7−アニリノフルオラン、 3−(N−p−トリル−N−エチルアミノ)−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン、 3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、 2−{N−(3′−トリフルオルメチルフェニル)ア
ミノ}−6−ジエチルアミノフルオラン、 2−{3,6−ビス(ジエチルアミノ)−9−(o−ク
ロルアニリノ)キサンチル安息香酸ラクタム、 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリク
ロロメチルアニリノ)フルオラン、 3−ジエチルアミノ−7−(o−クロルアニリノ)フ
ルオラン、 3−ジブチルアミノ−7−(o−クロルアニリノ)フ
ルオラン、 3−N−メチル−N−アミルアミノ−6−メチル−7
−アニリノフルオラン、 3−N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン、 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフル
オラン、 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2′,4′−
ジメチルアニリノ)フルオラン、 3−(N,N−ジエチルアミノ)−5−メチル−7−
(N,N−ジベンジルアミノ)フルオラン、 ベンゾイルロイコメチレンブルー、 6′−クロロ−8′−メトキシ−ベンゾインドリノ−
ピリロスピラン、 6′−ブロモ−3′−メトキシ−ベンゾインドリノ−
ピリロスピラン、 3−(2′−ヒドロキシ−4′−ジメチルアミノフェ
ニル)−3−(2′−メトキシ−5′−クロルフェニ
ル)フタリド、 3−(2′−ヒドロキシ−4′−ジメチルアミノフェ
ニル)−3−(2′−メトキシ−5′−ニトロフェニ
ル)フタリド、 3−(2′−ヒドロキシ−4′−ジエチルアミノフェ
ニル)−3−(2′−メトキシ−5′−メチルフェニ
ル)フタリド、 3−(2′−メトキシ−4′−ジメチルアミノフェニ
ル)−3−(2′−ヒドロキシ−4′−クロル−5′−
メチルフェニル)フタリド、 3−モルホリノ−7−(N−プロピル−トリフルオロ
メチルアニリノ)フルオラン、 3−ピロリジノ−7−トリフルオロメチルアニリノフ
ルオラン、 3−ジエチルアミノ−5−クロロ−7−(N−ベンジ
ル−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、 3−ピロリジノ−7−(ジ−p−クロルフェニル)メ
チルアミノフルオラン、 3−ジエチルアミノ−5−クロル−7−(α−フェニ
ルエチルアミノ)フルオラン、 3−(N−エチル−p−トルイジノ)−7−(α−フ
ェニルエチルアミノ)フルオラン、 3−ジエチルアミノ−7−(o−メトキシカルボニル
フェニルアミノ)フルオラン、 3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−(α−フェニ
ルエチルアミノ)フルオラン、 3−ジエチルアミノ−7−ピペリジノフルオラン、 2−クロロ−3−(N−メチルトルイジノ)−7−
(p−n−ブチルアニリノ)フルオラン、 3−(N−メチル−N−イソプロピルアミノ)−6−
メチル−7−アニリノフルオラン、 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフル
オラン、 3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,
3′)−6′−ジメチルアミノフタリド、 3−(N−ベンジル−N−シクロヘキシルアミノ)−
5、6−ベンゾ−7−α−ナフチルアミノ−4′−ブロ
モフルオラン、 3−ジエチルアミノ−6−クロル−7−アニリノフル
オラン、 3−N−エチル−N−(2−エトキシプロピル)アミ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、 3−N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ
−6−メチル−7−アニリノフルオラン、 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−メシチジノ−
4′、5′−ベンゾフルオラン等。
また本発明の感熱発色層で用いる顕色剤としては、前
記ロイコ染料を接触時発色させる電子受容性の種々の化
合物、例えばフェノール性化合物、チオフェノール性化
合物、チオ尿素誘導体、有機酸及び金属塩等が好ましく
適用され、その具体例としては以下に示すようなものが
挙げられる。
4,4′−イソプロピリデンビスフェノール、 4,4′−イソプロピリデンビス(o−メチルフェノー
ル)、 4,4′−セカンダリーブチリデンビスフェノール 4,4′−イソプロピリデンビス(2−ターシャリーブ
チルフェノール)、 4,4′−シクロヘキシリデンジフェノール、 4,4′−イソプロピリデンビス(2−クロロフェノー
ル)、 2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−ターシャリ
ーブチルフェノール)、 2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−ターシャリ
ーブチルフェノール)、 4,4′−ブチリデンビス(6−ターシャリーブチル−
2−メチルフェノール)、 1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−
ターシャリブチルフェニル)ブタン、 1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−
シクロヘキシルフェニル)ブタン、 4,4′−チオビス(6−ターシャリーブチル−2−メ
チルフェノール)、 4,4′−ジフェノールスルホン、 4−イソプロポキシ−4′−ヒドロキシジフェニルス
ルホン、 4−ベンジロキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスル
ホン、 4,4′−ジフェノールスルホキシド、 P−ヒドロキシ安息香酸イソプロピル、 P−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、 プロトカテキユ酸ベンジル、 没食子酸ステアリル、 没食子酸ラウリル、 没食子酸オクチル、 1,7−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3,5−ジ
オキサヘプタン、 1,5−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3−オ
キサペンタン、 1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−プロパ
ン、 1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−2−ヒ
ドロキシプロパン、 N,N′−ジフェニルチオ尿素、 N,N′−ジ(m−クロロフェニル)チオ尿素、 サリチルアニリド、 5−クロロ−サリチルアニリド、 2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸、 2−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸、 1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、 ヒドロキシナフトエ酸の亜鉛、アルミニウム、カルシ
ウム等の金属塩、 ビス−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチルエステ
ル、 ビス−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジルエス
テル、 1,3−ビス(4−ヒドロキシクミル)ベンゼン、 1,4−ビス(4−ヒドロキシクミル)ベンゼン、 2,4′−ジフェノールスルホン、 3,3′−ジアリル−4,4′−ジフェノールスルホン、 α,α−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−α−メチ
ルトルエン、 チオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、 テトラブロモビスフェノールA、 テトラブロモビスフェノールS等。
本発明の感熱記録材料を製造するために、ロイコ染料
及び顕色剤を支持体上に結合支持させる場合、慣用の種
々の結合剤を適宜用いることができ、その具体例として
は、例えば、以下のものが挙げられる。
ポリビニルアルコール、殿粉及びその誘導体、ヒドロ
キシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチ
ルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソ
ーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド/アクリ
ル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エ
ステル/メタクリル酸三元共重合体、スチレン/無水マ
レイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン/無水マレ
イン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アル
ギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン等の水溶性高分子の
他、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸エ
ステル、ポリメタクリル酸エステル、塩化ビニル/酢酸
ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体等のエ
マルジョンやスチレン/ブタジエン共重合体、スチレン
/ブタジエン/アクリル系共重合体等のラテックス等。
また、本発明の感熱発色層においては、前記ロイコ染
料及び顕色剤と共に、必要に応じ、この種の感熱記録材
料に慣用される補助添加成分、例えば、填料、界面活性
剤、熱可融性物質(又は滑剤)、圧力発色防止剤等を併
用することができる。この場合、填料としては、例え
ば、炭酸カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、
水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレ
ー、タルク、表面処理されたカルシウムやシリカ等の無
機系微粉末の他、尿素−ホルマリン樹脂、スチレン/メ
タクリル酸共重合体、ポリスチレン樹脂等の有機系の微
粉末を挙げることができる。また熱可融性物質として
は、例えば、ステアリン酸、ベヘン酸等の脂肪酸類、ス
テアリン酸アミド、パルミチン酸アミド等の脂肪酸アミ
ド類、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、
ステアリン酸カルシウム、パルミチン酸亜鉛、ベヘン酸
亜鉛等の脂肪酸金属塩類、p−ベンジルビフェニル、タ
ーフェニル、トリフェニルメタン、p−ベンジルオキシ
安息香酸ベンジル、β−ベンジルオキシナフタレン、β
−ナフトエ酸フェニルエステル、1−ヒドロキシ−2−
ナフトエ酸フェニルエステル、1−ヒドロキシ−2−ナ
フトエ酸メチルエステル、ジフェニルカーボネート、テ
レフタル酸ジベンジルエステル、テレフタル酸ジメチル
エステル、1,4−ジメトキシナフタレン、1,4−ジエトキ
シナフタレン、1,4−ジベンジルオキシナフタレン、1,2
−ビス(フェノキシ)エタン、1,2−ビス(3−メチル
フェノキシ)エタン、1,2−ビス(4−メチルフェノキ
シ)エタン、1,4−ビス(フェノキシ)ブタン、1,4−ビ
ス(フェノキシ)−2−ブテン、ジベンゾイルメタン、
1,4−ビス(フェニルチオ)ブタン、1,4−ビス(フェニ
ルチオ)−2−ブテン、1,3−ビス(2−ビニルオキシ
エトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ビニルオキシエ
トキシ)ベンゼン、p−(2−ビニルオキシエトキシ)
ビフェニル、p−アリールオキシビフェニル、p−プロ
ギルオキシビフェニル、ジベンゾイルオキシメタン、1,
3−ジベンゾイルオキシプロパン、ジベンジルスルフィ
ド、1,1−ジフェニルエタノール、1,1−ジフェニルプロ
パノール、p−(ベンジルオキシ)ベンジルアルコー
ル、1,3−ジフェノキシ−2−プロパノール、N−オク
タデシルカルバモイル−p−メトキシカルボニルベンゼ
ン、N−オクタデシルカルバモイルベンゼン等が挙げら
れる。
なお本発明においては、必要に応じ、支持体と感熱発
色層との間にアンダーコート層を設けたり、また感熱発
色層と保護層との間に画像信頼性を向上させる目的等で
別の保護層を設けたり、更に支持体の裏面にバックコー
ト層を設けたり等することもできる。この場合、これら
の層を構成する成分としては、前記の填料、結合剤、熱
可融性物質、界面活性剤等を用いることができる。
本発明の感熱記録材料は、一般に知られている方法に
より作成することができる。例えば、先ずロイコ染料、
顕色剤を別々に結合剤水溶液と共に、ボールミル、アト
ライター、サンドミル等の分散機により分散粒径が1〜
3μmになるまで粉砕分散した後、必要に応じて填料、
熱可融性物質分散液等と共に、一定処方で混合して感熱
発色層塗布液を調製する。一方保護層塗布液は脂肪族系
ウレタン樹脂の水溶液又はエマルジョンに必要に応じて
架橋剤、滑剤分散液を配合し、撹拌して調製する。
次に感熱発色層塗布液を紙、合成紙、プラスチックフ
ィルム等の支持体上に塗布し乾燥し、更にその上に保護
層塗布液を塗布し乾燥後、キャレンダー処理することに
よって本発明の感熱記録材料が作成される。本発明の保
護層には無機有機顔料が含まれていないので、キャレン
ダー処理によって、容易に表面光沢度が75{GS(75
゜)}%以上の高光沢感熱記録材料を得ることができ
る。なおここでいう表面光沢度はJIS−P−8142に準拠
するものである。
〔発明の効果〕 本発明の感熱記録材料は、前述の構成としたことによ
り、高光沢を有し、しかもヘッドマッチング性、画像信
頼性及び印刷適性の良好なものであり、且つコスト的に
も非常に安価である。
〔実施例〕
本発明を次に実施例により更に詳細に説明する。
なお、以下の部及び%はいずれも重量基準である。
実施例1〜2及び比較例1〜7 下記組成からなる混合物を、それぞれサンドグライン
ダーを用いて体積平均粒径が1.5〜3μmになるように
粉砕分散して、〔分散液A〕及び〔分散液B〕を調製し
た。
〔分散液A〕
3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−7
−アニリノフルオラン 20部 ポリビニルアルコールの10%水溶液 20部 水 60部 〔分散液B〕 1,7−ジ(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3,5−ジオ
キサヘプタン 10部 炭酸カルシウム 10部 ポリビニルアルコールの10%水溶液 20部 水 60部 次に、〔分散液A〕及び〔分散液B〕を、重量比が1:
6となるように混合撹拌して、感熱発色層を調製し、こ
れを市販上質紙に乾燥付着量が3g/m2になるように塗布
乾燥して、感熱発色層塗布済紙を得た。
更に、下記組成からなる混合物を撹拌して、〔保護層
液C〕を調製した。
〔保護層液C〕
表−1記載の水性樹脂の10%液 20部 ステアリン酸亜鉛の30%分散液 1部 水 80部 〔保護層液C〕を前記感熱発色層塗布済紙上に、乾燥
付着量が2g/m2となるように塗布乾燥し、その後スーパ
ーキャレンダーにて表面処理することにより、本発明及
び比較用の感熱記録材料を得た。
なお、表−1に使用した水性樹脂を示す。
実施例3〜4及び比較例8〜14 実施例1〜2及び比較例1〜7において、〔保護層液
C〕の代りに下記組成の〔保護層液D〕を用いた以外
は、同様にして本発明及び比較用の感熱記録材料を得
た。
〔保護層液D〕
表−1記載の水性樹脂の10%液 20部 アジリジン系架橋剤 0.2部 ステアリン酸亜鉛の30%分散液 1部 水 80部 比較例15〜23 実施例1〜2及び比較例1〜7において、〔保護層液
C〕の代りに下記組成の〔保護層液E〕を用いた以外
は、同様にして比較用の感熱記録材料を得た。なお、
〔保護層液E〕の炭酸カルシウムの10%分散液は、同時
使用の水性樹脂を添加し、ボールミルで1時間分散した
ものを使用した。
〔保護層液E〕
表−1記載の水性樹脂の10%液 20部 アジリジン系架橋剤 0.2部 炭酸カルシウムの10%分散液 20部 ステアリン酸亜鉛の30%分散液 1部 水 60部 以上のようにして得た感熱記録材料について、JIS−
P−8142に従って光沢度を測定し、ラベルプリンター
(TEC製)でバーコード印字し、マッチング性(ヘッド
カス付着とスティッキング)を観察した。更に印字サン
プルについて、耐水性、耐可塑剤性及びインク接着性を
テストした。それらの結果を表−2に示す。
なお、上記テスト項目に対するテスト条件は次の通り
である。
(i)耐水性テスト…印字サンプルを室温で24時間、水
に浸漬した後、指でこすり、はがれの有無及び退色を観
察する。
(ii)耐可塑剤性テスト…印字サンプルに可塑剤が含有
された市販塩ビラップを3枚重ね、5kgの荷重をかけ、5
0℃で16時間保存後の画像退色を観察する。
(iii)インク接着性テスト…感熱記録材料上に各種イ
ンクを印刷し、市販セロハンテープで貼りつけて、イン
クのはがれを観察する。
表−2から明らかなように、本発明の感熱記録材料は
ヘッドマッチング、印刷適性が良好である上に高光沢、
高信頼性のものである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上にロイコ染料及び顕色剤を主成分
    とする感熱発色層を設けてなる感熱記録材料において、
    該感熱発色層上に脂肪族系ウレタン樹脂を主成分とする
    保護層を設け、しかもJIS−P−8142に基く表面光沢度
    が75{GS(75゜)}%以上であることを特徴とする感熱
    記録材料。
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