JP2685882B2 - ナール付電気接点の製造方法 - Google Patents

ナール付電気接点の製造方法

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JP2685882B2 JP1081279A JP8127989A JP2685882B2 JP 2685882 B2 JP2685882 B2 JP 2685882B2 JP 1081279 A JP1081279 A JP 1081279A JP 8127989 A JP8127989 A JP 8127989A JP 2685882 B2 JP2685882 B2 JP 2685882B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、接触面にナール(網目状の溝)の付いた電
気接点を作る方法に関する。
(従来の技術) 従来より接触面にナールの付いた電気接点は、接触時
の滑り止めと接触の安定性の良いことで良く知られてい
る。
このナール付電気接点を作る従来例を説明すると、第
5図aに示す円形の接点線材を所定の長さに切断して得
た接点材1を、第5図bに示す如くヘッダー加工により
上半部1aが大径となるように予備成形し、然る後第5図
cに示す如く底にナール2を有する凹部3を備えた成形
パンチ4にて成形加工して第5図dに示す如く頭部接触
面にナール5の付いたリベット型電気接点6を作ってい
た。
(発明が解決しようとする課題) ところで、上記の製造方法で用いている接点材1は接
点線材を切断したものであるが、その切断面は第6図に
示す如く剪断面7aと破断面7bとより成り、剪断面7a部分
に加工硬化が生じ、延びなくなる。またAgCu系の接点材
1にあっては加工硬化率が高い。従ってリベット型電気
接点6を作っても頭部接触面のナール5は剪断面7a部分
で第7図に示す如く延びず綺麗な形状に仕上がらない。
その為接触時の滑り止めと接触の安定性が十分とは言い
難い。
そこで本発明は、接触面のナールが所定の形状に綺麗
に仕上がるようにしたナール付電気接点の製造方法を提
供しようとするものである。
(課題を解決するための手段) 上記課題を解決するための本発明のナール付電気接点
の製造方法は、接点材料を不活性雰囲気にて熱処理した
後、予備成形の上又は直接底にナールを有する凹部を備
えた成形パンチにて成形加工して接触面にナールの付い
た電気接点を作ることを特徴とするものである。
(作用) 上述の如く本発明のナール付電気接点の製造方法で
は、接点材料を不活性雰囲気にて熱処理するので、接点
材料の切断剪断面の加工硬化やヘッダー加工の加工硬化
が取れる。従って、接点材料は成形パンチにて成形加工
した際、接触面が成形パンチの凹部のナールに沿って十
分に延びて接触面に綺麗なナールが付される。
(実施例) 本発明のナール付電気接点の製造方法の一実施例を図
によって説明すると、第1図aに示す如く直径1.9mmのA
g−Cu20%より成る接点線材10を長さ6.3mmに切断して得
た接点材11を、700℃〜760℃の窒素雰囲気中で30分間熱
処理した後パーツフィーダーにて移送し、第1図bに示
す如くヘッダー加工により上半部11aが大概直径2.3mmの
大径となるように予備成形し、然る後第1図cに示す如
く底にナール12を有する開口径4.0mm、底径3.65mm、深
さ1.0mmの凹部13を備えた成形パンチ14にて成形加工し
て第1図dに示す如く直径2.0mm、高さ2.0mmの脚部と上
面径3.65mm、下面径4.0mm、高さ1.0mmの頭部とより成
り、頭部の接触面に第2図に示す如く上面幅0.3mm、下
面幅0.35mm、高さ0.3mm、長さ0.35mmの台形状突起15aを
0.2mm間隔に縦、横に配列された形状のナール15の付い
たリベット型電気接点16を作った。
このリベット型電気接点16を、ばね材にかしめ止めし
て電気接触子を作るには、第3図aに示す如く受型17の
ナール18の付いた円形台形状の凹部19内にリベット型電
気接点16の頭部を入れ、脚部に厚さ0.2mm、幅7.0mmの燐
青銅より成るばね材20の直径2.1mmの接点取付穴21を嵌
装し、脚部を第3図bに示す如くかしめパンチ22にて圧
潰して接点取付穴21の周縁にかしめて、電気接触子23を
得る。
次に他の実施例を説明すると、第4図aに示す如く接
触面にナールの無い上面径3.65mm、下面径4.0mm、高さ
1.0mmの頭部と直径2.0mm、高さ2.0mmの脚部とより成るA
g−Cu20%のリベット型電気接点24をヘッダー加工によ
り製作した後、700〜760℃の窒素雰囲気中で30分間熱処
理した後、第4図bに示す如く受型17′のナールの無い
円形台形状凹部19′内にリベット型電気接点24の頭部を
入れ、脚部に厚さ0.2mm、幅7.0mmの燐青銅より成るばね
材20の直径2.1mmの接点取付穴21を嵌装し、脚部を第4
図cに示す如く底にナール25を有する開口径3.5mm、底
径3.15mm、深さ1.0mmの凹部26を備えた成形パンチ27に
て圧潰して第4図dに示す如く接点取付穴21の周縁にか
しめ、ナール28付接点29を形成した電気接触子30を得
た。
然して前述のリベット型電気接点24の頭部接触面に付
いたナール15及び電気接触子30の接点29のナール28の形
状を検査した処、いずれも綺麗に仕上がっていた。これ
はナール15の場合接点材11の切断剪断面の加工硬化が熱
処理により取られ、ナール28の場合、接点材の切断剪断
面の加工硬化及びリベット型電気接点24のヘッダー加工
の加工硬化が熱処理により取られて、夫々材料が成形パ
ンチ14、27の凹部13、26のナール12、25に沿って十分に
伸びたからである。
(発明の効果) 以上の説明で判るように本発明のナール付電気接点の
製造方法によれば、接点接触面に所定形状のナールを綺
麗に仕上げることができて、接触時の滑り止めと接触の
安定性に優れたナール付電気接点を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図a乃至dは本発明のナール付電気接点の製造方法
の一例を示す工程部、第2図はナールの形状の一例を示
す図、第3図a、bは、第1図dのナール付リベット型
電気接点をばね材の接点取付穴にかしめて電気接触子を
作る方法を示す図、第4図a乃至dは本発明のナール付
電気接点の製造方法の他の例を示す工程図、第5図a乃
至dはナール付電気接点の製造方法の工程を示す図、第
6図は接点材の切断面を示す図、第7図は従来のナール
付電気接点のナール形状を示す図である。 11……接点材、14……成形パンチ 12……ナール、15……接触面のナール 13……凹部、16……ナール付リベット型電気接点 24……通常のリベット型電気接点、28……ナール 25……ナール、29……ナール付接点 26……凹部、30……ナール付接点を有する電気接触子 27……成形パンチ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】接点材料を不活性雰囲気にて熱処理した
    後、予備成形の上又は直接底にナールを有する凹部を備
    えた成形パンチにて成形加工して、接触面にナールの付
    いた電気接点を作ることを特徴とするナール付電気接点
    の製造方法。
JP1081279A 1989-03-31 1989-03-31 ナール付電気接点の製造方法 Expired - Lifetime JP2685882B2 (ja)

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