JP2692229B2 - フッ素化炭化水素系共沸混合物及び擬共沸混合物 - Google Patents
フッ素化炭化水素系共沸混合物及び擬共沸混合物Info
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- JP2692229B2 JP2692229B2 JP1020885A JP2088589A JP2692229B2 JP 2692229 B2 JP2692229 B2 JP 2692229B2 JP 1020885 A JP1020885 A JP 1020885A JP 2088589 A JP2088589 A JP 2088589A JP 2692229 B2 JP2692229 B2 JP 2692229B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は,代替フロンとして使用できるとともに溶剤
等として優れた特性を有する新規なフッ素化炭化水素系
共沸及び擬共沸混合物に関するものである。
等として優れた特性を有する新規なフッ素化炭化水素系
共沸及び擬共沸混合物に関するものである。
[従来の技術] フッ素化炭化水素系化合物(以下単にフロンという)
は、毒性が少なく不燃で化学的に安定なものが多く、標
準沸点の異なる各種フロンが入手できることから、これ
らの特性を活かして溶剤、発泡剤、プロペラントあるい
は冷媒等として1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオ
ロエタン(R113)が、発泡剤としてトリクロロモノフル
オロメタン(R11)が、プロペラントや冷媒としてジク
ロロジフルオロメタン(R12)が使われている。
は、毒性が少なく不燃で化学的に安定なものが多く、標
準沸点の異なる各種フロンが入手できることから、これ
らの特性を活かして溶剤、発泡剤、プロペラントあるい
は冷媒等として1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオ
ロエタン(R113)が、発泡剤としてトリクロロモノフル
オロメタン(R11)が、プロペラントや冷媒としてジク
ロロジフルオロメタン(R12)が使われている。
[発明が解決しようとする課題] 化学的に特に安定なR11、R12、R113は対流圏内での寿
命が長く、拡散して成層圏に達し、ここで太陽光線によ
り分解して発生する塩素ラジカルがオゾンと連鎖反応を
起こし、オゾン層を破壊するとのことから、これら従来
のフロンの使用規制が実施されることとなった。このた
め、これらの従来のフロンに変わり、オゾン層を破壊し
にくい代替フロンの探索が活発に行なわれている。
命が長く、拡散して成層圏に達し、ここで太陽光線によ
り分解して発生する塩素ラジカルがオゾンと連鎖反応を
起こし、オゾン層を破壊するとのことから、これら従来
のフロンの使用規制が実施されることとなった。このた
め、これらの従来のフロンに変わり、オゾン層を破壊し
にくい代替フロンの探索が活発に行なわれている。
本発明は、従来のフロンと同等な種々の優れた特性を
有しており代替フロンとして有用な炭素数が3の新規な
含水素クロロフルオロプロパン系フロンを含む混合物を
提供することを目的とするものである。
有しており代替フロンとして有用な炭素数が3の新規な
含水素クロロフルオロプロパン系フロンを含む混合物を
提供することを目的とするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は1,1−ジクロロ−2,2,3,3,3−ペンタフルオロ
プロパン(R225ca)及び1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフ
ルオロエタン(R122)からなるフッ素化炭化水素系共沸
及び擬共沸混合物に関するものである。本発明の混合物
は不燃性であるとともに共沸組成が存在し、特に洗浄溶
剤として従来のR113単体よりも洗浄力が高いため、R113
代替として極めて有用なものである。
プロパン(R225ca)及び1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフ
ルオロエタン(R122)からなるフッ素化炭化水素系共沸
及び擬共沸混合物に関するものである。本発明の混合物
は不燃性であるとともに共沸組成が存在し、特に洗浄溶
剤として従来のR113単体よりも洗浄力が高いため、R113
代替として極めて有用なものである。
更に、本発明の共沸混合物はリサイクルしても組成の
変動がないこと及び擬共沸混合物はリサイクルしても組
成の変動が少ないこと、又従来の単一フロンと同じ使い
方ができ、従来技術の大幅な変更を要しないこと等の利
点がある。本発明の混合物としてはR225caが58〜98重量
%及びR122が2〜42重量%の擬共沸混合物、好ましく
は、R225caが68〜88重量%及びR122が12〜32重量%の擬
共沸混合物であり、さらに好ましくはR225caの約78重量
%とR122の約22重量%からなる共沸混合物である。
変動がないこと及び擬共沸混合物はリサイクルしても組
成の変動が少ないこと、又従来の単一フロンと同じ使い
方ができ、従来技術の大幅な変更を要しないこと等の利
点がある。本発明の混合物としてはR225caが58〜98重量
%及びR122が2〜42重量%の擬共沸混合物、好ましく
は、R225caが68〜88重量%及びR122が12〜32重量%の擬
共沸混合物であり、さらに好ましくはR225caの約78重量
%とR122の約22重量%からなる共沸混合物である。
本発明の混合物には、用途に応じてその他の成分を更
に添加混合することができる。例えば、溶剤としての用
途においては、ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、イ
ソヘキサン、ネオヘキサン、ヘプタン、イソヘプタン、
2,3−ジメチルブタン、シクロペンタン等の炭化水素
類、ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロプロパン等の
ニトロアルカン類、ジエチルアミン、トリエチルアミ
ン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、イソブチルア
ミン等のアミン類、メタノール、エタノール、n−プロ
ピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブタノ
ール、i−ブタノール、s−ブタノール、t−ブタノー
ル等のアルコール類、メチルセロソルブ、テトラヒドロ
フラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、アセトン、
メチルエチルケトン、メチルブチルケトン等のケトン
類、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステ
ル類、ジクロロメタン、trans−1,2−ジクロロエチレ
ン、cis−1,2−ジクロロエチレン、2−ブロモプロパン
等のハロゲン化炭化水素類、その他、1,1−ジクロロ−
1−フルオロエタン等のR225ca、R122以外のフロン類等
を適宜添加することができる。
に添加混合することができる。例えば、溶剤としての用
途においては、ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、イ
ソヘキサン、ネオヘキサン、ヘプタン、イソヘプタン、
2,3−ジメチルブタン、シクロペンタン等の炭化水素
類、ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロプロパン等の
ニトロアルカン類、ジエチルアミン、トリエチルアミ
ン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、イソブチルア
ミン等のアミン類、メタノール、エタノール、n−プロ
ピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブタノ
ール、i−ブタノール、s−ブタノール、t−ブタノー
ル等のアルコール類、メチルセロソルブ、テトラヒドロ
フラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、アセトン、
メチルエチルケトン、メチルブチルケトン等のケトン
類、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステ
ル類、ジクロロメタン、trans−1,2−ジクロロエチレ
ン、cis−1,2−ジクロロエチレン、2−ブロモプロパン
等のハロゲン化炭化水素類、その他、1,1−ジクロロ−
1−フルオロエタン等のR225ca、R122以外のフロン類等
を適宜添加することができる。
R225ca及びR122からなる本発明の共沸及び擬共沸混合
物は、従来のフロントと同様、熱媒体や発泡剤等の各種
用途に使用でき、特に溶剤として用いた場合、従来のR1
13より高い溶解力を有するため好適である。溶剤の具体
的な用途としては、フラックス、グリース、油、ワック
ス、インキ等の除去剤、塗料用溶剤、抽出剤、ガラス、
セラミックス、プラスチック、ゴム、金属製各種物品、
特にIC部品、電気機器、精密機械、光学レンズ等の洗浄
剤や水切り剤等を挙げることができる。洗浄方法として
は、手拭き、浸漬、スプレー、揺動、超音波洗浄、蒸気
洗浄等を採用すればよい。
物は、従来のフロントと同様、熱媒体や発泡剤等の各種
用途に使用でき、特に溶剤として用いた場合、従来のR1
13より高い溶解力を有するため好適である。溶剤の具体
的な用途としては、フラックス、グリース、油、ワック
ス、インキ等の除去剤、塗料用溶剤、抽出剤、ガラス、
セラミックス、プラスチック、ゴム、金属製各種物品、
特にIC部品、電気機器、精密機械、光学レンズ等の洗浄
剤や水切り剤等を挙げることができる。洗浄方法として
は、手拭き、浸漬、スプレー、揺動、超音波洗浄、蒸気
洗浄等を採用すればよい。
[実施例] 以下に本発明の実施例を示す。
実施例 1 下記の組成からなる溶剤混合物1000gを蒸留フラスコ
に入れ、理論段数20段の精留塔を用い、大気圧下で蒸留
を行なった。
に入れ、理論段数20段の精留塔を用い、大気圧下で蒸留
を行なった。
(組成) (重量%) R225ca(沸点51.3℃) 80 R122 (沸点71.9℃) 20 その結果、52℃において留分350gを得た。このものを
ガスクロマトグラフで測定した結果、次の組成であっ
た。
ガスクロマトグラフで測定した結果、次の組成であっ
た。
(組成) (重量%) R225ca 78 R122 22 実施例 2 本発明の混合物(R225ca/R122=78重量%/22重量%)
を用いて機械油の洗浄試験を行なった。
を用いて機械油の洗浄試験を行なった。
SUS−304のテストピース(25mm×30mm×2mm厚)を機
械油(日本石油製CQ−30)中に浸漬した後、本発明の前
記混合物に5分間浸漬した。その結果、機械油は、R113
と同様、良好に除去できることが確認された。
械油(日本石油製CQ−30)中に浸漬した後、本発明の前
記混合物に5分間浸漬した。その結果、機械油は、R113
と同様、良好に除去できることが確認された。
実施例 3 実施例2の混合物(R225ca/R122=78重量%/22重量
%)についてタグ式測定法(JIS−K2265)に従って測定
したところ引火点がなく不燃であることが確認された。
%)についてタグ式測定法(JIS−K2265)に従って測定
したところ引火点がなく不燃であることが確認された。
[発明の効果] 本発明のフッ素化炭化水素系混合物は、不燃性で従来
のフロン類が有している優れた特性と同等以上の特性を
有する。又、共沸点が存在するため、リサイクル時に組
成変動がなく、従来の単一フロンと同じ使い方でき、従
来技術の大幅な変更を必要とせず、そのまま適用できる
等の利点がある。又、溶剤としてよく使われているR113
単体よりも、フラックスや油等の溶解除去性に優れるた
めR113に替わる洗浄溶剤として好適である。
のフロン類が有している優れた特性と同等以上の特性を
有する。又、共沸点が存在するため、リサイクル時に組
成変動がなく、従来の単一フロンと同じ使い方でき、従
来技術の大幅な変更を必要とせず、そのまま適用できる
等の利点がある。又、溶剤としてよく使われているR113
単体よりも、フラックスや油等の溶解除去性に優れるた
めR113に替わる洗浄溶剤として好適である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 5/04 C09K 5/04 C11D 7/30 C11D 7/30
Claims (3)
- 【請求項1】1,1−ジクロロ−2,2,3,3,3−ペンタフルオ
ロプロパン及び1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフルオロエ
タンからなるフッ素化炭化水素系共沸混合物。 - 【請求項2】1,1−ジクロロ−2,2,3,3,3−ペンタフルオ
ロプロパン78重量%及び1,1,2−トリクロロ−2,2−ジフ
ルオロエタン22重量%からなる請求項1に記載の混合
物。 - 【請求項3】1,1−ジクロロ−2,2,3,3,3−ペンタフルオ
ロプロパン58〜98重量%及び1,1,2−トリクロロ−2,2−
ジフルオロエタン2〜42重量%からなるフッ素化炭化水
素系擬共沸混合物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1020885A JP2692229B2 (ja) | 1989-02-01 | 1989-02-01 | フッ素化炭化水素系共沸混合物及び擬共沸混合物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1020885A JP2692229B2 (ja) | 1989-02-01 | 1989-02-01 | フッ素化炭化水素系共沸混合物及び擬共沸混合物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02202829A JPH02202829A (ja) | 1990-08-10 |
JP2692229B2 true JP2692229B2 (ja) | 1997-12-17 |
Family
ID=12039659
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1020885A Expired - Lifetime JP2692229B2 (ja) | 1989-02-01 | 1989-02-01 | フッ素化炭化水素系共沸混合物及び擬共沸混合物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2692229B2 (ja) |
-
1989
- 1989-02-01 JP JP1020885A patent/JP2692229B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02202829A (ja) | 1990-08-10 |
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