JP2679995B2 - 情報記録用薄膜 - Google Patents

情報記録用薄膜

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JP2679995B2 JP62220127A JP22012787A JP2679995B2 JP 2679995 B2 JP2679995 B2 JP 2679995B2 JP 62220127 A JP62220127 A JP 62220127A JP 22012787 A JP22012787 A JP 22012787A JP 2679995 B2 JP2679995 B2 JP 2679995B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はレーザ光,電気線等の記録用ビームによっ
て、たとえば映像や音声などのアナログ信号をFM変調し
たものや、たとえば電子計算機のデータや、ファクシミ
リ信号やディジタルオーディオ信号などのディジタル情
報を、リアルタイムで記録することが可能な情報の記録
用薄膜に関するものである。 〔従来の技術〕 レーザ光によって薄膜に記録を行なう記録原理は種々
あるが、膜材料の相転移(相変化,相変態とも呼ばれ
る)、フォトダークニングなどの原子配列変化による記
録は、膜の変形をほとんど伴なわないので、2枚のディ
スクを直接貼り合わせた両面ディスクができるという長
所をもっている。また、組成を適当にべば記録の書き換
えを行なうこともできる。この種の記録に関する発明は
多数出願されており、最も早いものは特公昭47−26897
号公報に開示されている。ここではGe−Te系,Ge−As−T
e系,Te−O系,In−Sb−Te系,Ga−Sb−Te系など多くの薄
膜について述べられている。また、特開昭62−73438号
公報にもGe−Sb−Te−Se系材料が述べられている。ま
た、特開昭62−73439号公報には、Ge−Bi−Te−Se系材
料が述べられている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 上記従来技術に示された薄膜はいずれも一回書き込み
可能あるいは書き換え可能な相転移記録膜として用いる
場合に結晶化の速度が遅い、半導体レーザ光の吸収が少
なく感度が悪い、再生信号強度が充分でない、あるいは
非晶質状態の安定性が悪い、耐酸化性が不充分である、
製造工程が複雑であるなどの欠点が有り、実用化が困難
である。 したがって本発明の目的は上記した従来技術の欠点を
無くし、記録・再生特性が良好で感度が高く、安定性の
良い情報記録用薄膜を提供することに有る。 情報記録用薄膜の膜厚方向の平均組成を一般式AXBYCZ
GeαTeβγで表わされるものとする。 ただし、X,Y,Zおよびα,β,γはそれぞれ原子パー
セントで0X30,0Y30,0Z65,0α65,1
0Z+α+γ70,10β70,0γ65の範囲の値で
あり、DはInおよびGaのうちの少なくとも一元素、Cは
Sb,Sn,As,Pb,Bi,Zn,Cd,Si、およびAlのうち少なくとも
一元素であって、これら2群の元素は非晶質状態の安定
性を高める効果を持つ。BはTl、Iなどのハロゲン元
素、およびNaなどのアルカリ金属元素のうちの少なくと
も一元素である。これらの元素は、Teを含む材料中でTe
の鎖状原子配列を切断し、結晶化速度を速くする効果を
持つ。また、記録点の結晶化の活性化エネルギーを大き
くする効果を持つ。AはTe,GeおよびD,C、およびBで表
わされる元素以外の元素、たとえばCu,Ag,Au,Sc,Y,Ti,Z
r,V,Nb,Cr,Mo,Mn,Fe,Ru,Co,Rh,Ni,Pd,Hf,Ta,W,Ir,Pt,H
g,B,C,N,P,O,S,Se,ランタニド元素,アクチニド元素,
アルカリ土類金属元素,不活性ガス元素などのうちの少
なくとも一元素である。ただしGe,TeおよびD,BおよびC
で表わされる元素のうちの一元素または複数元素も、各
群の別の元素が既に使われている場合、A群の元素と考
えることができる。たとえばTl−Sb−Ge−Te系に対して
Asを、30原子%未満でAs含有量とSb含有量の和がC群元
素含有量の上限の65原子%以下となる範囲で添加する場
合が考えられる。これらのうちHg,アルカリ土類金属元
素,不活性ガス元素は含有量を10原子%未満とする方が
好ましい。Z+γは5原子%以上であるのがより好まし
い。 膜厚方向の平均組成が上記の範囲内に有れば膜厚方向
に組成が変化していてもよい。ただし組成の変化は不連
続的でない方がより好ましい。Aで表わされる元素のう
ちCo等の遷移金属元素は、半導体レーザ光などの長波長
光の吸収を容易にして記録感度を高め、また、結晶化温
度の高温化、すなわち非晶質状態の安定性を増す効果を
持ち、かつ、記録点の結晶化の活性化エネルギーを大き
くして高速結晶化も可能とするものである。 上記の組成範囲に有る情報記録用薄膜は優れた記録・
再生特性を持ち、記録および消去に用いるレーザ光のパ
ワーが低くてよい。また、安定性も選れている。さらに
製造も容易である。 X,Y,Z,α,βおよびγのより好ましい範囲は下記の通
りである。 (a)0X25,0Y25, 5Z+γ39,5α39, 56β70 および (b)1X+Y25,5Z+γ54, 5α54,40β70 および (C)1X+Y25,2Z+α70, 10β70,10γ65 また、(a)においてX=Y0が特に好ましい。た
だし、もちろん少量のこれら元素の含有は差し支えな
い。また、(b)および(c)において3X+Y25
が特に好ましい。 Cで表わされる元素のうち、特に好ましいものはSb、
次いで好ましいものはBi、次いで好ましいものはSn,As,
Si、次いで好ましいものはPbである。 Bで表わされる元素のうち特に好ましいのはTl、次い
でI、次いでNaが好ましい。 各元素の含有量の膜厚方向の変化は通常は小さいが、
任意のパターンの変化が存在しても差し支えない。Seお
よびSについては、記録用薄膜のいずれか一方の界面付
近(他の層との界面である場合も有)において、その内
側よりも増加しているのが好ましい。これによって耐酸
化性が向上する。 Ge、およびCで表わされるSb等の元素とTeとは適当な
比率で共存することによって非晶質状態を安定に保持で
きるようにする。 また、AはCo,Ni,Ti,V,Cr,Mn,Cu,Pd,Rh,Ru,Zr,Nb,Mo,
Ag,Pt,Os,Ir,Hf,Ta,W,Re、およびAuのうちの少なくとも
一元素であるのが好ましい。Aで表わされる元素のう
ち、特に好ましいものはCo、次いで好ましいものはTi,N
i、次いで好ましいものはV,Cr,Au,Cu、次いで好ましい
ものはPd,Zr,Nb,Mn、である。この他SeおよびSは耐酸
化性を向上させるという点で好ましい。含有量は30%未
満が好ましい。 記録膜の少なくとも一方の面は他の物質で密着して保
護されているのが好ましい。両側が保護されていればさ
らに好ましい。有機物,無機物のうちでは無機物と密着
して保護されている方が耐熱性の面で好ましい。無機物
と有機物の2層であればさらに好ましい。 一般に薄膜に光を照射すると、その反射光は薄膜表面
からの反射光と薄膜裏面からの反射光との重ね合せにな
るため干渉をおこす。反射率の変化で信号を読みとる場
合には、記録膜に近接して、記録膜への光入射側と反射
の側に光反射(吸収)層を設けることにより、干渉の効
果を大きくし、読み出し信号を大きくできる。干渉の効
果をより大きくするためには記録膜と反射(吸収)層の
間に中間層を設けるのが好ましい。 また、記録膜の光入射側には、記録光,消去光,読み
出し光のうちの少なくとも一者の反射率を減少させる反
射防止層を形成するのが好ましい。反射防止層は記録膜
の保護層を兼ねてもよいし、反射防止層と記録膜との中
間に保護層を形成してもよい。 記録膜は、共蒸着や共スパッタリングなどによって、
保護膜として使用可能と述べた酸化物,硫化物,弗化
物,窒化物,炭化物,有機物などの中に分散させた形態
としてもよい。そうすることによって光吸収係数を調節
し、再生信号強度を大きくすることができる場合が有
る。混合比率は、酸素,硫黄,弗素,窒素,炭素が膜全
体で占める割合が40%以下が好ましい。このような複合
膜化を行なうことにより、結晶化の速度が低下し、感度
が低下するのが普通である。ただし有機物などとの複合
膜化では感度が向上する。 各部分の膜厚の好ましい範囲は下記のとおりである。 記録膜反射層が無い構造の場合15nm以上350nm以下。1
20nm以上300nm以下の範囲が再生信号強度および記録感
度の点で特に好ましい。 反対層との2層以上の構造の場合15nm以上50nm以下 無機物保護層5nm以上500nm以下ただし無機物基板自体で
保護する時は、0.1〜20mm 有機物保護膜:10nm以上、10mm以下 中間層:3nm以上400nm以下 光反射層5nm以上、1μm以下 以上の各層の形成方法は、真空蒸着,ガス中蒸着,ス
パッタリング,イオンビームスパッタリング,イオンビ
ーム蒸着,イオンプレーティング,電子ビーム蒸着,射
出成形,キャスティング,回転塗布,プラズマ重合など
のうちのいずれかを適宜選ぶものである。 記録膜は必ずしも非晶質状態と結晶状態の間の変化を
記録に利用する必要は無く、穴形成などのような膜の外
形変化を、ほとんど伴わない何らかの原子配列変化によ
って光学的性質の変化を起こさせればよい。 記録用部材は、ディスク状としてばかりでなく、テー
プ状,カード状などの他の形態でも使用可能である。 [問題点を解決するための手段] 以上の考察により、本発明の構成は、基板上に直接も
しくは無機物および有機物のうちの少なくとも一者から
なる保護層を介して形成された記録用ビームの照射を受
けて原子配列変化を生ずる情報記録用薄膜において、情
報記録用薄膜はその膜厚方法の平均組成が一般式AXBYCZ
GeαTeβγ(ただし、X,Y,Z、およびα,β,γはそ
れぞれ1≦X+Y≦25,2≦Z+α≦70,10≦β≦70,10≦
γ≦65の範囲の値であり、DはInおよびGaのうちの少な
くとも一元素、CはSb,Sn,As,Pb,Bi,Zn,Cd,Si、およびA
lのうち少なくとも一元素、BはTl、Iなどのハロゲン
元素、およびNaなどのアルカリ金属元素のうち少なくと
も一元素、AはB,C、およびD群に含まれない遷移金属
元素であることを特徴とする。 また、Cで表される元素がSbであることが好適であ
り、Dで表される元素がInであることが好適である。 〔作用〕 本発明の情報記録用薄膜は結晶化の速度が速く、非晶
質状態の安定性が高く、半導体レーザ光の吸収が多く、
再生信号強度が大きくかつ、耐酸化性が良い。従って、
記録・消去特性が良好で、感度が高く、記録状態の安定
性が良い。また、製造が容易である。 〔実施例〕 以下に本発明を実施例により、詳細に説明する。 直径13cm,厚さ1.2mmのディスク状化学強化ガラス板の
表面に紫外線硬化樹脂によって保護層を兼ねるトラッキ
ング用の溝のレプリカを形成し、一周を32セクターに分
割し、各セクターの始まりで、一部分に凹凸ピッチの形
でトラックアドレスやセクターアドレスなどを入れた
(この部分をヘッダー部と呼ぶ)基板14上にマグネトロ
ンスパッタリングによってまず反射防止層兼保護層であ
る厚さ約100nmのSi3N4層を形成した。次にこの基板を第
3図に示したような内部構造の真空蒸着装置中に配置し
た。蒸着装置中には、4つの蒸発源1,2,3,4が配置され
ている。これらのうちの3つは抵抗加熱による蒸着ボー
トであり、これらのうちの1つは電子ビーム蒸発源であ
る。これらのボートおよび電子ビーム蒸発源は、基板14
に情報を記録しようとする部分の下であって、基板回転
の中心軸5と中心を同一にする円周上にほぼ位置する。
3つの蒸着ボートに、それぞれIn,Sb、およびTeを入
れ、電子ビーム蒸発源にCoを入れた。各ボートと基板の
間にはそれぞれ、扇形のスリットをもつマスク6,7,8,9
とシャッター10,11,12,13が配置されている。基板14を1
20rpmで回転しておいて、各ボートに電流を長し、ま
た、電子ビームを当てて蒸着原料を蒸発させた。 各蒸発源からの蒸発量は水晶振動子式膜厚モニター1
5,16,17,18で検出し、蒸発速度が一定になるように電流
を制御した。 第1図に示したように、基板19上のSi3N4層20上にIn
50Sb15Te30Co5の組成の記録膜21を約120nmの膜厚に蒸着
した。 Si3N4層は屈折率が基板より高いので適当な膜厚とす
ることによって半導体レーザ光に対する反射防止層も兼
ねている。この膜厚は記録膜の表面と裏面で反射した光
が干渉し、記録膜が非晶質状態あるいは結晶性の悪い状
態、あるいは結晶状態にある時、読出しに用いるレーザ
光の波長付近で反射率がほぼ極小になるような膜厚であ
る。続いて再びマグネトロンスパッタリングによってSi
3N4に近い組成の保護層22を約100nmの膜厚に形成した。
同様にしてもう1枚の同様な基板19′上にSi3N4に近い
組成の保護層20′,In35Sb35Te25Co5の組成の記録膜2
1′,Si3N4に近い組成の保護層22′を蒸着した。このよ
うにして得た2枚の基板19,19′のそれぞれの膜上に紫
外線硬化樹脂保護層23,23′を約50μmの厚さに塗布,
形成した後、両者を紫外線硬化樹脂層23および23′側を
内側にして有機物接着剤層24によって貼り合わせてディ
スクを作製した。なお、層23,23′を省略し、接着剤層
で保護層を兼ねさせることも可能である。 上記のように作製したディスクを回転させ、半径方向
に光ヘッドを動かしながら両面から開口比(Numerical
Aperture)が0.5のレンズで集光した半導体レーザ光
(波長830nm)を照射し、溝上の部分、次いで溝間の部
分の記録膜21,21′を一旦加熱した。記録は次のように
して行なった。ディスクを1200rpmで回転させ、半導体
レーザ(波長820nm)の光を記録が行なわれないレベル
に保って、記録ヘッド中のレンズで集光して基板を通し
て一方の記録膜に照射し、反射光を検出することによっ
て、トラッキング用の溝上に、光スポットが保たれるよ
うに光スポットを動かした。さらに、記録膜上に焦点が
来るように自動焦点合わせを行い、レーザパワーを情報
信号に従って強めたり、弱めたりすることによって記録
を行った。記録の消去は、同じ光スポットで連続光また
は、一定パルス幅のパルス光を照射することによって行
った。 記録・消去は3×105回以上繰返し可能であった。記
録膜の上下に形成するSi3N4層を省略した場合は、数回
の記録・消去で多少の雑音増加が起こった。 読出しは次のようにして行なった。ディスクを1200rp
mで回転させ、記録時と同じようにトラッキングと自動
焦点合わせを行ないながら、記録および消去が行なわれ
ない低パワーの半導体レーザ光で反射光の強弱を検出
し、情報を再生した。本実施例では約100mVの信号出力
が得られた。本実施例の記録膜は耐酸化性が優れてお
り、Si3N4保護膜を形成しないものを60℃相対湿度95%
の条件下に置いてもほとんど酸化されなかった。 上記のIn50Sb15Te30Co5系記録膜において、他の元素
の含有量の相対的な比率を一定に保ってCoの含有量を変
化させた時、書き換え可能回数と記録点の結晶化の活性
化エネルギーは次のように変化した。 Coの添加によって結晶化の活性化エネルギーが増大す
ることから、消去に必要な照射時間が短縮し、かつ、記
録状態の保存寿命が大幅に延びていることが推定でき
る。Co添加量の特に好ましい範囲は1%以上25%以下で
ある。Coの一部または全部をNI,Ti,V,Cr,Mn,Cu,Pd,Rh,R
u,Zr,Nb,Mo,Ag,Pt,Os,Ir,Hf,Ta,W,Re、およびAuのうち
の少なくとも一元素で置き換えてもほぼ同様な特性が得
られた。これらのうちで特に好ましいものはTi、次に好
ましいものはNi、次いで好ましいものはV,Cr,Au,Cu、次
いで好ましいものはPd,Zr,Nb,Mnである。 次に、他の元素の相対的な比率を一定に保ってCoに代
えてTlを添加した場合、結晶化の活性化エネルギーおよ
び25℃湿度80%で1ヵ月保管した時の酸化による反射率
変化量は次のように変化した。 反射率変化 活性化エネルギー Y=0 0% 0.8eV Y=0.5 0% 1.5eV Y=1 0% 2.0eV Y=3 0% 2.1eV Y=5 1% 2.1eV Y=10 10% 2.2eV Y=15 15% 2.2eV Y=25 20% 2.2eV Y=30 50% 2.2eV 従ってTl添加量の特に好ましい範囲は、1%以上25%
以下である。 ここで、Tlの一部または全部を置換してハロゲン元
素,アルカリ金属元素のうち少なくとも一元素を添加し
てもよく似た特性が得られる。ハロゲン元素F,Cl,Br,I
のうちではIが特に好ましく、次いでCl,アルカリ金属
元素,Li,Na,K,Rb,CsのうちではNaが特に好ましく、次い
でKが好ましい。Tlなどの元素とCoで代表される元素の
両方を添加しても優れた特性が得られる。 この他Coの一部または全部を置換してSeまたはSを1
〜30原子%添加すると記録・消去特性に大きな影響を与
えずに耐酸化性向上の効果が有る。Seを10原子%以上添
加する場合はTe含有量を0原子%としてもよい。この他
B,C,N,P,O,Hg,不活性ガス元素,アルカリ土類金属元
素,ランタニド元素,アクチニド元素を添加してもよ
い。これらSeなどの元素の添加はTlやCoで代表される元
素を含有しない場合にも効果がある。 InとGaのうちではInの方が、より好ましい。 Teの好ましい含有量は10%以上70%以下、である。 Inで代表されるIn,Gaのうちの少なくとも一元素の好
ましい含有量は65%以下、より好ましい含有量は10%以
上65%以下である。またSbで代表されるSb,Sn,As,Pb,B
i,Zn,Cd,Si,Ge、およびAlのうちの少なくとも一元素の
好ましい含有量は70%以下、より好ましい含有量は2%
以上70%以下である。Sbに次いではBiが好ましい。これ
らの組成範囲外の材料は、記録感度,消去に関する時
間,記録点の保持寿命などの点で劣る。 記録膜の膜厚は80nm以上150nm以下の範囲および180nm
以上300nm以下の範囲で光の干渉の効果によって記録に
よる反射率変化が大きくなり、好ましい。120nm以上300
nm以下の範囲では記録感度も高い。ただし15nm以上350n
m以下の範囲で、記録・再生は可能である。 保護膜としてSi3N4の代わりにSiO,SiO2,Y2O3,CeO2,Zr
O2,Ta2O5などの酸化物、TaN,AlNなどの窒化物、Sb2S3,Z
nSなどの硫化物,CeF3などの弗化物,TiB2,B4C,B,非晶質S
i、非晶質Cなどに近い組成のものを用いてもよい。こ
れらの保護層の好ましい膜厚範囲は5nm以上500nm以下の
範囲である。薄過ぎると保護効果が弱く、厚過ぎると形
成に時間がかかり、クラック発生などのおそれが有る。 参考例1 実施例1と同様にして、薄膜100nmのGe15Sb25Te60
組成の記録膜を形成した。Geの特に好ましい組成範囲、
およびSbで代表されるSb,Sn,As,Pb,Bi,Zn,Cd,Si,Al,Ga
およびInのうち少なくとも一元素の特に好ましい組成範
囲はいずれも5%以上39以下である。Teの特に好ましい
含有量範囲は56%以上70%以下である。Sbなどのうちで
は結晶化温度が高いという点でSbが特に好ましく、次い
でBi、次いでSn,As,In,Si,次いでPb,Gaが好ましい。 参考例2 第2図に示したように、基板として、射出成形法によ
ってポリカーボネート板の表面にトラッキング用の溝を
形成したもの25を用い、スパッタリングによりZrO2に近
い組成の厚さ40nmの保護膜26を形成した。次にこの上に
Ge25Sb15Te55Co5の組成で膜厚が30nmの記録膜27を形成
した。続いてZrO2に近い組成の厚さ20nmの中間層28を形
成し、さらに厚さ60nmのBi7Sb3の組成の反射層29、ZrO2
に近い組成の厚さ40nmの保護層30をん形成した。同様な
方法でもう一枚の基板を作製し、両基板の最上部のZrO2
層30上にそれぞれポリイミド31を約0.5μmの厚さにス
パッタリングした後、ポリイミド層側を内側にして黒色
顔料を混入したホットメルト接着剤32で両基板を貼り合
わせてディスクを作製した。ポリカーボネート板の表面
にもポリイミド層をスパッタリング法で形成しておけば
さらに安定なディスクとなる。 結晶化方法,記録方法,消去方法,読出し方法は実施
例とほぼ同様である。 Coで代表されるCo,Ni,Ti,V,Cr,Mn,Cu,Pd,Rh,Ru,Zr,N
b,Mo,Ag,Pt,Os,Ir,Hf,Ta,W,Re,Au、およびTlのうちの少
なくとも一元素の特に好ましい含有量範囲は1%以上25
%以下である。これらの元素の好ましい順序は実施例1
と同様である。 Sbで代表されるSb,Sn,As,Pb,Bi,Zn,Cd,Si,Al,In、お
よびGaのうちの少なくとも一元素の特に好ましい含有量
は5%以上54%以下である。Geの特に好ましい含有量も
5%以上54%以下である。Teの特に好ましい含有量は40
%以上70%以下である。Sbで代表される元素の好ましい
順序は参考例1と同様である。 中間層にはZrO2の代わりに実施例1で保護層として使
用可能と述べたGeO2,Al2O3,CeO2,Y2O3,SiO2,Ta2O5,AlN,
TaN等の他の無機透明物質を用いてもよいし、有機物層
を用いてもよい。 記録膜に含まれるA,B,C,Dの各元素の一部または全部
を、同じ群内の元素のうちの少なくとも一元素で置き換
えてもよい。 記録膜の膜厚は15nm以上50nm以下の範囲で記録膜が非
晶質状態または結晶性の悪い状態、または結晶状態に有
る時の反射率が干渉によって低くなり大きな再生信号が
得られる。反射層の膜厚は5nm以上1μm以下の範囲、
より好ましくは40nm以上200nm以下の範囲に有るのが好
ましい。反射層を設けることにより、記録膜の膜厚が上
記のように単層の場合よりも薄い領域で大きな再生信号
を得られることから、記録膜の吸収係数が単層の場合よ
り大きい組成領域でも良い特性が得られる。 反射層の材質としては、Bi−Sbの代わりにBi,Bi2Te3,
Te,Sn,Sb,Al,Au,Pbなどの多くの半導体,半金属,金属
やそれらの混合物,化合物が使用可能である。 この記録膜も実施例の記録膜と同様に耐酸化性が優れ
ており、たとえ保護膜にピンホールが有ってもその周辺
に酸化が進行することは無い。 〔発明の効果〕 以上説明したように、本発明によれば、製造プロセス
が簡単で、再現性がよく、記録・再生特性が良く、かつ
長期間安定な情報の記録用部材を得ることができる。記
録の書換えも多数回可能である。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の実施例の記録用部材の断面図。第2図
は参考例の記録用部材の断面図。第3図は記録用部材の
製造に用いる装置の平面図。 1,2,3……蒸着ボート、4……電子ビーム蒸発源、6,7,
8,9……扇形スリットを持ったマスク、10,11,12,13……
シャッター、 14……基板、15,16,17,18……水晶振動子式膜厚モニタ
ー、19,19′……基板、 20,20′,22,22′……Si3N4層、 21,21′……記録膜、23,23′……紫外線硬化樹脂層、24
……有機接着剤層、 25,25′……基板、 26,26′28,28′,30,30′……ZrO2層、27,27′……記録
膜、 29,29′……Bi−Sb膜、31,31′……ポリイミド樹脂層、
32……ホットメルト接着剤層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀篭 信吉 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 安藤 圭吉 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−161590(JP,A) 特開 昭62−222444(JP,A) 特開 昭63−29334(JP,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.基板上に直接もしくは無機物および有機物のうちの
    少なくとも一者からなる保護層を介して形成された記録
    用ビームの照射を受けて原子配列変化を生ずる情報記録
    用薄膜において、上記情報記録用薄膜はその膜厚方法の
    平均組成が一般式AXBYCZGeαTeβγ(ただし、X,Y,
    Z、およびα,β,γはそれぞれ1≦X+Y≦25,2≦Z
    +α≦70,10≦β≦70,10≦γ≦65の範囲の値であり、D
    はInおよびGaのうちの少なくとも一元素、CはSb,Sn,A
    s,Pb,Bi,Zn,Cd,Si、およびAlのうち少なくとも一元素、
    BはTl、Iなどのハロゲン元素、およびNaなどのアルカ
    リ金属元素のうち少なくとも一元素、AはB,C、および
    D群に含まれない遷移金属元素であることを特徴とする
    情報記録用薄膜。 2.Cで表される元素がSbであることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項記載の情報記録用薄膜。 3.Dで表される元素がInであることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項記載の情報記録用薄膜。
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