JP2692330B2 - 樹脂型熱転写記録材 - Google Patents
樹脂型熱転写記録材Info
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Description
面に転写可能で、しかも精度良く転写可能な樹脂型熱転
写記録材に関する。
剥離層と、樹脂バインダー、着色剤及び耐摩耗剤わ含む
熱転写記録層を、この順に積層して成る樹脂型熱転写記
録材は良く知られており(特開平1−141788号公報)、
プラスチック表面に転写可能とするため、樹脂バインダ
ーとしてガラス転移点50〜110℃の樹脂が使用されてい
る。
記録材を重ね、転写記録材背面からサーマルヘッドを押
し当て、選択的に加熱して、加熱した部分の熱転写層を
軟化して接着力を発現させると共に、剥離層を溶融流動
化させ、剥離層と熱転写記録層のみを転写する。この結
果、文字、記号、図形などの印字または印画が可能とな
る。
がより低温で生じるため、熱転写記録層が軟化した時に
は、加熱した部分の剥離層だけでなく、その周囲の剥離
層も溶融し、転写されるという問題があった。この結
果、十分正確な転写ができず、精緻な画像形成が不可能
であった。
録層が軟化せず、転写が不可能となる等、転写感度が十
分とはいえなかった。
支持体上に、ワックスを主成分とする剥離層と、樹脂バ
インダー、着色剤及び耐摩耗剤を含む熱転写記録層を、
この順に積層して成る樹脂型熱転写記録材において、上
記樹脂バインダーがガラス転移点50〜110℃、分子量800
0以上の高分子量樹脂と、軟化点60〜150℃、分子量1000
〜5000の低分子量樹脂の混合物から成ることを特徴とす
る樹脂型熱転写記録材を提供する。
は樹脂型熱転写記録材の断面図を示している。
は、支持体(1)、剥離層(2)、熱転写記録層(3)
の三層から成る。
を支持するものである。転写時にサーマルヘッドの熱に
耐えて変形しない耐熱性、寸法安定性、及び表面平滑性
を必要とする。
使用できるが、耐熱性、寸法安定性などの点で、二軸延
伸したポリエステルフィルムが公的である。厚さは2〜
10μmで良い。
巻き取った状態では熱転写記録層(3)が当接すること
から、サーマルヘッドに対するスティッキングを防ぎ、
巻き取った時のブロッキングを防止するため、支持体
(1)背面にはスティッキング防止層(11)を設けるこ
とが望ましい。
シ基(メトキシ基、エトキシ基等)を有するシリコーン
中間縮合物を、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、ポリエ
ステル樹脂、アクリル樹脂などと縮合させたシリコーン
変性樹脂が使用できる。例えば、信越化学工業(株)製
KR218などである。また、かかるシリコーン変性樹脂ま
たはニトロセルロース等の耐熱性バインダーとシリコー
ンオイルの混合物でスティッキング防止層(11)を形成
しても良い。あるいはシリコーン変性樹脂とシリコーン
オイルを別途塗布して二層構造のスティッキング防止層
(11)としても良い。
ルコート、リバースコートなどの方法で、0.1〜5μm
の厚さに塗布すれば良い。
ものである。後述するように、転写は、熱転写記録層
(3)がサーマルヘッドの熱によりゴム状流動状態とな
って接着力を生じ、被転写体表面に接着することによっ
て行われる。剥離層(2)が存在しないと、この熱転写
時に、熱転写記録層(3)は支持体(1)に対しても接
着力を生じ、転写が困難となる。
に溶融するものである必要がある。このため、融点60〜
120℃のワックスを主成分とする。もっとも、ワックス
単体から成る場合は、支持体(1)と剥離層(2)の接
着力が劣り、不用意に脱落することがあるから、低軟化
点の樹脂成分を少量混合することが望ましい。
ックス、モンタンワックス、高級脂肪酸、高級アルコー
ル、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル等が使用で
きる。
リスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアミ
ド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、石油樹
脂などが使用できる。添加量は剥離層(2)の固形分全
体の0〜20重量%で良い。
メルトコート)することによって形成できる。また、溶
剤に溶解または分散してコーティング(ソルベントコー
ト)しても良い。溶剤としてはトルエン等の芳香族炭化
水素、メチルエチルケトンやメチルイソブチルケトン等
のケトン系溶剤、イソプロピルアルコール等のアルコー
ル系溶剤が使用できる。ソルベントコートはグラビアコ
ート、ロールコート、バーコート、ブレードコートなど
の方法が可能である。剥離層(2)は0.5〜2.0μmの厚
さに形成すれば良い。
像を形成するものである。転写は、サーマルヘッドの熱
により熱転写記録層(3)がゴム状流動状態になって接
着力を生じ、被転写体表面に接着することによって行わ
れる。
成分とする。着色剤は転写画像(転写により被転写体表
面に形成された画像)に色彩を付与するものであり、樹
脂バインダーは転写可能とするものである。
転写画像の耐候性の確保のため、有機または無機の顔料
が好ましい。例えば、酸化チタン、炭酸カルシウム、ハ
ンザイエロー、オイルイエロー2G、カーボンブラック、
オイルブラック、ピラゾロンオレンジ、オイルレッド、
ベンガラ、アンスラキノンバイオレット、フタロシアニ
ンブルー、フタロシアニングリーン、アルミニウム粉
末、ブロンズ粉末、パール粉末、磁性粉末などである。
と軟化点60〜150℃の低分子量樹脂から成る。
するもので、ガラス転移点が110℃を越えると通常の条
件で転写不能となり、転写のためにはサーマルヘードや
熱転写記録材に過度の負担を必要とする。また、ガラス
転移点が50℃未満では転写画像の画像安定性が劣る結果
となる。通常分子量8000以上である。
リ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、変
性した塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂などの塩化ビ
ニル系樹脂;ポリアクリル酸、ポリアクリル酸−2−メ
トキシエチル、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸
−2−ナフチル、ポリアクリル酸イソボルニル、ポリメ
タクリロニトリル、ポリアクリロニトリル、ポリメチル
クロロアクリレート、ポリメタクリル酸メチル、ポリメ
タクリル酸エチル、ポリメタクノル酸−t−ブチル、ポ
リメタクリル酸イソブチル、ポリメタクリル酸フェニ
ル、メタクリル酸メチルとメタクリル酸アルキル(ただ
しアルキル基の炭素数は2〜6個)のコポリマーなどの
アクリル系樹脂;ポリスチレン、ポリジビニルベンゼ
ン、ポリビニルトルエン、スチレン−ブタジエン共重合
体、スチレン−メタクリル酸アルキル(ただしアルキル
基の炭素数は1〜6個)のコポリマーなどのビニル系樹
脂;ナイロン−6,6、ナイロン−6,7、ナイロン−6,8、
ナイロン−6,9、ナイロン−6,10、ナイロン6,12、ナイ
ロン−10などのポリアミド系樹脂;ポリビニルブチラー
ル、ポリビニルアセタールなどのポリアセタール系樹脂
などが使用できる。
ールの縮重合により得られる樹脂でカルボン酸の主成分
はテレフタル酸である。また、アルコールの主成分はエ
チレングリコールである。その他のカルボン酸として
は、イソフタル酸、ナフタリンジカルボン酸、ジフェニ
ルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、ジ
フェニルスルホンジカルボン酸などの芳香族カルボン
酸;ヘキサヒドロキシテレフタル酸、ヘキサヒドロキシ
シソフタル酸などの脂環族カルボン酸;アジピン酸、セ
バシン酸、アゼライン酸などの脂肪族カルボン酸;p−β
−ヒドロキシエトキシ安息香酸、p−オキシ安息香酸、
ε−オキシカプロン酸などのオキシ酸が例示できる。ま
た、他のアルコールとしては、プロピレングリコール、
1,4−ブタンジオール、1,4−シシクロヘキサンジメタノ
ール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコ
ール、ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリコ
ール、ネオペンチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、1,1−シクロヘキサンジメチロール、1,4−シクロヘ
キサンジメチロール、2,2−ビス(4−β−ヒドロキシ
エトキシフェニルョプロパン、ビス(4−β−ヒドロキ
シエトキシフェニル)スルホンシクロヘキサンジオー
ル、1,4−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、
1,3−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンなどが
例示できる。
下させて熱応答性を向上し、この結果、転写時に剥離層
(2)が溶融すると同時に転写可能として、加熱部分周
辺の剥離層(2)の溶融を防ぎ、転写精度を向上させる
ものである。この理由から軟化点150℃以下のものを使
用する必要がある。また、転写画像の画像安定性を確保
するため、軟化点が60℃以上である必要がある。通常分
子量1000〜5000である。
子量2000〜5000のポリエステル樹脂が使用できる。
脂も使用できる。例えば、スチレン、ビニルトルエン、
α−メチルスチレン、イソデンの共重合体などのC9系の
軟化点80〜150℃、分子量1000〜1500の石油樹脂であ
る。あるいは、イソプレン、ピペリレン、2−メチルブ
テン−1、2−メチルブテン−2の共重合体等の軟化点
70〜100℃、分子量1000〜2000のC5系の石油樹脂であ
る。また、軟化点60〜100℃のC5とC9の共重合樹脂も使
用できる。
点65〜170℃、分子量1000〜5000のビスフェノールAと
エピクロルヒドリンとの共重合体である。また、臭素化
エポキシ樹脂、エポキシノボラック樹脂であっても良
い。
〜130℃のケトンとホルムアルデヒドの共重合体であ
る。
70〜160℃、分子量1000のクマロン−インデン共重合体
である。
とホルムアルデヒドの共重合体である。
クリル系樹脂も使用できる。
子量樹脂は20〜70重量%含まれていることが望ましい。
20重量%未満では、塗料化した際に塗料の粘度が低く、
塗布しても塗料の泳ぎが生じて、均一な膜厚の熱転写記
録層(3)の形成が困難である。また、70重量%を越え
ると、熱応答性に劣る結果となる。なお、残部は低分子
量樹脂である。
必要がある。耐磨耗材は、転写画像の引っ掻きや磨耗に
対する抵抗を向上する他に、熱転写記録層(3)の引張
破断伸度を低下させ、転写精度を向上する。すなわち、
耐磨耗材を混合しないと、転写の際に加熱された部分の
熱転写記録層(3)とその周囲の熱転写記録層(3)が
互いに接着して、精確な転写ができないことになる。
ス、鉱物系ワックス、石油系ワックス等の天然ワック
ス;合成炭化水素系ワックス、脂肪族アルコールと酸の
エステル系ワックス、脂肪酸エステルとグリセライト系
ワックス、水素化ワックス、合成ケトン系ワックス、ア
ミンあるいはアミド系ワックス、塩素化炭化水素系ワッ
クス、合成動物系ワックス、αオレフィン系ワックス等
の合成ワックス;ステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸の金
属塩;テフロンパウダー;ポリエチレンパウダー、ポリ
プロピレンパウダー等が使用できる。
び必要なその他の添加物を混合し、溶剤に溶解または分
散してて塗料とし、塗布することによって形成できる。
混合比は着色剤10〜30重量部、樹脂成分40〜80重量部、
耐磨耗材5〜30重量部で良く、この着色剤、樹脂成分及
び耐磨耗材の合計量100重量部に対し、その他の添加剤
0〜10重量部を混合すれば良い。塗布する際の泳ぎを防
止するため、これらの固形分全体と溶剤の合計量を100
%として溶剤は15〜50重量%用いることが望ましい。溶
剤としては芳香族炭化水素、ケトン、アルコール等の塗
料用汎用溶剤が使用できる。塗布はバーコート、ブレー
ドコート、エアナイフコート、グラビアコート、ロール
コートなどのソルベントコートによって、乾燥膜厚0.5
〜4.0μmの厚みに塗布すれば良い。
を利用してプラスチック表面に転写することができる。
例えば、塩ビ系樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネー
ト、ポリエステル、アクリル系樹脂、ABS樹脂等であ
る。あるいはコート紙、ガラス転移点50〜110℃の熱可
塑性樹脂を表面に塗布した被転写体である。被転写体
は、巻取り状、枚葉状のシートの他、カード状であって
も良い。
(3)面を当接し、熱転写記録材の背面にサーマルヘッ
ドを当て、サーマルヘッドの加熱素子を選択的に加熱す
ることによって可能である。転写条件は、従来のサーマ
ルヘッドと同程度の条件で良く、例えば印加電力0.3W/d
ot、パルス巾2.5msec(ON/OFF)、dot密度6dot/mmで良
い。
二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム。
量部に対し、50重量部。
上に粘着テープを接着した後、引き剥がすと、網目の中
心のインキのみが粘着テープに付着して剥離された。
に対し、50重量部。
部に対し、50重量部。
二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム。
部に対し、50重量部。
かも精度良く転写できる熱転写記録材を得ることができ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】耐熱性を有する支持体上に、ワックスを主
成分とする剥離層と、樹脂バインダー、着色剤及び耐磨
耗剤を含む熱転写記録層を、この順に積層して成る樹脂
型熱転写記録材において、上記樹脂バインダーがガラス
転移点50〜110℃、分子量8000以上の高分子量樹脂と、
軟化点60〜150℃、分子量1000〜5000の低分子量樹脂の
混合物から成ることを特徴とする樹脂型熱転写記録材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2074556A JP2692330B2 (ja) | 1990-03-23 | 1990-03-23 | 樹脂型熱転写記録材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2074556A JP2692330B2 (ja) | 1990-03-23 | 1990-03-23 | 樹脂型熱転写記録材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03274187A JPH03274187A (ja) | 1991-12-05 |
JP2692330B2 true JP2692330B2 (ja) | 1997-12-17 |
Family
ID=13550626
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2074556A Expired - Lifetime JP2692330B2 (ja) | 1990-03-23 | 1990-03-23 | 樹脂型熱転写記録材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2692330B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6756128B2 (ja) * | 2016-03-22 | 2020-09-16 | 大日本印刷株式会社 | 熱転写シート |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6237189A (ja) * | 1985-08-12 | 1987-02-18 | General Kk | 感熱転写記録媒体 |
US4738889A (en) * | 1985-10-28 | 1988-04-19 | Dai Nippon Insatsu Kabushiki Kaisha | Heat transfer sheet |
JP2722466B2 (ja) * | 1987-11-28 | 1998-03-04 | 凸版印刷株式会社 | 熱転写記録材 |
-
1990
- 1990-03-23 JP JP2074556A patent/JP2692330B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03274187A (ja) | 1991-12-05 |
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