JP2692329B2 - 樹脂型熱転写記録材 - Google Patents

樹脂型熱転写記録材

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JP2692329B2
JP2692329B2 JP2074554A JP7455490A JP2692329B2 JP 2692329 B2 JP2692329 B2 JP 2692329B2 JP 2074554 A JP2074554 A JP 2074554A JP 7455490 A JP7455490 A JP 7455490A JP 2692329 B2 JP2692329 B2 JP 2692329B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は樹脂型熱転写記録材に関する。
さらに詳しくは、プラスチックカード等のプラチナ表
面に一旦転写した後、この上に重ねて転写可能で、しか
も精度良く転写可能な樹脂型熱転写記録材に関する。
(従来の技術) 耐熱性を有する支持体上に、樹脂バインダー、着色剤
及び耐摩耗剤を含む熱転写記録層を、この順に積層して
成る樹脂型熱転写記録材は良く知られており(特開昭63
−230392号公報)、プラスチック表面に転写可能とする
ため、樹脂バインターとしてガラス転写点50〜110℃の
樹脂が使用されている。
また、支持体上に、ワックスを主成分とする剥離層
と、樹脂バインダー、着色剤及び耐摩耗剤を含む熱転写
記録層を、この順に積層して成る樹脂型熱転写記録材も
良く知られており(特開平1−141788号公報)、この場
合も、樹脂バインターとしてガラス転移点50〜110℃の
樹脂が使用されている。
転写は、被転写体であるプラスチック表面の上に転写
記録材を重ね、転写記録材背面からサーマルヘッドを押
し当て、選択的に加熱して、加熱した部分の熱転写層を
軟化して接着力を発現させると共に、剥離層を溶融流動
化させ、剥離層と熱転写記録層のみを転写する。この結
果、文字、記号、図形などの印字または印画が可能とな
る。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、特開平1−141788号公報の熱転写記録
材では、熱転写記録層の軟化より剥離層の溶融がより低
温で生じるため、熱転写記録層が軟化した時には、加熱
した部分の剥離層だけでなく、その周囲の剥離層も溶融
し、転写されるという問題があった。この結果、十分正
確な転写ができず、精緻な画像形成が不可能であった。
また、剥離層を溶融する程度に加熱すると、熱転写記
録層が軟化せず、転写が不可能となる等転写感度が十分
とはいえなかった。
その上、剥離層の一部が転写されるため、一旦転写下
上に再度別の色を転写しようとすると、熱転写記録層が
接着しないか、接着しても剥離層から剥離して脱落し易
かった。
一方、特開昭63−230392号公報の熱転写記録材では、
ワックスを含む剥離層が存在しないため、重ねて転写す
ることはできるが、剥離層が存在しないと、熱転写時
に、熱転写記録層は支持体に対しても接着力を生じ、転
写が困難となる。
(課題を解決するための手段) この問題を解決するため、本発明は、耐熱性を有する
支持体上に、軟化点60〜150℃、分子量500〜5000の低分
子量樹脂と有機または無機フィラーを主成分とする剥離
層と、樹脂バインダー、着色剤及び耐摩耗剤を含む熱転
写記録層を、この順に積層して成る樹脂型熱転写記録材
において、上記樹脂バインダーがガラス転移点50〜110
℃、分子量8000以上の高分子量樹脂と、軟化点60〜150
℃、分子量1000〜5000の低分子量樹脂の混合物から成る
ことを特徴とする樹脂型熱転写記録材を提供する。
以下図面を参照して本発明を説明する。図面の第1図
は樹脂型熱転写記録材の断面図を示している。
図から分かるように。本発明の樹脂型熱転写記録材
は、支持体(1)、剥離層(2)、熱転写記録層(3)
の三層から成る。
支持体(1)は剥離層(2)及び熱転写記録層(3)
を支持するものである。転写時にサーマルヘッドの熱に
耐えて変形しない耐熱性、寸法安定性、及び表面平滑性
を必要とする。
支持体(1)としては任意のプラスチックフィルムが
使用できるが、耐熱性、寸法安定性などの点で、二軸延
伸したポリエステルフィルムが公的である。厚さは2〜
10μmで良い。
支持体(1)背面にはサーマルヘッドが当接し、また
巻き取った状態では熱転写記録層(3)が当接すること
から、サーマルヘッドに対するスティッキングを防ぎ、
巻き取った時のブロッキングを防止するため、支持体
(1)背面にはスティッキング防止層(11)を設けるこ
とが望ましい。スティッキング防止層(11)としては、
末端にアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基等)を有
するシリコーン中間縮合物を、アルキッド樹脂、エポキ
シ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂などと縮合さ
せたシリコーン変性樹脂が使用できる。例えば、信越化
学工業(株)製KR218などである。また、かかるシリコ
ーン変性樹脂またはニトロセルロース等の耐熱性バイン
ダーとシリコーンオイルの混合物でスティッキング防止
層(11)を形成しても良い。あるいはシリコーン変性樹
脂とシリコーンオイルを別途塗布して二層構造のスティ
ッキング防止層(11)としても良い。
スティッキング防止層(11)はグラビアコート、ロー
ルコート、リバースコートなどの方法で、0.1〜5μm
の厚さに塗布すれば良い。
剥離層(2)は、熱転写時に溶融して転写容易とする
ものである。後述するように、転写は、熱転写記録層
(3)がサーマルヘッドの熱によりゴム状流動状態とな
って接着力を生じ、被転写体表面に接着することによっ
て行われる。剥離層(2)が存在しないと、この熱転写
時に、熱転写記録層(3)は支持体(1)に対しても接
着力を生じ、転写が困難となる。
剥離層(2)は、サーマルヘッドの加熱によって容易
に溶融し、加熱された部分がその周囲の部分から切断さ
れて転写するものである必要がある。このため、軟化点
60〜150℃の低分子量樹脂とフィラーを主成分とする。
低分子量の樹脂は、サーマルヘッドの熱により溶融し
て、剥離性を向上させると共に、一旦転写した後、この
上に重ねて転写する際の熱転写記録層(3)を十分に受
容できる必要がある。サーマルヘッドの熱により溶融す
る必要のあることから、軟化点60〜150℃の樹脂を用い
る必要がある。通常分子量500〜5000である。
なお、本発明において、樹脂とは、支持材料なしで、
それ自体単独で被膜形成能力を有するものをいい、例え
ば、型中に塗工乾燥した後、被膜を破壊することなく、
被膜形状を維持したまま、剥離できるものである。被膜
形成能力のない材料、たとえば、ワックスは、一旦転写
した後、この上に重ねて転写すると、ワックスが破壊さ
れ、このワックスから脱落する結果、再転写が不可能と
なる。
かかる低分子量樹脂としては、軟化点60〜100℃、分
子量2000〜5000のポリエステル樹脂が使用できる。
また、軟化点60〜150℃、分子量600〜2000の石油樹脂
も使用できる。例えば、スチレン、ビニルトルエン、α
−メチルスチレン、インデンの共重合体などのC9系の軟
化点80〜150℃、分子量600〜1500の石油樹脂である。あ
るいは、イソプレン、ピペリレン、2−メチルブテン−
1、2−メチルブテン−2の共重合体等の軟化点70〜10
0℃、分子量800〜2000のC5系の石油樹脂である。また、
軟化点60〜100℃のC5とC9の共重合樹脂も使用できる。
また、エポキシ系樹脂であっても良い。例えば、軟化
点65〜170℃、分子量900〜5000のビスフェノールAとエ
ピクロルヒドリンとの共重合体である。また、臭素化エ
ポキシ樹脂、エポキシノボラック樹脂であっても良い。
また、ケトン樹脂も使用できる。たとえば、軟化点70
〜130℃のケトンとホルムアルデヒドの共重合体であ
る。
さらに、クロマン樹脂も使用できる。例えば、軟化点
70〜160℃、分子量600〜1000のクマロン−インデン共重
合体である。
また、キシレン樹脂も使用できる。例えば、キシレン
とホルムアルデヒドの共重合体である。
その他、低分子量スチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ア
クリル系樹脂も使用できる。
フィラーは、加熱された部分の剥離層(2)とその周
囲の剥離層(2)の切断(膜切れ)を容易にするための
ものである。フィラーとしては有機または無機の粉末が
使用できる。例えば、有機シリコーン樹脂、ポリテトラ
フロロエチレンなどの有機粉末;シリカ、炭酸カルシウ
ム、タルク、アルミナなどの無機粉末などである。
なお、剥離層(2)は、支持体(1)との接着力を低
下させて剥離を容易にするため、少量のワックスを含ん
でいても良い。例えば、パラフィンワックス、カルナバ
ワックス、モンタンワックス、高級脂肪酸、高級アルコ
ール、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル等であ
る。
剥離層(2)は、低分子量樹脂70〜95重量%、フィラ
ー5〜20重量%、ワックス0〜20重量%の混合物から成
ることが望ましい。ワックスがこれより多いと転写後の
再転写が困難となり、低分子量樹脂がこれより多いと、
膜切れが困難となる。
剥離層(2)は材料を溶剤に溶解または分散してコー
ティング(ソルベントコート)して形成すれば良い。溶
剤としてはトルエン等の芳香族炭化水素、メチルエチル
ケトンやメチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、イ
ソプロピルアルコール等のアルコール系溶剤が使用でき
る。ソルベントコートはグラビアコート、ロールコー
ト、バーコート、ナイフコートブレードコートなどの方
法で可能である。剥離層(2)は0.5〜2.0μmの厚さに
形成すれば良い。
熱転写記録層(3)は被転写体表面に転移して着色画
像を形成するものである。転写は、サーマルヘッドの熱
により熱転写記録層(3)がゴム状流動状態になって接
着力を生じ、被転写体表面に接着することによって行わ
れる。
熱転写記録層(3)は、着色剤と樹脂バインダーを主
成分とする。着色剤は転写画像(転写により被転写体表
面に形成された画像)に色彩を付与するものであり、樹
脂バインダーは転写可能とするものである。
着色剤としては公知の染料または顔料が使用できる。
転写画像の耐候性の確保のため、有機または無機の顔料
が好ましい。例えば、酸化チタン、炭酸カルシウム、ハ
ンザイエロー、オイルイエロー2G、カーボンブラック、
オイルブラック、ピラゾロンオレンジ、オイルレッド、
ベンガラ、アンスラキノンバイオレット、フタロシアニ
ンブルー、フタロシアニングリーン、アルミニウム粉
末、ブロンズ粉末、パール粉末、磁性粉末などである。
樹脂成分は、ガラス転移点50〜110℃の高分子量樹脂
と軟化点60〜150℃の低分子量樹脂から成る。
高分子量樹脂はサーマルヘッドの熱により転写可能と
するもので、ガラス転移点が110℃を越えると通常の条
件で転写不能となり、転写のためにはサーマルヘッドや
熱転写記録材に過度の負担を必要とする。また、ガラス
転移点が50℃未満では転写画像の画像安定性が劣る結果
となる。通常分子量8000以上である。
かかる高分子量樹脂としてはポリエステル系樹脂;ポ
リ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、変
性した塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂などの塩化ビ
ニル系樹脂;ポリアクリル酸、ポリアクリル酸−2−メ
トキシエチル、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸
−2−ナフチル、ポリアクリル酸イソボルニル、ポリメ
タクリロニトリル、ポリアクリロニトリル、ポリメチル
クロロアクリレート、ポリメタクリル酸メチル、ポリメ
タクリル酸エチル、ポリメタクノル酸−t−ブチル、ポ
リメタクリル酸イソブチル、ポリメタクリル酸フェニ
ル、メタクリル酸メチルとメタクリル酸アルキル(ただ
しアルキル基の炭素数は2〜6個)のコポリマーなどの
アクリル系樹脂;ポリスチレン、ポリジビニルベンゼ
ン、ポリビニルトルエン、スチレン−ブタジエン共重合
体、スチレン−メタクリル酸アルキル(ただしアルキル
基の炭素数は1〜6個)のコポリマーなどのビニル系樹
脂;ナイロン−6,6、ナイロン−6,7、ナイロン−6,8、
ナイロン−6,9、ナイロン−6,10、ナイロン6,12、ナイ
ロン−10などのポリアミド系樹脂;ポリビニルブチラー
ル、ポリビニルアセタールなどのポリアセタール系樹脂
などが使用できる。
なお、ポリエステルとは、多価カルボン酸と多価アル
コールの縮重合により得られる樹脂でカルボン酸の主成
分はテレフタル酸である。また、アルコールの主成分は
エチレングリコールである。その他のカルボン酸として
は、イソフタル酸、ナフタリンジカルボン酸、ジフェニ
ルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、ジ
フェニルスルホンジカルボン酸などの芳香族カルボン
酸;ヘキサヒドロキシテレフタル酸、ヘキサヒドロキシ
シソフタル酸などの脂環族カルボン酸;アジピン酸、セ
バシン酸、アゼライン酸などの脂肪族カルボン酸;p−β
−ヒドロキシエトシキ安息香酸、p−オキシ安息香酸、
ε−オキシカプロン酸などのオキシ酸が例示できる。ま
た、他のアルコールとしては、プロピレングリコール、
1,4−ブタンジオール、1,4−シシクロヘキサンジメタノ
ール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコ
ール、ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリコ
ール、ネオペンチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、1,1−シクロヘキサンジメチロール、1,4−シクロヘ
キサンジメチロール、2,2−ビス(4−β−ヒドロキシ
エトキシフェニルョプロパン、ビス(4−β−ヒドロキ
シエトキシフェニル)スルホンシクロヘキサンジオー
ル、1,4−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、
1,3−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンなどが
例示できる。
低分子量樹脂は熱転写記録層(3)全体の軟化点を低
下させて熱応答性を向上し、この結果、転写時に剥離層
(2)が溶融すると同時に転写可能として、加熱部分周
辺の剥離層(2)の溶融を防ぎ、転写精度を向上させる
ものである。この理由から軟化点150℃以下のものを使
用する必要がある。また、転写画像の画像安定性を確保
するため、軟化点が60℃以上である必要がある。
かかる低分子量樹脂としては、剥離層(2)に用いる
ことのできる樹脂が使用できる。
熱転写記録層(3)の樹脂成分の全体量に対し、高分
子量樹脂は20〜70重量%含まれていることが望ましい。
20重量%未満では、塗料化した際に塗料の粘度が低く、
塗布しても塗料の泳ぎが生じて、均一な膜厚の熱転写記
録層(3)の形成が困難である。また、70重量%を越え
ると、熱応答性に劣る結果となる。なお、残部は低分子
量樹脂である。
この他、熱転写記録層(3)には耐磨耗材を混合する
必要がある。。耐磨耗材は、転写画像の引っ掻きや磨耗
に対する抵抗を向上する他に、熱転写記録層(3)の引
張破断伸度を低下させ、転写精度を向上する。すなわ
ち、耐磨耗材を混合しないと、転写の際に加熱された部
分の熱転写記録層(3)とその周囲の熱転写記録層
(3)が互いに接着して、精確な転写ができないことに
なる。
耐磨耗材としては、動物系ワックス、植物系ヨック
ス、鉱物系ワックス、石油系ワックス等の天然ワック
ス;合成炭化水素系ワックス、脂肪族アルコールと酸の
エステル系ワックス、脂肪酸エステルとグリセライト系
ワックス、水素化ワックス、合成ケトン系ワックス、ア
ミンあるいはアミド系ワックス、塩素化炭化水素系ワッ
クス、合成動物系ワックス、αオレフィン系ワックス等
の合成ワックス;ステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸の金
属塩;テフロンパウダー;ポリエチレンパウダー、ポリ
プロピレンパウダー等が使用できる。
熱転写記録層(3)は着色剤、樹脂成分、耐磨耗材及
び必要なその他の添加物を混合し、溶剤に溶解または分
解して塗料とし、塗布することによって形成できる。混
合比は着色剤10〜30重量部、樹脂成分40〜80重量部、耐
磨耗材5〜30重量部で良く、この着色剤、樹脂成分及び
耐磨耗材の合計量100重量部に対し、、その他の添加剤
0〜10重量部を混合すれば良い。塗布する際の泳ぎを防
止するため、これらの固形分全体と溶剤の合計量を100
%として溶剤は15〜50重量%用いることが望ましい。溶
剤としては芳香族炭化水素、ケトン、アルコール等の塗
料用汎用溶剤が使用できる。塗布はバーコート、ブレー
ドコート、エアナイフコート、グラビアコート、ロール
コートなどのソルベントコートによって,乾燥膜厚0.5
〜4.0μmの厚みに塗布すれば良い。
本発明にかかる熱転写記録材は、サーマルヘッドの熱
を利用してプラスチック表面に転写することができる。
例えば、塩ビ系樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネー
ト、ポリエステル、アクリル系樹脂、ABS樹脂等であ
る。あるいはコート紙、ガラス転移点50〜110℃の熱可
塑性樹脂を表面に塗布した被転写体である。被転写体
は、巻取り状、枚葉状のシートの他、カード状であって
も良い。
転写は、被転写体表面に熱転写記録材の熱転写記録層
(3)面を当接し、熱転写記録材の背面にサーマルヘッ
ドを当て、サーマルヘッドの加熱素子を選択的に加熱す
ることによって可能である。転写条件は、従来のサーマ
ルヘッドと同程度の条件で良く、例えば印加電力0.3W/d
ot、パルス巾2.5msec(ON/OFF)、dot密度6dot/mmで良
い。
(実施例1) (1)支持体。
背面にKR218を0.1μmコーティングした厚さ3.5μm
の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム。
(2)剥離層。
(a)組成。
エポキシ樹脂 10.0重量部 (軟化点 98℃) (分子量約1600) 炭酸カルシウム粉末 2.0重量部 メチルエチルケトン 40.0重量部 (b)厚さ。1.5μm。
(c)塗布方法。グラビアコート。
(3)熱転写記録層。
(a)樹脂成分組成。
スラレン−アクリルコポリマー(ガラス転移点 100
℃) 40重量部 (分子量約70000) エポキシ樹脂 60重量部 (軟化点 83℃) (分子量約1000) (b)着色剤。
着色剤を変えて、3種類の熱転写記録材を作成。
着色剤は、オイルイエロー2G(Y)、オイルレッド
(R)、フタロシアニンブルー(B)の3種類。
(c)耐磨耗材。
ステアリン酸亜鉛。
(d)熱転写記録層組成。
樹脂成分 6.0重量部 着色剤 1.5重量部 耐磨耗材 1.0重量部 (e)溶剤。
(i)組成。
メチルエチルケトン 77重量% メチルイソブチケトン 33重量% (ii)混合量。
上記樹脂成分、着色剤、耐磨耗材の合計量100重量部に
対し、50重量部。
(f)塗布方法 グラビアコート。
(g)厚さ 1.5μm(dry)。
(4)転写。
(a)被転写体 厚さ188μmの白色ポリエステルシート。
(b)転写条件。
印加電力 0.3W/dot。
パルス巾 2.5msec(ON/OFF) dot密度 6dot/mm。
(c)転写形状。
網目間隔約1mmのメッシュ状に転写。
(d)結果。
網目通りにメッシュ状に転写された。
(5)再転写。
(a)転写方法。
熱転写記録層及び剥離層が転写されたシート上にさら
に同じ条件で転写した。転写の順序は、まず、Yの転写
記録材で転写した後、順次、M、Cの転写記録材で転写
した。転写条件はいずれも上記に同じ。
(b)結果。
Yは勿論、M、Cの転写においても、転写洩れ(転写
できない部分)は認められなかった。
また、爪で引っ掻いてみたところ、Yは勿論、M、C
の熱転写記録層も脱落することはなかった。さらに耐磨
耗性十分で、こすってもY、M、Cともに尾引き等は生
じなかった。
(比較例) (1)支持体。
実施例1に同じ。
(2)剥離層。
(a)組成。
ライスワックス 6.0重量部 カルナバワックス 4.0重量部 ポリアミド樹脂 2.0重量部 (b)厚さ。2.0μm。
(c)塗布方法。 ホットメルトコート。
(3)熱転写記録層。
実施例1に同じ。
(4)転写。
(a)被転写体。
実施例1に同じ。
(b)転写条件。
実施例1に同じ。
(c)転写形状。
網目間隔約1mmのメッシュ状に転写。
(d)結果。
網目通りにメッシュ状に転写された。
(5)再転写。
(a)転写方法。
熱転写記録層及び剥離層が転写されたシート上にさら
に同じ条件で転写した。転写の順序は、まず、Yの転写
記録材で転写した後、順次、M、Cの転写記録材で転写
した。転写条件はいずれも実施例1に同じ。
(b)結果。
M、Cの転写においては、転写洩れ(転写できない部
分)が部分的に生じた。。
また、爪で引っ掻いてみたところ、M、Cの熱転写記
録層が容易に脱落し、耐引っ掻き性に劣ることが確認さ
れた。さらに耐磨耗性も不十分でこすると、尾引きが発
生した。
(実施例2) (1)支持体。
背面にKR218を0.1μmコーティングした厚さ6.0μm
の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム。
(2)剥離層。
(a)組成。
ポリエステル 5.0重量部 (軟化点 87℃) (分子量約4000) 石油樹脂 10.0重量部 (軟化点 80℃) (分子量約1000) 有機シリコーン樹脂粉末 2.0重量部 メチルエチルケトン 16.7重量部 トルエン 33.3重量部 (b)厚さ。 1.0μm。
(c)塗布方法。グラビアコート。
(3)熱転写記録層。
(a)樹脂成分組成。
塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー (ガラス転移点 70℃) 50重量部 (分子量約35000) ケトン樹脂 50重量部 (軟化点 95℃) (分子量約1000) (b)着色剤。
カーボンブラック。
(c)耐磨耗材。
ポリプロピレンパウダー。
(d)熱転写記録層組成。
樹脂成分 6.0重量部 着色剤 2.0重量部 耐磨耗材 0.6重量部 (e)溶剤。
(i)組成。
メチルエチルケトン 77重量% メチルイソブチケトン 33重量% (ii)混合量。
上記樹脂成分、着色剤、耐磨耗材の合計量100重量部
に対し、50重量部。
(f)塗布方法 グラビアコート。
(g)厚さ 1.5μm(dry)。
(4)転写。
(a)被転写体。
厚さ250μmの白色ポリエステルシート。
(b)転写条件。
実施例1に同じ。
(c)転写形状。
網目間隔約1mmのメッシュ状に転写。
(d)結果。
網目通りにメッシュ状に転写された。
(5)再転写。
(a)転写方法。
実施例1に同じ。
(b)結果。
転写洩れ(転写できない部分)はなく、耐磨耗性、耐
引っ掻き性も十分で、転写された被膜の脱落、尾引きも
生じなかった。
(実施例3) (1)支持体。
実施例2に同じ。
(2)剥離層。
(a)組成。
ケトン樹脂 10.0重量部 (軟化点 95℃) (分子量約1000) シリカ 1.0重量部 メチルエチルケトン 13.3重量部 トルエン 26.7重量部 (b)厚さ。 2.0μm。
(c)塗布方法。ロールコート。
(3)熱転写記録層。
(a)樹脂成分組成。
ポリエステル 33重量部 (ガラス転移点 65℃) (分子量約15000) ポリエステル 67重量部 (軟化点 87℃) (分子量約4000) (b)着色剤。
カーボンブラック。
(c)耐磨耗材。
ポリエチレンパウダー。
(d)熱転写記録層組成。
樹脂成分 7.0重量部 着色剤 1.5重量部 耐磨耗材 0.75重量部 (e)溶剤。
(i)組成。
メチルエチルケトン 33重量% メチルイソブチルケトン 77重量% (ii)混合量。
上記樹脂成分、着色剤、耐磨耗材の合計量100重量部
に対し、50重量部。
(f)塗布方法 ロールコート。
(g)厚さ 1.8μm(dry)。
(4)転写。
(a)被転写体。
実施例1に同じ。
(b)転写条件。
実施例1に同じ。
(c)転写形状。
網目間隔約1mmのメッシュ状に転写。
(d)結果。
網目通りにメッシュ状に転写された。
(5)再転写。
(a)転写方法。
実施例1に同じ。
(b)結果。
転写洩れ(転写できない部分)はなく、耐磨耗性、耐
引っ掻き性も不十分で、転写された被膜の脱落、尾引き
も生じなかった。
(効果) 以上のように、本発明によれば、熱応答性に優れ、し
かも精度良く転写できる熱転写記録材を得ることができ
る。
また、これに加えて、一旦転写した後、その熱転写記
録層上に再度転写して、耐磨耗性、耐引っ掻き性などの
物性に優れる転写画像が形成できることから、プラスチ
ック表面に物性に優れたカラーの転写画像の形成が可能
となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は熱転写記録材の断面図。 (1)……支持体 (2)……剥離層 (3)……熱転写記録層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−141788(JP,A) 特開 昭62−169692(JP,A) 特開 昭62−37189(JP,A) 特開 昭61−37472(JP,A) 特開 昭63−227383(JP,A) 特開 平2−192993(JP,A) 特開 昭63−162287(JP,A) 特開 昭63−230392(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】耐熱性を有する支持体上に、軟化点60〜15
    0℃、分子量500〜5000の低分子量樹脂と有機または無機
    フィラーを主成分とする剥離層と、樹脂バインダー、着
    色剤及び耐磨耗剤を含む熱転写記録層を、この順に積層
    して成る樹脂型熱転写記録材において、上記樹脂バイン
    ダーがガラス転移点50〜110℃、分子量8000以上の高分
    子量樹脂と、軟化点60〜150℃、分子量1000〜5000の低
    分子量樹脂の混合物から成ることを特徴とする樹脂型熱
    転写記録材。
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