JP2676221B2 - グレーズ処理セラミック基板およびその製造方法 - Google Patents

グレーズ処理セラミック基板およびその製造方法

Info

Publication number
JP2676221B2
JP2676221B2 JP12140088A JP12140088A JP2676221B2 JP 2676221 B2 JP2676221 B2 JP 2676221B2 JP 12140088 A JP12140088 A JP 12140088A JP 12140088 A JP12140088 A JP 12140088A JP 2676221 B2 JP2676221 B2 JP 2676221B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glaze
ceramic substrate
glass
layer
green sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP12140088A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01290280A (ja
Inventor
博 露木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP12140088A priority Critical patent/JP2676221B2/ja
Publication of JPH01290280A publication Critical patent/JPH01290280A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2676221B2 publication Critical patent/JP2676221B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Insulating Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、半導体集積回路等の素子を実装するための
セラミック基板およびその製造方法に関し、さらに詳し
くは、ガラスを含有するグレーズ層を表面に有するグレ
ーズ処理セラミック基板およびその製造方法に関する。
<従来の技術> 半導体集積回路の素子を実装するための基板として、
アルミナ等から形成されるセラミック基板が用いられて
いる。
セラミック基板上に回路を形成する方法としては、導
体を含有するペーストを基板に塗布して回路パターンを
形成し焼成する厚膜法、あるいは、スパッタ、イオンプ
レーティング、蒸着等の気相成長法により回路パターン
を基板上に形成する薄膜法が挙げられる。
微細な回路パターンを形成する場合、通常、薄膜法を
用いる。しかし、セラミック基板は表面粗度が0.4μm
以上と粗いため、セラミック基板上に直接微細なパター
ンを形成することは困難である。このため、薄膜法を用
いる場合には、表面にグレーズ層を設けたグレーズ処理
セラミック基板が用いられている。
グレーズ層は、グレーズ用ペースト(ガラス粉末を含
有するペースト)をセラミック基板に塗布・焼成して得
られるものであり、焼成によりガラス粉末が軟化・流動
するため、焼成後のグレーズ層の表面粗度は0.1μm程
度となり、薄膜法による回路パターンの形成が可能とな
る。
<発明が解決しようとする課題> しかし、例えば96%焼結アルミナからなるセラミック
基板を用いる場合、セラミック基板の焼成温度が約1600
℃であるのに対し、グレーズ層はガラスを含有するため
その焼成温度は約1200℃であり、グレーズ処理セラミッ
ク基板を得るためには焼成が2回必要である。
このため工程数が増加し、生産性がきわめて低い。
また、上記アルミナ基板を用いる場合、基板の焼成温
度が高いためグレーズ層を基板と同時に焼成することが
できず、内部導体パターンや内部抵抗も基板と同時に焼
成することができない。
そこで、低温焼成基板を用いてグレーズ層と基板とを
同時焼成することが考えられるが、この場合、グレーズ
用ペーストが含有するガラスの軟化・流動温度を厳しく
管理する必要がある。すなわち、基板の焼成温度がガラ
スの軟化点に比べ低すぎると、グレーズ層の流動性が低
くなり表面が平滑なグレーズ層が得られない。また、基
板の焼成温度がガラスの軟化点に比べ高過ぎると、グレ
ーズ層の流動性が高くなり過ぎグレーズ処理が不要な部
分までガラスが流動してしまう。これは、特に基板を部
分的にグレーズ処理する場合に問題となる。
本発明は、これらの課題を解決するためになされたも
のであり、生産性が高く、部分グレーズ処理が容易で、
グレーズ層の表面粗度が低いグレーズ処理セラミック基
板およびその製造方法を提供することを目的とする。
<課題を解決するための手段> このような目的は、下記の本発明によって達成され
る。
すなわち、本発明は、低温焼成セラミック基板上に、
表面粗度(Ra)が0.2μm以下であるグレーズ層を有
し、前記セラミック基板の焼成温度およびグレーズ層に
含有されるガラスの軟化点が1100℃以下であることを特
徴とするグレーズ処理セラミック基板である。
この場合、前記セラミック基板の焼成温度と前記ガラ
スの軟化点との差が、100℃以下であることが好まし
い。
また、本発明は上記グレーズ処理セラミック基板の製
造方法であって、グレーズ用ペースト層を表面に有する
グリーンシートを熱プレスした後、焼成し、グレーズ層
を表面に有するセラミック基板を得ることを特徴とする
グレーズ処理セラミック基板の製造方法である。
以下、本発明の具体的構成を詳細に説明する。
本発明において、グリーンシートとは未焼成のセラミ
ック基板を意味し、これは、アルミナ等のセラミックの
骨材、あるいはこれにガラス粉末等を加えたものと、樹
脂等のバインダ、溶剤、可塑剤等とを混合し、これらを
混練してペーストとし、例えばドクターブレード法によ
り0.1〜0.3mm程度の厚さのシート状に成形したものであ
る。本発明では、グリーンシートをグレーズ用ペースト
と同時焼成する。
グレーズ用ペーストはガラス粉末を含有するため、そ
の焼成温度が比較的低い。そのため、本発明ではガラス
粉末を含有する低温焼成用のグリーンシートを用いるこ
とが好ましい。
低温焼成用のグリーンシートの原料ペーストは、公知
の組成を用いればよく、例えば、骨材としては、アルミ
ナ等の酸化物、ガラスとしては、ホウケイ酸ガラス、鉛
ホウケイ酸ガラス、ホウケイ酸バリウムガラス、ホウケ
イ酸カルシウムガラス、ホウケイ酸ストロンチウムガラ
ス、ホウケイ酸マグネシウムガラス等のアルカリ土類金
属含有ホウケイ酸ガラスであり、ガラスの軟化点は900
℃以下、好ましくは650〜750℃であることが好ましい。
骨材の粒径は0.5〜3μm程度、ガラス粉末の粒径は0.5
〜3μm程度であることが好ましい。また、ペースト中
の骨材とガラスとの合計含有率は、50〜70wt%程度、骨
材とガラスとの合計に対するガラスの含有率は、50〜80
wt%程度とすることが好ましい。また、バインダとして
は、エチルセルロース、ニトロセルロース、アクリル系
樹脂等を用いればよく、溶剤としては、テルピネオー
ル、ブチルカルビトール等を用いればよい。この他、分
散剤、可塑剤等が、目的に応じ適宜添加されてもよい。
本発明では、このようなグリーンシートの焼成温度は
1100℃以下とされる。
本発明では、このようなグリーンシートの表面にグレ
ーズ用ペースト層を設層する。グレーズ用ペーストは、
ガラス粉末と、バインダ、溶剤等を混練したものであ
る。
本発明では1100℃以下の軟化点を有するガラスを用い
る。また、ガラスの軟化点と前記グリーンシートの焼成
温度との差は100℃以下であることが好ましい。このよ
うなガラスとしては、前記のグリーンシートの説明にお
いて挙げたガラスを用いることが好ましく、特に、グリ
ーンシートに用いるガラスと同種のガラス、すなわち、
軟化点が同程度のガラスを用いることが好ましい。ガラ
ス粉末の粒径は0.5〜3μm程度であることが好まし
い。また、ペースト中のガラス粉末の含有量は、60〜80
wt%程度であることが好ましい。バインダおよび溶剤
は、前記のグリーンシートの説明において挙げたものを
用いればよい。また、ペースト中には、分散剤、可塑剤
等が含有されていてもよい。
グレーズ用ペースト層の厚さは5〜50μm程度である
ことが好ましい。上記範囲未満であると平滑な表面が得
にくく、上記範囲を超えると焼成後そりが発生し易いか
らである。グレーズ用ペースト層は、スクリーン印刷、
ドクターブレード法等により形成すればよく、あるい
は、グレーズ用ペーストをドクターブレード法等により
シート化し、これを前記グリーンシート表面に熱圧着し
てグレーズ用ペースト層としてもよい。
本発明では、このようなグレーズ用ペースト層を表面
に有するグリーンシートを熱プレスする。この場合、熱
プレスとは、加熱しながら加圧することである。この熱
プレス時の加熱によりグレーズ用ペーストが軟化してペ
ースト中のガラス粉末が移動し易くなるため、加圧によ
るガラス粉末の緻密化が容易に行なえる。
熱プレスの条件は、温度40〜80℃、加圧圧力150〜100
0kgf/cm22程度とすることが好ましい。
このような熱プレスの後、グレーズ用ペースト層を表
面に有するグリーンシートは焼成されて、グレーズ層を
表面に有するグレーズ処理セラミック基板となる。すな
わち、本発明では、セラミック基板とグレーズ層とは同
時焼成により得られる。焼成温度は上記したように1100
℃以下であり、また、グリーンシートおよびグレーズ用
ペーストに含有されるガラスの軟化点以上である。例え
ば上記したガラスを用いる場合、800℃以上、好ましく
は850℃〜900℃程度である。また、焼成時間(最高温度
保持時間)は5〜30分程度であることが好ましい。
本発明においてグレーズ用ペースト層は上記の熱プレ
スによりガラス粉末が緻密に充填されるため、これを焼
成して得られるグレーズ層は0.2μm以下の表面粗度(R
a)となる。また、0.02〜0.05μmのRaも容易に得られ
る。さらに、グレーズ層中の空孔も激減する。なお、Ra
の定義は、中心線平均粗さRaとしてJIS B 0601に記載さ
れている。
以上のようにして製造されるグレーズ処理セラミック
基板の表面(グレーズ層の表面)には、通常、薄膜法に
より回路パターンが形成される。
本発明では、セラミック基板表面の全面にグレーズ層
を形成してもよく、一部に形成する部分グレーズ処理基
板としてもよい。部分グレーズ処理基板とする場合、基
板表面のグレーズ層が設層されていない部分に厚膜法に
より回路パターンを形成することもできる。この場合、
Ag、AgPd、Cu、Ni等の導体を含有する低温焼成導体ペー
ストをグリーンシート上に塗布し、グリーンシートおよ
びグレーズ用ペースト層と同時焼成することができる。
また、この場合において、薄膜法による回路と厚膜法に
よる回路とを導通させる必要があるときは、両回路の接
続を容易にするために、基板表面とグレーズ層表面との
段差を解消することが好ましい。このためには、例え
ば、グリーンシートを金型等によりプレスし、グリーン
シート表面のグレーズ用ペースト層が設層される部分に
凹部を設ければよい。
なお、本発明において、基板とは、上記グリーンシー
トを焼成して得られる単層の基板に限らず、グリーンシ
ート上に導体・抵抗等のパターンを印刷した後、さらに
グリーンシート・導体パターン等を積層した多層配線基
板も包含される。
<実施例> 以下、本発明の具体的実施例を挙げ、本発明をさらに
詳細に説明する。
[実施例1] 下記のグリーンシート用ペーストおよびグレーズ用ペ
ーストを用い、ドクターブレード法によりグレーズ用ペ
ースト層を表面に有するグリーンシートを作製した。グ
リーンシートの厚さは1.0mm、グレーズ用ペースト層の
厚さは50μmとした。また、グリーンシートの寸法は50
mm×60mmとした。
(グリーンシート用ペースト) 骨材(α−アルミナ) 40重量部 アルカリ土類金属含有ホウケイ酸アルミナガラス 60重量部 バインダ(アクリルエステル系) 15重量部 溶剤(トルエンおよびアルコール) 40重量部 可塑剤(フタル酸系エステル) 5重量部 (グレーズ用ペースト) アルカリ土類金属含有ホウケイ酸アルミナガラス 100 重量部 バインダ(アクリルエステル系) 10 重量部 溶剤(α−テルピネオール) 30 重量部 可塑剤(フタル酸系エステル) 3.3重量部 次いで、このグリーンシートを熱プレスし、900℃に
て10分間温度保持して焼成し、グレーズ層を表面に有す
るグレーズ処理セラミック基板(サンプルNo.1)を得
た。熱プレス時の加熱温度および加圧圧力を表1に示
す。
このサンプルのグレーズ層の表面粗度(Ra)を測定し
た。なお、Raの測定は、小坂研究所製表面粗さ測定器SE
−3AKで行なった。
結果を表1に示す。
[比較例1] 熱プレスを行なわない他は実施例1のサンプルNo.1と
同様にしてグレーズ処理セラミック基板サンプルを得た
(サンプルNo.2)。
このサンプルについてサンプルNo.1と同様にRaの測定
を行なった。結果を表1に示す。
表1に示される結果から、本発明の効果が明らかであ
る。
<発明の作用効果> 本発明ではセラミック基板の焼成温度およびグレーズ
層に含有されるガラスの軟化点が1100℃以下であるた
め、基板とグレーズ層とを同時焼成することができる。
このため、グレーズ処理のための独立した焼成工程が不
要であり、生産性が高い。また、低温焼成基板を用いる
ため、グリーンシート上に厚膜法により抵抗体、コンデ
ンサ等の回路配線を形成し、これらをグレーズ層および
基板と同時焼成することができる。
また、本発明のグレーズ処理セラミック基板は0.2μ
m以下の表面粗度を有するため、薄膜法により形成され
る極めて微細な回路パターンであっても、断線等が生じ
ず、きわめて良好に形成できる。そして、本発明では、
グリーンシート上にグレーズ用ペースト層を形成した
後、熱プレスを行なうため、このような表面粗度を有す
るグレーズ層を、容易に得ることができる。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】低温焼成セラミック基板上に、表面粗度
    (Ra)が0.2μm以下であるグレーズ層を有し、前記セ
    ラミック基板の焼成温度およびグレーズ層に含有される
    ガラスの軟化点が1100℃以下であることを特徴とするグ
    レーズ処理セラミック基板。
  2. 【請求項2】前記セラミック基板の焼成温度と前記ガラ
    スの軟化点との差が、100℃以下である請求項1に記載
    のグレーズ処理セラミック基板。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載のグレーズ処理セ
    ラミック基板の製造方法であって、グレーズ用ペースト
    層を表面に有するグリーンシートを熱プレスした後、焼
    成し、グレーズ層を表面に有するセラミック基板を得る
    ことを特徴とするグレーズ処理セラミック基板の製造方
    法。
JP12140088A 1988-05-18 1988-05-18 グレーズ処理セラミック基板およびその製造方法 Expired - Lifetime JP2676221B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12140088A JP2676221B2 (ja) 1988-05-18 1988-05-18 グレーズ処理セラミック基板およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12140088A JP2676221B2 (ja) 1988-05-18 1988-05-18 グレーズ処理セラミック基板およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01290280A JPH01290280A (ja) 1989-11-22
JP2676221B2 true JP2676221B2 (ja) 1997-11-12

Family

ID=14810246

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12140088A Expired - Lifetime JP2676221B2 (ja) 1988-05-18 1988-05-18 グレーズ処理セラミック基板およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2676221B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4668577B2 (ja) * 2003-10-06 2011-04-13 日本特殊陶業株式会社 薄膜電子部品用セラミック基板及びその製造方法並びにこれを用いた薄膜電子部品
JP2011019043A (ja) * 2009-07-08 2011-01-27 Ngk Insulators Ltd 複合基板及び複合基板の製造方法
WO2012036132A1 (ja) * 2010-09-17 2012-03-22 旭硝子株式会社 発光素子搭載用基板および発光装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01290280A (ja) 1989-11-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH107435A (ja) ガラスセラミック配線基板およびその製造方法
JPH0574166B2 (ja)
JP2676221B2 (ja) グレーズ処理セラミック基板およびその製造方法
JPH04221888A (ja) セラミック配線基板とその製造方法
JPH08161931A (ja) 導電ペースト並びにそれを用いた導電体および多層セラミック基板
JP2501492B2 (ja) セラミックス基板およびその製造方法
JPH05144316A (ja) 導体ペースト組成物
JP2020164380A (ja) 黒色マーク組成物およびこれを用いた電子部品
JPH09312476A (ja) セラミック多層配線基板の製造方法
JPH0644670B2 (ja) セラミックス回路基板の作製方法
JP3222296B2 (ja) 導電性インキ
JP3025925B2 (ja) 低温焼成セラミック回路基板の焼成方法
JP3359513B2 (ja) ガラスセラミック焼結体およびその製造方法
JPH03284896A (ja) 多層配線回路基板の製造方法
JP3315233B2 (ja) セラミック基板用組成物
JPH01232797A (ja) セラミック多層回路基板
JP2002198624A (ja) 回路基板
JP3315182B2 (ja) セラミック基板用組成物
JPH0350149A (ja) セラミックグリーンシートの製造方法
JPH09198919A (ja) 導電ペースト及びそれを用いたセラミックス部品
JPH04238858A (ja) 低温焼成ガラスセラミック体
JPH0547960A (ja) ガラスセラミツク多層基板の製造方法
JP2004165274A (ja) 低温焼成セラミック回路基板の製造方法
JP2001267742A (ja) セラミック多層基板の製造方法およびそれに用いられる導体ペースト
JPS6323394A (ja) 複合焼結体の製造法