JP2686319B2 - ケーキ用小麦粉及びケーキミックス並びにケーキ類の製造方法 - Google Patents
ケーキ用小麦粉及びケーキミックス並びにケーキ類の製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、良品質のケーキ類を製造するために使用す
る主原料小麦粉及びケーキミックス並びにケーキ類の製
造方法に関し、さらに詳細には、トランスグルタミナー
ゼを添加することにより、焼成後の沈みがなく、ケーキ
の容積の大きい、しかも内相、食感の優れたスポンジケ
ーキ、カステラ、パウンドケーキ等を与える小麦粉及び
ケーキミックス並びにトランスグルタミナーゼを使用す
る良品質のケーキ類を得るためのその製造方法に関す
る。
る主原料小麦粉及びケーキミックス並びにケーキ類の製
造方法に関し、さらに詳細には、トランスグルタミナー
ゼを添加することにより、焼成後の沈みがなく、ケーキ
の容積の大きい、しかも内相、食感の優れたスポンジケ
ーキ、カステラ、パウンドケーキ等を与える小麦粉及び
ケーキミックス並びにトランスグルタミナーゼを使用す
る良品質のケーキ類を得るためのその製造方法に関す
る。
(従来の技術) 小麦粉の製菓性(ケーキ)についてはいろいろ研究さ
れているが、蛋白質含量の少ない小麦粉が最も良いとさ
れ、日本におけるケーキ用小麦粉のほとんどはアメリカ
産のソフト系小麦、いわゆるウェスタンホワイト(WW)
種小麦が原料として使用されている。しかしながら、こ
の小麦を原料とした小麦粉であっても、品質の良好なケ
ーキを作るためには、小麦粉を製粉後長時間にわたって
熟成しなければならなかった。即ち、このような熟成を
経ない小麦粉を用いるときは、焼成してできたケーキが
冷却時上部や側面が陥没する、いわゆる沈みを生じ、ケ
ーキの容積が小さくロスとなるばかりでなく、内相は膜
が厚く、目の詰まったものとなり、極めて食感の劣った
ものとなる。これらを改良するための手段とて、小麦粉
の塩素処理や加熱処理、高温での熟成などが行われてお
り、また焼焼したケーキに物理的なショックを与えて沈
みを防止する方法も提案されている(特開昭61−1603
4)。
れているが、蛋白質含量の少ない小麦粉が最も良いとさ
れ、日本におけるケーキ用小麦粉のほとんどはアメリカ
産のソフト系小麦、いわゆるウェスタンホワイト(WW)
種小麦が原料として使用されている。しかしながら、こ
の小麦を原料とした小麦粉であっても、品質の良好なケ
ーキを作るためには、小麦粉を製粉後長時間にわたって
熟成しなければならなかった。即ち、このような熟成を
経ない小麦粉を用いるときは、焼成してできたケーキが
冷却時上部や側面が陥没する、いわゆる沈みを生じ、ケ
ーキの容積が小さくロスとなるばかりでなく、内相は膜
が厚く、目の詰まったものとなり、極めて食感の劣った
ものとなる。これらを改良するための手段とて、小麦粉
の塩素処理や加熱処理、高温での熟成などが行われてお
り、また焼焼したケーキに物理的なショックを与えて沈
みを防止する方法も提案されている(特開昭61−1603
4)。
しかし、かかる従来の技術のうち、塩素処理は食品衛
生上から好ましくなく、また加熱処理や高温熟成は加熱
装置を設備するのに多くの投資を要するなどの問題点が
ある。また焼成後のケーキに物理的なショックを与える
方法も、特に大量生産では、そのための特殊な装置を設
備しなければならない等、いずれの方法も効果あるいは
経済性の面から必ずしも満足できるものではなかった。
生上から好ましくなく、また加熱処理や高温熟成は加熱
装置を設備するのに多くの投資を要するなどの問題点が
ある。また焼成後のケーキに物理的なショックを与える
方法も、特に大量生産では、そのための特殊な装置を設
備しなければならない等、いずれの方法も効果あるいは
経済性の面から必ずしも満足できるものではなかった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、上述のような現状に鑑み、トランスグルタ
ミナーゼを原料に添加配合するという極めて簡単なこと
を付加するだけで、経済的な負担の大きい設備投資や塩
素処理を必要とすることなく、ケーキ類製造における従
来の方法、工程を何ら変更することなしに、沈みの無い
しかも食感の良好なケーキ類の製造方及びそのようなケ
ーキ類の製造主原料を提供せんとするものである。
ミナーゼを原料に添加配合するという極めて簡単なこと
を付加するだけで、経済的な負担の大きい設備投資や塩
素処理を必要とすることなく、ケーキ類製造における従
来の方法、工程を何ら変更することなしに、沈みの無い
しかも食感の良好なケーキ類の製造方及びそのようなケ
ーキ類の製造主原料を提供せんとするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明者は、前記問題点を解決するため鋭意研究を行
った結果、ケーキ類の製造に際し、酵素トランスグルタ
ミナーゼを原料に添加することにより、沈みのない良質
のケーキ類が製造できることを見いだし本発明を完成し
た。
った結果、ケーキ類の製造に際し、酵素トランスグルタ
ミナーゼを原料に添加することにより、沈みのない良質
のケーキ類が製造できることを見いだし本発明を完成し
た。
すなわち、本発明は、トランスグルタミナーゼを添加
したケーキ類の製造用原料小麦粉及びケーキミックス並
びにトランスグルタミナーゼを原料に添加する良品質の
ケーキ類の製造方法に関する。以下、本発明を詳述す
る。
したケーキ類の製造用原料小麦粉及びケーキミックス並
びにトランスグルタミナーゼを原料に添加する良品質の
ケーキ類の製造方法に関する。以下、本発明を詳述す
る。
まず、本発明でいうケーキ類とは、小麦粉、砂糖、卵
などを主原料とし、これに必要に応じて乳化剤、膨張剤
などの添加物を加えて調製した生地を焼成ないしは油
するものをさし、具体的にはスポンジケーキ、カステ
ラ、パウンドケーキ、カップケーキ、ドーナッツ等を挙
げることができる。なお、イーストドーナッツのように
製造工程でイースト発酵を行うものも、本発明のケーキ
類の範囲に含まれる。
などを主原料とし、これに必要に応じて乳化剤、膨張剤
などの添加物を加えて調製した生地を焼成ないしは油
するものをさし、具体的にはスポンジケーキ、カステ
ラ、パウンドケーキ、カップケーキ、ドーナッツ等を挙
げることができる。なお、イーストドーナッツのように
製造工程でイースト発酵を行うものも、本発明のケーキ
類の範囲に含まれる。
本発明に用いる酵素トランスグルタミナーゼ(E.C.2.
3.2.13)は「アミン導入システム」とも呼ばれ、第1ア
ミン、アンモニア、ヒドロキシルアミン、ジアミノ酸、
モノアミノ酸エステル等を、受容体である蛋白質やペプ
チド、例えばカゼイン、β−ラクトグロブリン、インシ
ュリン等に導入する反応を触媒する酵素であり、本発明
のごとき小麦粉由来蛋白及び場合によりその他の蛋白の
存在する系では、蛋白中のリジン残基のε−アミノ基が
グルタミンのアミド基と入れ替わることにより、架橋を
形成する反応を触媒することが知られている。本酵素は
モルモット(Guinea pig)の肝臓中に活性が高く存在す
ることが知られている(Connellan et al.,J.Biol.Che
m.,246[4],1093〜1098(1971))ほか、いくつかの
微生物が生産することが知られている(特開昭64−2747
1)。本発明で使用する酵素の起源は特に限定されるも
のではないが、特に放線菌ストレプトベルチシリウム
(Streptoverticillium)に属する微生物起源のトラン
スグルタミナーゼが容易かつ安価に入手できるので特に
好ましい。トランスシグルタミナーゼが、例えばCa2+依
存性のような他物質依存性の場合は、当該他物質を共存
させることはいうまでもない。このような他物質の所要
量は極微量であるので、これにより本発明の目的が害さ
れることはない。
3.2.13)は「アミン導入システム」とも呼ばれ、第1ア
ミン、アンモニア、ヒドロキシルアミン、ジアミノ酸、
モノアミノ酸エステル等を、受容体である蛋白質やペプ
チド、例えばカゼイン、β−ラクトグロブリン、インシ
ュリン等に導入する反応を触媒する酵素であり、本発明
のごとき小麦粉由来蛋白及び場合によりその他の蛋白の
存在する系では、蛋白中のリジン残基のε−アミノ基が
グルタミンのアミド基と入れ替わることにより、架橋を
形成する反応を触媒することが知られている。本酵素は
モルモット(Guinea pig)の肝臓中に活性が高く存在す
ることが知られている(Connellan et al.,J.Biol.Che
m.,246[4],1093〜1098(1971))ほか、いくつかの
微生物が生産することが知られている(特開昭64−2747
1)。本発明で使用する酵素の起源は特に限定されるも
のではないが、特に放線菌ストレプトベルチシリウム
(Streptoverticillium)に属する微生物起源のトラン
スグルタミナーゼが容易かつ安価に入手できるので特に
好ましい。トランスシグルタミナーゼが、例えばCa2+依
存性のような他物質依存性の場合は、当該他物質を共存
させることはいうまでもない。このような他物質の所要
量は極微量であるので、これにより本発明の目的が害さ
れることはない。
本発明のケーキ用小麦粉における酵素の添加量は、小
麦粉の蛋白質1g当り0.1〜20単位、好ましくは1〜10単
位、更に好ましくは1〜3単位である。酵素の添加量が
前記範囲より少ない場合はケーキ類の沈み防止等におい
て所期の効果を収めることが出来ず、また前記範囲を越
える場合はケーキ類の膨張がかえって阻害され、食感の
著しく硬いものになるなどの不都合があり、いずれも本
発明の目的を十分に達成できない。
麦粉の蛋白質1g当り0.1〜20単位、好ましくは1〜10単
位、更に好ましくは1〜3単位である。酵素の添加量が
前記範囲より少ない場合はケーキ類の沈み防止等におい
て所期の効果を収めることが出来ず、また前記範囲を越
える場合はケーキ類の膨張がかえって阻害され、食感の
著しく硬いものになるなどの不都合があり、いずれも本
発明の目的を十分に達成できない。
なお、本発明でいうトランスグルタミナーゼの活性単
位は、次のようにして測定され、定義される。すなわ
ち、ベンジルオキシカルボニル−L−グルタミニルグリ
シンとヒドロキシルアミンを基質として反応を行ない、
生成したヒドロキサム酸をトリクロロ酢酸存在下で鉄錯
体を形成させた後525nmの吸光度を測定し、ヒドロキサ
ム酸を量を検量線より求め活性を算出した。トランスグ
ルタミナーゼの活性は、1分間に1μモルのヒドロキサ
ム酸を生成する酵素活性を1単位(1u)とする(前掲特
開昭64−27471参照)。
位は、次のようにして測定され、定義される。すなわ
ち、ベンジルオキシカルボニル−L−グルタミニルグリ
シンとヒドロキシルアミンを基質として反応を行ない、
生成したヒドロキサム酸をトリクロロ酢酸存在下で鉄錯
体を形成させた後525nmの吸光度を測定し、ヒドロキサ
ム酸を量を検量線より求め活性を算出した。トランスグ
ルタミナーゼの活性は、1分間に1μモルのヒドロキサ
ム酸を生成する酵素活性を1単位(1u)とする(前掲特
開昭64−27471参照)。
ケーキミックスは、周知のように、小麦粉にベーキン
グパウダー、乳化剤、糖類、粉乳、油脂、植物性蛋白、
食塩、香料、ビタミンなどの副原料が適宜混合されたも
ので、水を加えるだけか又は水、牛乳、鶏卵などを適宜
加えて焼くか又は油で揚げればケーキが作れるようにし
てあるものであり、ホットケーキミックス、スポンジケ
ーキミックス及びドーナッツミックスが代表的なもので
ある。
グパウダー、乳化剤、糖類、粉乳、油脂、植物性蛋白、
食塩、香料、ビタミンなどの副原料が適宜混合されたも
ので、水を加えるだけか又は水、牛乳、鶏卵などを適宜
加えて焼くか又は油で揚げればケーキが作れるようにし
てあるものであり、ホットケーキミックス、スポンジケ
ーキミックス及びドーナッツミックスが代表的なもので
ある。
このような従来のケーキミックスに小麦粉の蛋白質1g
当り0.1〜20単位のトランスグルタミナーゼを添加配合
するだけで、それから作られるケーキ類はトランスグル
タミナーゼを添加配合していない従来のケーキミックス
から作られるケーキ類よりも品質がよい。
当り0.1〜20単位のトランスグルタミナーゼを添加配合
するだけで、それから作られるケーキ類はトランスグル
タミナーゼを添加配合していない従来のケーキミックス
から作られるケーキ類よりも品質がよい。
本発明によるトランスグルタミナーゼを使用するケー
キ類の製造も特別な困難はなく、常法によるケーキ類の
製造法におけるケーキを焼成する前の原材料配合工程又
はミキシング工程において、小麦粉の蛋白質1g当り0.1
〜20単位となるようにトランスグルタミナーゼを添加す
ればよい。即ち、添加法としては、予め小麦粉または他
の副原料に混合して加える、加水の水に溶解して加え
る、生地のミキシング時に加えるなど、任意の方法を選
択することができる。従って、ケーキ類の処方や製造工
程は、トランスグルタミナーゼを原料に添加するという
極めて簡単な操作を付加する以外は従前のものをそのま
ま踏襲することができ、本酵素の使用に伴う格別の変更
は何等必要としない。
キ類の製造も特別な困難はなく、常法によるケーキ類の
製造法におけるケーキを焼成する前の原材料配合工程又
はミキシング工程において、小麦粉の蛋白質1g当り0.1
〜20単位となるようにトランスグルタミナーゼを添加す
ればよい。即ち、添加法としては、予め小麦粉または他
の副原料に混合して加える、加水の水に溶解して加え
る、生地のミキシング時に加えるなど、任意の方法を選
択することができる。従って、ケーキ類の処方や製造工
程は、トランスグルタミナーゼを原料に添加するという
極めて簡単な操作を付加する以外は従前のものをそのま
ま踏襲することができ、本酵素の使用に伴う格別の変更
は何等必要としない。
生地の膨張をイースト発酵により行なってケーキ類を
製造する場合でもトランスグルタミナーゼを使用すると
良いことは前述の通りであるが、この場合はドウの小麦
粉の蛋白質1g当り0.1〜20単位となるようにトランスグ
ルタミナーゼを原料に添加する以外はイースト発酵によ
る常法がそのまま採用できることはもちろんである。
製造する場合でもトランスグルタミナーゼを使用すると
良いことは前述の通りであるが、この場合はドウの小麦
粉の蛋白質1g当り0.1〜20単位となるようにトランスグ
ルタミナーゼを原料に添加する以外はイースト発酵によ
る常法がそのまま採用できることはもちろんである。
本発明によれば、小麦粉の改質のための加熱処理や塩
素処理といった特別の装置や食品衛生上問題のある処理
を何等必要とすることなく、しかも、トランスグルタミ
ナーゼを使用する以外は従前の処方や製造工程を変える
ことなしに、焼成後の沈みがなく、容積が大きい、内
相、食感ともに優れたケーキ類を製造することが出来
る。
素処理といった特別の装置や食品衛生上問題のある処理
を何等必要とすることなく、しかも、トランスグルタミ
ナーゼを使用する以外は従前の処方や製造工程を変える
ことなしに、焼成後の沈みがなく、容積が大きい、内
相、食感ともに優れたケーキ類を製造することが出来
る。
本発明法によっても、小麦粉の製粉後の熟成を全く省
略することはできないが、熟成期間を顕著に短縮するこ
とができ、この点でも経済的に有利である。
略することはできないが、熟成期間を顕著に短縮するこ
とができ、この点でも経済的に有利である。
(実施例) 以下の実施例を挙げて、本発明を具体的に説明する。
実施例1 第1表に示す原料配合を使用してスポンジケーキを製
造した。 第1表 菓子用小麦粉 120g 砂 糖 135g 全卵(正味) 145g水 36g すなわち、全卵と砂糖をボールに入れ、ホイッパーを
用いてよく混合した。ミキサーを用い、中速で、比重が
0.26±0.01になるまで泡立てて、ケーキ種を得た。この
ケーキ種に約1/3量の水を加えて、へらで混ぜ、滑らか
なケーキ種とした。予め篩を通したトランスグルタミナ
ーゼの添加混合された菓子用小麦粉を加えて、へらで30
回混ぜた。さらに、残りの水を加えて25回混ぜて、ケー
キ生地を得た。得られたケーキ生地を型に流し込み、18
0℃で30分焼成して、スポンジケーキを得た。これをト
ランスグルタミナーゼの添加量をかえた菓子用小麦粉を
使用して繰返した。
造した。 第1表 菓子用小麦粉 120g 砂 糖 135g 全卵(正味) 145g水 36g すなわち、全卵と砂糖をボールに入れ、ホイッパーを
用いてよく混合した。ミキサーを用い、中速で、比重が
0.26±0.01になるまで泡立てて、ケーキ種を得た。この
ケーキ種に約1/3量の水を加えて、へらで混ぜ、滑らか
なケーキ種とした。予め篩を通したトランスグルタミナ
ーゼの添加混合された菓子用小麦粉を加えて、へらで30
回混ぜた。さらに、残りの水を加えて25回混ぜて、ケー
キ生地を得た。得られたケーキ生地を型に流し込み、18
0℃で30分焼成して、スポンジケーキを得た。これをト
ランスグルタミナーゼの添加量をかえた菓子用小麦粉を
使用して繰返した。
因みに、ここで使用したトランスグルタミナーゼは、
放線菌ストレプトベルチシウムに属する微生物(Strept
overticillium mobaraense IFO13819)起源のトランス
グルタミナーゼ(比活性:2.5単位/mg)で、これは菓子
用小麦粉に小麦粉の蛋白質1g当り第2表に示す種々の単
位で添加混合されていた。
放線菌ストレプトベルチシウムに属する微生物(Strept
overticillium mobaraense IFO13819)起源のトランス
グルタミナーゼ(比活性:2.5単位/mg)で、これは菓子
用小麦粉に小麦粉の蛋白質1g当り第2表に示す種々の単
位で添加混合されていた。
このようにして製造したスポンジケーキについて、容
積、比容積、形状、内相、食感を調べた。なお、食感は
10名からなるパネルによる官能試験によった。
積、比容積、形状、内相、食感を調べた。なお、食感は
10名からなるパネルによる官能試験によった。
結果を第2表に示す。表中TGはトランスグルタミナー
ゼを意味し、g蛋白質の蛋白質は小麦粉の蛋白質を意味
する。
ゼを意味し、g蛋白質の蛋白質は小麦粉の蛋白質を意味
する。
実施例2 第3表に示す原料配合を使用してスポンジケーキを製
造した。この実施例では、第3表より理解されるように
起泡剤を使用した。 第3表 菓子用小麦粉 200g 砂 糖 220g 全卵(正味) 240g 起泡剤(リョウト−SP印) 10g ベーキングパウダー 4g (奥野製薬○印)水 60g すなわち、全卵、起泡剤及び水をミキサーにて、高速
で1分間混合した。次いで、砂糖を加え、高速で1分間
混合した。予め篩を通した菓子用小麦粉とベーキングパ
ウダーを加え、低速で1分間混合した。さらに、実施例
1で使用したと同じトランスグルタミナーゼを加え、高
速で3.5分間混合してケーキ生地を得た。得られたケー
キ生地の350gを型に流し込み、180℃で30分間焼成し
て、スポンジケーキを得た。これをトランスグルタミナ
ーゼの添加量をかえて繰返した。
造した。この実施例では、第3表より理解されるように
起泡剤を使用した。 第3表 菓子用小麦粉 200g 砂 糖 220g 全卵(正味) 240g 起泡剤(リョウト−SP印) 10g ベーキングパウダー 4g (奥野製薬○印)水 60g すなわち、全卵、起泡剤及び水をミキサーにて、高速
で1分間混合した。次いで、砂糖を加え、高速で1分間
混合した。予め篩を通した菓子用小麦粉とベーキングパ
ウダーを加え、低速で1分間混合した。さらに、実施例
1で使用したと同じトランスグルタミナーゼを加え、高
速で3.5分間混合してケーキ生地を得た。得られたケー
キ生地の350gを型に流し込み、180℃で30分間焼成し
て、スポンジケーキを得た。これをトランスグルタミナ
ーゼの添加量をかえて繰返した。
このようにして得られたスポンジケーキについて、容
積、比容積、内相、食感を調べた。食感は実施例1にお
けると同じ官能試験によった。
積、比容積、内相、食感を調べた。食感は実施例1にお
けると同じ官能試験によった。
結果を第4表に示す。
実施例3 第5表に示す原料配合を使用してスポンジケーキを製
造した。 第5表 菓子用小麦粉 200g 砂 糖 220g 全卵(正味) 240g 起泡剤(リョウト−SP印) 10g サラダ油(市販品) 20g水 40g すなわち、全卵、起泡剤、水及び実施例1で使用した
と同じトランスグルタミナーゼをミキサーにて、高速で
1分間混合した。聞いで、砂糖を加え、高速で1分間混
合した。予め篩を通した菓子用小麦粉を加え、低速で1
分、高速で3分間混合した。サラダ油を加え、低速で1
分間混合し、ケーキ生地を得た。得られたケーキ生地の
700gを型に流し込み、180℃で35分間焼成してスポンジ
ケーキを得た。これをトランスグルタミナーゼの添加量
を変えて繰返した。
造した。 第5表 菓子用小麦粉 200g 砂 糖 220g 全卵(正味) 240g 起泡剤(リョウト−SP印) 10g サラダ油(市販品) 20g水 40g すなわち、全卵、起泡剤、水及び実施例1で使用した
と同じトランスグルタミナーゼをミキサーにて、高速で
1分間混合した。聞いで、砂糖を加え、高速で1分間混
合した。予め篩を通した菓子用小麦粉を加え、低速で1
分、高速で3分間混合した。サラダ油を加え、低速で1
分間混合し、ケーキ生地を得た。得られたケーキ生地の
700gを型に流し込み、180℃で35分間焼成してスポンジ
ケーキを得た。これをトランスグルタミナーゼの添加量
を変えて繰返した。
このようにして得られたスポンジケーキについて容
積、比容積、内相を調べた。結果を第6表に示す。
積、比容積、内相を調べた。結果を第6表に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本木 正雄 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1―1 味 の素株式会社中央研究所内
Claims (4)
- 【請求項1】小麦粉の蛋白質1g当り0.1〜20単位のトラ
ンスグルタミナーゼを添加したことを特徴するケーキ用
小麦粉。 - 【請求項2】小麦粉の蛋白質1g当り0.1〜20単位のトラ
ンスグルタミナーゼを添加したことを特徴する小麦粉を
主原料とするケーキミックス。 - 【請求項3】請求項2に記載のケーキミックスを主原料
として使用することを特徴とするケーキ類の製造方法。 - 【請求項4】小麦粉の蛋白質1g当り0.1〜20単位のトラ
ンスグルタミナーゼを原料に添加することを特徴とする
ケーキ類の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11014789A JP2686319B2 (ja) | 1989-04-28 | 1989-04-28 | ケーキ用小麦粉及びケーキミックス並びにケーキ類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11014789A JP2686319B2 (ja) | 1989-04-28 | 1989-04-28 | ケーキ用小麦粉及びケーキミックス並びにケーキ類の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02286031A JPH02286031A (ja) | 1990-11-26 |
JP2686319B2 true JP2686319B2 (ja) | 1997-12-08 |
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ID=14528238
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---|---|---|---|
JP11014789A Expired - Fee Related JP2686319B2 (ja) | 1989-04-28 | 1989-04-28 | ケーキ用小麦粉及びケーキミックス並びにケーキ類の製造方法 |
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---|---|
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---|---|---|---|---|
JP3582265B2 (ja) * | 1996-11-28 | 2004-10-27 | 味の素株式会社 | 改質穀粉及びこれを使用した穀粉加工食品 |
-
1989
- 1989-04-28 JP JP11014789A patent/JP2686319B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH02286031A (ja) | 1990-11-26 |
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