JP2683270B2 - 注型用エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

注型用エポキシ樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、電力機器や電力ケーブル接続部等におい
て高電圧導体を支持するエポキシ樹脂注型品に用いられ
る注型用エポキシ樹脂組成物に関するものである。
〔従来の技術〕
電力機器や電力ケーブルの接続部等においては、六フ
ツ化イオウガスを絶縁媒体とし、金属電極を埋め込んだ
エポキシ樹脂組成物注型品を設置して上記金属電極部で
導体を支持することが行われている。このようなエポキ
シ樹脂注型品には、通常アルミナ粉末が充填剤として含
有されている。アルミナ粉末はエポキシ樹脂組成物中に
おいて耐クラツク性や機械的強度を向上させる作用を有
しており、組成物中に多く含有させる方が好適であると
されている。そこで、アルミナ粉末の粒度分布を、3〜
50μm位までの広い粒度分布となるように調整すること
により、組成物中の含有量を65重量%以上に高めること
が行われている。このように調整されたエポキシ樹脂組
成物は、アルミナ粉末の高含有率により、注型品の耐ク
ラツク性等を向上させることができる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上記のようにアルミナ粉末の粒度分布
を広くとり、かつこれを多量に用いると、組成物中で大
粒径のものが下方に沈降してしまいアルミナ粉末が均一
に分布しない。例えば、上記組成物の注型品において、
樹脂注入部分は充填剤の無充填層が形成され、底部には
充填剤の沈降層が形成されるという現象が生じる。ま
た、粒径のばらつきによつて粒子間の隙間の大きさがば
らつくため、そこに充填される樹脂との濡れ性もばらつ
くようになり、樹脂に対する濡れ性が組成物内で不均一
となる。したがつて、得られる注型品の外観や内部の沈
降性,曲げ強度,衝撃強度および電気特性がいま一つ不
充分なものとなるという難点を有する。
この発明は、このような事情に鑑みなされたもので、
外観,内部沈降性,曲げ強度,衝撃強度,電気特性等に
優れた高品質の注型品となりうる注型用エポキシ樹脂組
成物の提供をその目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の目的を達成するため、この発明の注型用エポキ
シ樹脂組成物は、エポキシ樹脂を主成分としアルミナ粉
末を充填剤として含有する注型用エポキシ樹脂組成物に
おいて、上記アルミナ粉末が、実質的に粒径25μm以下
の粒子からなり、その粒度分布が、粒径1μm以下の粒
子が8重量%以上を占めるように設定されていて、平均
粒径が5〜10μmの範囲内に設定されており、かつアル
ミナ粉末の含有量が、組成物全体に対し60〜75重量%に
設定されているという構成をとる。
〔作用〕
すなわち、本発明者らは、アルミナ粉末の粒度分布を
広くとることが前記のような不都合を招いていることに
鑑み、逆に粒度分布を少し狭めにした方がよい結果が得
られるのではないかと着想した。そこで、アルミナ粉末
の粒度分布を狭めにすることを中心に一連の研究を重ね
た結果、アルミナ粉末として、実質的に全粒子が粒径25
μm以下であり、かつ1μm以下の粒径の粒子が8重量
%(以下「%」と略す)以上で平均粒径が5〜10μmと
いうような、小径側であつて狭い粒度分布を有するもの
を用い、かつその含有量を、組成物全体に対し60〜75%
に設定するようにすると前記のような不都合がなく、優
れた機械的強度を有する注型品となりうるエポキシ樹脂
組成物が得られることを見いだしこの発明に到達した。
ここで、アルミナ粉末が実質的に粒径25μm以下の粒子
からなるとは、全粒子中に25μm以上の粒度の粒子を通
常1%以下の割合で含んでいてもよいという趣旨であ
る。一般的に上記25μm以上の粒度の粒子の上限は40μ
m以下である。
この発明の注型用エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹
脂と特定のアルミナ粉末とを用いて得られる。
上記エポキシ樹脂としては、室温で液状または固体状
を呈する環状脂肪族エポキシ樹脂,ビスフエノール型エ
ポキシ樹脂,ノボラツク型エポキシ樹脂,シアメルル酸
エポキシ樹脂等が好適であり、そのエポキシ当量は、17
0〜450のものが好適である。これらは単独で用いても2
種以上を併用してもよい。
また、上記エポキシ樹脂には、通常、硬化剤として酸
無水物が併用される。上記酸無水物としては、無水フタ
ル酸,テトラハイドロ無水フタル酸,ヘキサハイドロ無
水フタル酸,メチルヘキサハイドロ無水フタル酸等があ
げられる。これらも、単独で用いても2種以上を併用し
てもよい。
上記エポキシ樹脂とともに用いられる特定のアルミナ
粉末は、全ての粒子が、粒度25μm以下であり、そのう
ち、1μm以下の粒径の粒子が8%以上を占めており、
かつ平均粒径が5〜10μmの範囲内に調整されたもので
ある。すなわち、このアルミナ粉末は、従来用いられて
いたものに比べて全体が微細に調整されている。このよ
うに微細に調整されたアルミナ粉末は、粒子同士の隙間
(樹脂が充填される部分)が小さく均一になるため、樹
脂とアルミナ粉末の濡れ性が全体的に良好となるものと
思われる。したがつて、これを用いたエポキシ樹脂組成
物を注型品化すると非常に曲げ強度,衝撃強度等の機械
的強度に優れたものとなる。また、粒子径がほぼ揃つて
いるため、組成物製造時に二次粒子(大きな粒子の周り
に微細粒子が付着した状態)が形成されにくく、したが
つて、液状で放置しておいてもアルミナ粉末の沈降のな
い、低粘度でかつ高充填性を備えた樹脂組成物が得られ
るという特徴を有する。
この発明の注型用エポキシ樹脂組成物は、例えば上記
の各原料を所定の割合で配合し真空加熱下で気泡を排除
しつつ攪拌混合することにより得られる。上記攪拌温度
は通常60〜130℃程度である。
なお、上記製法において、アルミナ粉末の配合割合
は、組成物全体に対し60〜75%に設定する必要がある。
上記の範囲を外れると、アルミナ粒子が沈降しやすくな
る等の悪影響が現れ、良好な外観ならびに充分な機械的
・電気的強度を有する成形品となりうるものが得られな
くなるからである。
このようにして得られた注型用エポキシ樹脂組成物
は、低粘度で作業性がよく、かつ高充填性を示す。ま
た、放置しておいてもアルミナ粒子の沈降が生じない,
しかもアルミナ粉末と樹脂との濡れ性が大きい。したが
つて、これを注型,硬化させてなる注型品は、外観,内
部沈降性に優れ、高い衝撃強度と曲げ強度を有している
うえ、電気絶縁性にも優れている。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明の注型用エポキシ樹脂組成物
は、低粘度で作業性がよく、しかも高充填性を備えてい
る。また、液状で放置しておいてもアルミナ粒子の沈降
も生じない。したがつて、これを用いることにより、従
来では得られなかつた、耐衝撃性,耐屈曲性等の機械特
性に優れ、かつ電気特性にも優れており、しかも外観も
良好な注型品をつくることができるようになる。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
〔実施例1〜4、比較例1〜4〕 下記の第1表に示す原料を下記の割合に従つて配合
し、上記の製法に従つて目的とする注型用エポキシ樹脂
組成物を得た。
なお、表中のアルミナ粉末Aは第1図において曲線1
で表される粒度分布を有するもの(本発明の範囲内のも
の)であり、アルミナ粉末Bは第1図において曲線2で
表される粒度分布を有するもの(本発明の範囲外のも
の)である。
このようにして得られた各注型用エポキシ樹脂組成物
について、真空混合直後の初期粘度と、130℃,24時間の
条件下で硬化させた硬化体におけるアルミナ粉末の沈降
性を測定した。なお、上記沈降性は、所期容器内に注型
用エポキシ樹脂組成物1kgを注入し所定温度(130℃)で
硬化させ、第2図(A)に示すような直径110mmの硬化
体3を作製した。そして、この硬化体3をスライスし<
第2図(B)参照>X線撮影して硬化体3の充填剤無充
填層および充填剤沈降層のそれぞれの厚みを測定し沈降
性を評価した。これらの結果を下記の第2表に示す。
また、上記硬化体3について、曲げ強度(JIS−K−6
911に基づく),衝撃強度(シヤルピー法に基づく),
外観を評価した。これらの結果を下記の第2表に併せて
示す。なお、上記外観の評価は、硬化体3表面の偏析
(樹脂が流れたすじ)を目視にて評価した。
以上の結果から、実施例品はいずれも粘度が低く、し
かもアルミナ粉末が殆ど沈降しないという良好な特質を
有し、外観も良好である。また、曲げ強度および衝撃強
度の機械的強度も比較例品に比べて非常に優れているこ
とがわかる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明品および従来品に用いるアルミナ粉末の
粒度分布を示す特性曲線図、第2図(A)は実施例品お
よび比較例品により作製した硬化体の斜視図、第2図
(B)はその硬化体の縦断面図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エポキシ樹脂を主成分としアルミナ粉末を
    充填剤として含有する注型用エポキシ樹脂組成物におい
    て、上記アルミナ粉末が、実質的に粒径25μm以下の粒
    子からなり、その粒度分布が、粒径1μm以下の粒子が
    8重量%以上を占めるように設定されていて、平均粒径
    が5〜10μmの範囲内に設定されており、かつアルミナ
    粉末の含有量が、組成物全体に対し60〜75重量%に設定
    されていることを特徴とする注型用エポキシ樹脂組成
    物。
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