JPH0565365A - 注型用樹脂組成物 - Google Patents

注型用樹脂組成物

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JPH0565365A
JPH0565365A JP14971091A JP14971091A JPH0565365A JP H0565365 A JPH0565365 A JP H0565365A JP 14971091 A JP14971091 A JP 14971091A JP 14971091 A JP14971091 A JP 14971091A JP H0565365 A JPH0565365 A JP H0565365A
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JP
Japan
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resin composition
alumina powder
resistance
component
sulfur hexafluoride
Prior art date
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Pending
Application number
JP14971091A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Takahira
等 高比良
Masatsugu Sakurai
正嗣 桜井
Masaru Nakanishi
勝 中西
Taisuke Taneda
泰典 種田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記の(A)〜(C)成分を含有している。 (A)熱硬化性樹脂。 (B)耐六フツ化イオウガス性を有する針状無機質充填
剤。 (C)アルミナ粉末。 【効果】 耐六フツ化イオウガス性を備え、しかも優れ
た機械的強度と電気的特性を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電力機器や電力ケー
ブル接続部等において高電圧導体を支持する樹脂注型品
に用いられる注型用樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電力機器や電力ケーブルの接続部等にお
いては、六フツ化イオウガスを絶縁媒体とし、金属電極
を埋め込んだエポキシ樹脂組成物注型品を設置して上記
金属電極部で導体を支持することが行われている。この
ようなエポキシ樹脂組成物注型品には、通常、アルミナ
粉末が充填剤として含有されている。上記アルミナ粉末
は、エポキシ樹脂組成物中において耐クラツク性や機械
的強度を向上させる作用を有しており、組成物中に多く
含有させる方が好適であるとされている。そこで、アル
ミナ粉末の粒度分布を、3〜50μm程度までの広い粒
度分布となるように調整することにより、エポキシ樹脂
組成物中の含有量を65重量%(以下「%」と略す)以
上に高めることが行われている。このように調整された
エポキシ樹脂組成物は、アルミナ粉末の高含有率によ
り、注型品の耐クラツク性等を向上させることができ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようにアルミナ粉末を多量に用いると、アルミナ粉末は
誘電率が大きいため、電気的特性の低下を招き、また逆
に少ないと充填剤であるアルミナ粉末の沈降および機械
的特性の低下を招くという問題が生じる。
【0004】この発明は、このような事情に鑑みなされ
たもので、内部沈降性,機械的強度,電気的特性および
注型品の外観に優れ、しかも六フツ化ガス中においても
使用可能な注型用樹脂組成物の提供をその目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明の注型用樹脂組成物は、下記の(A)〜
(C)成分を含有するという構成をとる。 (A)熱硬化性樹脂。 (B)耐六フツ化イオウガス性を有する針状無機質充填
剤。 (C)アルミナ粉末。
【0006】
【作用】すなわち、本発明者らは、誘電率を上げること
なく、優れた機械的強度と内部沈降性を備え、しかも耐
六フツ化イオウガス性を有する注型用樹脂組成物を得る
ため一連の研究を重ねた。その結果、充填剤として誘電
率の高いアルミナ粉末のみでなく、これと誘電率が低く
耐六フツ化イオウガス性を有する針状の無機質充填剤を
併用すると、相対的にアルミナ粉末の配合量を低減させ
ることが可能となり、その結果、機械的強度および内部
沈降性を低下させることなく、優れた電気的特性と耐六
フツ化イオウガス性が得られることを見出しこの発明に
到達した。
【0007】つぎに、この発明について詳細に説明す
る。
【0008】この発明の注型用樹脂組成物は、熱硬化性
樹脂(A成分)と、耐六フツ化イオウガス性を有する無
機質充填剤(B成分)と、アルミナ粉末(C成分)とを
用いて得られる。
【0009】上記熱硬化性樹脂(A成分)としては、特
に限定するものではなく、従来公知のもの、例えばエポ
キシ樹脂等があげられる。上記エポキシ樹脂としては、
室温で液状または固体状を呈する環状脂肪族エポキシ樹
脂,ビスフエノール型エポキシ樹脂,ノボラツク型エポ
キシ樹脂,シアメルル酸エポキシ樹脂等が好適にあげら
れ、単独でもしくは併せて用いられる。そして、上記エ
ポキシ樹脂のエポキシ当量としては、170〜450の
範囲が好適である。
【0010】上記耐六フツ化イオウガス性を有する針状
無機質充填剤(B成分)としては、例えばウイスカー状
のホウ酸アルミニウム等があげられる。上記ウイスカー
状のホウ酸アルミニウムは、一般的に9Al2 3 ・2
2 3 で表される。そして、上記ウイスカー状のホウ
酸アルミニウムのサイズは、樹脂組成物の硬化物の使用
目的に応じて適宜選択されるが、通常、直径0.2〜2
0μmで、長さ5〜300μmが好ましい。すなわち、
ウイスカー状のホウ酸アルミニウムのサイズが上記範囲
を外れると、樹脂組成物の粘度が上昇し、作業性が低下
する傾向がみられるからである。
【0011】上記耐六フツ化イオウガス性を有する針状
無機質充填剤(B成分)とともに用いられるアルミナ粉
末(C成分)としては、その粒度もまた上記針状無機質
充填剤(B成分)と同様に樹脂組成物の硬化物の使用目
的に応じて適宜選択されるが、一般的に平均粒径5〜5
0μmのものを用いるのが好ましい。すなわち、アルミ
ナ粉末(C成分)の粒度が5μm未満では樹脂組成物の
粘度が上昇し、逆に50μmを超えるとアルミナ粉末の
沈降が生じる傾向がみられるからである。
【0012】上記耐六フツ化イオウガス性を有する針状
無機質充填剤(B成分)(X)とアルミナ粉末(C成
分)(Y)の混合割合は、一般的には作業性の他、耐熱
性,コスト等を考慮したうえで適宜選択される。例え
ば、容量比でX/(X+Y)=0.1〜0.5の範囲に
設定するのが好ましい。すなわち、針状無機質充填剤
(B成分)の割合が0.1を下回ると機械的強度,誘電
率特性が低下し、0.5を上回ると粘度が上昇する傾向
がみられるからである。さらに、上記耐六フツ化イオウ
ガス性を有する針状無機質充填剤(B成分)およびアル
ミナ粉末(C成分)の双方からなる充填剤(B成分+C
成分)の配合量は、特に限定するものではないが、例え
ば、エポキシ樹脂100容量部(以下「部」と略す)に
対して30〜150部に設定するのが好ましく、特に好
ましくは50〜100部である。すなわち、両者の混合
割合が150部を超えると流動性,誘電率が悪化し注型
用材料に適さなくなり、逆に30部未満では充填剤の沈
降が発生したり、機械的強度の点で添加効果が微弱であ
まり好ましくない低下する傾向がみられるからである。
【0013】この発明の注型用樹脂組成物には、必要に
応じて硬化剤および硬化時間をより短縮するために硬化
促進剤を適宜用いることができる。さらに、作業性の向
上を図るために反応性希釈剤を添加してもよい。
【0014】上記硬化剤および硬化促進剤としては、特
に限定するものではなく従来公知のものがあげられる。
例えば、熱硬化性樹脂(A成分)としてエポキシ樹脂を
用いる場合、無水フタル酸,ヘキサヒドロ無水フタル
酸,テトラヒドロ無水フタル酸,メチルヘキサヒドロ無
水フタル酸,メチルテトラヒドロ無水フタル酸,メチル
無水ナジツク酸,ドデセニル無水コハク酸,無水ピロメ
リツト酸等の酸無水物、トリエチレンテトラミン,メタ
フエニレンジアミン,トリス(ジメチルアミノメチル)
フエノール等のアミン類、ジシアンアミド、三フツ化ホ
ウ素−アミン錯体、イミダゾール等があげられる。これ
らは単独でもしくは併せて用いられる。
【0015】この発明の注型用樹脂組成物は、例えばつ
ぎのようにして得られる。すなわち、上記各成分を所定
の割合で配合し、真空加熱下で気泡を排除しつつ攪拌混
合することにより得られる。なお、上記攪拌温度は、通
常60〜130℃程度に設定される。
【0016】
【発明の効果】以上のように、この発明の注型用樹脂組
成物は、耐六フツ化イオウガス性を有する無機質充填剤
(B成分)をアルミナ粉末(C成分)を含有している。
このため、この注型用樹脂組成物の硬化物は、六フツ化
イオウガス中で使用しても分解ガスを発生せず、しかも
誘電率が低く、優れた機械的特性を備えている。
【0017】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0018】
【実施例1〜5、比較例1〜4】下記の表1および表2
に示す各成分を同表に示す割合にしたがつて配合し、前
記製法にしたがつて目的とする注型用樹脂組成物を得
た。
【0019】
【表1】
【0020】*1:エポキシ当量200。 *2:エポキシ当量380。 *3:平均粒径8μm。 *4:平均直径0.7μm,平均長さ20μm。
【0021】
【表2】
【0022】*1:エポキシ当量200。 *2:エポキシ当量380。 *3:平均粒径8μm。 *4:平均直径0.7μm,平均長さ20μm。
【0023】このようにして得られた各注型用樹脂組成
物について、真空混合直後の初期粘度と、130℃×2
4時間の条件下で硬化させた硬化体におけるアルミナ粉
末およびウイスカー状ホウ酸アルミニウムの沈降性を測
定した。なお、上記沈降性は、所定の容器内に注型用樹
脂組成物1kgを注入し所定温度(130℃)で硬化さ
せ、図1に示すような直径110mmの硬化体1を作製し
た。そして、この硬化体1をスライスし(図2参照)X
線撮影して硬化体1の充填剤無充填層および充填剤充填
層のそれぞれの厚みを測定し沈降性を評価した。これら
の結果を下記の表3および表4に示した。
【0024】また、上記硬化体1について、誘電率(J
IS−K−6911に基づく),曲げ強度(JIS−K
−6911に基づく),衝撃強度(シヤルピー法に基づ
く)を評価した。これらの結果を下記の表3および表4
に併せて示した。
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】上記表3および表4の結果から、比較例品
は沈降しているかもしくは誘電率が高い。これに対して
実施例品はいずれも誘電率が低く、比較的低粘度のため
作業性も良好であり、しかも充填剤がほとんど沈降しな
いという良好な性質を備えている。さらに、曲げ強度お
よび衝撃強度の機械的強度にも優れていることがわか
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】注型用樹脂組成物の硬化体の斜視図である。
【図2】上記硬化体の断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 種田 泰典 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(A)〜(C)成分を含有するこ
    とを特徴とする注型用樹脂組成物。 (A)熱硬化性樹脂。 (B)耐六フツ化イオウガス性を有する針状無機質充填
    剤。 (C)アルミナ粉末。
  2. 【請求項2】 (B)成分の耐六フツ化イオウガス性を
    有する針状無機質充填剤が、ウイスカー状ホウ酸アルミ
    ニウムである請求項1記載の注型用樹脂組成物。
JP14971091A 1991-05-24 1991-05-24 注型用樹脂組成物 Pending JPH0565365A (ja)

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