JP2696506B2 - 相互に隣接した個々の物品を分離する装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は第１の搬送体上で第一の搬送速度を持って、
少なくとも部分的に相互に接して一つの流れとして搬送
される物品を分離するための装置に関する。物品は第２
の搬送速度で第２の搬送体上に伝達され、その際第２の
搬送速度が第１の搬送速度より大きくし、従って、連続
する物品間に間隔が形成され、次に、連行体を含む第３
の搬送体で包装機械に物品を供給するようになってい
る。 〔従来の技術〕 包装技術において、機械の全能力を用いる目的で、被
包装物品を機械の作動サイクルに設定できるシーケンス
に組み入れることは周知である。この条件を満足させる
ために、個々の物品を供給する際搬送体を設け、この搬
送体により順次連続する物品の間隔を変化、特に大きく
することは通常実施されている。このために、第１の搬
送体にこの搬送体よりも高速で作動する第２の搬送体を
接続し、物品の間隔が大きくなるようにする。 この種の装置は、ドイツ連邦共和国第2346407号特許
公開公報に記載されている。第１の搬送体、即ち搬送ベ
ルトには物品が相互に接するように設けられていて、こ
の物品が第２の搬送体に供給され、第２の搬送体は第１
の搬送ベルトよりも高速に作動する。このようにして個
々の物品は自動的に相互に間隔を開けることになる。第
３の搬送体は連行体を備え、物品相互の間隔を正確に規
定して、包装機械に供給する。第１と第２の搬送体間に
設けたセンサーが定時的に動作し、動作時間の長さは、
第１搬送体上の搬送速度において物品の長に相当する。
この様に長さを測定することにより、第３の搬送体の位
相位置を考慮して、第１の搬送体の搬送速度が制御され
る。 物品が、整った形状を有せず又長さが±10％程度異な
るチョコレートである場合、この様な動的制御は間隔を
誤るようなことがあり、その結果包装機械の出力を完全
に利用することはできなくなることがある。更に、この
種の制御は一定の運転状態の間だけ有効に動作でき、機
械の停止緊急停止、一時的加速等の機械の出力が突然変
化する際には、１分間少なくとも200個の包装周期では
運転の確実性は不充分である。 スイス特許第616667号公開公報では、第２と第３の搬
送体が、遅く作動する搬送体と包装機械に供給する搬送
体との間に、排出板を備え、この排出板がセンサーと協
働し、このセンサーが第３の搬送体と周期するリミット
スイッチと共に個々の物品の間隔を監視し、この様にし
て第２の搬送体を制御する。この装置では、緊急時停止
の際物品の支持を制御できなくし、落下させたりするの
で、この装置の自動制御は実質的には不可能であるとい
う欠点がある。排出板は搬送路を中断することになり、
この中断搬送により物品の搬送量を低下させ、又装置そ
のものの運転の確実性を損うものである。更に、第３の
搬送体によってのみ、物品の分離が実施され、物品その
ものは排出板によってのみ取り出される。これは１時的
に機械を停止させ、停止の後物品を加速するように働ら
くので、機械の出力を物品の性質により決める必要があ
り、破損しやすい物品では、１分間200個程度に出力を
制限する必要がある。 〔発明が解決しようとする課題〕 従って本発明の課題は、相異った長さの物品を処理可
能とし、又、整わない形状の物品でも処理可能とし、機
械の全体出力を更に上げた、物品の分離装置を提供する
ことにある。この場合、機械の停止後常に手ではなく自
動始動できる運転の確実性も伴わせる。 〔課題を解決するための手段〕 この課題を解決するために、本発明によれば、第１の
搬送速度で連続的に駆動する第１の搬送ベルト上で、連
続的に相互に接して進行する物品を、第１の搬送速度よ
り大きい第２の搬送速度で連続的に駆動される第２の搬
送ベルト上転送することによって、前記の物品を相互に
間隔をもたせて第２の搬送ベルト上で進行させ、第２の
搬送ベルトから連行体を有する第３の搬送体に前記物品
を供給するようにした相互に隣接した個々の物品を分離
する装置において、第１の搬送ベルトと第２の搬送ベル
トのそれぞれベルト面に吸気口を設けるとともに、該吸
気口に臨ませて前記物品が載置されるベルト面の裏側に
開口端を位置させてなる空気吸入装置を設け、前記開口
端を少なくとも第１の搬送ベルトと第２の搬送ベルトと
の伝達位置に隣接するベルト面の搬送方向に沿って一定
長さにわたって設けたことを特徴とする装置が備えられ
る。 〔実施例〕 次に図示の実施例により本発明を詳細に説明する。 第１図では、物品（Ｅ）は物品製造機械（図示なし）
の製品搬送体（10）から第１の伝達位置（U1）で第１の
搬送体（20）に供給される。この第１の搬送体（20）は
物品を集合乃至集積するという課題を有している。第１
の搬送体（20）の端部には、第２の伝達位置（U2）が設
けられ、第２の搬送体（30）に物品を伝達し、物品
（Ｅ）が分離される。第３の搬送体（40）は供給ベルト
として形成され、個々の物品（Ｅ）を所定の速度と、相
互に正確な間隔で保持した状態で包装機械（VM）に搬送
する。第２と第３の搬送体（30,40）間には物品の搬送
路の上に位置する第４の搬送体（50）が設けられてい
る。 搬送体（10,20,30）はエンドレスコンベアベルトで構
成され、このベルトは、モーター（11,21,31）により回
転する駆動ドラム（12,22,32）によってそれぞれ駆動さ
れる。個々の駆動ドラム（12,22,32）のローラによりベ
ルトと駆動ドラムとの必要な摩擦接触を保持している。
モーター（11,21）が搬送ベルト（10,20）をそれぞれ駆
動している一方、モーター（31）は包装機械（VM）の駆
動用、即ち３個の搬送体（30,40,50）を駆動し、このた
めに、包装機械（VM）は１個の駆動スプロケット（44）
を有している。このスプロケット（44）は第３の搬送体
（40）、第４の搬送体（50）、第２の搬送体（30）のド
ラムを相互に接続し、これは点線（43,53,73）で示して
いる。 本発明によれば、第１の搬送体（20）と第２の搬送体
（30）にはベルト付近に大気から空気を吸入するための
吸入装置（60）が設けられている。 この吸入装置（60）は駆動モーター（61）からなり、
このモーター（61）はファン（62）に接続されている。
空気溝（63,64）が点線で示されており、搬送体（20）
と（30）のコンベアベルトの直下に位置する上方に開口
するフードへと広がっている。この様にして、空気が矢
印（65）に従って第１の搬送体（20）から、又矢印（6
6）に従って第２の搬送体（30）から吸入される。 第３図には、第１の搬送体（20）の一つの位置が示さ
れている。搬送体（20）は、ベルト支持部（23,24）上
を滑動するベルト（25,26）からなる。２個のベルト支
持部（23,24）は相互にスリット（27）により分割さ
れ、２個の搬送ベルト（25,26）は対応した間隔で相互
に配置されている。搬送ベルト（25,26）に載置された
物品（E1）は、ベルトの下に設けた空気溝（63）内の負
圧によりベルト（25,26）方向に引付けられている。 物品は搬送ベルト（25,26）に平らな面で接する必要
はなく、例えば３点で接するか、若しくは、大きな面に
顕著な突起物を有するナッツ入りチョコレートの棒の場
合のように、間隔を有する場合も生じる。長さ120mm、
高さ20mm、幅30mm、重さ50gのチョコレート棒で実験の
結果、ベルトの停止又再始動後、負圧なしでチョコレー
ト棒がベルトに対して動かないようにするためには加速
値は約1m/sec²をこえてはならないことが確認されてい
る。また、0.1バールの負圧を用いれば加速度を100m/se
c²以上でも物品の動かないことが確認された。 遅く動く第１の搬送体（20）と早く動く第２の搬送体
（30）間の伝達位置（U2）は重要な地帯である。その理
由は、ここで個々の物品が相互に分離されなければなら
ないからである。この場合、伝達が完全に調整されて実
施され、第１と第２の搬送体（20,30）の上面間の空間
に設けられた橋絡板等の静止部材を介しては行われてい
ないことが重要である。 両方の搬送体（20,30）の対向端は第２図に示してい
る様に、屈曲線を形成し、物品（Ｅ）は搬送体（20）か
ら直接搬送体（30）に移動される。第１図には点線で示
している溝（63,64）により第１の搬送体（20）の全長
に亘って負圧が作用し、第２の搬送体（30）では、この
屈曲縁から、第４の搬送体（50）が搬送を受け持つ位置
迄負圧が作用する。 この伝達位置には、光バリア（29）が設けられ、第２
図に示されているように横方向の案内部（28,38）は、
例えば緊急時停止及び急速始動の際の速度の変化によっ
ても物品（Ｅ）が決してベルトから脱れないようにする
働きを有している。 第３の搬送体（40）は包装機械（VM）用の供給機素を
形成している。この包装機械（VM）は一般に周知であ
り、ここでは詳細に記述しない。第１図において、包装
材のロール（Ｒ）と引出しローラーとを略示している。
この第３の搬送体（40）は、搬送路（45）の下に位置し
た搬送用チェーン（46）で構成され、このチェーンに回
転可能に固定した複数の連行板（47）を備えている。連
行板（47）はスプロケット（44）への道程でチェーン
（46）に枢着され、作業路の直前で直立する。他の構造
はこの制御にはカムと従動子を用いている。 第４の搬送体（50）は搬送路（45）の上側にあり、同
様チェーンコンベヤーとして形成され、チェーン（56）
とチェーンに枢着した複数の連行体（57）を有してい
る。第１図に示している様に、物品（Ｅ）は第２の搬送
体（30）上で連行板（57）により把持される。物品
（Ｅ）と連行板（57）との間の相対位置を補正できるよ
うに、負圧溝（64）は、連行板（57）が個々の物品に接
する位置の直前迄しか作用しないように、その位置迄設
けられている。第４の搬送体（50）の複数の連行体（5
7）の間隔は第３の搬送体（40）の複数の連行体（47）
の間隔よりも大きい。第４の搬送体（50）の速度は第２
の搬送体（30）の速度より早くしてある。連行体（57）
が搬送体（50）の上流端で連続する物品間の隙間に突込
み、その直前で物品を把えるためである。 第４図のブロック線図には、２個の制御回路（15,1
6）を示している。制御回路（16）は第１制御信号（S
0）を投入することにより手動で起動され、作動信号MS
1,MS2,及びMS4によりモーター（11,21,61）が始動す
る。第２の制御信号（S1）で作動信号M3によりモーター
（31）が始動され、その回転数は公知の方法で制御され
る。モーター（31）の回転数に応じて、クロックタコジ
ェネレーター（14）でモーター31に関する角度情報
（α）及び速度情報（ｖ）が生じ、制御回路（15）に供
給される。制御回路（15）は又制御回路（16）からの制
御信号（S2）と光バリア（29）からの制御信号（S3）を
も供給される。これらの信号から、第１の搬送体（20）
の搬送速度が決定され、モータ21への作動信号MS2を変
化し、この搬送体に集合する集積量が決定される。 次に動作を説明する。モーター（31）は包装機械（V
M）に加えて、第３の搬送体（40）のチェーン（46）、
第４の搬送体（40）の上側チェーン（56）及び第２の搬
送体（30）の加速ベルトを、一定の歯車比で駆動する。
製品ベルト（10）は、連続的に駆動され、物品（Ｅ）を
製造位置から第１の搬送体（20）の集積ベルトへと供給
する。 集積ベルトはモーター（21）により駆動され、第４図
に示している様に制御回路（15）により制御される。 装置の始動の際、包装機械は静止しているが、第１の
搬送体（20）の集積ベルトは物品を送り始め、最初の物
品が光バリア（29）に到達し、信号（S3）が発生する。
その結果、第１の搬送体（20）は停止するが、第１の搬
送体上の物品は全て溝（63）内の負圧の作用を受けるの
で、個々の物品はベルト（25,26）に押付けられ、従っ
て、ベルトとともに一体的に停止し、停止したベルトに
対して相互に移動することはない。 第１の搬送体（20）のモーター（21）は、包装機械
（VM）の始動と共に、クロックタコジェネレーター（1
4）により、最初の物品が正確な時点で第２の搬送体（3
0）に伝達されように制御される。第２の搬送体上で、
物品は負圧により搬送ベルト上に抑圧され、ベルトに対
して相互に移動することなく直ちに加速される。このよ
うにして、この物品並びにこれに続く全ての物品が第４
の搬送体（50）の受入位置に正確なタイミングで到達す
る。 包装機械が異常なく運転する際には、製造出力（効
率）は１分間０〜600個に合わせてある。始動、緊急時
停止、他の停止時等の加速及び減速は、物品の位置変動
をほとんどなくし、変動があっても、第４の搬送体（5
0）の上側チェーンにより補正できる。 〔発明の効果〕 以上述べたごとく、本発明による包装機械は高効率で
稼動することが見込める。運転の確実性は、その段階で
も保証できる。緊急時停止後の始動の際にも搬送は周期
に実施される。装置を他の型の物品に再設定すること、
例えば、120mm長さのものの替りに40mm長さのチョコレ
ート棒に交換するのは容易に実施できる。長さの許容値
はそれ自体広範囲に補正できる。周知の様に、伝達され
る個々の物品は例えば、チョコレートの被覆で相互に結
合している。本発明による空気吸入装置を利用するする
ことによる押付け効果発生により、このような一対のつ
ながった物品を自動的に分離できる。また、物品が搬送
速度と正確に一致して搬送されるので、物品の摩擦によ
る損失は発生しない。

【図面の簡単な説明】 第１図は、本発明による装置の説明図であり、第２図は
第１図のＡ部分の詳細を、第３図の断面線II-IIにそっ
て示した断面図であり、第３図は第２図の断面線III-II
Iを示す断面図であり、第４図は第１図のモーターの制
御用ブロック線図である。 20……第１の搬送体、25、26……搬送ベルト、27……ス
リット状間隙、30……第２の搬送体、35、36……搬送ベ
ルト、40……第３の搬送体、Ｅ……物品、U2……転送位
置、60……空気吸入装置、63,64……負圧溝。

Claims (1)

1. (57)【特許請求の範囲】 １．第１の搬送速度で連続的に駆動される第１の搬送ベ
   ルト（20）上で、連続的に相互に接して進行する物品
   を、第１の搬送速度より大きい第２の搬送速度で連続的
   に駆動される第２の搬送ベルト（30）上に転送すること
   によって、前記物品を相互に間隔をもたせて第２の搬送
   ベルト上で進行させ、第２の搬送ベルトから連行体を有
   する第３の搬送体（40）に前記物品を供給するようにし
   た相互に隣接した個々の物品を分離する装置において、 第１の搬送ベルト第２の搬送ベルトのそれぞれベルト面
   に吸気口（27）を設けるとともに、 該吸気口に臨ませて前記物品が載置されるベルト面の裏
   面に開口端を位置させてなる空気吸入装置（60）を設
   け、 前記開口端を少なくとも第１の搬送ベルトと第２の搬送
   ベルトとの伝達位置（U2）に隣接するベルト面の搬送方
   向に沿って一定長さにわたって設けたことを特徴とする
   相互に隣接した個々の物品を分離する装置。 ２．前記第１及び第２の搬送ベルトのそれぞれが、少な
   くとも２個の平行な搬送ベルトからなり、前記吸気口は
   スリット状に形成されている特許請求の範囲第１項記載
   の装置。 ３．転向する際、第１の搬送ベルト（20）から第２の搬
   送ベルト（30）の伝達位置で上側から戻りにかけて搬送
   ベルトが剛性のある転向縁として形成されていること
   と、吸気口（27）がこの転向縁まで両搬送ベルト（20、
   30）内に設けられていることを特徴とする特許請求の範
   囲第２項記載の装置。 ４．少なくとも第１の搬送ベルト（20）から第２の搬送
   ベルト（30）へ伝達する位置でそれぞれの搬送ベルト
   （20,30）はそれぞれ横方向の物品案内部（28,38）を設
   けていることを特徴とする特許請求の範囲第１項から第
   ３項までのいずれにか記載の装置。 ５．少なくとも第２の搬送ベルト（30）から第３搬送体
   （40）への伝達範囲に物品の流れの上側に駆動手段を有
   する第４の搬送体（50）が設けられ、該第４の搬送体
   が、相互に分離された物品の流れに上方から把持する連
   行体（57）を備えていることと、上記第３の搬送体（4
   0）が下方から流れ内に入り込む連行体（47）を有して
   いることを特徴とする特許請求の範囲第１項から第４項
   までのいずれか１項記載の装置。 ６．第２の搬送ベルト（30）内のスリット状の吸気孔
   （27）が、第４の搬送体（50）の連行体（57）が第２の
   搬送体上の物品に接する位置迄設けられている特許請求
   の範囲第４項記載の装置。 ７．第４の搬送体（50）の連行体（57）の間隔が、第３
   の搬送体（40）の連行体（47）の間隔とは異なっている
   ことを特徴とする特許請求の範囲第４項又は第５項記載
   の装置。 ８．第４の搬送体（50）の連行体（57）の間隔が、第３
   の搬送体（40）の連行体（47）の間隔より大きいことを
   特徴とする特許請求の範囲第７項記載の装置。