JP2601512B2 - 注型用エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

注型用エポキシ樹脂組成物

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JP2601512B2
JP2601512B2 JP63092589A JP9258988A JP2601512B2 JP 2601512 B2 JP2601512 B2 JP 2601512B2 JP 63092589 A JP63092589 A JP 63092589A JP 9258988 A JP9258988 A JP 9258988A JP 2601512 B2 JP2601512 B2 JP 2601512B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、電力機器や電力ケーブル接続部等におい
て高電圧導体を支持するエポキシ樹脂注型品に用いられ
る注型用エポキシ樹脂組成物に関するものである。
〔従来の技術〕
電力機器や電力ケーブルの接続部等においては、六弗
化硫黄ガス(以下「SF6」と略す)を絶縁媒体とし、金
属電極を埋め込んだエポキシ樹脂組成物注型品を設置し
て上記金属電極部で導体を支持することが行われてい
る。このようなエポキシ樹脂注型品には、通常アルミナ
粉末が充填材として含有されている。アルミナ粉末はエ
ポキシ樹脂組成物中において耐クラツク性や機械的強度
を向上させる作用を有しており、組成物中に多く含有さ
せる方が好適であるとされている。そこで、アルミナ粉
末の粒度分布を、5〜80μm位までの広い粒度分布とな
るように調整することにより、組成物中の含有量を65重
量%以上に高めて注型品の耐クラツク性等を向上させる
ことも考えられる。
〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら、上記のようにアルミナ粉末の粒度分布
を広くとると、組成物中で大粒径のものが下方に沈降し
てしまいアルミナ粉末が均一に分布しない。また、粒径
のばらつきによつて粒子間の隙間の大きさがばらつくた
め、そこに充填される樹脂との濡れ性もばらつくように
なり、樹脂に対する濡れ性が組成物内で不均一となる。
したがつて、得られる注型品の曲げ強度や衝撃強度、あ
るいはヒートシヨツク性がいま一つ不充分なものとなる
という難点を有する。さらに、大きな粒子の周りに微粒
子が付着することにより二次粒子が形成されて組成物の
粘度が高くなり作業性が悪くなるという問題も派生す
る。
この発明は、このような事情に鑑みなされたもので、
低粘度で充填性に優れ、曲げ強度,衝撃強度,ヒートシ
ヨツク性等の機械的強度に優れた高品質の注型品となり
うる注型用エポキシ樹脂組成物の提供をその目的とす
る。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の目的を達成するため、この発明の注型用エポキ
シ樹脂組成物は、エポキシ樹脂を主成分としアルミナ粉
末を充填材として含有する注型用エポキシ樹脂組成物に
おいて、上記アルミナ粉末の平均粒子径が5〜10μmで
あり、上記アルミナ粉末の粒度分布が、3〜30μmの粒
径の粒子が90重量%以上,30μm以上の粒径の粒子が1
重量%以下の範囲内であるとともに50μmを超える粒径
の粒子を含まないよう設定されており、かつアルミナ粉
末の含有量が、組成物全体に対し65〜75重量%(以下
「%」と略す)に設定されているという構成をとる。
〔作用〕
すなわち、本発明者らは、優れた機械的強度を有する
注型品となりうるエポキシ樹脂組成物について研究を重
ねる過程で、従来から行われてきた、充填材を多く含有
させるためにアルミナ粉末の粒度分布を広くとるという
操作が、前記のように却つて組成物の粘度を高め、注型
品の機械的強度を損なう結果を招いていることに注目し
た。そこで、アルミナ粉末の粒度分布の好ましい状態お
よびその含有量についてさらに一連の研究を重ねた結
果、アルミナ粉末の粒度分布を、3〜30μmの粒径の粒
子が90%以上,30μm以上の粒径の粒子が1%以下とな
るよう小径側で狭い範囲内に絞るとともに、50μmを超
える大径粒子を含まないようにし、しかも、アルミナ粉
末の含有量を、組成物全体に対し65〜75%に設定するよ
うにすると、アルミナ粉末が高含有であるにもかかわら
ず低粘度で充填性に優れ、しかも非常に優れた機械的強
度を有する注型品となることを見いだしこの発明に到達
した。
なお、この発明において、「50μmを超える粒径の粒
子を含まない」とは、50μmを超える粒径の粒子を一粒
も含まないという意味ではなく、実質的に含まないとい
う意味である。
つぎに、この発明を詳細に説明する。
この発明に用いるアルミナ粉末は、粒度分布が3〜30
μmの粒径の粒子が90%以上,30μm以上の粒径の粒子
が1%以下の範囲であるとともに50μmを超える粒径の
粒子を含まないよう調整されたものである。すなわち、
このアルミナ粉末は、従来用いられていたものに比べて
微細に調整されている。そして、上記粒度分布のアルミ
ナ粉末の平均粒子径は5〜10μmであり、最大粒子径が
50μm以下でなければならない(ちなみに、従来用いら
れているアルミナ粉末の平均粒子径は15μm以上)。こ
のように微細に調整されたアルミナ粉末は、粒子同士の
隙間(つまり樹脂が充填される部分)が小さく均一にな
るため、樹脂とアルミナ粉末の濡れ性が全体的に良好と
なる。したがつて、注型品化すると非常に耐クラツク性
等の機械的強度に優れたものとなる。また、粒子径がほ
ぼ揃つているため、組成物製造時に二次粒子(大きな粒
子の周りに微細粒子が付着した状態)が形成されにく
く、したがつて低粘度でかつ高充填性を備えた樹脂組成
物が得られるという特徴を有する。
なお、上記アルミナ粉末の調整は、例えばふるいを通
して分級したものを適宜配合するようにして得ることが
できる。
この発明に用いられるエポキシ樹脂としては、室温で
液体または固体状を呈する環状脂肪族エポキシ樹脂,ビ
スフエノール型エポキシ樹脂,ノボラツク型エポキシ樹
脂,シアメルル酸エポキシ樹脂等が好適であり、そのエ
ポキシ当量は、170〜450のものが好適である。これらは
単独で用いても2種以上を併用してもよい。
また、上記エポキシ樹脂には、通常、硬化剤として酸
無水物が併用される。上記酸無水物としては、無水フタ
ル酸,テトラハイドロ無水フタル酸,ヘキサハイドロ無
水フタル酸,メチルヘキサハイドロ無水フタル酸等があ
げられる。これらも、単独で用いても2種以上を併用し
てもよい。
この発明の注型用エポキシ樹脂組成物は、例えば上記
の原料を所定の割合で配合し真空加熱下で気泡を排除し
つつ攪拌混合することにより得られる。攪拌温度は通常
80〜130℃程度である。
このようにして得られた注型用エポキシ樹脂組成物
は、低粘度で作業性がよく、しかも高充填性を示す。そ
して、アルミナ粉末と樹脂の濡れ性が大きい。したがつ
て、上記注型用エポキシ樹脂組成物を用いて注型,硬化
させた注型品は、高い衝撃強度と曲げ強度を同時に満足
し、しかもヒートシヨツクによるクラツク発生等がない
という優れた特性を示す。また、電気絶縁性にも優れて
いる。
なお、上記製法において、アルミナ粉末の配合割合
は、組成物全体に対し65〜75%に設定する必要がある。
上記の範囲を外れると、充分な機械的・電気的強度が得
られないからである。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明の注型用エポキシ樹脂組成物
は、アルミナ粉末の粒度分布を小径側で狭い範囲内に絞
り、かつその含有量を一定の範囲内に限定しているた
め、低粘度で作業性がよく、しかも高充填性を備えてい
る。したがつて、上記注型用エポキシ樹脂組成物を用い
ると、従来では得られなかつた高い耐衝撃性,耐曲げ
性,耐ヒートシヨツク性を実現することができ、優れた
機械的強度を備えた注型品を得ることができる。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
〔実施例1〜3、比較例1〜4〕 下記の第1表に示す原料を下記の割合に従つて配合
し、上記の製法に従つて目的とする注型用エポキシ樹脂
組成物を得た。
なお、アルミナ粉末Aは第1図および第2図において
曲線1で表される粒度分布を有するもの(本発明の範囲
内のもの)であり、アルミナ粉末Bは第1図および第2
図において曲線2で表される粒度分布を有するもの(本
発明の範囲外のもの)である。
このようにして得られた各注型用エポキシ樹脂組成物
について、真空混合直後の初期粘度と、130℃,24時間の
条件下で硬化させた硬化体におけるアルミナ粉末の沈降
性を測定した。なお、上記沈降性は、硬化体の表面から
5mmの深さで切り取つた試料についてアルミナ粉末の含
有量を測定し、配合時のアルミナ粉末含有量と比較して
どの程度差異があるかを評価した(差異が大きい程、下
方にアルミナ粉末が沈降している)。
これらの結果を下記の第2表に示す。
また、上記硬化体について、曲げ強度(JIS−K−691
1に基づく),衝撃強度(シヤルピー法に基づく),ヒ
ートシヨツク性(硬化体にSS41の六角ボルトを埋め込
み、所定温度域のサイクルテストを行い、クラツクの発
生個数を調べる)を評価した。これらの結果を下記の第
2表に併せて示す。
以上の結果から、実施例品はいずれも作業上支障とな
るほど粘度が高くなつていず、しかもアルミナ粉末が殆
ど沈降しないという良好な特質を有する。また、曲げ強
度等の機械的強度も比較例に比べて非常に優れたものと
なつていることがわかる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、本発明品および従来品に用いる
アルミナ粉末の粒度分布を示す特性曲線図である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−115620(JP,A) 特開 昭61−176626(JP,A) 特開 平1−198658(JP,A) 特開 昭61−171725(JP,A) 特開 昭55−149343(JP,A) 特開 昭54−163394(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エポキシ樹脂を主成分としアルミナ粉末を
    充填材として含有する注型用エポキシ樹脂組成物におい
    て、上記アルミナ粉末の平均粒子径が5〜10μmであ
    り、上記アルミナ粉末の粒度分布が、3〜30μmの粒径
    の粒子が90重量%以上、30μm以上の粒径の粒子が1重
    量%以下の範囲内であるとともに50μmを超える粒径の
    粒子を含まないよう設定されており、かつアルミナ粉末
    の含有量が、組成物全体に対し65〜75重量%に設定され
    ていることを特徴とする注型用エポキシ樹脂組成物。
JP63092589A 1988-04-14 1988-04-14 注型用エポキシ樹脂組成物 Expired - Lifetime JP2601512B2 (ja)

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JPH01198658A (ja) * 1988-02-03 1989-08-10 Hitachi Chem Co Ltd 難燃性エポキシ樹脂組成物

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