JP2678884B2 - フライホイール用マグネット構造 - Google Patents

フライホイール用マグネット構造

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JP2678884B2
JP2678884B2 JP6133796A JP13379694A JP2678884B2 JP 2678884 B2 JP2678884 B2 JP 2678884B2 JP 6133796 A JP6133796 A JP 6133796A JP 13379694 A JP13379694 A JP 13379694A JP 2678884 B2 JP2678884 B2 JP 2678884B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、フライホイールの外
周面側にネジ(ビスともいう)で取り付けられるフライ
ホイール用マグネット構造の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のフライホイール用マグネット
は、主に汎用エンジンのプラグの点火や発電に用いられ
ている。そして、マグネットの構造は、直方体状の永久
磁石の表面に鉄板、鋼板等からなる強磁性体プレートが
添接され、永久磁石の周囲が合成樹脂製カバーで覆われ
たものが一般的である。
【0003】従来、上記種類のマグネット構造は、図1
0および図11に平面図をそれぞれ示すように、強磁性
体プレート(ポールピースとも称される)31が長方形
状であり、取り付けられるフライホイールの外径が小さ
い(180mm以下)場合はプレート31の中心部にだ
け皿状のネジ穴32を設けた一本止めが採用され、また
フライホイールの外径が大きい(180mm〜250m
m前後)場合はプレート31の両端部にそれぞれ皿状の
ネジ穴33・34を設けた二本止めが採用されている。
【0004】関連する先行技術に、実開昭60−162
974号公報および実公平5−15583号公報に記載
のマグネットがある。前者は発電機用マグネットである
が、ビスによってマグネットを取り付けている点が開示
されている。後者は点火装置用マグネット構造で、フラ
イホイールの外周面側(に設けた凹所)にマグネットを
取り付けられている点が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のフライホイール用マグネット構造(図10・図
11)には、次のような点で改良すべき余地がある。
【0006】 ビス一本で取り付けるタイプ(図1
0)では、フライホイールが高速回転(通常、3500
〜4000rpm)するときの遠心力で、図4の矢印の
ように強磁性体プレートのビスの両端部分に、これらを
フライホイールの半径方向外方へ折り曲げようとする曲
げモーメントMが作用する。このため、ビスの取付力が
強いときにはプレートの両端部分が折れ曲がるおそれが
ある。一方、ビスの強度や取付力が弱いときには、ビス
が破損するおそれがある。
【0007】 ビス二本で取り付けるタイプ(図1
1)は強度面での不安はないが、ビスの本数が倍になる
のに伴って、強磁性体プレート、永久磁石およびフライ
ホイールに対するビス用の穴も倍に増えるため、加工に
手間がかかり、部品点数が増え、また取付時の作業工数
も増える。そして、それらが全てコストアップの原因に
なる。
【0008】 いずれのタイプの場合にも、強磁性体
プレートはその曲率がフライホイールの外周面の曲率に
一致するものを使用する必要があり、フライホイールの
曲率に応じた種類の強磁性体プレートをあらかじめ製造
しておかねばならないうえ、永久磁石も強磁性体プレー
トの曲率に一致する形状にしなければならず、生産管理
の面でも不便である。
【0009】本発明は上述の点に鑑みなされたもので、
簡単な構造変更で、従来のビス一本取付タイプと同様の
作業性が得られ、ビスおよび強磁性体プレートに作用す
る負荷が減少し、共通の強磁性体プレート素材を外径
(曲率)が異なる広範囲のフライホイールに適用するこ
とが可能なフライホイール用マグネット構造を提供する
ことを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために本発明のフライホイール用マグネット構造は、フ
ライホイールの外周面側にネジで取り付けられ、永久磁
石の表面に鉄板、鋼板等からなる強磁性体プレートが添
接され、前記永久磁石の周囲が合成樹脂製カバーで覆わ
れたフライホイール用マグネット構造において、前記強
磁性体プレートの幅を長手方向の中央部より両端にかけ
て漸次狭くなるように形成している。
【0011】請求項2記載のように、前記強磁性体プレ
ートの中心部に前記ネジ用の皿穴をあけるとともに、こ
の皿穴から一連に貫通する穴を前記永久磁石の中心部に
穿設することができる。
【0012】請求項3記載のように、前記強磁性体プレ
ートの両端の幅を、対応するコイルの固定鉄心の幅に一
致させることが好ましい。
【0013】請求項4記載のように、前記永久磁石の両
端の幅は前記強磁性体プレートの両端の幅よりも広く
し、前記永久磁石の前記強磁性体プレートからはみ出し
た部分を前記合成樹脂製カバーで覆うとよい。
【0014】請求項5記載のように、前記強磁性体プレ
ートの厚みを長手方向の中央部より両端にかけて漸次薄
くなるように形成するとなおよい。
【0015】請求項6記載のように、前記強磁性体プレ
ートの厚みを長手方向の中央部より両端にかけて漸次厚
くなるように形成することもできる。
【0016】請求項7記載のように、前記強磁性体プレ
ートに厚みの厚い素材を使用し、フライホイールの外周
面の一部に設けた凹所内にネジで取り付けたのち、前記
強磁性体プレートの表面をフライホイールの外径に合わ
せて切削加工することができる。
【0017】請求項8記載のように、前記強磁性体プレ
ートの中心部の前記皿穴を、プレス加工することができ
る。
【0018】
【作用】上記の構成を有する本発明のフライホイール用
マグネット構造によれば、フライホイールに取り付けた
状態でフライホイールを高速回転させたときの、強磁性
体プレートの取付ネジの両端部分に作用する遠心力がか
なり減少する。この減少量はプレートの両端部の幅の削
減割合に比例するので、取付ネジに作用する負荷が小さ
くなる。
【0019】請求項2記載のマグネット構造によれば、
上記のとおり取付ネジに作用する負荷が小さくなるか
ら、フライホイールの外径が大きくなっても、一本のネ
ジだけでマグネットの十分な取付強度が得られるととも
に、強磁性体プレートの両端部分の半径方向外方への曲
がりも起きなくなる。
【0020】請求項3記載のマグネット構造では、強磁
性体プレートの最も狭い両端の幅が対応するコイル(点
火コイルなど)の固定鉄心の幅と同じであるから、発電
性能(点火性能も含む)が向上する。
【0021】永久磁石の磁力は基本的にはその容積に比
例するので、請求項4記載のマグネット構造によると、
強磁性体プレートからはみ出した部分の永久磁石の容積
が増加することになるので、発電性能がアップする。
【0022】請求項5記載のマグネット構造では、強磁
性体プレートの両端部分の重量軽減割合が請求項1およ
び2の場合よりも大きくなるので、フライホイールの回
転時にプレートおよびネジに作用する負荷がさらに小さ
くなる。
【0023】請求項6記載のマグネット構造では、強磁
性体プレートの両端部分の厚みが増えることにより重量
がやや増えるが、プレートの両端部の幅が削減されるの
で、プレート全体としては重量が軽減され、フライホイ
ールの回転時にプレートおよびネジに作用する負荷は従
来のものに比べると小さくなる。
【0024】請求項7記載のマグネット構造では、たと
えば平坦に近く厚みが厚い強磁性体プレート素材を使用
する場合、プレートの曲率はフライホイールのそれより
も大きいが、図7および図8のようにフライホイールに
マグネットをネジで取り付けた状態で、フライホイール
の曲率に一致するようにプレート素材の表面を切削加工
するので、共通のプレート素材をフライホイールの比較
的曲率の小さなものから大きなものまで広範囲に使用で
きる。一方、プレート素材の曲率がフライホイールのそ
れよりも小さいときにも、プレート素材の表面をフライ
ホイールの曲率に合わせて切削加工することにより使用
することができる。それらが可能になることによって、
強磁性体プレート素材だけでなく、永久磁石について
も、適用可能なフライホイールの外径の範囲がかなり拡
大する。
【0025】請求項8記載のマグネット構造によれば、
プレートの皿穴がプレスによりプレート全体の形状など
の加工と同時に行われ、コストダウンが図られる。
【0026】
【実施例】以下、この発明のフライホイール用マグネッ
ト構造の実施例を図面に基づいて説明する。
【0027】図1はフライホイールに装着した本例の構
造のマグネットを備えた汎用エンジンの点火装置を示す
正面図、図2は図1のA−A線断面図、図3はマグネッ
ト構造の平面図で、図4は図3のB−B線断面図であ
る。
【0028】図1および図2に示すように、マグネット
1はフライホイール20の外周縁部の一部に凹所21を
設け、この凹所21内に一本のネジ(ビスともいう)5
で取り付けられている。マグネット1に対向して、門形
の固定鉄心(ヨークともいう)12の中央部にコイル1
3を巻装した点火コイル11が、クランクケース(図示
せず)に固設されている。そして、エンジン(図示せ
ず)の運転時に回転するクランクシャフト22にてフラ
イホイール20を高速回転させることにより、点火コイ
ル11に電流を生じさせる構造からなっている。なお、
点火コイル11とフライホイール20の外周面との隙間
は、通常、0.3〜0.5mmに調整される。
【0029】マグネット1は、直方体形状(箱形)の永
久磁石2の上面(外面)に、強磁性体プレート3を添接
して重ね合わせ、永久磁石2の周囲を合成樹脂製のケー
ス4で被覆した構造からなる。本発明はマグネット1の
構造に特徴があるが、それは次の点である。すなわち、
図3に示すように、強磁性体プレート3の幅をその長手
方向の中央部から両端にかけて漸次狭くなるように形成
した点である。本例では、プレート3の対向する長辺を
円弧形状に形成し、プレート3の両端の幅を、点火コイ
ル11の固定鉄心12の幅に一致させている。プレート
3の幅が点火コイル11の固定鉄心12の幅より狭くな
ると、点火性能(いいかえれば発電性能)の低下を招く
ので、プレート3の幅は少なくとも点火コイル11の固
定鉄心12の幅より広くするのが望ましい。
【0030】プレート3の中心部には、図4のようにネ
ジ5の頭部に対応した皿状の穴3aを穿設し、永久磁石
2の中心部にも上下方向に貫通する穴2a(図2)を穿
設している。ネジ5には直径5mmのものを使用するの
で、従来の直径4mmのネジを使用する穴(図10、図
11参照)よりわずかに穴径を大きくしている。プレー
ト3の材質は強磁性体であれば、鉄板、鋼板などを使用
できとくに限定されないが、本例では、プレート3を穴
3aの加工を含めてプレスにより打ち抜き加工して形成
するので、加工性に優れた軟鋼板を使用している。一
方、永久磁石2については、磁力が容積に比例すること
から、箱形のものを使用し、プレート3の形状には合わ
せていない。このため、プレート3の両端部分では永久
磁石2がはみ出すことになるが、これを防ぐために、合
成樹脂ケース4をモールドにより成形して、図3のよう
に永久磁石2のはみ出し部分をケース4で覆っている。
ケース4の合成樹脂材料には、熱可塑性樹脂(本例で
は、ナイロン6)を使用している。
【0031】以上のようにして本実施例にかかるフライ
ホイール用マグネット1の構造が構成される。本例のマ
グネット1の構造によると、図3のようにネジ止めされ
るプレート3の中心部から両端にかけてプレート3の幅
を狭くしてある分だけ重量が軽減されるため、フライホ
イール20とともに高速回転したときの遠心力が軽減重
量に比例して小さくなる。したがって、ネジ5で取り付
けられた状態でプレート3の両端部分を折り曲げようと
する力が小さくなり、またネジ5に作用する負荷も小さ
くなる。この結果、外径が180mm〜250mmの大
型のフライホイール20にマグネット1を一本のネジ5
で取り付けた場合にも、プレート3が浮き上がってケー
ス4から外れたり、ネジ5が破損したりすることがな
い。
【0032】また本発明の上記実施例のマグネット1に
ついてその点火性能を、二本のネジで取り付ける従来の
マグネット(図11)と比較テストしたが、その結果は
図5に示すようにほとんど差異がなかった。テスト方法
はJIS基準によるもので、本発明のマグネット1の構
造と比較例のマグネットの構造とは、プレートの形状
(大きさ)が相違する点を除き共通している。すなわ
ち、永久磁石2の種類、容積、大きさ、形状ともに同一
で、またケース4の樹脂材料も同一である。
【0033】さらに本発明の上記実施例のマグネット1
についてその磁束密度の大きさを、一本のネジで取り付
ける従来のマグネット(図10)と比較テストしたが、
その結果は図6に示すように、本発明にかかるマグネッ
ト1の方が従来のマグネットより優れていた。すなわ
ち、本発明の六角形状のプレート3の周縁部を間隔をあ
けて測定した場合の磁束密度の方が、従来の長方形状の
プレート31におけるプレート3と同じ位置の磁束密度
よりも高かった。この結果から、本発明によるとプレー
ト3の面積は従来のそれに比べてやや小さくなるが、プ
レート3の周縁部での磁束密度が従来の対応位置のそれ
よりも向上するので、発電性能や点火性能についても本
発明のマグネット構造が従来のマグネット構造より優れ
ている。本発明のマグネット1の構造と比較例のマグネ
ットの構造とは、プレートの形状(大きさ)が相違する
点を除き共通しているが、プレート3およびプレート3
1の具体的な寸法は、板厚が3mm、長さLが46m
m、中央部の幅Bが26mm、端の幅B’が15mmで
ある。なお、磁束密度の単位はkG(キロガウス)で、
図6中の下側と右側に示す磁束密度の線図は、実線が本
発明のマグネット1を、点線が従来のマグネットをそれ
ぞれ表している。
【0034】次に、本発明の別の実施例にかかるフライ
ホイール用マグネット1’の構造を図7に基づいて説明
する。
【0035】図7に示すように、本例のマグネット1’
の構造は、強磁性体プレート3’の厚みを長手方向の中
央部から両端にかけて漸次薄くなるように形成した点が
前記実施例と相違している。もちろん、平面形状は図3
のように、プレート3’の幅を長手方向の中央部から両
端にかけて漸次狭くなるように形成してある。したがっ
て、本例のマグネット1’によれば、プレート3’の両
端部分の重量軽減割合が前記実施例よりも大きいので、
フライホイール20’回転時にプレート3’およびネジ
5に作用する負荷がさらに小さくなる。
【0036】また、本例のマグネット1’はその製作方
法にも特徴がある。つまり、フライホイール20’の外
周の曲率に比べて、曲率が大きく(曲がりが少なく)か
つ厚みのやや厚いプレート素材3Aを使用し、ネジ5に
よりフライホイール20’の凹所21内に取り付ける。
この状態で、プレート素材3Aの表面を切削加工するこ
とによって、フライホイール20’の曲率に合わせてい
る。したがって本例のマグネット1’の製作方法による
と、プレート素材3Aの曲率と曲率が同じフライホイー
ル20から、図7のように曲率がある程度小さなフライ
ホイール20’まで、共通のプレート素材3Aを使用す
ることができるという利点を有する。
【0037】図8は本発明のさらに別の実施例にかかる
フライホイール用マグネット1”の構造を示すもので、
同図に示すように、本例のマグネット1”の構造では、
強磁性体プレート3”の厚みが長手方向の中央部から両
端にかけて漸次厚くなるように形成した点が前記実施例
と相違している。プレート3”の平面形状は前記実施例
(図3)と同様に、幅を長手方向の中央部から両端にか
けて漸次狭くなるように形成してあり、幅を狭くしたこ
とによる重量削減効果が大きいので、全体としては、プ
レート3”の重量が軽減され、フライホイール20”回
転時にプレート3”およびネジ5に作用する負荷は従来
のものに比べると小さくなる。また、本例のマグネット
1”の構造によると、フライホイール20”の外周の曲
率に比べて、曲率が小さくかつ厚みのやや厚いプレート
素材3Aを使用し、ネジ5によりフライホイール20”
の凹所21内に取り付けた状態で、プレート素材3Aの
表面を切削加工することによって、フライホイール2
0”の曲率に合わせている。このため、図7のマグネッ
ト1’とほぼ同じような利点がある。
【0038】図9(a)〜(g)は強磁性体プレート3を中
央部付近で幅方向に切断した断面形状の各実施例を示す
もので、各図は図2の強磁性体プレート3に対応した図
で、それぞれ各強磁性体プレート3は、その下面側の永
久磁石2上に吸着される。
【0039】上記にフライホイール用マグネット構造の
実施例を示したが、本発明は下記のように実施すること
もできる。
【0040】すなわち、フライホイール20・20’・
20”の外周面側にマグネット1・1’・1”のプレー
ト3・3’・3”面を外向きにして取り付ける構造のも
のであれば、点火用に限らず、発電用にも適用できる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明のフライホイール用マグネット構造には、次のよ
うな優れた効果がある。
【0042】(1) 強磁性体プレートの両端の幅を中央部
分より狭くするという構造の簡単な変更で、ビスおよび
強磁性体プレートに作用する負荷が減少する。また本発
明のマグネット構造の方が従来の構造よりも磁力を効率
よく利用できるので、プレートの面積が削減されること
による発電性能や点火性能の低下はなく、向上する。
【0043】(2) 請求項2記載のマグネット構造では、
一本のビスで取り付けるだけで、外径の比較的小さいフ
ライホイールから大きいフライホイールまで適用でき
る。また、既存の点火装置や発電装置に適用する場合に
は、点火コイルやイグナイタなどを取り替える必要がな
く、マグネットを取り替えるだけで済む。また従来のビ
ス一本取付タイプと同様の作業性が得られ、強磁性体プ
レート、永久磁石およびフライホイールに対するビス用
の穴などの加工も複雑にならず、部品点数も増えないの
で、製作コストも高くならない。
【0044】(3) 請求項3記載のマグネット構造では、
強磁性体プレートの幅とコイルの固定鉄心の幅とが同じ
であるので、強磁性体プレートの磁束密度が大きくなっ
て発電性能(点火性能も含む)が向上する。
【0045】(4) 請求項4記載のマグネット構造では、
強磁性体プレートからはみ出した部分の永久磁石の容積
の増加分だけ、発電性能がアップする。
【0046】(5) 請求項5記載のマグネット構造では、
強磁性体プレートの両端部分の重量軽減割合が請求項1
および2の場合よりも大きくなるので、フライホイール
の回転時にプレートおよびネジに作用する負荷がさらに
小さくなる。
【0047】(6) 請求項6記載のマグネット構造では、
プレート全体としては重量が軽減されるので、フライホ
イールの回転時にプレートおよびネジに作用する負荷は
従来のものに比べると小さくなる。
【0048】(7) 請求項7記載のマグネット構造では、
共通のプレート素材をフライホイールの比較的曲率の小
さなものから大きなものまで広範囲に使用でき、また永
久磁石についても、適用可能なフライホイールの外径の
範囲がかなり拡大する。
【0049】(8) 請求項8記載のマグネット構造では、
プレートの皿穴をプレス加工するので、コストダウンが
図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フライホイールに装着した本発明の実施例にか
かる構造のマグネットを備えた汎用エンジンの点火装置
を示す正面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図1のマグネットを拡大して示す平面図であ
る。
【図4】図3のB−B線断面図である。
【図5】本発明のマグネット構造と二本ネジ取付タイプ
の従来のマグネット構造(図11)との点火性能につい
ての比較テスト結果を示す線図で、縦軸は三針隙間(単
位mm)、横軸はエンジンの回転数(単位rpm)を表
す。
【図6】本発明のマグネット構造と従来の一本のネジで
取り付ける従来のマグネット構造(図10)との磁束密
度の大きさについての比較テスト結果を示す線図で、図
中の下側と右側に示す磁束密度の線図は、実線が本発明
のマグネット構造を、点線が従来のマグネット構造をそ
れぞれ表す。
【図7】本発明の別の実施例にかかるフライホイール用
マグネット構造を示す、図4に対応する中央縦断面図で
ある。
【図8】図8は本発明のさらに別の実施例にかかるフラ
イホイール用マグネット構造を示す、図4に対応する中
央縦断面図である。
【図9】図9(a)〜(g)は強磁性体プレートの各実施例
を示す幅方向の断面図で、それぞれ図2の強磁性体プレ
ートに対応している。
【図10】従来の一般的なマグネット構造におけるビス
一本で取り付けるタイプの強磁性体プレートを示す平面
図である。
【図11】従来の一般的なマグネット構造におけるビス
二本で取り付けるタイプの強磁性体プレートを示す平面
図である。
【符号の説明】
1・1’・1” マグネット 2 永久磁石 2a 貫通穴 3・3’・3” 強磁性体プレート 3a 皿状穴 3A プレート素材 4 合成樹脂製ケース 5 ネジ(ビス) 11 点火コイル 20・20’・20” フライホイール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮本 裕之 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工 業株式会社 明石工場内 (56)参考文献 特開 平1−107644(JP,A) 実開 昭60−162974(JP,U) 実開 昭56−113486(JP,U) 実開 昭54−158926(JP,U) 実開 昭55−130583(JP,U) 実開 昭54−62006(JP,U) 実開 昭48−9302(JP,U) 実公 平5−15583(JP,Y2)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フライホイールの外周面側にネジで取り
    付けられ、永久磁石の表面に鉄板、鋼板等からなる強磁
    性体プレートが添接され、前記永久磁石の周囲が合成樹
    脂製カバーで覆われたフライホイール用マグネット構造
    において、 前記強磁性体プレートの幅を長手方向の中央部より両端
    にかけて漸次狭くなるように形成したことを特徴とする
    フライホイール用マグネット構造。
  2. 【請求項2】 前記強磁性体プレートの中心部に前記ネ
    ジ用の皿穴をあけるとともに、この皿穴から一連に貫通
    する穴を前記永久磁石の中心部に穿設した請求項1記載
    のフライホイール用マグネット構造。
  3. 【請求項3】 前記強磁性体プレートの両端の幅を、対
    応するコイルの固定鉄心の幅に一致させた請求項1又は
    2記載のフライホイール用マグネット構造。
  4. 【請求項4】 前記永久磁石の両端の幅は前記強磁性体
    プレートの両端の幅よりも広くし、前記永久磁石の前記
    強磁性体プレートからはみ出した部分は前記合成樹脂製
    カバーで覆った請求項1〜3のいずれかに記載のフライ
    ホイール用マグネット構造。
  5. 【請求項5】 前記強磁性体プレートの厚みを長手方向
    の中央部より両端にかけて漸次薄くなるように形成した
    請求項1〜4のいずれかに記載のフライホイール用マグ
    ネット構造。
  6. 【請求項6】 前記強磁性体プレートの厚みを長手方向
    の中央部より両端にかけて漸次厚くなるように形成した
    請求項1〜4のいずれかに記載のフライホイール用マグ
    ネット構造。
  7. 【請求項7】 前記強磁性体プレートに厚みの厚い素材
    を使用し、フライホイールの外周面の一部に設けた凹所
    内にネジで取り付けたのち、前記強磁性体プレートの表
    面をフライホイールの外径に合わせて切削加工した請求
    項1〜6のいずれかに記載のフライホイール用マグネッ
    ト構造。
  8. 【請求項8】 前記強磁性体プレートの中心部の前記皿
    穴を、プレス加工した請求項2〜7のいずれかに記載の
    フライホイール用マグネット構造。
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